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Lie Nü Zhuan : 母儀 : 鄒孟軻母 - Chinese Text Project
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《鄒孟軻母》

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1 鄒孟軻母:
鄒孟軻之母はは也。號ごう孟母もうぼ。其舍近きん墓はか。孟子もうこ之の少しょう也，嬉うれし遊ゆう為ため墓ぼ間之あいの事ごと，踴躍築ちく埋うめ。孟母もうぼ曰：「此非吾われ所以ゆえん居きょ處しょ子こ也。」乃去舍しゃ市し傍はた。其嬉戲きぎ為ため賈人衒賣之の事こと。孟母もうぼ又また曰：「此非吾われ所以ゆえん居きょ處しょ子こ也。」復ふく徙舍學がく宮みや之の傍はた。其嬉遊ゆう乃設俎まないた豆まめ揖讓進退しんたい。孟母もうぼ曰：「真しん可か以居吾子あご矣。」遂とげ居きょ及。

2 鄒孟軻母:
孟子もうし長ちょう，學がく六藝りくげい，卒そつ成なり大儒たいじゅ之の名な。君子くんし謂いい孟母もうぼ善ぜん以漸化か。《詩し》云うん：「彼かれ姝者子こ，何なに以予之の？」此之謂いい也。

3 鄒孟軻母:
孟子もうし之の少しょう也，既すんで學がく而歸，孟母もうぼ方かた績，問もん曰：「學がく何なん所しょ至いたり矣？」孟子もうし曰：「自若じじゃく也。」孟母もうぼ以刀斷だん其織。孟子もうこ懼而問とい其故，孟母もうぼ曰：「子こ之の廢はい學がく，若わか吾われ斷だん斯織也。夫おっと君子くんし學がく以立名めい，問もん則そく廣こう知ち，是ぜ以居則そく安寧あんねい，動どう則のり遠どお害がい。今こん而廢之の，是ぜ不ふ免めん於廝役やく，而無以離於禍患也。何なに以異於織績而食しょく，中道ちゅうどう廢はい而不為ふため，寧やすし能のう衣ころも其夫子こ，而長不ふ乏とぼし糧食りょうしょく哉！女おんな則そく廢はい其所食しょく，男おとこ則そく墮於脩おさむ德とく，不為ふため竊盜せっとう，則のり為ため虜とりこ役やく矣。」

4 鄒孟軻母:
孟子もうし懼，旦夕たんせき勤學きんがく不ふ息いき，師事しじ子こ思おもえ，遂とげ成なり天下でんか之の名めい儒。君子くんし謂いい孟母もうぼ知ち為ため人母ひとぼ之の道みち矣。《詩し》云うん：「彼かれ姝者子こ，何なに以告之の？」此之謂いい也。

5 鄒孟軻母:
孟子もうし既すんで娶めと，將はた入にゅう私室ししつ，其婦袒而在ざい內，孟子もうし不ふ悅えつ，遂とげ去ざ不ふ入いれ。婦ふ辭じ孟母もうぼ而求去さ，曰：「妾わらわ聞夫婦ふうふ之の道みち，私室ししつ不ふ與あずか焉。今いま者しゃ妾わらわ竊墮在室ざいしつ，而夫子ふうし見み妾わらわ，勃然ぼつぜん不ふ悅えつ，是ぜ客きゃく妾わらわ也。婦人ふじん之の義よし，蓋ぶた不ふ客きゃく宿やど。請歸父母ちちはは。於是孟母もうぼ召孟子こ而謂之の曰：「夫おっと禮れい，將はた入門にゅうもん，問もん孰存，所以ゆえん致敬也。將はた上堂かみどう，聲こえ必揚，所以ゆえん戒人也。將はた入戶にっと，視し必下，恐おそれ見み人じん過か也。今子いまこ不ふ察於禮れい，而責禮れい於人，不ふ亦また遠どお乎！」

6 鄒孟軻母:
孟子もうし謝しゃ，遂とげ留とめ其婦。君子くんし謂いい孟母もうぼ知ち禮れい，而明於姑母はは之の道みち。

7 鄒孟軻母:
孟子もうし處しょ齊ひとし，而有憂色ゆうしょく。孟母もうぼ見み之の曰：「子こ若わか有ゆう憂色ゆうしょく，何なに也？」孟子もうし曰：「不敏ふびん。」異い日閒にちかん居い，擁よう楹而歎。孟母もうぼ見み之の曰：「鄉さと見み子こ有ゆう憂色ゆうしょく，曰不也，今こん擁よう楹而歎，何なに也？」孟子もうし對たい曰：「軻聞之の：君子くんし稱しょう身み而就位しゅうい，不為ふため苟得而受賞しょう，不ふ貪むさぼ榮さかえ祿ろく。諸侯しょこう不ふ聽，則のり不ふ達たち其上。聽而不用ふよう，則のり不ふ踐其朝あさ。」今道いまみち不用ふよう於齊おさい，願行がんぎょう而母老おい，是ぜ以憂也。」

8 鄒孟軻母:
孟母もうぼ曰：「夫婦ふうふ人じん之の禮れい，精せい五ご飯めし，审酒漿，養やしなえ舅しゅうと姑しゅうと，縫ぬい衣裳いしょう而已矣。故こ有ゆう閨ねや內之脩おさむ，而無境さかい外がい之の志こころざし。《易えき》曰：『在中ざいちゅう饋，無む攸遂。』《詩し》曰：『無む非ひ無む儀ぎ，惟おもんみ酒食しゅしょく是ぜ議ぎ。』以言婦人ふじん無む擅制之の義よし，而有三さん從したがえ之の道也みちや。故こ年少ねんしょう則そく從したがえ乎父母ちちはは，出で嫁よめ則そく從したがえ乎夫，夫おっと死し則のり從したがえ乎子，禮れい也。今子いまこ成人しげと也，而我老ろう矣。子こ行ぎょう乎子義よし，吾われ行ぎょう乎吾禮れい。」君子くんし謂いい孟母もうぼ知ち婦道ふどう。《詩し》云うん：「載の色いろ載の笑わらい，匪怒匪教。」此之謂いい也。

9 鄒孟軻母:
頌曰：孟子もうこ之の母はは，教化きょうか列れつ分ぶん，處しょ子こ擇よ藝げい，使つかい從したがえ大だい倫りん，子し學がく不ふ進すすむ，斷だん機き示しめせ焉，子し遂とげ成德しげのり，為ため當世とうせい冠かんむり。

《文選ぶんせん樓ろう叢書そうしょ》本ほん《新刊しんかん古こ列れつ女おんな傳でん》
《文選ぶんせん樓ろう叢書そうしょ》本ほん《新刊しんかん古こ列れつ女おんな傳でん》
URN: ctp:lie-nv-zhuan/zou-meng-ke-mu