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囲碁いごだんきゅうせい

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

囲碁いごだんきゅうせい(いごのだんきゅういせい)は、囲碁いご技量ぎりょう度合どあいをあらわすための等級とうきゅう制度せいどである。きゅう数字すうじおおきいほうからちいさいほうへとのぼっていき、段位だんいになると数字すうじちいさいほうからおおきいほうへとのぼっていく。

棋士きしさいは、「吉原よしはら由香里ゆかりろくだん」「いちりょくきゅうだん」のように、敬称けいしょう先生せんせい)にえて氏名しめいまたは名字みょうじした段位だんいをつけて呼称こしょうされることもある。通常つうじょう段位だんいかん数字すうじで、きゅうアラビア数字すうじ表記ひょうきする。ただ現在げんざい囲碁いごのプロ棋士きしにはきゅう存在そんざいしない。

英語えいごでは「初段しょだん=first degree black belt(くろたい1)」のように意訳いやくする場合ばあいと、「初段しょだん=shodan」とそのまま表記ひょうきする場合ばあいがある。アラビア数字すうじ使つかった 1-dan とう一般いっぱんてきで、略号りゃくごうとして 2d(だん)、5k(5きゅうとう使つかわれる。プロについてはアマ段位だんい区別くべつする意味いみで 9p(プロきゅうだんとう使つかわれる。

歴史れきし

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戦時せんじちゅう初段しょだん允許いんきょじょう昭和しょうわ19ねん1がつ8にち

だんきゅうせいは、本因坊ほんいんぼうよんせいである本因坊ほんいんぼうどうさくはじめたものである。それまではたがいのあいだ手合てあわりハンデキャップ)によってつよさをあらわしていたが、家元いえもと制度せいど確立かくりつして棋士きしえたこともあり、統一とういつされた基準きじゅんしいということになり、みちさく名人めいじんきゅうだん)・じゅん名人めいじんもしくは名人めいじん上手じょうずあいだはちだん)・上手じょうず(じょうず、ななだん)を制定せいていし、のち初段しょだんからきゅうだんまでの段位だんいさだめられた。なおみちさくはその力量りきりょうから「実力じつりょくじゅうさんだん」と称揚しょうようされた。

江戸えど時代じだいきゅうやアマチュア段位だんいなどは存在そんざいせず、専門せんもん棋士きし素人しろうと段位だんい区別くべつかった。それだけに初段しょだんになるのも非常ひじょうきびしく、地方ちほうならば初段しょだんだん免状めんじょうがあればそれをたね生活せいかつできたとう。

明治めいじはいり、村瀬むらせしげるはじめ本因坊ほんいんぼうしゅうはじめ)は「方円ほうえんしゃ」を設立せつりつし、囲碁いご人口じんこう拡大かくだいはかるためにあたらしくきゅうせい創設そうせつした。ただし、これは現在げんざいだんきゅう制度せいどとはちがったものだったが、のち従来じゅうらい段位だんいせいもどした。

昇段しょうだん規定きてい

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2024ねん時点じてんでの日本にっぽん囲碁いごのプロ組織そしきでの昇段しょうだん規定きてい以下いかである。いずれかをたせば昇段しょうだんできる。

昇段しょうだん 条件じょうけん
きゅうだん
はちだん
  • 対象たいしょう棋戦きせん150しょう
  • だいタイトル挑戦ちょうせん棋聖きせい名人めいじん
  • それ以外いがいななだいタイトル1獲得かくとく王座おうざ天元てんげん本因坊ほんいんぼう碁聖ごせいじゅうだん
  • 特定とくてい国際こくさい棋戦きせんじゅん優勝ゆうしょう
ななだん 共通きょうつう
  • 対象たいしょう棋戦きせん120しょう
  • 賞金しょうきんランキングによる昇段しょうだん日本棋院にほんきいんのみろくだんより1めい
  • 特定とくていタイトルせん優勝ゆうしょうおもね含桐やまはいりゅうぼし
  • だいタイトルリーグり(棋聖きせい名人めいじん、ただし棋聖きせいはSリーグのみ)
  • それ以外いがいななだいタイトル挑戦ちょうせん天元てんげん王座おうざ本因坊ほんいんぼう碁聖ごせいじゅうだん
関西棋院かんさいきいんのみ
ろくだん
  • 対象たいしょう棋戦きせん90しょう
  • 賞金しょうきんランキングによる昇段しょうだん
    • 日本棋院にほんきいんのみだんより2めい
だん
  • 対象たいしょう棋戦きせん70しょう
  • 賞金しょうきんランキングによる昇段しょうだん
    • 日本棋院にほんきいんよんだんより2めい
    • 関西棋院かんさいきいん初段しょだんよんだんなかで1めい
よんだん
  • 対象たいしょう棋戦きせん50しょう
  • 賞金しょうきんランキングによる昇段しょうだん
    • 日本棋院にほんきいんさんだんより2めい
    • 関西棋院かんさいきいん初段しょだんよんだんなかで1めい
さんだん
  • 対象たいしょう棋戦きせん40しょう
  • 賞金しょうきんランキングによる昇段しょうだん
    • 日本棋院にほんきいんだんより2めい
    • 関西棋院かんさいきいん初段しょだんよんだんなかで1めい
だん
  • 対象たいしょう棋戦きせん30しょう
  • 賞金しょうきんランキングによる昇段しょうだん
    • 日本棋院にほんきいん初段しょだんより2めい
    • 関西棋院かんさいきいん初段しょだんよんだんなかで1めい
  • 対象たいしょう棋戦きせん棋聖きせいせんたいアマチュアもふくむ)・名人めいじんせん王座おうざせん天元てんげんせん本因坊ほんいんぼうせん碁聖ごせいせんじゅうだんせん新人しんじんおうせんりゅうほしせんたいアマチュアもふくむ)・桐山きりやまはいたいアマチュアもふくむ)・広島ひろしまアルミはい・マスターズカップ・三星みつぼし火災かさいはい本戦ほんせんのみ)・LGはい本戦ほんせんのみ)・のうしんはい春蘭しゅんらんはいひゃくれいはい本戦ほんせんのみ)・ゆめひゃくごうはい本戦ほんせんのみ)・グロービスはい新奥しんおくはい本戦ほんせんのみ)・ワールドチャンピオンシップ・国手こくしゅ山脈さんみゃくはいてんはい
  • 特定とくてい国際こくさい棋戦きせん優勝ゆうしょうおうあきらはい三星みつぼし火災かさいはいLGはい春蘭しゅんらんはいひゃくれいはいゆめひゃくごうはい新奥しんおくはいワールドチャンピオンシップ国手こくしゅ山脈さんみゃくはいてんはい[1]
  • かちすう昇段しょうだんした場合ばあい賞金しょうきんランキング上位じょういしゃ対象たいしょうからのぞ
  • だん可能かのう。(れいさんだん棋士きしがリーグりした場合ばあい一気いっきななだんになる[2]
  • 勝利しょうりすうだけで昇段しょうだんした場合ばあい通算つうさん750しょうきゅうだん到達とうたつとなる。中堅ちゅうけん棋士きし年間ねんかん20しょう前後ぜんこうなのでやく38ねんかかることになる。

経緯けいい

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日本棋院にほんきいん創設そうせつ以前いぜん段位だんいは、棋士きしあいだ手合てあいわりからだんせき1基準きじゅん決定けっていされていた。日本棋院にほんきいん設立せつりつにはさん段差だんさ1あらためられた。

現在げんざい棋士きし採用さいよう試験しけん合格ごうかくしたもの一律いちりつ初段しょだんとなることから、この試験しけんを「にゅうだん試験しけん」、合格ごうかくしてプロりすることを「にゅうだん」とぶ。日本棋院にほんきいん場合ばあい、プロ試験しけん予選よせんおこなって受験じゅけんしゃしぼったのちで、そうあたりリーグせんおこなう。東京とうきょうほんいんでは夏季かき院生いんせい(棋院のなか修行しゅぎょうするプロ志望しぼうしゃ)から1にん冬季とうき上位じょうい2にんおよ関西かんさい総本部そうほんぶ中部ちゅうぶ総本部そうほんぶ1人ひとりまたは2人ふたりと、女流じょりゅうわく1にんまたは2人ふたりがプロとなる。

関西棋院かんさいきいん場合ばあい院生いんせいは10きゅうからはじまり(10きゅう以外いがい場合ばあいもある)、昇級しょうきゅうかさねて初段しょだんかくになったうえで12しょう4はい成績せいせきげれば合格ごうかくとなる。だれも12しょうできない場合ばあいはそのまま持越もちこしであったが、2011ねんより初段しょだんリーグに変更へんこうされその成績せいせきにゅうだん可能かのうとなった。その研修けんしゅう棋士きし制度せいどもうけており、アマチュアで卓越たくえつした成績せいせきおさめたものが、よんだん以下いか棋士きしと2きょく九段くだんと1きょくち、その結果けっかによってはにゅうだんすることができる。

にゅうだんした棋士きしは、だい手合てあいばれる昇段しょうだんのための対局たいきょく規定きてい点数てんすうげることで昇段しょうだんしていた。しかしだい手合てあい制度せいどにはきゅうだん参加さんかせず、実力じつりょく基準きじゅん相対そうたいてきでしかないという矛盾むじゅんがあり、きゅうだんかず一番いちばんおおくて初段しょだんほうすくないという逆転ぎゃくてん現象げんしょうした(2004ねん時点じてんで、日本棋院にほんきいん関西棋院かんさいきいんわせてきゅうだんが109にん初段しょだんが31にん)。一部いちぶ棋士きしいたっては、昇段しょうだんにうまがなく手合てあい自体じたい負担ふたんおおきいことからきゅうだん昇段しょうだん以前いぜんから大手おおてあい出場しゅつじょうしないこともあった(そのなかには、やなぎ山田やまだただしさんせいといった有力ゆうりょく棋士きしおおい)。

そうしたこともあって、2003ねん日本棋院にほんきいん昇段しょうだん制度せいど改定かいていした。

  1. それ以前いぜん段位だんいかかわらず、
    1. さんだいタイトル(棋聖きせい名人めいじん本因坊ほんいんぼう)・世界せかい選手権せんしゅけんのどれかを1かい、あるいは碁聖ごせいじゅうだん王座おうざ天元てんげんのどれかを2かい以上いじょう優勝ゆうしょうした場合ばあい無条件むじょうけんきゅうだん
    2. さんだいタイトル・世界せかい選手権せんしゅけんじゅん優勝ゆうしょう、あるいはそれ以外いがいななだいタイトルに優勝ゆうしょうした場合ばあいはちだん
    3. さんだいタイトルの挑戦ちょうせんしゃ決定けっていリーグにはいるか、あるいはさんだいタイトル以外いがいななだいタイトルのじゅん優勝ゆうしょう、あるいはおもね含桐やまはいりゅうほしせん優勝ゆうしょうした場合ばあいななだん
  2. ある一定いってい以上いじょうぼし順次じゅんじ昇段しょうだん
  3. 初段しょだんからろくだんまでは)1または2で昇段しょうだんしなかったかくだん棋士きしなか賞金しょうきんランキングが上位じょういもの順次じゅんじ昇段しょうだん

関西棋院かんさいきいん2005ねん、これとほぼ同様どうようしん昇段しょうだん制度せいどちがいは関西棋院かんさいきいんだいいち優勝ゆうしょう、NHKはい優勝ゆうしょう新人しんじんおうせん優勝ゆうしょうななだん昇段しょうだん)に移行いこうしている。その2024ねん本因坊ほんいんぼうせん縮小しゅくしょうされることとなり、さんだいタイトルからはずれそののタイトルとおなあつかいになった。

日本棋院にほんきいん関西棋院かんさいきいんともに、対象たいしょう棋戦きせんでの勝敗しょうはいによるたんとしごとの賞金しょうきんランキングの優秀ゆうしゅうしゃ一段いちだん昇段しょうだんさせる制度せいど導入どうにゅうしている。りょう棋院のちがいは、日本棋院にほんきいんろくだんから1めいだんから初段しょだんまでかくだん2めい上位じょういしゃ昇段しょうだんするのにたいし、関西棋院かんさいきいん初段しょだんよんだんなかさい上位じょういしゃ1めいのみ昇段しょうだんすることである。またりょう棋院独自どくじせんかちすうやアマチュア参加さんかみとめられる棋戦きせんたいアマ勝利しょうりかちすう規定きていふくまれるかのちがいも存在そんざいする。いちれいとして、日本棋院にほんきいんにおいては独自どくじ棋戦きせんであるわかこいせんフマキラー囲碁いごマスターズカップ対象たいしょう棋戦きせんふくまれるなど。

日本棋院にほんきいん昇段しょうだんしゃだい手合てあい廃止はいしまでとし平均へいきん40にんえていたが、廃止はいしから2008ねんまでを平均へいきんすると、廃止はいしまえ半数はんすう以下いかとなっている。2008ねんは17にんと、はじめて20にんんだ。一方いっぽう現役げんえききゅうだんは76にんで、ぜん棋士きしのうち23.6%と高率こうりつめる現状げんじょうわりはないが(制度せいど廃止はいし直前ちょくぜんは73にんで22.7%)、がいして増加ぞうか抑制よくせい傾向けいこうにある[3]。2010ねんには、日本棋院にほんきいん関西棋院かんさいきいんともにきゅうだん昇段しょうだんしゃなかった。とく関西棋院かんさいきいんにおいては、移行いこうした2005ねん以降いこうきゅうだん昇段しょうだんしゃが2014ねん現在げんざいまでていない。

くだだん制度せいどがないため、高齢こうれい棋士きし高段こうだんとなる傾向けいこうつよく、プロ囲碁いごかいでは段位だんい正確せいかく棋力きりょく反映はんえいしているとはえない。1990年代ねんだい急激きゅうげきなレベルの向上こうじょう韓国かんこくではとく顕著けんちょで、一部いちぶだい一線いっせんきゅうのぞけば90年代ねんだい以前いぜん活躍かつやくしたベテランのきゅうだん棋士きしはほとんど活躍かつやくできず、2~4だん若手わかて国際こくさいせん代表だいひょうとなることがおおい。

なお、タイトルのじゅうだん保持ほじしゃは「○○じゅうだん」とばれることになるが、「じゅうだん」は「名人めいじん」や「棋聖きせい」などと同様どうようの「タイトルめい」であって、じゅうだんのタイトルをっていても国際こくさいせんなどでは◯◯きゅうだんばれる(そもそも前述ぜんじゅつとおり、段位だんいきゅうだん最高さいこうであり、じゅうだんなどという段位だんい本来ほんらい存在そんざいしない)。

アマチュア

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現在げんざい日本にっぽんではプロの段位だんいとはべつにアマチュアのだんきゅうがあり、日本棋院にほんきいん関西棋院かんさいきいん発行はっこうしている。2015ねん現在げんざい日本棋院にほんきいん認定にんていしている最高さいこう段位だんいはちだんで、だんきゅう認定にんていされるためには

  1. 日本棋院にほんきいん認定にんてい問題もんだい指定してい成績せいせきおさめる。
  2. 日本棋院にほんきいん関連かんれんする大会たいかいにてある程度ていど成績せいせきおさめる。
  3. プロ棋士きし日本棋院にほんきいん支部しぶちょう推薦すいせんける。

などの方法ほうほうがある。このうち1.はつねに、2.は成績せいせきにもおうじて一定いってい金額きんがく初段しょだんで3まんえん程度ていど、8だんは100まんえんなど)を支払しはら必要ひつようがある。日本棋院にほんきいんのWebサイトからも応募おうぼできる。この方式ほうしきたいしてはだんきゅうかねっているかのようであるとの批判ひはんもあり、藤沢ふじさわ秀行ひでゆき独自どくじ低廉ていれん段位だんい免状めんじょう発行はっこうしたことで一時期いちじき日本棋院にほんきいんから脱退だったいしたことがある(のち独自どくじ免状めんじょう発行はっこうしないと約束やくそくうえ復帰ふっきしている)。

しかしながら、下記かきのような事情じじょうがあり、アマチュアにおいても認定にんていされただんきゅうかならずしも正確せいかく実力じつりょく反映はんえいしているわけではない。

  1. 日本棋院にほんきいん認定にんてい問題もんだい新聞しんぶん雑誌ざっしとう掲載けいさいされてされるため、実戦じっせんことなり碁盤ごばんならべて時間じかんをかけて検討けんとうすることも可能かのうであるし、カンニングとうについても実質じっしつてき解答かいとうしゃ良識りょうしきまかされている。
  2. 布石ふせきなど明確めいかく解答かいとうないジャンルはとく高段こうだんしゃけの問題もんだいにはてきさないケースがおおい。
  3. だんきゅう認定にんてい大会たいかいでは、目標もくひょうとするだんきゅう参加さんかしゃ自己じこ申告しんこくするため相対そうたいてき評価ひょうかにならざるをない。

アマチュアではくらいが1がるごとに、せきが1えるのが目安めやすとなっている。

実際じっさいには初段しょだんからプロとハンデりで対局たいきょくつようになり、2~6だん有段者ゆうだんしゃ、7~8だん高段こうだんしゃとされる[4][5]高段こうだんしゃなかには会所かいしょ指導しどうするものおお[4][5]弟子でしにゅうだんするれいもある[6]

会所かいしょなどではハンデの目安めやすなどのため、「○だんかく[7]」などとだんきゅう設定せっていする場合ばあいおおい。しかし、これもかい所内しょないでの固定こていされた対局たいきょくしゃないでの相対そうたい評価ひょうかとならざるをないため、格差かくさ発生はっせいすることはけがたい。ある会所かいしょ初段しょだんかくっていたのに、べつ会所かいしょでそのとお初段しょだん名乗なのったところ相手あいて圧倒あっとうしてしまうというようなれいもある。日本棋院にほんきいん認定にんていではなく実際じっさい対局たいきょくにおける力量りきりょうあらわす「実力じつりょくだん」という用語ようごもある。

推薦すいせん認定にんてい基準きじゅんがあいまいで、プロ棋士きし対局たいきょくして棋力きりょく判断はんだんしてもらい段位だんい認定にんていけることもあり、この場合ばあい実力じつりょくでの段位だんい認定にんていとなる。映画えいが未完みかん対局たいきょく』のシナリオを担当たんとうしたひろししゅうかずらやすしどう囲碁いご愛好あいこうでもあり、撮影さつえいわせて来日らいにちし、日本棋院にほんきいん安藤あんどう武夫たけお近藤こんどう幸子さちこ試験しけんち、それぞれ2だんと3だん免状めんじょうけている。将棋しょうぎ棋士きし渡辺わたなべあきら新聞しんぶん企画きかくなか邑菫だん当時とうじ)と6のハンデで対局たいきょくし13もくちしたことがみとめられ、アマ3だん認定にんていされた[8]ワールドではアマチュアがプロ棋士きしたいし、2上手じょうず5もくコミ出こみだしのハンデで対局たいきょくし、てば7だん免状めんじょうあたえられる「真剣しんけん勝負しょうぶ ななだん挑戦ちょうせん」という企画きかくがあった。

関西棋院かんさいきいんでは通常つうじょう段位だんい認定にんていとはべつに、指導しどう延長えんちょうとしてプロと対局たいきょくして棋力きりょく判定はんていしてもらう「棋力きりょく検定けんてい」を実施じっししている[9]

日本棋院にほんきいん宝酒造たからしゅぞう主催しゅさいしていた宝酒造たからしゅぞうはい 囲碁いごクラスべつチャンピオンせんでは、地区ちく大会たいかい全勝ぜんしょう(5しょう)すると無料むりょう免状めんじょう申請しんせい可能かのうであった。

囲碁いご普及ふきゅう功労こうろうしゃなどに、日本棋院にほんきいん関西棋院かんさいきいんから名誉めいよ段位だんいおく場合ばあいがある。著名ちょめいれいでは、福田ふくだ赳夫たけお総理そうり大臣だいじん名誉めいよはちだんスペースシャトルはつ宇宙うちゅう囲碁いご対局たいきょくおこなった若田わかた光一こういち名誉めいよ初段しょだんどうダニエル・T・バリーにだん)などがある。

中国ちゅうごくではアマチュアとプロは地続じつづきになっており、最下位さいかいであるアマ25きゅうからスタートし、アマ5だん以上いじょう参加さんかできる中国ちゅうごく囲碁いごていだんせん一定いってい成績せいせきおさめるとプロににゅうだんできる[10]

ネットにおけるだんきゅう

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ネットでも、かくサイトの基準きじゅんなどにおうじてだんきゅう表示ひょうじされるものがおおい。また、プロが登録とうろくして場合ばあいにも、アマチュアと共通きょうつうだんきゅう設定せっていされる場合ばあいすくなくない。

参加さんかしゃおおいネットサイトで多数たすう対局たいきょくした結果けっかとしてつけられただんきゅうは、実力じつりょく正確せいかくはかったものととらえられるが、その基準きじゅんかくサイトによってまちまちであり、日本棋院にほんきいん関西棋院かんさいきいん認定にんていするだんきゅう基準きじゅんとはかならずしも一致いっちしない。他方たほうで、棋力きりょく意図いとてき過少かしょう申告しんこくして下位かい棋力きりょくものをいたぶるようにってたのしむサンドバッカー存在そんざいもあり、マナー違反いはんとして認知にんちされている。

だんきゅうとはべつイロレーティング計測けいそくしているサイトもある。

アマチュアとプロの比較ひかく

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プロと初心者しょしんしゃしめす「よん星目せいもく」という囲碁いご用語ようごがある。プロに星目せいもく(9ひと(ほぼアマチュア1きゅう)に星目せいもくひと(ほぼ10きゅう)に星目せいもくひと(ほぼ20きゅう)に星目せいもくくのが初心者しょしんしゃという意味いみ言葉ことばである[11]基本きほんルールをおぼえただけの状態じょうたいが30きゅう基本きほんてき技術ぎじゅつにつくと1きゅう、8だんでプロと互角ごかく勝負しょうぶ出来できるともわれる。

ほかにもプロの初段しょだん9いててればアマチュア初段しょだん[5][4]、5いててればアマ高段こうだんしゃ[12]、トップ棋士きしに3いて確実かくじつてるならけん代表だいひょうクラスのトップアマという評価ひょうかもある[5]

坂井さかいしげるいたりは、世界せかいアマチュア囲碁いご選手権せんしゅけんせん優勝ゆうしょうなどの実績じっせきち、試験しけん成績せいせきによりだん認定にんていされプロ棋士きしとなった。

おもね含・桐山きりやまはい全日本ぜんにほん早碁はやごオープンせんでは、アマ棋戦きせん上位じょうい入賞にゅうしょうしゃがプロ棋士きし対等たいとう条件じょうけん対局たいきょくしてがることもめずらしくなくなっている[13]

アマチュアのフェルナンド・アギラールだい1かいトヨタ&デンソーはい囲碁いご世界せかい王座おうざせんでプロ棋士きし長谷川はせがわただし楊嘉げん)を連破れんぱしてベスト8に進出しんしゅつした。

プロを断念だんねんしたもと院生いんせいでもアマチュアとしては圧倒的あっとうてきつよさがあり、上位じょういクラスだったものはアマチュアで日本にっぽん代表だいひょうになれるレベルである[14]

近年きんねん日本にっぽん中国ちゅうごく韓国かんこくとのおおきくひらいていおり[14]、アマチュアにおいては日本にっぽんだん韓国かんこく中国ちゅうごく初段しょだん対等たいとうなどといわれている。

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ 昇段しょうだん規定きてい 日本棋院にほんきいん
  2. ^ 2013ねんせい本因坊ほんいんぼうせんのリーグりしたことで、さんだんからななだんへと昇段しょうだんした。
  3. ^ 朝日新聞あさひしんぶん2009ねん2がつ10日とおか
  4. ^ a b c 囲碁いごつよさ!プロ棋士きしたかつから経験けいけんからはなします - たかつ囲碁いご教室きょうしつ”. kado-igokyoshitsu.jp. 2023ねん4がつ15にち閲覧えつらん
  5. ^ a b c d けん, 金子かねこ (2015ねん12月28にち). “指導しどうせきについて”. スマイル囲碁いごクラブ. 2023ねん4がつ15にち閲覧えつらん
  6. ^ 井川いかわ 崚吾(イカワ リョウゴ / IKAWA, Ryougo)”. 日本棋院にほんきいん. 2023ねん7がつ4にち閲覧えつらん
  7. ^ 免状めんじょう取得しゅとく”. 日本棋院にほんきいん. 2023ねん11月6にち閲覧えつらん
  8. ^ INC, SANKEI DIGITAL (2022ねん3がつ30にち). “二刀流にとうりゅう?!将棋しょうぎ渡辺わたなべあきらかん囲碁いごアマさんだん免状めんじょう なか邑菫だんとのハンディせん勝利しょうり実力じつりょく評価ひょうか”. サンスポ. 2023ねん9がつ5にち閲覧えつらん
  9. ^ 指導しどう棋力きりょく検定けんてい”. 関西棋院かんさいきいん. 2023ねん10がつ24にち閲覧えつらん
  10. ^ 棋声人語じんご 2021ねん9がつ10日とおか 中国ちゅうごく囲碁いごニュース”. パンダネット. 2023ねん11月27にち閲覧えつらん
  11. ^ 囲碁いご百科辞典ひゃっかじてん』71ぺーじ
  12. ^ 囲碁いご,棋聖きせいせん,上達じょうたつ指南しなん”. 読売新聞よみうりしんぶん 囲碁いごコラム. 2023ねん4がつ15にち閲覧えつらん
  13. ^ だい18どう棋戦きせんにおける金成かねなりすすむアマ・かわなりたてまつアマが双方そうほう予選よせんCから出場しゅつじょうしながら最終さいしゅう予選よせんをもき、本戦ほんせんベスト8まで進出しんしゅつしたのが最高さいこうである。なお、金成かねなりすすむのち韓国かんこくにてプロとなり、LGはい世界せかい棋王きおうせんでは予選よせんいて本戦ほんせん進出しんしゅつしている。
  14. ^ a b INC, SANKEI DIGITAL (2018ねん9がつ23にち). “【きょうのひと世界せかいアマ囲碁いご選手権せんしゅけん 史上しじょう最年少さいねんしょう日本にっぽん代表だいひょう 川口かわぐち飛翔ひしょう(かわぐち・つばさ)さん(16) 「ちゅうかん選手せんしゅけない成績せいせきを」”. 産経さんけいニュース. 2023ねん5がつ26にち閲覧えつらん

参考さんこう文献ぶんけん

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  • はやしひろし囲碁いご百科辞典ひゃっかじてん金園きんえんしゃ、1975ねん

関連かんれん項目こうもく

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