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西遊記 : 護法設莊留大聖 須彌靈吉定風魔 - Chinese Text Project
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護法ごほうしつらえそうとめ大聖たいせい 須彌れい吉定よしさだふう

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1 護法ごほうしつらえそう... :
卻說五十個敗殘的小妖拿著些破旗、やぶ,撞入ほらうら報道ほうどう:「大王だいおうとら先鋒せんぽうせん臉和なお趕下東山ひがしやま坡去りょう。」ろう妖聞せつ十分じゅうぶん煩惱ぼんのうせい低頭ていとうかたりだまおもえけいさくまたゆう前門ぜんもんてきしょう妖道:「大王だいおうとら先鋒せんぽう和尚おしょうころせりょう,拖在門口かどぐちののしせんまいる。」ろう妖聞ごといよいよ煩惱ぼんのうどう:「這廝卻也無知むちわがたおせ曾吃師父しふてんころせ我家わがや先鋒せんぽう恨!恨!」さけべ:「披掛らいわが也只聞得こう甚麼いんもまご行者ぎょうじゃとうわがこれ甚麼いんもきゅうとう八尾やおてき和尚おしょう,拿他しんらいあずかわがとら先鋒せんぽうたいいのち。」眾小妖急きゅうもたげ披掛。ろう結束けっそくひとしせい,綽一杆三股みつまたこうまたそちぐん妖跳ほんほら

2 護法ごほうしつらえそう... :
大聖たいせいとまたて門外もんがい妖走はた出來できしるじつ驍勇。怎生ふんただし
きむ盔晃きむかぶとしこりこう。盔上えい飄山雉尾,ほう罩甲あわ鵝黃。勒甲絛盤りゅう耀彩,まもるしんきょうにょうてる煌。鹿しかがわくつえんじゅはな染色せんしょくにしきかこえ裙,柳葉やなぎば絨妝。手持てもち三股みつまたこうまた當年とうねんあらわせいろう

3 護法ごほうしつらえそう... :
ろう妖出とくもんらい,厲聲だかさけべどう:「まご行者ぎょうじゃ?」這行しゃ腳屣ちょとらかいてきかわ囊,しる如意にょいてき鐵棒てつぼうとうどう:「你孫がいおおやけざい此。送出そうしゅつわが師父しふらい。」かい仔細しさいかん行者ぎょうじゃ鄙猥ひわい面容めんよう羸瘦,不滿ふまんよんしゃくわらいどう:「可憐かれん可憐かれんわがただどう怎麼さま扳翻不倒ふとうてき好漢こうかんはららい這般しゃはんいち骷髏てきびょうおに。」行者ぎょうじゃわらいどう:「你這,忒沒しょく。你外こう雖是しょうしょうてき,你若肯照頭打あたまうちいちまたがら,就長ろくしゃく。」かいどう:「你硬ちょあたまどもわれいち。」大聖たいせい公然こうぜん懼。かいはていちらいこし躬一躬,足長あしながりょうろくしゃくゆういちたけ長短ちょうたん。慌得妖把こうまた按住,かつどう:「まご行者ぎょうじゃ,你怎麼把這護身ごしんてき變化へんかほう,拿來わが門前もんぜん使?莫弄きょあたまはしうえらいわがあずか你見手段しゅだん。」行者ぎょうじゃわらいどう:「啊,つね言道ことみち:『とめじょう舉手,舉手とめじょう。』你外おおやけしゅ重重じゅうじゅうてきただ怕你捱不おこり這一ぼう。」かいようぶんせつひねてんこうまたもち行者ぎょうじゃとうむね就刺;這大ひじりただしかいせわしせわしかいひらき鐵棒てつぼう使つかいいちがらすりゅうかすめ地勢ちせい」,ばちひらきこうまたまたあきらあたま便びん二人ふたりざい風洞ふうどうこう,這一じょうこうころせ
妖王はついか大聖たいせいほどこせ。妖王はついかよう拿行しゃ先鋒せんぽう大聖たいせいほどこせよく捉精れいすくい長老ちょうろうまたらいぼうぼうまたむかえ。一個是鎮山都總帥,一個是護法美猴王。はつかえざい塵埃じんあいせん後來こうらいかくおこりざい中央ちゅうおうてんこうまたとんがあかり銳利えいり如意にょいぼうくろたが。戳著てきたましい冥府めいふちょてき定見ていけん閻王。ぜん憑著しゅやましかい必須ひっすようりょくたけしきょう兩家りょうけ捨死忘生せん不知ふち平安へいあんきず

4 護法ごほうしつらえそう... :
ろう妖與大聖たいせい鬥經さんじゅうかいあいぶん勝敗しょうはい。這行しゃよう功績こうせき使つかいいちがいてき手段しゅだん毫毛揪下いちようこう嚼得粉碎ふんさいもちじょういち噴,さけべごえ:「へん!」へんゆうひゃくじゅう行者ぎょうじゃいちようふんかくいち鐵棒てつぼうかいかこえざい空中くうちゅうかいがい怕,也使一般いっぱんほんごときゅうかいあたまのぞむちょたつみ地上ちじょうこうちょう了三りょうぞうちょうよびてき一口氣吹將出去,ゆるがせしかあいだいちじんふうしたがえそら刮起。こうふう真個しんこ利害りがい
ひやひや颼颼天地てんちへんかげ無形むけいすな旋。
穿ほじはやしおりみねたおせまつうめ,播土あげちりくずしみね坫。
黃河こうがなみ潑徹そこ渾,湘江すいゆうこぼしてん
あおてん振動しんどうぎゅうみやそう些刮たおせもり殿どの
五百羅漢ごひゃくらかん鬧喧てん八大やひろ金剛こんごうひとし嚷亂。
文殊もんじゅはしりょう青毛あおげ獅,ひろしけんしろぞうなん尋見たずみ
たけひさしへびしつりょうぐんあずさ橦騾飄其韂。
行商ぎょうしょう喊叫つげ蒼天そうてんこずえこうはいもと諸般しょはんねがい
煙波えんぱせいいのちなみ中流ちゅうりゅう名利みょうり殘生ざんせいずいすい辦。
せん山洞やまほらくろ攸攸,海島うみしまよもぎ萊昏暗暗あんあん
ろうくんなん煉丹れんたんことぶきほしおさむりょうりゅうひげおうぎ
おうははただし赴蟠もも,一風吹亂裙腰釧。
二郎迷失灌州城,哪吒なんくしげちゅうけん
天王てんのう手心てごころとう,魯班つるしりょう金頭かながしら鑽。
かみなりおんたから闕倒さんそうちょうしゅう石橋いしばしくずし兩斷りょうだん
一輪紅日蕩無光,滿天星どうだんつつじみな昏亂。
南山みなみやまとり北山きたやまひがし湖水こすいこう西湖さいこ漫。
雌雄しゆう拆對あいよびはは分離ぶんりなん叫喚きょうかん
龍王りゅうおうへんうみ夜叉やしゃ雷公らいこういたしょひろ閃電。
十代閻王覓判官,牛頭ごずつい馬面うまづら
這風吹倒ひろし陀山,めくおこり觀音かんのんけいいちかん
白蓮びゃくれんはなおろし海邊うみべ,吹倒菩薩ぼさつじゅう二院にいん
ばんいたりこん曾見ふう這風らい不善ふぜん
唿喇喇,乾坤けんこんけわし炸崩ひらけ,萬里江山都是顫。

5 護法ごほうしつらえそう... :
妖怪ようかい使這陣狂風きょうふう,就把まご大聖たいせい毫毛へんてきしょう行者ぎょうじゃ刮得ざいはん空中くうちゅう卻似紡車一般いっぱんらんてん,莫想掄得ぼう如何いか攏得?慌得行者ぎょうじゃはた毫毛いち抖,おさむじょうらい獨自どくじ舉著鐵棒てつぼう上前うわまえらいまたかい劈臉噴了いちくちふうりょうせききん睛刮とく緊緊閉合,莫能睜開。よし此難使鐵棒てつぼうとげはいじんらい妖收ふうかいほらだい

6 護法ごほうしつらえそう... :
卻說豬八戒見那黃風大作,天地てんちひかり,牽著まもるちょ擔,伏在ふくざいさん凹之あいだ,也不敢睜擡頭たいとうくちうらじゅうてき念佛ねんぶつもとねがいまた知行ちぎょうしゃ勝負しょうぶなん如,師父しふ死活しかつなん如。せいざいうたぐおもえこれ,卻早ふうていてんはれゆるがせ擡頭たいとう往那洞門どうもんまえしょ,卻也兵戈へいか聞鑼。獃子また敢上他門たもんまたぼつじん看守かんしゅ馬匹ばひつ行李こうりはて進退しんたいりょうなん,愴惶やめ憂慮ゆうりょあいだただ聽得まご大聖たいせいしたがえ西にし吆喝而來,ざいかけむかいちょどう:「哥哥,こう大風おおかぜ啊!你從うらはしらい?」行者ぎょうじゃ擺手どう:「利害りがい利害りがいわがろうまごためじん曾見這大ふうろう妖使いち三股みつまたこうまたあずかろうまご交戰こうせんたたかえいたゆうさんじゅうごうろうまご使いちがいてきほんごとかこえ甚著きゅうろう這陣ふうらいはて兇惡きょうあく,刮得わが站立じゅうおさむりょうほんことおかせふう而逃。──哏,こうふう!哏,こうふうろうまご也會よびふう,也會喚雨,曾似這個妖精ようせいてきふうあく。」八戒はっかいどう:「けい妖精ようせいてき武藝ぶげい如何いか?」行者ぎょうじゃどう:「也看とくまたほうたおせ也齊せいあずかろうまご也戰手平てびら。卻只ふうあくりょうなんとく贏他。」八戒はっかいどう:「這般しゃはん怎生すくいとく師父しふ?」行者ぎょうじゃどう:「すくい師父しふ且等さいしょ不知ふち這裡ゆう眼科がんか先生せんせい,且教わが。」八戒はっかいどう:「你眼怎的らい?」行者ぎょうじゃどう:「わがかいいちくちふう將來しょうらい,吹得わがたまさんつう,這會ひやなみだつねりゅう。」八戒はっかいどう:「哥啊,這半山中さんちゅうてんしょくまたばん,且莫せつよう甚麼いんも眼科がんかれん宿やどしょ也沒ゆうりょう。」行者ぎょうじゃどう:「よう宿やどしょなんりょうちょ妖精ようせいかえ敢傷わが師父しふわが們且找上大路おおじひろ個人こじんじゅう此一よい明日あしたてんこう再來さいらいくだ妖罷。」八戒はっかいどう:「せいせい。」

7 護法ごほうしつらえそう... :
卻牽りょう,挑了擔,出山でやま凹,ぎょう上路あげろこう。此時やややや黃昏たそがれただ聽得南山なんざん坡下ゆう犬吠いぬぼえこえ二人ふたりとまかん,乃是一家いっかそういんかげかげてきゆう燈火ともしび光明こうみょう兩個りゃんこ也不かん有路ありじみち,漫草而行,ちょくいたり家門かもんくびただし
むらさきしばかげかげ白石しらいし蒼蒼そうそうむらさきしばかげかげ青草あおくさ白石しらいし蒼蒼あおあおはんみどりこけすうてんしょう螢光けいこう灼灼,いち林野りんやじゅみつはいはい香蘭こうらん馥郁ふくいく,嫩竹しん栽。清泉きよいずみりゅうきょく澗,かしわ倚深がけへきさら遊客ゆうかくいた門前もんぜんおもんみ有野ありのはなひらき

8 護法ごほうしつらえそう... :
兩個りゃんこ敢擅いれただとくさけべ一聲いっせい:「開門かいもん開門かいもん!」うらゆういちろうしゃおびいく個年かねんようてき農夫のうふまた鈀掃帚齊らいもんどう:「甚麼いんもじん甚麼いんもじん?」行者ぎょうじゃ躬身どう:「わが們是ひがしだいとうせいそうてき徒弟とていよし往西かたはいふつもとめけいみち此山,ふう大王だいおう拿了わが師父しふりょうわが們還曾救とくてんしょくやめばんとくらい上告じょうこくいちよいまんもち方便ほうべん方便ほうべん。」ろうしゃ答禮とうれいどう:「しつむかえしつむかい。此間乃雲じんしょうこれしょ,卻才聞得さけべもんおそれ怕是妖狐、ろうとら及山ちゅう強盜ごうとうとうるい此小かい頑,ゆう衝撞,不知ふち長老ちょうろう。請進,請進。」

9 護法ごほうしつらえそう... :
兄弟きょうだい們牽挑擔而入,みちいたりうらあたり,拴馬歇擔,あずかそうろう拜見はいけん敘坐。またゆうあおあたまけんじちゃちゃやめささげいずるいくわん胡麻ごまめしめし畢,いのちしつらえしき就寢しゅうしん行者ぎょうじゃどう:「ねむかえ,敢問善人ぜんにん貴地きちゆううりやくてき?」ろうしゃどう:「ちょう老害ろうがい?」行者ぎょうじゃどう:「瞞你老人ろうじんせつわが們出家人かじんらい無病むびょうしたがえあかつきとくがい。」老人ろうじんどう:「すんでがい如何いか討藥?」行者ぎょうじゃどう:「わが們今日在ひあり風洞ふうどうこうすくえわが師父しふかいしょういちくちふう噴來,吹得わがたまさんつうこんゆう些眼なみだひろしひろし此要ひろやく。」ろうしゃどう:「善哉ぜんざい善哉ぜんざい!你這長老ちょうろうしょうしょうてき年紀としのり,怎麼せつ謊?ふう大王だいおうふうさい利害りがいふうとく甚麼いんも春秋しゅんじゅうふう松竹しょうちくふう與那よな東西とうざい南北なんぼくふう。」八戒はっかいどう:「そう必是夾腦ふうひつじみみふう大麻たいまふうへんせいあたまふう?」長者ちょうじゃどう:「さけべ三昧ざんまい神風かみかぜ。」行者ぎょうじゃどう:「怎見とく?」ろうしゃどう:「ふうのう天地てんちくらぜん刮鬼しん愁,きれせきくずしがけあく,吹人いのちそくきゅう。你們わかぐうちょ風吹ふぶきりょうかえそうとくかつまいるただじょ神仙しんせんぽうとく無事ぶじ。」行者ぎょうじゃどう:「果然かぜん果然かぜんわが們雖神仙しんせん神仙しんせんかえてきばんやから。這條いのちきゅうきりなんきゅう,卻只吹得わがたまさんつう。」ろうしゃどう:「すんで如此せつ,也是ゆうらいあたまてきじんわが這敝しょ卻無うりやくてきろうかん也有やゆう些迎ふうひやなみだ,曾遇異人いじんでんりょう一方いっぽうめいさんはなきゅうあぶらのう一切いっさい風眼ふうがん。」行者ぎょうじゃ聞言,低頭ていとう唱喏どう:「ねがいもとめ些兒,てんためしてんためし。」ろうしゃおううけたまわそくはしすすむ取出とりで一個瑪瑙石的小罐兒來,拔開ふさがくちようだまかんざし蘸出しょうもとあずか行者ぎょうじゃてんじょうきょうとく睜開,やすしこころねむさとしあきら就好。てん畢,おさむりょうせきかんみちりょうしょうかい們退於裡めん

10 護法ごほうしつらえそう... :
八戒解包袱,展開てんかいしきぶた,請行しゃ安置あんち行者ぎょうじゃ閉著らん摸。八戒はっかいわらいどう:「先生せんせい,你的あかりつえ呢?」行者ぎょうじゃどう:「你這饢糟てき獃子,你照顧我做瞎まいる。」獃子啞啞てきくらわらい而睡。行者ぎょうじゃすわざいしきじょううたてうん神功しんこうちょくいた三更後方才睡下。

11 護法ごほうしつらえそう... :
不覺ふかくまた五更ごこうはたあかつき行者ぎょうじゃ抹抹臉,睜開眼かいがんどう:「果然かぜんこうくすりつねさらゆうひゃくふん光明こうみょう。」卻轉あたまあたりもちもち,呀!うらとく甚房しゃまどもんただし只見ただみ些老えんじゅ高柳たかやなぎ兄弟きょうだい們都ねむざいみどり莎茵じょう八戒はっかい醒來どう:「哥哥,你嚷怎的?」行者ぎょうじゃどう:「你睜開眼かいがん睛看。」獃子ゆるがせ擡頭たいとうぼつりょう人家じんか,慌得一轂轆爬將起來道:「てきうままいる?」行者ぎょうじゃどう:「じょう拴的?」「行李こうり呢?」行者ぎょうじゃどう:「你頭あたりてき?」八戒はっかいどう:「這家也憊ものぐさ搬了,怎麼就不さけべわが們一ごえつうとくろう豬知どう,也好あずか你送些茶はてそう門戶もんこてきおそれ怕里ちょうあかつき,卻就連夜れんや搬了。──噫!わが們也忒睡とく,怎麼他家たけ拆房響也きょうや聽見ひびきひびき?」行者ぎょうじゃ吸吸てきわらいどう:「獃子,不要ふようらん嚷。你看じゅじょうこれ甚麼いんもじょう?」はち戒走上前うわまえようしゅ揭了,はららい上面うわつらよん頌子うん
そう俗人ぞくじん護法ごほう伽藍がらんてんいおり
妙藥みょうやくあずかきみつうつきこころくだかい躊躇ちゅうちょ

12 護法ごほうしつらえそう... :
行者ぎょうじゃどう:「這夥きょうしんかわりょう龍馬りょうま一向いっこう曾點たおせまたらいろうきょあたま。」八戒はっかいどう:「哥哥莫扯怎麼ふく你點さつ?」行者ぎょうじゃどう:「兄弟きょうだい,你還不知ふちまいる。這護きょう伽藍がらんろくちょう六甲ろっこうぽう揭諦、四值功曹奉菩薩的法旨,くらたもてわが師父しふしゃ日報にっぽうりょうめいただため這一むかいゆうりょう你,さい曾用們,曾點さつやめりょう。」八戒はっかいどう:「哥哥,すんでたてまつほうむねくら師父しふ所以ゆえん不能ふのう現身うつせみあかりあらわ此點せんそう。你莫あやほか昨日きのう也虧あずか點眼てんがんまた虧他かんりょうわが們一ひたぶるときめしまたいいつきこころ矣。你莫あやほかわが們且去すくい師父しふらい。」行者ぎょうじゃどう:「兄弟きょうだい說得せっとく此處ここらいたふう洞口ほらぐちとお,你且莫動ただざい林子りんこうらもり擔。とうろうまごほらうら聽打聽,師父しふ下落げらく如何いかさいあずかそうせん。」八戒はっかいどう:「せい這等,討いち死活しかつてきじつしんかりわか師父しふりょう各人かくじんこうひろあたま幹事かんじわかわが們好竭力つきしん。」行者ぎょうじゃどう:「莫亂だんわが也。」

13 護法ごほうしつらえそう... :
しょういちたてみちいたもんくびかどしょうせきちょねむさとし行者ぎょうじゃさけべもん,且不おどろきどう妖怪ようかいねじしる訣,ねん咒語,ゆら一變いっぺんへんいちはな腳蚊ちゅう真個しんこしょうたくみゆうためしょう曰:
擾擾ほろかたち喙,嚶嚶ごえほそ如雷。
らんぼうしゃちょう善通よしみちしたがえせいあい炎天えんてん暖氣だんき
ただ怕薰けむりなぐおうぎへん憐燈光輝こうき
輕輕かるがるしょうしょう忒鑽やまし飛入とびいり妖精ようせいほらうら

14 護法ごほうしつらえそう... :
只見ただみもんてきしょう妖正いびきねむ行者ぎょうじゃ往他臉上叮了いちくちしょう翻身ほんしん醒了,みち:「わがじい啞!こうだい,一口就叮了一個大疙疸。」ゆるがせ睜眼どう:「てんあきらりょう。」また聽得ささえてき一聲いっせいかどひらくりょう行者ぎょうじゃ嚶嚶てきはたすすむ只見ただみろう妖吩咐各もんじょう謹慎きんしんいちかべひさし收拾しゅうしゅう兵器へいき:「ただ怕昨じんふう曾刮まご行者ぎょうじゃ今日きょう必定ひつじょうかえらいらいていきょう一命いちめいきゅう矣。」

15 護法ごほうしつらえそう... :
行者ぎょうじゃ聽說,またちょうどうみちらいめんただし一層門關得甚緊。行者ぎょうじゃ漫門ぬい鑽將しんはららい大空おおぞら園子そのこかべひさしじょうふう樁上なわまといさく綁著からそうまいる師父しふ紛紛ふんぷんなみだ落,心心こころごころただねんちょ悟空ごくうさとるのう不知ふちざい何處どこ行者ぎょうじゃとま翅,叮在光頭こうとうじょうさけべごえ:「師父しふ。」長老ちょうろうみとめてき聲音こわねみち:「悟空ごくう啊,そうころせわが也。你在うらさけべわがまいる?」行者ぎょうじゃどう:「師父しふわがざい你頭じょうまいる。你莫要心ようじんこげしょうとく煩惱ぼんのうわが們務必拿じゅう妖精ようせいぽうざいすくいとく你的せいいのち。」からそうどう:「徒弟とてい啊,いくざい拿得妖精ようせい麼?」行者ぎょうじゃどう:「拿你てきとらかいやめはち戒打りょうただろう妖的風勢ふうせい利害りがいりょうちょただざい今日きょうかん拿他。你放こころ莫哭,わが啞。」

16 護法ごほうしつらえそう... :
せつごえ,嚶嚶てきいた前面ぜんめん只見ただみろう妖坐ざい上面うわつらせいてんさつかく路頭ろとうまたほらぜんゆういちしょう妖精ようせいれいはたすりいちすり,撞上ちょう來報らいほうどう:「大王だいおうしょうてきじゅんやまさいもん一個長嘴大耳朵的和尚坐在林裡,わかわが跑得かい些,いく乎被捉住。卻不昨日きのう臉和ひさし。」ろう妖道:「まご行者ぎょうじゃ不在ふざいそう必是風吹ふぶき也;さい不便ふべんうらもとめすくいへいりょう。」眾妖どう:「大王だいおうわかはて吹殺りょうわが們的造化ぞうかただおそれ吹不請些かみへいらい,卻怎せいこう?」ろう妖道:「怕那甚麼いんもかみへいわかかえていとくてき風勢ふうせいただじょりょうれいきち菩薩ぼさつらい,其餘なんそく懼也?」

17 護法ごほうしつらえそう... :
行者ぎょうじゃ在屋ありやはりじょうただ聽得いち言語げんごかち歡喜かんきそく抽身飛出とびでげんほんしょうらいいたりりんちゅうさけべごえ:「兄弟きょうだい。」八戒はっかいどう:「哥,你往うら去來きょらいつよしざい一個打令字旗的妖精,わが趕了也。」行者ぎょうじゃわらいどう:「虧你,虧你。ろうまごへん做蚊むししんほらさがせ師父しふはららい師父しふ綁在じょうふう樁上哭哩。ろうまご吩咐,きょう莫哭。また在屋ありやはりじょう聽了一聽いっちょう只見ただみ拿令はたてき喘噓噓的はしすすむ報道ほうどうただ你趕,卻不わがろう妖亂猜亂せつせつろうまごふう吹殺りょうまたせつ請神へいりょう卻自供出きょうしゅついち個人こじんらい,甚妙,甚妙。」八戒はっかいどう:「きょうてきだれ?」行者ぎょうじゃどう:「せつ怕甚麼神へいのうていてき風勢ふうせいただじょれいきち菩薩ぼさつらい。──ただし不知ふちれい吉住よしずみざい何處どこ?」

18 護法ごほうしつらえそう... :
せい商議しょうぎしょ只見ただみだい路傍ろぼう走出はしりでいち老公ろうこうこうらい。你看怎生模樣もよう
けん扶拐つえ,冰髯ゆきびんよもぎよもぎきむはな耀眼朦朧もうろう,瘦骨おとろえすじ強硬きょうこう
こごめ低頭ていとうなるあゆみ,龐眉あか臉如わらわ容貌ようぼう人稱にんしょう,卻似ことぶきほしほら

19 護法ごほうしつらえそう... :
八戒はっかい望見ぼうけん大喜だいぎどう:「けいつね言道ことみち:『よう山下やました,須問去來きょらいじん。』你上ぜんとい一聲いっせいなに如?」真個しんこ大聖たいせいぞうりょう鐵棒てつぼう放下ほうかころもえり上前うわまえさけべどう:「老公ろうこうこうもん訊了。」ろうしゃはんとうこたえてきかえりょうれいどう:「你是うら和尚おしょう?這曠野あらのしょゆう何事なにごとみき?」行者ぎょうじゃどう:「わが們是けいてきせいそう昨日きのうざい此失りょう師父しふとくらいどうといこうおおやけ一聲いっせいれいきち菩薩ぼさつざいうらじゅう?」ろうしゃどう:「れいよしざいちょくみなみじょういたうらかえゆうさんせんさとゆう一山ひとやま呼名よびなしょう須彌山しゅみせん山中やまなかゆう道場どうじょう,乃是菩薩ぼさつこうけいぜんいんなんじとうてきりょう?」行者ぎょうじゃどう:「てきけいわがゆう一事いちじうるさほか不知ふちしたがえじょう。」ろうしゃよう手向とうげみなみゆびどう:「這條羊腸ようちょう就是りょう。」哄得まご大聖たいせいかいあたまこうおおやけさく清風せいふう寂然じゃくねんただ路傍ろぼうとめいちちょう簡帖,うえゆうよん頌子うん
うえくつがえひとしてん大聖たいせい聽:老人ろうじん乃是ちょうかのえ
須彌山しゅみせんゆうりゅうつえれいきち當年とうねん受佛へい

20 護法ごほうしつらえそう... :
行者ぎょうじゃりょうじょう轉身てんしん八戒はっかいどう:「哥啊,わが們連造化ぞうかていりょう,這兩白日はくじつうらおにふうてきろうだれ?」行者ぎょうじゃじょう遞與八戒はっかいねんりょういちへんどう:「ちょうかのえ?」行者ぎょうじゃどう:「西方せいほう太白たいはく金星きんぼしてき名號みょうごう。」八戒慌得望空下拜道:「恩人おんじん恩人おんじんろう豬若虧金ぼしそうじゅんだまみかど啊,せいいのち不知ふちさく甚的りょう。」行者ぎょうじゃどう:「兄弟きょうだい,你卻也知感恩かんおんただし莫要出頭しゅっとうただぞうざい這樹はやしふかししょ仔細しさい看守かんしゅ行李こうり馬匹ばひつとうろうまごひろ須彌山しゅみせん,請菩薩去耶。」八戒はっかいどう:「あかつきあかつき,你只かんかいかいまえろう豬學とくがらすかめほうとくちぢみあたま且縮あたま。」

21 護法ごほうしつらえそう... :
まご大聖たいせいとべざい空中くうちゅうたて觔斗くもみち往直みなみじょう果然かぜんはやかい點頭てんとう經過けいかさん千里せんり,扭腰はちひゃく有餘ゆうよほど須臾しゅゆ一座いちざ高山こうざんはん中間ちゅうかんゆうさちくも出現しゅつげんみずしげる紛紛ふんぷんやま凹裡はてゆういち座禪ざぜんいんただ聽得しょうかおる悠揚ゆうようまた香煙こうえん縹緲ひょうびょう大聖たいせいちょくいたり門前もんぜんいち道人どうじんこうかけ數珠じゅず口中くちじゅう念佛ねんぶつ行者ぎょうじゃどう:「道人どうじんさく揖。」道人どうじん躬身答禮とうれいどう:「うららいてき老爺ろうや?」行者ぎょうじゃどう:「這可れいきち菩薩ぼさつこうけいしょ麼?」道人どうじんどう:「此間せいゆうなんせつ?」行者ぎょうじゃどう:「るいはん你老人家じんかあずかわがつてこたえでんこたえわがひがしだいからおとうと三藏法師的徒弟齊天大聖孫悟空行者,こんゆう一事いちじよう菩薩ぼさつ。」道人どうじんわらいどう:「老爺ろうやはなしわが不能ふのうぜん。」行者ぎょうじゃどう:「你只せつからそう徒弟とていまご悟空ごくうらいりょう。」

22 護法ごほうしつらえそう... :
道人どうじんげんうえ講堂こうどうでんほう菩薩ぼさつそく穿ほじ袈裟けさ,添香迎接げいせつ。這大せいざい舉步入門にゅうもん,往裡かん只見ただみ
滿堂まんどうにしき繡,いち威嚴いげん。眾門じんひとし誦《法華經ほけきょう》,ろうはんくびけい敲金かおる佛前ぶつぜん供養くようつき仙果せんかせんはなあん上安うえやすはいみなもと殽素ひんてる煌寶しょく條條じょうじょうきん燄射にじ霓;馥郁ふくいくしん道道みちみちたまけむりいろどりきりせいこうやめこころ閑方入定にゅうじょう白雲しらくも片片へんぺんにょうまつこずえせいおさむとしけんあたまぜっ般若はんにゃよしかいだか

23 護法ごほうしつらえそう... :
菩薩ぼさつせいころもいずる迓,ぎょうしゃのぼりどうすわりょう客位きゃくいずいいのちちゃ行者ぎょうじゃどう:「ちゃ不勞ふろうたまものただしわが師父しふざいふうやま有難ありがたとく請菩薩施だい法力ほうりきくだかいすくい。」菩薩道ぼさつどう:「わが受了如來にょらい法令ほうれいざい此鎮押黃ふうかい如來にょらいたまものりょうわがいち顆定ふう、一柄飛龍寶杖。當時とうじかむわが拿住,にょうりょうてきせいいのちかくれせい歸山きさんもときずせいづくり孽。不知ふち今日きょうよくがいれいゆうたがえきょうれいわがこれざい也。」菩薩ぼさつよくとめ行者ぎょうじゃときしょう敘,ぎょうしゃこんやめしたがえりょうりゅうつえあずか大聖たいせい一齊いっせいくも

24 護法ごほうしつらえそう... :
いたりふう山上さんじょう菩薩道ぼさつどう:「大聖たいせい,這妖怪ようかいゆう些怕わがわがただざいくもはし內住じょう,你下あずかさくせんさそえ出來できわがこうほどこせ法力ほうりき。」行者ぎょうじゃげん,按落くもあたまようぶんせつ,掣鐵ぼう洞門どうもん打破だはさけべどう:「妖怪ようかいかえわが師父しふらい也!」慌得もんしょう妖急せわしつてほうかいどう:「這潑猴著じつ無禮ぶれいさいふくぜんはん打破だはわがもん。這一使つかいじん神風かみかぜていよう吹死。」仍前披掛,綽鋼またまた走出はしりでもんらいりょう行者ぎょうじゃさらばなしひねまたとうむね就刺;大聖たいせいがわ躲過。舉棒對面たいめんしょうかえせんすうごうかいつるしかいあたまもちたつみ地上ちじょうさいまてようはりこうよびふう只見ただみはんそらうられいきち菩薩ぼさつはたりゅうたからつえ丟將らい知念ちねんりょう些甚麼咒,卻是いちじょうはちつま金龍きんりゅうばち喇的掄開りょうつめいちつめじゅう妖精ようせいひさげちょあたまりょうさん捽,捽在山石やまいしがけあたりげんりょうほんしょう,卻是いちてんねずみ

25 護法ごほうしつらえそう... :
行者ぎょうじゃ趕上,舉棒就打,菩薩ぼさつ攔住どう:「大聖たいせい,莫傷いのちわがかえようおび如來にょらい。」またたい行者ぎょうじゃどう:「ほん靈山れいざん腳下てき得道とくどうろうねずみいんため偷了琉璃盞內てききよしあぶら燈火ともしび昏暗,おそれ金剛こんごう拿他,此走りょう,卻在此處ここなりせいさくかい如來にょらいあきらりょう該死ざいしるわが轄押,ただしきずせいづくり孽,拿上靈山れいざんいままた衝撞大聖たいせいおちいがいからそうわが拿他如來にょらい明正めいせい其罪,さいさん這場功績こうせきまいる。」行者ぎょうじゃ聞言,卻謝りょう菩薩ぼさつ菩薩ぼさつ西にしだい

26 護法ごほうしつらえそう... :
卻說豬八戒在那林內,せい思量しりょう行者ぎょうじゃただ聽得山坂やまさかさけべごえ:「さとるのう兄弟きょうだい,牽馬挑擔らい耶。」獃子みとめ行者ぎょうじゃ聲音こわねきゅう收拾しゅうしゅう跑出林外りんがいりょう行者ぎょうじゃどう:「哥哥,怎的幹事かんじらい?」行者ぎょうじゃどう:「請靈きち菩薩ぼさつ使つかいいちじょうりゅうつえ,拿住妖精ようせいはららいてんねずみなりしらげおびれい山見やまみ如來にょらいりょうわが你洞うらすくい師父しふ。」獃子ざい歡喜かんき

27 護法ごほうしつらえそう... :
二人ふたり撞入うらめんいち窩狡うさぎ、妖狐、こう獐、角鹿つのがいちひたぶるくぎ鈀、鐵棒てつぼうつきじょう,卻往えんはいすくい師父しふ師父しふとくもんらいもんどう:「你兩じん怎生捉得妖精ようせい如何いかかたすくえわが?」行者ぎょうじゃはた請靈きちくだ妖的事情じじょうちんりょういちへん師父しふしゃ不盡ふじん兄弟きょうだい們把ほらちゅうもとぶつやすはい些茶めしどもりょうぽうざいもん,找大こう西にし而去。

28 護法ごほうしつらえそう... :
畢竟ひっきょう不知ふち向後こうご如何いか,且聽かい分解ぶんかい

たくわれ先生せんせい批評ひひょう西にしゆう
たくわれ先生せんせい批評ひひょう西にしゆう
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