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アニメ (日本のアニメーション作品) - Wikipedia

アニメ (日本にっぽんのアニメーション作品さくひん)

アニメーションを意味いみする略語りゃくご
漫画まんが映画えいがから転送てんそう

アニメーション > 日本にっぽんのアニメーション > アニメ (日本にっぽんのアニメーション作品さくひん)

アニメ (日本にっぽんのアニメーション作品さくひん) では日本にっぽんのアニメーションのうち、おもセル、もしくはセルの後継こうけいとしてのデジタルで制作せいさくされる日本にっぽん一般いっぱん商業しょうぎょうアニメーション作品さくひんテレビアニメ劇場げきじょうアニメOVAなど)[1]について記述きじゅつする。日本にっぽん国外こくがいではanime表記ひょうきされる[2]ジャパニメーション(Japanimation)は現在げんざいではほぼ使つかわれていない。

概要がいよう

アニメはアニメーション略語りゃくごであり、コマによる錯覚さっかく利用りようした映像えいぞう技法ぎほう映像えいぞう表現ひょうげん全般ぜんぱんし、実写じっしゃ作品さくひん特殊とくしゅ効果こうか抽象ちゅうしょう映像えいぞうなどの実験じっけんてき映像えいぞうふくまれる。通俗つうぞくてきにはアニメと省略しょうりゃくされ、一般いっぱん商業しょうぎょう作品さくひんとして普及ふきゅうしているテレビアニメ劇場げきじょうアニメOVAなどを連想れんそうするひとおおい。これらの特徴とくちょうは、基本きほん商業しょうぎょう作品さくひんであり、おおくはえがかれたキャラクター作品さくひんであり、ある程度ていどストーリー作品さくひんである。さらには、これら商業しょうぎょう作品さくひんつよ影響えいきょうけた自主じしゅ制作せいさく作品さくひんふくまれる。また制作せいさく技法ぎほうでは分業ぶんぎょうのためにセルアニメ主流しゅりゅうであったが、一部いちぶでは人形にんぎょうアニメひとし使用しようされ、コンピュータ・グラフィックによるアニメーション(CGアニメ)も普及ふきゅうしている[3][4]

たんに「アニメ」という場合ばあいは、セルアニメーション(セルアニメ)のことをしていることがおおい。とう記事きじではおも日本にっぽん製作せいさくされた一般いっぱん商業しょうぎょうようセルアニメーションなど通俗つうぞくてき一般いっぱんてき意味いみでの「アニメ」について記述きじゅつしている(デジタルと3DCGについては記事きじない後述こうじゅつ)。

文化ぶんか芸術げいじゅつ基本きほんほう」ではメディア芸術げいじゅつ関連かんれんほうの「コンテンツの創造そうぞう保護ほごおよ活用かつよう促進そくしんかんする法律ほうりつ」によるとコンテンツひとつと定義ていぎされており、いずれの法律ほうりつにおいても「アニメ」とりゃくされてはおらず、「アニメーション」と正式せいしき表記ひょうきされている。べつ定義ていぎとして、多角たかくてき芸術げいじゅつ分類ぶんるい観点かんてんにおいて、美術びじゅつ映像えいぞうふくまない)、映像えいぞう音楽おんがく文学ぶんがく芸能げいのう総合そうごう芸術げいじゅつとされるときもある。

おも作品さくひんは、『アニメ作品さくひん一覧いちらん』を参照さんしょう

用語ようご変遷へんせん

日本にっぽんでは「アニメーション」の用語ようご時代じだいにもよって変遷へんせんもしており、以下いか日本語にほんごわけかたり使用しようされた。

年代ねんだい 訳語やくご 内容ないよう
1930年代ねんだい 線画せんが 1930年代ねんだい映画えいがクレジットは「線画せんが」がほとんどであった。「線画せんが」には「せん」による「」という意味いみがあり、実写じっしゃ映画えいが使つかわれる地図ちずグラフ図表ずひょうなどを意味いみすることもあり、スタッフはアニメーションだけでなく、地図ちず、グラフやひょう字幕じまくなどもえがくことがあった[5]
1940年代ねんだい以降いこう - 現在げんざい 動画どうが 動画どうが」はせいおか憲三けんぞう日本語にほんごやくとして提唱ていしょう。1941ねん松竹しょうちく動画どうが研究所けんきゅうじょ設立せつりつ、1943ねんくもとちゅうりっぷ』でクレジットされた。従来じゅうらい線画せんが」を使用しようしていた朝日あさひ映画えいがしゃも、1944ねん『フクちゃんの潜水せんすいかん』で「動画どうが」のクレジットをれた[6]ほかにも日本にっぽん動画どうが東映動画とうえいどうがシンエイ動画どうが日本にっぽん動画どうが協会きょうかいなど、さらには商業しょうぎょうようアニメの製作せいさく工程こうてい名称めいしょう原画げんが動画どうが)をふくめて業界ぎょうかいないでは「動画どうが」が普及ふきゅうし、おおくの辞書じしょ事典じてんでアニメーションの日本語にほんごやくとして記載きさいされている。
1950年代ねんだい - 1970年代ねんだいごろ 漫画まんが映画えいが漫画まんが アニメーション(アニメ)というかたり普及ふきゅうする以前いぜんは、だい世界せかい大戦たいせん戦前せんぜん戦後せんごつうじてとく児童じどうけのアニメーション映画えいがは「漫画まんが映画えいが」あるいはたんに「漫画まんが」とばれていた。この名称めいしょうふく作品さくひんめい・シリーズめいには『東映とうえいまんがまつり』、『カルピスまんが劇場げきじょう』、『まんが日本にっぽんむかしばなし』などがある。
1960年代ねんだい - 1970年代ねんだいごろ テレビまんが 1964ねんの『鉄腕てつわんアトム』テレビ放映ほうえい開始かいしもあり、とく子供こども作品さくひんひろく(ときにはテレビ以外いがいふくめて)「テレビまんが」とばれた。
1960年代ねんだい以降いこう - 現在げんざい アニメーション(アニメ) 小型こがた映画えいが』(映像えいぞう制作せいさくしゃけの専門せんもん雑誌ざっし)で1965ねん6がつごうまではおも英語えいごをそのまま片仮名かたかなにしたアニメーションというかたり使用しようしており、アニメという略語りゃくご使用しようする場合ばあいはアニメーションとセットでもちいられていた。7がつごうでアニメというかたりがアニメーションのりゃくであるということわりなしではじめて使用しようされた。絵本えほんシリーズ『テレビ名作めいさくアニメ劇場げきじょうポプラ社ぽぷらしゃはタイトルめいにアニメを使用しようした最初さいしょ書籍しょせきとみられる。1975ねん日本にっぽんアニメーション設立せつりつ、1978ねんアニメージュ創刊そうかん、1985ねん広島ひろしま国際こくさいアニメーションフェスティバル開始かいしなどもあり、専門せんもん用語ようごであったアニメーション(アニメ)が一般いっぱんにも普及ふきゅうしていった。
1968ねん アニメート 絵本えほんシリーズ『名作めいさくアニメートばなし』、偕成社かいせいしゃ。アニメーションをりゃくしたものではなく、animation動詞どうしがたanimate日本語にほんごみにしたもの。一般いっぱんけにアニメをふくかたりをタイトルにもちいた最初さいしょれいである。
1969ねん アニメラマ むしプロによるアニメーション・ドラマシネラマひとしによる造語ぞうご映画えいがせん一夜いちや物語ものがたり』(1969ねん公開こうかい)『クレオパトラ』(1970ねん公開こうかい)で使用しようされた。『かなしみのベラドンナ』(1973ねん公開こうかい)では「アニメロマネスク」が使つかわたが、いずれもひろくは普及ふきゅうしなかった。

製作せいさく会社かいしゃ制作せいさく会社かいしゃ

作品さくひん制作せいさくすう増加ぞうかともな分業ぶんぎょうすすみ、プリプロダクションの企画きかく製作せいさく会社かいしゃと、プロダクションの作画さくが動画どうがスタジオ、美術びじゅつスタジオなどと、ポストプロダクションの撮影さつえい会社かいしゃ音源おんげん制作せいさくなど制作せいさく工程こうていべつ作業さぎょう専門せんもんスタジオと分業ぶんぎょうされている。

また、グロスばれる、1単位たんい制作せいさく作業さぎょう一括いっかつ受注じゅちゅう制作せいさく業務ぎょうむ全般ぜんぱんおこな制作せいさく会社かいしゃもある。

制作せいさく工程こうてい

テレビアニメ#制作せいさく過程かてい参照さんしょう

おおきくけると3つの工程こうていわかれる。なお、制作せいさく資金しきん調達ちょうたつかんしては多種たしゅ多様たよう方法ほうほうがあるのでほんこうではげない。

  1. プリプロダクション
    • 企画きかくしょをもとに、主要しゅようスタッフ編成へんせい制作せいさくのフローを確定かくていし、脚本きゃくほん設定せっていコンテなど制作せいさく必要ひつよう各種かくしゅ設定せっていなどおこな作業さぎょう
  2. プロダクション
    • 原画げんが動画どうが仕上しあげなどのアニメーション作成さくせい作業さぎょう
  3. ポストプロダクション
    • アフレコ・BGM・効果こうかおんくわえるおと作業さぎょうやVTR編集へんしゅうなどの作業さぎょう

さらに詳細しょうさい工程こうてい制作せいさくされる。制作せいさく会社かいしゃ作品さくひん投入とうにゅうされるかく部門ぶもんのスタッフすう技術ぎじゅつ進歩しんぽなどにより役職やくしょくめい工程こうていちがいもあるが、企画きかくから完成かんせいまでの基本きほんてき工程こうてい以下いかとおりである[ちゅう 1]

複数ふくすうにわたるシリーズ作品さくひん場合ばあいしょ事情じじょうにより主要しゅようスタッフや担当たんとうアニメ制作せいさく会社かいしゃなどが途中とちゅう変更へんこうされることもめずらしくない。

  1. 企画きかく
    • 作品さくひん企画きかく意図いと全体ぜんたいぞうにセールスポイントなどを記述きじゅつした企画きかくしょなどを作成さくせい製作せいさくがわ複数ふくすうしゃきょく製作せいさく委員いいんかい結成けっせいすることもおおい)がその採否さいひ決定けっていする。
    • オリジナル企画きかくと、漫画まんが小説しょうせつなど既存きそん著作ちょさくぶつ原作げんさくとした企画きかくとに二分にぶんされる。後者こうしゃ場合ばあい著作ちょさくけんしゃ承諾しょうだくるのに難航なんこうすることめずらしくない。
  2. スタッフ編成へんせいとワークフローの確定かくてい
  3. 脚本きゃくほん(シナリオ・本読ほんよ
    • ストーリーの制作せいさく作業さぎょうで、はしら台詞せりふト書とが構成こうせいされる。
    • シリーズ構成こうせいは、脚本きゃくほん監督かんとくてき立場たちばにあり、1つの作品さくひん複数ふくすう脚本きゃくほん担当たんとうする場合ばあい、ストーリーせいのバラツキを制御せいぎょする業務ぎょうむおこなう。
  4. 設定せってい
  5. コンテ
    • 監督かんとく演出えんしゅつプロデューサー)が脚本きゃくほんとしててる作業さぎょう作品さくひん内容ないようながれがコマりのえがかれる。これをもと原画げんが作業さぎょうおこなわれる。コマりの状況じょうきょう説明せつめいカメラワーク効果こうかおんなど、セリフ、撮影さつえいのカットのびょうすう指示しじされる。
  6. 原画げんが原図げんず作画さくがレイアウトシステム
    1. 原画げんがマン(原画げんが原画げんが担当たんとうしゃ、レイアウトマン)とばれる職制しょくせい担当たんとうする。コンテをもと完成かんせい画面がめん想定そうてい背景はいけい構図こうずとキャラクターのレイアウト(画面がめん構成こうせい)を作成さくせいする。ペンタブレットなどの進化しんかで、原画げんが作業さぎょう時点じてんからデジタル制作せいさく移行いこうしている。
    2. 演出えんしゅつ(プロデューサー)は、レイアウトがコンテの内容ないよう演出えんしゅつ意図いととの差異さい確認かくにん修正しゅうせい指示しじ作画さくが監督かんとくわたす。
    3. 作画さくが監督かんとくうごきやキャラクターデザイン修正しゅうせいし、画面がめん統一とういつはかる、さくかん修正しゅうせいばれる作業さぎょうおこなう。
  7. 動画どうが
    1. 動画どうがマンとばれる職制しょくせい担当たんとうする。ラフにえがかれた原画げんが清書せいしょ作業さぎょうおこない、原画げんがあいだえがきおこしすべてのうごきを完成かんせいさせる作業さぎょうちゅうりともばれる。
    2. 動画どうが検査けんさばれる職制しょくせい簡易かんい撮影さつえい装置そうち動画どうがをチェックし、修正しゅうせい指示しじする。
    • 原画げんが動画どうがについてはアニメーター参照さんしょう
  8. 仕上しあげ(いろトレス、彩色さいしき、デジタル彩色さいしき):色彩しきさい設定せってい色彩しきさい設計せっけい)の指示しじ動画どうが指定していされているいろ指定していとおりに着色ちゃくしょくする作業さぎょう
    • セルアニメ : 動画どうがをトレスマシンでセルに転写てんしゃして、セルの裏側うらがわ彩色さいしきおこなう。セル参照さんしょう
    • デジタルアニメ : かれている線画せんがをスキャナーでみ、せんをクリンナップ。かげせんやハイライトせん輪郭りんかくせんとはべつしょくでトレスする。かげせんなどの不要ふようせんりつぶされえなくなる。この時点じてんでオブジェクトに アンチエイリアスは、かかっていない(かかっているといろれない)。
  9. 背景はいけい
    • 美術びじゅつ監督かんとくは、背景はいけい設定せっていとなる美術びじゅつボードを制作せいさくする。原画げんが指定していされた背景はいけい設定せっていわせて、背景はいけいスタッフが背景はいけい作成さくせいする作業さぎょう。デジタルアニメも背景はいけい仕上しあげがおおかったが、デジタル制作せいさく背景はいけいえている。
  10. 撮影さつえい合成ごうせい):撮影さつえい監督かんとく作業さぎょう監督かんとくし、仕上しあげと背景はいけい3DCGパートなどのべつ工程こうてい部分ぶぶんわせる合成ごうせい加工かこう工程こうていのこと。セルアニメ時代じだいアナログ素材そざいフィルム撮影さつえいしていた名残なごりで撮影さつえいばれる。2000ねんごろさかいに、アニメ制作せいさくがセルアニメからデジタルアニメに移行いこうしてからは、コンポジット合成ごうせい)ともばれる[12]
    • セルアニメの場合ばあい : セル背景はいけい撮影さつえいだいにセットし1コマずつフィルム撮影さつえいし、それをつなげることで映像えいぞうつくげる[13]。またこの工程こうてい透過とうかこうマルチプレーン・カメラ多重たじゅう露光ろこうなどのエフェクト処理しょり[ちゅう 2]くわえる。
    • デジタルアニメの場合ばあい : 物理ぶつりてきなカメラを使用しようせず、ソフトウェアによるデジタル処理しょりによってコンピュータじょう原画げんが背景はいけいなどのかく工程こうていからがってきた各種かくしゅ素材そざい指定していわせて合成ごうせいし、カメラワークやエフェクト[ちゅう 2]などを付加ふかして映像えいぞうデータとして仕上しあげる[12][13][15][ちゅう 3]
  11. 楽曲がっきょく作成さくせい
    • 様々さまざま場面ばめんわせた楽曲がっきょくBGM作成さくせいする作業さぎょう汎用はんようてき楽曲がっきょくから特徴とくちょうてきなシーンにけた楽曲がっきょく、あらかじめ演出えんしゅつじゃく映像えいぞうわせて作曲さっきょく編曲へんきょくする(フィルムスコアリング)一品いっぴんものまで様々さまざま
  12. おと作業さぎょう音響おんきょう監督かんとくは、声優せいゆうのキャスティングと演技えんぎ指導しどう、ダビングなどの音響おんきょう演出えんしゅつ担当たんとうする。監督かんとく演出えんしゅつ(プロデューサー)などが参加さんかする場合ばあいおおい。
    1. アフレコ
      • 撮影さつえいされた映像えいぞう声優せいゆうアフレコ台本だいほんをもとにこえ収録しゅうろくする作業さぎょうアフレコ演出えんしゅつばれる職制しょくせい演技えんぎ指導しどうおこな場合ばあいもある。制作せいさくスケジュールの都合つごうじょう作画さくが完成かんせいしていない状態じょうたいでの収録しゅうろくとなることめずらしくなく、演技えんぎによってその作画さくが修正しゅうせいする場合ばあいもある。作品さくひんによっては、場面ばめんとの親和しんわせいたかめるため挿入歌そうにゅうかをアフレコスタジオで収録しゅうろくするケースもある。
    2. プレスコ
      • 映像えいぞう音声おんせいとの同期どうきせい重視じゅうしする場合ばあいは、アフレコとことなり先立さきだってこえ収録しゅうろくしてから作画さくが作業さぎょうはいる、この方式ほうしきもちいる。海外かいがいではこれが主流しゅりゅうである。
    3. ダビング
      • こえにBGMや演出えんしゅつわせた効果こうかおんくわえる作業さぎょう
  13. フィルムまたはVTR編集へんしゅう
    • オープニング、エンディング、CM前後ぜんこうアイキャッチわせて完成かんせいさせる作業さぎょう。オブジェクトの最終さいしゅう調整ちょうせい色彩しきさい調整ちょうせいおこなわれる。

ただし、しょ事情じじょうにより企画きかく段階だんかい[16]、もしくは制作せいさく途中とちゅう中止ちゅうしになることもあり[17]なかにはアフレコもえた段階だんかいぞうになったケースもある[18]まれいち中止ちゅうしにされた作品さくひんときさい起動きどうするケースもある[19]

流通りゅうつう形態けいたい

制作せいさく業界ぎょうかい環境かんきょう

業界ぎょうかい構造こうぞうとしては建設けんせつぎょう下請したう制度せいど類似るいじする構造こうぞうっているとされ、「大手おおて制作せいさくプロダクション(元請もとうけ)」→「中堅ちゅうけん制作せいさくプロ(け)」→「零細れいさい制作せいさくプロ(まごけ)」と段階だんかいごとに、制作せいさくの「ちゅうピンハネ)」が存在そんざいするといわれている[20][21]

表現ひょうげん技法ぎほう発展はってん向上こうじょうは、個人こじん感性かんせい技術ぎじゅつじゅく練度れんど依存いぞんし、技量ぎりょう品質ひんしつ反映はんえいされる労働ろうどう集約しゅうやくてき作業さぎょうささえられているが、制作せいさく環境かんきょうアニメーター場合ばあい収入しゅうにゅう新人しんじん月額げつがくやく2 - 3まんえん中堅ちゅうけんやく7まん5000えん - 10まんえん程度ていどといわれ、やく25%は年収ねんしゅう100まんえん以下いかである(日本にっぽん芸能げいのう実演じつえん団体だんたい協議きょうぎかい、2008ねん調査ちょうさ)などの賃金ちんぎん雇用こよう環境かんきょう労働ろうどう条件じょうけんなどの問題もんだいで、国内こくないでの人材じんざい確保かくほもままならない状態じょうたい恒常こうじょうてきつづいている。

これらの問題もんだい長期間ちょうきかんつづいた結果けっか、2020ねんごろから国内こくない人材じんざい枯渇こかつ技術ぎじゅつ向上こうじょうさせた中国ちゅうごく台頭たいとうにより、日本にっぽんしろぶつ家電かでん産業さんぎょうおなどう辿たどりつつあるという指摘してきもある[22]

製作せいさく工程こうてい省力しょうりょくとデジタル

アニメーション製作せいさくのデジタルいたるまでには、フィルム・アニメーションから、ビデオ・アニメーション、ビデオ変換へんかん装置そうちなど、さまざまなシステム開発かいはつすすめられてきた。

1986ねん池田いけだひろし東映動画とうえいどうが技術ぎじゅつ研究けんきゅう室長しつちょう)は、「映像えいぞうというメディアはこうした科学かがく技術ぎじゅつ基盤きばんうえ構築こうちくされているものであり、このことは当然とうぜん、これらの科学かがく技術ぎじゅつ発展はってんおうじてあたらしい映像えいぞうメディアの登場とうじょうもありるのである。したがって映像えいぞう関係かんけいしゃはこれら科学かがく技術ぎじゅつ発展はってんにはたえず対応たいおうしていかなければならないし、それをおこたれば映像えいぞう技術ぎじゅつしゃとして脱落だつらくさえ意味いみすることになる」とかたっている[23]

1970−1980年代ねんだい後半こうはん、ビデオの普及ふきゅうやコンピュータの導入どうにゅうによってアニメーションの製作せいさく過程かていおおきくわりはじめ、デジタルかってうごはじめた。

省力しょうりょく

1984ねん東京とうきょう中央ちゅうおうプロダクション高橋たかはし克雄かつお撮影さつえい現場げんばから、VTRでコマりができるシステムVTRアニメーションシステム登場とうじょうした。

現像げんぞうするまで撮影さつえい結果けっかのわからないフィルム・アニメーションから、現場げんば即時そくじ撮影さつえい結果けっかがわかるVTRアニメーション撮影さつえいは、撮影さつえい現場げんば撮影さつえい期間きかん短縮たんしゅくによる製作せいさくコストの軽減けいげん画質がしつ保持ほじ映像えいぞうメディアのコンパクトとリテイクによる経済けいざいてき損失そんしつからの解放かいほうとなった。

アニメーション作品さくひん以外いがいにもひろ活用かつようされ、映画えいがやカラオケの字幕じまくスーパーインポーズ (映像えいぞう編集へんしゅう))やデパートやメーカーなどの映像えいぞうカタログ制作せいさくにも使用しようされるようになった。また、画質がしつとさずに大量たいりょう複製ふくせい可能かのうになったことからOVA普及ふきゅうする契機けいきともなった。

1985ねんにフィルムからビデオへの変換へんかん装置そうちテレシネシステム登場とうじょうで、おおくのフィルムアニメーション作品さくひんがビデオ変換へんかんされテレビで放映ほうえいされたこともデジタルへの指針ししんとなった。

デジタルと3DCG

1990年代ねんだい、コンピュータの発達はったつやソフトの開発かいはつすすみ、アニメーション制作せいさく使用しようされるはばひろくなり活用かつようするようになった。2010年代ねんだい以降いこう通信つうしんもうやソフトウェアが豊富ほうふになったことで、アニメ工程こうてい直接ちょくせつ関連かんれんするものから、連絡れんらく作業さぎょう進捗しんちょく確認かくにんいたるまでデジタルツールが多用たようされるようになった。

1990年代ねんだい後半こうはんから、着色ちゃくしょく工程こうていセル直接ちょくせつおこなうものから、原画げんがをスキャンしてパソコンじょうおこなうデジタル彩色さいしき移行いこうし、1999ねんごろ全面ぜんめんてき移行いこう最後さいごまでセル制作せいさくされていた『サザエさん』の2013ねん9がつ29にち放送ほうそうぶん最後さいご[24]すべての商業しょうぎょう作品さくひんはデジタル方式ほうしき移行いこうした。仕上しあ工程こうてい導入どうにゅうされた、デジタルペイントは訂正ていせい容易ようい塗料とりょう乾燥かんそう必要ひつようがなく、きず・ホコリなどのセル管理かんり手間てまはぶけ、また画像がぞうデータとしてネットワークにせることが可能かのうとなり、日本にっぽん国内こくないおよび国外こくがいなどの遠隔えんかくとのやりりが容易よういしたことで、大幅おおはば省力しょうりょく・コストダウンがすすんだ。また、液晶えきしょうタブレットなどの普及ふきゅうすすむころは着色ちゃくしょく作業さぎょうのみならず、作画さくが動画どうが作業さぎょうもペイントツールじょうおこなうことも可能かのうとなり、原画げんが時点じてんでデータとしておくることも可能かのうになった。

映像えいぞう表現ひょうげんにおいては塗料とりょうによる使用しようしょくすう制限せいげんがなくなり、精密せいみつなグラデーション表現ひょうげん可能かのうとなった。撮影さつえい工程こうていでのセルのかさわせによるあかるさの減少げんしょうがなく、カメラワークの自由じゆうひろがるほかエアブラシによる特殊とくしゅ効果こうか透過とうかこうなどが簡単かんたんほどこせるなどの利点りてんがある。ただ、いろ三原色さんげんしょくではなくひかり三原色さんげんしょくりにビデオ出力しゅつりょくされるため、フィルムとビデオでは映像えいぞう質感しつかんことなり、フィルムはやわらかい質感しつかん、ビデオはクリアな映像えいぞう特徴とくちょうがあり、クリアであかるすぎる発色はっしょく違和感いわかんもあった。その彩色さいしき補正ほせいにより改善かいぜんされてセルアニメをしのうつくしさを作品さくひんもみられる。

3DCGは作画さくが崩壊ほうかいすることなく自由じゆうなアングルで描写びょうしゃでき、完成かんせいもソフトウェアで変形へんけい変色へんしょく可能かのうであるなど品質ひんしつ安定あんてい省力しょうりょく効果こうかおおきい。たんにCGを配置はいちしただけでは手描てがきとの質感しつかんから違和感いわかんがあるため、色調しきちょうなどを調整ちょうせい違和感いわかん軽減けいげんする手法しゅほうやフルCG作品さくひん手描てがきの表現ひょうげん手法しゅほう再現さいげんするなど、双方そうほう技術ぎじゅつ融合ゆうごうするこころみがおこなわれている。2010年代ねんだいはいるとセルアニメの質感しつかんをCGで再現さいげんする『セルルック』とばれる技法ぎほう発達はったつし、日本にっぽんでもキャラクターなどにもCGを使用しようする作品さくひん増加ぞうかした。

日本にっぽん国外こくがいではディズニー映画えいがおお手掛てがけるピクサー・アニメーション・スタジオ中心ちゅうしんとしてフル3DCGアニメーション主流しゅりゅうとなり手描てがきアニメを駆逐くちくするいきおいだが、日本にっぽん国内こくないでは自動車じどうしゃなどの機械きかいるい魔法まほうのエフェクト、うごきのおおいシーンなどを描写びょうしゃする補完ほかんてき使用しよう依然いぜんとしておおい。プロレベルの3DCGソフトウェアはライセンスりょう高額こうがくでコンピュータも高性能こうせいのうモデルを必要ひつようすることにくわえ、複雑ふくざつ操作そうさ習得しゅうとくするため専門せんもん学校がっこうとうでトレーニングをけた人材じんざい必要ひつようになる、手描てがきアニメにれた視聴しちょうしゃうったえにくいといったてんから、2020年代ねんだい現在げんざいもフルCG作品さくひんすくないのが現状げんじょうである。

実際じっさい業務ぎょうむおこなうのはアニメ制作せいさく会社かいしゃいち部門ぶもんやCG関連かんれん業務ぎょうむのみを受託じゅたくする小規模しょうきぼなスタジオがおおいが、ポリゴン・ピクチュアズのような3DCGの専門せんもん会社かいしゃがアニメ制作せいさく参入さんにゅうするれいもある。

anime

ラテン文字もじのanimationの m のつぎは a であり e がふくまれていないので、animeとりゃくすことは出来できない。アニメーションをアニメとりゃくせる言語げんご日本語にほんごかぎられるため、日本にっぽん国外こくがい英語えいごけんなどで「anime」という場合ばあい日本にっぽんのアニメや日本にっぽんふう表現ひょうげん様式ようしきのアニメにたいしてもちいられる[25]日本にっぽん国内こくないでは、製作せいさくこく作風さくふうかかわりなくanimeが使用しようされる[26][27][ちゅう 4]

英語えいごではanimeとつづった場合ばあい発音はつおんは「エイニム」あるいは「アニーム」のようになるが、日本語にほんごおなじ「アニメ」と発音はつおんしている。animationえい)→アニメーション()→アニメ()→anime(えい)としてぎゃく輸入ゆにゅうされたものである。日本にっぽんでの「アニメ」みが名詞めいしとして辞書じしょ掲載けいさいされるれいもある。

フランス語ふらんすごには animerうごく)の過去かこ分詞ぶんしがたanimé(アニメ、うごいた、うごかれた)があり[ちゅう 5]どう用途ようと英語えいごでも animéつづられるため、フランス語ふらんすご由来ゆらいせつ存在そんざいする。

アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくでの普及ふきゅう
1972ねんビデオデッキ発売はつばいされると、1976ねん2がつにはファンサブ無断むだん英語えいご字幕じまくをつけた海賊版かいぞくばん著作ちょさくけん侵害しんがいであり、アニメDVDの販売はんばい悪影響あくえいきょうている)活動かつどうはじまり、1977ねんにはせんもんのサークルが活動かつどう開始かいしした。すで日本にっぽんせいロボットアニメーションをかたりとしてanimeというかたりもちいられていたが、愛好あいこうたちの隠語いんご専門せんもん用語ようごのようなもので、一般いっぱんにはひろまらなかった[28]。1991ねんThe Society for the Promotion of Japanese Animation略称りゃくしょうSPJA)が発足ほっそくし、よく1992ねんから毎年まいとしAnime Expo」が開催かいさいされると、OTAKU(おたく)が増加ぞうかするなど[29]、animeは急速きゅうそく普及ふきゅうしていった[30]。ただし、かれらは対価たいかはらってから視聴しちょうするものよりも無料むりょうなファンサブなどの海賊版かいぞくばんでアニメを視聴しちょうしているものほうおおい。
フランスでの普及ふきゅう
日本にっぽんせいアニメーションはanimeアニメばれる。英語えいごから輸出ゆしゅつされるかたち移入いにゅうされる。アニメーション(動画どうが)はdessin animéデサンナニメうご) とばれる。

ジャパニメーション (Japanimation)

北米ほくべい

おもに1970-1980年代ねんだい使用しようされた日本にっぽんせいアニメーションをかたり日本にっぽんもちいられるようになった1990年代ねんだいには、現地げんちではすでにほぼ死語しごしており、日本にっぽんせいアニメーションを言葉ことばは「Anime(アニメ)」にってわられている。

音節おんせつてきJapan-animation から Japanimation略語りゃくごであるが、Jap日本人にっぽんじん蔑称べっしょう)の animation ともめるため、日本人にっぽんじん文化ぶんかたいする差別さべつ偏見へんけんと、アニメーションへの偏見へんけんから、日本にっぽんせいアニメーションをして「くだらないもの」あるいは「子供こども教育きょういくじょうくないもの」の意味いみふくめていた可能かのうせいもある。

当時とうじ北米ほくべい輸出ゆしゅつされた作品さくひんは、文化ぶんか習慣しゅうかん表現ひょうげん規制きせいちがいから大幅おおはば改変かいへんされ、日本にっぽんせいであることはせられて(クレジットも除去じょきょ)、ストーリーは勧善懲悪かんぜんちょうあく残酷ざんこくシーンは全部ぜんぶカット、主人公しゅじんこうたちはいろんな人種じんしゅ性別せいべつぜる、セリフはわかりやすく悪役あくやくはダミごえ正義せいぎ味方みかた力強ちからづよく、放映ほうえいきょくごとに放映ほうえい本数ほんすうちがうという米国べいこく事情じじょうによっていち完結かんけつ単純たんじゅん明快めいかいストーリーに改変かいへんされる、といったようなことが定番ていばんだった[31]

長期ちょうきわた連続れんぞくする複数ふくすう作品さくひんを1作品さくひんとして編集へんしゅうし、制作せいさくしゃ意向いこうはなれた独自どくじ改変かいへんされた作品さくひんしめすこともあった[31]

2000年代ねんだい以降いこう用例ようれいとしては、一部いちぶのアニメーション関連かんれんオンラインショップ[32]使用しようされる場合ばあいもある。

日本にっぽん

前述ぜんじゅつ北米ほくべいでの発祥はっしょうけ「海外かいがい日本にっぽんそと)で視聴しちょうされる、人気にんき評判ひょうばんになっている日本にっぽんせいのアニメーション」という意味いみで1990年代ねんだいに『AKIRA』『攻殻機動隊こうかくきどうたい』の原作げんさく漫画まんが出版しゅっぱんもとである講談社こうだんしゃをはじめメディアじょう度々たびたび使用しようされていた。

しかし、岡田おかだおっとよれば「ジャパニメーション」が日本にっぽん紹介しょうかいされた時点じてんですでに死語しごしていた。岡田おかだは「この言葉ことばなか現在げんざいのアニメをとりまく環境かんきょう不幸ふこう現状げんじょうすべ凝縮ぎょうしゅくされている」とい、1995ねん当時とうじでは『らんま1/2』『マクロス』『セーラームーン』『機動きどう戦士せんしΖぜーたガンダム』や自身じしんかかわった『王立おうりつ宇宙うちゅうぐん』などが当時とうじ北米ほくべいアニメオタクの人気にんき作品さくひんであったにもかかわらず、『AKIRA』『トトロ』などの「よそゆき」な作品さくひんしか眼中がんちゅうにない日本にっぽんのメディアをなげいている[31]。また日本にっぽんでの「ジャパニメーション」の流行りゅうこうには「アニメなんてぶと、オタクと間違まちがえられそうでいやだ、カッコわるい」「アメリカやヨーロッパで評価ひょうかされたものはとにかくありがたい」「オタクはくらくてカッコわるい」という動機どうきかくれしていたという[33]

2000年代ねんだい以降いこうっているものの、いまだに使用しようされているケースもられる。2011ねんには同名どうめいのアメリカの人気にんきテレビドラマをアニメしたOVAシリーズ『スーパーナチュラル・ジ・アニメーション』において、海外かいがいドラマを日本にっぽんのアニメ制作せいさく会社かいしゃマッドハウスがアニメ世界せかい発売はつばいされたということでジャパニメーションと銘打めいうたれていた(テレビ放送ほうそう宣伝せんでんでも使用しようされた)[34][35]。「世界せかい通用つうようする日本にっぽんのアニメ」など、世界せかい意識いしきした視点してん作品さくひん紹介しょうかいするさい使用しようされている[36]

業界ぎょうかい団体だんたい

日本にっぽん動画どうが協会きょうかい略称りゃくしょう:AJA)

日本にっぽんにおけるアニメーション業界ぎょうかい意思いし統一とういつ関連かんれん団体だんたいとの連携れんけい、アニメーション産業さんぎょう持続じぞくてき発展はってん目的もくてきとした一般いっぱん社団しゃだん法人ほうじん

日本にっぽん芸能げいのうマネジメント事業じぎょうしゃ協会きょうかい

声優せいゆうのマネージメントをおこなうプロダクションなど事業じぎょうしゃ加盟かめいする[37]

日本にっぽん声優せいゆう事業じぎょうしゃ協議きょうぎかい

声優せいゆう事業じぎょうしゃ組織そしき[38]

日本にっぽんアニメーター・演出えんしゅつ協会きょうかい略称りゃくしょう:JAniCA)

2009ねん12月3にち一般いっぱん社団しゃだん法人ほうじんした、アニメーターおよ演出えんしゅつ地位ちい向上こうじょう技術ぎじゅつ継承けいしょう目的もくてきとした一般いっぱん社団しゃだん法人ほうじん

日本にっぽん音声おんせい製作せいさくしゃ連盟れんめい略称りゃくしょう:JAPA)

2003ねん4がつ1にち設立せつりつされ、「内外ないがい関連かんれん文化ぶんか団体だんたいとの提携ていけいおよ交流こうりゅう映像えいぞう文化ぶんか発展はってんのための事業じぎょう」。「業界ぎょうかい社会しゃかいてき地位ちい向上こうじょうのための広報こうほう活動かつどうおよび出版しゅっぱん事業じぎょう」。「音声おんせい製作せいさくぶつ関連かんれんする権利けんり確立かくりつおよ擁護ようご」。「さい放送ほうそう使用しようりょう」の徴収ちょうしゅう分配ぶんぱい業務ぎょうむおも事業じぎょう内容ないようとした一般いっぱん社団しゃだん法人ほうじん[39]

日本にっぽん俳優はいゆう連合れんごう

テレビ局てれびきょく制作せいさく会社かいしゃたいして立場たちばよわ俳優はいゆうが、一方いっぽうてき不利ふり出演しゅつえん契約けいやく解消かいしょう目的もくてきとして結成けっせいされた。声優せいゆうおおくも加盟かめいしている[40]

くにによる振興しんこう保護ほご政策せいさく

文化庁ぶんかちょうメディア芸術げいじゅつさい

メディア芸術げいじゅつ創造そうぞう発展はってんはかることを目的もくてきに、文化庁ぶんかちょうCG-ARTS協会きょうかい主催しゅさい祭典さいてん。1997ねん以降いこう毎年まいとし実施じっしされている[41]

文化ぶんか芸術げいじゅつ振興しんこう基本きほんほう

2001ねん12月7にち施行しこうされ、映画えいが漫画まんが、アニメーションおよびコンピュータその電子でんし機器ききとう利用りようした芸術げいじゅつをメディア芸術げいじゅつ定義ていぎし、振興しんこうはかるための施策しさくおこなうようになった。

コンテンツの創造そうぞう保護ほごおよ活用かつよう促進そくしんかんする法律ほうりつ(コンテンツほう

2004ねん5がつ、アニメーションや漫画まんがなど、コンテンツ産業さんぎょう保護ほご育成いくせい官民かんみん一体いったいむための法律ほうりつ成立せいりつした。

クールジャパン(Cool Japan)

日本にっぽん政府せいふおこなっている対外たいがい文化ぶんか宣伝せんでん輸出ゆしゅつ政策せいさく使用しようされている用語ようごで、クールジャパン戦略せんりゃく担当たんとう大臣だいじん海外かいがい需要じゅよう開拓かいたく支援しえん機構きこう通称つうしょう:クールジャパン機構きこう)が設立せつりつされており、アニメ・漫画まんが・ゲーム・J-POP・アイドルなどのポップカルチャーサブカルチャーふくまれている。

若手わかてアニメーター育成いくせいプロジェクト略称りゃくしょう:PROJECT A)

文化庁ぶんかちょう若手わかてアニメーターなど人材じんざい育成いくせい事業じぎょう委託いたくをうけ、日本にっぽんアニメーター・演出えんしゅつ協会きょうかい(JAniCA)が2010ねん平成へいせい22ねん)より実施じっししているアニメーターの人材じんざい育成いくせい事業じぎょう

博物館はくぶつかん美術館びじゅつかん

漫画まんがやアニメ作品さくひんのセルやフィルム、原画げんが展示てんじする博物館はくぶつかん美術館びじゅつかん。ミュージアムショップを設置せっちしたりアニメの様々さまざまなイベントや国際こくさいアニメーション映画えいが協会きょうかい公認こうにん映画えいがさい、インディーズのアニメーション映画えいがさいなどを開催かいさいしているところもある。『ドラえもん』の作者さくしゃ生活せいかつしていた川崎かわさき藤子とうこ・F・不二雄ふじおミュージアムや、『めい探偵たんていコナン』の作者さくしゃゆかりの鳥取とっとりけん東伯とうはくぐん北栄きたさかえまち青山あおやまつよしあきらふるさとかんなど、著名ちょめいなアニメ作品さくひんやマンガの原作げんさくしゃ生誕せいたん地域ちいきおこしの観光かんこう拠点きょてんとしても整備せいびされることもおおい。

ほとんどの博物館はくぶつかん特定とくてい作家さっか、クリエイターにとくした施設しせつになっているが、杉並すぎなみアニメーションミュージアム秋葉原あきはばらUDXうち東京とうきょうアニメセンターでは制作せいさく会社かいしゃ出版しゅっぱんしゃなどの垣根かきねえた様々さまざま企画きかくてんおこなわれ、アニメーションに使つかわれる原画げんがなどの展示てんじやグッズが販売はんばいされている。

見本市みほんいち映画えいがさい

東京とうきょう国際こくさいアニメフェア

東京とうきょう日本にっぽん動画どうが協会きょうかいなどのアニメーション事業じぎょうしゃ団体だんたい構成こうせいされる「東京とうきょう国際こくさいアニメフェア実行じっこう委員いいんかい」が主催しゅさい国内こくないアニメ業界ぎょうかい最大さいだい見本市みほんいちであった。2002ねんから2013ねんまで3がつまつごろ東京とうきょうビッグサイト開催かいさいされていた展示てんじかい。アニメ作品さくひん関係かんけいしゃ表彰ひょうしょうする「東京とうきょうアニメアワード」の表彰ひょうしょうしきおこなわれた。

アニメ コンテンツ エキスポ

2010ねん東京とうきょう青少年せいしょうねん健全けんぜん育成いくせいかんする条例じょうれい反対はんたいするかたち大手おおて出版しゅっぱんしゃ角川書店かどかわしょてん秋田あきた書店しょてん講談社こうだんしゃ集英社しゅうえいしゃ小学館しょうがくかん新潮社しんちょうしゃ双葉社ふたばしゃ少年画報社しょうねんがほうしゃ白泉社はくせんしゃリイドしゃ)10しゃ2011ねん東京とうきょう国際こくさいアニメフェアについて参加さんか協力きょうりょく拒否きょひする声明せいめい発表はっぴょうした。その角川書店かどかわしょてんアニプレックスアニメイトキングレコードジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメントジャパンフロンティアワークスマーベラスエンターテイメントメディアファクトリーけい8しゃ東京とうきょう国際こくさいアニメフェアと同日どうじつ開催かいさいすると発表はっぴょうした。「アニメ コンテンツ エキスポ実行じっこう委員いいんかい」が主催しゅさいし、千葉ちばけん千葉ちば美浜みはま幕張まくはりメッセで開催かいさいする、アニメーションにかんする日本にっぽん展示てんじかいであった。

AnimeJapan

2014ねんから東京とうきょう国際こくさいアニメフェアとアニメコンテンツエキスポを統合とうごうするかたち実現じつげんした展示てんじかい東京とうきょう不参加ふさんかとなり、KADOKAWAアニプレックス日本にっぽん動画どうが協会きょうかいなど19しゃ参加さんかする。場所ばしょ東京とうきょうビッグサイトもどし、東館ひがしだてすべてを使つかうなど分裂ぶんれつまえ東京とうきょう国際こくさいアニメフェアより大型おおがた見本市みほんいちとなる。

アヌシー国際こくさいアニメーション映画えいがさい

1960ねんカンヌ国際映画祭かんぬこくさいえいがさいからアニメーション部門ぶもん独立どくりつした、国際こくさいアニメーション映画えいが協会きょうかい公認こうにん国際こくさいアニメ映画えいがさいフレデリック・バックの『えたおとこ』などがグランプリを受賞じゅしょうしている。

併設へいせつ世界せかい最大さいだい規模きぼのアニメーション見本市みほんいち、MIFA(Marché international du film d'animation)がおこなわれている。映画えいがさい開催かいさい期間きかんちゅうの3日間にちかんで、世界せかいやく60かこくのアニメ関係かんけいしゃ参加さんかしている。

その

広島ひろしま国際こくさいアニメーションフェスティバル(2020ねん最後さいご終了しゅうりょう)、オタワ国際こくさいアニメーションフェスティバルザグレブ国際こくさいアニメーション映画えいがさいは、上記じょうきアヌシーをふくめて世界せかい4だいアニメーションフェスティバルとしょうされていた。

表現ひょうげん自主じしゅ規制きせい

アニメ映画えいがでは「映画えいが倫理りんり委員いいんかい」、テレビアニメでは、放送ほうそう事業じぎょうしゃ自主じしゅてき放送ほうそう基準きじゅん番組ばんぐみ基準きじゅん放送ほうそうコード)をさだめて運用うんようすることが電波でんぱほう放送ほうそうほう規定きていされ、民放連みんぽうれん加盟かめい会員かいいん各社かくしゃによる任意にんい団体だんたい放送ほうそう倫理りんり番組ばんぐみ向上こうじょう機構きこう」(BPO)による自主じしゅ規制きせいがある[42]

OVAやWebアニメ[ちゅう 6]には、自主じしゅ規制きせいかんする法的ほうてき規定きてい[ちゅう 7]任意にんい団体だんたいなどは存在そんざいしないが[ちゅう 8]放送ほうそうけん販売はんばいためにテレビアニメ・映画えいが同等どうとう程度ていど自主じしゅ規制きせいおこなわれている。ODS先行せんこう上映じょうえいおこなわれる作品さくひんかぎ映倫えいりん審査しんさけている[ちゅう 9]アダルトビデオるいするアダルトアニメ作品さくひんは「日本にっぽんビデオ倫理りんり協会きょうかい」(解散かいさん)や「日本にっぽんコンテンツ審査しんさセンター」、「コンピュータソフトウェア倫理りんり機構きこう」など自主じしゅ規制きせい審査しんさけている[ちゅう 10]

テレビアニメのパッケージ販売はんばいには自主じしゅ規制きせいため、お色気いろけ流血りゅうけつなど刺激しげきつよ表現ひょうげんをテレビ放送ほうそう規制きせいしたものを本来ほんらい状態じょうたいもどしたり、より過激かげき映像えいぞう追加ついかえなどがおこなわれているものもある。ただし、Web配信はいしんばんでは表現ひょうげん修正しゅうせいされている場合ばあいがある[ちゅう 11][ちゅう 12]

歴史れきし

1960年代ねんだいから1970年代ねんだい
 
桃太郎ももたろう うみかみへい
1963ねん1がつ1にち手塚てづか治虫おさむによる日本にっぽんはつの30ふんわく商業しょうぎょうよう毎週まいしゅう連続れんぞくして放映ほうえい(ただし毎回まいかい完結かんけつエピソード)のテレビアニメ(しゅういちアニメ)番組ばんぐみ鉄腕てつわんアトム』の放送ほうそう開始かいしほんさく放送ほうそう初期しょき段階だんかいでは国内こくないのアニメーターからも酷評こくひょうされた枚数まいすうすくないアニメーション作品さくひんではあったが、視聴しちょうりつは30%をえる人気にんきはく世界中せかいじゅう放映ほうえいされ、くにのアニメーションとことなる方向ほうこう発展はってんげることになる。
1960・1970年代ねんだい国産こくさんアニメのすくなかったころには『トムとジェリー』、『ポパイ』などの海外かいがいせいアニメーション作品さくひん多数たすう放送ほうそうされていたが、国産こくさんアニメも増加ぞうかし、1965ねん日本にっぽんはつカラー制作せいさくによる長期ちょうき放映ほうえい前提ぜんていとした連続れんぞくテレビアニメ番組ばんぐみとして『ジャングル大帝たいてい』がはじまり、1969ねんには『サザエさん』の放送ほうそう開始かいし、テレビまんがとして認知にんちされるようになった。
このころから東映動画とうえいどうが周辺しゅうへんテレビ局てれびきょくへの納品のうひん交通こうつう便びん練馬ねりま杉並すぎなみなどの西武新宿線せいぶしんじゅくせん沿線えんせん制作せいさく会社かいしゃ集結しゅうけつするようになり、日本一にっぽんいちのアニメ企業きぎょう集積しゅうせきとなっている。
1970年代ねんだい後半こうはんから1980年代ねんだい
出崎でさきみつる長浜ながはま忠夫ただおらがテレビアニメの演出えんしゅつろん模索もさくし、『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト』・『銀河ぎんが鉄道てつどう999』の松本まつもとれい、『機動きどう戦士せんしガンダム』の富野とみのゆかりゆう、『ふうたにのナウシカ』の宮崎駿みやざきはやお、『うるせいやつら2 ビューティフル・ドリーマー』の押井おしいまもる、『トップをねらえ!』のあん秀明ひであきなど、のち日本にっぽんアニメかい牽引けんいんする著名ちょめいなアニメ関係かんけいしゃ多数たすう知名度ちめいどげた。
1980年代ねんだいから1990年代ねんだいにかけてフランス子供こども番組ばんぐみ日本にっぽんのテレビアニメが連続れんぞくして放映ほうえいされ人気にんきはくし、おおくのアニメファンをそだてた(この世代せだいは、番組ばんぐみのパーソナリティーの名前なまえかんして「ドロテ世代せだい」とばれている)[43][44]。この人気にんきけて、フランス以外いがいでも日本にっぽんのテレビアニメの放送ほうそうえていき、日本にっぽんアニメの国際こくさいてき受容じゅようのきっかけとなった。
1990年代ねんだい
 
しん世紀せいきエヴァンゲリオン英語えいごばんロゴ
ちびまるちゃん』『クレヨンしんちゃん』『美少女びしょうじょ戦士せんしセーラームーン』『しん世紀せいきエヴァンゲリオン』などが社会しゃかい現象げんしょうてきヒットを達成たっせいした。『しん世紀せいきエヴァンゲリオン』は1997ねんさい放送ほうそう深夜しんやたいおこなわれ、異例いれい視聴しちょうりつ5%だいなどの事例じれいもあった。
1990年代ねんだい末期まっきから2000年代ねんだい前半ぜんはん
 
せん千尋ちひろ神隠かみがくのロゴ
少子しょうしによる朝夕ちょうせきやゴールデンタイムのアニメ放送ほうそうわく視聴しちょうりつ低下ていかポケモンショック少年しょうねん犯罪はんざいなどを理由りゆうとする自主じしゅ規制きせいにより、アニメわくはニュースや情報じょうほう番組ばんぐみ、バラエティ番組ばんぐみなどに改変かいへんされていった。アニメは削減さくげんされた放送ほうそうわくおぎなうように、以前いぜんから青年せいねんそうけに単発たんぱつ放送ほうそうされていた深夜しんやわく移行いこう国民こくみんてきアニメなどとばれる長寿ちょうじゅ作品さくひんと、玩具おもちゃメーカーがスポンサーをする子供こどもけアニメ以外いがいは、朝夕ちょうせきやゴールデンタイムで放送ほうそうしても視聴しちょうりつれないことから、ほぼ放送ほうそうわくうしない、深夜しんやわく放送ほうそう時間じかん上回うわまわるようになった。
従来じゅうらいのターゲットである少年しょうねん少女しょうじょ児童じどうけから、中高生ちゅうこうせい成人せいじんアニメファンけにターゲットをしぼったてい予算よさん深夜しんやアニメ激増げきぞうし、2000ねんには7ほんだったものが、2004ねんには60ほん制作せいさくされた。一方いっぽう粗製そせい濫造らんぞう発生はっせいし、もともと視聴しちょうしゃすくなく、てい視聴しちょうりつでスポンサーがきにくい時間じかんたいという事情じじょうもあるが、てい予算よさん作品さくひん乱発らんぱつしたことにより品質ひんしつ低下ていか作画さくが崩壊ほうかい)などもきた。深夜しんやたいゆえの注目ちゅうもくひくさをおぎなため人気にんきのある声優せいゆうたよった作品さくひんはじめ、のちアイドル声優せいゆうなどととばれるながれとなった。
劇場げきじょうアニメでは、宮崎駿みやざきはやお監督かんとくスタジオジブリ制作せいさくもののけひめ』では邦画ほうがアニメーションはつとなる興行こうぎょう収入しゅうにゅう100おくえん突破とっぱし、最終さいしゅうてきには193おくえん記録きろくした。『せん千尋ちひろ神隠かみがく』は国内こくない興行こうぎょう収入しゅうにゅうが300おくえん世界せかい評価ひょうかされ、だい75かいアカデミーしょう長編ちょうへんアニメーション映画えいがしょうだい52かいベルリン国際こくさい映画えいがさいきむくましょうなどを受賞じゅしょうした。ただしスタジオジブリではこのころからメインキャラに声優せいゆうではなく俳優はいゆう使つか作品さくひん増加ぞうかしていき、劇場げきじょうアニメにも波及はきゅうした。2002ねん公開こうかいほしのこえ』は、新海しんかいまこと監督かんとく脚本きゃくほん演出えんしゅつ作画さくが美術びじゅつ編集へんしゅうをほとんど一人ひとりおこなったことでも注目ちゅうもくあつめた。フルデジタルアニメーション個人こじん制作せいさくではるいないほどの出来できとして、おおきく評価ひょうかされ世界中せかいじゅう様々さまざましょう受賞じゅしょうした。
2000年代ねんだい後半こうはん
増加ぞうかした深夜しんやアニメであったが、地方ちほう都市としでは放送ほうそうすうかぎられかたよりがあった。さらに2005ねんごろから、作品さくひんすうえる一方いっぽうでキーきょく深夜しんやアニメわく増加ぞうか頭打あたまうちの傾向けいこうられ、放送ほうそうわく深夜しんやアニメは、首都しゅとけん関西かんさいけんといった人口じんこう密集みっしゅう地域ちいき放送ほうそう地域ちいきとするローカルきょく独立どくりつ放送ほうそうきょくと、全国ぜんこく放送ほうそうではあるが普及ふきゅう途上とじょうであったBSデジタル放送ほうそう有料ゆうりょうCS放送ほうそういこまれた。
さん大都市だいとしけんでは深夜しんやアニメが地上波ちじょうは年間ねんかん100ほんえるような地域ちいきがある一方いっぽうで、1ほん放送ほうそうされない地方ちほう存在そんざいした。また主要しゅようメディアでのあつかいは黙殺もくさつちかかった。しかし、そのころからインターネット大衆たいしゅうにより、一般いっぱんマスメディアではげられない深夜しんやアニメにかんする情報じょうほう入手にゅうしゅしやすくなり、じわじわとではあるが視聴しちょうしゃえていくようになった。また、情報じょうほう番組ばんぐみでも2005ねん放送ほうそうのドラマ『電車でんしゃおとこ』ブームで「」という言葉ことば新語しんご流行りゅうこう大賞たいしょうのトップテンを受賞じゅしょうしたことに便乗びんじょうして、秋葉原あきはばらメイド喫茶きっさなどアニメやそれに関連かんれんする情報じょうほう批判ひはんてきものふく出回でまわるようになり、いわゆるオタク興味きょうみものや、ぎゃく偏見へんけんもの混沌こんとんとした状態じょうたいになった。
そんななか、2006ねんに『りょうみやハルヒの憂鬱ゆううつ』『コードギアス 反逆はんぎゃくのルルーシュとうのヒットから深夜しんやアニメブームが発生はっせい京都きょうとアニメーションシャフトピーエーワークスなど演出えんしゅつ特徴とくちょうてきなアニメーション制作せいさく会社かいしゃ話題わだいとなり、認知にんちおおきく向上こうじょうした。一方いっぽう、その普及ふきゅう立役者たてやくしゃのひとつが動画どうがサイトによる海賊版かいぞくばんであったというむずかしい側面そくめんもあった。
2010年代ねんだい
 
秋葉原あきはばら(2013ねん
けいおん!』『魔法まほう少女しょうじょまどか☆マギカ』『進撃しんげき巨人きょじん』など深夜しんやアニメの話題わだいさく動画どうがサイトやTwitterなどSNSじょうくちコミをつうじてアニメに関心かんしん若者わかものや、アニメきの有名人ゆうめいじん支持しじあつめ、CDや書籍しょせきなどのランキングに上位じょういにランクインするようになった。また、アニメファン特有とくゆう購買こうばいりょくけたローソンなど様々さまざま企業きぎょう深夜しんやアニメとのタイアップキャンペーンが増加ぞうかし、以前いぜんくらべると深夜しんやアニメは身近みぢか存在そんざいとなった。これとともにインターネットでのアニメ配信はいしん徐々じょじょ拡大かくだいしていった。アニメの舞台ぶたいとなった場所ばしょめぐ聖地せいち巡礼じゅんれい注目ちゅうもくされ、地方ちほうそうせいふだとしても期待きたいされている側面そくめんがある。
子供こどもけアニメでは社会しゃかい現象げんしょうとなった『妖怪ようかいウォッチ』なども登場とうじょうしている。また近年きんねんではインターネット動画どうがサイトで世界中せかいじゅうでいつでもアニメをたのしめるようになり、電器でんきてんやアニメ、漫画まんがなどサブカルチャーが集結しゅうけつする秋葉原あきはばらはオタクの聖地せいちから世界せかいてき観光かんこうとなりつつあり、外国がいこくじんけツアーのルートまれるようにもなっている。
劇場げきじょうアニメでは宮崎駿みやざきはやお2013ねん公開こうかいの『ふうちぬ』をもって長編ちょうへん作品さくひんからの引退いんたい発表はっぴょうのち事実じじつじょう撤回てっかい)、あん秀明ひであき跡継あとつぎに指名しめいされた[45]
宮崎みやざき引退いんたい前後ぜんごして細田ほそだまもる新海しんかいまことしん世代せだい劇場げきじょう映画えいがでの活躍かつやく目立めだち、新海しんかいまことの『きみは。』では邦画ほうがアニメーション映画えいがでは宮崎駿みやざきはやおいで興行こうぎょう収入しゅうにゅう100おくえん突破とっぱし、200おくえんせまいきおいとなっている。
世界せかいてき日本にっぽんのアニメーション需要じゅようたかまる一方いっぽうで、アニメーターの労働ろうどう環境かんきょう賃金ちんぎんなど慢性まんせいてきかかえる問題もんだい解消かいしょうされることもなく、少子しょうし高齢こうれいによる国内こくない市場いちば縮小しゅくしょうという問題もんだいにも直面ちょくめんしている。とくにアニメ制作せいさく会社かいしゃであるA-1 Picturesでは、作画さくが担当たんとうしゃ依頼いらいしたり、完成かんせいひんったりする「制作せいさく進行しんこう」とばれる現場げんば調整ちょうせいやくつとめていた男性だんせいが2010ねん10がつ自殺じさつし、2014ねん4がつ11にちけで新宿しんじゅく労働ろうどう基準きじゅん監督かんとくしょ過労かろうによるうつびょう原因げんいんとして労災ろうさい認定にんていした。通院つういんした医療いりょう施設しせつのカルテには「つき600あいだ労働ろうどう」との記載きさいがあったが、残業ざんぎょうだい支払しはらわれた形跡けいせきいとされている。この事件じけんがきっかけとなり、その劣悪れつあく労働ろうどう環境かんきょうがマスコミにげられ、『ブラック企業きぎょう大賞たいしょう2014 業界ぎょうかいしょう』を受賞じゅしょうすることになった。
独立どくりつテレビ局てれびきょく放送ほうそうされ話題わだいとなった深夜しんやアニメをNHK購入こうにゅうして放送ほうそうする事例じれいている。
2020年代ねんだい
深夜しんや放送ほうそうでありながら『おにめつ』『呪術じゅじゅつまわりせん』などがヒット。つづいて劇場げきじょうばん記録きろくてきヒットとなり邦画ほうが市場いちばのアニメ映画えいが独占どくせん傾向けいこうつよまった。
DVDが登場とうじょうした2000年代ねんだい制作せいさくをDVDで回収かいしゅうするビジネスモデルであったが、世界せかいてきにインターネット配信はいしんやそれを主軸しゅじくとしたサブスクリプションサービスが増加ぞうかし、それらの配信はいしんサイトによる配信はいしんけん配信はいしんりょうおも収入しゅうにゅうげんとなった[46]

物語ものがたりてき側面そくめん

アメリカではレイティングなどの規制きせいきびしいこともあり、子供こどもけのわかりやすい物語ものがたりもとにしたコミカル(喜劇きげきまと)な動画どうがたのしませる作品さくひんおおいが、日本にっぽんでは『鉄腕てつわんアトム』ごろから子供こどもけではあるが、アンダーグラウンド (文化ぶんか)影響えいきょうけていた漫画まんがなどと密接みっせつ影響えいきょうけていたこともあり、単純たんじゅんに「ヒーローがかならつ」という勧善懲悪かんぜんちょうあくはなしではく、社会しゃかい風刺ふうしなどふくんだ多様たよう複雑ふくざつ物語ものがたりで、主人公しゅじんこう内在ないざいする様々さまざま感情かんじょう心理しんりえが作品さくひんおお[47]

技術ぎじゅつてき側面そくめん

リミテッド・アニメーション主流しゅりゅうで、ウォルト・ディズニー・カンパニーなどのアニメ作品さくひんられるフル・アニメーションはあまり使つかわれない。映画えいがなどと同様どうように24コマ/びょう撮影さつえいされるが、動画どうがは、どういちかくで3コマ×8/びょう撮影さつえいとなる。静止せいし場面ばめんでは、どういちかくで24コマ/びょう撮影さつえいとなる。テレビ放送ほうそうよう作品さくひん演出えんしゅつにより、1ごとにセル使用しようりょうめられている。

部分ぶぶんアニメ(くちパク
どう一人物いちじんぶつくちあしなどを部分ぶぶんべつのセルにして撮影さつえいする手法しゅほう最近さいきんではくちだけではなく、あごなどもうごかすようになっている。製作せいさく手間てまはぶくだけでなく、静止せいしとの対比たいひうごきが鮮明せんめいになる。
バンクシステム
動画どうがかえして使用しようする技法ぎほう連続れんぞく作品さくひんあらすじの説明せつめい、ロボットアニメの合体がったい魔法まほう少女しょうじょとう変身へんしん主人公しゅじんこうなどのセリフシーンで使用しようされる。背景はいけいえ、まったべつ場面ばめんとして使用しようすることもある。
競技きょうぎじょう観客かんきゃくせきやパーティ会場かいじょうまちちゅう雑踏ざっとうなど、ひとおおにぎやかな状態じょうたい演出えんしゅつするために使つかわれる。静止せいし使つかわれる場合ばあいおおい。
インパクトをあたえるためもちいられることもあり、出崎でさきみつる多用たようした劇画げきが調しらべのものや、しんぼう昭之あきゆきシャフト多用たようするデフォルメてきなものがある。
どうせん集中しゅうちゅうせん漫符
漫画まんが技法ぎほう多用たようされる。
カメラワーク
セルを、上下じょうげ左右さゆう背景はいけいうえでスクロール(パン)させる技法ぎほうや、「」とばれる、カメラのズームによる演出えんしゅつ実際じっさいは、固定こていカメラのしたほうる)。作画さくが枚数まいすう節約せつやくになり、演出えんしゅつ意図いと明確めいかくにする技術ぎじゅつである。
パカパカ
背景はいけい閃光せんこう連続れんぞくによりはげしく点滅てんめつさせる手法しゅほうで、費用ひようをかけずに派手はで見栄みばえのする演出えんしゅつ効果こうかとして多用たようされていたが、1997ねん12月16にち放送ほうそうされた『ポケットモンスター』だい38視聴しちょうしゃ体調たいちょう不良ふりょううったえたポケモンショック契機けいきに、NHKと民放みんぽう各社かくしゃアニメーションとう映像えいぞう手法しゅほうかんするガイドライン策定さくていし、パカパカの使用しようかんしての自主じしゅ規制きせいおこなわれている。

商業しょうぎょうてき側面そくめん

初期しょき東映動画とうえいどうがはウォルト・ディズニー・カンパニーの販売はんばい戦略せんりゃく真似まねたともわれるが、それとはべつみちあゆむことになった。

テレビ番組ばんぐみ場合ばあいスポンサーから提示ていじされる予算よさん範囲はんいうのが通常つうじょうであるが、あきらかに不足ふそくする制作せいさくい、不足ふそく部分ぶぶん本業ほんぎょう漫画まんが原稿げんこうりょう海外かいがいへの輸出ゆしゅつさい放送ほうそう玩具おもちゃ文具ぶんぐ菓子かしメーカーにアニメキャラクターの商品しょうひんけん版権はんけん販売はんばいによる制作せいさく資金しきん回収かいしゅうシステムが誕生たんじょうし、後々あとあとまでつづくことになる。

輸出ゆしゅつ

日本にっぽんでの商業しょうぎょうようアニメーションのテレビ放送ほうそう同時どうじに、制作せいさく短期間たんきかん回収かいしゅうするため、安価あんかおおくのくに輸出ゆしゅつする販売はんばい戦略せんりゃくがとられた。国内こくない流通りゅうつう前提ぜんてい制作せいさくされていたものを輸出ゆしゅつするため、輸出ゆしゅつさき国内こくないほう文化ぶんかてき事情じじょう内容ないようおおきな改変かいへんおこなわれる場合ばあいおお[ちゅう 13]。また、作品さくひんめい登場とうじょう人物じんぶつめいやスタッフめいなどは輸出ゆしゅつさき各国かっこくわせてえられたり、視聴しちょうしゃ日本にっぽんせいであることをらない場合ばあいもある。

また著作ちょさくけんごと(放棄ほうきした)の契約けいやく販売はんばいされた作品さくひんもある。アメリカで、『ちょう時空じくう要塞ようさいマクロス』・『ちょう時空じくうだんサザンクロス』・『機甲きこう創世そうせいモスピーダ』の3作品さくひんハーモニーゴールド USA しゃHarmony Gold USA)が翻案ほんあんした『ロボテック』が制作せいさくされ、さらに他国たこく輸出ゆしゅつされた事例じれい存在そんざいする[48]

世界せかいてきチャンネルでソフト不足ふそくなか日本にっぽんアニメはやすさで世界せかい各地かくちひろがった[49]現在げんざいでは、北米ほくべい南米なんべいヨーロッパみなみアジアひがしアジアロシアオーストラリアなどぜん世界せかいおよび、総務そうむしょう調査ちょうさ(2005年度ねんど)によるテレビアニメの輸出ゆしゅつがくは、国内こくないのテレビ放送ほうそうけんりょうの412おくえんの15ぶんの1程度ていど、26おくえんから28おくえん規模きぼである[50]輸出ゆしゅつ金額きんがくでは過半数かはんすう北米ほくべいけがめるともわれる。

日本にっぽん貿易ぼうえき振興しんこう機構きこうは、地域ちいきくにべつにコンテンツ調査ちょうさしており、そのなかにアニメにかんする統計とうけい傾向けいこうなどのレポートがある[51]。しかし、近年きんねん海外かいがいにおけるアニメ市場いちば拡大かくだいするかげで、日本にっぽんせいアニメのシェア縮小しゅくしょう傾向けいこうにある。また放映ほうえい終了しゅうりょう各国かっこく言語げんご字幕じまくれて違法いほう配信はいしんする「海賊版かいぞくばんアニメサイト」が増加ぞうかしている。

輸出ゆしゅつ歴史れきし

  • 1961ねん - 東映動画とうえいどうがげん東映とうえいアニメーション)の初期しょき長編ちょうへん作品さくひんがアメリカへ輸出ゆしゅつされる。大川おおかわひろしが「東洋とうようのディズニー」を目指めざ設立せつりつした東映動画とうえいどうが当初とうしょから国際こくさい市場いちば意識いしきしていた[52]
  • 1963ねん - テレビアニメとして、はつ輸出ゆしゅつされた『鉄腕てつわんアトム』は、放送ほうそう開始かいしから8かげつに、アメリカのNBC系列けいれつのNBCエンタープライゼスによって、全米ぜんべいネットワークでなく番組ばんぐみ販売はんばいされるかたち放送ほうそうされた[53]つづく『ジャングル大帝たいてい』ははじめからアメリカ市場いちば意識いしきして人種じんしゅ差別さべつとう考慮こうりょして制作せいさくされた[54]
  • 1970年代ねんだい前半ぜんはん - テレビアニメの輸出ゆしゅつ一般いっぱんてきになり、最初さいしょ香港ほんこん台湾たいわんけにはじまり[55]北東ほくとうアジアけん東南とうなんアジアけん放送ほうそうされるようになる。
  • 1970年代ねんだい後半こうはん - 最初さいしょイタリアいでフランスけにはじまり、1980年代ねんだいにかけてヨーロッパ大量たいりょう輸出ゆしゅつされる。その背景はいけいには、ヨーロッパにおける、テレビのチャンネルによる需要じゅようと、日本にっぽんせい作品さくひん廉価れんかで、本数ほんすうおおさがあった[56][57]東映動画とうえいどうが制作せいさくしたテレビアニメのうち全体ぜんたいの3ぶんの2はヨーロッパけで、とくにフランスとイタリアけがおおかった[58]。アメリカ、アジアけん同様どうよう内容ないよう改変かいへんされることもあった。
  • 1980年代ねんだい - 中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこく放送ほうそうされる[59]
  • 1988ねん - 欧州おうしゅう委員いいんかい報告ほうこくによると、1988ねん欧州おうしゅうしょ共同きょうどうたい(EC)で放映ほうえいされたアニメの60%以上いじょう日本にっぽんせいであった[60]
  • 2013ねん - 情報じょうほう通信つうしん政策せいさく研究所けんきゅうじょ発表はっぴょうによると、2013ねん日本にっぽん放送ほうそうコンテンツ海外かいがい輸出ゆしゅつがくやく138おくえんであり、このうち、アニメが62.2%をめる[61]
  • 現在げんざい香港ほんこんタイ台湾たいわんなどでは、ほぼ1週間しゅうかん程度ていど日本にっぽん放送ほうそうのアニメ作品さくひん放送ほうそうされている。またネットでは海外かいがいけのアニメの配信はいしんおこなわれ、日本にっぽんでの放送ほうそうの1あいだにはぜん世界せかい日本にっぽんのアニメがられるようになった。
  • 近年きんねんでは海外かいがい中心ちゅうしんに「海賊版かいぞくばん」とばれる違法いほうアニメ配信はいしんサイトが存在そんざいしており、海外かいがいへの輸出ゆしゅつ展開てんかいむずかしくしている。経済けいざい産業さんぎょうしょう試算しさんによると海賊版かいぞくばんによる損失そんしつ中国ちゅうごくだけで年間ねんかん5600おくえん米国べいこくでは2ちょうえんえるとされ、2014ねんより海賊版かいぞくばん配信はいしんしているサイトへ削除さくじょ要請ようせいをしていくみがされている。
  • 2020年代ねんだいにはインターネットにより同時どうじ配信はいしんされるスタイルが普及ふきゅうした[46]

日本にっぽん国外こくがい評価ひょうか

文化ぶんかちがいとして、『ドラえもん』など日本にっぽん生活せいかつ風景ふうけいるものや、『ベルサイユのばら』など特定とくていくにあつかったものは、れられるかどうかはくにによっておおきくことなる。『ドラえもん』は、ヒーローてき男性だんせいとうと北米ほくべいではれられず2014ねんまで放送ほうそうされなかったが、東南とうなんアジアけんでは人気にんきがある。

東南とうなんアジアけんでは性的せいてき表現ひょうげんのぞき、日本にっぽん文化ぶんかてき表現ひょうげん受容じゅようされつつあり、さい評価ひょうかされている。このまれる作品さくひん日本にっぽんとあまりわらない。また『ちょう電磁でんじマシーン ボルテスV』のように、特定とくていくに一部いちぶ人物じんぶつあいだ(ファン)のなかでヒットする作品さくひん存在そんざいする。またキャラクターの人気にんきくにによってことなる。

日本にっぽん国外こくがい規制きせいとう事例じれい

フランスでは、1983ねんにジャック・ラング文化ぶんかしょう文化ぶんか侵略しんりゃくだと公言こうげんし、自国じこくのアニメーション製作せいさくしゃ助成じょせいきんすことになった[62]。1989ねんには『キン肉マンきんにくまん』、『北斗ほくとこぶし』が残酷ざんこくだとバッシングされ放送ほうそう中止ちゅうしとなった。『せい闘士とうしぼし』は暴力ぼうりょくシーンをカットし世界中せかいじゅう放映ほうえいされヒットし、アメリカをのぞき、ヨーロッパやメキシコ、南米なんべい根強ねづよ人気にんきがある[63]。また、欧州おうしゅうせい番組ばんぐみを6わり以上いじょう放送ほうそうすることを放送ほうそうきょく義務付ぎむづけたクォータ制度せいどがあり、のこりの4わりなかでアメリカと日本にっぽんのアニメが放送ほうそうされている[64]

EU加盟かめいこくでは、1997ねんにEU理事りじかいが、ヨーロッパせい番組ばんぐみ放送ほうそう時間じかんの50%以上いじょうになるように放送ほうそうきょく義務付ぎむづけた「国境こっきょうなきテレビ指令しれい」をしてから外国がいこくせいアニメの新規しんき放送ほうそうむずかしくなっている。

ニュージーランドでは『ぷにぷに☆ぽえみぃ』は、登場とうじょうするキャラクターの容姿ようし幼児ようじえ、幼児ようじせい愛好あいこうしゃ増長ぞうちょうさせているとされ、政府せいふ機関きかんにより発売はつばい禁止きんし処分しょぶんけ、所持しょじ確認かくにんされた場合ばあい児童じどうポルノ禁止きんしほう違反いはんによりつみわれる。北米ほくべいオーストラリアなどおおくのくにでそれにじゅんじた処分しょぶんおこなわれている。

アメリカでは、日本にっぽんのアニメはふるくから名前なまええたりストーリーを編集へんしゅうしたり改変かいへんされてアメリカされ、アメリカてき発言はつげんのぞかれるのと同時どうじもと日本にっぽん製作せいさくチームにかんする言及げんきゅう最低限さいていげんしかのこされなかった[ちゅう 14]。1970年代ねんだいにアメリカできた子供こどもけテレビ浄化じょうか運動うんどうで、増加ぞうかしていた日本にっぽんのアニメの暴力ぼうりょく描写びょうしゃ性的せいてき内容ないよう問題もんだいされ、アメリカのテレビネットワークはアニメ放送ほうそう平日へいじつのゴールデンタイムから土曜どようあさ移行いこうするが、各種かくしゅ保護ほごしゃ団体だんたいはネットワークに圧力あつりょくをかけてアニメの一層いっそう浄化じょうかもとめ、日本にっぽんのアニメはながせなくなった。1982ねんには、東映とうえいが『銀河ぎんが鉄道てつどう999』をアメリカのニューワールド・ピクチャーズにったが、アメリカにわせて大幅おおはば改変かいへんされ、ストーリーも破壊はかいされたため東映とうえいはアメリカ事務所じむしょをたたんで撤退てったいしている。改変かいへん舞台ぶたい日本にっぽんではなくアメリカの架空かくう場所ばしょえたり、人物じんぶつ日本人にっぽんじんめいからアメリカふうえてアメリカの文化ぶんか生活せいかつ反映はんえいされたり、日本円にほんえんもドル紙幣しへいえられるなど、ローカライズがおこなわれている。アメリカでは、子供こども番組ばんぐみのアニメでも「健康けんこうてき食生活しょくせいかつ推進すいしんすること」が放送ほうそう基準きじゅんひとつであり、しょくかんする表現ひょうげん規制きせいされ日本にっぽんばんからアメリカふう編集へんしゅうされたり加工かこう変更へんこうされていた。いまだにアメリカしき改変かいへんされることもあるが、視聴しちょうしゃ立場たちばとしては改変かいへんこのまないそう近年きんねんえたため、喫煙きつえん飲酒いんしゅなど放送ほうそうコードに抵触ていしょくする部分ぶぶんなどの改変かいへんにとどめられてもいる。

ロシアでは、サンクトペテルブルク裁判所さいばんしょが2021ねん1がつに、複数ふくすう日本にっぽんせいのアニメを「暴力ぼうりょくなど過激かげきなシーンの描写びょうしゃ視聴しちょうする未成年みせいねんしゃらの成長せいちょう悪影響あくえいきょうあたえる」として、ロシア国内こくないでの放映ほうえい配布はいふ禁止きんしする決定けっていしている。インターファクス通信つうしんによると、ロシア検察けんさつ当局とうきょく複数ふくすう日本にっぽんせいアニメの配布はいふ禁止きんしすべきだとする請求せいきゅう裁判所さいばんしょっていた。この規制きせいについて検察けんさつ当局とうきょくは「過激かげき内容ないようふくむアニメが未成年みせいねんしゃ自殺じさつなどのがいおよぼすということがみとめられた」というコメントをした[65]

中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこくでは、2006ねん海外かいがいアニメの輸入ゆにゅう放送ほうそうかんして、国産こくさんアニメの放送ほうそうがアニメの放送ほうそう全体ぜんたいの7わり下回したまわってはならない、国産こくさんアニメを制作せいさくした機関きかん国産こくさんアニメを制作せいさくした時間じかんおなぶんまで海外かいがいアニメを輸入ゆにゅうできる、17から20まで外国がいこくアニメーションの放送ほうそう禁止きんしなどいくつかの規定きていさだめた[66]日本にっぽん作品さくひん放送ほうそうシェアが8わりえるのは、ダンピングによる日本にっぽん文化ぶんか侵略しんりゃくであるとしてしをおこなった。同時どうじに、自国じこくのアニメーション産業さんぎょう保護ほご育成いくせいした[67]内容ないようについても検閲けんえつ対象たいしょうであり、スタッフの発言はつげんにより映画えいがさいへの出展しゅってんめられた事例じれいもある[46]

大韓民国だいかんみんこく韓国かんこく)では、かつて韓国かんこくでの日本にっぽん大衆たいしゅう文化ぶんか流入りゅうにゅう制限せいげんがあったが、1998ねん解禁かいきんされた。解禁かいきん以前いぜんから日本にっぽんのアニメは放送ほうそうされていたが、制限せいげんをかいくぐるため前述ぜんじゅつ輸出ゆしゅつふし参照さんしょう)のように地理ちり実在じつざい架空かくうわず舞台ぶたい人物じんぶつなどの韓国かんこく仕様しようへの改変かいへんばん放送ほうそうされていた。解禁かいきんは、以前いぜんから放送ほうそうされていたものはそのままだが、日本にっぽん実在じつざい地理ちり登場とうじょう人物じんぶつ日本人にっぽんじんなど日本にっぽんのオリジナルのまま放送ほうそうされている。聖地せいち巡礼じゅんれい意識いしきしていない架空かくう舞台ぶたい人物じんぶつなどはいまだにローカライズされているものもある[ちゅう 15]

インドでは、日本にっぽんでも問題もんだいされた子供こどもへの悪影響あくえいきょう中心ちゅうしんとした社会しゃかい現象げんしょうきており、『クレヨンしんちゃん』を放送ほうそう禁止きんし処分しょぶんにするうごきもある[68]

商品しょうひん展開てんかいとアニメ

アニメと、漫画まんが小説しょうせつ・アニメ雑誌ざっし・アニラジ・ゲームソフト・フィギュア(玩具おもちゃとうは、販売はんばい戦略せんりゃくじょう不可分ふかぶん密接みっせつ関係かんけいにあり、様々さまざま媒体ばいたい展開てんかいするメディアミックス前提ぜんていとして企画きかくされる。

題材だいざいはばひろく、SFアニメロボットアニメスーパーロボットリアルロボット)、ギャグアニメ魔法まほう少女しょうじょアニメ変身へんしんヒロイン)、ラブコメディスポえアニメ空気くうきけい日常にちじょうけい)、セカイけいハーレムものなど多種たしゅ多様たようわたっている。

オリジナルアニメ

漫画まんが小説しょうせつ・ライトノベル・コンピューターゲームなどの原作げんさくいオリジナルアニメの場合ばあい放送ほうそうちゅうないし放送ほうそうまれにアニメ見越みこして放送ほうそうまえに、と事例じれいもある)に漫画まんが小説しょうせつされる。最近さいきん宮崎駿みやざきはやお細田ほそだまもる新海しんかいまこと作品さくひんはほとんどがオリジナルアニメとして劇場げきじょう公開こうかいされている。近年きんねんではゲーム業界ぎょうかい著名ちょめいシナリオライターを脚本きゃくほんとしてまねいて制作せいさくする傾向けいこうられる。

映画えいが・テレビ

映画えいが場合ばあい人気にんきテレビアニメの総集編そうしゅうへん続編ぞくへんスピンオフとして製作せいさくされることもおおく、TVほん放送ほうそう視聴しちょうしていなくてもわかりやすい、単独たんどく完結かんけつした劇場げきじょうよう作品さくひんとして鑑賞かんしょうできるものとして制作せいさくされることがほとんどであるが、事前じぜんにTVほん放送ほうそう視聴しちょうしていないと理解りかい出来できない『しん世紀せいきエヴァンゲリオン』や『劇場げきじょうばん 魔法まほう少女しょうじょまどか☆マギカ [新編しんぺん] 叛逆はんぎゃく物語ものがたり』などの作品さくひん存在そんざいする。また、『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト2199』のように映画えいがとして先行せんこう上映じょうえいに、TVシリーズとして放送ほうそうされる作品さくひんもある。

実写じっしゃ

漫画まんが小説しょうせつなどの原作げんさくい、アニメの企画きかく原作げんさくとして実写じっしゃ映画えいがテレビドラマされたものでは、国内こくないでは、2004ねんCASSHERN』(『新造しんぞう人間にんげんキャシャーン』)。2009ねんヤッターマン (映画えいが)2010ねんSPACE BATTLESHIP ヤマト』(『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト』)。国外こくがいでは、2008ねん、『スピードレーサー』(原作げんさく:『マッハGoGoGo』)などがある。

詳細しょうさいは「実写じっしゃ」を参照さんしょう

作品さくひんかんしては、アニメ・漫画まんが実写じっしゃ映画えいが作品さくひん一覧いちらんアニメ・漫画まんがのテレビドラマ作品さくひん一覧いちらん参照さんしょう

実写じっしゃ作品さくひんのアニメ

実写じっしゃ作品さくひん企画きかく原作げんさく原案げんあん)で、アニメされた作品さくひんでは、『月光げっこう仮面かめん』・『あい戦士せんしレインボーマン』・『ザ☆ウルトラマン』などがある。

漫画まんが

かつては、劇場げきじょう作品さくひんは「漫画まんが映画えいが」、テレビ作品さくひんは「テレビマンガ(漫画まんが)」と表記ひょうき呼称こしょうされており、漫画まんがとアニメは混同こんどうされたりほぼ同一どういつされていた。現在げんざい漫画まんが作品さくひん原作げんさくとする作品さくひんおおい。

コミカライズ(漫画まんが

漫画まんが原作げんさくではいオリジナル作品さくひん漫画まんがにすることで、漫画まんがという言葉ことば一般いっぱんてきだったが、2000ねんごろから小説しょうせつ意味いみするノベライズから派生はせいした和製わせい英語えいごコミカライズ(comicalize)が普及ふきゅうしている。本編ほんぺん漫画まんがかぎらず、複数ふくすう作家さっかによる本編ほんぺんから派生はせいした外伝がいでん番外ばんがいへんといったスピンオフアンソロジーオムニバス形式けいしき作品さくひんおおい。

絵本えほん

絵本えほん原作げんさくでアニメされた作品さくひんでは、日本にっぽんでは『アンパンマンそれいけ!アンパンマン)』や、イギリスの『汽車きしゃのえほんきかんしゃトーマス)』などがある。子供こどもけアニメなどでは、絵本えほんされる作品さくひんおおい。また昔話むかしばなし題材だいざいにした作品さくひん黎明れいめいから現在げんざいいたるまでつくられている。

フィルムブック

アニメーションのフィルムのコマをならべてつくった絵本えほんで、講談社こうだんしゃディズニー絵本えほんなどが典型てんけいれいである。

家庭かていようビデオなどの映像えいぞう媒体ばいたい普及ふきゅうするまでは、人気にんきアニメ映画えいがなどのフィルムブック販売はんばいされ、ドラマ音声おんせいなどを記録きろくしたSP・ LP・ソノシートなどとあわせて静止せいしではあるがたのしむことが、一般いっぱんてきなアニメファンにとど範囲はんいものでもあった。

小説しょうせつ

一般いっぱん文芸ぶんげいライトノベルのアニメ作品さくひんおお存在そんざいする。また、原作げんさく小説しょうせつ場合ばあい深夜しんやアニメや劇場げきじょうアニメであることがおおい。一般いっぱん文芸ぶんげいでは、過去かこ実写じっしゃされていた小説しょうせつあらたにアニメされることがおおい。

作品さくひんかんしては、ライトノベルのアニメ作品さくひん一覧いちらん参照さんしょう

ノベライズ(小説しょうせつ

TVアニメ・映画えいが漫画まんが、ゲームソフトなどが原作げんさくとなるノベライズおこなわれている。コミカライズと同様どうよう本編ほんぺんから派生はせいした外伝がいでん番外ばんがいへんといったスピンオフを展開てんかいする作品さくひんおおい。

ミュージカル(2.5次元じげんミュージカル)

2.5次元じげんミュージカルともわれ、アニメ、漫画まんが、ゲームなどを原作げんさくにキャラクターや物語ものがたり設定せってい忠実ちゅうじつ再現さいげん舞台ぶたいミュージカルされている。

1974ねんの『ベルサイユのばら』がはじまりとされ、1993ねんに8日間にちかん、31ステージ公演こうえんされた『せい闘士とうしぼし』が37まんにん動員どういんしたことがミュージカル契機けいきとなり、その美少女びしょうじょ戦士せんしセーラームーン』や『テニスの王子おうじさま』などの人気にんき作品さくひん多数たすうミュージカルされ、観劇かんげきしゃすうも、2013ねんにはべ160まんにんえている。2014ねんには、日本にっぽん2.5次元じげんミュージカル協会きょうかい設立せつりつされている。

映像えいぞう媒体ばいたいのパッケージ販売はんばい

 
店頭てんとう陳列ちんれつされたアニメのDVD

流通りゅうつうにおけるおおきな変革へんかくとして、家庭かていようビデオデッキVHSβべーたマックス)の登場とうじょう普及ふきゅうにより、1983ねんにはテレビ放送ほうそう劇場げきじょう公開こうかいではないOVA作品さくひんダロス』が登場とうじょうした。OVAはビデオソフトの販売はんばいレンタルビデオみせから支払しはらわれる使用しようりょうにより、制作せいさく回収かいしゅう可能かのうになった結果けっか登場とうじょうしたビジネスモデルである。

玩具おもちゃメーカーなどのスポンサー意向いこうによらずに作品さくひん制作せいさくができるため、比較的ひかくてき表現ひょうげん自由じゆうがあり、購買こうばいそうだい多数たすう特定とくていのファンそうであり作品さくひん内容ないようかたよっているが、購買こうばいそう特定とくていされているため商品しょうひん販売はんばいめんにおいて容易よういである利点りてんがある。当初とうしょは、60ふんから90ふん程度ていどのアニメ映画えいが同様どうようの1完結かんけつ作品さくひんとして制作せいさくされたが、のちテレビ局てれびきょく放送ほうそうけん販売はんばいのため、主題歌しゅだいかみで24ふん程度ていどを1エピソードとしたすうほん単位たんい制作せいさくされたものが主流しゅりゅうになる。

1980年代ねんだい後半こうはん以降いこう家庭かていようビデオデッキの普及ふきゅうにより、テレビよう映画えいがよう作品さくひん放映ほうえいにパッケージされ販売はんばいされるようになった。ビデオより後発こうはつレーザーディスク(LD)は機器きき本体ほんたいはビデオ本体ほんたいほど一般いっぱん普及ふきゅうはせず、高級こうきゅうまたはマニアックな機器ききであったが、その再生さいせいソフトであるLDはビデオカセットのようにコアなアニメファンのあいだでは浸透しんとうし、LDで発売はつばいされた映像えいぞう作品さくひんおおくはアニメや映画えいがであった。1990年代ねんだいまでのビデオやLDの時代じだいには、ビデオデッキ本体ほんたいこそ一般いっぱんひろ普及ふきゅうしていたものの、パッケージソフトは販売はんばいてんすくなくのちのDVD時代じだいより格段かくだん小規模しょうきぼなマニアックな市場いちばで、1ほんあたりの単価たんかたかめでビデオカセット・LD自体じたいのDVDよりおおきいサイズのため複数ふくすう所持しょじするにもかさばり、自分じぶんでテレビから録画ろくがしたのでないアニメや映画えいが作品さくひんとうレンタルビデオみせりて視聴しちょうするのが主流しゅりゅうであった。

音楽おんがくCDとおなじサイズのDVD登場とうじょう普及ふきゅうした2000年代ねんだい以降いこうは、パッケージ作品さくひんすう販売はんばいてんすう販売はんばいスペースなど市場いちば規模きぼ飛躍ひやくてき増加ぞうかした。

2000年代ねんだい後半こうはんはいるとデジ浸透しんとうともハイビジョン制作せいさく作品さくひん増加ぞうかし、Blu-ray Disc(BD)およびBDレコーダー登場とうじょう普及ふきゅうともにBDが主流しゅりゅうとなった(過去かこすでにパッケージされた作品さくひんデジタルリマスターHDリマスターばんなどとしてさい発売はつばいされることもある)。

OVAのながれをけ、放送ほうそうけんりょうやすい、深夜しんや早朝そうちょうわくケーブルテレビ独立どくりつテレビ局てれびきょくBS・CSチャンネルで、特定とくていのファンそうをターゲットにしたテレビアニメ番組ばんぐみ増加ぞうかした。とく深夜しんやアニメUHFアニメ基本きほんてき視聴しちょうりつひくいことからスポンサーりょうやすく、それだけで制作せいさく回収かいしゅうむずかしいことから、各種かくしゅパッケージ販売はんばいによって収益しゅうえきるビジネスモデルが主流しゅりゅうとなった。しかしネット配信はいしん合法ごうほう違法いほうわず)の普及ふきゅうにより映像えいぞう媒体ばいたい販売はんばい減少げんしょう傾向けいこうにあり、初回しょかい限定げんていばんとして各種かくしゅグッズるいやイベントチケットなどの特典とくてんけて販促はんそくおこなっているのが現状げんじょうである。

2010年代ねんだいなかばにはいると内外ないがいわずインターネット配信はいしんによる収益しゅうえき補完ほかんするうごきが主流しゅりゅうとなり、2020年代ねんだいには配信はいしんりょう収益しゅうえきはしらとなっている[46]

雑誌ざっし

1977ねん成年せいねん雑誌ざっし月刊げっかんOUT」が『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト特集とくしゅう掲載けいさいだいヒットとなり、これがアニメ発展はってんする契機けいきとなった。当時とうじ幼年ようねんけのテレビ情報じょうほうテレビランド」を発刊はっかんしていた徳間書店とくましょてんはテレビランド増刊ぞうかん『ロマンアルバム・宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト』を創刊そうかんし40まん記録きろく。この成功せいこうけて、月刊げっかんアニメ雑誌ざっしアニメージュ」が創刊そうかんされる。

その、『機動きどう戦士せんしガンダム』につづくアニメブームのあいだに、多数たすう出版しゅっぱんしゃ参入さんにゅう淘汰とうたかえされたすえ、2015ねん現在げんざい10日とおかりアニメ雑誌ざっししょうされる総合そうごうは「アニメージュ」「アニメディア」「月刊げっかんニュータイプ」のさんがしのぎをけず状況じょうきょうにある。

その派生はせい雑誌ざっしとしてえアニメ専門せんもん雑誌ざっし(「メガミマガジン」「むすめTYPE」など)や声優せいゆう専門せんもん雑誌ざっし(「声優せいゆうグランプリ」「声優せいゆうアニメディア」など)、アニメソング専門せんもん雑誌ざっし(「リスアニ!」など)なども登場とうじょうしている。

批評ひひょう研究けんきゅう

1917ねんの「活動かつどう世界せかい」9がつごう掲載けいさい幸内こうない純一じゅんいつ作品さくひん批評ひひょうが、日本にっぽんにおけるはつのアニメーションにかんする批評ひひょうとされる。以後いご、アニメーションの批評ひひょうは「キネマ旬報きねまじゅんぽう」「映画えいが評論ひょうろん」などが主要しゅよう発表はっぴょう媒体ばいたいとなり、新作しんさく批評ひひょうというかたちおこなわれてきた。

1950年代ねんだい東映動画とうえいどうが設立せつりつされ、としに1さくのペースで長編ちょうへん作品さくひん定期ていきてき制作せいさくされるようになると、「朝日新聞あさひしんぶん」などの映画えいがらんでもあつかわれるようになった[69]

1977ねんには山口やまぐち且訓渡辺わたなべやすし共著きょうちょによる『日本にっぽんアニメーション映画えいが』が刊行かんこうされる。日本にっぽんアニメーション基本きほん文献ぶんけんとして参考さんこう資料しりょうとしてげられることがおおい。日本にっぽん国外こくがいのアニメーションやアートアニメーション評論ひょうろんについては、1966ねんに『アニメーション入門にゅうもん』をあらわしたもり卓也たくやおかだえみこひとし活動かつどうしていた[70]。『日本にっぽんアニメーション映画えいが』『アニメーション入門にゅうもん』のいずれも『映画えいが評論ひょうろん連載れんさいをまとめた単行本たんこうぼんであった。

1970年代ねんだいすえにアニメブームが到来とうらいし、アニメ雑誌ざっし多数たすう創刊そうかんされる。同人どうじん活動かつどうしていたアニメファン出身しゅっしんのライターのちからりて誌面しめん構成こうせいしていた[71]氷川ひかわ竜介りゅうすけ小黒おぐろ祐一郎ゆういちろう原口はらぐちただしひろし霜月しもづきたかなか中島なかじましんかいらは学生がくせいアルバイトにはじまり、2000ねん以降いこう活動かつどうしている[72]。「アニメージュ」はクリエイターの作品さくひんれき系統的けいとうてき紹介しょうかいすることにちから[73]、「アニメック」と「月刊げっかんOUT」においては、評論ひょうろん記事きじ読者どくしゃ投稿とうこうによる作品さくひん評論ひょうろんひとつのものになっていた[74][75]

月刊げっかんニュータイプ」が登場とうじょうした1980年代ねんだいなか以降いこう、アニメ雑誌ざっしはクリエイターや作品さくひん研究けんきゅうなどの記事きじから、キャラクターやグラビアを重視じゅうししたつくりにじくあしうつしていき、アニメ評論ひょうろん積極せっきょくてき掲載けいさいするアニメ雑誌ざっし基本きほんてき存在そんざいしなくなっている[76]批評ひひょう研究けんきゅう中心ちゅうしんとした専門せんもんには、1998ねん創刊そうかんの「動画どうがおう」、1999ねん創刊そうかんの「アニメ批評ひひょう」、2000ねん創刊そうかんの「アニメスタイル」などがあったが短命たんめいわり、「アニメスタイル」のみインターネットに活動かつどううつ存続そんぞくした。

その一方いっぽう宮崎駿みやざきはやお押井おしいまもる活躍かつやく、『しん世紀せいきエヴァンゲリオン』がビジネスとして話題わだいになるようになった1990年代ねんだいから、人気にんき作品さくひん人気にんきクリエイターを中心ちゅうしんにした研究けんきゅうほんは、継続けいぞくてき発行はっこうされるようになった[77]。いわゆる「ゼロ年代ねんだい批評ひひょう分野ぶんやで、代表だいひょうてき人物じんぶつであるあずまひろし論壇ろんだん権威けんい主義しゅぎをひっくりかえすためにサブカルチャーやネットカルチャーに活路かつろ見出みいだしたという[78]

1998ねん10月、日本にっぽんはじめてのアニメの学術がくじゅつてき研究けんきゅう趣旨しゅしとする学会がっかい日本にっぽんアニメーション学会がっかい」が設立せつりつされた[79]

アニラジ

アニメラジオの略称りゃくしょう。アニメ・ゲーム・漫画まんが・ライトノベル・声優せいゆうとうのオタがおも聴取ちょうしゅ対象たいしょうのラジオ番組ばんぐみ。1979ねん10がつラジオ大阪おおさかアニメトピア』を皮切かわきりに、おおくは深夜しんや放送ほうそう番組ばんぐみとして放送ほうそうされているが、ネット環境かんきょう普及ふきゅうともにインターネットラジオ番組ばんぐみえている。

黎明れいめいにはアニメ雑誌ざっしやレコード会社かいしゃによる総合そうごう情報じょうほう番組ばんぐみおおかったが、アニメやゲーム、漫画まんが小説しょうせつ(ライトノベル)などを原作げんさくにしたラジオドラマ番組ばんぐみ人気にんき声優せいゆうのパーソナリティ番組ばんぐみ、アニメソングやゲームミュージックせんもんのリクエスト番組ばんぐみ、アニメにかんする話題わだいをリスナーから募集ぼしゅうして討論とうろんする番組ばんぐみなど多岐たきにわたるようになっている。

音楽おんがく音声おんせい媒体ばいたい

げきちゅう使用しようされる音楽おんがく主題歌しゅだいか(テーマソング)・挿入歌そうにゅうかイメージソング・インストきょくBGMなどサウンドトラックのほか、ドラマやアニメの世界せかいかん背景はいけいとしたドラマ音声おんせいなどを録音ろくおんしたSPLPソノシートなどのレコードばんカセットテープや、現在げんざいCDなどで販売はんばい頒布はんぷされているほか、iTunesほかインターネット配信はいしん増加ぞうかしている。

かつては、映像えいぞう媒体ばいたいきわめて高価こうかだったこともあり、ドラマなどの音声おんせい記録きろくしたSP・LP・ソノシートレコードばん、カセットテープ、CDなどの音声おんせい媒体ばいたい普通ふつう愛好あいこうとど範囲はんいであった。

公式こうしきサイト

インターネット普及ふきゅうともに、ほとんどのアニメ作品さくひん公式こうしきサイトを設置せっち宣伝せんでんをする形態けいたいをとっている。とく深夜しんやアニメの場合ばあい視聴しちょうしゃはほぼかぎられるため、インターネットでの宣伝せんでんたよっている場合ばあいおおい。またネットユーザー同士どうしでアニメの情報じょうほう交換こうかんすることで作品さくひん話題わだいになるれい魔法まほう少女しょうじょまどかマギカ琴浦ことうらさんなど)や、公式こうしきサイトが話題わだいとなり終了しゅうりょうしたアニメがふたた話題わだいとなるれいキルミーベイベーなど)がある。

内容ないよう作品さくひん・あらすじの紹介しょうかい予告編よこくへんやPVなどの宣伝せんでん素材そざい無料むりょう配信はいしん関連かんれん商品しょうひんのPRなど。おまけコンテンツを提供ていきょうしている場合ばあいもある。ブロードバンド環境かんきょう普及ふきゅうにより、本編ほんぺん公式こうしきラジオの配信はいしんおこなっているケースもある。

テレビ局てれびきょく製作せいさく制作せいさく会社かいしゃウェブサイト一部いちぶとしての場合ばあいおおかったが、2000年代ねんだい後半こうはんごろからは作品さくひん・シリーズごと独自どくじドメインめい取得しゅとく制作せいさく会社かいしゃ管理かんりする独立どくりつサイトとして設置せっちするケースもおおくなっている。

2010年代ねんだいはいると、SNS普及ふきゅうけるかたちTwitterfacebook公式こうしきアカウントを取得しゅとく情報じょうほう発信はっしんなどをおこなうケースが増加ぞうかしている。SNSでの宣伝せんでん安価あんかで、拡散かくさん機能きのうによりときすうまんにん作品さくひん情報じょうほう発信はっしんできるというつよみがある。

フィギュア(玩具おもちゃ

テレビアニメの開始かいしからふか関係かんけいにあり、基本きほんてき児童じどうけアニメのほとんどが玩具おもちゃ展開てんかいをすることが前提ぜんていになっており、子供こども興味きょうみ可動かどう合体がったい変形へんけいなどの仕掛しかけがあるってあそべる玩具おもちゃになるものを、主役しゅやくとして登場とうじょうさせることがスポンサー要望ようぼうであり作品さくひん設定せってい影響えいきょうあたえていた。素材そざい年代ねんだいによりブリキせいソフトビニールせいちょう合金ごうきん (玩具おもちゃ)などのちがいがある。

1960年代ねんだいには、ソフトビニールせいのキャラクター人形にんぎょうや、しきキャラクターモデル存在そんざいしていたが、1970年代ねんだい後半こうはんスケールモデルのように設定せっていもと忠実ちゅうじつ再現さいげんした『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト』のプラモデルがヒットし、そのながれにつづバンダイ模型もけい業界ぎょうかいのトップにげた日本にっぽんプラモデル史上しじょう最大さいだいのヒット商品しょうひんとなるガンプラ登場とうじょうした。

また、しゴムとしてようをさないキャラクターしゴムなどのカプセルトイ(ガシャガシャ、ガチャポンなど)による商品しょうひん展開てんかいされ、1970年代ねんだいスーパーカーブームにった『サーキットのおおかみ』などヒットにより一大いちだいブームとなったスーパーカーしゴムキン肉マンきんにくまんしゴム通称つうしょう、キンし)などが登場とうじょうした。

1980年代ねんだい、『機動きどう戦士せんしガンダム』につづリアルロボットブームのなかで、玩具おもちゃ主力しゅりょく商品しょうひんはプラモデルとなり積極せっきょくてき商品しょうひん展開てんかいおこなわれるも、ガンプラブームをえることもく、また『あお流星りゅうせいSPTレイズナー』はプラモデルの販売はんばい不振ふしんでメインスポンサーが撤退てったい放送ほうそうりになるなど、ブームは終了しゅうりょうするが、ガンプラブームによる若年じゃくねんそうへのスケールキャラクタープラモの浸透しんとうは、原型げんけい少数しょうすう生産せいさんするガレージキット勃興ぼっこうにもつながり、怪獣かいじゅう美少女びしょうじょフィギュアなどを中心ちゅうしんにプラモデルしても採算さいさんわないとされていたものが徐々じょじょ浸透しんとうしていくようになる。

1984ねん12月、ゼネラルプロダクツガイナックス前身ぜんしん主催しゅさいのプロ・アマをわない、のち世界せかい最大さいだいガレージキット模型もけい造形ぞうけいぶつ展示てんじ販売はんばい最大さいだいイベントとなる、「ワンダーフェスティバル」(略称りゃくしょう、「ワンフェス」「WF」)が開催かいさいされ、主要しゅよう玩具おもちゃメーカの撤退てったいわせるように、同人どうじん即売そくばいかいてき手作てづく模型もけい展示てんじ販売はんばいかいのイベントが開催かいさいされる。

1990年代ねんだい高価こうかてと塗装とそう高度こうど技術ぎじゅつ労力ろうりょくようするガレージキットのなかで、『しん世紀せいきエヴァンゲリオン』のあやレイ完成かんせいひんがマニアのあいだ高額こうがく取引とりひきされるようになると、アニメ美少女びしょうじょフィギュアがブームとなり、海洋かいようどう精巧せいこう安価あんか食玩しょくがんや、バンダイがガレージキットの表現ひょうげん方法ほうほう吸収きゅうしゅうして従来じゅうらいのキャラクターしゴムとはくらものにならないほどリアルなカプセルトイからはじまったフィギュアブームとあいまってコレクション対象たいしょうとなった。販売はんばい促進そくしんのため書籍しょせき・ゲームソフト・DVDなどの付録ふろく購入こうにゅう特典とくてん付属ふぞくする場合ばあいもある。

深夜しんやアニメ作品さくひんのフィギュアは、どれだけ精巧せいこうつくられているかに重点じゅうてんかれ、そのため価格かかく高騰こうとうしている。

玩具おもちゃ商品しょうひんのアニメ作品さくひん

玩具おもちゃ商品しょうひん企画きかく原案げんあん原作げんさく)でアニメされたれいでは、『トランスフォーマー』・『ゾイド』・『ちょう特急とっきゅうヒカリアン』・『武装ぶそうしんひめ』などがある。

アニメを中核ちゅうかくとしただい規模きぼメディアミックスとしては、『ベイブレードシリーズ』・『アサルトリリィ』・『新幹線しんかんせん変形へんけいロボ シンカリオン』などがある。

ゲームソフト

アーケードゲームコンシューマーゲーム家庭かていようゲームようプログラム記録きろくした物理ぶつりてきメディア (媒体ばいたい)詳細しょうさいゲームソフト参照さんしょう)、オンラインソフトウェア提供ていきょうされるコンピュータゲームソフトウェア

1983ねんのち社会しゃかい現象げんしょうとなるだいヒット商品しょうひんファミリーコンピュータ発売はつばいされ、プラモデルなどの玩具おもちゃ販売はんばい不振ふしんあえ玩具おもちゃメーカーは、主要しゅよう商品しょうひん家庭かていようゲームとゲームソフトの開発かいはつ移行いこうする。過去かこ人気にんき作品さくひんで、ゲームソフト比較的ひかくてき容易よういシューティングゲーム(1985ねん 、『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト』)、対戦たいせんがた格闘かくとうゲーム(1985ねん、『キン肉マンきんにくまん マッスルタッグマッチ』)、ウォー・シミュレーションゲーム(1987ねん、『SDガンダムワールド ガチャポン戦士せんし』)などから商品しょうひん展開てんかいおこなわれた。

のちに、ロールプレイングゲームアドベンチャーゲーム原作げんさくでアニメされる作品さくひん登場とうじょうする。 『ダンガンロンパ 希望きぼう学園がくえん絶望ぜつぼう高校生こうこうせい』のような推理すいりゲームから恋愛れんあいシミュレーションゲーム、てにはアダルトゲームを18さい未満みまんでも視聴しちょうできるように脚本きゃくほん改編かいへんしたものまでアニメされ、作品さくひんはばひろくなっている。また、近年きんねんでは『Angel Beats!』のあさえだじゅんや『天体てんたいのメソッド』の久弥ひさや直樹なおきなどゲーム会社かいしゃシナリオライターがアニメの脚本きゃくほん手掛てがける場合ばあいえている。

携帯けいたい端末たんまつけゲーム

携帯けいたい電話でんわ機能きのう拡大かくだいし、インターネットが簡単かんたん利用りようできるようになった2000年代ねんだいGREEMobageのような基本きほん料金りょうきん無料むりょう携帯けいたい電話でんわけゲームサイトがヒットするようになった。様々さまざまなアニメ作品さくひん携帯けいたい電話でんわゲームとなった。アイドルマスター シンデレラガールズでは携帯けいたい電話でんわゲームに登場とうじょうするキャラクターをもとにアニメし、おおきな話題わだいおさめた。

高機能こうきのうスマートフォン普及ふきゅうするとさらに市場いちば拡大かくだいし、いままでのゲームサイトにわってアプリケーションでのゲームがヒットするようになった。とくラブライブ! スクールアイドルフェスティバルはアニメ放映ほうえいちゅうの2カ月かげつあいだ登録とうろくしゃすうが100まんにんえ、異例いれい登録とうろくしゃすう増加ぞうかとなった。2015ねん3がつ現在げんざい登録とうろくしゃすう国内こくない700まんにんぜん世界せかいで1000まんにん突破とっぱしている。このようにアニメ作品さくひん題材だいざいとしたゲームがヒットすると知名度ちめいどがることから、深夜しんやアニメを中心ちゅうしんにゲームアプリ開発かいはつ激化げきかした。

作品さくひんかんしてはゲームソフトのアニメ作品さくひん一覧いちらん参照さんしょう

トレーディングカード

ゲーム・鑑賞かんしょうようのコレクションカード。1990年代ねんだいまつ-2000年代ねんだい初頭しょとう発生はっせいした社会しゃかい現象げんしょうのトレーディングカードブームで普及ふきゅうし「トレカ」とりゃくされることもおおい。

アニメ・漫画まんがなどの関連かんれん商品しょうひんとしてふるくから存在そんざいし、めんこばれる時代じだいから存在そんざいする。

ゲーム専用せんようカードをもちいたカードゲームはトレーディングカードゲーム (略称りゃくしょう、TCG) とばれる。通常つうじょう対戦たいせん形式けいしき2人ふたりプレイのものがおおい。

キャラクターグッズ

子供こどもけアニメのキャラクターがえがかれた文房具ぶんぼうぐ衣類いるい駄菓子だがしなどの食品しょくひんるいなど、スーパーやショッピングセンター、コンビニなどで気軽きがるえる商品しょうひんがほとんどであるが、一部いちぶのアニメショップやイベント会場かいじょうなどでは生産せいさんりょうすくないグッズも販売はんばいされ、希少きしょう価値かちたか商品しょうひん中古ちゅうこ市場いちばやネットオークションで高値たかね取引とりひきされている。

周辺しゅうへん文化ぶんか

視聴しちょうしゃそう

アニメファン・アニメマニア・アニメオタク

当初とうしょ、アニメーションはどものものであり、アニメをこのんで成人せいじんがいることはられていなかった。1977ねん8がつ映画えいがばん宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト公開こうかい徹夜てつやならぶファンの特異とくい行動こうどうをきっかけに新聞しんぶんとう話題わだいとしてげ、成人せいじんにアニメをこのんで趣味しゅみしゃがいることが一般いっぱんにもられはじめた。おおくは中高生ちゅうこうせい成人せいじんであった。『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト』公開こうかい翌年よくねんアニメ雑誌ざっし創刊そうかんされ、雑誌ざっし文通ぶんつうコーナーなどをつうじて連絡れんらく可能かのうになると、多数たすうファンクラブ誕生たんじょうした。ながらくアニメはどものものとされていたが、時代じだいすすむにつれてその印象いんしょううすれていった。

おおきいお友達ともだち

本来ほんらい子供こども児童じどう)を対象たいしょうとしたアニメ漫画まんが特撮とくさつヒーロー番組ばんぐみなどに夢中むちゅうになっている大人おとなのファン。

創作そうさく

法的ほうてきには、著作ちょさくぶつをたとえパロディとして改変かいへんしたものであっても、権利けんりしゃ許可きょかず、特定とくてい多数たすう無償むしょう配布はいふ販売はんばいするのは著作ちょさくけんほうはんする行為こういである。

ただ、著作ちょさくけん侵害しんがい親告罪しんこくざいで、違法いほう行為こういおこなっているもの告訴こくそして訴訟そしょうにまでむまでには費用ひようがかかり、勝訴しょうそしても賠償金ばいしょうきん支払しはら能力のうりょく場合ばあいもあり、著作ちょさくがわ寝入ねいり、またはファンによる応援おうえん行為こういとして黙認もくにんしているのが現状げんじょうである。

創作そうさく同人どうじん

ファンクラブの誕生たんじょうにあわせて会報かいほう発行はっこうや、またファンブックを自作じさくするという趣味しゅみもの自費じひ出版しゅっぱんはじまり、アニメとのつながりのふか漫画まんがや、様々さまざま文化ぶんか成長せいちょうする。が、コミックマーケット(コミケ)などの同人どうじん即売そくばいかいや、専門せんもん書店しょてんとう委託いたく販売はんばい商品しょうひんすすんでいる(詳細しょうさいは、同人どうじん#マンガけい同人どうじん問題もんだい参照さんしょう)。

同人どうじんられるイラスト代表だいひょうてき手法しゅほうとして、輪郭りんかく境界きょうかいせんをはっきりせんえがき、いろかげのグラデーションを単純たんじゅんさせ段階だんかいてき表現ひょうげんするアニメ)がある。

コスプレ

仮装かそう」ともばれる。ふく化粧けしょうにより空想くうそうじょうのキャラクターなどにふんする行為こういコスチューム・プレイ語源ごげんとする和製わせい英語えいごで、おこなひとをコスプレイヤー (Cosplayer) 、りゃくしてレイヤーとぶ。単独たんどくイベントも開催かいさいされ、自主じしゅ制作せいさくのコスプレ写真しゃしんしゅうがコミックマーケットや、同人どうじん専門せんもんてん販売はんばいされている。しかし、近年きんねん著作ちょさくけん侵害しんがいとしてコスプレ衣装いしょう販売はんばい業者ぎょうしゃ警察けいさつ摘発てきはつされるれいもある。

やめしゃ(いたしゃ)
 
京阪けいはんけいおん!電車でんしゃ車体しゃたい広告こうこくだが、その題材だいざい装飾そうしょく様式ようしきからやめしゃ電車でんしゃばんとして通称つうしょうやめでん」や「やめ電車でんしゃ」ともばれた。

もえしゃ」ともばれる。えアニメのキャラクターや関連かんれんする製作せいさく会社かいしゃ・ブランドめいのロゴのステッカーをけや塗装とそうおこなったファンの自動車じどうしゃ。バイクは「やめ単車たんしゃ(いたんしゃ)」、自転車じてんしゃは「やめチャリ(いたチャリ)」、電車でんしゃ場合ばあいやめでんばれる。2008ねん青島文化教材社あおしまぶんかきょうざいしゃがプラモデルの発売はつばい商標しょうひょう登録とうろく出願しゅつがん同年どうねん6がつ27にち登録とうろくされた。やめしゃオーナーの増加ぞうかともないコミュニティも形成けいせいされた。

近年きんねんでは企業きぎょう宣伝せんでん目的もくてきでアニメ調ちょうのキャラクターがえがかれたイラストの電車でんしゃやバスが運行うんこうされることもおおくなったが、それもやめしゃ部類ぶるいはいることがおおい。

アニメ作品さくひん舞台ぶたいとなった地域ちいきでは、アニメファンをターゲットとした観光かんこうきゃく誘致ゆうちのために電車でんしゃやバスにアニメのラッピングをほどこ会社かいしゃている。車内しゃないにはアニメのイラストやスタッフのサイン、声優せいゆうによる車内しゃないアナウンスを実施じっししているところもある。

聖地せいち巡礼じゅんれい

詳細しょうさい現地げんちロケロケーション・ハンティング)による、映像えいぞう演出えんしゅつ世界せかいかん設定せっていする作品さくひん登場とうじょうともはじまった小説しょうせつ映画えいがTVドラマなどの舞台ぶたいめぐロケめぐ舞台ぶたい探訪たんぼうなどと同様どうよう行為こういであるが、ことなるてんとしてキャラクターのコスプレやアニメ作品さくひんのキャラクターがえがかれたやめしゃ現地げんちおとずれるファンがいることがげられる。

ロケ聖地せいち)を特定とくていしたファンがその場所ばしょ訪問ほうもん巡礼じゅんれい)し、現地げんち写真しゃしんげきちゅう場面ばめん(コスプレの場合ばあいげきちゅう登場とうじょう人物じんぶつおなじポーズ)と比較ひかくするかたちインターネットのファンサイトなどで公開こうかい、また同人どうじん形式けいしきのガイドブックが制作せいさくされ同人どうじん即売そくばいかい頒布はんぷされるなどのかたちひろまった。

実写じっしゃ映画えいがやTVドラマなどとことなり、映像えいぞう作品さくひんとして使用しようされた認識にんしきのない地元じもと住民じゅうみん一般いっぱん住宅じゅうたく学校がっこうなどがふくまれることもおおく、日常にちじょう生活せいかつ不安ふあん迷惑めいわく発生はっせいさせる可能かのうせい否定ひてい出来できないため、作品さくひん発売はつばいもと聖地せいち巡礼じゅんれい自粛じしゅくのおねがいをしたれい[80]口蹄疫こうていえき防止ぼうしのため舞台ぶたいとなった牧場ぼくじょうなどにおとずれることを自粛じしゅくすることをおねがいをしたれいもある。

一方いっぽうで『きみは。』の舞台ぶたいとなった飛騨ひだでは、作品さくひん観光かんこうきゃく飛騨ひだ殺到さっとうし、ニュースなどでおおきくげられたことから2016ねん新語しんご流行りゅうこう大賞たいしょうトップ10に聖地せいち巡礼じゅんれい選出せんしゅつされるなど注目ちゅうもくびた。

作品さくひん付随ふずい広告こうこく不要ふようで、観光かんこう需要じゅようがるため観光かんこう振興しんこう一助いちじょとして期待きたいおおきい。そのためアニメ、漫画まんがのロケ誘致ゆうち活動かつどうちからをいれる自治体じちたいえキャラを製作せいさくする地域ちいきもある。しかし、ほとんどのアニメ作品さくひんのブームは一過いっかせいであり、しかも作品さくひん話題わだいになるかどうかもわからないことから自治体じちたい見込みこんだアニメファンの観光かんこう客数きゃくすうおおきく下回したまわったところもある。

詳細しょうさい巡礼じゅんれい (通俗つうぞく)参照さんしょう

脚注きゃくちゅう

注釈ちゅうしゃく

  1. ^ ボンバーマンジェッターズシナリオわせ アニメ ボンバーマンジェッターズ 制作せいさく現場げんばレポートテレコム・アニメーションフィルムアニメ業界ぎょうかい基礎きそ知識ちしき〜アニメーションの制作せいさくながれ〜アニメーション産業さんぎょうかんする実態じったい調査ちょうさ報告ほうこくしょ(PDF)-2009ねん1がつ,公正こうせい取引とりひき委員いいんかいもと記述きじゅつしている。
  2. ^ a b リアリティの向上こうじょう演出えんしゅつ効果こうかたかめるため、特殊とくしゅ効果こうか画面がめんじょう要素ようそとして付加ふかする作業さぎょう[14]。デジタルアニメにおいては、ソフトウェアを使用しようしたエフェクトや線画せんがたいするアンチエイリアス加工かこう処理しょりがかけられ、3DCG主体しゅたい作品さくひんでは、ぎゃく直接ちょくせつえがく2Dエフェクトをくわえることもある。
  3. ^ 作業さぎょう内容ないようからすれば合成ごうせいもしくはコンポジットとんだほうちかく、そうした表記ひょうきになっている作品さくひんもある。
  4. ^ アメリカディズニー製作せいさく作品さくひん日本にっぽんでは「ディズニーアニメ」とばれ、講談社こうだんしゃディズニーアニメブック、偕成社かいせいしゃディズニーアニメ小説しょうせつばんなど、ディズニー公認こうにん絵本えほんやノベライズばんにも「アニメ」が使用しようされている。
  5. ^ れいとしてドビュッシーのピアノきょく映像えいぞうだい3きょく「ムーヴマンmouvement(うごき)」冒頭ぼうとうのテンポ指示しじが「トレザニメ très animé(とてもうごいて)」など。
  6. ^ DアニメストアAmazonプライム独自どくじ年齢ねんれい区分くぶん措置そち実施じっしされている。
  7. ^ 東京とうきょう(2010ねん条例じょうれい改正かいせいでアニメも対象たいしょうであることを明記めいき)など47都道府県とどうふけん青少年せいしょうねん保護ほご条例じょうれいもとづく有害ゆうがい図書としょ指定してい措置そちこうじられている。
  8. ^ 年齢ねんれい区分くぶんなしで販売はんばいしていた「ふたりエッチ川上かわかみともばん」(長崎ながさきけん有害ゆうがい図書としょ指定していおよ一部いちぶネット配信はいしんで15きん)や「あきそら ゆめなか」(FANZAでアダルトアニメあつかい)が独自どくじ年齢ねんれい制限せいげん措置そちがされている。
  9. ^ れいに「ノ・ゾ・キ・ア・ナ Sexy増量ぞうりょうばん」(R18+)や「コープスパーティー Tortured Souls ―暴虐ぼうぎゃくされたたましいのろいさけべ」(R15+)、「ヤリチン☆ビッチ」(R15+)など。
  10. ^ TOKYOMX放送ほうそうされているComicFestaアニメのアダルトばん同様どうよう
  11. ^ れいに「ぼく友達ともだちすくない」や「おれたちにつばさはない」など。
  12. ^ TV放送ほうそうばん同様どうよう内容ないよう配信はいしんおこなっているほかのネット配信はいしんとはちがい、(YouTubeじょうのガイドラインにしたがい)YouTube期間きかん限定げんてい無料むりょう配信はいしんでは独自どくじ表現ひょうげん規制きせい実施じっししている。れいに「可愛かわいいだけじゃないしきもりさん」の一部いちぶばなしなど。
  13. ^ アメリカばんの『カードキャプターさくら』(現地げんちタイトルは『CardCaptors』)は主人公しゅじんこうせいがAVALONになっている、フランスばんの『めぞん一刻いっこく』(現地げんちタイトルは『Juliette, je t'aime』)は舞台ぶたいがミモザ・ペンションでヒロインの名前なまえがジュリエットになっている、韓国かんこくばんの『クレヨンしんちゃん』(現地げんちタイトルは『짱구는 못말려』)は舞台ぶたいソウル特別とくべつとなっている、など色々いろいろ
  14. ^ 鉄腕てつわんアトム(Astro Boy)』『ジャングル大帝たいてい(Kimba the White Lion)』『ガッチャマン(Battle of the Planets)』『宇宙うちゅう戦艦せんかんヤマト(Star Blazers)』など多数たすう
  15. ^ 解禁かいきん以降いこう架空かくう地理ちりあるいは日本にっぽん実在じつざい地理ちり舞台ぶたいではあるが架空かくう施設しせつおも舞台ぶたいのものは、原作げんさく名称めいしょうのままだったり、地理ちり人名じんめいのみローカライズされたりしている

出典しゅってん

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  5. ^ べいぐん管理かんりでの製作せいさく(せいさく)とフィルムの接収せっしゅう線画せんが発注はっちゅうしょ」の説明せつめい参照さんしょう広島ひろしま平和へいわ記念きねん資料しりょうかんバーチャル・ミュージアムない参照さんしょう
  6. ^ 『フクちゃんの潜水せんすいかん日本にっぽん映画えいがデータベース日本にっぽん映画えいがデータベース映画えいが1944ねん公開こうかい
  7. ^ ダニー・チューによる番組ばんぐみCulture:Japan』のキャラクター 末永すえながみらい。『ミライミレニアム』というだいでアニメが放送ほうそうされた。
  8. ^ 有名ゆうめいアニメスタジオ MAPPA形式けいしきえがかれたコンテ。キャラクターはウィキペディアウィキペたんだが、同社どうしゃがアニメしたというわけではない。
  9. ^ 同社どうしゃ形式けいしきでウィキペたんをえがいた原画げんが
  10. ^ 『Culture:Japan』『ミライミレニアム』ない使つかわれるアニメの原画げんが
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参考さんこう文献ぶんけん

書籍しょせき

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  • 高橋たかはし光輝みつてる津堅つけん信之のぶゆき『アニメがく』NTT出版しゅっぱん株式会社かぶしきがいしゃ、2011ねん4がつ28にちISBN 978-4757142701 

ろん稿こう

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外部がいぶリンク