スペイン語
スペイン | |
---|---|
español | |
IPA: [espaˈɲol] | |
| |
イスパノアメリカ、イベリア | |
| |
2-3( | |
| |
![]() ![]() | |
![]() | |
ISO 639-1 |
es |
ISO 639-2 |
spa |
ISO 639-3 |
spa |
SIL | SPN |
![]() スペイン
10 - 20%の
5 - 9.9%の |
スペイン español、エスパニョール)は、インド・ヨーロッパ
概要 [編集 ]
![](https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/0/0f/Castellano-Espa%C3%B1ol-es.png/220px-Castellano-Espa%C3%B1ol-es.png)
スペイン
スペイン
歴史 [編集 ]
![](https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/e/ec/Linguistic_map_Southwestern_Europe-II.gif/280px-Linguistic_map_Southwestern_Europe-II.gif)
スペイン
イベリア
この
- アラビア
語 からの直接 借用 (とりわけアル=アンダルス・アラビア語 ) - モサラベ
語 (イスラム支配 下 のアル=アンダルスで話 されていたロマンス語 、アラビア、ヘブライ文字 で書 かれた)
を
話者 分布 [編集 ]
![](https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/e/e2/Knowledge_of_Spanish_EU_map.svg/220px-Knowledge_of_Spanish_EU_map.svg.png)
スペイン
なお、スペインではカタルーニャ
また、
フィリピンは1898
マリアナ
スペイン語 話者 数 の推定 [編集 ]
セルバンテス
メキシコ | 123.52 | 96.8% | 119.57 | 3.95 | スペイン |
コロンビア | 49.25 | 99.2% | 48.85 | 0.39 | |
アルゼンチン | 44.04 | 98.1% | 43.21 | 0.84 | |
325.70 | 13.2% | 42.93 | 15.08 | プエルトリコは | |
スペイン | 46.52 | 92.1% | 42.85 | 3.68 | |
ペルー | 31.83 | 86.6% | 27.56 | 4.26 | |
ベネズエラ | 31.43 | 97.3% | 30.58 | 0.85 | |
チリ | 18.14 | 95.9% | 17.40 | 0.74 | |
エクアドル | 16.78 | 95.7% | 16.06 | 0.07 | |
グアテマラ | 16.54 | 78.3% | 12.95 | 3.59 | |
キューバ | 11.42 | 99.7% | 11.39 | 0.03 | |
ボリビア | 11.15 | 83.0% | 9.25 | 1.89 | |
10.17 | 97.6% | 9.93 | 0.02 | ||
ホンジュラス | 8.89 | 98.5% | 8.75 | 0.12 | |
パラグアイ | 6.95 | 67.9% | 4.72 | 2.23 | |
エルサルバドル | 6.35 | 99.7% | 6.33 | 0.00 | |
ニカラグア | 6.22 | 97.1% | 6.04 | 0.18 | |
コスタリカ | 4.95 | 99.3% | 4.91 | 0.03 | |
パナマ | 4.10 | 91.9% | 3.77 | 0.33 | |
プエルトリコ | 3.41 | 99.0% | 3.38 | 0.03 | |
ウルグアイ | 3.46 | 98.4% | 3.40 | 0.06 | |
0.85 | 74.0% | 0.22 | |||
455.93 | 94.6% | 431.51 | 24.42 | ||
781.65 | 60.6% | 473.81 | 38.62 |
アルジェリア | 0.18 | 0.05 | |||
オーストラリア | 0.12 | 0.38 | |||
ベリーズ | 0.17 | 0.02 | |||
ブラジル | 0.46 | 0.10 | |||
カナダ | 0.41 | 0.29 | |||
イスラエル | 0.13 | 0.05 | |||
0.11 | |||||
スイス | 0.12 | ||||
フィリピン | 0.003 | 0.46 | |||
モロッコ | 0.007 | 1.53 | |||
EU(スペイン |
1.40 | 30.98 | |||
その |
0.13 | 0.40 | |||
3.23 | 34.24 |
方言 [編集 ]
![スペイン国内の言語分布](https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/a/ae/Spain_languages.svg/220px-Spain_languages.svg.png)
- スペインにおける
方言 - スペイン
語 北部 方言 (Dialecto castellano septentrional)- カスティーリャ
方言 - レオン
方言 (Castellano leonés) - ラ・リオハ
方言 (Dialecto riojano) - アラゴン
方言 (アラゴン語 とは別 )
- カスティーリャ
- スペインの
二 言語 地域 におけるスペイン語 バリエーション - スペイン
語 南部 方言 (Dialectos castellanos meridionales)- マドリード
方言 (Castellano de Madrid) - ラ・マンチャ
方言 (Dialecto manchego) - ムルシア
方言 (Dialecto murciano) - アンダルシア
方言 (Dialecto manchego) - エストゥレマドゥーラ
方言 (Dialecto extremeño) - カナリア
方言 (Dialecto canario)
- マドリード
- スペイン
- ラテンアメリカにおける
各 方言 (Español de América)- アンデス・スペイン
語 - カリブ・スペイン
語 - リオプラテンセ・スペイン
語 - メキシコ・スペイン
語 (Español mexicano)
- アンデス・スペイン
かつてはアラゴン
音韻 [編集 ]
音韻 対応 [編集 ]
スペインで
母音 [編集 ]
二 重母音 ・三重 母音 [編集 ]
アクセント[編集 ]
- アセント (´)[
注釈 10]がある語 は、その音節 に強 勢 がある。 - アセントがない
語 の場合 、語末 が母音 か n, s のときは、最後 から2番目 の音節 に強 勢 がある (grave, llana, paroxítona)。語末 が n, s以外 の子音 (y を含 む)ときは、最終 音節 に強 勢 がある (aguda, oxítona)。
語尾 が -mente の副詞 では、-mente を取 り去 った語 に上記 規則 に従 って第 一 強 勢 が、-mente の -men- に第 二 強 勢 (第 一 強 勢 より弱 い)がある。例 : últimamente (última-) [ˈultimaˌmente], solamente (sola-) [ˈsolaˌmente], igualmente (igual-) [iˈɣwalˌmente]
子音 [編集 ]
- /b/: b、v は
同 じ発音 で、どちらもバ行 音 /b/で発音 される。 - /k/: ca, co, cu, que, qui, および
音節 末 の c はカ行 音 [k]。- que, qui は「ケ」「キ」と
発音 し、「クエ」「クイ」にはならない。u を発音 するためには cue, cui とつづる。
- que, qui は「ケ」「キ」と
- /
θ /: ce, ci, za, zo, zu, および音節 末 の z は、スペインの標準 語 では [θ ]。英語 の無声 の th音 よりも摩擦 が強 い[13]。スペイン南部 や中南米 ではセセオにより s との区別 が失 われ、通常 のサ行 音 [s]。 - ch: チャ
行 音 [ʧ]。- カリブ
諸国 などではチャ行 音 よりもシャ行 音 に近 い発音 になることがある。
- カリブ
- d: ダ
行 音 /d/。 - f: ファ
行 音 [f]。 - /g/: ga, go, gu, および
音節 末 の g はガ行 音 /g/。 - /x/: ge, gi, および j は [x]。ハ
行 音 、ドイツ語 の ach laut に近 いが、それより少 し奥 のほうで発音 する。 - h:
発音 しない(黙 字 )。 - l:
日本語 のラ行 音 に近 い [l]。舌先 を歯茎 に当 てたまま息 を出 す接近 音 で、英語 の clear l に相当 する。 - ll:
従来 はリャ行 音 に近 い [ʎ] が標準 的 な発音 とされていたが、実際 には多 くの地域 でジェイスモにより y との区別 が失 われ、yと同 じくヤ行 に近 い [ʝ] で発音 する。多 くの南米 大陸 の国々 では、yとおなじくジャ行 音 [ʑ] で発音 する方 が一般 的 である。 - m: マ
行 音 /m/。 - n: ナ
行 音 /n/。 - ñ: ニャ
行 音 [ɲ]。 - p: パ
行 音 [p]。 - r: ラ
行 音 [ɾ]。英語 やフランス語 の一般 的 なR音 [注釈 11]とは異 なり、はじき音 で、日本語 のラ行 音 にかなり近 い。語頭 と [l], [n], [s] の後 では後述 する巻 き舌 音 [r]。
- rr:
語 中 でのみ用 いる巻 き舌 音 [r]。- プエルトリコや
ドミニカ共和国 では、j音 [x] になることがある(ブラジルポルトガル語 と同 じ変化 )。 - ペルーやボリビアの
一部 の地方 ではザ行 音 になることがある。
- プエルトリコや
![](https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/3/31/S_aspiration_in_Spanish.png/220px-S_aspiration_in_Spanish.png)
- s: サ
行 音 [s]。- スペイン
南部 や中南米 の一部 では音節 末 の s をハ行 音 [h] で発音 するか、ほとんど発音 しないことがある。
- スペイン
- t: タ
行 音 [t]。 - w:
外来 語 のみに用 いられ、単語 によってワ行 音 [w]、または [b]。地域 差 もあり、ペルーでは常 に [w] で発音 する傾向 がある。語頭 では [gw] になることもある。
- x:
本来 は [ks] だが、[k] は弱 くなるか、発音 しないことが多 い。特 に子音 の前 、および語頭 では [k] を発音 せず、[s]となりやすい[13]。- México [ˈme̞xiko̞] のように、
一部 の固有名詞 などでは j音 [x] で発音 する。
- y: スペインやメキシコなどではヤ
行 音 に近 い[ʝ] が標準 とされるが、ジャ行 に近 い[ʑ]が用 いられることも多 い。スペイン語 の標準 を規定 するスペイン王立 アカデミーでは、日本語 のヤ行 の子音 に近 い[ʝ] を標準 としている。
二 重 子音 [編集 ]
- + l
- bl, cl, fl, gl, pl
- + r
- br, cr, dr, fr, gr, pr, tr
dr, tr は
音韻 的 特徴 [編集 ]
無声音 では破裂 音 と摩擦音 が対立 するが、有声音 では両者 が対立 せず、異 音 の関係 にある(有 声 破裂 音 /b/, /d/, /g/ が母音 間 等 では摩擦音 化 する)。- y を
半母音 /j/ ではなく、摩擦音 /ʝ/ で発音 する。
外来 語 [編集 ]
- つづりをスペイン
語 風 に読 む。- jersey /xeɾˈsei/ 「ジャージー」
発音 を優先 し、つづりを書 き換 える。- fútbol(←football) 「フットボール」
原語 のつづりを変 えず原音 に近 い発音 をする。分 かりやすい特徴 を挙 げれば、j を y のように、h を j のように発音 する。新 しい外来 語 に多 い。- jazz 「ジャズ」 /ˈʝa
θ /, /ˈʤas/ - judo 「
柔道 」 /ˈʝuðo/, /ˈʤuðo/ ただし yudo とつづることもある - hardware 「ハードウェア」 /xaɾˈweaɾ/ (d は
原音 では弱 く、スペイン語 化 したうえで d を発音 すると har・dwe・arのように分節 されてしまうため消滅 )
- jazz 「ジャズ」 /ˈʝa
アルファベット[編集 ]
A | a | a: ア |
B | b | be: ベ be grande: ベグランデ( be alta: ベアルタ( be larga:ベラルガ( be de burro:ベデブロ(「ロバのベ」) |
C | c | ce: セ |
(Ch) | (ch) | (che: チェ) ※1994 |
D | d | de: デ |
E | e | e: エ |
F | f | efe: エフェ |
G | g | ge: ヘ |
H | h | hache: アチェ( |
I | i | i: イ i latina: イラティーナ( |
J | j | jota: ホタ |
K | k | ka: カ |
L | l | ele: エレ |
(Ll) | (ll) | (elle: エジェ、エリェ doble ele: ドブレエレ) ※1994 |
M | m | eme: エメ |
N | n | ene: エネ |
Ñ | ñ | eñe: エニェ |
O | o | o: オ |
P | p | pe: ペ |
Q | q | cu: ク |
R | r | erre: エレ( |
S | s | ese: エセ |
T | t | te: テ |
U | u | u: ウ |
V | v | uve: ウベ ve chica: ベチカ( ve baja: ベバハ( ve corta: ベコルタ( ve de vaca: ベデバカ(「ウシのベ」) |
W | w | uve doble: ウベドブレ doble u: ドブレウ doble ve: ドブレベ ve doble: ベ・ドブレ |
X | x | equis: エキス |
Y | y | ye: イェ/ジェ i griega: イグリエガ(ギリシア |
Z | z | zeta: セタ |
Ñは
すでに
A | B | C | D | E | F | G | H | I | J | K | L | M | N | Ñ | O | P | Q | R | S | T | U | V | W | X | Y | Z | Á | É | Í | Ó | Ú | Ü |
a | b | c | d | e | f | g | h | i | j | k | l | m | n | ñ | o | p | q | r | s | t | u | v | w | x | y | z | á | é | í | ó | ú | ü |
文法 の特徴 [編集 ]
主語 - イタリア
語 やポルトガル語 と同 じく、主語 の強調 や意味 の明確 化 が必要 でない場合 には主語 をあえて表現 しないことが多 い。これは、一人称 や二人称 の場合 、動詞 の活用 (後述 )で主語 が判別 できるためである。
- イタリア
目的 語 基本 的 な語順 はSVOであるが、英語 やフランス語 に比 べると語順 はかなり自由 度 が高 く、平叙 文 でも主語 が動詞 のあとに置 かれることもよくある。目的 語 は代名詞 の場合 、動詞 の前 に置 かれるが、動詞 が不定 詞 ・現在 分詞 ・肯定 命令 法 のときは代名詞 は動詞 のあとに接 語 化 され、一 つの語 のように書 かれる。この場合 アクセント位置 が移動 しないようにアクセント符号 の付加 が必要 になる場合 がある。他動詞 の直接 目的 語 が人 を指示 する定 名詞 句 (固有名詞 、定冠詞 ・所有 形容詞 ・指示 形容詞 がついた名詞 句 など)のときにはこれに前置詞 a がつく。直接 目的 語 が人 を指示 しても不定 の場合 は a をつけなくてもよい。物 を指示 する目的 語 には a をつけない。このような区別 はイタリア語 やフランス語 などにはない特徴 である。[17]例 Estimo a Luisa. 「私 はルイサを尊敬 する」、Respetad a los ancianos.「老人 を尊敬 しなさい」、En la calle vi a tu padre.「街 で君 のお父 さんに会 った」、Buscamos (a) una secretaria capaz.「私 たちは有能 な秘書 をさがしている」
代名詞 再帰 代名詞 を用 いる構文 が発達 していて、利害 ・相互 的 行為 ・受動 ・無 人称 ・強 意 など多 くの意味 を表 す。- a +
名詞 と同一 のものを指示 する間接 目的 格 代名詞 が動詞 の前 に置 かれるという、いわば抱合 的 な現象 がある。たとえばLa canción le gustó a Rodrigo. 「その歌 はロドリゴの気 にいった」ではleは「彼 に」を意味 する間接 目的 格 代名詞 で、a Rodrigoを指 している。 2人 称 の代名詞 は親 称 tú(複数 形 vosotros/as)と敬称 usted(複数 形 ustedes)を使 い分 ける。中南米 では古 いスペイン語 で使 われていたvosが相手 に対 する蔑称 として用 いられることがある。vosは元々 は相手 に対 する尊称 であったが現在 は親 称 ・蔑称 の意味 に成 り代 わっている。日本語 の「貴様 」のようなもの。ただし、一部 では親 称 として用 いられることもあり、特 にアルゼンチンでは全国 でvosのみが使 われるといっても構 わない。2人 称 複数 である vosotros/as は、vos と otros(「他 」の複数 形 )が接合 したものである。なお、vosotros/as が使用 されるのはスペインと赤道 ギニアに限 られ、中南米 やスペインのアンダルシア、カナリア諸島 では親 称 としてもustedesが一般 的 に使用 される。usted は vuestra merced(直訳 すれば「あなたの厚意 」)(表記 として単数 の場合 UdやVd、複数 形 でUdsやVdsが使 われるが、これはUとVが母音 と子音 にわかれる前 の影響 で、発音 はウステとウステデスとなる)が2人称 尊称 として(主 に騎士 が主君 に対 して)用 いられ、短縮 されたもので、動詞 の活用 は3人称 である。Tú と usted の用法 はスペインと中南米 では違 いがあり、スペインでは改 まった場面 でなければ、接客 など初対面 でも tú を使 うことがよくあり、また、部下 が上司 に対 して tú を使 うこともよくある。しかし、中南米 では、tú を使 うのは親 しい人 や目下 の人 に限 られる。ただし、キューバではスペイン同様 tú をよく使 う。1人 称 複数 の nosotros/as は古 スペイン語 では nos で男女 の区別 もなかった。nosotros/asはnosとotros/as (=others)を同格 的 に並 べた表現 から生 まれた。[18]Vosotros/as も同様 で、vos だったが、vos が単数 の敬称 として使 われるようになると複数 形 はそれと区別 するため (vos otros/vos otras→) vosotros/vosotras となった。Vos を敬称 として初 めて用 いたのは宮廷 においてで、vosotrosももともと貴族 の言葉 である。宮廷 文化 をもたないアンダルシアや中南米 では vosotros の使用 は浸透 せず、ustedes が汎用 2人称 複数 となった。
冠詞 定冠詞 は性 ・数 によって区別 される(男性 単数 el、女性 単数 la、男性 複数 los、女性 複数 las、中性 lo)。ただ、女性 名詞 でもアクセントのある a、または ha で始 まる単数 名詞 の場合 はelを使 う(例 el agua)。前置詞 a、de の後 に定冠詞 el が来 る場合 には縮 約 しそれぞれ al、del と一語 のように書 かれる(前置詞 と冠詞 の縮 約 はこの二 つのみで、イタリア語 やフランス語 のように複雑 ではない)。中性 定冠詞 lo は中性 名詞 につくわけではなく(スペイン語 に中性 名詞 はない)、形容詞 ・所有 形容詞 ・過去 分詞 ・副詞 についてこれらを名詞 化 したり、lo que の形 でフランス語 の ce que や英語 の what のように「もの・こと」の意味 を表 したりする。中性 定冠詞 はイタリア語 やフランス語 にはない特徴 である。例 lo bueno 「善良 さ(=la bondad)、よいもの(=las buenas cosas)」、lo pasado「過 ぎ去 ったこと」、lo nuestro「私 たちのもの」、Lo que dices es no cierto.「君 が言 うことは確 かではない」フランス語 やイタリア語 にあるような部分 冠詞 はない。
冠詞 と名詞 名詞 が職業 ・性質 を表 す補語 になるときは、He is a student.のように不 定冠詞 を伴 う英語 と異 なり、Es estudiante.のように通常 は(フランス語 等 と同様 )無 冠詞 である。逆 に、Es un inutil.「彼 は役立 たずだ」のように軽蔑 ・強調 の意味 をもって品詞 ・可算 を問 わず不 定冠詞 を伴 う場合 がある。
名詞 名詞 には男性 名詞 と女性 名詞 があるが、-oで終 われば男性 、-aで終 われば女性 という原則 があるため比較的 判別 が容易 である(ただしdía, manoなど少数 の例外 あり)。その他 に-ción, -dad,-tad, tud, -umbre, -zなどで終 われば女性 、-aje, -i, -rなどで終 われば男性 といった原則 がある。名詞 の複数 形 は(e)sをつけて作 るが、これはラテン語 の名詞 の複数 対格 の語尾 に由来 し、フランス語 やポルトガル語 同様 西 ロマンス語 の特徴 である(ただしフランス語 においては複数 形 の語尾 s は発音 されない)。
形容詞 形容詞 は基本 的 に名詞 に対 して後 置 される(例 :un coche moderno現代 の車 )が、若干 の形容詞 、あるいは話者 の主観 を述 べる場合 は、前 置 されることもある。後 置 される場合 と前 置 される場合 で意味 が異 なるものもある(la casa nueva新築 の家 -la nueva casa新居 、el gran hombre偉大 な人 -el hombre grande大 きな人 、など)。また、修飾 される名詞 の性 数 に応 じて変化 する。moderno現代 の、を例 に挙 げれば、moderno(男性 単数 ), moderna(女性 単数 ), modernos(男性 複数 ), modernas(女性 複数 )と変化 する。
前置詞 現代 スペイン語 にはフランス語 のenやイタリア語 のne、あるいはフランス語 の y やイタリア語 の ci に相当 する「前置詞 +名詞 」の代用 となる副詞 的 代名詞 は存在 しない(中世 スペイン語 には存在 した。なおカタルーニャ語 には存在 する。)。
動詞 動詞 の基本形 の語尾 は-ar, -erまたは-irのいずれかである。動詞 には直 説法 、接続 法 、命令 法 がある。直 説法 は現在 、点 過去 (完了 過去 )、線 過去 (不 完了 過去 )、未来 、過去 未来 (「可能 」・「条件 」・「遡及 未来 」という語 が用 いられることもある)、現在 完了 、直前 過去 完了 、過去 完了 、未来 完了 、過去 未来 完了 が、接続 法 では現在 、過去 、現在 完了 、過去 完了 が存在 する(中世 には未来 や未来 完了 も存在 した)。また、各 時制 で主語 の人称 ・数 に応 じて6通 り(中南米 では実質 5通 り)に活用 される。完了 形 ではすべての動詞 に対 してhaberが助動詞 として使 われる。フランス語 、イタリア語 、ドイツ語 などの完了 形 [複 合 時制 ]では、移動 や状態 変化 の意味 を含 む自動詞 (非 対格 動詞 )の場合 には助動詞 として英語 のbeにあたる動詞 を使 い、それ以外 ではhaveにあたる動詞 を使 うが、現代 スペイン語 にはこのような区別 がなく、この点 において現代 英語 と似 ている。過去 の出来事 を表 すのに口語 ではおもに複 合 時制 (現在 完了 形 )を用 いるフランス語 やイタリア語 とは違 い、スペイン語 では現代 でも単純 時制 である点 過去 形 (フランス語 の単純 過去 形 ・イタリア語 の遠 過去 形 に相当 )が口語 ・文章 語 を通 じて広 く使 われており、現在 完了 形 はむしろ英語 のそれに近 い使 われ方 をしている。ただし地域 差 があり、スペインの多 くの地域 では「今日 」「今週 」など現在 を含 む副詞 をおく場合 基本 的 に現在 完了 形 が使 われる一方 、中南米 やスペインのガリシア州 などでは現在 完了 形 をあまり用 いない傾向 がある。これは現在 完了 形 を多用 するイギリス英語 と過去 形 を多用 するアメリカ英語 の関係 に類似 している。なお、ガリシア州 でスペイン語 とともに話 されるガリシア語 には現在 完了 時制 が存在 しない。英語 のbeに当 たる動詞 がserとestarの二 つある。serはSoy española.「私 はスペイン人 です」のような性質 を述 べるときに用 い、estarはEstoy cansado.「私 は疲 れている」のような一時 的 状態 、Osaka está en Japón.「大阪 は日本 にある」のように所在 を表 すのに用 いる(このような区別 はフランス語 にはないが、イタリア語 にはある(essereとstare))。またestar+現在 分詞 でEstoy llorando. 「私 は泣 いている」のように英語 の進行 形 に似 た意味 を表 すのはフランス語 やイタリア語 にはない特徴 である。ただしこの形 は英語 の進行 形 ほどよく使 われるわけではない。現在 形 の動作 動詞 が進行 相 をも表 し、また過去 時 では線 過去 形 (イタリア語 やフランス語 の半 過去 形 に相当 )に過去 進行 形 的 な不 完了 (imperfective)相 を表 す機能 があるからである。
規則 動詞 の現在 時制 における活用 形 [編集 ]
hablar( |
comer( |
vivir( | |
hablo | como | vivo | |
hablamos | comemos | vivimos | |
hablas | comes | vives | |
hablás | comés | vivís | |
habláis/hablan | coméis/comen | vivís/viven | |
habla | come | vive | |
hablan | comen | viven |
不規則 動詞 serの活用 [編集 ]
soy | fui | era | seré | sería | sea | fuera / fuese | fuere | - | |
eres | fuiste | eras | serás | serías | seas | fueras / fueses | fueres | sé | |
3 |
es | fue | era | será | sería | sea | fuera / fuese | fuere | sea |
somos | fuimos | éramos | seremos | seríamos | seamos | fuéramos / fuésemos | fuéremos | seamos | |
sois | fuisteis | erais | seréis | seríais | seáis | fuerais / fueseis | fuereis | sed | |
3 |
son | fueron | eran | serán | serían | sean | fueran / fuesen | fueren | sean |
助動詞 haberの活用 [編集 ]
he sido | había sido | habré sido | habría sido | haya sido | hubiera / hubiese sido | hubiere sido | |
has sido | habías sido | habrás sido | habrías sido | hayas sido | hubieras / hubieses sido | hubieres sido | |
3 |
ha sido | había sido | habrá sido | habría sido | haya sido | hubiera / hubiese sido | hubiere sido |
hemos sido | habíamos sido | habremos sido | habríamos sido | hayamos sido | hubiéramos / hubiésemos sido | hubiéremos sido | |
habéis sido | habíais sido | habréis sido | habríais sido | hayáis sido | hubierais / hubieseis sido | hubiereis sido | |
3 |
han sido | habían sido | habrán sido | habrían sido | hayan sido | hubieran / hubiesen sido | hubieren sido |
上記 のように、過去 が点 過去 と線 過去 にはっきり分 かれているのが特徴 である。点 過去 は過去 のある時点 で起 こったことを述 べるときに用 いる。線 過去 はフランス語 やイタリア語 の文法 で「半 過去 」と呼 ばれるものに相当 し、過去 の一定 の期間 における継続 的 な状態 を述 べるときに用 いる。点 過去 と線 過去 を、それぞれ「不定 過去 」と「不 完了 過去 」と呼 ぶこともある。また点 過去 は単 に「過去 」ということもある。なお、pretérito perfectoは現在 完了 のことであり、完了 過去 とも言 われるが、完了 過去 を点 過去 の意味 で用 いる場合 もあり、現在 完了 との意味 での完了 過去 との区別 のために、形式 に注目 して単純 完了 過去 と呼 ぶ場合 もある[19]。また、中南米 諸国 で普及 している“ベリョ文法 ”(ベネズエラ出身 でチリ大学 を創始 した人文 学者 、アンドレス・ベリョ(ベーリョ)が提唱 )では、「点 過去 」を pretérito (過去 )、「線 過去 」を copretérito (あえて訳 せば“副 過去 ”)と呼 んでいる。また、先述 の pretérito perfecto に関 しても、「現在 完了 」は pretérito perfecto compuesto (複 合 完了 過去 )、「点 過去 」は pretérito perfecto simple (単純 完了 過去 )が、スペイン王立 アカデミアの文法 用語 として紹介 されている)[20]- El avión salió el lunes.(
飛行機 は月曜日 に出発 した。)点 過去 の例 。 - El avión salía cada lunes.(
飛行機 は月曜 日毎 に出発 していた。)線 過去 の例 。
- El avión salió el lunes.(
接続 法 は、予想 ・憶測 ・希望 など、事実 であると認識 していないときに使 われる。たとえば「〜と思 っている」という文 では「〜」の部分 は事実 であると認識 しているので直 説法 が使 われるが、「〜とは思 っていない」と言 うときは、「〜」を事実 と認識 していないので接続 法 が使 われる。- Creo que María está en casa. (
私 はマリアは家 にいると思 う。)estáはestarの直 説法 現在 形 。 - No creo que María esté en casa.(
私 はマリアは家 にいると思 わない。)estéはestarの接続 法 現在 形 。
- Creo que María está en casa. (
希望 から、弱 い命令 の意味 にも使 われる。- ¡Ojalá sea bonita!(かわいいといいなぁ)seaがser(〜である)の
接続 法 。 - Hable.(
話 してください。)hablarの接続 法 現在 形 で命令 (依頼 )を表 わしている。
- ¡Ojalá sea bonita!(かわいいといいなぁ)seaがser(〜である)の
接続 法 過去 の語尾 は-ra型 と-se型 の2種類 があるが、一般 には-ra型 が用 いられる。-se型 の活用 は堅苦 しい印象 を与 え、いわゆる文語 で用 いられる。能 格 動詞 は、再帰 代名詞 (se/me/te/nos/os)をとる再帰 動詞 の形 で表現 される[要 出典 ]。このとき、再帰 代名詞 とともに一 つの動詞 であると考 えることも多 い。(levantarse, acostarse, lavarse, fumarse, irseなど。)この場合 、動詞 の基本形 を示 す際 には左記 のように代名詞 を語尾 につけた一 つの単語 のように表記 するが、文中 で動詞 が活用 されると代名詞 は分 かれて前 置 される。なお、命令 文 の場合 には能 格 動詞 が活用 されても代名詞 は前 置 されないことが多 い。- No puedo levantarme tan temprano(そんなに
早 く起 きる事 はできない。)再帰 動詞 が1単語 として扱 われる例 。 - Me fumo cigarrillos.(
私 はタバコを吸 う。)fumarse → me fumoの活用 の例 。 - ¡Vete rápido!(さっさと
行 け!)命令 形 の例 。
- No puedo levantarme tan temprano(そんなに
脚注 [編集 ]
注釈 [編集 ]
- ^
発音 についてはジェイスモを参照 。 - ^ スペイン
語 以外 にも公用 語 がある国 ・地域 を含 む。 - ^ a b プエルトリコでは
英語 も公用 語 。しかし、島 の住人 の大 多数 は英語 をほとんど使 わず、スペイン語 しか話 さない。メディアを含 め日常 生活 ではスペイン語 が使 われている。 - ^ 「ラテンアメリカ」の
定義 は一意 ではなく、さらに英語 圏 やオランダ語 圏 の国 ・地域 を含 むメキシコ以南 を総称 する場合 もある。 - ^ ラティーノにはブラジル
系 米国 人 を含 む。 - ^
国 としての公用 語 の設定 は無 い。 - ^ ただし、バレンシア
語 を独立 した言語 とするか、カタルーニャ語 の方言 とするかについては議論 がある。 - ^
例 : - ^ antiimperialismo のように
同 じ弱 母 音字 が連続 する場合 (複合語 や外来 語 など)は、かならずしも明確 に分節 しない。 - ^ a b スペイン
語 では他 のアクセント符号 を用 いないので、単 に「アセント」、もしくは acento ortográfico (アセント・オルトグラフィコ)と呼 ぶ。一方 、同 じつづりで意味 の異 なる語 を区別 するために付加 するアクセント符号 を acento ortográfico と区別 する場合 には acento diacrítico (アセント・ディアクリティコ)と呼 ぶ。アセント符号 (´)とティルデ(~)は似 た字形 になりやすく、両方 を「ティルデ」と呼 ぶことが一般 的 である。 - ^
方言 差 や個人 差 もあるが、英語 では [ɹ]、フランス語 では [ʁ] ないし [χ ] が一般 的 な発音 。
出典 [編集 ]
- ^ a b セルバンテス
文化 センター ”El español: una lengua viva informe 2018” (PDF) - ^ “Internet World Users by Language”. Miniwatts Marketing Group (2010
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多言 語 の国 |大阪 ・神戸 でスペイン語 を学 ぶなら、スペイン語 教室 ADELANTE”. スペイン語 教室 ADELANTE (2018年 6月 1日 ). 2020年 9月 6日 閲覧 。 - ^ a b c セルバンテス
文化 センター ”El español: una lengua viva informe 2017” (PDF) - ^ a b New York Post US has more Spanish speakers than Spain
- ^ “Semiconsonante, Diccionario de la lengua española” (スペイン
語 ). Real Academia Española. 2012年 10月 12日 閲覧 。 - ^ “Semivocal, Diccionario de la lengua española” (スペイン
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語 ). Real Academia Española. 2012年 10月 12日 閲覧 。 - ^ “Wau, Diccionario de la lengua española” (スペイン
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語 ). Historia de la lengua española. Biblioteca Románica Hispánica (第 9版 ed.). Madrid: Gredos. p. 10. ISBN 84-249-0072-3 - ^ a b c d e f g h i j
山田 善郎 他 編 編 「文法 概要 1文字 と発音 」『現代 スペイン語 辞典 』宮城 昇 ・山田 善郎 監修 (改訂 版 )、白水 社 、1999年 1月 。ISBN 4-560-00046-8。実際 は電子 版 による。 - ^
東京外国語大学 言語 モジュール - ^ “Exclusión de «ch» y «ll» del abecedario”. Real Academia Española. 2023
年 2月 21日 閲覧 。 - ^ “Principales novedades de la última edición de la Ortografía de la lengua española (2010)”. Real Academia Española. 2023
年 2月 21日 閲覧 。 - ^
会田 由 (1962)『スペイン語 便覧 』評論 社 p.173 - ^ Lyle Campbell(1998) Historical Linguistics p. 243
- ^
山田 善郎 監修 (2002) 『中級 スペイン文法 』第 17章 動詞 -時制 p.301白水 社 - ^
寿 里 順平 著 (1998) 『スペイン語 とつきあう本 寿 里 順平 の辛口 語学 エッセー』p.37,p.107東洋 書店
関連 項目 [編集 ]
- スペインの
言語 中世 スペイン語 - ポルトガル
語 - タガログ
語 - フィリピンの公用 語 。歴史 的 経緯 からスペイン語 からの借用 語 が多 く見 られる。 - ラディーノ
語 (ユダヤ・スペイン語 ) 日本語 - ハポニョール- イベリア
半島 の言語 純化 運動 - スペイン
語 の日本語 表記 - セルバンテス
文化 センター - イベロアメリカ
首脳 会議 - ヒスパノフォン (スペイン
語 圏 )
外部 リンク[編集 ]
東外 大言 語 モジュール | スペイン語 -東京外国語大学 によるスペイン語 学習 サイト- 『スペイン
語 』 - コトバンク