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マクラーレン・MP4-15

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
マクラーレン・MP4/15
カテゴリー F1
コンストラクター マクラーレン
デザイナー エイドリアン・ニューウェイ
先代せんだい マクラーレン・MP4-14
後継こうけい マクラーレン・MP4-16
主要しゅようしょもと
シャシー カーボンファイバー モノコック
サスペンション(まえ ダブルウィッシュボーン, プッシュロッド
サスペンション( ダブルウィッシュボーン, プッシュロッド
エンジン メルセデス・ベンツ FO110J V10 (72) NA
トランスミッション マクラーレンせい 7そく たてセミAT
燃料ねんりょう モービル
タイヤ ブリヂストン
主要しゅよう成績せいせき
チーム ウエスト マクラーレン メルセデス
ドライバー 1.フィンランドの旗 ミカ・ハッキネン
2.イギリスの旗 デビッド・クルサード
コンストラクターズタイトル 0
ドライバーズタイトル 0
初戦しょせん 2000ねんオーストラリアグランプリ
出走しゅっそう優勝ゆうしょうポールFラップ
177711
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マクラーレン・MP4-15 (McLaren MP4-15) は、マクラーレン2000ねんのF1世界せかい選手権せんしゅけん投入とうにゅうしたフォーミュラ1カーである。

概要がいよう[編集へんしゅう]

マクラーレンは1999ねんなかMP4-14分析ぶんせきし、どのように発展はってんさせるか検討けんとうをし、テクニカル・ディレクターエイドリアン・ニューウェイ指揮しきをして、進化しんかさせたマシンである。

開発かいはつ[編集へんしゅう]

MP4-14はリアの不安定ふあんていさが指摘してきされており、その神経質しんけいしつ挙動きょどうデビッド・クルサードきらっていた[1]。それを解消かいしょうするため、MP4-15ではホイールベースをわずかにながくした。また、MP4-14で採用さいようされた新型しんがたギアボックスはシフトチェンジがはやくなってはいたものの、熟成じゅくせい不足ふそくだったこともあり、ギアボックスが改良かいりょうされることになった。

ギアボックスとリアサスペンション改良かいりょうは、しん機軸きじく排気はいき方法ほうほう関係かんけいしていた。マクラーレンは流行りゅうこうの「上方かみがた排気はいき」ではなく、左右さゆう排気はいきかん中央ちゅうおうにまとめ、排気はいきガスをセンターディフューザーうちながむ「センター・エキゾースト」方式ほうしき導入どうにゅうした。通常つうじょうスロットル開閉かいへいによる排気はいきガスあつ微妙びみょう変動へんどうともなってダウンフォースおおきく変化へんかし、結果けっかてきにマシンの挙動きょどうがナーバスになるのだが、マクラーレンはエンジンとギアボックスのリファインによって、排気はいきガスの圧力あつりょく変動へんどうらすという逆転ぎゃくてん発想はっそうでこのジレンマの解決かいけつこころみ、エンジンもパワーアップと軽量けいりょうがされている[1]

フロントノーズは先端せんたんたかくなり、ステーがながくなった。ステアリングタイロッドは1999ねん前半ぜんはん同様どうようにアッパーアームの位置いちになっている。また、リアタイヤ前方ぜんぽうには左右さゆうそれぞれたかさがやく20センチメートルの煙突えんとつじょうのラジエター排気はいきようフィン(通称つうしょう:チムニーダクト)がけられ、リアウィングにかう気流きりゅうみださないように、その気流きりゅう高温こうおん排気はいき分離ぶんりする。MP4-14とわっていないのはサイドポンツーンとステアリングホイールぐらいで、それ以外いがいすべしん設計せっけいされたパーツである。

シーズン[編集へんしゅう]

アメリカGPMP4-15をミカ・ハッキネン

3連覇れんぱねらミカ・ハッキネンデビッド・クルサードは5ねんのコンビとなり開幕かいまくせんオーストラリアGPのぞんだが、昨年さくねんつづいてメカニカルトラブルで両者りょうしゃともリタイアして、こんシーズンも信頼しんらいせい不安ふあんかかえたまま、スタートした。また、どうGPでのスタートのはやさについてフェラーリから抗議こうぎて、だい4せんイギリスGPから電子でんし制御せいぎょけいしんルールが施行しこうされ、メルセデス・ベンツエンジンの燃費ねんぴ悪化あっかつながり、柔軟じゅうなんなピットストップ作戦さくせんれなくなり、影響えいきょうおおきかった[2]一方いっぽう、フェラーリはマクラーレンとはちがい、明確めいかくミハエル・シューマッハをNo.1体制たいせいにしてたたかい、F1-2000はやさと信頼しんらいせい着実ちゃくじつぼしげ、ポイントをかさねていた。

MP4-15はMP4-14よりコントロールしやすくなったため、クルサードもメカニカルトラブル1かい失格しっかく1かい以外いがい完走かんそうする安定あんていしたはしりをしたため、中盤ちゅうばんせんはハッキネンよりポイントすう上回うわまわり、一時期いちじきシューマッハのライバルとられていた。ハッキネンはだい8せんカナダGP終了しゅうりょう時点じてんで、ポイントリーダーのシューマッハに最大さいだい24ポイントをつけられていたが、シューマッハがだい9せんフランスGPをメカニカルトラブルで、だい10せんオーストリアGPだい11せんドイツGP接触せっしょく事故じこによるけい3せん連続れんぞくリタイアをしているあいだに、ハッキネンはクルサードとともにシューマッハとのちぢめていた。だい12せんハンガリーGP開始かいし時点じてんでは1シューマッハが56ポイント、2クルサードとハッキネンが54ポイントで同点どうてん、4ルーベンス・バリチェロが46ポイントと鎬をけずっている状況じょうきょうであった。ハンガリーGPとだい13せんベルギーGPでハッキネンが連勝れんしょうし、だい14せんイタリアGPでシューマッハが勝利しょうりし、ハッキネンが2、クルサードとバリチェロは接触せっしょくでリタイアし、タイトルあらそいはハッキネンとシューマッハ二人ふたりしぼられていた。

しかしだい15せんアメリカGPでシューマッハが勝利しょうりし、ハッキネンは痛恨つうこんのエンジントラブルでリタイアし、シューマッハはハッキネンに8ポイントをつけてポイントリーダーにかえいた。のこり2せんでこのひびき、ドライバーズタイトルコンストラクターズタイトルをフェラーリにうばられた。

スペック[編集へんしゅう]

シャーシ[編集へんしゅう]

エンジン[編集へんしゅう]

シャーシ・エンジン・ダッシュボード・イグニッション・オルタネーターコントロール・センサーデータ解析かいせきおよテレメトリーシステムを管理かんり

記録きろく[編集へんしゅう]

とし No. ドライバー 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 ポイント ランキング
AUS
オーストラリアの旗
BRA
ブラジルの旗
SMR
サンマリノの旗
GBR
イギリスの旗
EUR
欧州連合の旗
ESP
スペインの旗
MON
モナコの旗
CAN
カナダの旗
FRA
フランスの旗
AUT
オーストリアの旗
GER
ドイツの旗
HUN
ハンガリーの旗
BEL
ベルギーの旗
ITA
イタリアの旗
USA
アメリカ合衆国の旗
JPN
日本の旗
MAL
マラヤ連邦の旗
2000 1 フィンランドの旗 ハッキネン Ret Ret 2 2 1 2 6 4 2 1 2 1 1 2 Ret 2 4 162 2
2 イギリスの旗 クルサード Ret DSQ 3 1 2 3 1 7 1 2 3 3 4 Ret 5 3 2

ドライバーズランキング

  • ミカ・ハッキネン 2 89ポイント
  • デビッド・クルサード 3 73ポイント 

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ a b  「F1速報そくほう - 開幕かいまく直前ちょくぜんごう」 ニュにゅズ出版ずしゅっぱん、2000ねん、8-9ぺーじ、13ぺーじ
  2. ^  『F1倶楽部くらぶ』 双葉社ふたばしゃ、34ごう、2000ねん、98ぺーじ