エレベーター

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エレベーターアメリカ英語えいご: Elevator / イギリス英語えいご: Lift)は、ひと荷物にもつせて垂直すいちょくまたはななめ・水平すいへい移動いどうさせる装置そうち日本語にほんごでは昇降しょうこう(しょうこうき)ともいう。 ひとれない小荷物こにもつ専用せんようのものは建築けんちく基準きじゅんほうでは小荷物こにもつ専用せんよう昇降しょうこうしるされている。近年きんねんまではダムウェーター(Dumbwaiter)と記載きさいされていたが、dumb waiter(直訳ちょくやくものえない給仕きゅうじじん)が差別さべつ用語ようごとされたためえられることがえた[1]。なお小荷物こにもつ専用せんよう昇降しょうこう最大手さいおおてクマリフトは2023ねん4がつ時点じてんでもダムウェーターとんでいる。

一般いっぱんてき多数たすうのフロアをゆうするオフィスビルやホテル・デパートに設置せっちされるほか、福祉ふくし施設しせつなど階段かいだんでの移動いどう困難こんなんひと利用りよう想定そうていされる施設しせつにも設置せっちされることがある。歩行ほこう不自由ふじゆうひとがいる一戸建いっこだ住宅じゅうたくにも小型こがたのホームエレベーターをけることがある。

この機器きき日本語にほんごでの名称めいしょう (カタカナ表記ひょうき)は、「エレベーター」と表記ひょうきされたり「エレベータ」と表記ひょうきされたり、表記ひょうき一貫いっかんしていない。しかし、JISでは用語ようご記述きじゅつ記号きごうについてのさだめにもとづき[2]、「エレベータ」と表記ひょうきする[注釈ちゅうしゃく 1]

一般いっぱんには、外来がいらい英語えいご語尾ごびが「-er」「-or」「-ar」の場合ばあい長音符ちょうおんぷごう表記ひょうきするので、「エレベーター」となる。しかし、JISでは、学術がくじゅつ用語ようごべつ規格きかくがある場合ばあい以外いがいは、その言葉ことばが3音節おんせつ以上いじょうであれば、長音符ちょうおんぷごうはぶくのが原則げんそくとなっている。したがってJISでは「エレベータ」と表記ひょうきする。これらは、どちらがただしくてどちらがあやまりというわけではない。製造せいぞうメーカーは、JISにしたがい「エレベータ」と表記ひょうきすることがおおい。放送ほうそう新聞しんぶんなどの報道ほうどうでは「エレベーター」と表記ひょうきされる。

なお、業界ぎょうかい団体だんたいめいは「社団しゃだん法人ほうじん日本にっぽんエレベータ協会きょうかい」から、2012ねん一般いっぱん社団しゃだん法人ほうじん移行いこうしたのをに「一般いっぱん社団しゃだん法人ほうじん 日本にっぽんエレベーター協会きょうかい」と改称かいしょう公式こうしきサイトないでは社名しゃめいなどの固有名詞こゆうめいしのぞき「エレベーター」と表記ひょうきしている。東芝とうしばエレベータおよび日本にっぽオーチス・エレベータ社名しゃめい改称かいしょうしていないが、サイトないでは「エレベーター」と表記ひょうきしている。

歴史れきし[編集へんしゅう]

エレベーターはすで紀元前きげんぜんから存在そんざいし、古代こだいギリシアアルキメデスロープ滑車かっしゃ操作そうさするものを開発かいはつしていた。ローマ時代じだいはいると、ローマ皇帝こうていネロは、宮殿きゅうでんうち設置せっちした人力じんりきエレベーターを使用しようしていたほか、コロッセオにはけん闘士とうしたたか猛獣もうじゅう闘技とうぎじょうのあるフロアまではこ人力じんりきエレベーターが用意よういされていた[3]

中世ちゅうせいヨーロッパでも、滑車かっしゃもちいたまきうえがあり、一部いちぶ利用りようされていた。17世紀せいきはいると、いおもり(カウンターウェイト)をもちいたものが発明はつめいされた。

今日きょうでもこれとうつらなる舞台ぶたいよう人力じんりきさこ現役げんえき使つかわれているが、電動でんどう主流しゅりゅうになっている。

19世紀せいき初頭しょとうには、水圧すいあつ利用りようしたエレベーターがヨーロッパに登場とうじょうし、工場こうじょうなどで実際じっさい使用しようされた。また1835ねん蒸気じょうき機関きかん動力どうりょくとして利用りようしたものがあらわれた。動力どうりょくしきエレベータは最初さいしょイングランド導入どうにゅうされ、1840年代ねんだいにはアメリカの工場こうじょうやホテルでも導入どうにゅうひろがった[4][出典しゅってん無効むこう]。ただし、水力すいりょく蒸気じょうき機関きかんもちいたエレベーターは、非常ひじょう速度そくどひくく、安全あんぜんせいにも問題もんだいがあった。

これに解決かいけつ糸口いとぐちあたえたのは、アメリカエリシャ・オーチス (Elisha Graves Otis、1811-1861) である。かれは、1853ねんニューヨーク万国博覧会ばんこくはくらんかいにて、逆転ぎゃくてん歯形はがたによる落下らっか防止ぼうし装置そうち調しらべそく、ガバナーマシン)をけた蒸気じょうきエレベーターを発表はっぴょうした。エレベーターという名称めいしょうもこのときオーチスによって命名めいめいされた[5]。オーチスは、来場らいじょうきゃく面前めんぜんで、げたエレベーターのつなってみせ、その安全あんぜんせいをアピールした。このエレベータはニューヨーク水晶すいしょうみや設置せっちされていた[6]

水力すいりょくしき蒸気じょうき機関きかんしきは、冬季とうきみず凍結とうけつすると運行うんこう支障ししょうた。1882ねん最初さいしょ電動でんどうしきエレベーターがニューイングランド綿めん工場こうじょう設置せっちされると[5]、その1889ねんごろより高速こうそく運転うんてん可能かのう装置そうち考案こうあんされ、電気でんき供給きょうきゅう安定あんていとともにエレベーターの動力どうりょくげんとして電動でんどうしき主流しゅりゅうとなった。

電動でんどうしきエレベーターは制御せいぎょ機構きこう高度こうど建物たてものうち高速こうそく垂直すいちょく方向ほうこう流通りゅうつうアクセスせい向上こうじょうにより、ちょう高層こうそう建築けんちくぶつ建設けんせつかぜをもたらした。

1880年代ねんだい以降いこうアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくシカゴニューヨーク高層こうそうビル建築けんちく競争きょうそうはじまる。とく1920年代ねんだいにはニューヨークマンハッタン地区ちくではクライスラー・ビルディング高層こうそうビルとしてはじめてエッフェル塔えっふぇるとうたかさを上回うわまわるほどとなり、世界一せかいいちのビルのたかさをきそ新築しんちくちょう高層こうそうビル建設けんせつラッシュがき、このうごきはのちに世界せかいてきひろがった。

なお、1890ねん11月10にち東京とうきょう浅草あさくさ展望てんぼうだい凌雲りょううんかく」に日本にっぽんはつ電動でんどうしきエレベータが設置せっちされたことにちなみ、日本にっぽんエレベータ協会きょうかいは、11月10にちを「エレベータの」としている[10]。ただし、この国産こくさんエレベータは安全あんぜんせい問題もんだいがあるという理由りゆうやく半年はんとし当時とうじ警視庁けいしちょうから運転うんてんめられた[11]

日本にっぽん現存げんそん最古さいこのエレベーターはあずま華菜かなかん京都きょうと)に1926ねん設置せっちされたべいオーチスしゃせい。これの見学けんがくねて来店らいてんするきゃくもいる。蛇腹じゃばらとびら開閉かいへい昇降しょうこう運転うんてん手動しゅどうしきで、店員てんいんおこなう。

ひとでなくものはこ昇降しょうこう保存ほぞんされている最古さいこのものは、偕楽えん茨城いばらきけん水戸みとないにある水戸みと藩主はんしゅ別邸べってい好文よしふみてい」に1842ねん設置せっちされた。食事しょくじれたはこを、滑車かっしゃまわしたヒモをいて1かいと2かいあいだげした[12]

ふるものでは永平寺えいへいじだいくらいん1930ねん設置せっちなどが稼働かどうしている。

構造こうぞう[編集へんしゅう]

ここでは昇降しょうこう設備せつびとカゴの設備せつびけて記述きじゅつする。

昇降しょうこう[編集へんしゅう]

昇降しょうこうはシャフトともばれ、エレベーターが上下じょうげするためのなんらかの構造こうぞうぶつおおわれたたてなが空間くうかんのことである。シャフトを構成こうせいする材料ざいりょう鉄筋てっきんコンクリート構造こうぞう鉄骨てっこつ構造こうぞうおおい。 シャフトいち体型たいけいばれる、シャフト部材ぶざい機器きき本体ほんたい一体いったい工場こうじょうにて製作せいさく現場げんば据付すえつけするタイプもある。シャフトいち体型たいけい小規模しょうきぼ集合しゅうごう住宅じゅうたくてきしており、昇降しょうこう行程こうていひくく、しょう容量ようりょうのちよう以外いがいにはほとんどもちいられない。 昇降しょうこう最下さいかかいのさらに下部かぶをピット、最上階さいじょうかいのさらに上部じょうぶをオーバーヘッドとぶ。

ガイドレール[編集へんしゅう]

ガイドレールとはエレベーターをみちび軌道きどうであり、シャフトない設置せっちされる。材質ざいしつはがねでできており、形状けいじょう鉄道てつどうのレールとよくている。それを垂直すいちょく方向ほうこうにつなげてエレベーターの軌道きどう構成こうせいしていく。ガイドレールは、かごの走行そうこう円滑えんかつにし、各階かくかい設置せっちされたドアやカウンターウエイトなどの構造こうぞうぶつとのクリアランス(すき)を確保かくほすると同時どうじに、まんいちかごが落下らっかしたさい非常ひじょう装置そうちをガイドレールにませて緊急きんきゅう停止ていしさせる目的もくてきもある。ガイドレールとかご、カウンターウエイトが接触せっしょくする部分ぶぶんにはガイドシューとばれる潤滑じゅんかつやガイドローラーなどをもうけて摩擦まさつ振動しんどう低減ていげんさせている。

いおもり[編集へんしゅう]

カウンターウェイトともばれ、つるべしきエレベーターでもちいられるおもりである。全体ぜんたい形状けいじょう扁平へんぺいたてながく、非常ひじょうおもてつかたまりである。つるべしきはトラクションしきともばれ、ワイヤーロープのりょうはしにかごとおもりをぶらげてバランスをり、ワイヤーロープかえ中間なかま地点ちてん設置せっちされた電動でんどう(モーター)と、それに連結れんけつされた滑車かっしゃ(シーブ)にかる摩擦まさつりょくによってかごとウェイトを上昇じょうしょう下降かこうさせる方式ほうしきである。この方式ほうしきではロープ両端りょうたん重量じゅうりょうバランスがいので、比較的ひかくてきちいさいちからでロープにるされた物体ぶったい上昇じょうしょう下降かこうさせることができる。かごとカウンターウェイトのバランスが均等きんとうにとれている状態じょうたいでは、ひとでエレベーターをうごかすこともできるほどにモーターにかる負担ふたんちいさくなる。カウンターウェイトのそう重量じゅうりょう積載せきさい状態じょうたいのかごの質量しつりょうにかご積載せきさい容量ようりょうの50 %を付加ふかした重量じゅうりょうになるように設計せっけいされている。

ワイヤーロープ[編集へんしゅう]

機械きかいしつでのロープとまきうえ

ワイヤーロープはトラクションしきエレベーターなどでもちいられるまきじょうさくである。材質ざいしつ炭素たんそこうもちいられ、建築けんちく基準きじゅんほうによって安全あんぜんりつを10以上いじょう確保かくほすることが義務付ぎむづけられている。ロープの構造こうぞうは、まずストランドばれるほそはがねせんをよりわせたものがあり、さらにそのストランドを8ほんほどよりわせてできている。柔軟じゅうなんせいたもつために、ロープの中心ちゅうしんにはマニラアササイザルアサなどの硬質こうしつ繊維せんいしんはいっている。ふとさは直径ちょっけい10 mm・12 mm・16 mmなどがあり、かご積載せきさいりょうおうじて使用しようする本数ほんすうえたり、よりふといものが使つかわれる。トラクションしきではロープのりょうはしにかごとカウンターウェイトがるされていて、それらの連結れんけつにはソケットばれる器具きぐバビットメタル注入ちゅうにゅうするという末端まったん処理しょりほどこされていて、連結れんけつ強度きょうど確保かくほしている。

高層こうそうビルのエレベーターでは使用しようするワイヤーの質量しつりょうおおく、そのままの状態じょうたいではさい上下じょうげかい近辺きんぺんではかごがわとカウンターウェイトがわ重量じゅうりょうがワイヤーロープの自重じちょうによってアンバランスになり、まきうえのシーブからすべちてしまうおそれがある。そのアンバランスを解消かいしょうするために、かご底部ていぶとカウンターウェイト底部ていぶとのあいだには、コンペンセーティングロープあるいはコンペンセーティンチェーン[よう曖昧あいまい回避かいひ]ばれる、重量じゅうりょうバランス調整ちょうせいようのワイヤーロープやチェーンがわたされている。

映画えいがひとし登場とうじょうする、エレベーターのワイヤーがれて高速こうそく落下らっかするシーンにはあやまりがおおい。エレベーターのかごをげるワイヤーの強度きょうど定員ていいんやく10ばいおもさにえられる強度きょうどゆうすることが義務ぎむづけられており、ワイヤーの使用しよう本数ほんすうも3ほん以上いじょういるため、そのすべてが切断せつだんすること自体じたいきわめてまれである。万一まんいち切断せつだんしてかごが落下らっかてんじても、調しらべそくロープが同時どうじ切断せつだんされないかぎりは、ていかく速度そくどの1.4ばい非常ひじょう装置そうち作動さどうしてきゅう停止ていしする。つまり、映画えいがマトリックス』のワンシーンのように爆破ばくはされたり、しゅロープと調しらべそくロープが同時どうじ破断はだんされないかぎり、落下らっか事故じこない。

なお、2011ねん7がつ26にちには東京とうきょうメトロ有楽町線ゆうらくちょうせんふく都心としんせん平和台へいわだいえきでエレベーターのワイヤー3ほんすべれて非常ひじょう装置そうち作動さどうするまでかずm落下らっかする事故じこがあり、っていた50さいだい女性じょせいしりひじに2週間しゅうかん打撲傷だぼくしょううという事故じこ発生はっせいしている[13]1945ねん7がつ28にちエンパイア・ステート・ビルディングに航空機こうくうき激突げきとつしたことによってエレベーターのかごが非常ひじょう装置そうちかないままエレベーターシャフトのそこまで300メートル以上いじょう落下らっかする事故じここったことがあるが、っていた従業じゅうぎょういん奇跡きせきてき生存せいぞんしていた。

以前いぜんは「非常ひじょう装置そうち調しらべそくロープを切断せつだんされるなどして作動さどうしなくても、エレベーターはエレベーターシャフト周壁しゅうへきとの間隙かんげきちいさいことにより、かごにかかる空気くうき抵抗ていこうおおきいため、ある程度ていど減速げんそく効果こうかゆうする」とわれていた[よう出典しゅってん]が、東芝とうしばエレベーターテストとうでの落下らっか事故じこで、減速げんそく効果こうかはほとんどないと証明しょうめいされた。このような効果こうかるには、シャフトない空気くうきりょう不変ふへんでなければならない。

安全あんぜん装置そうち[編集へんしゅう]

調しらべそく
非常ひじょう装置そうち[編集へんしゅう]

非常ひじょう装置そうちはかごわく下部かぶにあって調しらべそく動作どうさおうじて制動せいどうがかごの降下こうかめる装置そうちである[14]

調しらべそく[編集へんしゅう]
  • 調しらべそく把持はじ
    把持はじのための調しらべそくはかごやいおもりの異常いじょう速度そくど検知けんちしてロープをロープキャッチで把持はじする装置そうち機械きかいしつもうけられる[14]ガバナーともばれ、万一まんいちしゅロープが切断せつだんされた場合ばあいでもかごを緊急きんきゅう停止ていしさせる機能きのうをもつ。
    調しらべそくは、かごとロープ(しゅロープとはべつ)をつたって連動れんどうしており、かごがうごくと調しらべそくのプーリーがしたがえどうして回転かいてんする。調しらべそくロープの終端しゅうたんはかごがわ位置いちし、その終端しゅうたんするどいクサビがた金属きんぞくへん装着そうちゃくしてある。万一まんいちしゅロープの切断せつだんなどによってある速度そくど建築けんちく基準きじゅんほう規定きていではていかく速度そくどの1.4ばい)でかごが落下らっかすると、調しらべそく遠心えんしんりょくによって機能きのう調ちょうそくロープをロックさせる。ロープがロックされるとクサビがた金属きんぞくへんはかごとレールの隙間すきまはさまりみ、かごを停止ていしさせる仕組しくみになっている。
  • 調しらべそくそく
    機械きかいしつにはそくにかごの異常いじょう速度そくど検知けんちしてスイッチをひらけする調しらべそくがある[14]
緩衝かんしょう
緩衝かんしょう[編集へんしゅう]

緩衝かんしょう昇降しょうこう最下さいかにあってかごやいおもりが昇降しょうこう底部ていぶにまで進行しんこうしてしまった場合ばあい衝撃しょうげきやわらげる装置そうちである[14]。サスペンションともいう。ばね油圧ゆあつダンパーひとしいており、非常ひじょう装置そうち使用しようしても減速げんそくしきれない場合ばあい衝撃しょうげきをやわらげる仕組しくみになっている。エレベーターの速度そくどぶんそく60 m以下いか油圧ゆあつしきエレベーターのものはばね緩衝かんしょうぶんそく60 m以上いじょうのものは油圧ゆあつダンパーを使用しようしている。


かご[編集へんしゅう]

ひとるためのはこじょう構造こうぞうぶつを、エレベーターではカゴ(かご)とぶ。これにひとまたは荷物にもつ上下じょうげさせる。

天井てんじょうには照明しょうめい装備そうびされあかるさが確保かくほされるほか、換気扇かんきせん扇風機せんぷうき装備そうびされ通気つうきせい確保かくほされている。エアコンいているものもある。


ドア[編集へんしゅう]

ドアには各階かくかい乗場のりばがわ乗場のりばとかごがわのかごがある。ふるいものでは手動しゅどうしきもあり、くにによってはかごのないものもすくなくない。 防犯ぼうはんのためにまど設置せっちされていることがある。

  • 乗場のりば
    乗場のりば上部じょうぶ設置せっちされる安全あんぜん装置そうちにドアインターロック装置そうちがあり、乗場のりば完全かんぜんまらないかぎ運転うんてんされないようになっている。
  • かご
    かご上部じょうぶ設置せっちされる安全あんぜん装置そうちにゲートスイッチがあり、かご完全かんぜんまらないかぎ運転うんてんされないようになっている。

たてひらしきなど特殊とくしゅなエレベーターをのぞき、かごがわのドアだけに駆動くどう装置そうちがある。停止ていしかい到着とうちゃくしたエレベーターは、かごドアがわかいじょう装置そうち乗場のりばドアのインターロックがかみい、乗場のりばのドアはかごドアのちからによりインターロックによる施錠せじょう解放かいほうされ、開閉かいへいする。

外観がいかんとしてはよこ方向ほうこううごくサイドスライドドアが主流しゅりゅうとなっている。サイドスライドドアにはサイドオープンしきかたひらき)とセンターオープンしき真中まんなかびらき)がある。特大とくだい貨物かもつようでは上下じょうげ方向ほうこううごくドアが採用さいようされている場合ばあいがあるが、このドアは乗降じょうこうちゅう頭部とうぶ衝突しょうとつしたり下方かほうからてきて危険きけんであるので、荷物にもつよう自動車じどうしゃよう以外いがいには使用しようできない[15]

操作そうさばん[編集へんしゅう]

操作そうさばんはエレベーターの操作そうさ使つかわれる。一般いっぱんてき階数かいすうボタンとあつかいボタンがあり、乗客じょうきゃく行先ゆくさき指定していとびら開閉かいへいおこなう。操作そうさばん上部じょうぶにはインジケーターがあることがほとんどである。

ほとんどの機種きしゅでは非常ひじょう連絡れんらく装置そうちけられている。地震じしん火災かさい故障こしょうによりめられたときなどに使用しようし、メンテナンス会社かいしゃ建物たてもの管理人かんりにん連絡れんらくをとることができる。 メンテナンス会社かいしゃ契約けいやくむすんでいない場合ばあいには、建物たてもの基準きじゅんかい警報けいほうおんるだけである。

障害しょうがいなどで通常つうじょう操作そうさばんあつかうことがむずかしいひとのために、ひく位置いち操作そうさばん設置せっちされていることもある。これらは一般いっぱんてき車椅子くるまいす操作そうさばんばれ、あつかわれたさいとびら開放かいほう時間じかんながくなる・とびら開閉かいへい速度そくどおそくなるように設定せっていされている。

インジケーター[編集へんしゅう]
液晶えきしょう画面がめんによるインジケーター(日立ひたちせい)

かごがどのかいにあるか、またかごが上下じょうげどちらにうごいているかを表示ひょうじする装置そうち。 インジケーターは基本きほんカゴない各階かくかい設置せっちされる。ただし、近年きんねん設置せっちされたエレベーターの場合ばあいは、複数ふくすうだいのエレベーターを一括いっかつ管理かんりするぐん管理かんりシステムを採用さいようし、すべてのかいでの時間じかん最短さいたんとなるように最適さいてき運用うんようをするため、ひとっているかい通過つうかする・そのかい手前てまえかえすなどのことがあり、そのことを利用りようしゃられないようにするため、のインジケーターをそなえず、到着とうちゃく予告よこくするホールランタンのみをそなえる場合ばあいおおい。

インジケーターの表示ひょうじ方式ほうしきは、つぎのように分類ぶんるいできる。

  • 機械きかいしき
    はりうごく、円盤えんばんまわとう方式ほうしきがある。
    近年きんねんでも景観けいかんなどの理由りゆう設置せっちされることがあるが、デジタル制御せいぎょされている。
  • 行灯あんどんしき
    • かいあらわ数字すうじなどのかたちひかるもの
    • ひかかたちかいあらわ数字すうじとうかたちでないもの
  • セグメントしき
    おもに1990ねんごろの機種きしゅ採用さいようされたが、コストカットのために近年きんねんでも標準ひょうじゅん仕様しようとするれいがある。
    • 7セグメント
      B(地下ちか)・R(屋上おくじょう)を8・Aとおな表示ひょうじ字形じけい表示ひょうじすることになる()ため、地下ちか屋上おくじょうたないエレベーターで採用さいようされることがおおい。
    • 16セグメント
      数字すうじだけでなくB、R、M(ちゅうあいだかいとうのアルファベットを表示ひょうじする必要ひつようがある場合ばあいには、前述ぜんじゅつ理由りゆうにより、7セグメントよりも16セグメントのほうてきしている。
    • カスタムしたもの
      16セグメントで視認しにんせいわるいBやGをよりわかりやすく表示ひょうじできるよう、セグメントが追加ついかされている。
  • マトリクスしき
    基本きほんてき方向ほうこう階数かいすうともに5×7のマトリクスを使用しようして数字すうじあらわす。
    解像度かいぞうどちがうマトリクスを使用しようする機種きしゅもある。
    方向ほうこう階数かいすうのセグメントらん統合とうごうし、ひとつのおおきい表示ひょうじ領域りょういきとした機種きしゅもある。文字もじのセンタリングが可能かのうなどの利点りてんがある。
  • LCDしき
    矢印やじるしにアニメーションを付加ふかしてかりやすくできる、情報じょうほう表示ひょうじすることが可能かのう複数ふくすう言語げんご対応たいおうできる、などの利点りてん存在そんざいする。

安全あんぜん装置そうち[編集へんしゅう]

  • 閉時にドアへのはさまれを防止ぼうしする安全あんぜん装置そうち

かごドアのはしにははさまれによる事故じこふせぐため、セーフティシューとばれるおおきな棒状ぼうじょう安全あんぜんスイッチがけられている。物理ぶつりてきされることによって反応はんのうする。

近年きんねんのエレベーターでは、赤外線せきがいせんセンサーなどを設置せっちしているものがある。センサーがさえぎられることでドアへの接触せっしょくまえ反転はんてんする。これにより台車だいしゃとびら破損はそんする可能かのうせい大幅おおはば低下ていかした。 多数たすうのセンサーをことなる方向ほうこう設置せっちしてさらに検出けんしゅつ精度せいど向上こうじょうさせたものは、マルチビームドアセンサーとばれることがおおい。

これらの安全あんぜん装置そうち搭載とうさいであるまたは故障こしょうしており、危険きけんひとぶつはさんでしまうおそれのあるものは、ぞくにギロチンドアとばれる。

  • ひらけにドアへのはさまれを防止ぼうしする安全あんぜん装置そうち

近年きんねんのエレベーターではカゴがわのドアの内側うちがわにもセンサーが設置せっちされている。このセンサーはひらけ照査しょうさし、検知けんちするとドアの開閉かいへい一時いちじ停止ていしまたは減速げんそくさせ、「ドアからはなれてください」というアナウンスをする。

  • 地震じしんさい作動さどうする装置そうち
    • 地震じしん管制かんせい運転うんてん装置そうち
      地震じしん管制かんせい運転うんてん装置そうち所定しょてい以上いじょうれを感知かんちしたさいにかごをさいよせかい停止ていしさせる装置そうちである。日本にっぽんでは耐震たいしん設計せっけい施工しこう指針ししんさだめられている。
    • 地震じしん感知かんち
      エレベーターの地震じしん感知かんちには、検出けんしゅつする地震じしん種類しゅるいによって大別たいべつして3種類しゅるいがある。
      初期しょき微動びどう(Pなみ : 高速こうそくつたわるたて)を検知けんちし、あるいは主要しゅようどう(Sなみ : Pなみつづいて到達とうたつする横波よこなみ)のレベルがひくいうちに検知けんちしてさいよせかい停止ていし震度しんど4以上いじょう以降いこう震度しんど目安めやす)のおおきなれがなければ一定いってい時間じかん自動じどう復旧ふっきゅうするもの。
      震度しんど4以上いじょうれを検知けんちして、さいよせかい停止ていし運転うんてん休止きゅうしするもの。この場合ばあい保守ほしゅ会社かいしゃ作業さぎょういん機器きき安全あんぜん確認かくにん地震じしん感知かんち復旧ふっきゅうする。
      さらおおきなれ(震度しんど5クラス)を検知けんちした場合ばあいでなおかつ最寄もよりのかいまですうかいはなれている場合ばあい急行きゅうこうゾーン)は、途中とちゅうきゅう停止ていしさせる。保守ほしゅ会社かいしゃまたはビルの技術ぎじゅつしゃ指示しじによりいおもりと反対はんたい方向ほうこうさいよせかいまでごく低速ていそく運転うんてんする。
    • ただし、いずれも地震じしんれにより機器きき損傷そんしょう地震じしん感知かんちとはべつ安全あんぜん装置そうちはたらいた場合ばあいは、められることもある。原因げんいんは、乗場のりばがわ検出けんしゅつ装置そうちがかごの接触せっしょくにより誤動作ごどうさする場合ばあい大半たいはんである。この場合ばあいには途中とちゅうきゅう停止ていしするので、かごないめられることになる。一度いちどこの状態じょうたいになると、エレベーターの保守ほしゅ会社かいしゃ現地げんち出向でむかないと復旧ふっきゅうすることができないので、おも保守ほしゅ会社かいしゃ消防しょうぼうレスキューたいによる救出きゅうしゅつ数時間すうじかんからまるいちにち以上いじょうようすることもあり、地震じしん発生はっせいするたびおおきな問題もんだいになっている。


安全あんぜん設備せつび[編集へんしゅう]

  • 故障こしょうさい救出きゅうしゅつ迅速じんそくおこなうための設備せつび

一部いちぶのエレベーターは避難ひなんよう救出きゅうしゅつこうをもっている。これはなかから脱出だっしゅつするためではないので、そとから施錠せじょうされていることがおおい。 ぐん管理かんりされているエレベーターで1つだけ故障こしょうした場合ばあいなどに、となりのカゴをうごかして救出きゅうしゅつにあたるさい使つかわれる。

  • 防犯ぼうはんせいたかめる設備せつび

エレベータの防犯ぼうはん装置そうちとして、防犯ぼうはんカメラ、警報けいほう装置そうち各階かくかい強制きょうせい停止ていし装置そうち利用りようしゃ利用りようかい検知けんちシステムなどがある[14]

防犯ぼうはんのため、エレベーターのかごない状況じょうきょう外部がいぶからえるよう、ドアかべまど通称つうしょう : 防犯ぼうはんまど)を装着そうちゃくし、あるいはかごない監視かんしカメラ設置せっちされ、内部ないぶ映像えいぞうのところに設置せっちしたモニターにうつしているエレベーターもある。この形式けいしきのエレベーターの場合ばあい外部がいぶからかごない様子ようすえることで犯罪はんざいいたずら未然みぜんふせぎ、安心あんしんしてエレベーターを利用りようできるといった長所ちょうしょがある。

まどきドアのエレベーターは、おもマンション団地だんちなどの集合しゅうごう住宅じゅうたく鉄道てつどうえき一部いちぶ商業しょうぎょう施設しせつなどでかける。防犯ぼうはんカメラのついたものは、集合しゅうごう住宅じゅうたく一部いちぶオフィスビル見受みうけられる。

また、深夜しんやになると各階かくかい昇降しょうこうするさい途中とちゅうかいすべてに停止ていしするエレベーターもある。たとえば1かいから5かいかうさい、2かい・3かい・4かい停止ていししドアをける手順てじゅん経過けいかすることになるので防犯ぼうはん効果こうかたかくなる。その反面はんめん昇降しょうこう時間じかんがかかり効率こうりつ悪化あっかさせるという欠点けってんがある。

バリアフリー構造こうぞう[編集へんしゅう]

ほん項目こうもくでは、バリアフリー構造こうぞうについて紹介しょうかいする。

かごのおくがわ側面そくめんにはかがみ設置せっちされていることがある。これはエレベーター利用りようしゃくるまいすを使用しようしている場合ばあいまえいたまま室内しつないはいることになるため、せま室内しつないではくるまいすにりながら転回てんかいすることができないことをかんがえ、うしきのままエレベータからりられるように考慮こうりょして設置せっちされているものである[16]


車椅子くるまいすなどでんださいりるときも前進ぜんしんりられるように出入でいぐちをかごの前後ぜんご配置はいちした形式けいしきがある[17]。これを「ウォークスルーしき」または貫通かんつう2方向ほうこうがたという。貫通かんつう2方向ほうこうがた機種きしゅは、だい規模きぼ病院びょういん事業じぎょうしょなどでストレッチャー貨物かもつ搬送はんそう都合つごうから採用さいようすることがある。

建物たてもの構造こうぞうじょう貫通かんつう2方向ほうこうがた設置せっちできない場合ばあいなどのために、前面ぜんめん側面そくめんの2方向ほうこうにドアが配置はいちされた直角ちょっかく2方向ほうこうがた機種きしゅもある[17]駅舎えきしゃペデストリアンデッキのエレベーターにおおい。乗客じょうきゃくにはこう判別はんべつがた場合ばあいがあるので、目的もくてきかい到着とうちゃくすると「うしろのドアがひらきます」や「こちらのドアがひらきます」などの音声おんせいによってこう案内あんないされる。

には手摺てすりけて車椅子くるまいす移動いどうしやすくしている場合ばあいがある。

駆動くどう方式ほうしき[編集へんしゅう]

油圧ゆあつしきエレベーターの底部ていぶ

トラクションしき[編集へんしゅう]

昇降しょうこう直上ちょくじょう昇降しょうこうない設置せっちされたまきうえもちい、ロープで接続せつぞくされたカゴとバランスウェイトをガイドレールに沿って上下じょうげさせる。従来じゅうらいのものはまきうえ昇降しょうこう上部じょうぶにあるものがおおいが、近年きんねん設置せっちされるマシンルームレスとばれるものは部品ぶひん小型こがた貢献こうけんまきうえ昇降しょうこうよこ設置せっちされている。これにより機械きかいしつのスペースが不要ふようとなった。
トラクションしき派生はせいとして、かごが2かいてになっているダブルデッキエレベーターもある。カゴは建物たてものの2かいぶん相当そうとうする単位たんい昇降しょうこうし、下部かぶ奇数きすうかい上部じょうぶ偶数ぐうすうかい停止ていしする仕組しくみになっている。昇降しょうこうあたりの輸送ゆそうりょく向上こうじょうし、建物たてもののフロア面積めんせき効率こうりつてき利用りようできるというメリットがある一方いっぽうで、奇数きすう偶数ぐうすうかいあいだ移動いどうができない、一方いっぽうかい利用りようしゃ他方たほうかい利用りようしゃ乗降じょうこう必要ひつようがあるといったデメリットもある。
日本にっぽんでは六本木ろっぽんぎヒルズもりタワー虎ノ門とらのもんヒルズもりタワー東京とうきょうガーデンテラス紀尾井町きおいちょうオークラプレステージタワーミッドランドスクエア大阪おおさか大林おおばやしビルディングのみに導入どうにゅうされている。なお、もりタワー・東京とうきょうガーデンテラス紀尾井町きおいちょうのものは建物たてものかいだかちがいを吸収きゅうしゅうするためにカゴの上下じょうげかい間隔かんかく可変かへんになっている。

まきどうしき[編集へんしゅう]

4にんりなどの小型こがたエレベーターでは、さらなるしょうスペースのためにバランスウェイトを設置せっちしないことがある。この場合ばあいはカゴと乗員じょういん負荷ふかすべてをまきうえ負担ふたんすることになる。速度そくどがかなりおそいなどの欠点けってんがある。

油圧ゆあつしき[編集へんしゅう]

乗用じょうようでは機械きかいしつもうけるスペースがない、荷物にもつようではよりおおきな出力しゅつりょく必要ひつようなどの理由りゆう設置せっちされる。油圧ゆあつしきには2種類しゅるいあり、カゴにジャッキをつなげる直接ちょくせつしきとバランスウェイトをジャッキでげる間接かんせつしきがある。直接ちょくせつしきはロープやバランスウェイトが不要ふようである。マシンルームレスの登場とうじょうまきうえ改善かいぜんにより、近年きんねんでは減少げんしょう傾向けいこうにある。

水圧すいあつしき[編集へんしゅう]

水圧すいあつしき油圧ゆあつしき亜種あしゅであり、量産りょうさん機種きしゅではOTISしゃのスペックエコのみで採用さいようされている。直接ちょくせつ油圧ゆあつしきおな仕組しくみをとり、あぶらわりにみず使用しようしてにおいを解消かいしょうした。

スクリューしき[編集へんしゅう]

かごにけられたナット高速こうそく回転かいてんさせて昇降しょうこうけられたボルト利用りよう昇降しょうこうする。量産りょうさん機種きしゅでは日本にっぽんエレベーター製造せいぞうのSC309のみ採用さいようしている。

リニアモーターしき[編集へんしゅう]

ガイドレールとともにリニアモーターをけ、その動力どうりょくでカゴを上下じょうげさせるもの。摩擦まさつ影響えいきょうけないため高速こうそく運転うんてんくなどの利点りてんがあるが、設置せっちコストが非常ひじょうたかいためほぼ採用さいようされていない。

そらあつしき[編集へんしゅう]

2000ねんにアルゼンチンで発明はつめいされた方式ほうしき[18]空気圧くうきあつ利用りようした独特どくとく構造こうぞうになっている。おも家庭かていよう小型こがたエレベーターに使用しようされている。

制御せいぎょ方式ほうしき[編集へんしゅう]

制御せいぎょ方式ほうしき歴史れきし[編集へんしゅう]

昭和しょうわ40年代ねんだいごろまでは半導体はんどうたい技術ぎじゅつ現在げんざいのように発展はってんしていなかったために、エレベーターの制御せいぎょ回路かいろにはリレーしきシーケンス制御せいぎょ採用さいようされていた。いまでは到底とうていかんがえられないが、速度そくど制御せいぎょ、ドア開閉かいへい制御せいぎょ制御せいぎょ混雑こんざつ回避かいひ制御せいぎょなどありとあらゆる制御せいぎょ回路かいろすうひゃくからすうせんにもおよ大量たいりょうのリレーぐんとタイマーリレー、その機械きかいしき接点せってんによって構成こうせいされていた。リレーしき回路かいろおも手作業てさぎょう制御せいぎょ回路かいろ構築こうちくするので、回路かいろ設計せっけい回路かいろ変更へんこう多大ただい費用ひよう労力ろうりょくかるものがおおかった。さらに接点せってん接触せっしょく不良ふりょうきなどの動作どうさ不良ふりょうおおく、メンテナンスマンをおおいになやませたが、交換こうかんパーツの調達ちょうたつせい今日きょうでも良好りょうこうである。

昭和しょうわ50年代ねんだいはいると半導体はんどうたい産業さんぎょうやコンピューターテクノロジーが隆盛りゅうせいし、エレベーターの制御せいぎょ回路かいろにもマイコン方式ほうしきれられた。これによって機器きき設置せっち回路かいろ設計せっけい負担ふたんり、こう品質ひんしつ多彩たさい運転うんてん制御せいぎょ可能かのうになった。とくにモーター制御せいぎょでは加減かげんそく制御せいぎょ品質ひんしつ一段いちだん飛躍ひやくした。巻上まきあ電動でんどうには1980年代ねんだい前半ぜんはんまで、高速こうそくのものには直流ちょくりゅう電動でんどうが、低速ていそくのものには誘導ゆうどう電動でんどうもちいられ、速度そくど制御せいぎょ方式ほうしきはそれぞれワードレオナード方式ほうしききょくすう切替きりかえほういでパワーエレクトロニクス発展はってんによりサイリスタなどによる電動でんどう入力にゅうりょく電圧でんあつ制御せいぎょうつわった。1983ねん交流こうりゅう電力でんりょくVVVFインバータ制御せいぎょがエレベータけにも実用じつようされた。それ以降いこう高速こうそく低速ていそくともにインバータによる誘導ゆうどう電動でんどう駆動くどうて、現在げんざいでは永久えいきゅう磁石じしゃく同期どうき電動でんどう駆動くどうまきうえ主流しゅりゅうとなった。

一方いっぽう油圧ゆあつしきエレベーターでは流量りゅうりょう制御せいぎょバルブによる制御せいぎょもちいられ、あぶらゆたか積載せきさい荷重におもにより走行そうこう性能せいのう変動へんどうけやすかったが、1980年代ねんだい後半こうはん以降いこうはマイコン制御せいぎょやバルブの改良かいりょうにより解消かいしょうされた。また、1990年代ねんだいはいると規格きかくがたエレベーターを中心ちゅうしんにVVVFインバータ制御せいぎょ方式ほうしきひろ普及ふきゅうし、心地ごこち向上こうじょうしょうエネ、走行そうこう時間じかん短縮たんしゅく実現じつげんしている。

これらの技術ぎじゅつ革新かくしんによって、現在げんざいでは各階かくかいへの停止ていし位置いちをミリ単位たんいほろ調整ちょうせいすることが可能かのうとされている。

なお、半導体はんどうたい制御せいぎょすすんでいるが、重要じゅうよう箇所かしょにはリレーがのこっている。リレーは信号しんごうがわ動作どうさがわ電気でんきてき絶縁ぜつえんされているのでだい電流でんりゅうつよいこと、電磁波でんじはノイズつよいこと、むかしくら動作どうさ信頼しんらいせいたかくなっていることもあいまって、現在げんざいでもおも回路かいろ、ドア制御せいぎょ回路かいろなどの重要じゅうよう箇所かしょにリレーを部分ぶぶんてき使用しようしているメーカーはおおい。

停止ていしかい制御せいぎょ[編集へんしゅう]

1つの建物たてもの複数ふくすうのエレベーターがならんでいる場合ばあい、それらをおなじように各階かくかいめていくのは効率こうりつわるい。とくに、デパートなど、特定とくていのフロアなどにきゃく集中しゅうちゅうする場合ばあいには、そのかい優先ゆうせんてき輸送ゆそうすることがのぞましい。そのため、エレベーターの制御せいぎょ単独たんどくや、特定とくていかい停止ていし制御せいぎょフロアカット[19]もしくはサービスカット[20])をおこない、一部いちぶかいだけに停止ていしさせる急行きゅうこう運転うんてん(あるいは直通ちょくつう運転うんてん)をおこなうこともしばしば見受みうけられる。また、事務所じむしょビルでは、最終さいしゅう退すさかんしゃ防犯ぼうはん機器きき操作そうさした時点じてんでそのかい通過つうかし、最初さいしょ出勤しゅっきんしゃ入館にゅうかん手続てつづきをると停止ていしするというシステムを採用さいようするケースもある。屋上おくじょうかいには停止ていししないというシステムも、防犯ぼうはんじょう事情じじょうから実行じっこうされている。

心地ごこち[編集へんしゅう]

エレベーターにると、身体しんたいゆかけられたりあげられたりするような感覚かんかくがある。これはエレベーターの速度そくど変化へんかによってしょうずる加速度かそくど搭乗とうじょうしゃはたらくからである。はやはげしくわるようなエレベーターは搭乗とうじょうしゃにとって不快ふかいである。また、かごをガイドするガイドレールのかたによってはよこ方向ほうこうれが発生はっせいし、心地ごこちおおきく変化へんかする。ちょう高層こうそうビル運用うんようされるエレベーター(最下さいかかいから最上階さいじょうかいまで直通ちょくつうするような速度そくどはやいエレベーター)ではレールのゆがみやレール方法ほうほう加速度かそくどのコントロールに細心さいしん注意ちゅういはらわれている。横浜よこはまランドマークタワーのエレベーターはゆかめんてた硬貨こうかたおれないほどに心地ごこちがよいといわれる。これは、加速かそく制御せいぎょたくみさだけでなく、ガイドレールの配置はいちゆがみにまで丹念たんねんつくりこまれているからである。

構内こうないがい共用きょうようがた[編集へんしゅう]

一部いちぶ鉄道てつどうえきなどには「構内こうないがい共用きょうようがた」というエレベーターが存在そんざいする。これは、1だいのエレベーターで「えきがい改札かいさつがいコンコース」「改札かいさつないとプラットホーム」の移動いどうのみを可能かのうとするもので、近畿日本鉄道きんきにほんてつどう吉野線よしのせん福神ふくじんえき日本にっぽんはつ設置せっちされた。った場所ばしょによりりられる場所ばしょめられており、「えきがいとホームや改札かいさつない」や「改札かいさつがいとホーム」などの直接ちょくせつ移動いどうはできない。通常つうじょう、「改札かいさつない」と「改札かいさつがい」はどういち平面へいめんとなるため、かごのとびらは2つある場合ばあいおおい。本来ほんらい2だい以上いじょう必要ひつようなものが1だいですむため、設置せっちやメンテナンスのコストが大幅おおはば節減せつげんできる反面はんめん利用りようしゃはかごしかられるまでの時間じかんがかかる場合ばあいがある。そのため、エレベーターの利用りようすくない、小規模しょうきぼえき設置せっちされる場合ばあいおおい。交通こうつうバリアフリーほう施行しこう敷地しきち問題もんだいやエレベーターシャフトの設置せっちスペースに制約せいやくのあるえき改修かいしゅう工事こうじにおいて採用さいようされるケースもてきた。

シークレットコール[編集へんしゅう]

かぎ暗証あんしょう番号ばんごう入力にゅうりょくしないと呼出よびだしボタンやさきボタンが機能きのうしないエレベーター。認知にんちしょう入居にゅうきょしゃ不用意ふようい外出がいしゅつしてしまうのをふせぐため、特別とくべつ養護ようごかいのある老人ろうじんホーム設置せっちされているほか、建物たてもの所有しょゆうしゃ自宅じたくかい店舗てんぽ病院びょういん従業じゅうぎょういんなどといった、特定とくてい人物じんぶつ以外いがい利用りよう制限せいげんしたい場合ばあいにももちいられる。ぎゃくのパターンとして、かごない操作そうさばんでカードキーや特定とくていのコマンドを入力にゅうりょくすることによってゆかおこなかい設定せっていできるエレベーターもあり、特定とくていかいへの部外ぶがいしゃ立入たちいり制限せいげんしたい場合ばあい設定せっていされる。企業きぎょう本社ほんしゃビルで特定とくていかいまるごと役員やくいんしつになっている場合ばあい該当がいとうする。類例るいれいとしてビジネスホテルにて上下じょうげともフロントかいかなら停止ていしさせとびらしに乗客じょうきゃく確認かくにんするなど、外来がいらいしゃ使用しようするエレベーターでは停止ていしかい制御せいぎょ機能きのうたされることがある。

監視かんしカメラとの連動れんどう[編集へんしゅう]

監視かんしカメラでつねひとうごきを感知かんちし、はげしいうごきがあると注意ちゅういうながすアナウンスがながれるもの。エレベーターないあらそとうきたときや、防犯ぼうはん有効ゆうこうである。[21]

速度そくど[編集へんしゅう]

エレベーターの速度そくど一般いっぱんてきに45m/min~105m/min[22]のぼ世界せかい最速さいそくのエレベーターは中国ちゅうごく広州こうしゅうの「広州こうしゅうしゅう大福だいふく金融きんゆう中心ちゅうしん」にある75.6km/h(1,260m/min)の日立ひたちのエレベーターで[23]くだ世界せかい最速さいそくのエレベーターは横浜よこはまランドマークタワーにある45km/h(750m/min)の三菱電機みつびしでんきのエレベーターである[24]

定員ていいん容量ようりょう[編集へんしゅう]

定員と積載量の記載例
定員ていいん積載せきさいりょう記載きさいれい
大阪の大阪梅田ツインタワーズ・ノースのシャトルエレベータ室内(ホールから)定員は80名、5基が稼働している
大阪おおさか大阪おおさか梅田うめだツインタワーズ・ノースのシャトルエレベータしつない(ホールから)定員ていいんは80めい、5稼働かどうしている

日本にっぽんでは建築けんちく基準きじゅんほう規定きていにより、一人ひとりを65kg見積みつもって定員ていいん計算けいさんする[25][26]。かごのおおきさは小型こがたで1m四方しほうほど、大型おおがたでは2m以上いじょうのものもある。日本にっぽんでトップクラスの乗用じょうよう大型おおがたエレベーターは、1970ねん日本にっぽん万国博覧会ばんこくはくらんかい大阪おおさか万博ばんぱく)の日立ひたちグループかん設置せっちされた、130にん・8,350kgの内径ないけい6mのカゴがだい連結れんけつされた、日立ひたちせいかい油圧ゆあつエレベーター(現存げんそんしない)である[27]

機器きき設置せっち運用うんよう管理かんり[編集へんしゅう]

開発かいはつ[編集へんしゅう]

エレベーターを開発かいはつするさいには、テストするさい実際じっさいのビルとおなたかさの建設けんせつぶつ必要ひつようとなる。そのため、各社かくしゃではテストとうとよばれるたか建設けんせつぶつつくり、製品せいひん安全あんぜんせい機能きのうせいなどをテストしている。

設置せっち[編集へんしゅう]

成田国際空港に設置されていたオーチス製水平エレベーター、「成田空港第2ターミナルシャトルシステム」。 ご覧の通り、一見すると鉄道事業法による新交通システムのようであるが、成田国際空港という私有地内での運行であること、及び、運行により収益を得ていないこと等から、鉄道事業法による新交通システムではなく、建築基準法による水平エレベーター扱いであった。(現在は廃止)
成田なりた国際こくさい空港くうこう設置せっちされていたオーチスせい水平すいへいエレベーター、「成田空港なりたくうこうだい2ターミナルシャトルシステム」。
らんとおり、一見いっけんすると鉄道てつどう事業じぎょうほうによるしん交通こうつうシステムのようであるが、成田なりた国際こくさい空港くうこうという私有地しゆうちないでの運行うんこうであること、および、運行うんこうにより収益しゅうえきていないことひとしから、鉄道てつどう事業じぎょうほうによるしん交通こうつうシステムではなく、建築けんちく基準きじゅんほうによる水平すいへいエレベーターあつかいであった。(現在げんざい廃止はいし)
空母「ジョン・C・ステニス」のエレベーター
空母くうぼジョン・C・ステニス」のエレベーター

オフィスビルとう高層こうそう建築けんちくぶつには、エレベーターが必須ひっすである。日本にっぽんなどでは高齢こうれいなどのためバリアフリー重要じゅうようせいたかい。また、近年きんねん経済けいざい発展はってんのめざましい中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこくは、ビルなどの建設けんせつラッシュであるため、エレベーターを製造せいぞうするメーカーの競争きょうそうはげしい。かくメーカーでは差別さべつはか意味いみで、さまざまな機能きのうなどがけられたエレベーターが製造せいぞうされ存在そんざいする。また建築けんちくぶつ以外いがいにも、船舶せんぱく艦艇かんていあげだんふくむ)・陸上りくじょう車両しゃりょう内外ないがい(リフターづけはしご自動車じどうしゃパワーゲート・バスない)・大形おおがた航空機こうくうきないとうにも設置せっちされたエレベーターが存在そんざいする。

運用うんよう[編集へんしゅう]

乗務じょうむいん[編集へんしゅう]

防災ぼうさい[編集へんしゅう]

建物たてもの避難ひなん[編集へんしゅう]

基本きほんてき火災かさい避難ひなんには使用しようしないことと表示ひょうじされている。しかし、マンションの高層こうそうともな東京とうきょう消防庁しょうぼうちょう停電ていでん対策たいさく予備よび電源でんげん防災ぼうさいセンターとの通信つうしん設備せつびなどの厳格げんかく要件ようけんしたうえ条件じょうけんたす場合ばあいには火災かさい避難ひなんにエレベーターを使つかうよう指導しどうすることとなった。


耐震たいしん基準きじゅん[編集へんしゅう]

アメリカ西海岸にしかいがん地域ちいき地震じしん多発たはつ地域ちいきでありカリフォルニア州法しゅうほうはエレベーターにかんする耐震たいしん規定きていもうけられている[14]

防犯ぼうはん[編集へんしゅう]

エレベーターない構造こうぞうじょう密室みっしつになりがちであるため、痴漢ちかんなどの犯罪はんざい発生はっせいする可能かのうせいすくなくない。そのため、エレベーターには管理かんり会社かいしゃ通報つうほうできる装置そうちそなえられている。

自主じしゅ防犯ぼうはん[編集へんしゅう]

乗客じょうきゃく自主じしゅてき防犯ぼうはん対策たいさくとして、以下いかのものがある[28]

  • まえ周囲しゅうい不審ふしん人物じんぶつがいないか確認かくにんする。
  • ったらかべにし非常ひじょうベルとうのボタンがせる場所ばしょまえつ。
  • 不安ふあんかんじたらすべてのかいのボタンをし、ひらきとびらしたらすぐにりる。
  • なるべく見知みしらぬひと2人ふたりきりでらない。

管理かんり[編集へんしゅう]

エレベーターは可動かどう経年けいねん変化へんかによって消耗しょうもうする部品ぶひんがあり、定期ていきてきなメンテナンスを必要ひつようとする。メンテナンスをおこなわないエレベーターは重大じゅうだい事故じこまねきかねない。

寿命じゅみょう[編集へんしゅう]

エレベーターの寿命じゅみょう機器きき全体ぜんたいとしてかんがえた場合ばあいながく、25ねん前後ぜんこう使用しようされることがおおい。法定ほうてい償却しょうきゃく耐用たいよう年数ねんすうは17ねんさだめられている。ただし、電子でんし部品ぶひんやワイヤー、軸受じくうけなどはほぼ10ねんなど、個々ここ部品ぶひん寿命じゅみょう一般いっぱんてき物理ぶつりてき寿命じゅみょう大差たいさない。寿命じゅみょうむかえた場合ばあいには、一式いっしきえる撤去てっきょ新設しんせつ工事こうじだけでなく、リニューアル延命えんめい工事こうじひろ施工しこうされ、まきうえやかご・レールはそのまま使用しようするが、電動でんどう制御せいぎょ機器きき最新さいしんがたのものにえて最新さいしんがた同等どうとう性能せいのう発揮はっきできるようにする。とくに1980年代ねんだい以前いぜん製造せいぞうされたエレベーターはおそくとも2012ねんまでに部品ぶひん供給きょうきゅう停止ていし予告よこくされている[29][30][31]ので、リニューアルは必須ひっすとなる。

日本にっぽんにおけるエレベーター[編集へんしゅう]

法令ほうれいとう[編集へんしゅう]

日本にっぽんにおいては建築けんちくぶつ設置せっちされるものは建築けんちく基準きじゅんほう適用てきようける[14]。また、労働ろうどう基準きじゅんほう指定してい事業じぎょうしょ設置せっちされるものには労働ろうどう安全あんぜん衛生えいせいほう適用てきようける[14]

日本にっぽん昇降しょうこう(エレベーター、エスカレーター、小荷物こにもつ専用せんよう昇降しょうこうとう)を建築けんちくぶつ設置せっちする場合ばあいは、建築けんちく基準きじゅんほう規定きていもとづく確認かくにん完了かんりょう検査けんさけなければならない。しかし、建築けんちく基準きじゅんほうさだめる昇降しょうこうであるにもかかわらず、建築けんちく基準きじゅんほう規定きていもとづく確認かくにん完了かんりょう検査けんさけずに設置せっちされている昇降しょうこう違法いほう設置せっちエレベーターという。

建築けんちく基準きじゅんほう各種かくしゅ法令ほうれいでは、5かいけん以下いか建築けんちくぶつ集合しゅうごう住宅じゅうたく雑居ざっきょビルなど)ではエレベーターの設置せっち義務ぎむづけられていない[注釈ちゅうしゃく 2]が、6かいけん以上いじょう建築けんちくぶつてるときは、(屋上おくじょうのぞく)すべてのかい停止ていしするエレベーターの設置せっち必須ひっすとなり、設置せっちしていない建物たてものには建築けんちく許可きょかないが、昭和しょうわ50年代ねんだい以前いぜん建築けんちくされたふる集合しゅうごう住宅じゅうたくだと、一部いちぶかいにしか停止ていししない(すべてのかい停止ていししない)「スキップフロアかた」を採用さいようしているのもある。

とく工場こうじょう作業場さぎょうばとう多数たすう設置せっちされている、労働ろうどう安全あんぜん衛生えいせいほう規定きていされる荷物にもつようエレベーターや簡易かんいリフトは、労働ろうどう安全あんぜん衛生えいせいほうとも一般いっぱんのエレベーターと同様どうよう建築けんちく基準きじゅんほう規定きてい適用てきようされる。とく労働ろうどう安全あんぜん衛生えいせいほう規定きていされている簡易かんいリフトは、かごのゆか面積めんせきにより建築けんちく基準きじゅんほう小荷物こにもつ専用せんよう昇降しょうこう規定きていされるものをのぞき、そのおおくは建築けんちく基準きじゅんほう規定きていされるエレベーターの基準きじゅん適用てきようされるが、その基準きじゅんたしていないものが数多かずおお設置せっちされている。

さらに、昇降しょうこうかべ設定せっていされていないなど建築けんちく基準きじゅんほうはもちろん、労働ろうどう安全あんぜん衛生えいせいほう簡易かんいリフトの規定きていすらたしていない非常ひじょう危険きけん違法いほう設置せっちエレベーターも数多かずおお設置せっちされており、毎年まいとし全国ぜんこく工場こうじょうとう多数たすう死傷ししょう事故じこ発生はっせいしている。こうしたことから、全国ぜんこく特定とくてい行政ぎょうせいちょうおよ労働ろうどう基準きじゅん監督かんとくしょは、違法いほう設置せっちエレベーターにかんする周知しゅうち活動かつどうとうおこなっている。

はすぎょうエレベーター水平すいへいエレベーターと、鉄道てつどうケーブルカー含)・鉄道てつどうがた遊戯ゆうぎ施設しせつ基本きほん構造こうぞうじょう区別くべつ曖昧あいまいであり、管轄かんかつ法規ほうき峻別しゅんべつしている。

法令ほうれいじょう区分くぶん[編集へんしゅう]

エレベーターとは、建築けんちく基準きじゅんほうだい34じょう規定きていされる「昇降しょうこう」の一種いっしゅべつである。なお、この「昇降しょうこう」は建築けんちく基準きじゅんほう施行しこうれいだい129じょうの3の規定きていにより、おおきく「エレベーター」、「エスカレーター」、「小荷物こにもつ専用せんよう昇降しょうこう」の3種類しゅるいけられている。

エレベーターの種別しゅべつ[編集へんしゅう]

建築けんちく基準きじゅんほう規定きていされる「エレベーター」には以下いか用途ようと種別しゅべつさだめられている。

乗用じょうようエレベーター
おもひと輸送ゆそう目的もくてきとするもの。マンション公団こうだん住宅じゅうたく、オフィスビル、商業しょうぎょう施設しせつ宿泊しゅくはく施設しせつ総合そうごう病院びょういん一戸建いっこだ住居じゅうきょなどに設置せっちされている。とく住戸じゅうこないのみを昇降しょうこうするエレベーターでかごゆか面積めんせきが1.1 m2以下いかのものは、ホームエレベーターという(別記べっき記載きさい)。また、マンションとうでは、かごないにトランクが設置せっちされている場合ばあいがあり、寝台しんだいやストレッチャーにせた患者かんじゃ病院びょういんへの搬送はんそうや、棺桶かんおけげするためとう使用しようされる。
ひと共用きょうようエレベーター
ひとおよ荷物にもつ輸送ゆそうすることを目的もくてきとするもの。法規ほうきじょう取扱とりあつかいは乗用じょうようおなじ。
寝台しんだいようエレベーター
しゅとして病院びょういん養護ようご施設しせつとうもちいられ、寝台しんだいストレッチャーせた患者かんじゃ輸送ゆそうすることをおも目的もくてきとしていることから、法規ほうきじょう取扱とりあつかい乗用じょうようより緩和かんわされている。建築けんちく基準きじゅんほう施行しこうれいだい129じょうの3により寝台しんだいやストレッチャーを日常にちじょうてき使用しようする建物たてもの以外いがいへの設置せっちきんじられている。また、多人数たにんずう場合ばあい考慮こうりょし、乗用じょうようエレベーターを併設へいせつすることもある。
荷物にもつようエレベーター
おも荷物にもつ輸送ゆそうする目的もくてきのためのもの。荷扱にあつかいしゃまたは運転うんてんしゃ以外いがい利用りよう不可ふか。なお、労働ろうどう安全あんぜん衛生えいせいほう規定きていされる「簡易かんいリフト」にも、建築けんちく基準きじゅんほう規定きていされる「エレベーター」もしくは「小荷物こにもつ専用せんよう昇降しょうこう」の規定きてい適用てきようされる。
自動車じどうしゃ運搬うんぱんようエレベーター
おも駐車ちゅうしゃじょう設置せっちされ、自動車じどうしゃ輸送ゆそうすることを目的もくてきとするもの。自動車じどうしゃ運転うんてんしゅ以外いがいることはきんじられている。[よう出典しゅってん]
小荷物こにもつ専用せんよう昇降しょうこう
つぎの3つの条件じょうけんすべたしたものとなる。おも物品ぶっぴん運搬うんぱん目的もくてきとしたものでひとることは厳禁げんきんである。かつては「ダムウェーター」という名称めいしょうだったが、dumbwaiterがdumb(ものえない, くちのきけない)waiter(給仕きゅうじじん)として差別さべつ用語ようごにあたるため[注釈ちゅうしゃく 3]小荷物こにもつ専用せんよう昇降しょうこうえられた。建築けんちく基準きじゅんほう条文じょうぶん同様どうよう変更へんこうされている。
  1. かごのゆか面積めんせきが1平方へいほうメートル以下いか
  2. かご天井てんじょうたかさが1.2 m以下いか
  3. 積載せきさいりょうが500 kg以下いか
労働ろうどう安全あんぜん衛生えいせいほう規定きていされる「簡易かんいリフト」は、上記じょうきの1・2のいずれか一方いっぽうでもたしていれば該当がいとうする。

特殊とくしゅ構造こうぞうまたは使用しよう形態けいたいのエレベーター[編集へんしゅう]

建築けんちく基準きじゅんほう規定きていされるエレベーターは、前記ぜんき規定きていされるもの以外いがい以下いかのものが規定きていされている。

天井てんじょう救出きゅうしゅつこうがないエレベーター
かごの天井てんじょう救出きゅうしゅつよう開口かいこうもうけないエレベーター。
オープンタイプエレベーター
昇降しょうこうかべまたはがこいの一部いちぶゆうしないエレベーター。
昇降しょうこう行程こうていみじかいエレベーター
昇降しょうこう行程こうていが7 m以下いか乗用じょうようエレベーターおよ寝台しんだいようエレベーター。地震じしん管制かんせい運転うんてん装置そうちなど一部いちぶ安全あんぜん装置そうち緩和かんわされている。
ていかく速度そくどはやいエレベーター
かごのていかく速度そくどが240 m/min以上いじょう乗用じょうようエレベーター。
ホームエレベーター
かごが住戸じゅうこないのみを昇降しょうこうする昇降しょうこう行程こうていが10 m以下いかのエレベーターで、かごのゆか面積めんせきが1.1 m2以下いかのもの。通常つうじょう乗用じょうようエレベーターと比較ひかくして安全あんぜん装置そうち一部いちぶ緩和かんわされている。また、建築けんちく基準きじゅんほうだい12じょう規定きていされる定期ていき報告ほうこく義務付ぎむづけられていない。
かごの天井てんじょうなどがない自動車じどうしゃようエレベーター
自動車じどうしゃ運搬うんぱんようエレベーターで、かごのかべまたはがこい、天井てんじょうおよび出入口でいりぐち全部ぜんぶまたは一部いちぶゆうしないもの。
ヘリポートようエレベーター
ヘリコプターの発着はっちゃくようきょうされる屋上おくじょう突出とっしゅつして停止ていしするエレベーターで、屋上おくじょう部分ぶぶん昇降しょうこうがこいの全部ぜんぶまたは一部いちぶゆうしないもの。
おも鉄道てつどう会社かいしゃ設置せっちしているくるまいす昇降しょうこう装置そうち エスカル
ロングスパンエレベーター
資材しざい作業さぎょういん搬送はんそうする建設けんせつ工事こうじようはばひろ仮設かせつのエレベーター。
段差だんさ解消かいしょう
くるまいすにすわったまま使用しようするエレベーター。かごのていかく速度そくどが15 m/min以下いかかつそのゆか面積めんせきが2.25 m2以下いかで、昇降しょうこう行程こうていが4 m以下いかまたは階段かいだんおよび傾斜けいしゃ沿って昇降しょうこうするもの。なお、荷物にもつようのリフトはこの規定きていによらない。
いすしき階段かいだん昇降しょうこう
階段かいだんおよ傾斜けいしゃ沿って一人ひとりものがいすにすわった状態じょうたい昇降しょうこうするエレベーターで、ていかく速度そくどが9 m/min以下いかのもの。

常用じょうようエレベーター[編集へんしゅう]

常用じょうようエレベーターをしめすプレートとかごもどしボタン

建築けんちく基準きじゅんほうだい34じょう2こう)により、地上ちじょうからのたかさが31 m以上いじょうあるか、または45 mあるかまたは、地上ちじょう11かい以上いじょう一部いちぶのマンションでは16かい以上いじょう)の建築けんちくぶつには、一般いっぱんようのエレベーターのほかに、常用じょうようエレベーターの設置せっち義務付ぎむづけられる。これは災害さいがい発生はっせい高層こうそう建築けんちくでは消防しょうぼうたい階段かいだんがって救出きゅうしゅつかうことが困難こんなんであるためであり、専用せんよう運転うんてんえられる装備そうびをもつ。また地上ちじょうから10かい以下いかでは設置せっち義務付ぎむづけされないが設置せっちされているケースもある。

常用じょうようエレベーターは、火災かさいとう商用しょうよう電源でんげん遮断しゃだんされても運転うんてんできるよう非常ひじょう電源でんげんディーゼル発電はつでんなど)から電気でんきけられ、電線でんせん普通ふつう火災かさいけないよう耐火たいか電線でんせんもちいて配線はいせんする。

かつては機械きかいしつがないタイプは一切いっさいみとめられていなかった[注釈ちゅうしゃく 4]が、2015ねん国土こくど交通省こうつうしょう告示こくじ改正かいせい[注釈ちゅうしゃく 5]により、駆動くどう装置そうち制御せいぎょばんとうを、最上階さいじょうかいフロアゆかめんより上方かみがた設置せっちした機械きかいしつしタイプは常用じょうようエレベーターとして適用てきようすることがみとめられた[32]。この告示こくじはその2017ねんふたた改正かいせいされ、IPX2以上いじょう防水ぼうすい措置そちこうじることで、最上階さいじょうかいゆかめんよりも下方かほう制御せいぎょばん駆動くどう装置そうち設置せっちすることができるようになった[33]

またかつては一般いっぱんようエレベーターよりも速度そくどおそ仕様しようおおかったので(現在げんざい最上階さいじょうかいまで1ふん以内いない到達とうたつできることが条件じょうけんで、60 m/minが下限かげん)、乗用じょうようとして使用しようされることはほとんどなく、通常つうじょう荷物にもつ輸送ゆそうやビルメンテナンス要員よういん警備けいびいん移動いどうもちいられてきた。そのため用途ようと種別しゅべつはほとんどの場合ばあいひとよう」となっており、最近さいきん一部いちぶのぞ一般いっぱんきゃくれないように設置せっちされることがおおい。一部いちぶ建物たてものでは、一般いっぱんきゃく利用りようするエレベーターと常用じょうようエレベーターを兼用けんようしている建物たてものもある。

なお、常用じょうようエレベーターは設置せっちされている建物たてものすべてのかい停止ていしでき、かつ全階ぜんかいのエレベーターホールにはかご位置いちらせるインジケーター設置せっちしなければならず、エレベーターホールも防火ぼうかひとしによりけむりほのお完全かんぜん遮断しゃだんすることができる構造こうぞう必要ひつようになる。乗場のりばには常用じょうようエレベーターをしめす、あか文字もじで「常用じょうようエレベータ」、そのした最大さいだい定員ていいん積載せきさい荷重かじゅう記載きさいしたプレートを掲示けいじしなければならない。定員ていいん最低さいていで17めい積載せきさい荷重かじゅう1,150 kg)とさだめられている。消防しょうぼうたい専用せんよう装備そうびとして、おもに1かい避難ひなんかい設置せっちされ、すとのかごないおよび、乗場のりばびをすべ解除かいじょもどしボタンのあるかい直行ちょっこうする「かごもどしボタン」、建物たてもの管理かんりしゃ警備けいびいんからかぎりて操作そうさすると消防しょうぼうたい専用せんようわる「いち消防しょうぼう消防しょうぼうえスイッチ」がある。

いち消防しょうぼう運転うんてんでは乗場のりばびが無効むこうになり、一種いっしゅ専用せんよう運転うんてんとなる。消防しょうぼう運転うんてんでは乗場のりば検出けんしゅつ装置そうち無効むこうとなり、かごまたは乗場のりばとびらまらない状態じょうたいでも走行そうこう可能かのうになるが、速度そくど最高さいこうでも90 m/minに制限せいげんされる。

製造せいぞうメーカー[編集へんしゅう]

  • 日本にっぽんおもなメーカー(大手おおて
  • 船舶せんぱくようおもなメーカー
  • かつて存在そんざいしたメーカー
    • シンドラーエレベータ - きゅう日本にっぽんエレベーター工業こうぎょう2006ねんのエレベーターでの死亡しぼう事故じこ発生はっせい規模きぼ縮小しゅくしょうし、2016ねんあき日本にっぽんでのエレベーター・エスカレーター事業じぎょうから撤退てったい。その捜査そうさ訴訟そしょう対応たいおうする企業きぎょうとして存続そんぞくしていたが、2021ねん清算せいさんされた。事業じぎょう撤退てったい以降いこう日本にっぽんにおけるシンドラーしゃせいきゅう日本にっぽんエレベーター工業こうぎょうせいふくむ)のエレベーターの保守ほしゅ点検てんけん修理しゅうり改修かいしゅう日本にっぽオーチス・エレベータいでっている[注釈ちゅうしゃく 6]、グループであった、シンドラーエレベータ純正じゅんせいけん独立どくりつ保守ほしゅ会社かいしゃマーキュリーアシェンソーレげんマーキュリーエレベータ)は同社どうしゃ譲渡ゆずりわたされ、完全かんぜん独立どくりつけいとなった。なお、大阪おおさか本社ほんしゃかまえる日本にっぽんエレベータ工業こうぎょうとは資本しほん関係かんけいもなく、まった関係かんけいはない。
    • 日本にっぽんエレベーター製造せいぞう - 旧東きゅうとうまつ工作こうさくしょ。1915ねん前身ぜんしんひがしまつ工作こうさくしょ製造せいぞうした、わがくにはつ国産こくさんした乗用じょうようエレベーターとなった「ひがしまつしきエレベーター」とばれるしボタンしきぜん自動じどうエレベーターが大阪おおさか本町ほんちょう呉服ごふくてん設置せっちされた。そのひがしまつたかしはわがくに最初さいしょ法人ほうじん組織そしき日本にっぽんエレベーター製造せいぞうを1919ねん設立せつりつした。当時とうじ関西かんさい方面ほうめん建築けんちく設計せっけいかい活躍かつやくしていた片岡かたおかやすし博士はかせ社長しゃちょうひがしまつたかし常務じょうむ取締役とりしまりやくとなって自身じしん経営けいえいするひがしまつ工作こうさくしょ継承けいしょうした。当初とうしょ交流こうりゅういちだん制御せいぎょ低速ていそく交流こうりゅうエレベーターが主体しゅたいであったが、1931ねんには明電舎めいでんしゃ協力きょうりょくして国産こくさん技術ぎじゅつによるはつの90 m/min直流ちょくりゅうエレベーターを製造せいぞうした。当時とうじいちしゃ電気でんきひん機械きかいひんをすべて製造せいぞうするのはむずかしかったため、電気でんきひん専門せんもんメーカーの協力きょうりょくていた。その国産こくさん技術ぎじゅつ奨励しょうれい時流じりゅうり1936ねんあたらしく完成かんせいした国会こっかい議事堂ぎじどうのエレベーター一式いっしき納入のうにゅうするなど、国内こくないトップメーカーとしておおくの業績ぎょうせきげた。1936ねん日立製作所ひたちせいさくしょ買収ばいしゅうされ、販売はんばい据付すえつけ保守ほしゅ分担ぶんたんする会社かいしゃとして存続そんぞくしたが、1940ねん解散かいさんしてエレベーター事業じぎょう日立製作所ひたちせいさくしょ一本いっぽんされた。日立製作所ひたちせいさくしょ買収ばいしゅうされるまでに合計ごうけいやく3,000だいのエレベーターを製造せいぞうした。なお、げん日本にっぽんエレベーター製造せいぞうとはべつ会社かいしゃである。
    • コネ - 2002ねん第三者だいさんしゃ割当わりあて増資ぞうしにより、東芝とうしばかぶ取得しゅとくしたことで東芝とうしばとの資本しほん関係かんけい構築こうちく[35]実験じっけんとう共同きょうどうでエレベーターを開発かいはつするなどしていたが、2015ねん日本にっぽんから撤退てったい純正じゅんせい保守ほしゅ東芝とうしばより昇降しょうこう部門ぶもん全面ぜんめん移管いかんした東芝とうしばエレベータつづっている。

2022ねん現在げんざい日本にっぽん国内こくないでのそう据付すえつけ台数だいすうベースでのシェア以下いかのとおり。

以上いじょうの5しゃでシェアやく9わりめ、以降いこうシンドラーエレベータ中央ちゅうおうエレベータ工業こうぎょうとうがそのめる。

以前いぜん、フジテックは2007ねん時点じてんでは大手おおて5しゃなか最下位さいかいであったが、近年きんねんエクシオール(同社どうしゃせい現行げんこう主力しゅりょく製品せいひん。エアコンを標準ひょうじゅん搭載とうさいしている。)をだい規模きぼ展開てんかいするなど日本にっぽん全国ぜんこくでシェアをきゅう拡大かくだいし、国内こくない4おどた。

小荷物こにもつ専用せんよう昇降しょうこう上記じょうきの5しゃ生産せいさんしているが、これにかぎればクマリフトがシェア1となっている。なお、三菱電機みつびしでんき小荷物こにもつ専用せんよう昇降しょうこう子会社こがいしゃ菱電エレベりょうでんえれべタ施設たしせつ自社じしゃではRYODENブランドの「リョーデンリフト」として販売はんばい日本にっぽオーチス・エレベータにも供給きょうきゅう)のOEMである。フジテックはせいでんしゃのOEMで小荷物こにもつ専用せんよう昇降しょうこうのみの設置せっちみとめていない(同社どうしゃせいエレベーター・エスカレーターと同時どうじ設置せっちでなければ販売はんばいしない)。

メーカーの選定せんていさいしては、建物たてもの所有しょゆうしゃ資本しほん系列けいれつ融資ゆうしもと金融きんゆう機関きかん系列けいれつからむことがおおい。たとえば、まるうちビルディング横浜よこはまランドマークタワーなど三菱地所みつびしじしょ所有しょゆうする建物たてものでは、必然ひつぜんてき三菱みつびしせい採用さいようされることになる(ただし、横浜よこはまランドマークタワーのプラザとうのように、メーカーめいせられているがパネル形状けいじょうからあきらかに日立ひたちせいとわかるなど例外れいがいがある)三井不動産みついふどうさんけいのビル、ららぽーとひとしではフジテックせいエレベーターがおお採用さいようされている。[36][37][38]また、ラゾーナ川崎かわさきのように、東芝とうしば土地とち出来でき建物たてもの東芝とうしばエレベータが使つかわれている。さらに特殊とくしゅ事例じれいとして、茨城いばらきけんうちでは日立製作所ひたちせいさくしょ創業そうぎょうした日立ひたちがあることから比較的ひかくてき県内けんない茨城いばらきけんちょう日立ひたち庁舎ちょうしゃ、コートホテル水戸みと、クラウンホテル勝田かつた2ごうてんとう)では日立ひたちせいのエレベーターが採用さいようされることがおおくなっている。

ぎゃく大手おおてスーパーマーケットチェーン、一般いっぱん工場こうじょう財閥ざいばつけいのぞ不動産ふどうさん業者ぎょうしゃによる賃貸ちんたいマンションや分譲ぶんじょうマンションなどは建物たてものによってさまざまであり、これは設計せっけい事務所じむしょ設備せつび設計せっけいおこなさいに、参考さんこうとしてメーカーが設計せっけい図面ずめんじょう選定せんていされていることがおおいものの、エレベーターの確認かくにん申請しんせい建築けんちく設計せっけい図面ずめんとはべつ提出ていしゅつされ、メーカーを変更へんこうしてもとく問題もんだいはないためであり、施工しこう段階だんかいで、元請もとうけ業者ぎょうしゃによる見積みつもりがられたさいに、元請もとうけ業者ぎょうしゃによって安価あんかなメーカーがえらばれることおおいためである。一部いちぶマンションなどでは、保守ほしゅ点検てんけん効率こうりつ・コスト削減さくげんなどの観点かんてんからデベロッパーの管理かんり会社かいしゃによってメーカーが指定していされることもしばしばだ。

メーカーの業種ぎょうしゅ大抵たいてい機械きかい」だが、三菱電機みつびしでんきビルソリューションズと日立ひたちビルシステムだけは「建設けんせつぎょう」となっている。この2しゃはそもそも建築けんちくぶつ管理かんりごうであることにちなむ。

メンテナンス(保守ほしゅ[編集へんしゅう]

メンテナンスはメーカー自身じしん、もしくは系列けいれつのメンテナンス会社かいしゃおこなうケースがほとんどである。一方いっぽう、メーカー系列けいれつぞくさない独立どくりつけいメンテナンス会社かいしゃもある。比較的ひかくてき割高わりだかなメーカーけいのメンテナンスにたいして、近年きんねん安価あんか料金りょうきんかかげる独立どくりつけいメンテナンス会社かいしゃへのえもられる。1980年代ねんだい独立どくりつけいメンテナンス会社かいしゃたいするメーカーの部品ぶひんしぶりが問題もんだいとなり、独立どくりつけいメンテナンス会社かいしゃがメーカーを相手取あいてどって裁判さいばんこし、10ねんがかりで勝訴しょうそした。しかし、メーカーと独立どくりつけいメンテナンス会社かいしゃとの関係かんけい険悪けんあくなのは現在げんざいわらず、2009ねん国土こくど交通省こうつうしょうおこなった実態じったい調査ちょうさでこれがりになった[39]独立どくりつけいメンテナンス会社かいしゃ業界ぎょうかい団体だんたい日本にっぽんエレベーター協会きょうかいからも事実じじつじょう排除はいじょされており、加盟かめいしている会社かいしゃはほとんどない。東芝とうしばエレベータは独立どくりつけいメンテナンス会社かいしゃたいする部品ぶひん供給きょうきゅうについて価格かかく納期のうきなどできびしい条件じょうけんになると公言こうげんしていた[40]現在げんざい独立どくりつけい言及げんきゅうした記述きじゅつ削除さくじょされている)。また、商品しょうひん性質せいしつじょう個人こじん顧客こきゃくがメインの三菱みつびし日立ひたちホームエレベーターやパナソニック ホームエレベーターでは、独立どくりつけいメンテナンス会社かいしゃにメンテナンスを依頼いらいしないように案内あんないしている[41][42]

また、フジテック基本きほんてき自社じしゃメンテナンスを推奨すいしょうしており、独立どくりつけいメンテナンスになる場合ばあいには新設しんせつ設置せっち基本きほんてきおこなわない。ただし、既存きそんフジテックせいエレベーターを独立どくりつけいメンテナンスに変更へんこうすることは可能かのうである。

その一方いっぽうで、後述こうじゅつとお東芝とうしばエレベータが独立どくりつけいのエス・イー・シーエレベーターと業務ぎょうむ提携ていけいするなど、従来じゅうらい保守ほしゅ収益しゅうえきをあげるビジネスモデルにかげりもてきており、メーカーと独立どくりつけい関係かんけいにも変化へんかられるようになった。

日本にっぽんでの保守ほしゅ契約けいやく形態けいたい[編集へんしゅう]

  • POG(パーツ・オイル・グリース)
そのとおり、電球でんきゅうるいなどの消耗しょうもう部品ぶひん(パーツ)・潤滑油じゅんかつゆ(オイル・グリース)のおよ補給ほきゅうのみを保証ほしょう範囲はんいとする保守ほしゅ契約けいやく主要しゅよう部品ぶひんえは、個別こべつ有償ゆうしょうにてえを発注はっちゅうすることになる。
  • FM(フルメンテナンス)
前述ぜんじゅつのPOG契約けいやくくわえて、意匠いしょう部品ぶひん以外いがい主要しゅよう部品ぶひん保証ほしょう範囲はんいとしている保守ほしゅ契約けいやく。POG契約けいやくでは個別こべつ有償ゆうしょう対応たいおうとなる主要しゅよう部品ぶひんえを、保守ほしゅ会社かいしゃがわ立案りつあんする保全ほぜん計画けいかくもとづいて定期ていきてき実施じっしすることにより、かく機器きき状態じょうたい悪化あっかおさえられるというメリットがある。

日本にっぽんでのメンテナンス形態けいたい[編集へんしゅう]

  • メーカーの子会社こがいしゃ
    • エレケア - 日立ひたちビルシステム子会社こがいしゃ
    • 菱電エレベりょうでんえれべタ施設たしせつ - 三菱電機みつびしでんきビルソリューションズ子会社こがいしゃ同社どうしゃせいエレベーターの実施じっし設計せっけい据付すえつけ工事こうじおこなう。純正じゅんせい保守ほしゅおこなっているほか自社じしゃ製品せいひんである小荷物こにもつ専用せんよう昇降しょうこうのリョーデンリフトの設計せっけい製造せいぞうけをおこなう。
    • トーコービルシステム - 三菱電機みつびしでんきグループ。三菱電機みつびしでんきビルソリューションズ子会社こがいしゃ菱電エレベりょうでんえれべタ施設たしせつとはことなり、三菱みつびし日立ひたちホームエレベーターの据付すえつけになっている。メーカー純正じゅんせい同等どうとう保守ほしゅけられる。
  • 独立どくりつけい一部いちぶ

著名ちょめいなエレベーター[編集へんしゅう]


海外かいがいにおけるエレベーター[編集へんしゅう]

法令ほうれいとう[編集へんしゅう]

北米ほくべい欧州おうしゅう国々くにぐにでは日本にっぽんとはことなり法令ほうれい直接ちょくせつ構造こうぞう基準きじゅんとうもうけているわけではない。

ヨーロッパではEU圏内けんない市場いちば出回でまわ製品せいひんとう均一きんいつ安全あんぜんせい確保かくほするため製品せいひんごとに指令しれいされており、昇降しょうこうにもlift Directiveという指令しれいがあり、これにもとづいて欧州おうしゅう統一とういつ規格きかくENがさだめられている。

アメリカではASMEA17.1、カナダでもB44という基準きじゅん指定していされているが、規格きかく各州かくしゅう州法しゅうほうさだめられており、どの年度ねんどばん基準きじゅんにしているかは各州かくしゅうによりことなる。

韓国かんこくでは、昇降しょうこう安全あんぜん管理かんりほうという法律ほうりつにより、エレベーターの製造せいぞう輸入ゆにゅう)、設置せっち維持いじ管理かんりについてさだめられている。行政ぎょうせい安全あんぜん傘下さんか韓国かんこく昇降しょうこう安全あんぜん公団こうだん(KoELSA)がその任務にんむにあたる。

製造せいぞうメーカー[編集へんしゅう]

著名ちょめいなエレベーター[編集へんしゅう]

中国ちゅうごく[編集へんしゅう]

ドイツ[編集へんしゅう]

米国べいこく[編集へんしゅう]

  • ICBMタイタンI - 地下ちかサイロない直立ちょくりつ状態じょうたい保管ほかんし、発射はっしゃには直立ちょくりつのまま燃料ねんりょう注入ちゅうにゅうし、燃料ねんりょうみで105 tちょうになる全長ぜんちょう31 mのミサイル本体ほんたいと、そのべつ重量じゅうりょう支持しじたい一緒いっしょにエレベーターで地上ちじょうげ、地上ちじょう点火てんか発射はっしゃした。このサイロエレベーターは量産りょうさんされた。

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ これはJIS独自どくじのものではなく、国語こくご審議しんぎかい審議しんぎして内閣ないかくさだめた内閣ないかく告示こくじもとづいている。外来がいらい表記ひょうきは『内閣ないかく告示こくじだいごう』(平成へいせい3ねん6がつ28にち)によってさだめられており、その「用例ようれいしゅう」には、「エレベーター/エレベータ」の両方りょうほう記載きさいされている。JIS C 3408「エレベータようケーブル」などのJIS規格きかくでは、「エレベータ」を採用さいようしている。
  2. ^ 高齢こうれいしゃ障害しょうがいしゃ来訪らいほう想定そうていされる、公共こうきょうせいたか施設しせつ病院びょういん老人ろうじんホームまち村役場むらやくばショッピングセンターなど)であれば、2かい〜5かいけんでもエレベーターの設置せっちがほぼ必須ひっすとなる。
  3. ^ これは日本にっぽんでのはなしであり、英語えいごばんWikipediaでもdumbwaiterこうはそのままである。
  4. ^ 火災かさい発生はっせい消火しょうか活動かつどう放水ほうすいするみず直接ちょくせつ駆動くどう装置そうちとうにかかるおそれがあるため。
  5. ^ 平成へいせい27ねん12月28にち 国土こくど交通省こうつうしょう告示こくじだい1274ごう 特殊とくしゅ構造こうぞうまた使用しよう形態けいたいのエレベーターおよびエスカレーターの構造こうぞう方法ほうほうさだめるけん一部いちぶ改正かいせい
  6. ^ a b 2016ねん10月3にちから2018ねん5月31にちまでは日本にっぽオーチス・エレベータ子会社こがいしゃオーチス・エレベータサービス(2018ねん6がつ1にち日本にっぽオーチス・エレベータに吸収きゅうしゅう合併がっぺいされた企業きぎょう)がおこなっていた。

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ 神東しんとうエレベータ株式会社かぶしきがいしゃまめ知識ちしき”. shintoh-ev.co.jp. 2024ねん3がつ28にち閲覧えつらん
  2. ^ JIS Z 8301規格きかくひょう様式ようしきおよ作成さくせい方法ほうほう附属ふぞくしょG(規定きてい文章ぶんしょうかた用字ようじ用語ようご記述きじゅつ符号ふごうおよ数字すうじ 6.2 c およびひょうG.3
  3. ^ Colosseum killing machine reconstructed after more than 1,500 years” (英語えいご). The Telegraph (2015ねん6がつ5にち). 2024ねん3がつ28にち閲覧えつらん
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関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]