見合みあい計算けいさん

見合みあい計算けいさん（みあいけいさん）とは囲碁いごにおいて

の二ふたつの意味いみがある。前者ぜんしゃは形成けいせい判断はんだん、後者こうしゃはヨセにおける手ての選択せんたくに使つかわれる。王おう銘めい琬の絶対ぜったい計算けいさんも見合みあい計算けいさんと同おなじものである。

地ちの計算けいさん

決きまりのついているところは、単たんに数かぞえればいいだけである。決きまりのついてないところに関かんしては、権利けんりに基もとづいて計算けいさんする:

両方りょうほうから後手ごてのところは権利けんりは半々はんはんなので、黒くろから打うった局面きょくめんと白しろから打うった局面きょくめんを計算けいさんし、それらの中なか間あいだを現在げんざいの地ちだと考かんがえる。
片方かたがたから先手せんてのところは、先手せんて側がわが打うったものとして考かんがえる。
両りょう先手せんてのところは権利けんりが強つよいほうが打うったものとして考かんがえるのが妥当だとうだが、現実げんじつには計算けいさんを保留ほりゅうすることが多おおい。

計算けいさんの妥当だとう性せい

ある時点じてんでの本当ほんとうの形勢けいせいとは双方そうほうが最善さいぜんを尽つくし終局しゅうきょくしたときの形勢けいせいである。しかし見合みあい計算けいさんは正まさしく完全かんぜんに計算けいさんできるときでも、その本当ほんとうの形勢けいせいと一致いっちするとは限かぎらない。つまり所詮しょせん近似きんじに過すぎない。それでも見合みあい計算けいさんに意味いみがあるのは、双方そうほうが最善さいぜんを尽つくす図ずを読よみきるのに比くらべ、遥はるかに計算けいさんが簡単かんたんだからである(それでも十分じゅうぶん難むずかしいのは確たしか)。

手ての価値かちの計算けいさん

手ての価値かちは、その手てを打うった局面きょくめんの地ちと打うつ前まえの地ちを地ちの計算けいさん法ほうにより計算けいさんし、その差さを手ての価値かちとする。

特徴とくちょうと出入でいり計算けいさんとの比較ひかく

定義ていぎから分わかるように、現在げんざいの地ちを計算けいさんし、そこに打うった手ての価値かちを足たせば、打うった後のちの局面きょくめんの地ちと一致いっちする。そのため実際じっさいの損得そんとくを考かんがえるときなどに分わかりやすい。
先手せんてや後手ごてなどは考かんがえずに手ての価値かちを比較ひかくできる。それにより、出入でいりの目め数すうが同おなじなら逆ぎゃくヨセは両りょう後手ごての2倍ばいの価値かちがあることがわかる。

権利けんりと先手せんて

権利けんりとは大雑把おおざっぱに言いうと、ある手てよりその後続こうぞくする手段しゅだんが大おおきいときに生うまれるものである。後続こうぞく手段しゅだんが盤上ばんじょうで最大さいだいとなるとき、その手ては先手せんてになる。後続こうぞく手段しゅだんが大おおきいほうがより権利けんりも大おおきい。