競技きょうぎかるた

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競技きょうぎかるた(きょうぎかるた)とは、小倉おぐらひゃくにんいちしゅもちいて、一般いっぱん社団しゃだん法人ほうじん全日本ぜんにほんかるた協会きょうかいさだめた規則きそくのっとっておこな競技きょうぎである。

概説がいせつ[編集へんしゅう]

近江おうみ神宮じんぐう楼門ろうもん

競技きょうぎかるたは小学生しょうがくせいから高齢こうれいしゃまで幅広はばひろく、性別せいべつわずおこなわれている。一般いっぱんてきなイメージである文化ぶんか活動かつどう伝統でんとう文化ぶんかという側面そくめんもあるが、一方いっぽうTてぃーシャツにジャージでもおこなわれるスタイルや、競技きょうぎ高度こうど瞬発しゅんぱつりょく記憶きおくりょく精神せいしんりょく必要ひつようとされることなどから、競技きょうぎかるたはカーリングダーツなどとおなじくスポーツとしてまれている。対人たいじん競技きょうぎであること、さつはらうときのはげしさ、試合しあい長時間ちょうじかんにわたり一般いっぱん想像そうぞう以上いじょう気力きりょく体力たいりょくもとめられることなどから「たたみうえ格闘技かくとうぎ」とも形容けいようされる。競技きょうぎ人口じんこうは、社団しゃだん法人ほうじん全日本ぜんにほんかるた協会きょうかいでは100まんにんとしているが、これは学校がっこう子供こどもかい活動かつどうにおける正月しょうがつひゃくにんいちしゅ大会たいかい参加さんかしゃふくんだ数字すうじとしており、かるたかい所属しょぞく継続けいぞくてきに「競技きょうぎかるた」活動かつどうおこなっているものはこれよりもはるかにすくない(平成へいせい22ねん時点じてんでの協会きょうかいのCきゅう以上いじょう正会員せいかいいんは2000にんじゃくで、正会員せいかいいんとなる必要ひつようがないDきゅう以下いかもの有段者ゆうだんしゃであるが正会員せいかいいん登録とうろくしていないものなどをふくめてもしらげ々1まんにん~2まんにん程度ていどとされる)。

競技きょうぎかるたにおける最高峰さいこうほう大会たいかいは、毎年まいとし1がつ滋賀しがけん大津おおつ近江おうみ神宮じんぐうにおいておこなわれる男性だんせい部門ぶもん名人めいじんせん女性じょせい部門ぶもんのクイーンせんで、勝者しょうしゃはそれぞれ名人めいじん・クイーンばれ、試合しあい様子ようす毎年まいとしYouTube配信はいしんされている。また近江おうみ神宮じんぐうでは名人めいじんせん・クイーンせんのほかに全国ぜんこく高等こうとう学校がっこう小倉おぐらひゃくにんいちしゅかるた選手権せんしゅけん大会たいかい(かるた甲子園こうしえん)などの大会たいかいおこなわれており、近江おうみ神宮じんぐう競技きょうぎかるたにおける聖地せいちとなっている。

西日本にしにほん中学校ちゅうがっこう高校こうこうなどでは運動会うんどうかい体育たいいくさい一部いちぶ代替だいたい行事ぎょうじ単独たんどく行事ぎょうじとして「かるた大会たいかい」がおこなわれていることがおおい。

近年きんねん日本語にほんご母語ぼごとしない海外かいがい競技きょうぎしゃ増加ぞうかしている。2012ねん9がつにはだいいちかい国際こくさい交流こうりゅう大会たいかい開催かいさいされ、日本にっぽんのほかアメリカ中国ちゅうごく韓国かんこくニュージーランドタイから参加さんかがあった。[よう出典しゅってん]  2023ねん現在げんざい海外かいがいにもかるたかいができており、中国ちゅうごく台湾たいわんなど近隣きんりんこくだけでなく、アメリカ、シンガポール、タイ、ブラジルフランスにも存在そんざいする。

競技きょうぎかるたの成立せいりつ[編集へんしゅう]

百人一首ひゃくにんいっしゅもちいた競技きょうぎ明治めいじ時代じだい以前いぜんからおこなわれていたが、そのルールは地方ちほうやかるたかいによってまちまちであった。明治めいじ38ねんがつにち、5にちわたって「国民こくみん新聞しんぶん」から「かるたかい変遷へんせん」とだいして掲載けいさいされた記事きじによると、競技きょうぎかるたの黎明れいめいにあたる明治めいじ25,6ねんごろ東京とうきょうで、本郷ほんごう帝国ていこく大学だいがく(現在げんざい東京大学とうきょうだいがく)の学生がくせいによって設立せつりつされたみどり倶楽部くらぶ弥生やよい倶楽部くらぶはじめての競技きょうぎかるたのかるたかいであるとかれている。競技きょうぎかるたのルールの統一とういつはかられたのは明治めいじ37ねん(1904ねん)、ジャーナリストの黒岩涙香くろいわるいこうによってであった。黒岩くろいわは「東京とうきょうかるたかい」を結成けっせいし、だい1かい競技きょうぎかるた大会たいかい開催かいさいした。その、ルールについては微妙びみょう修正しゅうせいて、現在げんざいいたっている。

競技きょうぎかるたの全国ぜんこく団体だんたいとしては、昭和しょうわ9ねん(1934ねん)に「だい日本にっぽんかるた協会きょうかい」により全国ぜんこく統一とういつはかられた。その戦中せんちゅう戦後せんご分裂ぶんれつて、昭和しょうわ32ねん(1957ねん)に、昭和しょうわ29ねん結成けっせい全日本ぜんにほんかるた協会きょうかい統一とういつされた。「全日本ぜんにほんかるた協会きょうかい」は平成へいせい8ねん(1996ねん)に社団しゃだん法人ほうじん認可にんかけ、現在げんざいいたっている。協会きょうかいでは昭和しょうわ30ねん(1955ねん)から男子だんし選手せんしゅ最強さいきょうめる名人めいじんせんを、昭和しょうわ32ねん(1957ねん)から女子じょし選手せんしゅ最強さいきょうめるクイーンせん主催しゅさいしている(名人めいじん・クイーン参照さんしょう)。

ひゃくにんいちしゅ団体だんたいとしては、競技きょうぎせいよりも文化ぶんかてき側面そくめん重視じゅうしする「日本にっぽんかるた院本いんぽんいん」、北海道ほっかいどうさかんなしもかるたおこなう「全日本ぜんにほんしもかるた協会きょうかい」が存在そんざいする。

競技きょうぎ方法ほうほう[編集へんしゅう]

基本きほんルール[編集へんしゅう]

競技きょうぎかるたの公式こうしき大会たいかいでは、大石おおいし天狗堂てんぐどうせいのかるたさつもちいられる。いち試合しあいではひゃくにんいちしゅ100まいさつのうち無作為むさくいえらばれた50まいと、うたげる読手よみて(どくしゅ)ようひゃくしゅすべてのさつ使用しようする。

さつ50まい裏返うらがえした状態じょうたいでよくぜてからたがいに25まいずつり、それを自分じぶん陣地じんち(自陣じじん)のたたみ上段じょうだん中段ちゅうだん下段げだんの3だんけてならべる。このときさつならべる範囲はんいよこ87cmまでとなっており、相手あいて陣地じんち(敵陣てきじん)にも同様どうように25まいならべられた状態じょうたい完成かんせいがたとなる。その15分間ふんかん暗記あんき時間じかんもうけられ、そのあいだ自陣じじん敵陣てきじんの50まい位置いち暗記あんきしたのち競技きょうぎ開始かいしされる。暗記あんき時間じかんちゅう最後さいごの2分間ふんかん素振そぶりがみとめられる。

暗記あんき対戦たいせん相手あいて読手よみてじゅんれいをしてから競技きょうぎはじめられる。これはかるたはれいはじまってれいわるという「かるたどう精神せいしん」によって、定式ていしきされている。競技きょうぎ開始かいしにはまずひゃくにんいちしゅ選定せんていされていない序歌じょか一般いっぱんてきには王仁わにの「なにはづのうた」)がまれる。これは一旦いったんかみしもとおしでまれたのちしもだけがもう一度いちどかえされ、そこからさついちしゅずつランダムにまれていく。

まれたうた対応たいおうするさつ相手あいてよりさきれることで、そのさつ自身じしんの「ふだ」とする(以降いこうさつのことをたんに「さつ」と表記ひょうきする)。自陣じじんにあるさつった場合ばあい、そのさつ自身じしんよこくなどして自陣じじんから除外じょがいする。敵陣てきじんにあるさつった場合ばあいは、そのさつじんから除外じょがいしたうえで、自陣じじんにあるさつ任意にんいで1まいえらび、敵陣てきじんおくる(さい配置はいちさせる)ことで自陣じじんさつが1まいった状態じょうたいをつくる。後者こうしゃを「おくさつ」という。一般いっぱんてきなかるたあそびのようにった枚数まいすうきそうのではなく、自陣じじんさつらして敵陣てきじんよりさきにゼロにすることが勝利しょうり条件じょうけんとなる。

まれたさつのあるじん反対はんたいじんいずれかのさつみずかれる」と「つき」となる。相手あいてがおつきをした場合ばあいは、自陣じじんきなさつを1まい敵陣てきじんおくることができる。たんに「ちがさつる」という一般いっぱんてき解釈かいしゃくとはことなり、「まれたさつおな陣内じんないにあるべつさつさわった」場合ばあいはおつきにならず[ちゅう 1]、また「目的もくてきさつれたさいさつうごいたいきおいで反対はんたいじんさつうごかした」場合ばあいも(反対はんたいじんさつにはみずからの手指しゅしれていないため)おつきにはならない。

さつひゃくしゅすべてが用意よういされるのにたいして、にあるさつ半分はんぶんの50まいのため、まれたうたさつ自陣じじん敵陣てきじんどちらにも存在そんざいしない場合ばあいもあり、これを「そらさつ(からふだ)」という。そらさつまれているのにもかかわらず、自陣じじんまたは敵陣てきじんのいずれかのさつさわった場合ばあいもおつきとなる。

また、おつきには、『ダブル』や『そらダブ』とわれるケースもある。『ダブル』は、敵陣てきじんさつまれて、自分じぶんがそのさつり、対戦たいせん相手あいてがこちらのじんさつさわったときに成立せいりつする。この場合ばあいさつを2まい(てき陣取じんとりと相手あいてのおつきでそれぞれ1まいずつ)おくることができ、相手あいて自分じぶんで3まいがつくことになる。 『そらダブ』は、そらさつのときに、敵陣てきじん自陣じじんをともにさわってしまったときに成立せいりつする。この場合ばあい相手あいてから2まいさつ自分じぶんおくられ、相手あいて自分じぶんで4まいがつくことになる。ただし、両者りょうしゃともお手付てつきをした場合ばあいは「きょうともき)」とばれ、たがいにおくさつおこなわない。

さつは、1試合しあいとおしてどちらか片方かたがたのみがみとめられる。試合しあい開始かいし最初さいしょさつりにったほうの最後さいごまでつづけなくてはならない。

さつ配置はいち競技きょうぎちゅうに、相手あいて宣言せんげんすることで自由じゆううごかすことができる。ただし、頻繁ひんぱん移動いどうや、いち大量たいりょうさつ移動いどうさせることは、マナーじょうこのましくないこととされている。

これらをかえし、自陣じじんの25まいさつさき絶無ぜつむとしたほう勝者しょうしゃとし、競技きょうぎ終了しゅうりょうする。

競技きょうぎ特色とくしょく[編集へんしゅう]

にあるさつしもであるのにたいして、まれるのはかみであるため、ひゃくしゅすべてのかみとそのまりっていることが競技きょうぎ前提ぜんていとなる。3までで確定かくていするさつひゃくしゅのうち86しゅ存在そんざいすること、まり経過けいかによりみじかくなっていくことから、瞬発しゅんぱつりょく反射はんしゃ神経しんけい暗記あんきりょくもとめられる。

1試合しあいあたりの所要しょよう時間じかんは、大会たいかいやルールにもよるが、暗記あんき時間じかんふくめるとおよそ90ふんかかる。これはサッカーの1試合しあい時間じかんひとしく、全国ぜんこくクラスの大会たいかいではすすむとこれを最大さいだい5試合しあいから7試合しあいかえすことになるので、大会たいかい制覇せいはするためにはかなりの体力たいりょく持久じきゅうりょく集中しゅうちゅうりょく精神せいしんりょく必要ひつようとなる。参加さんか人数にんずうおお試合しあい練習れんしゅうのときは時間じかん短縮たんしゅくのため、おな会場かいじょうおな時間じかんおな読手よみて進行しんこうする試合しあいでの50まいふだ各組かくくみとも統一とういつすることがある。

競技きょうぎ服装ふくそう原則げんそくとして制限せいげんはなく、ジャージにTてぃーシャツのわせが一般いっぱんてきになっているが、「名人めいじん・クイーンせん」をはじめ、「国民こくみん文化ぶんかさい」や「女流じょりゅう選手権せんしゅけん大会たいかい」など一部いちぶ大会たいかいでは和装わそう義務ぎむされているため、こうした大会たいかい出場しゅつじょうする場合ばあいには事前じぜん衣装いしょう準備じゅんびおこな必要ひつようがある。ひざいためないように、ひざてやタオル、座布団ざぶとんなどを使用しようするものもいる。

おおくの競技きょうぎではいち競技きょうぎ一人ひとり以上いじょう審判しんぱんがつくのが一般いっぱんてきであるが、競技きょうぎかるたでは基本きほんてきいちくみ一人ひとり審判しんぱんがつかない状態じょうたいおこなわれるため、ルールは競技きょうぎしゃ判断はんだんしなければならないセルフジャッジ部分ぶぶんおおい(そのため競技きょうぎごと、対戦たいせんしゃごとにルールが曖昧あいまいになる場合ばあいもある)。ちなみに、2人ふたりがほぼ同時どうじさつれ、その時間じかんたがいの協議きょうぎでも解決かいけつできないほど逼迫ひっぱくしている場合ばあいは、そのさつがあったじんがわ競技きょうぎしゃりとして処理しょりする(「セイム」とばれる)。

大会たいかい方式ほうしき[編集へんしゅう]

競技きょうぎかるた大会たいかい方式ほうしきは、個人こじんせん団体だんたいせんかれる。

個人こじんせん[編集へんしゅう]

個人こじんせんはトーナメント方式ほうしきおこなわれる。全日本ぜんにほんかるた協会きょうかい以下いかぜんにちきょう)が主催しゅさいする大会たいかいのうち、通常つうじょう公式こうしきせんは、Aきゅうよんだん以上いじょう)、Bきゅうさんだん)、Cきゅうだん)、Dきゅう初段しょだん)、Eきゅうだん)の5かいきゅうかれて実施じっしされ、下位かいきゅう一定いってい以上いじょう成績せいせきおさめることで、昇段しょうだん権利けんり上位じょういきゅう昇級しょうきゅうする(詳細しょうさいは「きゅう段位だんい」を参照さんしょう)。なお、Cきゅう以上いじょう階級かいきゅう個人こじんせん出場しゅつじょうするためには、所属しょぞくかいつうじて全日ぜんじつきょう正会員せいかいいんになる必要ひつようがある。こうした昇級しょうきゅう昇段しょうだんかかわる大会たいかいは、かるたかい主管しゅかんとうにより、全国ぜんこく年間ねんかん50かいじゃく開催かいさいされている。

これとはべつ地方ちほう大会たいかいでは、公式こうしきせんとはべつ基準きじゅんによる階級かいきゅうけを実施じっししている場合ばあいがある。また、「全日本ぜんにほん大学だいがくかるた選手権せんしゅけん大会たいかい」「全国ぜんこく小中学生しょうちゅうがくせいかるた選手権せんしゅけん大会たいかい」など、実力じつりょく階級かいきゅうべつではなく、学年がくねんべつにトーナメントを実施じっしする大会たいかい存在そんざいする。敗者はいしゃ復活ふっかつせんもうけたり、敗者はいしゃ一定いってい試合しあいすうをとれるよう配慮はいりょした大会たいかいもある。

公式こうしきせんは、原則げんそくとして年齢ねんれい性別せいべつ関係かんけいなく自身じしん階級かいきゅうおうじて出場しゅつじょう可能かのうだが、「全国ぜんこく学生がくせい選手権せんしゅけん大会たいかい小学生しょうがくせい大学院生だいがくいんせい》」「全国ぜんこく高校こうこう選手権せんしゅけん大会たいかい高校生こうこうせい》」「全国ぜんこく女流じょりゅう選手権せんしゅけん大会たいかい女性じょせいのみ》」「全日本ぜんにほんシニア選手権せんしゅけん大会たいかい《50さい以上いじょう》」などのように出場しゅつじょうできる選手せんしゅ対象たいしょうしぼっている大会たいかいもある。また、「名人めいじんせん・クイーンせん予選よせん《Aきゅうのみ》」「全国ぜんこくかるた競技きょうぎ選抜せんばつ大会たいかい《Aきゅう入賞にゅうしょうしゃのみ》」「全日本ぜんにほんかるた選手権せんしゅけん大会たいかい《Aきゅうのみ》」のように出場しゅつじょう対象たいしょうをAきゅう選手せんしゅ限定げんていしている大会たいかいもある。

対戦たいせんは、選手せんしゅめい所属しょぞくかいなどがしるされた対戦たいせんカードを、裏返うらがえしにしてよくり、対戦たいせんボードじょうならべていくことで決定けっていする。どうかい選手せんしゅ同士どうしは、原則げんそくとして対戦たいせんしない。トーナメントの性質せいしつじょう、1回戦かいせんでは不戦勝ふせんしょう実質じっしつてきにはシード)が頻繁ひんぱん発生はっせいする。

団体だんたいせん[編集へんしゅう]

団体だんたいせん方式ほうしきは、大会たいかいによりことなる。代表だいひょうてき団体だんたいせん方式ほうしき大会たいかいとしては、「全国ぜんこく職域しょくいき学生がくせいかるた大会たいかい職場しょくば学校がっこうべつ》」「全国ぜんこく競技きょうぎかるたかくかい対抗たいこう団体だんたいせん《かるたかいべつ》」「国民こくみん文化ぶんかさい小倉おぐらひゃくにんいちしゅかるた競技きょうぎ大会たいかい都道府県とどうふけんべつ》」「全日本ぜんにほん大学だいがくかるた選手権せんしゅけん大会たいかい団体だんたいせん)《大学だいがくべつ》」「全国ぜんこく高校こうこう選手権せんしゅけん大会たいかい団体だんたいせん)《高校こうこうべつ》」などが存在そんざいする。

れいとして「全国ぜんこく職域しょくいき学生がくせいかるた大会たいかい」をげる。どう大会たいかいは5にん形式けいしきによる団体だんたいせんであり、3しょうしたほうてん獲得かくとくする。登録とうろくは8にんまで可能かのうであり主将しゅしょうはちしょうまでのしょうじゅんめる。8にんなかから、対戦たいせんごとに5にん対戦たいせんじゅんめる。双方そうほう対戦たいせんじゅん事前じぜんにわからないため、どこにだれ配置はいちするかきのになる(わせによっては、個々人ここじん段位だんい比較ひかくでは実力じつりょくたかいチームがやぶれることもありうる。)。Aきゅう~Eきゅうかれて、リーグせんによるてんすうにより順位じゅんい決定けっていし、昇級しょうきゅうくだきゅうまる。

職域しょくいき大会たいかいでは、一定いってい条件下じょうけんかひとつの団体だんたい職場しょくば学校がっこう)から複数ふくすうのチーム(Aチーム、Bチームなど)が出場しゅつじょう可能かのうであり、またおな団体だんたい所属しょぞくであればよいため教師きょうし生徒せいと(かるた顧問こもん部員ぶいん)によるチーム編成へんせい可能かのうであるなど、のスポーツ、競技きょうぎにはあまりられない特色とくしょくもある。

その大会たいかいでも、団体だんたいせんは5にん形式けいしきをとるものがおおいが、「全国ぜんこく競技きょうぎかるたかくかい対抗たいこう団体だんたいせん」は3にん形式けいしき(6にん登録とうろく)をとっている。

団体だんたいせんには、試合しあいちゅうのメンバーあいだでのごえや、さつわせ(チームとしての勝利しょうりかくりつげるため「おくさつ」でとられる戦略せんりゃくとうきなど、個人こじんせんとはちがった魅力みりょくがある。

おも大会たいかい[編集へんしゅう]

きゅう段位だんい[編集へんしゅう]

全日本ぜんにほんかるた協会きょうかいではAきゅうからEきゅうまでのきゅう初段しょだんからじゅうだんまでの段位だんいさだめている。きゅうは、大会たいかい出場しゅつじょうするクラスのことであり、通常つうじょうはAきゅうよんだん以上いじょう、Bきゅうさんだん、Cきゅうだん、Dきゅう初段しょだん、Eきゅうだん有段者ゆうだんしゃも、きゅうあわかたち)となっている。実力じつりょくによる段位だんいはちだんまで、きゅうだんじゅうだんは、功労こうろうしゃあたえられる。初段しょだんからはちだんまでは免許めんきょきゅうだん允許いんきょじゅうだん推挙すいきょじょうとなる。Aきゅうは、名人めいじんせん選手権せんしゅけん選抜せんばつ大会たいかいなどのタイトル大会たいかいへの参加さんか資格しかくつ。

昇段しょうだん基準きじゅん段位だんいきゅう大会たいかいきゅう)の関係かんけい[編集へんしゅう]

  • 全日本ぜんにほんかるた協会きょうかいでは以下いか昇段しょうだん基準きじゅんさだめている。選手せんしゅ全日本ぜんにほんかるた協会きょうかい主催しゅさいする公式こうしきせん出場しゅつじょうし、階級かいきゅうべつのトーナメントせん以下いか成績せいせき要件ようけんたすことにより、昇段しょうだん昇級しょうきゅうする。(実力じつりょくによる昇段しょうだん
  • かるたかいによっては下記かき昇段しょうだん昇級しょうきゅう要件ようけんよりもきびしい要件ようけんしている場合ばあいがある。
  • 公式こうしきせんでは通常つうじょうかくきゅう4(ベスト8)を入賞にゅうしょうとして表彰ひょうしょうするが、Cきゅう~Eきゅうでは4入賞にゅうしょうでは昇段しょうだん昇級しょうきゅう要件ようけん一切いっさいたさない。そのため、当該とうがいかくきゅうでは3入賞にゅうしょうをかけた準々じゅんじゅん決勝けっしょう出場しゅつじょう選手せんしゅにとっておおきな関門かんもんとなる。
  • またBきゅうでは、Aきゅう昇進しょうしんのために優勝ゆうしょう1かいまたはじゅん優勝ゆうしょう2かいたす必要ひつようがあるため、決勝けっしょうせんまたは準決勝じゅんけっしょうせんおおきな関門かんもんとなる。
  • 囲碁いごおなじくつづけてもくだきゅうすることはないが、大会たいかい一定いってい期間きかん出場しゅつじょうしなければくだきゅう(くだだん)することは可能かのう。その場合ばあいもう一度いちどトーナメントせんがらなければ昇級しょうきゅうできない。
昇段しょうだん基準きじゅん出場しゅつじょうきゅう(2020ねん4がつ以降いこう
きゅう 段位だんい 実力じつりょくによる昇段しょうだん 功労こうろうによる昇段しょうだん 名誉めいよによる昇段しょうだん
E だん
D 初段しょだん 1.Eきゅう3入賞にゅうしょう(ベスト4)
2.かくかい代表だいひょうしゃ実力じつりょく相応そうおうみとめるもの
かくかい代表だいひょうしゃ推薦すいせんするもので、
かい所属しょぞくする支部しぶちょう承認しょうにん
もの
都道府県とどうふけん単位たんい視野しやから、
ほまれ段位だんい贈呈ぞうていすることが相応そうおう
しいと判断はんだんされ、かくかい代表だいひょうしゃ
推薦すいせん段位だんい審査しんさかい承認しょうにん
もの
C だん 1.Dきゅう3入賞にゅうしょう(ベスト4)
2.かくかい代表だいひょうしゃ実力じつりょく相応そうおうみとめるもの
B まいりだん 1.Cきゅう3入賞にゅうしょう(ベスト4)
2.かくかい代表だいひょうしゃ実力じつりょく相応そうおうみとめるもの
A よんだん 1. Bきゅう優勝ゆうしょう
2. Bきゅうじゅん優勝ゆうしょう2かい
だん 1. Aきゅう優勝ゆうしょう1かい
2. Aきゅう3入賞にゅうしょう3かい
3. Aきゅう得点とくてん8てん
4. Aきゅうかちすう20しょう
かい所属しょぞくする支部しぶちょう推薦すいせん
もので、昇段しょうだん審査しんさかい承認しょうにん
もの ただし、対象たいしょうしゃ支部しぶ
ちょう場合ばあいは、理事りじ1めい以上いじょう
推薦すいせんもの
全国ぜんこくてき視野しやから名誉めいよ段位だんい
贈呈ぞうていすることが相応ふさわしいと判断はんだん
され、会長かいちょう推薦すいせんけ、とく
べつ昇段しょうだん審査しんさかい承認しょうにんもの
ろくだん 1. じゅん名人めいじん1かい
2. じゅんクイーン1かい
3. 選手権せんしゅけん優勝ゆうしょう1かい
4. 選抜せんばつせん優勝ゆうしょう1かい
5. Aきゅう優勝ゆうしょう5かい
6. Aきゅう得点とくてん40てん
ななだん 1. 名人めいじん1
2. クイーン1
3. 選手権せんしゅけん優勝ゆうしょう2かい
4. 選抜せんばつせん優勝ゆうしょう2かい
5. Aきゅう優勝ゆうしょう10かい
はちだん 1. 名人めいじん2
2. クイーン2
3. 選手権せんしゅけん優勝ゆうしょう3かい
4. 選抜せんばつせん優勝ゆうしょう3かい
5. Aきゅう優勝ゆうしょう15かい
協会きょうかい役員やくいんおよかい代表だいひょうしゃえい
としつと功績こうせき顕著けんちょもので、理事りじ
2めい推薦すいせんけ、昇段しょうだん審査しんさ
かい承認しょうにんもの
きゅうだん とく功労こうろうのあったもので、会長かいちょう
ふく会長かいちょう推薦すいせんけ、特別とくべつのぼる
だん審査しんさかい承認しょうにんもの
じゅうだん

昇段しょうだん基準きじゅん変更へんこう[編集へんしゅう]

  • 平成へいせい10ねん(1998ねん)11月に昇段しょうだん基準きじゅん制定せいていされた当初とうしょさんだん以下いか実力じつりょくによる昇段しょうだん基準きじゅん以下いかのものであったが、れい2ねん(2020ねん)4がつ改定かいていされ、同時どうじにBきゅう以下いかかくきゅう大会たいかい出場しゅつじょう基準きじゅん変更へんこうとなった(よんだん以上いじょう昇段しょうだん基準きじゅんと、功労こうろう名誉めいよによる昇段しょうだん基準きじゅん変更へんこうはなかった)。
  • れい2ねん(2020ねん)3がつまでは、だん段位だんい取得しゅとく目指めざ選手せんしゅ出場しゅつじょうするDきゅう初心者しょしんしゃ出場しゅつじょうするEきゅうけられていた。EきゅうからDきゅうへの昇級しょうきゅう要件ようけんとくさだめられていなかったため、初心者しょしんしゃはEきゅうずDきゅうからはじめることが可能かのうであったが、Eきゅう(またはそれに相当そうとうする初心者しょしんしゃ大会たいかいなど)での入賞にゅうしょう(または優勝ゆうしょう)をDきゅうへの昇級しょうきゅう要件ようけんとしてしているかるたかいおおかった。また、Bきゅうにはだんさんだんふくまれていたため、Bきゅう3入賞にゅうしょうではだんからさんだんへの昇段しょうだん可能かのうでも、出場しゅつじょうするきゅうわらないこともあった。
  • 昇段しょうだん基準きじゅん変更へんこうともな移行いこう措置そちとして、れい2ねん(2020ねん)4がつから2022ねん3がつまでは昇段しょうだん基準きじゅん変更へんこうまえ出場しゅつじょうしていたきゅう大会たいかい参加さんかすることが可能かのうである。この場合ばあいも、2022ねん4がつ以降いこうは、段位だんいわせてきゅう変更へんこうとなる。
  • また、どう移行いこう期間きかんちゅうかぎ以下いか特別とくべつ昇段しょうだん基準きじゅんもうけられている。これにより、変更へんこうまえ基準きじゅん出場しゅつじょうしたきゅうにおいて、B~Dきゅう4入賞にゅうしょう(ベスト8)で昇段しょうだん変更へんこう基準きじゅんでもおなきゅう出場しゅつじょうできるようになるほか、Bきゅう優勝ゆうしょうやC・Dきゅう3入賞にゅうしょう(ベスト4)では2段階だんかい昇段しょうだん昇級しょうきゅうすることが可能かのうである。
    • 初段しょだん…Dきゅうベスト8(4入賞にゅうしょう
    • だん…Cきゅうベスト8(4入賞にゅうしょう
    • さんだん…Bきゅうベスト8(4入賞にゅうしょう
2020ねん3がつ以前いぜん実力じつりょくによる昇段しょうだん基準きじゅんさんだん以下いか)と出場しゅつじょうきゅう
きゅう 段位だんい 実力じつりょくによる昇段しょうだん
E だん初心者しょしんしゃ
D だん初段しょだん目指めざすもの)
C 初段しょだん 1.Dきゅう3入賞にゅうしょう(ベスト4)
2.かくかい代表だいひょうしゃ実力じつりょく相応そうおうみとめるもの
B だん 1.Cきゅう3入賞にゅうしょう(ベスト4)
2.かくかい代表だいひょうしゃ実力じつりょく相応そうおうみとめるもの
まいりだん 1.Bきゅう3入賞にゅうしょう(ベスト4)
2.かくかい代表だいひょうしゃ実力じつりょく相応そうおうみとめるもの

読手よみて[編集へんしゅう]

さつげる役割やくわりひと読手よみて(どくしゅ)とぶ。公式こうしきせんでの読手よみては読唱のうつくしさや正確せいかくさ(こえ高低こうていおおきさ・ながとう)も要求ようきゅうされる[3]まえさつしも余韻よいん間合まあい・出札しゅっさつかみ間隔かんかくびょう)が「5・3・1・6方式ほうしき[4]、「4・3・1・6方式ほうしき[5]、「4・3・1・5方式ほうしき」などがある。上位じょうい試合しあいになると専任せんにん読手よみて公認こうにん専任せんにん読手よみて(Aきゅう・Bきゅう)が読唱することになり名人めいじん・クイーン決定けっていせんでは専任せんにん読手よみてでないと読唱できない。専任せんにん読手よみて公認こうにん専任せんにん読手よみて任期にんきは2ねん

読手よみて 選定せんてい基準きじゅん 選考せんこう方法ほうほう 役割やくわり
専任せんにん読手よみて
  • よんだん以上いじょう
  • Aきゅう公認こうにん読手よみてで5ねん以上いじょう実績じっせき
全日本ぜんにほんかるた協会きょうかい専任せんにん読手よみて選考せんこうかい決定けってい
  • さんだい大会たいかい読手よみて
  • 読手よみて育成いくせい指導しどう
Aきゅう公認こうにん読手よみて
  • さんだん以上いじょう
  • 所属しょぞくかい会長かいちょう推薦すいせん
全日本ぜんにほんかるた協会きょうかいのAきゅう公認こうにん読手よみて選考せんこうかい決定けってい
  • さんだい大会たいかい以外いがい大会たいかい読手よみて
Bきゅう公認こうにん読手よみて
  • 初段しょだん以上いじょう
  • 所属しょぞくかい会長かいちょう推薦すいせん
  • 読手よみて講習こうしゅうかい参加さんか
専任せんにん読手よみて推薦すいせんにより競技きょうぎかるた決定けってい
  • Bきゅう以下いか大会たいかい読手よみて

題材だいざいにした作品さくひん[編集へんしゅう]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ このため、まり似通にかよったふくすうまいさつ自陣じじん特定とくてい箇所かしょせておき、共通きょうつう文字もじまれた時点じてんでそれらをまとめてはらいにく、という戦法せんぽう可能かのうであるが、あくまで目的もくてきさつ自分じぶん手指しゅしれなければりは成立せいりつしない。
  2. ^ BE・LOVE』2008ねんだい2ごうは2007ねん12月1にち発売はつばいごう、2022ねん9がつごうおよび12がつごう同年どうねん8がつおよび11月発売はつばいごう

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ a b c d e f 全日本ぜんにほんかるた協会きょうかいについて”. 全日本ぜんにほんかるた協会きょうかい. 2021ねん11月17にち時点じてんオリジナルよりアーカイブ。2023ねん5がつ25にち閲覧えつらん
  2. ^ 池原いけはら威徳いとく全日本ぜんにほんかるた選手権せんしゅけん大会たいかいについて」(「かるた展望てんぼうだい28ごう平成へいせい10ねん12がつ
  3. ^ 読手よみて講習こうしゅう
  4. ^ 全日本ぜんにほんかるた協会きょうかい 読手よみて講習こうしゅうビデオ
  5. ^ 4-3-1-5方式ほうしき改定かいていかんして(あん

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]