酒さけ

酒さけ（さけ）は、エタノール（アルコールの一種いっしゅ）が含ふくまれた飲料いんりょうの総称そうしょう。原料げんりょうをアルコール発酵はっこうさせて得える醸造じょうぞう酒しゅ、それから造つくられる蒸留酒じょうりゅうしゅなどに大別たいべつされ、原料げんりょうや酵母こうぼ、製法せいほうなどの違ちがいによる多様たような酒さけが世界せかい各地かくちにある。

様々さまざまな種類しゅるいの酒さけ

ウイスキー、スコットランド発祥はっしょうの酒さけ。

酒さけを飲のむことを飲酒いんしゅといい、アルコールは抑制よくせい作用さようを有ゆうするため、飲酒いんしゅはヒトに酩酊めいてい（酒さけ酔よい）を引ひき起おこす。

概説がいせつ

日本語にほんごでは丁寧ていねいな呼よび方かたとして御酒みき（おさけ、ごしゅ、おささ、みき）もよく用もちいられ、酒類しゅるい（しゅるい、さけるい） やアルコール飲料いんりょう（アルコールいんりょう）、またソフトドリンクに対たいして「ハードドリンク」とも呼よばれることがある。西洋せいようではワインに相当そうとうする言葉ことばが総称そうしょうとして用もちいられることがある。

酒さけは人類じんるい史しにおいて最古さいこから存在そんざいする向こう精神せいしん薬やくの一ひとつである。しかし、酩酊めいていは往々おうおうにして混乱こんらんや無秩序むちつじょをもたらし、社会しゃかいから忌避きひされる。「百薬ひゃくやくの長ちょうとはいへど、よろづの病びょうは酒さけよりこそ起おこれ」などと言いわれ、古来こらいより酒さけは社会しゃかいにとって両りょう価値かち的てき存在そんざいだった。

酒さけの歴史れきしは古ふるく、有史ゆうし以前いぜんから作つくられていたと見みられている（→#歴史れきし）。

製造せいぞう方法ほうほう・原料げんりょう・味あじわいなどは非常ひじょうに多種たしゅ多様たようであり、分類ぶんるい方法ほうほうも同様どうようである（→#種類しゅるい）。

原料げんりょうは多おおくの場合ばあい、ブドウやリンゴなどの果実かじつ、大麦おおむぎや米べいなどの穀物こくもつ、イモなどの根菜こんさいのいずれかが使つかわれる（→#原料げんりょう）。

効用こうようとしてはストレスの解消かいしょう、コミュニケーションの円滑えんかつ化か、疲労ひろう回復かいふくが挙あげられる（→#効用こうよう）。そしてヒトの脳のうを萎縮いしゅくさせ、時ときに違法いほう薬物やくぶつを上回うわまわると言いわれる最もっとも有害ゆうがいな薬物やくぶつであり、世界せかいで毎年まいとし250万まん人にんの死亡しぼうにつながり死因しいんの4%を占しめる。作用さよう量りょうと致命ちめい的てきな量りょうが近ちかく急性きゅうせいアルコール中毒ちゅうどくになりやすい薬物やくぶつであり、アルコール乱用らんようや、禁断症状きんだんしょうじょうが致命ちめい的てきな振ふ戦せんせん妄もうとなりうるアルコール依存いぞん症しょうとなることもあり、アルコール飲料いんりょうはIARC発はつがん性せいでグループ1（発はつがん性せいあり）にも分類ぶんるいされる（→#健康けんこうへの影響えいきょう）。

アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくでは飲酒いんしゅによる死因しいんの14%が運転うんてん事故じこ、8%が他殺たさつ、7%が自殺じさつ、5.6%が転落てんらく死しを占しめる（→#飲酒いんしゅと社会しゃかい）。またその効用こうようも副作用ふくさようも、（主おもに遺伝いでん的てきな）個人こじん差さが大おおきいことで知しられる。

このように及およぼす影響えいきょうが大おおきいため、2010年ねんに世界せかい保健ほけん機関きかん（WHO）の「アルコールの有害ゆうがいな使用しようを低減ていげんするための世界せかい戦略せんりゃく」が採択さいたくされており、また政府せいふの税収ぜいしゅう確保かくほのため、酒さけの製造せいぞうおよび流通りゅうつう（販売はんばい）は、多おおくの国くににおいて法律ほうりつにより規制きせいされている（→#法律ほうりつ）。宗教しゅうきょうごとに酒さけの扱あつかいは異ことなっており、儀式ぎしきに用もちいられたり、神かみへの捧ささげ物ぶつとされていたり、また身みを清きよめ神しんとの一体いったい感かんを高たかめるための飲のみ物ものとされていたりする。宗教しゅうきょうによっては、飲酒いんしゅを禁きんじているものもある（→#宗教しゅうきょうと酒さけ）。

歴史れきし

古代こだい

酒さけの歴史れきしは非常ひじょうに古ふるく、先史せんし時代じだい（文字もじで歴史れきしが記録きろくされる以前いぜん）から作つくられた。 最古さいこの酒さけとされている蜂蜜はちみつ酒しゅ（ミード）は農耕のうこうが始はじまる以前いぜんから存在そんざいし、およそ1万まん4千せん年ねん前まえに狩人かりゅうどがクマなどに荒あらされて破損はそんした蜂はちの巣すに溜たまっている雨水あまみずを飲のんだことが始はじまりとされている。

南米なんべい、アジア、アフリカのごく一部いちぶで現在げんざいも行おこなわれている、各種かくしゅ穀物こくもつを口くちに入いれ噛かみ砕くだいた後のち、瓶びんや甕うに吐はき出だし集あつめ発酵はっこうを待まつという原始げんし的てきな酒造しゅぞう法ほうが低ていアルコールながら有史ゆうし以前いぜんに広ひろまっており、古代こだい日本にっぽんでも巫女ふじょがその役やくを務つとめ「醸かもす」の語源ごげんとなっていると言いう説せつがある（「口くち噛かみ酒しゅ」参照さんしょう）。

2004年ねん12月、中国ちゅうごくで紀元前きげんぜん7000年ねん頃ころの賈湖（かこ）遺跡いせき（en）から出土しゅつどした陶器とうき片へんを分析ぶんせきしたところ、米べい・果実かじつ・蜂蜜はちみつなどで作つくった醸造じょうぞう酒しゅの成分せいぶんが検出けんしゅつされたという報告ほうこくがあった。いまのところこれが考古学こうこがく的まとには最古さいこの酒さけである。

古代こだいオリエント世界せかいでは、紀元前きげんぜん5400年ねん頃ころのイラン北部ほくぶザグロス山脈さんみゃくのハッジ・フィルズ・テペ遺跡いせきから出土しゅつどした壺つぼの中なかに、ワインの残滓ざんしが確認かくにんされた。また紀元前きげんぜん3000年ねん代だいには、シュメールの粘土ねんど板ばんにビールのことが記録きろくされている。シュメールの後のちを継ついだバビロニアで、最古さいこの成文法せいぶんほうであるハンムラビ法典ほうてんの中なかにビール売うりに関かんする規定きていが記しるされている（第だい108条じょう - 第だい110条じょう）。

古代こだいエジプトでは紀元前きげんぜん2700年ねん頃ごろまでにはワインが飲のまれていた。ツタンカーメン王おうの副葬品ふくそうひんの壺つぼからはワインが検出けんしゅつされている。またビールも広ひろく飲のまれていた。エジプトのピラミッド工事こうじの労働ろうどう者しゃにはビールが支給しきゅうされていた。オリエント世界せかいではブドウの育そだつ場所ばしょが限かぎられるので、ワインは高級こうきゅうな飲のみ物ものであり、ビールはより庶民しょみん的てきな飲のみ物ものだった。

中国ちゅうごく大陸たいりくにおいて殷いん・周しゅうの時代じだい、酒さけは国家こっかの重じゅう要事ようじである祝祭しゅくさいにおいて重要じゅうような意味いみを持もっていた。非常ひじょうに手ての込こんだ器うつわである殷いん代だい青銅器せいどうきのうち、多おおくのものは酒さけ器きである。

『論語ろんご』には「郷さと人じんで酒さけを飲のむ（村むらの人ひとたちで酒さけを飲のむ）」などの記述きじゅつがあり、紀元前きげんぜん5世紀せいき頃ころには一般いっぱん的てきな飲のみ物ものになっていた。

ノアの泥酔でいすい（ミケランジェロ画が）

古代こだいギリシアや古代こだいローマは、ブドウの産地さんちということもあり、ワインが多おおく生産せいさんされた。それらはアンフォラと呼よばれる壺つぼに入いれられて、地中海ちちゅうかい世界せかいで広ひろく交易こうえきされていた。酒さけの神かみディオニューソス（ローマではバッカス）が信仰しんこうされ、酒神しゅしんを讃たたえる祭まつりが行おこなわれた。

酒さけを蒸留じょうりゅうする技術ぎじゅつは、3世紀せいき頃ころのアレクサンドリアの錬金術れんきんじゅつ師したちには、既すでに知しられていたと推測すいそくされる。

ロろーマ帝国まていこくは、ブリタンニア属ぞく州しゅう（現代げんだいのイギリス南部なんぶ）をはじめヨーロッパの各地かくちを支配しはい下かに収おさめ、その過程かていでワイン生産せいさんの技術ぎじゅつを伝つたえた。フランスのボルドーやブルゴーニュでは、その頃ころからワインの製造せいぞうが始はじまっている。なおイギリスは、気候きこうの低温ていおん化かによりブドウが栽培さいばいできなくなり、ワイン生産せいさんは廃すたれた。

中世ちゅうせい

10世紀せいき以前いぜんには蒸留酒じょうりゅうしゅが発明はつめいされていた。それは錬金術れんきんじゅつ師しが偶然ぐうぜんに作つくり出だしたものだといわれる。ラテン語らてんごで蒸留酒じょうりゅうしゅはアクア・ヴィテ（生命せいめいの水みず）と呼よばれた。それが変化へんかしてフランス語ふらんすごでオード・ヴィー、ゲール語ごでウシュクベーハーになり、今日きょうの様々さまざまな蒸留酒じょうりゅうしゅの区分くぶんができた。

1171年ねん、ヘンリー2世せいの軍隊ぐんたいがアイルランドに侵攻しんこうした。その時ときの記録きろくによると、住民じゅうみんは「アスキボー」という蒸留酒じょうりゅうしゅを飲のんでいたという。これがウイスキーの語源ごげんとなる。

日本にっぽんの沖縄おきなわ（当時とうじは琉球りゅうきゅう）では、若わかい女性じょせいが口くちの中なかで噛かみ砕くだいた木この実みを唾液だえきとともに吐はき出だし、それを醗酵はっこうさせた口くち噛かみ酒しゅを中国ちゅうごくの使節しせつへ供きょうしたという記録きろくがある。

原料げんりょう

カベルネ・ソーヴィニヨン（ブドウの品種ひんしゅ）

糖分とうぶん、もしくは糖分とうぶんに転化てんかされうるデンプン分ぶんがあるものは、酒さけの原料げんりょうになりうる。脂肪しぼうやタンパク質たんぱくしつが多おおいもの（たとえば大豆だいずなどの豆類まめるい）は原料げんりょうに向むかない。

よく用もちいられる原料げんりょう

果実かじつ類るい

ブドウ、リンゴ、サクランボ、ヤシやクリの実みなど

穀物こくもつ類るい

米べい、麦むぎ、トウモロコシなど

根菜こんさい類るい

ジャガイモ、サツマイモなど

アルコール発酵はっこうに用もちいる菌きん

酒さけに含ふくまれるアルコール分ぶんはほとんどの場合ばあい、酵母こうぼなどの菌きんによって、糖とうのアルコール発酵はっこうが行おこなわれる。テキーラは酵母こうぼではなくザイモモナスと呼よばれる細菌さいきんをアルコール発酵はっこうに使用しようしている）。

しかし、麦むぎ・米べい・芋いもなどの穀物こくもつ類るいから造つくる酒さけの場合ばあい、原材料げんざいりょうの中なかの炭水化物たんすいかぶつはデンプンの形かたちで存在そんざいしているため、先さきにこれを糖とうに分解ぶんかい（糖化とうか）する。糖化とうかのためにはアミラーゼ等ひとしの酵素こうそが必要ひつようである。酵素こうその供給きょうきゅう源げんとして、西洋せいようでは主おもに麦芽ばくがが、東洋とうようでは主おもに麹こうじが使つかわれる。

その他たの原料げんりょう

天然てんねんの素材そざい

サトウキビ、テンサイ、樹液じゅえき、乳ちち、蜂蜜はちみつ

加工かこう品ひん

• 酒造しゅぞうの副産物ふくさんぶつとして得えられる酒粕さけかすやブドウの絞しぼりかすなど

このほか、通常つうじょうは飲料いんりょうや食材しょくざいとして扱あつかわれていなくても、含有がんゆうしている糖分とうぶんをアルコール発酵はっこうさせれば酒さけは造つくれる。日本にっぽんの森林しんりん総合そうごう研究所けんきゅうじょは、木材もくざいを細こまかく破砕はさいしてリグニンに保護ほごされていたセルロースを露出ろしゅつさせて酵素こうそにより糖とうに変かえ、樹き種しゅにより味あじ・香かおりが異ことなる酒さけを造つくる製法せいほうを開発かいはつした。

種類しゅるい

製造せいぞう方法ほうほうによる分類ぶんるい

酒さけは大おおきく分わけて醸造じょうぞう酒しゅ、蒸留酒じょうりゅうしゅ、混成こんせい酒しゅに分わかれる。醸造じょうぞう酒しゅは単たん発酵はっこう酒しゅと複ふく発酵はっこう酒しゅに分わけられ、複ふく発酵はっこう酒しゅは単行たんこう複ふく発酵はっこう酒しゅと並行へいこう複ふく発酵はっこう酒しゅに分わけられる。

• 醸造じょうぞう酒しゅ：原料げんりょうを発酵はっこうさせた酒さけ。蒸留じょうりゅうや混成こんせいといった手順てじゅんを踏ふまないもの（発酵はっこう後ごそのままとは限かぎらない。飲のみやすく調整ちょうせいするために水みずを加くわえるなど）。
  • 単たん発酵はっこう酒しゅ：原料げんりょう中ちゅうに糖類とうるいが含ふくまれており、最初さいしょからアルコール発酵はっこうを行おこなうもの。
  • 複ふく発酵はっこう酒しゅ：アルコール発酵はっこうだけでなく、穀物こくもつのデンプンなどを糖化とうかする過程かていを含ふくむもの。
    • 単行たんこう複ふく発酵はっこう酒しゅ：糖化とうかの過程かていが終おわってからアルコール発酵はっこうが行おこなわれるもの。ビールなど。
    • 並行へいこう複ふく発酵はっこう酒しゅ：糖化とうかとアルコール発酵はっこうが並行へいこうして行おこなわれるもの。清酒せいしゅなど。
• 蒸留酒じょうりゅうしゅ：醸造じょうぞう酒しゅを蒸留じょうりゅうし、アルコール分ぶんを高たかめた酒さけ。
• 混成こんせい酒しゅ：酒さけ（蒸留酒じょうりゅうしゅが主おもに使つかわれる）に他たの原料げんりょうを加くわえ、香かおり・味あじ・色いろなどを整ととのえた酒さけ。

蒸留酒じょうりゅうしゅのうち、樽たる熟成じゅくせいを行おこなわないものをホワイトスピリッツ、何なん年ねんかの樽たる熟成じゅくせいで着色ちゃくしょくしたものをブラウンスピリッツとする分類ぶんるい法ほうがある。ただし、テキーラ、ラム、アクアビットなどではホワイトスピリッツとブラウンスピリッツの両方りょうほうの製品せいひんがあり、分類ぶんるいとしては本質ほんしつ的てきなものではない。

なお、全すべての酒さけが上記じょうきいずれかに含ふくまれるわけではない。例たとえばアイスボックビール は、醸造じょうぞう後ごにアルコール分ぶんを高たかめる手順てじゅんがあるため醸造じょうぞう酒しゅとは言いいがたいが、その手順てじゅんが蒸留じょうりゅうではない（凍結とうけつ濃縮のうしゅく）ため蒸留酒じょうりゅうしゅでもない。また、凍結とうけつ濃縮のうしゅくを他たの酒類しゅるいに適用てきようする研究けんきゅうも行おこなわれている。

原料げんりょうによる分類ぶんるい

原料げんりょうによって酒さけの種類しゅるいがある程度ていど決きまる。しかし、ジン、ウォッカ、焼酎しょうちゅう、ビール、マッコリがあり、必かならずしも原料げんりょうによって酒さけの種類しゅるいが決きまるわけではない。また、原産地げんさんちによって名称めいしょうが制限せいげんされる場合ばあいがある。たとえばテキーラは産地さんちが限定げんていされていて、他たの地域ちいきで作つくったものはテキーラと呼よぶことができずメスカルと呼よばれる。

		醸造じょうぞう酒しゅ	蒸留酒じょうりゅうしゅ	混成こんせい酒しゅ
果実かじつ	ブドウ	ワイン	ブランデー ピスコ
	ブドウ（絞しぼりかす）		グラッパ マール
	リンゴ	シードル（アップル・ワイン）	カルヴァドス サボルチの林檎りんごパーリンカ
	ナシ	ペリー（またはペルー）
	レモン			リモンチェッロ
	プルーン		ツイカ スリヴォヴィッツ
	バナナ	バナナ・ビール
	その他た	猿さる酒しゅ
穀物こくもつ	米べい	清酒せいしゅ どぶろく 紹興酒しょうこうしゅ マッコリ サト	米べい焼酎しょうちゅう 泡盛あわもり ソジュ	みりん
	米べい（酒粕さけかす）		粕かす取と焼酎しょうちゅう
	小麦こむぎ	白しろビール ボザ
	大麦おおむぎ	ビール バーレーワイン	モルトウイスキー 麦むぎ焼酎しょうちゅう
	トウモロコシ	チチャ	バーボン・ウイスキー
	トウモロコシ （コーンスターチ）	ビール ※副ふく材料ざいりょうとして 用もちいられる。	甲かぶと類るいおよび乙おつ類るい焼酎しょうちゅう
	モロコシ		白酒しろざけ
	ソバ		蕎麦そば焼酎しょうちゅう
	ライムギ	クワス
	ヒエ	トノト
	テフ	テラ
根菜こんさい類るい	サツマイモ		芋いも焼酎しょうちゅう
	ジャガイモ		アクアビット
	タピオカ		甲かぶと類るい焼酎しょうちゅう ※一部いちぶの商品しょうひん
その他た 植物しょくぶつ	サトウキビ		アグリラム カシャッサ 黒糖こくとう焼酎しょうちゅう
	リュウゼツラン	プルケ	メスカル テキーラ
	ヤシの樹液じゅえき	ヤシ酒しゅ
	トマト		トマト焼酎しょうちゅう
その他た	乳ちち	馬うま乳ちち酒しゅ クミス	アルヒ
	蜂蜜はちみつ	ミード メドヴーハ
	廃はい糖蜜とうみつ		甲かぶと類るい焼酎しょうちゅう インダストリアルラム

酒類しゅるいの分類ぶんるいに関連かんれんする法律ほうりつ

アルコール飲料いんりょうは多おおくの国くにで課税かぜい対象たいしょうであり、また年齢ねんれいによって飲用いんようが制限せいげんされることも多おおいため、法律ほうりつによって酒さけの定義ていぎや区分くぶんを明確めいかくに定さだめている。 日本にっぽんではアルコール度数どすう1度ど以上いじょうが酒類しゅるいと定義ていぎされ20歳さい未満みまんの飲用いんようは禁きんじられているが、これらの閾値は当然とうぜん国こく・地域ちいきによって異ことなる。 また、フランスのAOC法ほうのように文化財ぶんかざいとしての酒さけを保護ほごするための法律ほうりつもある。

度数どすう

100g中ちゅうの酒さけに含ふくまれるアルコール質量しつりょう

種類しゅるい	100g中ちゅうのアルコール質量しつりょう
日本酒にほんしゅ（純じゅん米べい酒しゅ）	12.3g
日本酒にほんしゅ（本ほん醸造じょうぞう酒しゅ）	12.3g
日本酒にほんしゅ（吟醸ぎんじょう酒しゅ）	12.5g
日本酒にほんしゅ（純じゅん米べい吟醸ぎんじょう酒しゅ）	12.0g
ビール（淡色たんしょく）	3.7g
ビール（黒くろ）	4.2g
ビール（スタウト）	5.9g
発泡はっぽう酒しゅ	4.2 g
ぶどう酒しゅ（白しろ）	9.1g
ぶどう酒しゅ（赤あか）	9.3g
ぶどう酒しゅ（ロゼ）	8.5g
紹興酒しょうこうしゅ（紹興酒しょうこうしゅ）	14.1g
しょうちゅう（甲かぶと類るい）	29.0g
しょうちゅう（乙おつ類るい）	20.5g
ウイスキー	33.4g
ブランデー	33.4g
ウオッカ	33.8g
ジン	40.0g

日本にっぽんでのアルコール度数どすうは、含ふくまれるアルコールの容量ようりょうパーセントで「度ど」と表あらわす。正確せいかくには、温度おんど15℃のとき、その中なかに含ふくまれるエチルアルコールの容量ようりょうをパーセントで表あらわした値ね。販売はんばいされている酒さけの多おおくは、3度ど（ビール等とう）から50度ど前後ぜんこう（蒸留じょうりゅう酒類しゅるい）の範囲はんいであるが、中なかには90度どを超こす商品しょうひんもある。日本にっぽんの酒税しゅぜい法ほうでは、1度ど未満みまんの飲料いんりょうは酒さけに含ふくまれない。そのため一般いっぱん的てきな甘酒あまざけはソフトドリンクに分類ぶんるいされる。なお、日本酒にほんしゅには「日本酒にほんしゅ度ど」という尺度しゃくどがあるが、これは日本酒にほんしゅの比重ひじゅうに基もとづくもので、アルコール度数どすうとエキス分ぶん（酒類しゅるい中ちゅうの糖とう、有機ゆうき酸さん、アミノ酸あみのさんなど不ふ揮発きはつ性せい成分せいぶんの含有がんゆう量りょう）に依存いぞんする。

英語えいご圏けんでは、度数どすうのほか、アルコールプルーフも使つかわれる。USプルーフは度数どすうの2倍ばい、UKプルーフは度数どすうの約やく1.75倍ばいである。英語えいご圏けんで degree や ° といえばプルーフのことなので、注意ちゅういが必要ひつようである。

効用こうよう

高齢こうれい期きの認知にんち能力のうりょく向上こうじょう

中年ちゅうねん期きの適度てきどなアルコール摂取せっしゅ（女性じょせいで約やく325ml／日にち、男性だんせいで約やく600ml／日にち）が、老年ろうねん期きの認知にんち能力のうりょくの向上こうじょうにつながる可能かのう性せいを示唆しさする研究けんきゅうがある。

食欲しょくよくの増進ぞうしん

個人こじん差さはあるものの、少量しょうりょうの飲酒いんしゅに限かぎれば、胃液いえきの分泌ぶんぴつが盛さかんになり消化しょうかを助たすけ、食欲しょくよくが増進ぞうしんする。

ストレスの解消かいしょう

ほろ酔よい程度ていどの飲酒いんしゅにより、行動こうどう欲求よっきゅうを抑圧よくあつしている精神せいしん的てきな緊張きんちょうを緩和かんわし、気分きぶんがリラックスし、ストレスの解消かいしょうにつながる（セルフメディケーション）。

コミュニケーションの円滑えんかつ化か

適量てきりょうのアルコールが体内たいないに入はいると、思考しこうや知覚ちかく、運動うんどう、記憶きおくなどといった機能きのうをつかさどっている大脳皮質だいのうひしつの抑制よくせいが解放かいほうされる作用さようがある。抑制よくせいが取とれることにより緊張きんちょうがほぐれ、コミュニケーションがより陽気ようきで快活かいかつになり、会話かいわが活発かっぱつになる。酒さけにより会話かいわなどの行動こうどうする勇気ゆうきが出でる効果こうかを英語えいごでは、liquid courage（リキッド・カレージ）と言いわれる。魅力みりょく的てきに見みえるビール・ゴーグル効果こうかと呼よばれるものはあるが、研究けんきゅうでは魅力みりょくの増減ぞうげんではなく魅力みりょく的てきに見みえる相手あいてにリキッド・カレージで近寄ちかよりやすくなる効果こうかが確認かくにんされた。

疲労ひろう回復かいふく

少量しょうりょうの飲酒いんしゅは、血管けっかんを拡張かくちょうさせて血液けつえきの流ながれを良よくして血行けっこうを改善かいぜんする。その結果けっか、体からだを温あたため、疲労ひろう回復かいふくの効果こうかがあがる。また、利尿りにょう作用さようもあるので、体内たいないにたまった疲労ひろうのもとになる老廃ろうはい物ぶつの排出はいしゅつを促進そくしんする。

健康けんこう食品しょくひんとして

アルコールに関かんしては健康けんこうへの悪影響あくえいきょうが懸念けねんされる中なか、ワインなどに含ふくまれるポリフェノールについても注目ちゅうもくされている。ポリフェノールは動脈どうみゃく硬化こうかや脳のう梗塞こうそくを防ふせぐ抗こう酸化さんか作用さよう、ホルモン促進そくしん作用さようなどがあり、特とくにウィスキーの樽たるポリフェノールは従来じゅうらいのポリフェノールの約やく7倍ばいの抗こう酸化さんか力りょくを持もち、細胞さいぼう内ないソルビトールの蓄積ちくせきを抑制よくせいするため糖尿とうにょう病びょうなども抑制よくせいする効果こうかを持もつ。その他たにウィスキーにはメラニンの生成せいせいを抑制よくせいするチロシナーゼが含ふくまれているため美白びはく効果こうかをもたらす可能かのう性せいも期待きたいされている。

死亡しぼう率りつの低下ていか

「Jカーブ効果こうか#飲酒いんしゅ量りょうと死亡しぼう率りつ」も参照さんしょう

2000年ねんに開始かいしされた日本にっぽんの政策せいさく、健康けんこう日本にっぽん21のまとめでは、日本人にっぽんじんでは全まったくアルコールを飲のまないより、一いち日にちの純じゅんアルコール摂取せっしゅ量りょうが男性だんせいで10から19g、女性じょせい9gまでの場合ばあいに、最もっとも死亡しぼう率りつが低ひくくなるとされている。これを超こえる場合ばあい、死亡しぼう率りつが高たかまるとしている。

しかし、別べつの研究けんきゅうでは少量しょうりょうでも健康けんこうへ悪影響あくえいきょうがあるとしている。（#飲酒いんしゅ習慣しゅうかんと健康けんこうを参照さんしょう）

料理りょうりと酒さけ

特とくに酒さけとともに食たべる料理りょうりを肴さかなという。ソーセージとビールや、キャビアとウォッカなど料理りょうりと定番ていばんの組くみ合あわせがある。フランス料理りょうりとワインや、日本にっぽん料理りょうりと日本酒にほんしゅのように食事しょくじの際さいにも飲のまれる。また食前しょくぜん酒しゅや食後しょくご酒しゅなどもある。特とくに酒さけのための食事しょくじを宴会えんかいとよぶ。

料理りょうりに風味ふうみ付づけや肉にくや魚さかななどの臭くさみ消けし等とうの用途ようとでみりん、日本酒にほんしゅ、ワイン、ブランデー、ウィスキーなどが使用しようされ、煮に切きりやフランベなどの調理ちょうり法ほうがある。そのほか、パンの原材料げんざいりょうとしてや、漬物つけもの、饅頭まんじゅうやカステラなどの和菓子わがし、チョコレートやケーキなどの洋菓子ようがしにも使つかわれる。奈良漬ならづけやブランデー・ケーキ、中なかのシロップにワインやブランデーが使つかわれているチョコレートなどには風味ふうみのためアルコール分ぶんが残のこしてある。

エチオピアにはパルショータと呼よばれる醸造じょうぞう酒しゅを主食しゅしょくとする人々ひとびとがいる。

健康けんこうへの影響えいきょう

デビッド・ナットら薬物やくぶつに関かんする独立どくりつ科学かがく評議ひょうぎ会かい（ISCD）による2010年ねんに『ランセット』に掲載けいさいされた薬物やくぶつの相対そうたい的てきな有害ゆうがい性せいに関かんする論文ろんぶんは、社会しゃかい的てきな有害ゆうがい性せいも評価ひょうかし暴力ぼうりょくや事故じこを引ひき起おこす傾向けいこうの強つよいアルコールを最もっとも有害ゆうがいとした。

人体じんたいへの作用さよう

「人体じんたいへのエタノールの作用さよう」も参照さんしょう

摂取せっしゅした酒さけに含ふくまれるアルコール（エタノール）は、主おもに胃いと小腸しょうちょう粘膜ねんまくで吸収きゅうしゅうされる。吸収きゅうしゅうされたアルコールは迅速じんそくに酸化さんかされアセトアルデヒドとなる。酒さけに含ふくまれるエチルアルコールは向こう精神せいしん性せい物質ぶっしつであり、人間にんげんの不安ふあん感かんや抑そもそもうつ感かんを抑おさえる効果こうかがある。しかし、一いち度どに大量たいりょうのアルコールを摂取せっしゅすると代謝たいしゃが間まに合あわず、血ち中ちゅうアルコール濃度のうどが上昇じょうしょうを始はじめる。血ち中ちゅうのアルコールは中枢ちゅうすう神経しんけい系けいを麻痺まひさせ、酩酊めいていや急性きゅうせいアルコール中毒ちゅうどくを引ひき起おこす。嘔吐おうとすることもある。

アルコールの作用さようが強つよくなると、一時いちじ的てきに記憶きおくがなくなることもある。このような作用さようを持もつ薬物やくぶつとしては睡眠薬すいみんやくと同おなじであり、共ともにGABA受容じゅよう体たいに作用さようするため、アルコールと睡眠薬すいみんやくの併用へいようでは呼吸こきゅうを抑制よくせいして死亡しぼうするリスクは高たかまる。

判断はんだん力りょくを低下ていかさせる。アメリカでは、アルコールによる死因しいんの14%（毎年まいとし約やく1万まん4千せん人にん）を運転うんてん事故じこ、8%を他殺たさつ、7%を自殺じさつ、5.6%を転落てんらく死しで占しめ、暴力ぼうりょくや事故じこに起因きいんする死亡しぼうにつながる。

週しゅう7回かい以上いじょうの飲酒いんしゅは不ふ妊にん治療ちりょうを受うけている女性じょせいの妊娠にんしん確かく率りつを低下ていかさせるという研究けんきゅうがある。

また、祝日しゅくじつなどで大量たいりょうの飲酒いんしゅを行おこなうとホリデーハート症候群しょうこうぐんと呼よばれるアルコール性せい心筋しんきん症しょうなどを引ひき起おこす。

飲酒いんしゅ習慣しゅうかんと健康けんこう

「急性きゅうせいアルコール中毒ちゅうどく」および「向こう精神せいしん薬やく#死亡しぼう者しゃ数すう」も参照さんしょう

世界せかいの疾病しっぺい負荷ふか（WHO、2019年ねん）

順位じゅんい	疾病しっぺい	DALYs （万まん）	DALYs （%）	DALYs （10万まん人にん当あたり）
1	新生児しんせいじ疾患しっかん	20,182.1	8.0	2,618
2	虚きょ血ち性せい心こころ疾患しっかん	18,084.7	7.1	2,346
3	脳卒中のうそっちゅう	13,942.9	5.5	1,809
4	下しも気道きどう感染かんせん症しょう	10,565.2	4.2	1,371
5	下痢げり性せい疾患しっかん	7,931.1	3.1	1,029
6	交通こうつう事故じこ	7,911.6	3.1	1,026
7	COPD	7,398.1	2.9	960
8	糖尿とうにょう病びょう	7,041.1	2.8	913
9	結核けっかく	6,602.4	2.6	857
10	先天せんてん異常いじょう	5,179.7	2.0	672
11	背中せなかと首くびの痛いたみ	4,653.2	1.8	604
12	うつ病びょう性せい障害しょうがい	4,635.9	1.8	601
13	肝硬変かんこうへん	4,279.8	1.7	555
14	気管きかん、気管支きかんし、肺はいがん	4,137.8	1.6	537
15	腎臓じんぞう病びょう	4,057.1	1.6	526
16	HIV / AIDS	4,014.7	1.6	521
17	その他たの難聴なんちょう	3,947.7	1.6	512
18	墜死ついし	3,821.6	1.5	496
19	マラリア	3,339.8	1.3	433
20	裸眼らがんの屈折くっせつ異常いじょう	3,198.1	1.3	415

アルコールは毎年まいとし250万まん人にんの死亡しぼうにつながっており、世界せかい死因しいんの4%を占しめる。ロシアでは男性だんせいの37%が55歳さい以前いぜんに死亡しぼうしており、主おもな原因げんいんは強つよいアルコール飲料いんりょう、特とくにウォッカが原因げんいんと考かんがえられる。イギリスでは、このような早期そうき死亡しぼうの比率ひりつは7%である。

2012年ねんの研究けんきゅうは44件けんの研究けんきゅうから、男性だんせい5杯はい以上いじょう、女性じょせい4杯はい以上いじょうの過剰かじょうな飲酒いんしゅがひと月がつに1度どでもあると、これまで言いわれていた少量しょうりょうの飲酒いんしゅでの健康けんこう効果こうかを損そこなうとした。しかし、ハーバード大学だいがく医学いがく大学院だいがくいんによると適度てきどなアルコール摂取せっしゅは、健康けんこうな高密度こうみつどリポタンパク質たんぱくしつ（HDL）コレステロールのレベルを上昇じょうしょうさせる。アルコールはまた、インスリンに対たいする細胞さいぼうの抵抗ていこう性せいを低下ていかさせ、血糖けっとう値ちをより効果こうか的てきに低下ていかさせることができる。

従来じゅうらい、1日にちにビール1缶かん程度ていどの飲酒いんしゅであれば死亡しぼう率りつが低下ていかするとされてきたが、禁酒きんしゅの理由りゆうには死亡しぼう率りつに影響えいきょうするような病気びょうきになっているということがあるため、2016年ねんには疾患しっかんの有無うむを区別くべつし87件けんの研究けんきゅうから解析かいせきしたところ、そうした飲酒いんしゅと飲酒いんしゅしない人ひとの間あいだには、総そう死亡しぼう率りつには違ちがいがなかった。月つきに一いち度どの大量たいりょう飲酒いんしゅ（男おとこ5杯はい・女おんな4杯はい以上いじょう）によって、リスクが上回うわまわる。

また2016年ねんの別べつの研究けんきゅうは、195か国こくの592研究けんきゅうのデータを分析ぶんせきし、飲酒いんしゅしないことが最もっとも健康けんこうを保たもつとした。

アルコール依存いぞん症しょう

詳細しょうさいは「アルコール依存いぞん症しょう」、「精神せいしん依存いぞん」、および「身体しんたい依存いぞん」を参照さんしょう

アルコール依存いぞん症しょうとは、長期ちょうきにわたり多量たりょうの飲酒いんしゅした事ことから、アルコールに対たいし精神せいしん的てき依存いぞんや身体しんたい依存いぞんをきたす、精神せいしん疾患しっかんである。アルコールを繰くり返かえし摂取せっしゅし、アルコールに対たいする依存いぞんを形成けいせいし、精神せいしん的てきに身体しんたい的てきに続つづけ的てきに障害しょうがいされている状態じょうたいをいう。長期間ちょうきかん多量たりょうに飲酒いんしゅを続つづければ、誰だれでもアルコール依存いぞん症しょうになる可能かのう性せいがあり、世界せかい保健ほけん機関きかん（WHO）の策定さくていした『国際こくさい疾病しっぺい分類ぶんるい』第だい10版はんには"精神せいしんおよび行動こうどうの障害しょうがい"の項こうに分類ぶんるいされており、個人こじんの性格せいかくや意志いしの問題もんだいではなく、精神せいしん障害しょうがいと考かんがえられている。

アルコール依存いぞん症しょうの症状しょうじょうには精神せいしん依存いぞんと身体しんたい依存いぞんとがある。精神せいしん依存いぞんとしては、飲酒いんしゅへの強烈きょうれつな欲求よっきゅうをもつようになり、飲酒いんしゅのコントロールがきかず節酒せっしゅができない状態じょうたいとなる。また精神せいしん的てき身体しんたい的てき問題もんだいが悪化あっかしているにもかかわらず断だん酒しゅできない、などが挙あげられる。身体しんたい依存いぞんとしては、アルコールが体からだから切きれてくる事ことで、指ゆびのふるえが起おきたり、発汗はっかん症状しょうじょうなどの禁断症状きんだんしょうじょうが現あらわれたり、以前いぜんと比くらべて酔ようために必要ひつような酒量しゅりょうが増大ぞうだいする、などが挙あげられる。アルコール依存いぞん症しょうになると他たの娯楽ごらくや生活せいかつをおざなりに、飲酒いんしゅをすることをすべてに優先ゆうせん的てきな行動こうどうとなってしまう傾向けいこうにある。

飲用いんよう量りょうが多おおい場合ばあい、急きゅうな飲酒いんしゅは振ふ戦せんせん妄もうを起おこして致命ちめい的てきとなりうる。

がん

「アセトアルデヒド#発はつがん性せい」も参照さんしょう

アルコール飲料いんりょうは、IARC発はつがん性せいで発はつがん性せいがあるというグループ1に分類ぶんるいされる。WHOでは、飲酒いんしゅは口腔こうくう癌がん、咽頭いんとう癌がん、喉頭こうとう癌がん、食道しょくどう癌がん、肝かん癌がん、大腸だいちょう癌がんと女性じょせいの乳癌にゅうがんの原因げんいんとなるとして注意ちゅうい喚起かんきを行おこなっている。飲酒いんしゅは喫煙きつえんと同おなじく深刻しんこくな健康けんこう被害ひがいをもたらすため、多おおくの人々ひとびとに問題もんだいを知しらせ、極きわめて有害ゆうがいであるアルコールの真実しんじつを効果こうか的てきに伝つたえる必要ひつようがあるとし呼よびかけを行おこなっている。

アルコールそのものには発癌はつがん性せいがあり、飲酒いんしゅが少量しょうりょうでも顔かおが赤あかくなるようなALDH2（2型がたアルデヒド脱水だっすい素もと酵素こうそ）の働はたらきが弱よわい体質たいしつの人ひとでは、アルコール代謝たいしゃ産物さんぶつのアセトアルデヒドが食道しょくどう癌がんの原因げんいんとなり、ガンリスクを増大ぞうだいさせると結論けつろんづけられている。ALDH2の働はたらきが弱よわい人ひとは日本人にっぽんじんの約やく40%にみられ、アセトアルデヒドの分解ぶんかいが遅おそく飲酒いんしゅで顔面がんめんが酷ひどく赤あかくなったり、二日酔ふつかよいを起おこしやすい体質たいしつを作つくるなどの症状しょうじょうをもたらす。アセトアルデヒドやアルコールには発はつガン性せいがあり、口腔こうくう・咽頭いんとう・食道しょくどうの発癌はつがんリスクが特とくに高たかくなる。口腔こうくうガン、咽頭いんとうガン、食道しょくどうガンは一人ひとりに複数ふくすう発生はっせいする傾向けいこうがあり、ALDH2の働はたらきが弱よわい人ひとに多た発癌はつがんが多おおくみられる。少量しょうりょうの飲酒いんしゅで顔かおが赤あかくなる体質たいしつの人ひとの中なかで飲酒いんしゅを始はじめて2年ねん以内いないにあった人ひとでは、約やく9割わりの確かく率りつでALDH2の働はたらきが弱よわいタイプと判定はんていされる。

また逆ぎゃくにALDH2の活性かっせいが高たかい人ひとは、大量たいりょうのアルコールを摂取せっしゅできる反面はんめん、同時どうじに肝臓かんぞうではアルコールの分解ぶんかいと共ともに中性ちゅうせい脂肪しぼうの合成ごうせいが進すすむ事ことで結果けっか、肝臓かんぞうは脂肪しぼうまみれになり、いわゆる脂肪しぼう肝きもリスクが増大ぞうだいすることになる。

2005年ねんの厚生こうせい労働省ろうどうしょう多目的たもくてきコホート研究けんきゅうでは、男性だんせいに発生はっせいした癌がん全体ぜんたいの約やく13%が週しゅう300g以上いじょうの飲酒いんしゅによる原因げんいんと概算がいさんされている。口腔こうくう・咽頭いんとうと食道しょくどう癌がんでは禁酒きんしゅによりリスクの低ひくくなることが報告ほうこくされており、禁煙きんえんと禁酒きんしゅの両者りょうしゃに取とり組くめばさらにリスクは低下ていかすると報告ほうこくされている。

大腸だいちょう癌がんは飲酒いんしゅで約やく1.4倍ばい程度ていどのリスク増ぞうとなり、日本人にっぽんじんでは欧米おうべい人じんよりも同おなじ飲酒いんしゅ量りょうでも大腸だいちょう癌がんのリスク増加ぞうかは若干じゃっかん多おおい傾向けいこうにある。大腸だいちょう癌がんは頻度ひんどが多おおいので飲酒いんしゅ量りょうを減へらすことによる予防よぼう効果こうかは大おおきいと考かんがえられている。

2024年ねん2月がつ19日にち、飲酒いんしゅに伴ともなうリスクに関かんする知識ちしきの普及ふきゅうの推進すいしんを図はかるために「健康けんこうに配慮はいりょした飲酒いんしゅに関かんするガイドライン」を公表こうひょう。年齢ねんれい、性別せいべつ、体質たいしつ、疾患しっかん別べつで異ことなる飲酒いんしゅによるリスクを示しめし、「純じゅんアルコール」の摂取せっしゅ量りょうに着目ちゃくもくすることが重要じゅうようとしている。

肝臓かんぞうガン

詳細しょうさいは「肝臓かんぞうガン」を参照さんしょう

長期間ちょうきかん飲酒いんしゅを続つづけると肝臓かんぞうに障害しょうがいが生しょうじ、アルコールの摂取せっしゅ量りょうが肝かん障害しょうがいに関連かんれんしている。

大量たいりょうのアルコールを摂取せっしゅを続つづける事ことで、肝臓かんぞうではアルコールの分解ぶんかいと共ともに中性ちゅうせい脂肪しぼうの合成ごうせいが進すすみ、その結果けっか、肝臓かんぞうは脂肪しぼうまみれになり脂肪しぼう肝きもを発症はっしょうする。

さらに飲酒いんしゅを続つづけると、アルコール性せい肝炎かんえんや肝硬変かんこうへんに進すすみ、最後さいごには肝かん癌がんを合併がっぺいするケースも珍めずらしくない。お酒さけに強つよい人ひとほど強つよいがゆえに、肝臓かんぞうを著いちじるしく痛いためつける傾向けいこうがあることが報告ほうこくされている。

積算せきさん飲酒いんしゅ量りょうとは、今いままでに飲のんだアルコールの量りょうのことである。積算せきさん飲酒いんしゅ量りょうが、純じゅんアルコール換算かんさんで男性だんせいで600kgを超こえると上記じょうきのように肝臓かんぞうに障害しょうがいが出でる危険きけんが高たかまると言いわれている。女性じょせいの場合ばあいは男性だんせいよりも少すくない量りょうで危険きけんが高たかまる。ちなみに、この600kgは、週しゅう300g（ビール大瓶おおびん（633cc/本ほん x 4% = 25g/本ほん）2本ほん/日にち・6日にち分ぶん相当そうとう）、2000週しゅう（40年間ねんかん）に相当そうとうする。上記じょうき表ひょうより換算かんさんすれば、日本酒にほんしゅ週しゅう1.2升しょう40年ねん、ウイスキー週しゅうボトル1.2本ほん40年ねんに相当そうとうする。

もともとウイルス性せい肝炎かんえんがある場合ばあいは、飲酒いんしゅは増悪ぞうあく因子いんしとなりうる。

ただし、脂肪しぼう肝きもの段階だんかいで、節酒せっしゅするか断だん酒しゅに踏ふみ切きれば、肝臓かんぞうは元もとの健康けんこうな状態じょうたいに戻もどることが確認かくにんされている。アルコール性せい脂肪しぼう肝きもと指摘してきされた場合ばあいには、速すみやかに断だん酒さけすることが重要じゅうようとされている。

食道しょくどうガン

詳細しょうさいは「食道しょくどうガン」を参照さんしょう

飲酒いんしゅ時じに赤面せきめんする人ひとが長期間ちょうきかん飲酒いんしゅを続つづけると食道しょくどうガンになる危険きけん性せいが89倍ばいにまで増加ぞうかし、同どう体質たいしつの人ひとが飲酒いんしゅ、喫煙きつえんを続つづけると最大さいだい190倍ばいも高たかくなることが、東京大学とうきょうだいがくの中村なかむら祐輔ゆうすけ教授きょうじゅと松田まつだ浩一こういち助じょ教きょうの研究けんきゅうにより報告ほうこくされている。

ALDH2酵素こうその遺伝いでん的てき不足ふそくにより、飲酒いんしゅにより吐はき気けを催もよおしたり、心拍しんぱく数すうが増加ぞうか、ほてりなどの反応はんのうを示しめす人ひとは、東ひがしアジア（日本にっぽん・中国ちゅうごく・韓国かんこく）の人ひとたちの1/3以上いじょうにまで及およぶ。日本にっぽんでは約やく4割わりがこの体質たいしつを持もつ。アセトアルデヒドと呼よばれる毒素どくその体内たいない蓄積ちくせきを引ひき起おこし、たったビール1/2本ほんでも症状しょうじょうがでる。

世界せかいで食道しょくどうがんを多おおい国くにをつなげると、ベルト状じょうになることから「食道しょくどうがんベルト」という名なが付ついている。中東ちゅうとうアジア、中国ちゅうごく、韓国かんこく、日本にっぽんなどがそれとなる。病理びょうり学がく的てきに食道しょくどうがんは「食道しょくどう扁平へんぺい上皮じょうひ癌がん」と「食道しょくどう腺せん癌がん」に大別たいべつされ、日本人にっぽんじんの場合ばあいには95%以上いじょうが食道しょくどう扁平へんぺい上皮じょうひ癌がんが多数たすうを占しめている。一方いっぽう、欧米おうべいでは「食道しょくどう腺せん癌がん」が多数たすうである。

喉頭こうとうガン

詳細しょうさいは「喉頭こうとうガン」を参照さんしょう

喉頭こうとうガンの原因げんいんとして飲酒いんしゅやたばこの吸すいすぎがあげられる。多おおく発症はっしょうし特とくに50歳さい以上いじょうの患者かんじゃの増加ぞうかが目立めだち咽頭いんとう部ぶへの継続けいぞく的てきな悪質あくしつな刺激しげきがガンを引ひき起おこすと見みられている。飲酒いんしゅ、喫煙きつえんの割合わりあいが男性だんせいに多おおい事ことから、男性だんせいに咽頭いんとうガンの多おおい原因げんいんと考かんがえられている。

咽頭いんとうガンは上うえ咽頭いんとうガン、中ちゅう咽頭いんとうガン、下しも咽頭いんとうガンにわかれておりそれぞれの部位ぶいで症状しょうじょうが違ちがいがある。症状しょうじょうを例れいをあげると、一番いちばん多おおい中なか咽頭いんとうガンで共通きょうつうしているのは声こえがガサつきとなっている。いわゆるがらがら声ごえと呼よばれる状態じょうたい。咽頭いんとうガンがさらに進行しんこうすると呼吸こきゅうがうまくできなくなることがある。いわゆる呼吸こきゅう困難こんなんの状態じょうたいである。また、タンが多おおく出でたり、タンの中なかに血ちが混まじったりする症状しょうじょうがでてくる。このような症状しょうじょうが出でた場合ばあいには早期そうきに診療しんりょうを受うけることが大切たいせつ。

喉頭こうとうがん

喉のど（ノド）頭あたまがんの原因げんいんに喫煙きつえんや飲酒いんしゅがあげられる。喉のど（のど）が焼やけるような強つよい酒さけをあおるように飲のむ飲のみ方かたではリスクはより高たかまることになる。毎日まいにち飲酒いんしゅをする人ひとは特とくに注意ちゅういが必要ひつようである。また、喉頭こうとうがんの原因げんいんは飲酒いんしゅ以外いがいにもタバコやアスベストなどもあげられている。

口腔こうくうガン

詳細しょうさいは「口腔こうくうガン」を参照さんしょう

口腔こうくうガンを引ひき起おこす主要しゅよう因子いんしは喫煙きつえんや飲酒いんしゅとされている。喫煙きつえん者しゃは非ひ喫煙きつえん者しゃより口腔こうくうガンでの死亡しぼう率りつが約やく4倍ばい高たかいといわれている。また、アルコールはタバコよりも口腔こうくう癌がんを引ひき起おこす可能かのう性せいが著いちじるしく高たかいことが、近年きんねんの研究けんきゅうによって明あきらかになってきた。さらにビールやワインは同どう量りょうのウイスキーを飲のむよりもリスクが高たかまることも報告ほうこくされている。

口腔こうくうガンの予防よぼう法ほうには主おもに次つぎのようなことが挙あげられている。

• タバコやアルコールを控ひかえる
• 口くちの中なかを清潔せいけつにする
• 口くちの粘膜ねんまくに慢性まんせいの刺激しげきを与あたえない

などである。

脳のうの萎縮いしゅく

アルコールは少量しょうりょうであっても、脳のうを萎縮いしゅくさせる効果こうかがあるとする研究けんきゅう結果けっかが報告ほうこくされている。

研究けんきゅうによれば、以下いかの順じゅんで脳のうがより萎縮いしゅくするとされている。

1. 大量たいりょうの飲酒いんしゅを継続けいぞく的てきに行いっている人ひと
2. 少量しょうりょうの飲酒いんしゅを継続けいぞく的てきに行いっている人ひと
3. 過去かこに飲酒いんしゅしていたが、現在げんざいは飲酒いんしゅを止とめている人ひと
4. 飲酒いんしゅをしない人ひと

「適量てきりょう」と呼よばれている少量しょうりょうの飲酒いんしゅであっても、脳のうの萎縮いしゅくが起おこり、過去かこの飲酒いんしゅの影響えいきょうも残のこり続つづけるため、脳のうの萎縮いしゅくという観点かんてんから見みれば、アルコールに適量てきりょうは存在そんざいしないと言いえる。

なお、日本にっぽんにおいて20歳さい未満みまんの者ものの飲酒いんしゅは法律ほうりつにより禁止きんしされているが、アルコールを摂取せっしゅする方法ほうほうとして飲酒いんしゅの形態けいたいを取とっていない場合ばあいであっても摂取せっしゅしたアルコール量りょうに応おうじた化学かがく反応はんのうが脳のう内ない物質ぶっしつに発生はっせいすることで脳のうに対たいして相応そうおうの影響えいきょうが生しょうじる。ただし、アルコール分ぶんを飛とばした後のちの極微きょくび量りょうの残存ざんそんアルコールが摂取せっしゅされることなどについては一般いっぱんに許容きょようされるものと考かんがえられている。ただし、アルコールを含ふくまない代替だいたい物質ぶっしつを使用しようするなどで同様どうようの効果こうかを得えるといった選択せんたくはある。

認知にんち症しょう

慢性まんせい的てきに大量たいりょうの飲酒いんしゅを続つづけることは、65歳さい未満みまんで発症はっしょうする早期そうき発症はっしょう型がたの認知にんち症しょうをはじめとする様々さまざまな類型るいけいの認知にんち症しょうの主要しゅような危険きけん因子いんしになりうるとする研究けんきゅう結果けっかが出でている。

フランスにおいて早期そうき発症はっしょう型がた認知にんち症しょうの患者かんじゃ5万まん7000人にん以上いじょうの症例しょうれいを調査ちょうさした結果けっか、半分はんぶんを優ゆうに超こえる患者かんじゃがアルコールに関かんする診断しんだんがなされていることが判明はんめいした。また、過去かこ5年間ねんかんに認知にんち症しょうと診断しんだんされたフランスの成人せいじん100万まん人にん以上いじょうの医療いりょう記録きろくを精査せいさし、アルコールとの関連かんれんが統計とうけい学がく的てきに明白めいはくであることも示しめされている。

代替だいたい飲料いんりょうの開発かいはつ

「パゴクロン」も参照さんしょう

このように、アルコールには死亡しぼうを含ふくめた有害ゆうがいな影響えいきょうが高たかく、その悪影響あくえいきょうを低減ていげんさせたアルコシンス（Alcosynth）が開発かいはつされている。2017年ねんにイギリスのデビッド・ナットがアルカレラ（Alcarelle）を設立せつりつし、100の特許とっきょと共ともに商品しょうひん化かに向むけて動うごいており、二日酔ふつかよいがなく健康けんこうへの害がいや暴力ぼうりょくを低減ていげんさせ、電子でんしたばこのように害がいを低減ていげんさせるという変化へんかを社会しゃかいにもたらしたいと考かんがえている。

飲酒いんしゅと社会しゃかい

痛飲つういん（1912年ねんの新年しんねんポストカード、米国べいこく）

日本にっぽんの酒類しゅるいには、目めの不自由ふじゆうな人ひとの誤あやま飲いん防止ぼうしのため点字てんじで「おさけ」と記しるされているものがある。

「アルコール乱用らんよう」も参照さんしょう

精神せいしん、心理しんり状態じょうたいを変化へんかさせることなどもあって、飲酒いんしゅは様々さまざまな社会しゃかい、文化ぶんかと関かかわってきた。家庭かていにおける飲酒いんしゅが日常にちじょう化かし、晩酌ばんしゃく（夕食ゆうしょく時じに（しばしば日常にちじょう的てきに）飲酒いんしゅすること）する習慣しゅうかんや、酒さけを提供ていきょうする飲食いんしょく店てんであるバー、パブ、居酒屋いざかや、スナックのような飲食いんしょく店てんも存在そんざいしている。

日本にっぽんでは行事ぎょうじなどで、なかば強制きょうせい的てきに飲酒いんしゅさせる慣習かんしゅうが2000年代ねんだい初頭しょとう頃ごろまで見みられたが、2010年代ねんだい以降いこうは急性きゅうせいアルコール中毒ちゅうどくや飲酒いんしゅ運転うんてんによる死亡しぼう事故じこ報道ほうどうの増加ぞうかや、アルコール代謝たいしゃ酵素こうその欠落けつらく症しょうの存在そんざいやアルコールハラスメントによる諸しょ問題もんだいが広ひろく知しられる様ようになった事ことで、酒席しゅせきでのノンアルコールやソフトドリンクも認みとめられる様ようになりつつある。

暴力ぼうりょく

「向こう精神せいしん薬やく#暴力ぼうりょくとの関連かんれん」および「アルコールハラスメント」も参照さんしょう

アルコールは攻撃こうげき的てきな感情かんじょうが起おこることを促うながす。

児童じどうや高齢こうれい者しゃへの虐待ぎゃくたい、家庭かてい内ない暴力ぼうりょく（DV）、駅えきや街まち中ちゅうでの暴力ぼうりょく、傷害しょうがい、犯罪はんざいなど飲酒いんしゅに関連かんれんした暴力ぼうりょくは様々さまざまな場面ばめんで起おこっており、社会しゃかい的てきに重大じゅうだいな問題もんだいの一ひとつとなっている。飲酒いんしゅに関連かんれんした暴力ぼうりょくを防止ぼうしするためには、その原因げんいんとなっている飲酒いんしゅを減へらすことが大切たいせつとされる。

飲酒いんしゅにより暴力ぼうりょくが増加ぞうかする背景はいけいには、飲酒いんしゅ・酩酊めいていにより攻撃こうげき性せいが増ますなどのアルコールによる直接的ちょくせつてきな影響えいきょうと、習慣しゅうかん的てきな飲酒いんしゅによるアルコール乱用らんようやアルコール依存いぞん症しょうなどの疾病しっぺいからくる間接かんせつ的てきな影響えいきょうとがある。また、飲酒いんしゅに関連かんれんした暴力ぼうりょくには様々さまざまな種類しゅるいがあり、暴言ぼうげんや身体しんたい的てき暴力ぼうりょくのみならず、精神せいしん的てき暴力ぼうりょく、経済けいざい的てき暴力ぼうりょく、性的せいてき暴力ぼうりょくなどが報告ほうこくされている。

鉄道てつどう会社かいしゃ団体だんたいのまとめでは、駅えきや列車れっしゃ内ないで暴力ぼうりょく行為こういをした乗客じょうきゃくの約やく6割わりは飲酒いんしゅをしていた。また酔客すいきゃくを降おろした駅員えきいんが突然とつぜん傘かさで殴なぐられたり、乗客じょうきゃく同士どうしのけんかの仲裁ちゅうさいに入はいった駅員えきいん3人にんが逆上ぎゃくじょうされてけがを負おったりするなど、駅員えきいんへの暴行ぼうこうも多数たすう報告ほうこくされている。酔よって地域ちいき警察官けいさつかんへ暴力ぼうりょくをふるうなどして公務こうむ執行しっこう妨害ぼうがい容疑ようぎで逮捕たいほされるなど、警察官けいさつかんへ暴力ぼうりょくを振ふるうケースも珍めずらしくない。

日本にっぽんにおいては、飲酒いんしゅによる暴言ぼうげん・暴力ぼうりょくやセクシャルハラスメントなどにおよぶといった迷惑めいわく行為こういである。この問題もんだいは、公共こうきょうの場ば、職場しょくばや家庭かてい内ないなど、2000年代ねんだいの日本にっぽんでの調査ちょうさによると被害ひがいを受うけた成人せいじんは推定すいてい約やく3,000万まん人にんである。

自殺じさつ

飲酒いんしゅ量りょうが増ますにつれて自殺じさつのリスクが直線ちょくせん的てきに高たかい結果けっかが示しめされた。多た変量へんりょう解析かいせきの結果けっか、多量たりょう飲酒いんしゅ者しゃの自殺じさつリスクは、非ひ現在げんざい飲酒いんしゅ者しゃ（非ひ飲酒いんしゅ者しゃ＋過去かこ飲酒いんしゅ者しゃ）と比くらべ3.3倍ばい高たかくなり、さらに、1日にち1合ごう未満みまんの少量しょうりょう飲酒いんしゅ者しゃにおいても自殺じさつリスクが1.7倍ばいと高たかいリスクが示しめされた。

凍死とうし

飲酒いんしゅしたまま屋外おくがいなどで寝込ねこんでしまい、そのまま低てい体温たいおん症しょうにより凍死とうしすることがある。特とくに、寒波かんぱが厳きびしい時期じきにはホームレスなどの屋外おくがい生活せいかつ者しゃが寒さむさを紛まぎらわせるために飲酒いんしゅし、そのまま凍死とうしするケースもある。

飲酒いんしゅ運転うんてん事故じこ

飲酒いんしゅ運転うんてんによる死亡しぼう事故じこは、平成へいせい14年ねん（2002年ねん）施行しこうの改正かいせい道路どうろ交通こうつう法ほうにより罰則ばっそく等とうが強化きょうかされたことで減少げんしょうしてきた。そして、平成へいせい18年ねん（2006年ねん）以降いこうの取締とりしまりの強化きょうか及および飲酒いんしゅ運転うんてん根絶こんぜつに対たいする社会しゃかい的てき機運きうんの高たかまり、さらには飲酒いんしゅ運転うんてんの厳罰げんばつ化か等とうにより、大おおきく減少げんしょうし、10年ねん前まえの約やく3分ぶんの1となっている。飲酒いんしゅ運転うんてん事故じこは平成へいせい20年ねんの6219件けんが平成へいせい30年ねんには3355件けんに減少げんしょうしている。

貧困ひんこん

飲酒いんしゅと貧困ひんこんには、世界せかいの貧困ひんこん問題もんだいと不可分ふかぶんである。世界せかい的てきに、学歴がくれきが低ひくく、低てい所得しょとく、失業しつぎょう中ちゅうなどの人ひとにおいて飲酒いんしゅ率りつが高たかいことが多数たすうの統計とうけい的てき研究けんきゅうによって裏付うらづけられている。複数ふくすうの研究けんきゅうでは、貧まずしい国くにの中なかには家計かけいの約やく18%が飲酒いんしゅに出費しゅっぴされていることもあると指摘してきされている。WHOによると、少すくない所得しょとくから食費しょくひ・健康けんこう管理かんり費ひ・教育きょういく費ひなどがさらに削けずられ、栄養えいよう不良ふりょうや医療いりょう費ひ増大ぞうだい、早死はやじに、識字しきじ率りつ低下ていかをもたらし、社会しゃかい階層かいそうの固定こてい化かに影響えいきょうしている。

社会しゃかい的てき損失そんしつ

イギリス政府せいふは飲酒いんしゅへの財政ざいせい負担ふたんの軽減けいげんのために規制きせい強化きょうかに乗のり出だした。飲酒いんしゅが原因げんいんとなる犯罪はんざい、暴力ぼうりょく事件じけんや医療いりょう費ひが大おおきな財政ざいせい負担ふたんとなっており、日本円にほんえんにして年間ねんかん1兆ちょう2000億おくから1兆ちょう9000億おく円えんが飲酒いんしゅに関かかわる財政ざいせい負担ふたんとなっていると推計すいけいされている。また、成人せいじんの100万まん人にん以上いじょうがアルコール依存いぞん症しょうだとされ、NHS（国民こくみん保健ほけんサービス）への負担ふたんは年間ねんかん27億おくポンドにも達たっしている。イギリスではアルコール飲料いんりょうが安価あんかであることが過剰かじょう飲酒いんしゅの引ひき金がねになっているとして厳きびしく非難ひなんされている。10年間ねんかんで約やく10万まん人にんが飲酒いんしゅが直接ちょくせつの原因げんいんとなる疾病しっぺいによる死亡しぼう者しゃ数すうとなっている。またこの累計るいけいには飲酒いんしゅ運転うんてんやガンなど、アルコールが間接かんせつ的てきな原因げんいんと考かんがえられるものは除のぞかれている。2010年ねん10月がつから身分みぶん証明しょうめい書しょの確認かくにんの義務ぎむ化かなども実施じっしされる。そのほか、パブなどでの飲酒いんしゅ促進そくしんサービスとなる10ポンド飲のみ放題ほうだいサービスや女性じょせい無料むりょうの日ひサービスのほか、早はや飲のみ競争きょうそうゲームなどの禁止きんしが実施じっしされる。

韓国かんこく政府せいふは、飲酒いんしゅによる社会しゃかい経済けいざい的てきな損失そんしつの費用ひようが年間ねんかん20兆ちょうウォン（約やく2兆ちょう6000億おく円えん）を超こえるという韓国かんこく内ない政府せいふ統計とうけいを示しめした。これを切きっ掛かけにテレビコマーシャルなどを用もちいた「節酒せっしゅキャンペーン」が行おこなわれた。医療いりょう費ひの支出ししゅつや早期そうき死亡しぼう、生産せいさん性せいの減少げんしょうなど、社会しゃかい経済けいざい的てきに損失そんしつを与あたえた費用ひようが20兆ちょう990億おくウォンに及およぶなど、飲酒いんしゅの弊害へいがいが深刻しんこくな水準すいじゅんにあると明あきらかにした。その根拠こんきょとして、18‐64歳さいのアルコール使用しよう障害しょうがい人口じんこう（アルコール乱用らんよう人口じんこうとアルコール依存いぞん症しょう人口じんこうを合あわせた数かず）が全ぜん人口じんこうの6.8%（221万まん人にん）に及およぶという2001年ねんの保健ほけん福祉ふくし部ぶ精神せいしん疾患しっかん実態じったい疫学えきがく調査ちょうさの結果けっかを挙あげた。仁じん済ずみ大学だいがくの金きむ光起みつおき（キム・クァンギ）教授きょうじゅチームの調査ちょうさの結果けっか、過度かどな飲酒いんしゅによる疾患しっかんで死亡しぼうした人ひとは2001年ねん2万まん2000人にん（死亡しぼう者しゃ全体ぜんたいの8.7%）だった。また、2001年ねんの殺人さつじん・暴力ぼうりょく・強盗ごうとう・強姦ごうかんなどの凶悪きょうあく犯罪はんざいや交通こうつう事故じこの加害かがい者しゃなど、現行げんこう犯はんの43.5%が犯行はんこう時じに飲酒いんしゅ状態じょうたいであったことが分わかった。

日本にっぽんでは政府せいふによる大だい規模きぼ統計とうけいは示しめされていないが、韓国かんこく人じんでは1人ひとりあたり年間ねんかん71.1L、日本人にっぽんじんは1人ひとりあたり年間ねんかん83.5Lの飲酒いんしゅ量りょうから同様どうようの問題もんだいが懸念けねんされている。

日本にっぽんでの飲酒いんしゅ者しゃの傾向けいこう

以下いかはJMSコホート研究けんきゅうによる。

日本人にっぽんじん男性だんせいでは、年齢ねんれいが高たかいほど飲酒いんしゅ未み経験けいけん者しゃ・禁酒きんしゅ者しゃの割合わりあいが高たかく、若年じゃくねん層そうでは飲酒いんしゅ量りょうが多おおい傾向けいこうがみられた。結婚けっこんしている人ひとよりしていない人ひと、および身体しんたい活動かつどう度どが高たかい人ひとより低ひくい人ひとで、飲酒いんしゅ未み経験けいけん者しゃ・禁酒きんしゅ者しゃ・多量たりょう飲酒いんしゅ者しゃが多おおかった。

日本人にっぽんじん女性じょせいでは、高齢こうれい層そうより若年じゃくねん層そう、教育きょういく年数ねんすうの短みじかい人ひとより長ながい人ひと、身体しんたい活動かつどう度どの高たかい人ひとより低ひくい人ひとで飲酒いんしゅ者しゃの割合わりあいが高たかいという結果けっかとなった。そのほか、非ひ飲酒いんしゅ者しゃの収縮しゅうしゅく期き血圧けつあつ、拡張かくちょう期き血圧けつあつ、総そうコレステロール、LDL-Cは飲酒いんしゅ者しゃよりも高たかい結果けっかがみられた。

酒癖さけぐせ

飲酒いんしゅした際さいに普段ふだんは見みられない行動こうどうを取とることを言いう。下記かきに一般いっぱん的てきな例れいを上あげる。

• 絡からみ酒しゅ - 人ひとに管かんを巻まいて、他人たにんや身内みうちに因縁いんねんをかける。中なかには上機嫌じょうきげんになり、暴行ぼうこう、強姦ごうかん、器物きぶつ損壊そんかい等ひとしの犯罪はんざいを犯おかす者ものもいる。一般いっぱん的てきな酒癖さけぐせ。
• 説教せっきょう癖へき - 酔ようと、自分じぶんが上うえになった気分きぶんになり、立場たちばを省かえりみず相手あいてに説教せっきょうをする。同おなじ内容ないようで繰くり返かえす者ものもいる。主おもに泥酔でいすい者しゃや絡からみ酒しゅに多おおい。
• 怒いかり上戸じょうご - 酔ようと、突然とつぜん奇声きせいを上あげたり、周まわりに怒いかりをわめき散ちらす。
• 笑わらい上戸じょうご - 酔ようと、些細ささいなことでも大声おおごえで笑わらい声ごえをあげる。転てんじて、ちょっとしたことでもすぐに笑わらい出だす人ひとのことも「笑わらい上戸じょうご」と呼よぶ。
• 泣なき上戸じょうご - 酔ようと、気分きぶんがネガティブになり、卑屈ひくつになり泣なき喚わめく。

若者わかものの飲酒いんしゅ

「アルコールハラスメント」も参照さんしょう

若者わかものの飲酒いんしゅは、中高年ちゅうこうねんと比較ひかくし急性きゅうせいアルコール中毒ちゅうどくやアルコール依存いぞん症しょう等とうのリスクが高たかくなり、事件じけん・事故じこの関連かんれん性せいが高たかいという特徴とくちょうがある。その対策たいさくとしては、飲酒いんしゅ禁止きんし年齢ねんれいを用もちいた対策たいさくが効果こうか的てきといわれている。アルコールは200種しゅ以上いじょうの疾患しっかんと関連かんれんがあるといわれ、その中なかで急性きゅうせいアルコール中毒ちゅうどくと、アルコール依存いぞん症しょうは若者わかものの飲酒いんしゅと関連かんれんも深ふかいともいわれている。その他た、脳のうの萎縮いしゅくや第だい二に次じ性徴せいちょうの遅おくれ等とう、多おおくの領域りょういきでアルコールによる若者わかものの健康けんこうへの悪影響あくえいきょうが懸念けねんされている。

大学生だいがくせい・専門せんもん学校がっこう生せいの飲酒いんしゅ

大学だいがくコンパなどにおいて、20歳さい未満みまんの者ものの飲酒いんしゅが暗黙あんもくの了解りょうかいとなっている場面ばめんも少すくなくないのが実態じったいである。20歳さい未満みまんの者ものの飲酒いんしゅの撲滅ぼくめつに盲目的もうもくてきに取とり組くむことはあまり有効ゆうこうではなく、むしろ現状げんじょうを認みとめたうえで、アルコールのモラルに関かんする教育きょういく・情報じょうほう発信はっしんを行おこなうほうが大学生だいがくせいや専門せんもん学校がっこう生せいの飲酒いんしゅ事故じこ抑止よくしには有効ゆうこう、という意見いけんもみられる。

飲酒いんしゅ禁止きんし令れい

794年ねん（延のべ暦れき13年ねん、奈良なら～平安へいあん時代じだい）頃ごろには、日本にっぽん初はつの「飲酒いんしゅ禁止きんし令れい」が出だされた。このことから、既すでに社会しゃかい問題もんだい化かしていたことが分わかる。

法律ほうりつ

目盛めもり付つきの容器ようき。ドイツなどでは、アイヒシュトリヒと呼よばれ法律ほうりつで提供ていきょうする量りょうが義務付ぎむづけされている。

酒さけには古来こらいより、公序良俗こうじょりょうぞくを守まもるため、あるいは租税そぜいを公課こうかするためにアルコールに対たいして、さまざまな法律ほうりつが制定せいていされてきた。そして、2010年ねんの第だい63回かい世界せかい保健ほけん機関きかん（WHO）の総会そうかいでは、「アルコールの有害ゆうがいな使用しようを低減ていげんするための世界せかい戦略せんりゃく」が採択さいたくされた。

飲酒いんしゅが全面ぜんめん的てきに禁止きんしされることは少すくないが、厳格げんかくなイスラム国家こっかでは禁酒きんしゅが徹底てっていされている。日本にっぽんでも江戸えど時代じだいに徳川とくがわ綱吉つなよしが「大酒おおざけ禁止きんし令れい」を出だし、過剰かじょうな飲酒いんしゅ、他人たにんへの飲酒いんしゅの強要きょうようを戒いましめ、酒屋さかやへの規制きせいを試こころみている。またアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくには、飲料いんりょう用ようアルコールの製造せいぞう・販売はんばい・輸送ゆそうを禁止きんしするアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく憲法けんぽうの改正かいせい（俗ぞくに言いう「禁酒きんしゅ法ほう」）が行おこなわれていた時期じきがあり、現在げんざいでも一部いちぶの郡ぐんでは酒類しゅるいの販売はんばいが禁きんじられている。

日曜日にちようびに酒類しゅるいの販売はんばいを制限せいげんしている自治体じちたいも多おおい。また、インディアン居留きょりゅう地ちではアルコール依存いぞん症しょうを防止ぼうしするため、禁酒きんしゅを実施じっししているところがある。また欧米おうべいでは、屋外おくがいや公園こうえんなど公共こうきょうの場所ばしょでの飲酒いんしゅを禁止きんししているところが多おおく、日本にっぽんの花見はなみのような光景こうけいは見みられないことが多おおい。

ほとんどの国家こっかでは、年少ねんしょう者しゃの飲酒いんしゅまたは酒さけの購入こうにゅうを禁きんじている。酒さけ購入こうにゅうの際さいに身分みぶん証明しょうめい書しょが必要ひつような場合ばあいがある。法律ほうりつで飲酒いんしゅが認みとめられる年齢ねんれいを最低さいてい飲酒いんしゅ年齢ねんれい (minimum drinking age, MDA)、購入こうにゅうが認みとめられる年齢ねんれいを最低さいてい購入こうにゅう年齢ねんれい (minimum purchasing age, MPA) という。世界せかい的てきには、16歳さいから18歳さいを最低さいてい飲酒いんしゅ年齢ねんれいまたは最低さいてい購入こうにゅう年齢ねんれい（またはその両方りょうほう）とする国家こっかが多おおい。酒類しゅるい別べつに年齢ねんれいを定さだめている国家こっかもある。

全すべての国家こっかで、飲酒いんしゅ運転うんてんを禁きんじている。飲酒いんしゅ運転うんてんとみなされる血ち中ちゅうアルコール濃度のうどは国くにによって違ちがい、下限かげんは0.0%（少すこしでも検出けんしゅつされれば不可ふか）から0.08%の範囲はんいである。

多おおくの国家こっかでは、酒類しゅるいの生産せいさんや販売はんばいについて免許めんきょが必要ひつようである。専売せんばい制せいを敷しき、それらを国営こくえい企業きぎょうや公営こうえい企業きぎょうが独占どくせんしている国家こっかもある。

各国かっこくの法律ほうりつ概要がいよう

 日本にっぽん

詳細しょうさいは「酒さけに関かんする日本にっぽんの法律ほうりつ」を参照さんしょう

二十歳はたち未満みまんノ者しゃノ飲酒いんしゅノ禁止きんしニ関せきスル法律ほうりつ（1922年ねん）により、20歳さい未満みまんの飲酒いんしゅと購入こうにゅう、20歳さい未満みまんへの販売はんばい・提供ていきょうが禁止きんしされている。酒税しゅぜい法ほうでは、アルコール分ぶんを1%以上いじょう含ふくむ飲料いんりょうと定義ていぎされ、酒税しゅぜいの課税かぜい対象たいしょうとなっている。アルコールを10%以上いじょう含ふくみ江戸えど時代じだいには酒さけであったみりん（本ほんみりん）は、調味ちょうみ料りょうとして使用しようされる場合ばあいでも酒税しゅぜいの課税かぜい対象たいしょうとなっており、酒税しゅぜい法ほうでは「混成こんせい酒類しゅるい」に分類ぶんるいされている。ただしアルコールを含ふくんでいても、食塩しょくえんや酢すの添加てんかにより不可ふか飲いん処置しょちが施ほどこされた料理りょうり酒しゅは、酒税しゅぜいの課税かぜい対象たいしょうから外はずれ、酒類しゅるい販売はんばい免許めんきょを持もたない商店しょうてんでも販売はんばいできる。また、酒さけの主成分しゅせいぶんであるエタノールは引火いんか性せいがあるため、濃度のうどの高たかい（アルコール度数どすう60%以上いじょうの）酒さけは、消防しょうぼう法ほうの規制きせいを受うける。

1951年ねんには、酒さけに酔よいつて公衆こうしゅうに迷惑めいわくをかける行為こういの防止ぼうし等とうに関かんする法律ほうりつが公布こうふされた。

2013年ねんには、アルコール健康けんこう障害しょうがい対策たいさく基本きほん法ほうが制定せいていされた。

飛行機ひこうきの操縦そうじゅう士しの飲酒いんしゅ問題もんだいにより、国土こくど交通省こうつうしょうは2019年ねん、既すでに義務ぎむ化かされていたバスやタクシーに加くわえ、航空機こうくうき操縦そうじゅう士しや鉄道てつどう運転うんてん士し、船員せんいんに対たいしても飲酒いんしゅ検査けんさを義務ぎむづける方針ほうしんとした。

なお、医薬品いやくひん、医療いりょう機器きき等とうの品質ひんしつ、有効ゆうこう性せい及および安全あんぜん性せいの確保かくほ等とうに関かんする法律ほうりつの適用てきようを受うける医薬品いやくひんに該当がいとうする健康けんこう酒しゅ（薬用やくよう酒しゅ）でも、アルコール分ぶんが含ふくまれている分ぶん、飲用いんよう後ごの運転うんてんは道路どうろ交通こうつう法ほう違反いはんにあたる恐おそれがある。車くるま（オートバイ、自転車じてんしゃ等ひとしの軽けい車両しゃりょうも含ふくむ）を運転うんてんする前まえには、飲用いんようしないことが適当てきとうである。また満まん20歳さい未満みまんの者ものの飲用いんようもできない。

 アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく

かつてはアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくの州しゅうにより最低さいてい飲酒いんしゅ年齢ねんれいは18歳さいから21歳さいとばらつきがあった。1984年ねん、国家こっか最低さいてい飲酒いんしゅ年齢ねんれい法ほうにより21歳さい未満みまんの飲酒いんしゅを認みとめる州しゅうには連邦れんぽう政府せいふ予算よさんを支出ししゅつしないこととなり、最低さいてい飲酒いんしゅ年齢ねんれいは21歳さいに統一とういつされた。ただし、一部いちぶの州しゅうは、例外れいがいとして宗教しゅうきょう的てき理由りゆうでの21歳さい未満みまんの飲酒いんしゅを認みとめている。

 ドイツ

最低さいてい購入こうにゅう年齢ねんれいはビール・ワインなどは16歳さいから。蒸留酒じょうりゅうしゅなどは18歳さいから。18歳さい未満みまんの飲酒いんしゅの可否かひは、保護ほご者しゃに一任いちにんされる。

 イギリス

最低さいてい購入こうにゅう年齢ねんれいは18歳さい。最低さいてい飲酒いんしゅ年齢ねんれいは、家庭かていでは5歳さい。16歳さいで、ビールとリンゴ酒しゅをバーやレストランで飲のむことが認みとめられ、18歳さいで全面ぜんめん的てきに飲酒いんしゅが認みとめられる。スポーツ施設しせつでの飲酒いんしゅは禁止きんしされている。

 フランス

最低さいてい購入こうにゅう年齢ねんれいは16歳さい。最低さいてい飲酒いんしゅ年齢ねんれいは、アルコール度数どすうの低ひくい一部いちぶの酒類しゅるいについては16歳さい、残のこりの酒類しゅるいは18歳さい。

 リトアニア

2018年ねん、飲酒いんしゅが認みとめられる年齢ねんれいが18歳さいから20歳さいに引ひき上あげられた。また、同年どうねんより酒類しゅるいの広告こうこくが全面ぜんめん禁止きんしされている。

韓国かんこく

最低さいてい飲酒いんしゅ年齢ねんれいは満まん19歳さい。

 サウジアラビア

飲酒いんしゅ・所持しょじ・国内こくない持込もちこめは全面ぜんめん禁止きんし。

 クウェート/ イラン/ イエメン/ イラク/ アフガニスタン

飲酒いんしゅは全面ぜんめん禁止きんし。

 アラブ首長しゅちょう国こく連邦れんぽう

内務省ないむしょうの許可きょかの下した、非ひイスラム教徒きょうとの外国がいこく人じんのみが、飲酒いんしゅを認みとめられる。

 パキスタン/ バングラデシュ

イスラム教徒きょうとの飲酒いんしゅは禁止きんしであるが、一部いちぶの飲食いんしょく店てんなどは飲酒いんしゅが認みとめられる。

航空機こうくうきへの持もち込こみ制限せいげん、宅配たくはい便びんの引ひき受うけ制限せいげん

アルコールそのものは可燃かねん性せい液体えきたいであるため、航空こうくう保安ほあん上じょう、度数どすうの高たかい酒類しゅるいの持もち込こみが規制きせいされる。以下いかは日本にっぽんにおいての規制きせい内容ないようである。

• 70%超ちょう 危険きけん品ひんとなり、機内きない持もち込こみも受託じゅたくもできない。
• 24%超ちょう70%以下いか 機内きない持もち込こみ分ぶん・受託じゅたく分ぶんの合計ごうけいが1人ひとり当あたり5 Lまで。
• 24%以下いか 制限せいげんなし。

また、度数どすうが70%超ちょうのアルコール飲料いんりょうは宅配たくはい便びんでの配送はいそうは不可ふかである。

宗教しゅうきょうと酒さけ

酒さけの扱あつかいは宗教しゅうきょうごとに異ことなっている。酒さけを神聖しんせいな場面ばめんで扱あつかい、特別とくべつ視しする宗教しゅうきょう・宗派しゅうはがある一方いっぽうで、飲酒いんしゅが人ひとや社会しゃかいに悪影響あくえいきょうを及およぼすとし、酒さけを敬遠けいえん・禁止きんしする宗教しゅうきょう・宗派しゅうはもある。酒さけのもたらす精神せいしん変容へんようは宗教しゅうきょう体験たいけんや呪術じゅじゅつと結むすび付つけられ、非ひ日常にちじょうの宗教しゅうきょう儀式ぎしき用ように摂取せっしゅされるものとされていたと考かんがえられる。今日きょうでも様々さまざまな文化ぶんかの様々さまざまな伝統でんとう宗教しゅうきょうや祭祀さいし習慣しゅうかんにおいて、酒類しゅるいは欠かかせないものとなっている。飲酒いんしゅにまつわる儀礼ぎれいにはそうした宗教しゅうきょう・祭祀さいし慣習かんしゅうとのかかわりが深ふかい。今日きょうにおいても、酒類しゅるいの儀礼ぎれい性せい、宗教しゅうきょう性せいは濃密のうみつに残のこっており、日本にっぽんの屠蘇とそのように特定とくていのい事わいごとと結むすびついた酒さけがある。

• ユダヤ教きょうでは、安息日あんそくびや祝祭日しゅくさいじつを聖ひじり化かして迎むかえるために、夕食ゆうしょく前まえにワインを専用せんようの杯はいに注そそいでキッドゥーシュという祈いのりの言葉ことばを唱となえる（ブドウジュースで代用だいようする場合ばあいもある）。
• 中世ちゅうせいドイツのキリスト教きりすときょう世界せかいでは泥酔でいすいは神かみに対たいする罪つみの一ひとつとされ、檻おりに入いれられたうえ街頭がいとうに吊つるされる刑罰けいばつの対象たいしょうとされた。
• カトリックなど大だい多数たすうのキリスト教きりすときょう会派かいはでは、ミサや礼拝れいはいの際さいに執とり行おこなわれる聖餐せいさん式しきで、赤あかワイン（葡萄酒ぶどうしゅ、特とくに混まぜ物ぶつのされていない純粋じゅんすいなもの）がイエスの血ちの象徴しょうちょうとされている。ただし、プロテスタントの教派きょうはの多おおくは、アルコール分ぶんを含ふくまないブドウジュースを用もちいる。
• プロテスタントでは、宗派しゅうはにより容認ようにん度どは異ことなり、保守ほしゅ的てきな宗派しゅうはほど厳きびしい。セブンスデー・アドベンチスト教会きょうかいは、禁酒きんしゅを勧すすめており、救世きゅうせい軍ぐんは禁酒きんしゅが絶対ぜったいである。
• 末日まつじつ聖徒せいとイエス・キリスト教会きょうかい（通称つうしょう：モルモン教きょう）は、戒律かいりつで飲酒いんしゅを禁きんじている。
• イスラム教いすらむきょうでは、飲酒いんしゅの効用こうようは認みとめつつも、酒癖さけぐせや健康けんこう上じょうなどの弊害へいがいが多おおいことを理由りゆうに、飲酒いんしゅを禁きんじている。しかしその一方いっぽう、適度てきどな飲酒いんしゅなら問題もんだいないと考かんがえ、飲酒いんしゅを行おこなうムスリムも存在そんざいする。イスラム世界せかいでもキリスト教徒きりすときょうとやユダヤ教徒きょうとによる醸造じょうぞうは許ゆるされたことが多おおく、飲酒いんしゅ文化ぶんかが保持ほじされた。古来こらいより飲酒いんしゅをするムスリムは存在そんざいし、ルバイヤートなどでは、飲酒いんしゅの快楽かいらくが述のべられている。現代げんだいでも世俗せぞく主義しゅぎを標榜ひょうぼうしているトルコ、エジプトなどでは飲酒いんしゅが盛さかんである。詳くわしくは「イスラム教いすらむきょうにおける飲酒いんしゅ」参照さんしょう。
• ヒンドゥー教きょうでは、地域ちいきにより異ことなる。一部いちぶの地域ちいきでは飲酒いんしゅは避さけるべき悪徳あくとくであるとされ、中なかでもヴィシュヌ神かみの敬虔けいけんな信者しんじゃの多おおくは飲酒いんしゅをしない。ネパールの祭事さいじインドラ・ジャートラーでは、セート・バイラブ神しんの像ぞうの口くちから時折ときおりチャンと呼よばれる米べい酒しゅが流ながれだし、その場ばに居合いあわせたものはそれを飲のむことができる。また、インドネシアのバリ島ばりとうで信仰しんこうされているバリ・ヒンドゥーでは、飲酒いんしゅが許容きょようされている。
• 仏教ぶっきょうでは、五戒ごかいの中なかで「飲酒いんしゅは避さけるべき悪徳あくとくであり、苦くるしみを生うみ出だす元もと」と説教せっきょうし、禁きんじていた。しかし日本にっぽんにおいては末法まっぽう思想しそう・末法まっぽう無む戒思想しそうが流行りゅうこうし、法然ほうねんが飲酒いんしゅを「この世よの習」として許可きょかして以来いらい、この戒を守まもる僧そうは実際じっさいには少数しょうすう派はである。このため「酒さけを飲のんではならない」という戒を公式こうしきには掲かかげながらも、実際じっさいには酒さけを飲のむことが当あたり前まえとなっており、「不ふ飲酒いんしゅ戒」を堂々どうどうと破やぶることが常態じょうたい化かしている。ただし、無む戒思想しそうを持もつ教団きょうだん（法然ほうねん・親鸞しんらん・日蓮にちれん系けい）においては教学きょうがく上じょう問題もんだいにならない。
• 神道しんとうでは、お神酒みき（おみき）は神かみへの捧ささげものであると同時どうじに、身みを清きよめ神しんとの一体いったい感かんを高たかめるための飲のみ物ものとされる。
• ラスタファリ運動うんどうは飲酒いんしゅを禁きんじている。
• カンドンブレでは、神かみへの供物くもつとされる。エシュにはカシャッサ、イェマンジャには白しろワインなど、神かみによって酒類しゅるいの好このみがある。

主おもな酒さけ

様々さまざまなウィスキー

赤あかワイン

ビール

日本酒にほんしゅ

• 蒸留酒じょうりゅうしゅ（スピリッツ）
  • ウイスキー
    • スコッチ・ウイスキー
    • アイリッシュ・ウイスキー
    • バーボン・ウイスキー
    • テネシー・ウイスキー
    • カナディアン・ウイスキー
    • ジャパニーズ・ウイスキー
  • ラム
  • カシャッサ
  • ウォッカ
  • ジン
  • テキーラ
  • ブランデー
    • コニャック
    • カルヴァドス
    • アルマニャック
  • ラク
  • アラック
  • ウーゾ
  • 白酒しろざけ
  • 茅かや台たい酒しゅ
  • 焼酎しょうちゅう
    • 泡盛あわもり
      • 古こ酒さけ
• 醸造じょうぞう酒しゅ
  • ビール
    • 白しろビール
    • ランビック
    • 発泡はっぽう酒しゅ
    • 第だい三さんのビール
  • 果実かじつ酒しゅ
    • ワイン
      • 発泡はっぽうワイン
        • シャンパン
      • ロゼワイン
      • 甘味あまみ果実かじつ酒しゅ
        • 酒精しゅせい強化きょうかワイン
      • デザートワイン
      • フェーダーヴァイサー
      • フレーバードワイン
    • シードル
    • ペリー
    • シンガニ
  • 黄き酒しゅ
  • 日本酒にほんしゅ
    • 灰はい持じ酒しゅ
    • 合成ごうせい清酒せいしゅ
  • どぶろく
  • マッコリ
  • 馬うま乳ちち酒しゅ
  • 蜂蜜はちみつ酒しゅ
• 混成こんせい酒しゅ
  • リキュール
    • リモンチェッロ
  • みりん
    • 本直ほんなおし
• カクテル

「酒さけ」を含ふくむ慣用かんよう句くなど

• 金谷かなやの酒さけ数すう
• 紅灯こうとう緑酒りょくしゅ
• 高こう陽ひの酒徒しゅと（出典しゅってん：『史記しき』）
• 酒さけが沈しずむと言葉ことばが浮うかぶ/酒さけ口こうに入はいる者ものは舌した出でづ
• 酒さけ買かって尻しり切きらる/酒さけ買かうて臂ひじ切きらるる/酒さけ持もって尻しり切きらる（出典しゅってん：『放屁ほうひ論ろん』）
• 酒さけ極きわまって乱らんとなる
• 酒さけ沈しずめば話はなし浮うく/酒さけの終おわりは色いろ話ばなし
• 酒さけと朝寝あさねは貧乏びんぼうの近道ちかみち
• 酒さけと産さんに懲こりた者ものがない
• 酒さけと煙草たばこはのんで通とおる（出典しゅってん：『譬喩ひゆ尽つき』）
• 酒さけなくて何なにの己おのれが桜さくらかな
• 酒さけに呑のまれる
• 酒さけに別べつ腸ちょうあり（出典しゅってん：『五代ごだい史ふみ』）
• 酒さけの中なかに真しんあり/酒さけは本心ほんしんをあらわす（出典しゅってん：『格言かくげん集しゅう』）
• 酒飲さけのみ、本性ほんしょう違ちがわず/酒さけの酔よい本性ほんしょう違ちがわず
• 酒さけは憂うれいの玉箒たまははき/酒さけは憂うれいを払はらう玉箒たまははき（出典しゅってん：『蘇そ軾』）
• 酒さけは燗かん、肴さかなは刺身さしみ、酌しゃくは髱たぼ
• 酒さけは気違きちがい水みず
• 酒さけは気きつけ薬やく
• 酒さけは古こ酒さけ、女おんなは年増としま
• 酒さけは三献さんこんに限かぎる（出典しゅってん：『醒睡笑わらい』）
• 酒さけは諸悪しょあくの基もと
• 酒さけは天てんの美禄びろく（出典しゅってん：『漢書かんしょ』）
• 酒さけは飲のむとも飲のまれるな
• 酒さけは飲のむべし飲のむべからず
• 酒さけは百薬ひゃくやくの長なが されど万病まんびょうの元もと（出典しゅってん：『漢書かんしょ』巻まき二に十じゅう四よん下か「食しょく貨志第だい四よん下か」）
  • 前半ぜんはん部分ぶぶんのみを引用いんようして過すぎる飲酒いんしゅを正当せいとう化かするためによく使つかわれる。
• 酒さけは百ひゃく毒どくの長ちょう（出典しゅってん：『徒然草つれづれぐさ』）
• 百薬ひゃくやくの長ながとはいえど、万まんの病やまいは酒さけよりこそ起おこれ/酒さけは百薬ひゃくやくの長なが、されど万病まんびょうの元もと（出典しゅってん：『徒然草つれづれぐさ』第だい175段だん）
• 酒さけはやめても酔よいざめの水みずはやめられぬ
• 酒さけ飯めし雪隠せっちん（出典しゅってん：『譬喩ひゆ尽つき』）
• 酒さけを悪わるみて酒さけを強つよう（出典しゅってん：『孟子もうし』）
• 酒池肉林しゅちにくりん（出典しゅってん：『史記しき』）
• 酒さけ嚢飯袋ぶくろ
• 粗酒そしゅ粗餐そさん/粗酒そしゅ粗そ肴さかな
• 飲のまぬ酒さけには酔よわぬ
• 人ひと酒しゅを飲のむ、酒さけ酒しゅを飲のむ、酒さけ人じんを飲のむ/酒さけが酒さけを飲のむ（出典しゅってん：『鎌田かまた兵衛ひょうえ名所めいしょ盃さかずき』）
• 林間りんかんに酒さけを煖めて紅葉こうようを焼やく
• 醴酒設もうけず（出典しゅってん：『漢書かんしょ』）
• 魯酒薄うすくして邯鄲かんたん囲かこまる（出典しゅってん：『荘そう子こ』）
• 酒肴さけさかな料りょう（しゅこうりょう）
  • 日本にっぽんの企業きぎょうにおいて、年末年始ねんまつねんし手当てあてなどのことを、「酒肴さけさかな料りょう」と称しょうすることがある。

脚注きゃくちゅう

文献ぶんけん情報じょうほう

• 米村よねむら泰明やすあき 「チューダー・インタールードに描えがかれる酩酊めいていの戒いましめ」『埼玉さいたま学園がくえん大学だいがく紀要きよう. 人間にんげん学部がくぶ篇へん』2009年ねん9号ごう pp.15-28, NAID 110008448307, 埼玉さいたま学園がくえん大学だいがく, ISSN 1347-0515

関連かんれん項目こうもく

• 飲酒いんしゅ運転うんてん
  • 飲酒いんしゅ運転うんてん
  • アルコール検査けんさ
  • 運転うんてん代行だいこう
• 病気びょうき関連かんれん
  • 胎児たいじ性せいアルコール症候群しょうこうぐん
  • 肝硬変かんこうへん
• 飲酒いんしゅ文化ぶんか一般いっぱん
  • マイナス (ギリシア神話しんわ)
  • オオヤマツミ（酒造しゅぞうの神かみという一いち面めんがある）
  • ハッピーアワー
  • 低ていアルコール飲料いんりょう、スロードリンク
  • 酒さけ合戦かっせん、酒さけを飲のむ時ときの歌うた
  • 戦艦せんかん三さん笠かさ（沈没ちんぼつした原因げんいんに、度どの強つよい酒さけに引火いんかしたという説せつが一部いちぶで唱となえられている）
  • 寝酒ねざけ
• 酒造しゅぞう・酒税しゅぜい関係かんけい
  • 酒類しゅるい製造せいぞう免許めんきょ
  • 酒類しゅるい販売はんばい業ぎょう免許めんきょ
  • 密造みつぞう酒しゅ
• その他た
  • 名めい探偵たんていコナン - 敵てき組織そしきのコードネームが酒さけの名前なまえであり、作中さくちゅうでそれに引ひっ掛かけたジョークがある。

外部がいぶリンク

• アルコール飲料いんりょう - （オレゴン州しゅう大学だいがく・ライナス・ポーリング研究所けんきゅうじょ）
• 独立どくりつ行政ぎょうせい法人ほうじん酒類しゅるい総合そうごう研究所けんきゅうじょ
• STOP! 20歳さい未満みまん飲酒いんしゅ（ビール酒造しゅぞう組合くみあい）
• お酒さけが女性じょせいをかつてないほど死しなせている　縮ちぢむ男女だんじょ差さ（ナショナル ジオグラフィック、2023年ねん10月がつ2日にち）