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TOI-1246

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
TOI-1246
かり符号ふごう別名べつめい TOI 1246
分類ぶんるい 恒星こうせい
軌道きどう要素ようそ性質せいしつ
惑星わくせいかず 4(確認かくにんみ)
位置いち
あかけい (RA, αあるふぁ)  16h 44m 27.81s[1]
あかぬき (Dec, δでるた) +70° 25′ 47.97″[1]
視線しせん速度そくど (Rv) 1.0 km/s[1]
固有こゆう運動うんどう (μみゅー) あかけい: -48.024 ミリびょう/とし[1]
あかぬき: 81.928 ミリびょう/とし[1]
とししゅう視差しさ (πぱい) 5.847 ± 0.011ミリびょう[1]
誤差ごさ0.2%)
距離きょり 558 ± 1 光年こうねん[ちゅう 1]
(171 ± 0.3 パーセク[ちゅう 1]
物理ぶつりてき性質せいしつ
半径はんけい 0.86±0.05 R[1]
質量しつりょう 0.87±0.03 M[1]
自転じてん周期しゅうき 47±3 [1]
スペクトル分類ぶんるい K[1]
表面ひょうめん温度おんど 5151±100 K[1]
金属きんぞくりょう[Fe/H] 0.17±0.06[1]
カタログでの名称めいしょう
TIC 230127302[1]
TYC 4423-02107-1[1]
Gaia DR2 1650110904522335744[1]
Template (ノート 解説かいせつ■Project

TOI-1246とは、地球ちきゅうからやく169パーセクはなれた場所ばしょ位置いちする恒星こうせいである[2]2022ねん、この恒星こうせい周囲しゅうい公転こうてんしている4ミニ・ネプチューンサイズの太陽系たいようけいがい惑星わくせいTESSによるトランジットほうもちいた観測かんそく発見はっけんされ、さら発見はっけん惑星わくせい存在そんざいする可能かのうせい提示ていじされている[1]

概要がいよう

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TOI-1246は太陽たいよう半径はんけいやく0.86ばい太陽たいよう質量しつりょうやく0.87ばいスペクトル分類ぶんるいがKがた恒星こうせいである。また、TOI-1246は単一たんいつ恒星こうせいであり、これまでの観測かんそくでTOI-1246から17~203天文てんもん単位たんい距離きょりかけの等級とうきゅうが5~7等級とうきゅうはなれたともぼし存在そんざいしないことが判明はんめいしている[1]

「TOI-1246」の「TOI」はTESS object of interestであり、トランジットけいがい惑星わくせい探索たんさく衛星えいせい(TESS)による観測かんそく周囲しゅうい惑星わくせい候補こうほ検出けんしゅつされたさい指定していされる。に「TIC 230127302」「TYC 4423-02107-1」「Gaia DR2 1650110904522335744とう名称めいしょうつ。TIC 230127302の「TIC」はTESS Input Catalogし、TESSによる観測かんそく対象たいしょうとなる恒星こうせいあたえられる[2][3][1]

おおきさの比較ひかく
太陽たいよう TOI-1246
太陽 Exoplanet

惑星わくせいけい

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TOI-1246の惑星わくせい[1]
名称めいしょう
恒星こうせいちかじゅん
質量しつりょう 軌道きどうちょう半径はんけい
天文てんもん単位たんい
公転こうてん周期しゅうき
()
軌道きどうはなれしんりつ 軌道きどう傾斜けいしゃかく 半径はんけい
b 8.1 ± 1.1 M 0.049 ± 0.002 4.30744 ± 0.00002 87.9 ± 0.4° 3.01 ± 0.06 R
c 8.8 ± 1.2 M 0.061 ± 0.002 5.904144 ± 0.000083 89.3 ± 0.5° 2.51 ± 0.08 R
d 5.3 ± 1.7 M 0.131 ± 0.004 18.65590 ± 0.00048 89.5 ± 0.2° 3.51 ± 0.09 R
e 14.8 ± 2.3 M 0.211 ± 0.007 37.9216 ± 0.0010 89.3 ± 0.1° 3.78 ± 0.16 R
f (候補こうほ) >25 M 76.2にちまたは93.8にち R

発見はっけん

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TOI-1246の惑星わくせい発見はっけんしたTESS

最初さいしょ、TESSによるトランジットほうもちいた観測かんそくで4つの惑星わくせい候補こうほ存在そんざいする可能かのうせいしめされた。TESS object of interest(TOI)があたえられ、恒星こうせいは「TOI-1246」、惑星わくせい候補こうほはそれぞれ「TOI-1246.01」「TOI-1246.02」「TOI-1246.03」「TOI-1246.04」と指定していされた[2]。2019ねん10がつ17にちに.01と.02、2019ねん11月15にちに.03がTOIに追加ついかされ、.04はコミュニティTOI(CTOI 230127302 e)として指定していされた[1]。TOIがあたえられた恒星こうせいおよび惑星わくせい候補こうほはフォローアップ観測かんそく対象たいしょうとなる[3]

TOI-1246の周囲しゅうい公転こうてんする4つの惑星わくせい候補こうほドップラー分光ぶんこうほうもちいたフォローアップ観測かんそくて2022ねん確認かくにんされ、その発見はっけんしめ論文ろんぶんはarXivにて2022ねん4がつ25にち投稿とうこうされた。惑星わくせいはそれぞれおもぼしからちかじゅんに「TOI-1246 b(TOI-1246.02)」「TOI-1246 c(TOI-1246.03)」「TOI-1246 d(TOI-1246.01)」「TOI-1246 e(TOI-1246.04)」という名称めいしょうあたえられた[1]

特性とくせい

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4つの惑星わくせい公転こうてん周期しゅうきはbが4.31にち、cが5.90にち、dが18.66にち、eが37.92にちである。また、半径はんけいはbが2.97地球ちきゅう半径はんけい、cが2.47地球ちきゅう半径はんけい、dが3.46地球ちきゅう半径はんけい、eが3.72地球ちきゅう半径はんけいである。dとeは2:1の軌道きどう共鳴きょうめい関係かんけいにある。これらの惑星わくせいすべミニ・ネプチューン海王星かいおうせいがた惑星わくせい)である。水素すいそヘリウムエンベロープの割合わりあいは、bがやく5%、cがやく2%、dとeはやく10%である[1]

4つの惑星わくせい存在そんざいする恒星こうせいとしてはTOI-1246はあかるく、継続けいぞくてき観測かんそくてきしている[1]

さらなる惑星わくせい可能かのうせい

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b・c・d・eの惑星わくせい以外いがいにトランジット信号しんごう検出けんしゅつされていないが、さらなる惑星わくせい存在そんざいする可能かのうせいがあることが示唆しさされている[1]

惑星わくせい候補こうほf

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4つの惑星わくせい発見はっけんされたさい、ドップラー分光ぶんこうほうによってeよりもなが公転こうてん周期しゅうきつ5番目ばんめ追加ついか信号しんごうTOI-1246 f)が検出けんしゅつされている。この惑星わくせい候補こうほfの公転こうてん周期しゅうきのモデルは76.2にちと93.8にち場合ばあいかんがえられている。93.8にち惑星わくせい候補こうほfが存在そんざいするパターンが一番いちばん可能かのうせいたかいとされている。fのトランジットはTESSによる観測かんそく検出けんしゅつされておらず、トランジットをこさない惑星わくせいである可能かのうせいたかいとされている。fの最小さいしょう質量しつりょうは25地球ちきゅう質量しつりょうであり、この場合ばあい半径はんけいやく5地球ちきゅう半径はんけいほかの4つの惑星わくせいよりもおおきい海王星かいおうせいサイズの惑星わくせい予測よそくされている[1]

93.8にちのf以外いがい公転こうてん周期しゅうきが76.2にちの6番目ばんめ惑星わくせい候補こうほ存在そんざいしている可能かのうせいかんがえられている(76.2にちと93.8にち公転こうてん周期しゅうき惑星わくせい両方りょうほう存在そんざいするパターン)。つまり、惑星わくせいけい全体ぜんたいで6つの惑星わくせい存在そんざいする可能かのうせいがある。この仮説かせつ調査ちょうさにはよりおおくの観測かんそくデータが必要ひつようとなる[1]

その可能かのうせい

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b・c・dが惑星わくせい候補こうほ、そしてeがまだ惑星わくせい候補こうほとしても発見はっけんされていなかったとき、公転こうてん周期しゅうきが10.4にち半径はんけいが2.91地球ちきゅう半径はんけいの4番目ばんめ惑星わくせい予測よそくされている研究けんきゅうがあった。これをTESSで検出けんしゅつすることが期待きたいされていたが、検出けんしゅつされず、存在そんざいすると仮定かていする場合ばあい惑星わくせいけい不安定ふあんていになるため、存在そんざいしない可能かのうせいたかい。なお、これがさらてい質量しつりょう惑星わくせいであった場合ばあいはこのかぎりでない[1]

トランジットほうによる観測かんそくでは、eの公転こうてん周期しゅうき~250にちまでの公転こうてん周期しゅうき有意ゆういなトランジット信号しんごう検出けんしゅつされなかった。これは、TOI-1246ですでに発見はっけんされている4つの惑星わくせい同様どうようおおきさを追加ついかのより公転こうてん周期しゅうきながいトランジットをこす惑星わくせい存在そんざいしていないことを意味いみする。なお、cとd、dとeの軌道きどう隙間すきま比較的ひかくてきおおきいため未知みち惑星わくせい存在そんざいする可能かのうせいのこされていたが、そのような惑星わくせい存在そんざい仮定かていすると惑星わくせいけい安定あんていせい低下ていかするため、軌道きどう隙間すきま未知みち惑星わくせい存在そんざいする可能かのうせいひくいと計算けいさんされている[1]

脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ a b パーセクは1 ÷ とししゅう視差しさびょう)より計算けいさん光年こうねんは1÷とししゅう視差しさびょう)×3.2615638より計算けいさん

出典しゅってん

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab The TESS-Keck Survey. XI. Mass Measurements for Four Transiting sub-Neptunes orbiting K dwarf TOI-1246”. arXiv. 2022ねん4がつ28にち閲覧えつらん
  2. ^ a b c TESS Project Candidates”. arXiv. 2022ねん4がつ28にち閲覧えつらん
  3. ^ a b TESS Objects of Interest Table Data Columns”. NASA Exoplanet Archive. 2022ねん4がつ28にち閲覧えつらん

関連かんれん項目こうもく

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