阪神はんしん北大阪きたおおさか線せん

北大阪きたおおさか線せん
阪神はんしん31形かたち電車でんしゃ35 阪神はんしん野田のだ駅えき北大阪きたおおさか線せんホーム（1974年ねん）
基本きほん情報じょうほう
現況げんきょう	廃止はいし
国くに	日本にっぽん
所在地しょざいち	大阪おおさか府ふ大阪おおさか市し
種類しゅるい	軌道きどう（路面ろめん電車でんしゃ）
起点きてん	野田のだ駅えき
終点しゅうてん	天神橋筋六丁目てんじんばしすじろくちょうめ駅えき
停留ていりゅう場数ばかず	11停留ていりゅう場じょう
開業かいぎょう	1914年ねん8月がつ19日にち
廃止はいし	1975年ねん5月6日にち
所有しょゆう者しゃ	阪神電気鉄道はんしんでんきてつどう
運営うんえい者しゃ	阪神電気鉄道はんしんでんきてつどう
車両しゃりょう基地きち	浜田はまだ車庫しゃこ・工場こうじょう
使用しよう車両しゃりょう	概要がいようの節ふしを参照さんしょう
路線ろせん諸しょ元もと
路線ろせん距離きょり	4.3 km
軌間きかん	1,435 mm （標準軌ひょうじゅんき）
線路せんろ数すう	複線ふくせん
電化でんか方式ほうしき	直流ちょくりゅう600 V 架空かくう電車でんしゃ線せん方式ほうしき

停留ていりゅう場じょう・施設しせつ・接続せつぞく路線ろせん
凡例はんれい
地下鉄ちかてつ：千日前線せんにちまえせん 野田阪神のだはんしん駅えき 野田のだ駅えき 本線ほんせん 野田のだ 国道こくどう線せん→ 海老江えびえ 上うえ海老江えびえ 西にし大淀おおよど 大淀おおよど 東大淀ひがしおいず 阪急はんきゅう：神戸こうべ線せん・宝塚たからづか線せん・京都きょうと線せん→ 中津なかつ ／中津なかつ駅えき ←阪急はんきゅう：神戸こうべ線せん・宝塚たからづか線せん・京都きょうと線せん ←阪急はんきゅう：北野線きたのせん 北野きたの駅えき 地下鉄ちかてつ：御堂筋線みどうすじせん 中津なかつ 北野きたの 南浜みなみはま 本庄中ほんじょうなか通どおり 地下鉄ちかてつ：谷町線たにまちせん 天神橋筋六丁目てんじんばしすじろくちょうめ ←地下鉄ちかてつ：堺筋線さかいすじせん・阪急はんきゅう：千里線せんりせん→ 天神橋筋六丁目てんじんばしすじろくちょうめ 天神橋てんじんばし駅えき

北大阪きたおおさか線せん（きたおおさかせん）は、かつて大阪おおさか府ふ大阪おおさか市し福島ふくしま区くの野田のだ駅えきから同市どうし大淀おおよど区く（現げん・北きた区く）の天神橋筋六丁目てんじんばしすじろくちょうめまでを結むすんでいた阪神電気鉄道はんしんでんきてつどうの路面ろめん電車でんしゃ。

概要がいよう

1914年ねん8月がつに開業かいぎょうした。大阪おおさかの北側きたがわ、新淀川しんよどがわ沿岸えんがんにおける未み開発かいはつ地域ちいきを開発かいはつする目的もくてきで敷設ふせつされた。

軌道きどう敷設ふせつの特許とっきょを受うけたのは別べつ会社かいしゃの北大阪きたおおさか電気でんき軌道きどうだった（ただし、阪神電気鉄道はんしんでんきてつどうの株式かぶしきに半分はんぶんの株かぶを割わり当あてて、役員やくいんの多おおくも阪神はんしんの関係かんけい者しゃであった）が、後ごの1927年ねんに阪神国道はんしんこくどう電でん軌の手てによって開業かいぎょうした阪神国道はんしんこくどう線せんとは異ことなり、工事こうじに着手ちゃくしゅする前まえに阪神電気鉄道はんしんでんきてつどうと合併がっぺいし、阪神はんしんの路線ろせんとして開業かいぎょうした。大淀おおよど区く（現げん・北きた区く）経由けいゆで大阪おおさか市街しがい北部ほくぶを半周はんしゅうし、梅田うめだへ集あつまる各かく鉄道てつどう線せんを短絡たんらくする、準じゅん環状かんじょう線せんとしての性格せいかくを持もっていた。

当時とうじ、沿線えんせんのほとんどは未み開発かいはつ地ちであったため、工事こうじに当あたってはまず道路どうろを建設けんせつし、その上うえで軌道きどうを敷設ふせつするという手法しゅほうがとられた。この道路どうろ建設けんせつにも阪神はんしんが関かかわっていたことから、阪神はんしんは北大阪きたおおさか線せんが走はしる道路どうろの所有しょゆう権けんを長ながく主張しゅちょうしていた。

大半たいはんが併用へいよう軌道きどうだったが、中津なかつ - 北野きたの間あいだで国鉄こくてつの貨物かもつ線せんをオーバークロスするトラス橋きょう付近ふきんのみが専用せんよう軌道きどうで、併走へいそうする阪急はんきゅう神戸こうべ線せんとの電車でんしゃの出会であいが沿線えんせんの名物めいぶつであった。ただし、中津なかつ前後ぜんこうの区間くかんは貨物かもつ線せんの建設けんせつ（1928年ねん開通かいつう）に伴ともなって付つけ替かえられたものであり、開業かいぎょう当初とうしょは、他たの区間くかんと同様どうように併用へいよう軌道きどうであった。

阪神国道はんしんこくどう線せんほどにはモータリゼーションの影響えいきょうは受うけず、乗客じょうきゃく数すうも比較的ひかくてき多おおかったものの、阪神国道はんしんこくどう線せんの廃止はいしによって車庫しゃこへの出入でいり庫こができなくなるためにバス化かされることになり、1975年ねん5月、国道こくどう線せん・甲子園こうしえん線せん全廃ぜんぱいと運命うんめいを共ともにし、廃はい線せんとなった。

使用しよう車両しゃりょうは、国道こくどう線せんの路線ろせん短縮たんしゅくまではもっぱらモーター出力しゅつりょくの低ひくい1形かたちが使用しようされていたが、後のちには31形かたちや、「金魚鉢きんぎょばち」と親したしまれた71形かたちや91形かたち、201形かたちなどが使用しようされる様ようになった。

北大阪きたおおさか線せんのルートは、阪神はんしんバスが「北大阪きたおおさか線せん」として代替だいたいの形かたちで運行うんこうした（中津なかつや天てん六ろく近辺きんぺんでは、一方いっぽう通行つうこうなどにより一部いちぶで上下じょうげ線せんルートが異ことなる）。バス転換てんかん後ごも長年ながねんに亘わたり昼間ひるま時じでも15分ふん毎ごとの高こう頻度ひんど運行うんこうを維持いじしていたが、2000年代ねんだいに入はいってから利用りよう客きゃくの減少げんしょうに伴ともない減げん便びんが繰くり返かえされる。まず2007年ねんのダイヤ改正かいせいでは、日にち中ちゅうの運行うんこう区間くかんが野田阪神のだはんしん - 中津なかつ間あいだに短縮たんしゅくされ、中津なかつ - 天てん六ろく間あいだの運行うんこうは朝夕あさゆうのみとなった。その後ごの2013年ねんの改正かいせいでは、中津なかつ - 天てん六ろく間あいだの運行うんこうが朝夕あさゆう1往復おうふくずつにまで減げん便びんされ、野田阪神のだはんしん前まえ - 中津なかつ間あいだについても1時じ間あいだに1 - 2本ほん程度ていどの運行うんこう本数ほんすうまで減げん便びんされることとなった。さらに、2018年ねん12月の改正かいせいでは野田阪神のだはんしん前まえ - 中津なかつ間あいだの運行うんこうが平日へいじつは朝夕あさゆうのみ、土ど休日きゅうじつは昼間ひるまのみの運行うんこうとなり、また野田阪神のだはんしん前まえ - 天てん六ろく間あいだは土ど休日きゅうじつの夕方ゆうがたに1往復おうふくが運行うんこうされるのみにまで減げん便びんされた。2021年ねん7月がつの改正かいせいでは、平日へいじつおよび土ど休日きゅうじつ昼間ひるまの野田阪神のだはんしん前まえ - 中津なかつ間あいだの運行うんこうが終了しゅうりょうし、土ど休日きゅうじつの夕方ゆうがたに野田阪神のだはんしん - 天てん六ろく間あいだで1往復おうふくのみの運行うんこうとなった（いわゆる免許めんきょ維持いじ路線ろせん扱あつかい）。そしてついに運転うんてん手しゅ不足ふそくを理由りゆうに2024年ねん1月がつ13日にちをもって休止きゅうしされることになった。なお、野田阪神のだはんしん前まえ - 中津なかつ間あいだにおいては大阪おおさかシティバス58号ごう系統けいとう（野田阪神のだはんしん前まえ - 中津なかつ - 大阪おおさか駅えき）も並行へいこうして運行うんこうされており、こちらは昼間ひるま時じでも約やく20分ふんごとに運行うんこうされている。

路線ろせんデータ

• 路線ろせん距離きょり（営業えいぎょうキロ）：4.3km
• 軌間きかん：1435mm （標準軌ひょうじゅんき）
• 駅えき数すう：11駅えき（起おこり終点しゅうてん駅えき含ふくむ）
• 複線ふくせん区間くかん：全線ぜんせん
• 電化でんか区間くかん：全線ぜんせん（直流ちょくりゅう600V）

沿革えんかく

• 1910年ねん（明治めいじ43年ねん）
  • 5月26日にち 軌道きどう特許とっきょ状じょう下付かふ（大阪おおさか市し北きた区く西野田にしのだ茶園さえん町まち-同どう天神橋筋六丁目てんじんばしすじろくちょうめ間あいだ）。
  • 10月1日にち 北大阪きたおおさか電気でんき軌道きどう株式会社かぶしきがいしゃ設立せつりつ。
• 1911年ねん（明治めいじ44年ねん）5月がつ10日にち 阪神電気鉄道はんしんでんきてつどうと合併がっぺい。
• 1914年ねん（大正たいしょう3年ねん）8月がつ19日にち 野田のだ - 天神橋筋六丁目てんじんばしすじろくちょうめ間あいだ開業かいぎょう。
• 1975年ねん（昭和しょうわ50年ねん）5月がつ6日にち 廃止はいし。

停留所ていりゅうじょ一覧いちらん

野田のだ - 海老江えびえ - 上うえ海老江えびえ - 西にし大淀おおよど* - 大淀おおよど* - 東大淀ひがしおいず* - 中津なかつ - 北野きたの - 南浜みなみはま - 本庄中ほんじょうなか通どおり - 天神橋筋六丁目てんじんばしすじろくちょうめ

注ちゅう： *は、改称かいしょうを経へた駅名えきめい。

接続せつぞく路線ろせん

• 野田のだ：阪神はんしん本線ほんせん、阪神国道はんしんこくどう線せん、大阪おおさか市営しえい地下鉄ちかてつ千せん日にち前線ぜんせん
• 天神橋筋六丁目てんじんばしすじろくちょうめ：阪急はんきゅう千里線せんりせん、大阪おおさか市営しえい地下鉄ちかてつ谷町線たにまちせん・堺筋線さかいすじせん
• 中津なかつ：阪急はんきゅう神戸こうべ本線ほんせん・宝塚本線たからづかほんせん（大阪おおさか市営しえい地下鉄ちかてつ御堂筋みどうすじ線せんにはやや遠とおい）

接続せつぞく路線ろせんは北大阪きたおおさか線せん廃止はいし当時とうじ。その他た、1949年ねんまでは北野きたので阪急はんきゅう北野線きたのせんにも接続せつぞくしていた。

その他た

開業かいぎょう当初とうしょはトロリー線せん（架線かせん）が2列れつあり、ダブルポール式しき集しゅう電でんだった。後のちに海うみ側がわのトロリー線せんが撤去てっきょされてシングルポール式しきになったという。

関連かんれん項目こうもく

• 阪神国道はんしんこくどう線せん
• 大淀おおよど区く
• 路面ろめん電車でんしゃ
• 併用へいよう軌道きどう