ISO 9000
ステータス | Published |
---|---|
1987 | |
| |
ISO/TC 176/SC 2 Quality systems | |
ドメイン |
|
ウェブサイト |
www |
ISO 9000は、
ISO 9001の
品質 の定義
[
ISO 9000で
degree to which a set of inherent characteristics of an object fulfils requirements
対象 に本来 備 わっている特性 の集 まりが,要求 事項 を満 たす程度 — ISO 9000:2015 / JIS Q 9000:2015
企画 の品質 :製品 で実現 しようとしている特性 に対 する顧客 の要求 。設計 の品質 :企画 の段階 で検討 された特性 の水準 や品質 仕様 。製造 の品質 :図面 ・仕様 書 などの設計 文書 。- サービスの
品質 :調整 、据 え付 け、消耗 品 の補給 、不 良品 などへの対応 に対 する顧客 の要求 。
品質 マネジメントシステム
[ISO 9000 は、
ISO 9000の歴史
[品質 マネジメントシステムの始 まり
[非 軍事 的 分野 での品質 マネジメントシステム
[1974
ISO 9000シリーズの制定 と改訂
[ISO も
その
2000
2008
1994 |
2000 |
2015 |
---|---|---|
ISO 8402 | ISO 9000 | ISO 9000:2015 Quality management systems — Fundamentals and vocabulary
|
ISO 9000-1 | ||
ISO 9001 | ISO 9001 | ISO 9001:2015 Quality management systems — Requirements |
ISO 9002 | ||
ISO 9003 | ||
ISO 9004-1,2,3,4 | ISO 9004 |
ISO 9004:2009 |
ISO 10011 | ISO 19011 | ISO 19011:2011 マネジメントシステム |
旧 ISO 9001、ISO 9002、ISO 9003および現行 のISO 9001
[特徴
[2000
ISO 9001 は
包括 的 であること:効果 的 な品質 マネジメントシステムを作 り上 げるために必要 な要素 がすべて網羅 されている。柔軟 性 があること:品質 管理 に使用 する具体 的 な方法 ・ツールは各 事業 体 の選択 にまかされている。普遍 性 があること: さまざまな製品 (商品 ・サービス)を市場 に供給 する事業 体 に適用 できる。組織 的 なサポートがあること:広 く認知 された団体 が規格 に変更 を加 えたり、第三者 認証 を行 ったり、認定 事業 体 のリストを保管 したりしている。客観 的 であること:品質 マネジメントシステムのモデルへの適合 度 の結果 は広 く知 られている解釈 がもとになっている。
ISO 9000の
八 つの品質 マネジメント原則
[ISO 9001:2000(およびISO 9001:2008-
顧客 重視 (Customer focus)事業 体 の市場 で占 める位置 というものは、ひとえに顧客 をどれだけ獲得 するかにかかっている。そのため、顧客 の期待 をできる限 りよく理解 することが必要 である。顧客 とはプロセスの成果 としての製品 (無形 の製品 も含 む) を受 け取 る人 や組織 のことであり、利益 の追求 が目的 でない組織 についても、顧客 を定義 することができる。- リーダーシップ (Leadership)
- リーダーは
組織 の中 にあって組織 の目標 と進 むべき道 を指 し示 す存在 である。組織 の人々 が組織 の目標 を達成 するために必要 な環境 を整 えることもリーダーの役目 である。リーダーシップだけで品質 マネジメントを成功 させることはできないが、他 の7つの原則 を適用 して組織 が何 をしようとして、どこに向 かっているか、リーダーシップによって組織 の構成 員 に共有 させる[31]。 人々 の参画 (Involvement of people)組織 のもっとも重要 な要素 は人 である。組織 の人々 の能力 や知識 を最大限 に発揮 させるよう努力 しなければならない。これはできる限 り開 かれた経営 を行 うことにも通 じる。経営 側 が何 を考 えているのか全 く分 からないというような閉鎖 的 な仕組 みは、組織 の構成 員 にある種 の不信 感 を与 えるからである[32]。- プロセスアプローチ (Process approach)
- プロセスアプローチとは、
例 えばその事業 体 への情報 ・材料 ・エネルギー等 のインプットに付加 価値 をつけて製品 としてアウトプットするというプロセスに注目 して、このプロセスを管理 するという考 え方 である。そうではなくて、決 められた手順 を通 りにやれば要求 品質 は達成 されるはずであるから、自分 は手順 を守 ることに専念 して、その成果 物 を次 のグループに渡 せばよいというやり方 があるとすれば、それはプロセスアプローチではない。プロセスの成果 とプロセスに影響 を及 ぼす要素 を直接 管理 するのがプロセスアプローチである。プロセスが主体 であるから、当然 それにかかわる各部 署 ・グループ同士 が効率 よく柔軟 に連携 しなければプロセスを一体 のものとして管理 できない。 - マネジメントへのシステムアプローチ (System approach to management)
- ここでいうシステムとは、
互 いに関係 があり、そして互 いに影響 しあう要素 の集 まりのことである。例 えば、原材料 から製品 を作 るというプロセスは、原材料 受入 プロセスから最終 検査 プロセスまで様々 な要素 プロセスに分 けることができ、それぞれが関係 しあっている。また、製品 を作 り出 すにあたっては、機器 保全 の仕組 み、勤怠 管理 の仕組 みなど、様々 な要素 が多 かれ少 なかれ関係 している。要素 同士 はお互 いに影響 しあい、ある要素 に手 を加 えると、その影響 はほかの要素 にも及 ぶ。品質 マネジメントには、そのようなシステムを管理 (マネジメント)しているという視点 が必要 である。 継続 的 改善 (Continuous improvement)常 により良 い結果 を探 し求 めることが必要 である。良 い結果 とは、例 えば、製品 のばらつきをより少 なくする、やり方 をより効率 的 に (費用 や手間 の少 ない方法 に) するなどのことである。意思 決定 への事実 に基 づくアプローチ (Factual approach to decision making)客観 的 な事実 を基 に意思 決定 をするべきである。感 じや印象 で意思 決定 をするべきではない。客観 的 な事実 を基 に意思 決定 するには、まず客観 的 事実 を認識 する仕組 みが必要 になる。典型 的 な方法 の一 つは、記録 を取 りそれをきちんと保管 する、というものである。供給 者 との互恵 関係 (Mutually beneficial supplier relationships)顧客 重視 の原則 から、事業 体 としては顧客 の動向 を探 るとこばかりに目 を向 けがちになる。顧客 の存在 の上 にビジネスが成 り立 っているのは事実 だが、一方 で部品 や材料 が供給 者 から供給 されていることの上 に事業 がなりたっていることもまた事実 である。品質 だけについて見 ても、供給 者 からの部品 や材料 の品質 がそのまま、その事業 体 の製品 の品質 に結 びついている。
ISO 9001:2000の構成
[ISO 9001:2000(およびISO 9001:2008-
- 〇
章 序文 - ISO 9001 にはシステムアプローチが
適用 されていることを強調 する。同時 にISO 9001 とISO 9004 との関係 を説明 し、また、他 のマネジメントシステム (ISO 9001:2008 で具体 的 に挙 げられているのは、環境 マネジメントシステム規格 である ISO 14001:2005) と統合 して運用 することができることを述 べる。 一章 -三 章 適用 範囲 、関連 規格 、用語 と定義 - ISO 9001 は
顧客 の要求 を満 たす製品 を供給 し、顧客 の満足 度 を強化 することを目的 とする組織 に必要 な要求 事項 を定 めたもので、組織 の形態 、大 きさ、製品 の種別 を問 わず広 く適用 できるようにつくられていることを説明 する。用語 は ISO 9000 に定義 されていることが述 べられている。 四 章 品質 マネジメントシステム組織 は品質 マネジメントシステムを確立 し、文書 化 し、実際 に運用 し、維持 し、継続 的 な改善 を行 っていかなければならないことを述 べる。また、品質 マニュアルを作成 することを規定 し、それを含 めた文書 や記録 の管理 方法 に対 する要求 事項 を規定 する。五 章 経営 者 の責任 経営 者 は品質 マネジメントシステムの導入 と強化 を責任 をもってかかわりあっていることを示 さなければならないことを規定 する。具体 的 には、例 えば顧客 の要求 がきちんと特定 されており、製品 が顧客 の満足 に結 びついているよう組織 を活動 させるのは経営 者 の義務 である。品質 方針 や品質 目標 もそれが適切 に作 られるようにすることも経営 者 の義務 である。社内 での様々 な権限 や責任 を規定 したり、社内 のコミュニケーションの仕組 み作 りにも経営 者 は責任 をもつ。また、経営 者 は定期 的 に組織 の品質 マネジメントシステムを点検 しなけれはならない。六 章 資源 の運用 管理 資源 とは、従業 員 や機械 ・設備 、建物 などのことである。まず、目的 通 りに製品 を作 るためにどのような資源 が必要 なのかを決 める必要 がある。従業 員 に適切 な教育 ・トレーニングを行 うこと、適切 な労働 環境 を整 えること、設備 や建物 (インフラストラクチャー) を適切 な状態 に保 つべきであることなどを規定 する。七 章 製品 実現 - ISO 9001:2000では、
製品 を具体 的 に実際 のものとすることを、計画 、顧客 との関係 、設計 ・開発 、購買 、製造 、測定 機器 の点検 という六 つのフェーズに分 けて、それぞれのフェーズに必要 な要求 事項 とを規定 している。顧客 との関係 では、顧客 から明示 的 ・暗黙 的 に示 された要求 事項 、法的 な要求 事項 などを明確 にすることや、顧客 とのコミュニケーションの方法 を確立 することを求 めている。 八章 測定 、分析 及 び改善 顧客 の満足 度 を調査 したり、製品 が要求 仕様 通 りにできているかどうかを確 かめたり、また品質 マネジメントシステムのプロセス自身 を確認 することを求 めている。収集 したデータの分析 から、このような確認 ・測定 に必要 な情報 を手 に入 れるべきであるとしている。また、不具合 は是正 し、起 こりうる問題 を防止 し、常 に品質 マネジメントシステムの改善 に努 めることを求 めている。
つまり、
検証 と妥当 性 確認 (Verification and Validation)
[ISO 9000シリーズでは、
検証 (Verification)客観 的 証拠 を提示 することによって、規定 要求 事項 が満 たされていることを確認 すること。妥当 性 確認 (Validation)客観 的 証拠 を提示 することによって、特定 の意図 された用途 又 は適用 に関 する要求 事項 が満 たされていることを確認 すること。
他 のISO 9000シリーズの規格
[2013
ISO 9000
[ISO 9000は
ISO 9000:2015 Quality management systems — Fundamentals and vocabulary | 2015-09 | JIS Q 9000:2015 |
ISO 9000:2005 Quality management systems — Fundamentals and vocabulary | 2005-09 | JIS Q 9000:2006 |
ISO 9000:2000 Quality management systems — Fundamentals and vocabulary | 2000-12 | |
ISO 8402:1994 Quality management and quality assurance — Vocabulary | 1994-03 | |
ISO 8402:1986 Quality — Vocabulary | 1986-06 |
ISO 9004 2009 組織 の持続 的 成功 のための管理 方法 -品質 マネジメントアプローチ
[ISO 19011 2011 マネジメントシステム監査 の指針
[これはマネジメントシステム
ISO 9000シリーズを取 り入 れた産業 別 の独自 規格
[ISO 9001は
- TickIT:
情報 技術 、ソフトウェアに関 する品質 管理 システムのガイドライン。 - AS/EN/JIS Q 9100:
航空 宇宙 産業 の品質 管理 システム規格 - TL 9000:
電話 ・通信 産業 の品質 管理 システム規格 - ISO 13485:
医療 機器 製造 に関 する品質 管理 システム規格 - ISO/IEC 90003: ソフトウェア
業界 の品質 管理 システム規格 - ISO/TS 29001:
石油 化学 業界 の品質 管理 システム規格
脚注
[注釈
[- ^ ISO/TC176
技術 委員 会 が作成 したものをISO 9000ファミリーと考 えるのであれば、ここに挙 げた4つにとどまらない。ISO/TC 176 - Quality management and quality assuranceを参照 のこと。 - ^
規格 ではなく、仕様 と名付 けられている
出典
[- ^ "3.6.1
対象 (object)...認識 できるもの又 は考 えられるもの全 て。例 製品 ... サービス ...組織 ... システム" JIS Q 9000:2015 - ^ "“
本来 備 わっている”とは,あるものに内在 していること,特 に,永久 不変 の特性 として内在 していることを意味 する。" - ^ "3.10.1
特性 ...特性 には,次 に示 すように様々 な種類 がある ...感覚 的 (例 嗅覚 ,触覚 ,味覚 ..." JIS Q 9000:2015. - ^ "3.6.4
要求 事項 ...明示 されている,通常 暗黙 のうちに了解 されている又 は義務 として要求 されている,ニーズ又 は期待 。" JIS Q 9000:2015. - ^ Hoyle、p.7
- ^
久米 、p.37 - ^ ISO 9000:2005, 3.4.2
- ^ Kiliński、pp.13-14.
- ^ "3.3.11
活動 (activity)...明確 にされた作業 の最小 の対象 " JIS Q9000:2015 - ^ "
活動 の中 には,あらかじめ定 められ,組織 の目標 についての理解 によって決 まるものがあるが,他方 で,あらかじめ定 められておらず,外部 からの刺激 に応 じてその性質 及 び実行 を決定 するものもある。" JIS Q9000:2015 - ^ "3.4.1 プロセス(process) インプットを
使用 して意図 した結果 を生 み出 す,相互 に関連 する又 は相互 に作用 する一連 の活動 。" JIS Q9000:2015 - ^ "
活動 を,首尾 一貫 したシステムとして機能 する相互 に関連 するプロセスであると理解 し" JIS Q9000:2015 - ^ "プロセスでは,インプットを
用 いてアウトプットを出 すための相互 に関連 する活動 が行 われる。" JIS Q9000:2015 - ^ "プロセスアプローチ
活動 及 び関連 する資源 が一 つのプロセスとして運営 管理 されるとき,望 まれる結果 がより効率 よく達成 される。" JIS Q9000:2006 - ^ '
組織 内 で用 いられるプロセス ... を体系 的 に明確 にし,運営 管理 することを“プロセスアプローチ”と呼 ぶ。' JIS Q9000:2006 - ^ J. P. Womack, et al. p.26.
- ^ Tidd J., Bessant J., Web resources, p.2.
- ^ J. P. Womack, et al. p.25.
- ^ REGURATORY GUIDE 1.28, p.1.
- ^ Carter, p.3.
- ^ ISO/TC 176 Quality management and quality assurance
- ^ Carter, p.4.
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年 改訂 について』 - ^ ISO 9000 - Quality management
- ^ Hamrol, pp.176-177.
- ^ a b E. Noveh, P23.
- ^ F. Buttle, p.945.
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- ^ ISO/TC 176/SC 2N 376
- ^ a b ISO 9000:2005 0.2.
- ^ Hoyle、p.22.
- ^ Hoyle、pp.22-23.
- ^ ISO 9000:2005, 0.1.
- ^ a b ISO 9004:2009 Introduction.
- ^ ISO 9001:2008, 0.3.
- ^ a b ISO 19011:2011 Introduction
- ^ Hoyle, p.101
- ^ QS-9000:1994 Introduction.
参考 文献
[- Buttle F., ISO 9000: marketing motivations and benefits, International Journal of Quality & Reliability Management, Vol 14 Issue 9, 1997
- Carter N., Auditing the ISO 19001 Way, BSI British Standards Institution, 2003
- Hamrol A., Mantura W., Zarządzanie jakością - Teoria i praktyka, Wydawnictwo naukowe PWN, Warszawa, 2002.
- Hoyle D., Automotive Quality Systems Handbook: Second Edition - ISO/TS16949:2002 Edition, Elsevier Butterworth-Heinemann, Burlington, 2005.
- Kiliński A., Jakość, Wydawnictwa Naukowo-Techniczne, Warszawa, 1979.
久米 均 『設計 開発 の品質 マネジメント』日 科技 連 、1999年 。- ISO 9000:2005, Qulity management systems - Fundamentals and vocabulary.
- ISO 9001:2008, Quality management systems - Requirements.
- ISO 9004:2009, Managing for the sustained success of an organization - a quality management approach.
- 『ISO 9001の2008
年 改訂 について』品質 マネジメントシステム規格 国内 委員 会 、2008年 (2013年 5月 28日 閲覧 )。 - ISO 9000 - Quality management-ISOのウェブサイト (2013
年 5月 30日 閲覧 ). - ISO/TC 176 Quality management and quality assurance-ISOのウェブサイト (2013
年 5月 28日 閲覧 ). - ISO/TC 176/SC 2N 376, Quality Management Principles and Guidelines on their Application, ISO/TC176SC2/WG15, 1997.
- Naveh E., Marcus A., Achieving competitive advantage through implementing a replicable management standard: Installing and using ISO 9000, Journal of Operations Management, Elsevier B.V., 2006.
- QS-9000:1994, Quality System Requirements, Chrysler Corporation, Ford Motor Company, General Motors Corporation, 1994.
- REGURATORY GUIDE 1.28 Revision 3, Quality Assurance Program Requirments (Design and Construction), U.S. Nuclear Regulatory Commision, 1985.
- Tidd J., Bessant J., Managing Innovation: Integrating Technological, Market and Organizational Change, John Wiley & Sons, 2011.
- Womack J. D., Jones D. T., Roos D., The Machine That Changed the World, FREE PRESS, New Yourk, 2007.