西遊記 : 大聖慇懃拜南海　觀音慈善縛紅孩

Post-Han -> Song-Ming -> 西遊せいゆう記き -> 大聖たいせい慇懃いんぎん拜はい南海なんかい　觀音かんのん慈善じぜん縛ばく紅べに孩

《大聖たいせい慇懃いんぎん拜はい南海なんかい　觀音かんのん慈善じぜん縛ばく紅べに孩》

1 Jump to dictionary	大聖たいせい慇懃いんぎん... :	話はなし說せつ那な六ろく健けん將はた出で洞門どうもん，徑みち往西南せいなん上じょう，依よ路みち而走。行者ぎょうじゃ心中しんちゅうの暗くら想そう道どう：「他た要請ようせい老ろう大王だいおう吃ども我わが師父しふ，老ろう大王だいおう斷だん是ぜ牛うし魔王まおう。自じ老ろう孫まご當年とうねん與あずか他た相そう會かい，真個しんこ意い合あい情じょう投なげ，交遊こうゆう甚厚。至いたり如今我わが歸き正道せいどう，他た還かえ是ぜ邪魔じゃま。雖則久ひさ別べつ，還かえ記き得とく他た模樣もよう。且等老ろう孫まご變へん作さく牛うし魔王まおう，哄他一いち哄，看み是ぜ何なん如。」
2 Jump to dictionary	大聖たいせい慇懃いんぎん... :	好こう行者ぎょうじゃ，躲離了りょう六ろく個こ小しょう妖，展開てんかい翅，飛ひ向こう前まえ邊あたり，離はなれ小しょう妖有十じゅう數すう里さと遠近えんきん，搖ゆら身み一變いっぺん，變へん作さく個こ牛うし魔王まおう；拔下幾いく根ね毫毛，叫さけべ：「變へん！」即そく變へん作さく幾いく個こ小しょう妖。在ざい那な山やま凹裡，駕が鷹たか牽犬，搭弩張ちょう弓ゆみ，充たかし作さく打だ圍かこえ的てき樣子ようす，等とう候こう那な六ろく健けん將しょう。
3 Jump to dictionary	大聖たいせい慇懃いんぎん... :	那な一夥廝拖廝扯正行時，忽ゆるがせ然しか看み見み牛うし魔王まおう坐すわ在中ざいちゅう間あいだ，慌得興きょう烘掀、掀烘興きょう撲なぐ的てき跪下道どう：「老ろう大王だいおう爺じい爺じい在ざい這裡也。」那な雲くも裡うら霧きり、霧きり裡うら雲くも、急きゅう如火、快かい如風都と是ぜ肉眼にくがん凡胎，那な裡うら認みとめ得え真ま假かり，也就一いち同どう跪倒，磕頭道どう：「爺じい爺じい，小しょう的てき們是火ひ雲洞うんとう聖せい嬰大王おう處しょ差さ來らい，請老大王だいおう爺じい爺じい去さ吃ども唐から僧そう肉にく，壽ことぶき延のべ千せん紀き哩まいる。」行者ぎょうじゃ借か口答こうとう道どう：「孩兒がいじ們起來らい，同どう我が回かい家か去さ，換かわ了りょう衣服いふく來らい也。」小しょう妖叩頭こうとう道どう：「望もち爺じい爺じい方便ほうべん，不ふ消けし回かい府ふ罷やめ。路程ろてい遙遠ようえん，恐こわ我わが大王だいおう見み責せめ，小しょう的てき們就此請行ぎょう。」行者ぎょうじゃ笑わらい道どう：「好こう乖兒女おんな。也罷，也罷，向むかい前ぜん開ひらき路ろ，我わが和わ你去來きょらい。」六ろく怪かい抖擻精神せいしん，向むかい前ぜん喝かつ路ろ。大聖たいせい隨ずい後ご而來。
4 Jump to dictionary	大聖たいせい慇懃いんぎん... :	不ふ多た時じ，早はや到いた了りょう本ほん處しょ。快かい如風、急きゅう如火撞進洞ほら裡うら：「報ほう大王だいおう：老ろう大王だいおう爺じい爺じい來らい了りょう。」妖王歡喜かんき道どう：「你們卻中用よう，這等來らい的てき快かい。」即そく便びん叫さけべ各かく路頭ろとう目め擺隊伍ご，開ひらき旗鼓きこ，迎接げいせつ老ろう大王だいおう爺じい爺じい。滿まん洞ほら群ぐん妖遵依旨むね令れい，齊ひとし齊ひとし整せい整せい，擺將出で去ざ。這行者しゃ昂のぼる昂のぼる烈烈れつれつ，挺てい著ちょ胸むね脯，把わ身み子こ抖了一いち抖，卻將那な架か鷹たか犬いぬ的てき毫毛都みやこ收おさむ回かい身上しんじょう。拽開大步わご，徑みち走入はしり門もん裡うら，坐すわ在ざい南面なんめん當とう中なか。紅べに孩兒がいじ當面とうめん跪下，朝あさ上じょう叩頭こうとう道どう：「父ちち王おう，孩兒がいじ拜はい揖。」行者ぎょうじゃ道どう：「孩兒がいじ免めん禮れい。」那な妖王四よん大だい拜はい，拜はい畢，立たて於下おした手しゅ。行者ぎょうじゃ道どう：「我わが兒こ，請我來き有ゆう何事なにごと？」妖王躬身道どう：「孩兒がいじ不才ふさい，昨日きのう獲得かくとく一いち人にん，乃東土ど大だい唐から和尚おしょう。常つね聽得人じん講こう，他た是ぜ一いち個こ十じゅう世せい修行しゅぎょう之これ人にん，有人ゆうじん吃ども他た一塊ひとかたまり肉にく，壽ことぶき似に蓬よもぎ瀛不老ろう仙せん。愚ぐ男おとこ不ふ敢自食しょく，特とく請父王おう同どう享とおる唐から僧そう之の肉にく，壽ことぶき延のべ千せん紀き。」
5 Jump to dictionary	大聖たいせい慇懃いんぎん... :	行者ぎょうじゃ聞言，打だ了りょう個こ失しつ驚おどろき道どう：「我わが兒こ，是ぜ那な個こ唐から僧そう？」妖王道どう：「是ぜ往西天てん取と經けい的てき人じん也。」行者ぎょうじゃ道どう：「我わが兒こ，可か是ぜ孫まご行者ぎょうじゃ師父しふ麼？」妖王道どう：「正せい是ぜ。」行者ぎょうじゃ擺手搖ゆら頭あたま道どう：「莫惹他た，莫惹他た。別べつ的てき還かえ好こう惹，孫まご行者ぎょうじゃ是ぜ那な樣さま人じん哩まいる。我わが賢けん郎ろう你不曾會他た，那な猴子神通じんずう廣大こうだい，變化へんか多端たたん。他た曾大鬧天宮てんぐう，玉たま皇すめらぎ上帝じょうてい差さ十じゅう萬まん天てん兵へい，佈下天てん羅ら地ち網もう，也不曾捉得う他ほか。你怎麼敢吃ども他た師父しふ？快かい早はや送出そうしゅつ去さ還かえ他ほか，不要ふよう惹那猴子。他た若わか打だ聽著你吃了りょう他た師父しふ，他た也不來らい和わ你打，他た只ただ把わ那な金きん箍たが棒ぼう往山腰こし裡うら搠個窟くつ窿，連山れんざん都と掬きく了りょう去さ。我わが兒こ，弄ろう得とく你何處しょ安やす身み？教きょう我わが倚靠何人なんにん養老ようろう？」
6 Jump to dictionary	大聖たいせい慇懃いんぎん... :	妖王道どう：「父ちち王おう說せつ那な裡うら話ばなし，長ちょう他人たにん志氣しき，滅めつ孩兒がいじ的てき威風いふう。那な孫まご行者ぎょうじゃ共有きょうゆう兄弟きょうだい三さん人にん，領りょう唐から僧そう在ざい我が半山はんやま之これ中ちゅう，被ひ我が使し個こ變化へんか，將はた他た師父しふ攝と來らい。他た與那よな豬八戒當時尋到我的門前，講こう甚麼いんも攀よじ親しん託たく熟じゅく之の言げん，被ひ我わが怒いか發はつ沖天ちゅうてん，與あずか他た交戰こうせん幾いく合ごう，也只如此，不ふ見み甚麼いんも高だか作さく。那な豬八戒刺邪裡就來助戰，是ぜ孩兒がいじ吐出としゅつ三昧ざんまい真しん火ひ，把わ他た燒しょう敗はい了りょう一いち陣じん。慌得他た去さ請四海しかい龍王りゅうおう助じょ雨あめ，又また不能ふのう滅ほろび得え我わが三昧ざんまい真しん火ひ，被ひ我が燒しょう了りょう一いち個こ小しょう發はつ昏，連れん忙せわし著ちょ豬八戒去請南海觀音菩薩。是ぜ我わが假かり變へん觀音かんのん，把わ豬八戒賺來らい，見み吊づ在ざい如意にょい袋ぶくろ中ちゅう，也要蒸ふけ他た與あずか眾小的てき們吃哩まいる。那な行者ぎょうじゃ今いま早はや又また來らい我が的てき門もん首くび吆喝，我わが傳令でんれい教きょう拿他，慌得他た把わ包つつみ袱都丟下走はし了りょう。卻才去さ請父王おう來らい看み看み唐から僧そう活かつ像ぞう，方ぽう可か蒸ふけ與あずか你吃，延壽えんじゅ長生ちょうせい不老ふろう也。」
7 Jump to dictionary	大聖たいせい慇懃いんぎん... :	行者ぎょうじゃ笑わらい道どう：「我わが賢けん郎ろう啊，你只知ち有ゆう三昧ざんまい火ひ贏得他た，不知ふち他た有ゆう七なな十じゅう二に般變化へんか哩まいる。」妖王道どう：「憑他怎麼變化へんか，我わが也認得え，諒りょう他た決けつ不ふ敢進我わが門もん來らい。」行者ぎょうじゃ道どう：「我わが兒こ，你雖然しか認みとめ得え他ほか，他た卻不變ふへん大だい的てき，如狼犺大象ぞう，恐こわ進すすむ不ふ得とく你門；他た若わか變へん作さく小しょう的てき，你卻難なん認みとめ。」妖王道どう：「憑他變へん甚小的てき，我わが這裡每ごと一層門上有四五個小妖把守，他た怎生得とく入いれ？」行者ぎょうじゃ道どう：「你是不知ふち。他た會かい變へん蒼あお蠅はえ、蚊か子こ、虼蚤，或ある是ぜ蜜蜂みつばち、蝴蝶こちょう並なみ蟭蟟蟲むし等とう項こう，又また會かい變へん我わが模樣もよう，你卻那な裡うら認みとめ得え？」妖王道どう：「勿慮，他た就是鐵てつ膽きも銅どう心しん，也不敢近我わが門もん來らい也。」
8 Jump to dictionary	大聖たいせい慇懃いんぎん... :	行者ぎょうじゃ道どう：「既すんで如此說せつ，賢けん郎ろう甚有手段しゅだん，實じつ是ぜ敵てき得とく他た過か，方ぽう來らい請我吃ども唐から僧そう的てき肉にく，奈何いかん我わが今日きょう還かえ不ふ吃ども哩まいる。」妖王道どう：「如何いか不ふ吃ども？」行者ぎょうじゃ道どう：「我わが近ちか來年らいねん老おい，你母親ははおや常つね勸すすむ我が作さく些善事ぜんじ。我わが想そう無む甚作善ぜん，且持些齋戒さいかい。」妖王道どう：「不知ふち父ちち王おう是長これなが齋とき，是これ月がつ齋とき？」行者ぎょうじゃ道どう：「也不是長これなが齋とき，也不是これ月がつ齋とき，喚做雷かみなり齋とき，每月まいつき只ただ該四よん日にち。」妖王問とい：「是ぜ那な四よん日にち？」行者ぎょうじゃ道どう：「三さん辛からし逢初六ろく。今朝けさ是ぜ辛からし酉とり日び，一則かずのり當とう齋とき，二來酉不會客。且等明日あした，我わが去さ親しん自じ刷すり洗あらい蒸ふけ他ほか，與あずか兒こ等とう同どう享とおる罷やめ。」
9 Jump to dictionary	大聖たいせい慇懃いんぎん... :	那な妖王聞言，心中しんちゅうの暗くら想そう道どう：「我わが父ちち王おう平日へいじつ吃ども人為じんい生せい，今こん活かつ夠有一いち千せん餘よ歲さい，怎麼如今又また吃ども起おこり齋とき來らい了りょう？想そう當初とうしょ作さく惡あく多端たたん，這三さん四よん日にち齋戒さいかい，那な裡うら就積得とく過か來き？此言有ゆう假かり，可か疑うたぐ，可か疑うたぐ。」即そく抽身走出はしりで二に門もん之の下した，叫さけべ六ろく健けん將來しょうらい問とい：「你們老ろう大王だいおう是ぜ那な裡うら請來しょうらい的てき？」小しょう妖道：「是ぜ半はん路ろ請來しょうらい的てき。」妖王道どう：「我わが說せつ你們來らい的てき快かい。不ふ曾到家か麼？」小しょう妖道：「是ぜ，不ふ曾到家か。」妖王道どう：「不ふ好こう了りょう，著しる了りょう他た假かり也，這不是ぜ老ろう大王だいおう。」小しょう妖一齊いっせい跪下道どう：「大王だいおう，自家じか父親ちちおや也認不ふ得とく？」妖王道どう：「觀かん其形容けいよう動靜どうせい都と像ぞう，只ただ是ぜ言語げんご不ふ像ぞう。只ただ怕著了りょう他た假かり，吃ども了りょう人じん虧。你們都と要よう仔細しさい：會かい使し刀がたな的てき刀かたな要よう出で鞘さや，會かい使し槍やり的てき槍やり要よう磨すり明あかり；會かい使し棍的使し棍，會かい使し繩なわ的てき使つかい繩なわ。待まち我わが再さい去さ問とい他た，看み他た言語げんご如何いか。若わか果はて是ぜ老ろう大王だいおう，莫說今日きょう不ふ吃ども，明日あした不ふ吃ども，便びん遲おそ個月かげつ何なに妨さまたげ？假かり若わか言語げんご不ふ對たい，只ただ聽我哏的一聲いっせい，就一齊いっせい下手へた。」群ぐん魔ま各各おのおの領りょう命いのち訖。
10 Jump to dictionary	大聖たいせい慇懃いんぎん... :	這妖王おう復ふく轉身てんしん到いた於裡面めん，對たい行者ぎょうじゃ當面とうめん又また拜はい。行者ぎょうじゃ道どう：「孩兒がいじ，家いえ無常むじょう禮れい，不ふ須拜。但ただし有ゆう甚話，只管ひたすら說せつ來らい。」妖王伏ふく於地下道ちかどう：「愚ぐ男おとこ一則請來奉獻唐僧之肉，二來有句話兒上請：我わが前日ぜんじつ閑行，駕が祥さち光こう，直ちょく至いたり九きゅう霄空內，忽ゆるがせ逢著祖そ庭にわ道どう齡よわい張ちょう先生せんせい。」行者ぎょうじゃ道どう：「可か是ぜ做天師し的てき張ちょう道みち齡よわい麼？」妖王道どう：「正せい是ぜ。」行者ぎょうじゃ問とい曰：「有ゆう甚話說せつ？」妖王道どう：「他見たけん孩兒がいじ生得しょうとく五官ごかん周しゅう正ただし，三さん停とま平等びょうどう，他た問とい我わが是ぜ幾いく年ねん那な月がつ那な日び那な時じ出世しゅっせ。兒こ因いん年ねん幼よう，記き得とく不ふ真しん。先生せんせい子平しへい精せい熟じゅく，要よう與あずか我わが推看五ご星ほし。今こん請父王おう，正せい欲よく問とい此。倘或下か次じ再さい得とく會かい他た，好こう煩はん他た推算すいさん。」行者ぎょうじゃ聞言，坐すわ在ざい上面うわつら暗くら笑わらい道どう：「好こう妖怪ようかい啞！老ろう孫まご自じ歸き佛果ぶっか，保ほ唐から師父しふ，一路上也捉了幾個妖精，不ふ似に這廝剋剝。他た問とい我わが甚麼いんも家長かちょう禮れい短たん、少しょう米べい無む柴しば的てき話はなし說せつ，我わが也好信しん口こう捏こね膿うみ答こたえ他た。他た如今問もん我わが生年月日せいねんがっぴ，我わが卻怎麼知道どう？」好こう猴王，也十じゅう分ふん乖巧：巍巍ぎぎ端坐たんざ中間ちゅうかん，也無一いち些兒懼色，面めん上じょう反はん喜き盈みつる盈みつる的てき笑わらい道どう：「賢けん郎ろう請起。我わが因いん年ねん老おい，連日れんじつ有事ゆうじ不ふ遂とげ心こころ懷ふところ，把わ你生時じ果はて偶然ぐうぜん忘了，且等到いた明日あした回かい家か，問もん你母親ははおや便びん知ち。」
11 Jump to dictionary	大聖たいせい慇懃いんぎん... :	妖王道どう：「父ちち王おう把わ我わが八個字時常不離口論說，說せつ我わが有ゆう同どう天てん不老ふろう之の壽ことぶき，怎麼今日きょう一旦いったん忘了？豈あに有ゆう此理，必是假かり的てき。」哏的一聲いっせい，群ぐん妖槍刀がたな簇むらが擁よう，望もち行者ぎょうじゃ沒頭ぼっとう沒ぼつ臉的劄來。這大聖たいせい使し金きん箍たが棒ぼう架か住じゅう了りょう，現出げんしゅつ本ほん像ぞう，對たい妖精ようせい道どう：「賢けん郎ろう，你卻沒ぼつ理り那な裡うら兒じ子こ好こう打だ爺じい的てき？」那な妖王滿面まんめん羞慚，不ふ敢回視し。行者ぎょうじゃ化か金光かねみつ，走出はしりで他た的てき洞ほら府ふ。小しょう妖道：「大王だいおう，孫まご行者ぎょうじゃ走はし了りょう。」妖王道どう：「罷やめ罷やめ罷やめ，讓ゆずる他た走はし了りょう罷やめ，我わが吃ども他た這一場じょう虧也。且關了りょう門もん，莫與他た打だ話ばなし，只來ただらい刷すり洗あらい唐から僧そう，蒸ふけ吃ども便びん罷やめ。」
12 Jump to dictionary	大聖たいせい慇懃いんぎん... :	卻說那な行者ぎょうじゃ搴著鐵棒てつぼう，呵呵かか大だい笑わらい，自じ澗那邊べ而來。沙すな僧そう聽見，急きゅう出で林はやし迎むかい著ちょ道どう：「哥啊，這半日方ひかた回かい，如何いか這等哂笑，想そう救出きゅうしゅつ師父しふ來らい也？」行者ぎょうじゃ道どう：「兄弟きょうだい，雖不曾救得とく師父しふ，老ろう孫まご卻得個こ上じょう風ふう來き了りょう。」沙すな僧そう道どう：「甚麼いんも上じょう風ふう？」行者ぎょうじゃ道どう：「原はら來らい豬八戒被那怪假變觀音哄將回來，吊つるし於皮袋ぶくろ之の內。我欲がよく設しつらえ法ほう救援きゅうえん，不ふ期き他た著ちょ甚麼いんも六健將去請老大王來吃師父肉。是ぜ老ろう孫まご想そう著ちょ他た老ろう大王だいおう必是牛うし魔王まおう，就變了りょう他た的てき模樣もよう，充たかし將はた進すすむ去さ，坐すわ在中ざいちゅう間あいだ。他た叫さけべ父ちち王おう，我わが就應他た；他た便びん叩頭こうとう，我わが就直受。著しる實じつ快活かいかつ，果然かぜん得とく了りょう上うえ風ふう。」沙すな僧そう道どう：「哥啊，你便圖ず這般しゃはん小しょう便宜べんぎ，恐おそれ師父しふ性せい命いのち難なん保ほ。」行者ぎょうじゃ道どう：「不ふ須慮，等とう我わが去さ請菩薩來。」沙すな僧そう道どう：「你還腰こし疼哩。」行者ぎょうじゃ道どう：「我わが不ふ疼了。古人こじん云うん：『人ひと逢喜事ごと精神せいしん爽。』你看著ちょ行李こうり、馬匹ばひつ，等とう我わが去さ。」沙すな僧そう道どう：「你置下か仇かたき了りょう，恐こわ他た害がい我わが師父しふ，你須快かい去さ快かい來らい。」行者ぎょうじゃ道どう：「我わが來らい得とく快かい，只ただ消しょう頓とみ飯めし時じ，就回來らい矣。」
13 Jump to dictionary	大聖たいせい慇懃いんぎん... :	好こう大聖たいせい，說話せつわ間あいだ躲離了りょう沙すな僧そう，縱たて觔斗雲くも，徑みち投とう南海なんかい。在ざい那な半はん空そら裡うら，那な消けし半はん個こ時じ辰たつ，望見ぼうけん普ふ陀山景けい。須臾しゅゆ，按下雲くも頭あたま，直ちょく至いたり落伽崖がけ上じょう。端はし肅正しゅくせい行ぎょう，只見ただみ二に十じゅう四路諸天迎著道：「大聖たいせい，那な裡うら去さ？」行者ぎょうじゃ作さく禮れい畢，道みち：「要よう見み菩薩ぼさつ。」諸しょ天道てんとう：「少しょう停とま，容よう通報つうほう。」時じ有ゆう鬼子おにご母はは諸しょ天來てんらい潮しお音おん洞ほら外がい報道ほうどう：「菩薩ぼさつ得知とくち：孫まご悟空ごくう特とく來らい參さん見み。」菩薩ぼさつ聞報，即そく命いのち進しん去さ。大聖たいせい斂衣皈命，捉定步ふ，徑みち入にゅう裡うら邊あたり，見み菩薩ぼさつ倒たおせ身み下か拜はい。菩薩道ぼさつどう：「悟空ごくう，你不領りょう金きん蟬子西方にしかた求もとむ經へ去ざ，卻來此何幹みき？」行者ぎょうじゃ道どう：「上告じょうこく菩薩ぼさつ：弟子でし保護ほご唐から僧そう前まえ行ぎょう，至いたり一方いっぽう，乃號山やま枯松澗火雲洞うんとう。有ゆう一いち個こ紅べに孩兒がいじ妖精ようせい，喚作聖せい嬰大王おう，把わ我わが師父しふ攝と去ざ。是ぜ弟子でし與あずか豬悟能のう等とう尋ひろ至いたり門前もんぜん，與あずか他た交戰こうせん。他た放出ほうしゅつ三昧ざんまい火ひ來らい，我わが等ひとし不ふ能取のとろ勝かち，救すくい不出ふしゅつ師父しふ。急きゅう上うえ東洋とうよう大海たいかい，請到四海しかい龍王りゅうおう，施ほどこせ雨水あまみず，又また不能ふのう勝しょう火ひ，把わ弟子でし都と燻いぶし壞了，幾いく乎喪了りょう殘生ざんせい。」菩薩道ぼさつどう：「既すんで他た是ぜ三昧ざんまい火ひ，神通じんずう廣大こうだい，怎麼去請龍王おう，不ふ來らい請我？」行者ぎょうじゃ道どう：「本ほん欲ほっ來らい的てき，只ただ是ぜ弟子でし被ひ煙けむり燻いぶし了りょう，不能ふのう駕が雲くも，卻教豬八戒來請菩薩ぼさつ。」菩薩道ぼさつどう：「悟さとる能のう不ふ曾來啞。」行者ぎょうじゃ道どう：「正せい是ぜ。未み曾到得とく寶山たからやま，被ひ那な妖精ようせい假かり變へん做菩薩ぼさつ模樣もよう，把わ豬八戒又賺入洞中，現げん吊つるし在ざい一いち個こ皮かわ袋ぶくろ裡うら，也要蒸ふけ吃ども哩まいる。」
14 Jump to dictionary	大聖たいせい慇懃いんぎん... :	菩薩ぼさつ聽說，心中しんちゅうの大だい怒いか道みち：「那な潑妖敢變我が的てき模樣もよう？」恨了一聲いっせい，將はた手中しゅちゅう寶珠ほうしゅ、淨きよし瓶びん往海心裡しんり撲なぐ的てき一いち摜。諕得那な行者ぎょうじゃ毛げ骨こつ竦然しょうぜん，即そく起おこり身み侍立じりつ下面かめん，道みち：「這菩薩火性せい不ふ退すさ，好こう是ぜ怪かい老ろう孫まご說せつ的てき話ばなし不ふ好このみ，壞了他た的てき德行とっこう，就把淨きよし瓶びん摜了，可か惜，可か惜。早さ知ち送おく了りょう我わが老ろう孫まご，卻不是ぜ一いち件けん大だい人事じんじ？」
15 Jump to dictionary	大聖たいせい慇懃いんぎん... :	說せつ不ふ了りょう，只見ただみ那な海うみ當とう中ちゅう翻こぼし波は跳とべ浪なみ，鑽出個こ瓶びん來らい。原はら來らい是ぜ一いち個こ怪物かいぶつ馱著出來でき。行者ぎょうじゃ仔細しさい看み那な馱瓶的てき怪物かいぶつ，怎生模樣もよう：
Jump to dictionary		根源こんげん出處しゅっしょ號ごう幫泥，水底みなそこ增ぞう光ひかり獨どく顯あらわ威い。世よ隱かくれ能のう知ち天地てんち性せい，安藏あぞう偏へん曉あかつき鬼神きじん機き。藏ぞう身み一いち縮ちぢみ無む頭あたま尾お，展てん足あし能行よしゆき快かい似に飛ひ。文ぶん王おう畫が卦け曾元卜ぼく，常つね納おさめ庭にわ臺だい伴とも伏ふく羲。雲くも龍りゅう透とおる出で千せん般俏，號ごう水すい推波把わ浪なみ吹。條條じょうじょう金線きんせん穿ほじ成なる甲かぶと，點點ちょぼちょぼ裝そう成なり彩いろどり玳瑁たいまい。九宮八卦袍披定，散ち碎鋪遮さえぎ綠みどり燦衣。生前せいぜん好こう勇いさむ龍りゅう王おう幸みゆき，死後しご還かえ馱佛祖ぶっそ碑ひ。要よう知ち此物名和なわ姓せい，興きょう風ふう作さく浪なみ惡あく烏がらす龜かめ。
16 Jump to dictionary	大聖たいせい慇懃いんぎん... :	那な龜かめ馱著淨きよし瓶びん，爬上崖がけ邊あたり，對たい菩薩ぼさつ點頭てんとう二に十じゅう四よん點てん，權けん為ため二に十じゅう四よん拜はい。行者ぎょうじゃ見み了りょう，暗くら笑わらい道どう：「原はら來らい是ぜ看み瓶びん的てき。想そう是ぜ不ふ見み瓶びん，就問他た要よう。」菩薩道ぼさつどう：「悟空ごくう，你在下面かめん說せつ甚麼いんも？」行者ぎょうじゃ道どう：「沒ぼつ說せつ甚麼いんも。」菩薩ぼさつ教きょう：「拿上瓶びん來らい。」這行者しゃ即そく去さ拿瓶。唉！莫想拿得他動たどう。好こう便びん似に蜻蜓撼石柱ばしら，怎生搖ゆら得とく半分はんぶん毫？行者ぎょうじゃ上前うわまえ跪下道どう：「菩薩ぼさつ，弟子でし拿不動ふどう。」菩薩道ぼさつどう：「你這猴頭，只ただ會かい說せつ嘴くちばし。瓶びん兒じ你也拿不動ふどう，怎麼去さ降ぶ妖縛怪かい？」行者ぎょうじゃ道どう：「不ふ瞞菩薩ぼさつ說せつ。平日へいじつ拿得動どう，今日きょう拿不動ふどう。想そう是ぜ吃ども了りょう妖精ようせい虧，觔力弱じゃく了りょう。」菩薩道ぼさつどう：「常時じょうじ是これ個こ空そら瓶びん；如今是ぜ淨きよし瓶びん拋下海うみ去さ，這一いち時じ間あいだ，轉うたて過か了りょう三江みえ五ご湖こ、八はち海うみ四よん瀆、溪けい源げん潭洞之の間あいだ，共きょう借か了りょう一いち海水かいすい在ざい裡うら面めん。你那裡うら有ゆう架か海うみ的てき斤量きんりょう？此所以拿不動ふどう也。」行者ぎょうじゃ合掌がっしょう道どう：「是ぜ，弟子でし不知ふち。」
17 Jump to dictionary	大聖たいせい慇懃いんぎん... :	那な菩薩ぼさつ走はし上前うわまえ，將はた右手みぎて輕輕けいけい的てき提起ていき淨きよし瓶びん，托たく在ざい左手ひだりて掌上しょうじょう。只見ただみ那な龜かめ點てん點頭てんとう，鑽下水すい去さ了りょう。行者ぎょうじゃ道どう：「原はら來らい是ぜ個こ養家ようか看み瓶びん的てき夯貨。」菩薩ぼさつ坐すわ定道さだみち：「悟空ごくう，我わが這瓶中ちゅう甘露かんろ水すい漿，比ひ那な龍王りゅうおう的てき私わたし雨う不同ふどう，能のう滅めつ那な妖精ようせい的てき三昧ざんまい火ひ。待まち要よう與あずか你拿了りょう去さ，你卻拿不動ふどう；待まち要かなめ著ちょ善ぜん財ざい龍りゅう女おんな與あずか你同去さ，你卻又また不ふ是ぜ好こう心しん，專せん一只會騙人。你見我わが這龍女おんな貌美，淨きよし瓶びん又また是これ個こ寶物ほうもつ，你假若わか騙かた了りょう去さ，卻那有ゆう工夫くふう又また來らい尋ひろ你？你須是ぜ留とめ些甚麼いんも東西とうざい作さく當とう。」行者ぎょうじゃ道どう：「可憐かれん！菩薩ぼさつ這等多た心しん。我わが弟子でし自じ秉沙門もん，一向不幹那樣事了。你教我わが留とめ些當頭あたま，卻將何なん物ぶつ？我わが身上しんじょう這件綿布めんぷ直ちょく裰，還かえ是ぜ你老人家じんか賜たまもの的てき。這條虎とら皮がわ裙子，能のう值幾いく個こ銅錢どうせん？這根鐵棒てつぼう，早晚そうばん卻要護身ごしん。但ただし只ただ是ぜ頭上ずじょう這個箍たが兒じ，是これ個こ金的きんてき，卻又被ひ你弄了りょう個こ方法ほうほう兒じ長ちょう在ざい我わが頭上ずじょう，取と不ふ下した來らい。你今要よう當とう頭あたま，情じょう願ねがい將はた此為當とう。你念個こ鬆す箍たが兒じ咒，將はた此除去じょきょ罷やめ；不ふ然しか，將はた何なに物ぶつ為當ためとう？」菩薩道ぼさつどう：「你好自在じざい啊！我わが也不要よう你的衣服いふく、鐵棒てつぼう、金きむ箍たが，只ただ將はた你那腦のう後ご救命きゅうめい的てき毫毛拔けぬき一根與我作當罷。」行者ぎょうじゃ道どう：「這毫毛げ也是你老人家じんか與あずか我わが的てき。但ただし恐おそれ拔下一いち根ね，就拆破群ぐん了りょう，又また不能ふのう救すくえ我わが性せい命いのち。」菩薩ぼさつ罵ののし道みち：「你這猴子！你便一いち毛もう也不拔ふばつ，教きょう我わが這善財ざい也難捨。」行者ぎょうじゃ笑わらい道どう：「菩薩ぼさつ，你卻也多疑うたぐ。正せい是ぜ『不ふ看み僧そう面めん看み佛ふつ面めん』。千萬救我師父一難罷。」那な菩薩ぼさつ：
Jump to dictionary		逍遙しょうよう欣喜きんき下か蓮臺れんだい，雲くも步ふ香が飄上石せき崖がけ。只ただ為ため聖せい僧そう遭障害しょうがい，要よう降くだ妖怪ようかい救すくい回かい來らい。
18 Jump to dictionary	大聖たいせい慇懃いんぎん... :	孫まご大聖たいせい十じゅう分ふん歡喜かんき，請觀音おん出で了りょう潮しお音おん仙洞せんとう。諸しょ天てん大神だいじん都と列れつ在ざい普ふ陀巖上じょう。菩薩道ぼさつどう：「悟空ごくう，過か海うみ。」行者ぎょうじゃ躬身道どう：「請菩薩ぼさつ先行せんこう。」菩薩道ぼさつどう：「你先過去かこ。」行者ぎょうじゃ磕頭道どう：「弟子でし不ふ敢在菩薩ぼさつ面前めんぜん施ほどこせ展てん。若わか駕が觔斗雲くも啊，掀露身體しんたい，恐おそれ菩薩ぼさつ怪我けが不敬ふけい。」菩薩ぼさつ聞言，即そく著ちょ善ぜん財ざい龍りゅう女おんな去さ蓮花れんげ池ち裡うら劈一瓣べん蓮花れんげ，放ひ在ざい石いし巖いわお下邊かへん水上すいじょう。教きょう行者ぎょうじゃ：「你上那な蓮はちす花瓣はなびら兒じ，我わが渡わたり你過海うみ。」行者ぎょうじゃ見み了りょう道どう：「菩薩ぼさつ，這花瓣べん兒じ又また輕かる又また薄すすき，如何いか載の得う我わが起おこり？這一屣翻跌下水去，卻不濕しめ了りょう虎とら皮がわ裙？走はし了りょう硝，天てん冷ひや怎穿？」菩薩ぼさつ喝かつ道どう：「你且上じょう去さ看み。」行者ぎょうじゃ不ふ敢推辭やめ，捨命往上跳とべ。果然かぜん先見せんけん輕けい小しょう，到いた上面うわつら比ひ海うみ船せん還かえ大だい三さん分ふん。行者ぎょうじゃ歡喜かんき道どう：「菩薩ぼさつ，載の得う我わが了りょう。」菩薩道ぼさつどう：「既すんで載の得え，如何いか不ふ過去かこ？」行者ぎょうじゃ道どう：「又また沒ぼっ了りょう篙、槳、篷、桅，怎生得とく過か？」菩薩道ぼさつどう：「不用ふよう。」只ただ把わ他た一口氣吹開吸攏，又また著しる實じつ一口氣吹過南洋苦海，得とく登とう彼岸ひがん。行者ぎょうじゃ卻腳屣實地ち，笑わらい道どう：「這菩薩賣弄ろう神通じんずう，把わ老ろう孫まご這等呼よび來らい喝かつ去さ，全ぜん不ふ費ひ力也りきや。」
19 Jump to dictionary	大聖たいせい慇懃いんぎん... :	那な菩薩ぼさつ吩咐概がい眾諸天てん各かく守もり仙境せんきょう，著ちょ善ぜん財ざい龍りゅう女おんな閉了洞門どうもん。他た卻縱祥さち雲くも，躲離普ひろし陀巖，到いた那な邊べ叫さけべ：「惠めぐみ岸がん何なん在ざい？」惠めぐみ岸きし（乃托塔とう李り天王てんのう第だい二に個こ太子たいし，俗名ぞくみょう木き叉また是也これや。）乃菩薩親傳授でんじゅ的てき徒弟とてい，不離ふり左右さゆう，稱しょう為ため護法ごほう惠めぐみ岸きし行者ぎょうじゃ。惠めぐみ岸きし即そく對たい菩薩ぼさつ合掌がっしょう伺候しこう。菩薩道ぼさつどう：「你快上うえ界かい去さ，見み你父王おう，問もん他た借か天てん罡刀來らい一いち用よう。」惠めぐみ岸きし道みち：「師父しふ用よう著ちょ幾何きか？」菩薩道ぼさつどう：「全ぜん副ふく都と要よう。」
20 Jump to dictionary	大聖たいせい慇懃いんぎん... :	惠めぐみ岸きし領りょう命いのち，即そく駕が雲くも頭あたま，徑みち入にゅう南天なんてん門もん裡うら，到いた雲くも樓ろう宮殿きゅうでん，見み父ちち王おう下か拜はい。天王てんのう見み了りょう，問もん：「兒こ從したがえ何なん來らい？」木き叉また道どう：「師父しふ是ぜ孫まご悟空ごくう請來しょうらい降くだ妖，著ちょ兒じ拜はい上じょう父ちち王おう，將はた天てん罡刀借か了りょう一いち用よう。」天王てんのう即そく喚哪吒將刀がたな取と三さん十じゅう六ろく把わ，遞與木き叉また。木き叉また對たい哪吒說せつ：「兄弟きょうだい，你回去さ多た拜はい上じょう母親ははおや：我わが事こと緊急きんきゅう，等とう送おく刀かたな來き再さい磕頭罷やめ。」忙せわし忙せわし相しょう別べつ，按落祥さち光こう，徑みち至いたり南海なんかい，將はた刀かたな捧ささげ與あずか菩薩ぼさつ。
21 Jump to dictionary	大聖たいせい慇懃いんぎん... :	菩薩ぼさつ接せっ在ざい手中しゅちゅう，拋將去さ，念ねん個こ咒語，只見ただみ那な刀がたな化か作さく一座いちざ千せん葉よう蓮臺れんだい。菩薩ぼさつ縱たて身上しんじょう去さ，端坐たんざ在中ざいちゅう間あいだ。行者ぎょうじゃ在ざい傍はた暗くら笑わらい道どう：「這菩薩省使し儉用。那な蓮花れんげ池ち裡うら有ゆう五ご色しょく寶たから蓮臺れんだい，捨不得え坐すわ將來しょうらい，卻又問とい別人べつじん去さ借か。」菩薩道ぼさつどう：「悟空ごくう，休きゅう言語げんご，跟我來らい也。」卻才都と駕が著ちょ雲くも頭あたま，離はなれ了りょう海上かいじょう。白しろ鸚哥いんこ展翅てんし前ぜん飛ひ，孫まご大聖たいせい與あずか惠めぐみ岸きし隨ずい後ご。
22 Jump to dictionary	大聖たいせい慇懃いんぎん... :	頃ころ刻こく間あいだ，早見はやみ一座いちざ山頭やまず。行者ぎょうじゃ道どう：「這山就是號ごう山やま了りょう。從したがえ此處ここら到いた那な妖精ようせい門もん首くび，約やく摸有四よん百ひゃく餘あまり里さと。」菩薩ぼさつ聞言，即そく命いのち住じゅう下か祥さち雲くも，在ざい那な山やま頭上ずじょう念ねん一聲いっせい「唵」字じ咒語。只見ただみ那な山やま左ひだり山やま右みぎ，走出はしりで許多きょた神しん鬼おに，卻乃是ぜ本山ほんざん土地とち眾神，都と到いた菩薩ぼさつ寶たから蓮れん座下ざか磕頭。菩薩道ぼさつどう：「汝なんじ等とう俱莫驚おどろき張はり。我わが今來こんらい擒とりこ此魔王おう，你與我が把わ這團圍かこえ打だ掃乾淨きよし，要よう三さん百ひゃく里さと遠近えんきん地方ちほう，不ふ許もと一いち個こ生靈いきりょう在地ざいち。將はた那な窩中小ちゅうしょう獸じゅう，窟くつ內雛蟲ちゅう，都と送おく在ざい巔峰之の上安うえやす生せい。」眾神遵依而退。須臾しゅゆ間あいだ，又また來らい回かい覆くつがえ。菩薩道ぼさつどう：「既すんで然しか乾いぬい淨きよし，俱各回かい祠ほこら。」遂とげ把わ淨きよし瓶びん扳倒，唿喇喇傾出水しゅっすい來らい，就如雷かみなり響ひびき。真個しんこ是ぜ：
Jump to dictionary		漫過山頭やまず，沖おき開ひらく石壁いしかべ。漫過山頭やまず如海勢ぜい，沖おき開ひらく石壁いしかべ似に汪洋おうよう。黑くろ霧きり漲みなぎ天てん全ぜん水氣みずけ，滄波影かげ日び晃あきら寒かん光こう。遍あまね崖がけ沖おき玉だま浪なみ，滿まん海うみ長ちょう金きん連れん。菩薩ぼさつ大だい展てん降魔ごうま法ほう，袖そで中ちゅう取出とりで定てい身み禪ぜん。化か做落伽とぎ仙せん景けい界かい，真如しんにょ南海なんかい一いち般般。秀しゅう蒲がま挺てい出で曇くもり花はな嫩，香こう草くさ舒開貝かい葉は鮮。紫竹しちく幾いく竿さお鸚鵡おうむ歇，青あお松まつ數すう簇むらが鷓鴣喧やかまし。萬まん疊じょう波は濤蓮四よん野の，只ただ聞風吼ほえ水すい漫天。
23 Jump to dictionary	大聖たいせい慇懃いんぎん... :	孫まご大聖たいせい見み了りょう，暗中あんちゅう讚たたえ嘆道：「果然かぜん是ぜ一いち個こ大慈大悲だいじだいひ的てき菩薩ぼさつ！若わか老ろう孫まご有ゆう此法力りょく，將はた瓶びん兒じ望もち山やま一いち倒たおせ，管かん甚麼いんも禽獸きんじゅう蛇へび蟲ちゅう哩まいる。」菩薩ぼさつ叫さけべ：「悟空ごくう，伸しん手しゅ過か來らい。」行者ぎょうじゃ即そく忙せわし斂袖，將はた左手ひだりて伸しん出で。菩薩ぼさつ拔楊柳やなぎ枝えだ，蘸甘露ろ，把手とって心裡しんり寫うつし一いち個こ「迷」字じ。教きょう他た：「捏こね著ちょ拳けん頭あたま，快かい去さ與那よな妖精ようせい索さく戰せん，許もと敗はい不ふ許もと勝しょう。敗はい將來しょうらい我わが這跟前まえ，我わが自じ有ゆう法力ほうりき收おさむ他た。」
24 Jump to dictionary	大聖たいせい慇懃いんぎん... :	行者ぎょうじゃ領りょう命いのち，返かえし雲くも光こう，徑みち來らい至いたり洞口ほらぐち。一いち隻手せきしゅ使し拳こぶし，一いち隻手せきしゅ使し棒ぼう，高こう叫さけべ道どう：「妖怪ようかい開門かいもん！」那な些小妖又進しん去さ報道ほうどう：「孫まご行者ぎょうじゃ又また來らい了りょう。」妖王道どう：「緊關了りょう門もん，莫睬他た。」行者ぎょうじゃ叫さけべ道どう：「好こう兒こ子こ！把わ老子ろうし趕在門外もんがい，還かえ不ふ開門かいもん？」小しょう妖又報道ほうどう：「孫まご行者ぎょうじゃ罵ののし出で那な話はなし兒じ來らい了りょう。」妖王只ただ教きょう：「莫睬他た。」行者ぎょうじゃ叫さけべ兩次りょうじ，見み不ふ開門かいもん，心中しんちゅうの大だい怒いか，舉鐵棒ぼう，將門まさかど一いち下か，打だ了りょう一いち個こ窟くつ窿。慌得那な小しょう妖跌將はた進すすむ去さ道みち：「孫まご行者ぎょうじゃ打破だは門もん了りょう。」妖王見み報ほう幾いく次じ，又また聽說打破だは前門ぜんもん，急きゅう縱たて身み，跳とべ將はた出で去ざ，挺てい長ちょう槍やり，對たい行者ぎょうじゃ罵ののし道みち：「這猴子こ，老ろう大だい不ふ識起倒たおせ。我わが讓ゆずる你得些便宜べんぎ，你還不知ふち盡つき足あし，又また來らい欺我。打破だは我わが門もん，你該個こ甚麼いんも罪名ざいめい？」行者ぎょうじゃ道どう：「我わが兒こ，你趕老子ろうし出で門もん，你該個こ甚麼いんも罪名ざいめい？」
25 Jump to dictionary	大聖たいせい慇懃いんぎん... :	那な妖王羞怒，綽長槍やり，劈胸便びん刺とげ；這行者しゃ，舉鐵棒ぼう，架か隔へだた相あい還かえ。一番いちばん搭上手しゅ，鬥經四よん五ご個こ回かい合あい，行ぎょう者しゃ捏こね著ちょ拳けん頭あたま，拖著棒ぼう，敗はい將しょう下か來らい。那な妖王立おうりつ在ざい山やま前ぜん道みち：「我わが要よう刷すり洗あらい唐から僧そう去さ哩まいる。」行者ぎょうじゃ道どう：「好こう兒こ子こ，天てん看み著ちょ你哩。你來。」那な妖精ようせい聞言，愈いよいよ加か嗔怒，喝かつ一聲いっせい，趕到面前めんぜん，挺てい槍やり又また刺とげ；這行者しゃ掄棒，又また戰たたかえ幾いく合ごう，敗はい陣じん又また走はし。那な妖王罵ののし道みち：「猴子，你在前ぜん有ゆう二に三さん十じゅう合ごう的てき本ほん事ごと，你怎麼如今こん正せい鬥時就要走はし了りょう，何なに也？」行者ぎょうじゃ笑わらい道どう：「賢けん郎ろう，老子ろうし怕你放火ほうか。」妖精ようせい道どう：「我わが不ふ放火ほうか了りょう，你上來らい。」行者ぎょうじゃ道どう：「既すんで不ふ放火ほうか，走はし開ひらき些，好こう漢子かんし莫在家か門前もんぜん打だ人じん。」那な妖精ようせい不知ふち是ぜ詐いつわり，真個しんこ舉槍又また趕。行者ぎょうじゃ拖了棒ぼう，放ひ了りょう拳こぶし頭あたま。那な妖王著ちょ了りょう迷亂，只ただ情じょう追つい趕。前まえ走はし的てき如流星ぼし過度かど，後ご走はし的てき如弩箭や離はなれ弦つる。
26 Jump to dictionary	大聖たいせい慇懃いんぎん... :	不ふ一いち時じ，望見ぼうけん那な菩薩ぼさつ了りょう。行者ぎょうじゃ道どう：「妖精ようせい，我わが怕你了りょう，你饒我わが罷やめ。你如今こん趕至南海なんかい觀音かんのん菩薩ぼさつ處しょ，怎麼還かえ不ふ回かい去さ？」那な妖王不信ふしん，咬著牙きば，只管ひたすら趕來。行者ぎょうじゃ將はた身み一いち幌ほろ，藏ぞう在ざい那な菩薩ぼさつ的てき神かみ光こう影かげ裡うら。這妖精ようせい見み沒ぼつ了りょう行者ぎょうじゃ。走はし近きん前まえ，睜圓眼め，對たい菩薩道ぼさつどう：「你是孫まご行者ぎょうじゃ請來しょうらい的てき救すくい兵へい麼？」菩薩ぼさつ不ふ答こたえ應おう。妖王撚ひね轉てん長ちょう槍やり，喝かつ道どう：「咄！你是孫まご行者ぎょうじゃ請來しょうらい的てき救すくい兵へい麼？」菩薩ぼさつ也不答こたえ應おう。妖精ようせい望もち菩薩ぼさつ劈心刺とげ一いち槍やり來らい。那な菩薩ぼさつ化か道金どうきん光こう，徑みち走はし上うえ九きゅう霄空內。行者ぎょうじゃ跟定道どう：「菩薩ぼさつ，你好欺伏我わが罷やめ了りょう，那な妖精ようせい再さい三さん問もん你，你怎麼推聾ろう裝そう啞，不ふ敢做聲ごえ，被ひ他た一いち槍やり搠走了りょう，卻把那な個こ蓮臺れんだい都と丟下耶？」菩薩ぼさつ只ただ教きょう：「莫言語ご，看み他た再さい要よう怎的。」
27 Jump to dictionary	大聖たいせい慇懃いんぎん... :	此時行者ぎょうじゃ與あずか木き叉また俱在空中くうちゅう，並なみ肩かた同どう看み。只見ただみ那な妖呵呵かか冷笑れいしょう道どう：「潑猴頭あたま，錯認了りょう我わが也。他た不知ふち把わ我わが聖せい嬰當作さく個こ甚人，幾いく番ばん家か戰せん我わが不ふ過か，又また去さ請個甚麼いんも膿うみ包つつみ菩薩ぼさつ來らい卻被我わが一いち槍やり，搠得無形むけい無む影かげ去さ了りょう，又また把わ個こ寶たから蓮臺れんだい兒じ丟了。且等我が上じょう去さ坐すわ坐すわ。」好こう妖精ようせい，他た也學菩薩ぼさつ，盤ばん手しゅ盤ばん腳的坐すわ在ざい當とう中ちゅう。行者ぎょうじゃ看み見み道どう：「好こう好こう好このみ，蓮はちす花臺かだい兒じ好こう送おく人ひと了りょう。」菩薩道ぼさつどう：「悟空ごくう，你又說せつ甚麼いんも？」行者ぎょうじゃ道どう：「說せつ甚？說せつ甚？蓮臺れんだい送おく了りょう人じん了りょう。那な妖精ようせい坐すわ放ひ臀しり下か，終おわり不ふ得とく你還要よう哩まいる？」菩薩道ぼさつどう：「正せい要よう他た坐すわ哩まいる。」行者ぎょうじゃ道どう：「他た的てき身み軀小巧たくみ，比ひ你還坐すわ得う穩當おんとう。」菩薩ぼさつ叫さけべ：「莫言語ご，且看法力ほうりき。」
28 Jump to dictionary	大聖たいせい慇懃いんぎん... :	他た將しょう楊柳ようりゅう枝えだ往下指定してい，叫さけべ一聲いっせい：「退すさ！」只見ただみ那な蓮臺れんだい花はな彩いろどり俱無，祥さち光こう盡つき散ち，原はら來らい那な妖王坐すわ在ざい刀かたな尖とんが之これ上じょう。即そく命いのち木き叉また：「使つかい降くだ妖杵，把わ刀がたな柄え兒じ打だ打だ去來きょらい。」那な木き叉また按下雲くも頭あたま，將はた降魔ごうま杵きね如築牆一般いっぱん，築ちく了りょう有ゆう千せん百ひゃく餘あまり下か。那な妖精ようせい穿ほじ通どおり兩りょう腿もも刀がたな尖とんが出で，血ち注ちゅう成なり汪ひろし皮肉ひにく開ひらき。好こう怪物かいぶつ，你看他た咬著牙きば，忍しのぶ著ちょ痛つう，且丟了りょう長ちょう槍やり，用よう手しゅ將はた刀かたな亂らん拔。行者ぎょうじゃ卻道：「菩薩ぼさつ啊，那な怪物かいぶつ不ふ怕痛，還かえ拔刀ばっとう哩まいる。」菩薩ぼさつ見み了りょう，喚上木じょうぼく叉また：「且莫傷きず他た生命せいめい。」卻又把わ楊柳ようりゅう枝えだ垂下すいか，念ねん聲ごえ「唵」字じ咒語，那な天てん罡刀都と變へん做倒鬚ひげ鉤かぎ兒じ，狼おおかみ牙きば一般いっぱん，莫能褪得。那な妖精ようせい卻才慌了，扳著刀がたな尖とんが，痛やめ聲ごえ苦く告つげ道どう：「菩薩ぼさつ，我わが弟子でし有ゆう眼め無む珠たま，不ふ識你廣大こうだい法力ほうりき。千せん乞垂慈，饒にょう我が性せい命いのち，再さい不ふ敢恃惡あく，願ねがい入にゅう法門ほうもん戒行也。」
29 Jump to dictionary	大聖たいせい慇懃いんぎん... :	菩薩ぼさつ聞言，卻與二に行ぎょう者しゃ、白しろ鸚哥いんこ低下ていか金光かねみつ，到いた了りょう妖精ようせい面前めんぜん，問もん道どう：「你可受吾戒行麼？」妖王點頭てんとう滴しずく淚なみだ道どう：「若わか饒にょう性せい命いのち，願ねがい受戒じゅかい行ぎょう。」菩薩道ぼさつどう：「你可入いれ我わが門もん麼？」妖王道どう：「果はて饒にょう性せい命いのち，願ねがい入にゅう法門ほうもん。」菩薩道ぼさつどう：「既すんで如此，我わが與あずか你摩頂いただき受戒じゅかい。」就袖中ちゅう取出とりで一把金剃頭刀兒，近きん前まえ去さ，把わ那な怪かい分ぶん頂いただき剃そ了りょう幾いく刀かたな，剃そ作さく一いち個こ太山たいざん壓あつ頂いただき，與あずか他た留とめ下か三さん個こ頂いただき搭，挽起三さん個こ窩角揪兒。行者ぎょうじゃ在ざい傍はた笑わらい道どう：「這妖精ようせい大晦おおつごもり氣き，弄ろう得とく不ふ男おとこ不ふ女おんな，不知ふち像ぞう個こ甚麼いんも東西とうざい。」菩薩道ぼさつどう：「你今既すんで受我戒，我わが卻也不ふ慢你，稱しょう你做善ぜん財ざい童子どうじ，如何いか？」那な妖點頭てんとう受持うけもち，只ただ望もち饒にょう命いのち。菩薩ぼさつ卻用手しゅ一指いっし，叫さけべ聲ごえ：「退すさ！」撞的一聲いっせい，天てん罡刀都と脫落だつらく塵埃じんあい，那な童子どうじ身み軀不損そん。
30 Jump to dictionary	大聖たいせい慇懃いんぎん... :	菩薩ぼさつ叫さけべ：「惠めぐみ岸きし，你將刀がたな送おく上うわ天宮てんぐう，還かえ你父王おう，莫來接せっ我わが，先さき到いた普ひろし陀巖會かい眾諸天てん等とう候こう。」那な木き叉また領りょう命いのち，送おく刀かたな上うえ界かい，回かい海うみ不ふ題だい。
31 Jump to dictionary	大聖たいせい慇懃いんぎん... :	卻說那な童子どうじ野性やせい不定ふてい，見み那な腿もも疼處不ふ疼，臀しり破やぶ處ところ不破ふわ，頭とう挽了三さん個こ揪兒，他た走去はしりさ綽起長ちょう槍やり，望もち菩薩道ぼさつどう：「那な裡うら有ゆう甚真法力ほうりき降くだ我わが？原はら來らい是ぜ個こ掩樣術じゅつ法ほう兒じ。不ふ受甚戒，看み槍やり！」望もち菩薩ぼさつ劈臉刺とげ來らい。恨得個こ行者ぎょうじゃ掄鐵棒ぼう要よう打だ。菩薩ぼさつ只ただ叫さけべ：「莫打，我わが自じ有ゆう懲治。」卻又袖そで中ちゅう取出とりで一個金箍兒來道：「這寶貝原かいばら是ただし我わが佛ふつ如來にょらい賜たまもの我わが往東土ど尋ひろ取と經けい人的じんてき金きん、緊、禁きん三さん個こ箍たが兒じ。緊箍兒じ先さき與あずか你戴了りょう；禁きん箍たが兒じ收おさむ了りょう守山もりやま大神だいじん；這個金きん箍たが兒じ未み曾捨得え與あずか人ひと，今いま觀かん此怪無禮ぶれい，與あずか他た罷やめ。」好こう菩薩ぼさつ，將はた箍たが兒じ迎むかえ風ふう一いち幌ほろ，叫さけべ聲ごえ：「變へん！」即そく變へん作さく五ご個こ箍たが兒じ，望もち童子どうじ身上しんじょう拋了去さ，喝かつ聲ごえ：「著ちょ！」一いち個こ套在他た頭頂とうちょう上じょう，兩個りゃんこ套在他た左右さゆう手しゅ上じょう，兩個りゃんこ套在他た左右さゆう腳上。菩薩道ぼさつどう：「悟空ごくう，走はし開ひらき些，等とう我わが念念ねんねん金きん箍たが兒じ咒。」行者ぎょうじゃ慌了道どう：「菩薩ぼさつ呀，請你來らい此降妖，如何いか卻要咒我？」菩薩道ぼさつどう：「這篇咒不是ぜ緊箍兒じ咒咒你的，是ぜ金きん箍たが兒じ咒咒那な童子どうじ的てき。」行者ぎょうじゃ卻才放心ほうしん，緊隨左右さゆう，聽他念たねん咒。菩薩ぼさつ捻ねじ著しる訣，默默もくもく的てき念ねん了りょう幾いく遍へん，那な妖精ようせい搓耳揉もめ腮，攢蹄打だ滾たぎ。正せい是ぜ：
Jump to dictionary		一句能通遍沙界，廣大こうだい無邊むへん法力ほうりき深ふか。
32 Jump to dictionary	大聖たいせい慇懃いんぎん... :	畢竟ひっきょう不知ふち那な童子どうじ怎的皈依，且聽下か回かい分解ぶんかい。

《李り卓たく吾われ先生せんせい批評ひひょう西にし游ゆう記き》

URN: ctp:xiyouji/ch42

《大聖たいせい慇懃いんぎん拜はい南海なんかい 觀音かんのん慈善じぜん縛ばく紅べに孩》

《大聖たいせい慇懃いんぎん拜はい南海なんかい　觀音かんのん慈善じぜん縛ばく紅べに孩》