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マクラーレン・MP4-26

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
マクラーレン MP4-26
ジェンソン・バトンがドライブするMP4-26 2011年マレーシアGPにて
カテゴリー F1
コンストラクター マクラーレン
デザイナー パディ・ロウ (テクニカルディレクター)[1]
ティム・ゴス (エンジニアリングディレクター)[1]
ニール・オートレイ 設計せっけい開発かいはつディレクター)[1]
先代せんだい マクラーレン・MP4-25
後継こうけい マクラーレン・MP4-27
主要しゅようしょもと
エンジン メルセデスFO108Y
タイヤ ピレリ
主要しゅよう成績せいせき
チーム ボーダフォン マクラーレン メルセデス
ドライバー イギリスの旗 ジェンソン・バトン
イギリスの旗 ルイス・ハミルトン
出走しゅっそう時期じき 2011ねん
コンストラクターズタイトル -
ドライバーズタイトル -
通算つうさん獲得かくとくポイント 497
初戦しょせん 2011ねんオーストラリアGP
はつ勝利しょうり 2011ねん中国ちゅうごくGP
最終さいしゅうせん 2011ねんブラジルGP
出走しゅっそう優勝ゆうしょうポールFラップ
19616
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マクラーレン MP4-26 (McLaren MP4-26) は、マクラーレン2011ねんのF1世界せかい選手権せんしゅけん参戦さんせんよう開発かいはつしたフォーミュラ1カーである。2011ねん開幕かいまくせんから最終さいしゅうせんまで実戦じっせん投入とうにゅうされた。

概要がいよう[編集へんしゅう]

サイドポンツーンは前年ぜんねんがたMP4-25同様どうよう後方こうほうけてきゅう角度かくどひくくなっているが、MP4-26はインテークが「L」がたになっており、みぞ部分ぶぶんからリアエンドへ気流きりゅうおくてん配慮はいりょしている。Lがた開口かいこう部分ぶぶんはモノコックにちょくけされ、サイドインパクト吸収きゅうしゅう構造こうぞうねている。また、ドライバー頭上ずじょうのインダクションポッド後方こうほうにさらにエアインテークを設置せっちしている。チームとくらべてフロントノーズはひくめで、下面かめんにTがた整流せいりゅうばんいている。

例年れいねんならマクラーレンのファクトリーでマシン発表はっぴょうかいおこなうが、今年ことしはスポンサーのボーダフォン意向いこうドイツベルリンでMP4-26が発表はっぴょうされた[2]発表はっぴょうかいではスタッフが広場ひろばなかにひとつずつパーツをみ、メカニックが徐々じょじょにMP4-26を完成かんせいさせるというパフォーマンスを披露ひろうした[2]

ウィンターテストでは絶対ぜったいてきなスピードが不足ふそくしていたため、マクラーレンないでは「ジェームズ・メイ[3]」というニックネームがけられた[4]。チームは「オクトパス」とばれる複雑ふくざつ排気はいきシステム[5]採用さいようしたが、プレシーズンテストでは問題もんだい続出ぞくしゅつ。テクニカルディレクターのパディ・ロウはチームに在籍ざいせきした20年間ねんかんなかでも最悪さいあくのプレシーズンだったことをみとめた[5]

開幕かいまくせん予定よていされていたバーレーンGP国内こくない情勢じょうせい不安ふあんからキャンセルされ、このあいだにマクラーレンはレッドブル・RB7をコピーした延長えんちょうがたブロウンディフューザー急遽きゅうきょ開発かいはつし、オーストラリアGPんだ。このときカーボンコンポジットがわず、チタン板金ばんきん加工かこうしたディフューザーをぶっつけ本番ほんばん投入とうにゅうした[6]

2011ねんシーズン[編集へんしゅう]

だい15せん日本にっぽんGPにて、ジェンソン・バトンがドライブするMP4-26

MP4-26は予選よせんではレッドブルに太刀打たちうちできないものの、決勝けっしょうではすぐれたレースペースを披露ひろうした。だい3せん中国ちゅうごくGPではルイス・ハミルトンだい7せんカナダGPではジェンソン・バトンがレッドブルのセバスチャン・ベッテルをコースじょう逆転ぎゃくてんして優勝ゆうしょうした。

2011ねんのトレンドとなったオフスロットル・ブローイングにかんして、マクラーレンはレッドブルとともに開発かいはつ成功せいこうしており、だい9せんイギリスGP使用しよう禁止きんしされるとおおきな影響えいきょうこうむった[7]。しかし、つぎせんから使用しようさい解禁かいきんされるとペースをとりもどし、後半こうはんせん予選よせん決勝けっしょうともレッドブルにせまるポテンシャルを発揮はっきした。躍進やくしん背景はいけいには、ブリヂストンから加入かにゅうした日本人にっぽんじんエンジニア今井いまいひろしピレリタイヤの特性とくせい解明かいめいした貢献こうけんがあるとほうじられた[8]だい16せん韓国かんこくGPでは開幕かいまくせんからつづくレッドブルの連続れんぞくポールポジションを阻止そしした。

ハミルトンは序盤じょばんせんこそたいベッテルの対抗たいこうだったが、カナダGPでバトンと同士討どうしうちをえんじて以降いこう精彩せいさいき、ピレリタイヤの特性とくせい苦労くろうしたり、レースちゅうのミスや接触せっしょく事故じこかえした結果けっか、3しょうげるものの、これをふくめて表彰台ひょうしょうだいは6かい、ランキング5低迷ていめいし、キャリアではじめてチームメイトにやぶれた。たいするバトンはハミルトンにわるかたち後半こうはんせんからはたいベッテルの対抗たいこうとして躍進やくしんし、ハミルトンとおなじ3しょうながら、表彰台ひょうしょうだいは12かい記録きろくし、アロンソ、ウェバーとの熾烈しれつなランキング2あらそいをせいし、見事みごとランキング2確保かくほした。コンストラクターズランキングは前年ぜんねんおなじ2えたが、合計ごうけい獲得かくとくポイントは500てんせまった。

スペック[編集へんしゅう]

シャーシ[編集へんしゅう]

KERS[編集へんしゅう]

  • KERS/形式けいしき メルセデス・ベンツ
  • e-パワー エンジン搭載とうさいがた電気でんきモーター/ジェネレーター
  • ESS 集積しゅうせきエネルギー電池でんちおよび電動でんどうエレクトロニクス
  • パワー 60kW

エンジン[編集へんしゅう]

  • エンジンめい メルセデス・ベンツFO108Y
  • 気筒きとうすう角度かくど Vがた8気筒きとう・90
  • 排気はいきりょう 2.4リッター
  • 最高さいこう回転かいてんすう 18,000rpm(レギュレーションで規定きてい
  • バルブすう 32
  • ピストン口径こうけい 98mm
  • 重量じゅうりょう 95kg
  • スパークプラグ NGK
  • 燃料ねんりょう モービル無鉛むえん(5.75%のバイオ燃料ねんりょうふくむ)
  • 潤滑油じゅんかつゆ モービル1

記録きろく[編集へんしゅう]

とし No. ドライバー 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 ポイント ランキング
AUS
オーストラリアの旗
MAL
マラヤ連邦の旗
CHN
中華人民共和国の旗
TUR
トルコの旗
ESP
スペインの旗
MON
モナコの旗
CAN
カナダの旗
EUR
欧州連合の旗
GBR
イギリスの旗
GER
ドイツの旗
HUN
ハンガリーの旗
BEL
ベルギーの旗
ITA
イタリアの旗
SIN
シンガポールの旗
JPN
日本の旗
KOR
大韓民国の旗
IND
インドの旗
ABU
アラブ首長国連邦の旗
BRA
ブラジルの旗
2011 3 イギリスの旗 ハミルトン 2 8 1 4 2 6 Ret 4 4 1 4 Ret 4 5 5 2 7 1 Ret 497 2
4 イギリスの旗 バトン 6 2 4 6 3 3 1 6 Ret Ret 1 3 2 2 1 4 2 3 3

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ a b c マクラーレンのパディ・ロウが昇進しょうしん ESPN F1 (2011ねん1がつ27にち
  2. ^ a b “マクラーレン、MP4-26を発表はっぴょう. F1-Gate.com. (2011ねん2がつ24にち). http://f1-gate.com/mclaren/f1_10637.html 2011ねん4がつ8にち閲覧えつらん 
  3. ^ 英国えいこくBBCのテレビ番組ばんぐみトップ・ギア』の司会しかいしゃ一人ひとりで、どう番組ばんぐみないではその慎重しんちょうぎておそ運転うんてんぶりから、「キャプテン・スロー」とばれている。
  4. ^ “Not The F1 News: McLaren Special”. planet-F1.com. (2011ねん3がつ13にち). http://www.planet-f1.com/off-on-f1/6811035/NTFN-The-McLaren-Special 2011ねん4がつ8にち閲覧えつらん 
  5. ^ a b こんオフは過去かこ20ねん最悪さいあく状況じょうきょうだった」とマクラーレン AUTOSPORT.web(2011ねん4がつ21にち)2011ねん11月9にち閲覧えつらん
  6. ^ Minenori Yoneya (2012ねん4がつ22にち). “『テクニカルファイル』マレーシアGPの最新さいしんアップデートを解説かいせつ!”. F1ライフ. http://www.f1-life.net/modules/features/details.php?bid=3518&cid=1 2011ねん12月8にち閲覧えつらん 
  7. ^ べいほうおこり (2011ねん8がつ1にち). “【F1】2連勝れんしょう優勝ゆうしょうあらそいに復帰ふっき。マクラーレンきゅう浮上ふじょう理由りゆう. web Sportiva. p. 2. http://sportiva.shueisha.co.jp/clm/motorsports/2011/08/01/f1_1/index2.php 2011ねん12月9にち閲覧えつらん 
  8. ^ “マクラーレン、飛躍ひやくうら日本人にっぽんじんエンジニアの貢献こうけん. F1-Gate.com. (2011ねん8がつ16にち). http://f1-gate.com/mclaren/f1_12629.html 2011ねん12月8にち閲覧えつらん