浦和うらわ宿やど

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『支ささえ蘇そ路ろノ驛えき 浦和うらわ宿やど 浅間あさま山さん遠望えんぼう』

浦和うらわ宿やど（うらわ しゅく）は、日本にっぽんの近世きんせいにあたる江戸えど時代じだいに整備せいびされ、栄さかえていた宿場しゅくば町まち。中山道なかせんどう六ろく十じゅう九きゅう次じ（木曽きそ街道かいどう六ろく十じゅう九きゅう次じ）のうち江戸えど・日本橋にほんばしから数かぞえて3番目ばんめの宿場しゅくば（武蔵むさし国こくのうち、第だい3の宿やど）。

また、北きたは日光にっこう街道かいどうと連絡れんらくし、南みなみの府中ふちゅう通どおり大山おおやま道みち（相模さがみ大山おおやまおよび大だい山石やまいし尊たかし〈現げん：大山おおやま阿おもね夫おっと利り神社じんじゃ〉詣もうでの道みちの一ひとつ）とは荒川あらかわの渡わたし場ば2箇所かしょ、羽根はね倉くらの渡わたし（現げん・埼玉さいたま県けん志木しき市し内うち）と秋あきヶ瀬せの渡わたし（現げん・埼玉さいたま県けんさいたま市し内うち）によってつながっていた。現在げんざいの埼玉さいたま県けんさいたま市し浦和うらわ区く（旧きゅう・浦和うらわ市し）にあたる。

概要がいよう

さいたま市し緑みどり区くに移築いちくされた浦和うらわ宿本しゅくほん陣じん表門おもてもん

所在地しょざいちは、江戸えど期きには東海道とうかいどう武蔵むさし国こく足立あだち郡ぐん浦和うらわ郷さと浦和うらわ宿やど。浦和うらわ宿やどは上町うえまち（後のちに常盤ときわ町まち）・中町なかまち・下町したまち（後のちに高砂たかさご町まち）からなり、現在げんざいは住居じゅうきょ表示ひょうじ実施じっしを経へて常盤ひたち・仲町なかまち・高砂たかさごがそれぞれ対応たいおうしている。1591年ねん（天正てんしょう19年ねん）までは大宮おおみや宿やどは馬うま継つぎ場じょうで、宿場しゅくばはなく、北きた隣となりの宿場しゅくばは上尾宿あげおしゅくであった。

浦和うらわ宿やどの特徴とくちょう

浦和うらわ御殿ごてん

浦和うらわ宿やどは幕府ばくふ直轄ちょっかつ領りょうであった。徳川とくがわ将軍家しょうぐんけの鷹狩たかがりの休きゅう泊はく所しょは雅名がめいで「御殿ごてん」と呼よばれたものであるが、当時とうじの浦和うらわ宿やどの中心ちゅうしん地ちであった常盤ときわ町まち（旧きゅう・浦和うらわ宿やど上町うえまち、現げん・さいたま市し浦和うらわ区く常盤ひたち一いち丁目ちょうめ）には早期そうきの御殿ごてんである浦和うらわ御殿ごてんが設もうけられていた。このことが、浦和うらわ宿やどの興おこりとされている。それ以前いぜんは調しらべ神社じんじゃや玉蔵たまくら院いんの門前もんぜ町まちとして栄さかえていた。施設しせつはしかし、近隣きんりんの鴻巣こうのす宿やどで文ぶん禄ろく2年ねん（1593年ねん）に鴻巣こうのす御殿ごてんが建設けんせつされたのちの慶長けいちょう16年ねん（1611年ねん）頃ごろには廃止はいしされ、以後いごは幕府ばくふ直営ちょくえいの御ご林はやしとして管理かんりされるようになった。当時とうじを伝つたえるものは明治めいじ26年ねん（1893年ねん）の浦和うらわ地方裁判所ちほうさいばんしょ（現げん・さいたま地方裁判所ちほうさいばんしょの前身ぜんしん）建設けんせつにともなって姿すがたを消けし、現在げんざいは裁判所さいばんしょ跡あとの赤あかレンガ堀ほりを残のこす公園こうえん（常盤ひたち公園こうえん）となっている。

宿場しゅくばより市場いちばの賑にぎわい

道中どうちゅう奉行ぶぎょうによる天保てんぽう14年ねん（1843年ねん）の調しらべで、町並まちなみ10町まち42間あいだ（約やく1.2 km）。宿やど内ない人口じんこう1,230人にん（うち男おとこ609人にん、女おんな616人にん）。宿やど内ない家数やかず273軒けん（うち、本陣ほんじん1軒けん、脇本わきもと陣じん3軒けん、旅籠はたご15軒けん、問屋場とんやば1軒けん、高札こうさつ場じょう1軒けん、自身番じしんばん所しょ1軒けん）。

現在げんざいは埼玉さいたま県けんの県けん都ととして大都市だいとしに発展はってんしている浦和うらわであるが、江戸えどから近ちかすぎたことから通行つうこう者しゃは休憩きゅうけいが主おもで旅館りょかんが少すくなく、江戸えど期きの浦和うらわ宿やどの人口じんこうは、武蔵むさし国こくに属ぞくする板橋いたばし宿やどから本庄ほんじょう宿やどまでの宿場しゅくば町まち10箇所かしょのうち8番目ばんめと少すくなかった。

宿場しゅくば町まちとしては規模きぼの小ちいさい浦和うらわ宿やどであったが、市場いちばとしては戦国せんごく時代じだいからの歴史れきしがあり、毎月まいつきの2と7の日ひには「六ろく斎とき市し（ろくさい-いち）」が立たって賑にぎわいを見みせていた（二に七ななの市し）。浦和うらわ宿やど上町うえまちの人々ひとびとが祀まつった慈恵じえ稲荷いなり神社じんじゃ（じけい-いなり-じんじゃ）の鳥居とりいを中心ちゅうしんとして南北なんぼく2町まち（約やく0.2 km）の範囲はんいが市場いちばであったといわれており、当該とうがい地ちはさいたま市しの史跡しせきとして登録とうろくされている。市し神しんや定てい杭くいを残のこす市場いちば跡あとは全国ぜんこく的てきに珍めずらしく、近世きんせい商業しょうぎょう史しを知しる貴重きちょうな史跡しせきとなっている。市しは昭和しょうわ初期しょきまでは続つづいていた。常盤ときわ公園こうえんへ向むかう道みちの入いり口くちにあって野菜やさいを売うる姿すがたの農のう婦ふの銅像どうぞうも、かつての市場いちばの様子ようすを伝つたえている。六ろく斎とき市しとは、中世ちゅうせいにおいて、一定いっていの地域ちいきにて月つきのうち6回かい開ひらかれた定期ていき市しであり、日ひは1と6、2と7などといった組くみ合あわせで開ひらかれるものである。六ろく斎とき市しが語源ごげんとする六ろく斎とき日びは八はち斎戒さいかいに由来ゆらいする仏教ぶっきょう習俗しゅうぞくで、特とくに身みを慎つつしみ、清浄せいじょうであるべき日ひとされた6日にちを言いう。毎月まいつきの8日にち・14 日にち・15日にち・23日にち・29日にち・30日にちがそれであった。

星野ほしの権兵衛ごんべえ家かが代々だいだい務つとめた本陣ほんじんは、敷地しきち約やく1,200坪つぼ（約やく3,966.9平方へいほうメートル）、222坪つぼ（約やく733.9平方へいほうメートル）の母屋もやを始はじめ、表門おもてもん、土蔵どぞうなどがあり、問屋場とんやばや高札こうさつ場じょう、自身番じしんばん所しょが設もうけられていた。明治めいじ元年がんねん（1868年ねん）および3年ねん（1871年ねん）の明治天皇めいじてんのうの氷川神社ひかわじんじゃ行幸ぎょうこうの際さいには、ここが行在所あんざいしょとなった。しかし、明治めいじのうちに星野ほしの家かが断絶だんぜつし、建物たてものはさいたま市し緑みどり区く大間木おおまぎの大熊おおくま家かに移築いちくされた表門おもてもん以外いがいことごとく破やぶ却されてしまった。「明治天皇めいじてんのう行在所あんざいしょ阯」の碑いしぶみが往時おうじを偲しのばせる。その後ごは公園こうえん化かされ、さいたま市しの史跡しせきとなっている。

大だい山道さんどうとの追分おいわけ

浦和うらわ宿やどは、北きたは日光にっこう街道かいどうと連絡れんらくし、南みなみは府中ふちゅう通どおり大山おおやま道みちと結むすぶ、追分おいわけの地勢ちせいにあった。詳くわしくは導入どうにゅう部ぶで既すでに述のべているので参照さんしょうのこと。

鰻うなぎの食ぐい納おさめ

江戸えど方かたに一ひとつ手前てまえの蕨わらび宿やどの項目こうもくでも述のべているが、この界隈かいわいを越こえて上方かみがた（京きょう側がわ）へ向むかうと、しばらくの間あいだ、鰻うなぎ（うなぎ）を食くえせる店みせが無なくなってしまう。そのため、ここで食たべていく客きゃくが多おおく、蕨わらび宿やどと浦和うらわ宿やどはともに鰻うなぎで有名ゆうめいな宿場しゅくば町まちであった。また、江戸えどに向むかう旅人たびびとは、戸田とだの渡わたしを越こえればついに江戸えどという立地りっちであるため、宿泊しゅくはくし、精せいをつけるため鰻うなぎを食しょくすることも多おおかった。仕入しいれていたのは別所べっしょ沼ぬま（現げん・さいたま市内しない）で獲えれた鰻うなぎである。現在げんざいでも浦和うらわ区くを中心ちゅうしんに鰻うなぎの老舗しにせが軒のきを連つらねており、浦和うらわうなぎまつりや浦和うらわうなこちゃんなど鰻うなぎに関かんする文化ぶんかが残のこる。

浦和うらわ宿やど近隣きんりんの地域ちいき

この節ふしは浦和うらわ宿やどではなく、近隣きんりんの解説かいせつである。

焼米やいごめ坂ざか

蕨わらび宿やどから浦和うらわ宿やどへ向むかうちょうど道みちなかば辺あたりに「焼米やいごめ坂ざか（やきごめ-ざか）」と呼よばれる場所ばしょがある。江戸えどの昔むかしにはここに「新しん名物めいぶつやき米まい」との看板かんばんを掲かかげて焼やき米まいを食たべさせる立場たちば茶屋ちゃや数すう軒けんがあって、いつしか地名ちめいが定着ていちゃくしていったようである。当時とうじの焼やき米まいというのは、籾もみ（もみ）のままの米こめを焼やき、それを搗（つ）いて殻からを取とり除のぞいたものである。これは保存ほぞん食しょくとして古ふるくからあった調理ちょうり法ほうで、そのまま、もしくは、煎いり直なおしたり、水みずや茶ちゃに浸ひたして柔やわらかくするなどして食しょくす。旅人たびびとの携帯けいたい食しょくとしても重宝ちょうほうがられたであろうことは想像そうぞうに難かたくない。また、江戸えど方かたから上方かみがたへ急きゅう勾配こうばいで大宮おおみや台地だいちを上うえ（のぼ）ること約やく160 mというこの坂道さかみちは、当時とうじの旅人たびびとにとって難所なんしょであったと伝つたえられている。

浮世絵うきよえ師し・渓けい斎とき英えい泉いずみが浦和うらわ宿やどを描えがくにあたって着目ちゃくもくしたのは、この焼やき米まい売うりの茶屋ちゃやであり、焼米やいごめ坂ざか手前てまえを視点してんとして浦和うらわ宿やどと浅間山あさまやまを望のぞむ構図こうずであった（右みぎ上じょうの画像がぞうを参照さんしょう）。

調しらべ神社じんじゃと兎うさぎの神かみ使し

手水ちょうず舎しゃにも兎うさぎ

浦和うらわ宿やどの少すこし手前てまえ岸きし村むら（現在げんざいの岸きし町まち）にある調しらべ神社じんじゃ（つき じんじゃ）は、社しゃ伝でんでは由緒ゆいしょを神代かみよとし、少すくなくとも平安へいあん時代じだい以前いぜんの創建そうけんと見みられる古いにしえ社しゃである。「調しらべ（つき）」とは租庸調そようちょうの「調しらべ（ちょう）」、「みつぎもの（御調みつぎ物ぶつ、貢物みつぎもの）」、すなわち「年貢ねんぐ」のことであり、東山ひがしやま道みち時代じだいの武蔵むさし国こくの調しらべはここに集荷しゅうかされたのち、朝廷ちょうていに届とどけられた。しかしその役割やくわりは武蔵むさし国こくが東山ひがしやま道どうから東海道とうかいどうへ編入へんにゅうされた宝たから亀ひさし2年ねん（771年ねん）をもって終おわりを遂とげた。その後ご、「調しらべ（つき）」は音韻おんいんによって「月つき（つき）」と結むすびつき、月つき待まち信仰しんこう（月つき待まち供養くよう）の地ちとなってゆく。それゆえ兎うさぎ（うさぎ）を神かみ使しとし、この社しゃにあって境内けいだい入いり口くちを守護しゅごしているのは狛犬こまいぬならぬ兎うさぎである。また、「調しらべ（つき）」は「（運勢うんせいの）ツキ」に通つうじるともしている。

六ろく国見くにみ

『木曽きそ路ろ名所めいしょ図会ずえ』に「富士ふじ　浅間あさま　甲斐かい　武蔵むさし　下野したの日光にっこう　上うえ州しゅう伊香保いかほなど　あざやかに見みえたり」とある全ぜん方位ほうい的てきに見晴みはらしのよい名所めいしょとして知しられ、「六ろく国見くにみ（ろっこくけん）」と呼よばれていた。

一本杉いっぽんすぎの仇かたき討うち

文久ぶんきゅう4年ねん（1864年ねん）1月がつ23日にちの朝あさに、水戸みと藩はん家臣かしん・宮本みやもと鹿しか太郎たろうとその後見人こうけんにん3名めいが、千葉ちば周作しゅうさく門下もんかの元もと・丸亀まるがめ藩はん浪人ろうにん・河西かさい祐之ひろゆき助すけを父ちちの仇かたきとして討うち、4年ねん越こしに本懐ほんかいを遂とげたという、「一本杉いっぽんすぎの仇かたき討うち」の現場げんばと伝つたえられる。河西かさいは乗のり合あわせた舟ふね中ちゅうで宮本みやもとの父ちちと口論こうろんとなり、その命いのちを奪うばってしまった者ものであったが、その後ご、僧そうとなるために江戸えどへ下くだる途中とちゅうであった。河西かさいを哀あわれんだ村人むらびとが供養くよう塔とうを建たてたが、今いまはそれも失うしなわれ、「一本杉いっぽんすぎ」と刻きざまれた石碑せきひがさいたま市し浦和うらわ区く針はりヶ谷だに三さん丁目ちょうめの旧きゅう中山道なかせんどう脇わきにひっそりと建たつばかりである。河西かさいの墓はかは近ちかくの廓くるわ信しん寺てらにある。

半はん里塚さとづかの欅けやき

与野よの駅えき東口ひがしぐち前まえの交差点こうさてんに半はん里塚さとづかとして推定すいてい樹齢じゅれい300年ねん高たかさ13メートルの欅けやきがあったが、2008年ねんに樹木じゅもく医いの診断しんだんで根本こんぽん部分ぶぶんに回復かいふく不能ふのうの腐食ふしょくが見みつかり、2010年ねん5月がつ19日にち深夜しんやに管理かんり者しゃのさいたま市しによって伐採ばっさいされた。与野よの駅えき構内こうないに幹みきが展示てんじされている。

名所めいしょ・旧跡きゅうせき

江戸えど方かたから上方かみがたへ、おおよそ道みちなりに記しるす。

根岸ねぎし

• 焼米やいごめ坂ざか：「#焼米やいごめ坂ざか」参照さんしょう。「焼米やいごめ坂ざか碑ひ」あり。所在地しょざいちはさいたま市し南みなみ区く根岸ねぎし四よん丁目ちょうめ。
• 調しらべ神社じんじゃ：「#調しらべ神社じんじゃと兎うさぎの神かみ使し」参照さんしょう。所在地しょざいちはさいたま市し浦和うらわ区く岸きし町まち三さん丁目ちょうめ17。

かつての浦和うらわ宿やど内ない

• 玉蔵たまくら院いん：平安へいあん時代じだい、空海くうかいによって開ひらかれたと伝つたえられる古刹こさつ。所在地しょざいちは浦和うらわ区く仲ちゅう町まち二に丁目ちょうめ3。
• （浦和うらわ御殿ごてん）：「#浦和うらわ御殿ごてん」参照さんしょう。痕跡こんせきなし。所在地しょざいちは浦和うらわ区く常盤ときわ一いち丁目ちょうめ（常盤ひたち公園こうえん）。
• 星野ほしの本陣ほんじん跡あと：「#宿場しゅくばより市場いちばの賑にぎわい」参照さんしょう。所在地しょざいちは浦和うらわ区く仲ちゅう町まち二に丁目ちょうめ6。
• 慈恵じえ稲荷いなり神社じんじゃ：『諸しょ国道こくどう中袖なかそで鏡きょう』に「宿やどの内うち　左ひだりにいなりの社しゃあり」との記述きじゅつあり。所在地しょざいちは浦和うらわ区く常盤ときわ一いち丁目ちょうめ。
• 六ろく斎とき市し（二に七ななの市し）跡あと、市場いちば杭くい跡あと：「二に七なな市場いちば跡あと標柱ひょうちゅう」と「御免ごめん市場いちば之の杭くい」の石碑せきひ。「#宿場しゅくばより市場いちばの賑にぎわい」参照さんしょう。所在地しょざいちは上うえに同おなじ。
• 氷川ひかわ女体にょたい神社じんじゃ：大宮おおみや区くの氷川神社ひかわじんじゃとともに武蔵むさし国こく一宮いちのみやとされる。社しゃ伝でんは崇たかし神かみ天皇てんのうの時代じだいの創建そうけんとする。
• 廓くるわ信しん寺てら：岩槻いわつき藩主はんしゅ・高力こうりき清きよし長ちょうの追福ついふくのため、家来けらいの中村なかむら吉よし照あきらが慶長けいちょう14年ねん（1609年ねん）に建立こんりゅうした寺てら。所在地しょざいちは浦和うらわ区く北浦和きたうらわ3丁目ちょうめ15。
• 針はりヶ谷たに陣屋じんや跡あと：幕府ばくふ直轄ちょっかつ領りょう（天領てんりょう）であっただけに浦和うらわ一帯いったいに陣屋じんやは多おおく設もうけられていた。

かつての浦和うらわ宿やど以北いほく

• 庚申こうしん塔とう
• 一本杉いっぽんすぎの碑いしぶみ：「#一本杉いっぽんすぎの仇かたき討うち」参照さんしょう。所在地しょざいちは浦和うらわ区く針はりヶ谷だに三さん丁目ちょうめ2。
• 半はん里塚さとづか跡あと：一里塚いちりづかと一里塚いちりづかの間あいだに作つくられた半はん里塚さとづかの跡あと。旅路たびじの目印めじるしとして植うえられた欅けやき（ケヤキ）が、古木ふるきとなりながら京浜東北線けいひんとうほくせん与野よの駅えき東口ひがしぐち前ぜん交差点こうさてんの東側ひがしがわに今いまも残のこる。所在地しょざいちは浦和うらわ区く上木崎かみきざき二に丁目ちょうめ。
• （六ろく国見くにみ）：「#六ろく国見くにみ」参照さんしょう。現存げんそんせず。
• 鴻おおとり沼ぬま用水ようすい（高沼たかぬま用水ようすい）
  • 高台たかだい橋きょう（たかだい-ばし）：享とおる保ほ14年ねん（1729年ねん）に見沼みぬま代用だいよう水すいを分水ぶんすいし、高台たかだいであった場所ばしょを掘ほり割わって鴻おおとり沼ぬま用水ようすいに通つう水すいし、架橋かきょうしたのが始はじまりである。当初とうしょは土橋どばしであったが、老朽ろうきゅう化かにともない煉瓦れんが造づくりのアーチ橋きょうに架かけ替かえられた。所在地しょざいちは大宮おおみや区く北袋きたふくろ町まち一いち丁目ちょうめ。観光かんこうは考慮こうりょされていないため、コンクリート壁かべとフェンスに隔へだてられており見みづらくなっている。
• お女郎じょろう地蔵じぞう、火ひの玉たま不動ふどう：所在地しょざいちは高台たかだい橋きょうと同おなじ。

交通こうつうの基本きほん情報じょうほう

中山道なかせんどうの行程こうてい

• 江戸えど・日本橋にほんばしから京きょう・三条さんじょう大橋おおはしまでの全ぜん行程こうてい　135里さと24町まち8間あいだ（約やく532.8 km）中ちゅう
  • 江戸えど・日本橋にほんばし - 浦和うらわ宿やど　6里さと6町まち（約やく24.2 km）
  • 蕨わらび宿やど - 浦和うらわ宿やど　1里さと14町まち（約やく5.5 km）
  • 浦和うらわ宿やど - 大宮おおみや宿やど　1里さと10町まち（約やく5.0 km）
  • 浦和うらわ宿やど - 京きょう・三条さんじょう大橋おおはし　129里さと18町まち8間あいだ（約やく509.0 km）
• 江戸えど期きの成人せいじん男性だんせいは通常つうじょう、旅たびの1日にちにおよそ10里り（平地ひらちを8 - 10時じ間あいだで約やく40 km、時速じそく約やく4 - 5 km）を歩あるく。

中山道なかせんどうの一里塚いちりづか

• 中山道なかせんどうの一里塚いちりづか一覧いちらん

辻つじ（5里さと） - 浦和うらわ 《非ひ現存げんそん》（6里さと） - 大宮おおみや 《不明ふめい》（7里さと）

隣となりの宿やど、分岐ぶんき

本ほん街道かいどう

• 中山道なかせんどう

蕨わらび宿やど - 浦和うらわ宿やど - 大宮おおみや宿やど

脇わき往還おうかん

• 府中ふちゅう通どおり大山おおやま道みち

相模さがみ大山おおやま詣もうでの道みちの一ひとつであり、浦和うらわ宿やどとは荒川あらかわの渡わたし場ばを通つうじて結むすぶ。

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現代げんだいの交通こうつう

• 鉄道てつどう（最寄もより駅えき）
  • 京浜東北線けいひんとうほくせん、宇都宮線うつのみやせん・高崎線たかさきせん、湘南しょうなん新宿しんじゅくライン：浦和うらわ駅えき
• 自動車じどうしゃ道路どうろ
  • 埼玉さいたま県けん道どう164号ごう鴻巣こうのす桶川おけがわさいたま線せん：この区間くかんの中山道なかせんどうの現在げんざいの名称めいしょう。次つぎの大宮おおみや宿やどの先さきまでほぼ一直線いっちょくせんに北進ほくしんする。
  • 国道こくどう17号ごう：この区間くかんでは旧きゅう・中山道なかせんどうの西にしを並なみ走そうし、大宮おおみやの先さきまで交差こうさすることはない。
  • 国道こくどう463号ごう：北浦和きたうらわ駅えき入口いりくち交差点こうさてんで国道こくどう17号ごうと一部いちぶ重複じゅうふくしつつ交差こうさ。

関連かんれん文献ぶんけん

• 斎藤さいとう長ちょう秋あき 編へん「巻まき之の四よん 天てん権けん之これ部ぶ 焼米やいごめ坂ざか」『江戸えど名所めいしょ図会ずえ』 3巻かん、有朋ありとも堂どう書店しょてん〈有朋ありとも堂どう文庫ぶんこ〉、1927年ねん、146頁ぺーじ。NDLJP:1174157/78。 

関連かんれん項目こうもく

• 五ご街道かいどう
  • 中山道なかせんどう- 中山道なかせんどう六ろく十じゅう九きゅう次じ / 名所めいしょ絵え組物くみもの『木曽きそ街道かいどう六ろく十じゅう九きゅう次じ』
• 徒歩とほ旅行りょこう / 飛脚ひきゃく / 駕が籠かご / 駄賃だちん馬ば稼
• 北足立きたあだち郡ぐん#町村ちょうそん制せい施行しこう時じの自治体じちたい：近代きんだい以降いこうの行政ぎょうせい区画くかくにかつての宿場しゅくば町まちの名残なごりを見みる。
• 埼玉さいたま県庁けんちょう - 浦和うらわ県けんが設置せっちされた当初とうしょ、県庁けんちょうの機能きのうは浦和うらわ宿やどに設もうけられ、その後ご埼玉さいたま県けん庁舎ちょうしゃとして使つかわれた。

外部がいぶリンク

• ようこそ浮世絵うきよえの世界せかいへ - ようこそ私わたしの小ちいさなコレクションへ
  • 歌川うたがわ広重ひろしげ・渓けい斎とき英えい泉いずみの木曽きそ海道かいどう六ろく拾ひろえ九きゅう次じ：浮世絵うきよえによる一覧いちらん。
• 中山道なかせんどう（木曾きそ街道かいどう）六ろく十じゅう九きゅう次じ　広重ひろしげ・英えい泉いずみ＆延のべ絵図えず（その1）- わたし彩いろどりの『江戸えど名所めいしょ図会ずえ』：古地こち図ず・古文書こもんじょ等とうの紹介しょうかいが多おおい。
• 中仙道なかせんどう ：データ充実じゅうじつ。
  • バーチャル中山道なかせんどう（第だい二に巻かん：武蔵むさし国こく 蕨わらび－浦和うらわ－大宮おおみや）：直感ちょっかん的てき地図ちず。
• 中山道なかせんどう - 街道かいどう Now and Then
  • 浦和うらわ - 中山道なかせんどう
• 中山道なかせんどう歩あるき旅たび
• 浦和うらわ宿やど - 中山道なかせんどう道中どうちゅう記き