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LHS 3844 b

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
LHS 3844 b
LHS 3844 bの想像図
LHS 3844 bの想像そうぞう
かり符号ふごう別名べつめい Kua'kua
分類ぶんるい 太陽系たいようけいがい惑星わくせい
地球ちきゅうがた惑星わくせい
軌道きどう種類しゅるい 周回しゅうかい軌道きどう
発見はっけん
発見はっけん 2018ねん9月[1]
発見はっけんしゃ TESS
発見はっけん方法ほうほう トランジットほう[1]
位置いち
あかけい (RA, αあるふぁ)  22h 41m 58.1173365142s[2]
あかぬき (Dec, δでるた) −69° 10′ 08.320922853″[2]
固有こゆう運動うんどう (μみゅー) あかけい: 334.357 ミリびょう/とし[2]
あかぬき: -726.974 ミリびょう/とし[2]
とししゅう視差しさ (πぱい) 67.1548 ± 0.0506ミリびょう[2]
誤差ごさ0.1%)
距離きょり 48.57 ± 0.04 光年こうねん[ちゅう 1]
(14.89 ± 0.01 パーセク[ちゅう 1]
軌道きどう要素ようそ性質せいしつ
軌道きどう種類しゅるい 周回しゅうかい軌道きどう
軌道きどうちょう半径はんけい (a) 0.00622±0.00017 au[3][4]
公転こうてん周期しゅうき (P) 0.46292913±0.00000190 [3][4]
軌道きどう傾斜けいしゃかく (i) 88.50±0.51 °[4]
通過つうか時刻じこく 2458325.72568±0.00025 JD[3]
LHS 3844惑星わくせい
衛星えいせいかず 0
物理ぶつりてき性質せいしつ
半径はんけい 1.303±0.022 R[3][4]
アルベド反射はんしゃのう <0.2[5]
表面ひょうめん温度おんど 1,040 K (770 °C; 1,410 °F)[5]
カタログでの名称めいしょう
TOI-136.01[3][4]
TIC 410153553 b[3][4]
Template (ノート 解説かいせつ■Project

LHS 3844 bとは、TESSによって発見はっけんされた赤色あかいろ矮星LHS 3844周囲しゅうい公転こうてんしている太陽系たいようけいがい惑星わくせいである。公転こうてん周期しゅうきは11あいだであり、半径はんけい地球ちきゅうの1.32ばいである[1]アルベドひくいため、表面ひょうめんつき水星すいせい表面ひょうめんている可能かのうせいがある。LHS 3844 bは、夜間やかんほとんねつつたわらないため、おそらく大気たいきはないとみられ、昼間ひるま気温きおんは1,040 K (770 °C; 1,410 °F)である[5][6]。しかし、0.1バールえるくもいただきともなくも同様どうよう環境かんきょう存在そんざい排除はいじょすることはできない[7]

大気たいき損失そんしつ説明せつめいするために、LHS 3844 bは恒星こうせいけい雪線せっせん内部ないぶ形成けいせいされたといったせつ提示ていじされている。なぜなら、それが雪線せっせんえて形成けいせいされた場合ばあい表面ひょうめんには揮発きはつせい物質ぶっしつふくんだあつ大気たいき存在そんざいするとされているためである。大気たいき損失そんしつかんするモデルによれば、現在げんざいまで大気たいき維持いじするのに十分じゅうぶんであったはずである[8]。LHS 3844 bはガス放出ほうしゅつ発生はっせいしていた揮発きはつせいひくマントル形成けいせいされた。なぜなら、マントルの構成こうせい地球ちきゅうのものと類似るいじしていて、プレートテクトニクスである場合ばあいしゅほし赤色あかいろ矮星でないかぎあつ大気たいき維持いじしているとみられているためである。その場合ばあい赤色あかいろ矮星にフレアが発生はっせいしている場合ばあいのぞいて、あつ大気たいき維持いじしている[8]大気たいき損失そんしつにおけるべつ説明せつめいとしては大気たいきとマントルがうしなわれるほどのおおきな衝突しょうとつ発生はっせいしたというせつ存在そんざいする[8]彗星すいせいかいして揮発きはつせい物質ぶっしつ惑星わくせいはこばれないことを説明せつめいするためにしゅほしからはなれた位置いち巨大きょだいガス惑星わくせい存在そんざいしている可能かのうせいもあるとされる[8]

おおきさの比較ひかく
地球ちきゅう LHS 3844 b
地球 Exoplanet


名称めいしょう[編集へんしゅう]

2022ねんジェイムズ・ウェッブ宇宙うちゅう望遠鏡ぼうえんきょう優先ゆうせん観測かんそく目標もくひょう候補こうほとなっている太陽系たいようけいがい惑星わくせいのうち、20の惑星わくせいとそのおやぼし公募こうぼにより命名めいめいする「太陽系たいようけいがい惑星わくせい命名めいめいキャンペーン2022(NameExoWorlds 2022)」において、LHS 3844とLHS 3844 bは命名めいめい対象たいしょう惑星わくせいけいの1つとなった[9][10]。このキャンペーンは、国際こくさい天文学てんもんがく連合れんごう(IAU)が「持続じぞく可能かのう発展はってんのための国際こくさい基礎きそ科学かがくねん英語えいごばん(IYBSSD2022)」の参加さんか機関きかんひとつであることから企画きかくされたものである[11]。2023ねん6がつ、IAUから最終さいしゅう結果けっか公表こうひょうされ、LHS 3844はBastũ̀、LHS 3844 bはKua'kua命名めいめいされた[12]。Bastũ̀は、コスタリカ先住民せんじゅうみんブリブリぞく英語えいごばんはなブリブリ英語えいごばんで「ハチドリ」を意味いみし、大地だいち人間にんげん創造そうぞうしゅたる創造そうぞうしんSibö̀使者ししゃでもある[12]。Kua'kuaは、ブリブリで「ちょう」を意味いみし、伝統でんとうてき女性じょせい象徴しょうちょうする言葉ことばとしても使つかわれ、あるしゅちょう出現しゅつげん雨季うき到来とうらい間接かんせつてききざしとされる[12]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ a b パーセクは1 ÷ とししゅう視差しさびょう)より計算けいさん光年こうねんは1÷とししゅう視差しさびょう)×3.2615638より計算けいさん

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ a b c Team, the TESS; Villaseñor, Jesus Noel S.; Twicken, Joseph D.; Rose, Mark; Morgan, Edward H.; Pepper, Joshua; Glidden, Ana W.; Fausnaugh, Michael et al. (2018-09-19). “TESS Discovery of an ultra-short-period planet around the nearby M dwarf LHS 3844” (英語えいご). The Astrophysical Journal 871 (2): L24. arXiv:1809.07242. doi:10.3847/2041-8213/aafb7a. 
  2. ^ a b c d e LHS 3844”. Simbad. 2020ねん12月18にち閲覧えつらん
  3. ^ a b c d e f The Extrasolar Planet Encyclopaedia — LHS 3844 b”. exoplanet.eu. 2019ねん8がつ25にち閲覧えつらん
  4. ^ a b c d e f LHS 3844 b”. NASA Exoplanet Archive. 2020ねん7がつ23にち閲覧えつらん
  5. ^ a b c Kreidburg, Laura (August 2019). “Absence of a thick atmosphere on the terrestrial exoplanet LHS 3844b”. Nature 573 (7772): 87-90. arXiv:1908.06834. doi:10.1038/s41586-019-1497-4. 
  6. ^ Greicius, Tony (2019ねん8がつ19にち). “NASA Gets a Rare Look at a Rocky Exoplanet's Surface”. NASA. 2019ねん8がつ25にち閲覧えつらん
  7. ^ Optical Transmission Spectroscopy of the Terrestrial Exoplanet LHS 3844b from 13 Ground-Based Transit Observations, (2020), arXiv:2008.05444 
  8. ^ a b c d Kane, Stephen R.; Roettenbacher, Rachael M.; Unterborn, Cayman T.; Foley, Bradford J.; Hill, Michelle L. (28 July 2020). "A Volatile-Poor Formation of LHS 3844b based on its Lack of Significant Atmosphere". arXiv:2007.14493Accepted for publication in the Planetary Science Journal
  9. ^ NameExoWorlds 2022”. NameExoWorlds. IAU (2022ねん8がつ). 2023ねん6がつ15にち閲覧えつらん
  10. ^ List of ExoWorlds 2022”. NameExoWorlds. IAU (2022ねん8がつ). 2023ねん6がつ15にち閲覧えつらん
  11. ^ 太陽系たいようけいがい惑星わくせい命名めいめいキャンペーン2022”. 国立こくりつ天文台てんもんだい (2022ねん9がつ5にち). 2023ねん6がつ15にち閲覧えつらん
  12. ^ a b c 2022 Approved Names”. NameExoWorlds. IAU (2023ねん6がつ). 2023ねん6がつ15にち閲覧えつらん

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]