ブドウ

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葡萄ぶどうから転送てんそう
ブドウぞく
種なしのオータムロイヤル種
たねなしのオータムロイヤルしゅ (Autumn Royal)
分類ぶんるい
さかい : 植物しょくぶつかい Plantae
階級かいきゅうなし : 被子植物ひししょくぶつ Angiosperms
階級かいきゅうなし : 真正しんしょうそう子葉しようるい eudicots
階級かいきゅうなし : バラるい rosids
: ブドウ Vitales
: ブドウ Vitaceae
ぞく : ブドウぞく Vitis
たね
  • 本文ほんぶん参照さんしょう

ブドウ葡萄ぶどう[1]えい: grape学名がくめい: Vitis spp.)は、ブドウVitaceae)のつるせい落葉らくよう低木ていぼくである。また、その果実かじつのこと。中近東ちゅうきんとう原産げんさんといわれ、古代こだいヨーロッパや中国ちゅうごくなどへとひろまり、ゆたか帯域たいいき中心ちゅうしん世界中せかいじゅう栽培さいばいされている。食用しょくようになる果実かじつぼうになってがり、多数たすうをつける。栽培さいばいしゅはヨーロッパしゅやアメリカしゅ、それらの交雑こうざつしゅがあり、果皮かひいろによりあかけいくろけいみどりけいがある。

紀元前きげんぜん2世紀せいきごろの中央ちゅうおうアジア・フェルガナでの呼称こしょう budaw(ブーダウ)にたいする中国ちゅうごくおとうつしがますえ」がへんじて「葡萄ぶどう」となった[2][3]

特徴とくちょう[編集へんしゅう]

ブドウ
100 gあたりの栄養えいよう
エネルギー 288 kJ (69 kcal)
18.1 g
糖類とうるい 15.48 g
食物しょくもつ繊維せんい 0.9 g
0.16 g
0.72 g
ビタミン
チアミン (B1)
(6%)
0.069 mg
リボフラビン (B2)
(6%)
0.07 mg
ナイアシン (B3)
(1%)
0.188 mg
パントテンさん (B5)
(1%)
0.05 mg
ビタミンB6
(7%)
0.086 mg
葉酸ようさん (B9)
(1%)
2 µg
ビタミンC
(13%)
10.8 mg
ミネラル
カリウム
(4%)
191 mg
カルシウム
(1%)
10 mg
マグネシウム
(2%)
7 mg
リン
(3%)
20 mg
鉄分てつぶん
(3%)
0.36 mg
亜鉛あえん
(1%)
0.07 mg
マンガン
(3%)
0.071 mg
%はアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくにおける
成人せいじん栄養えいよう摂取せっしゅ目標もくひょう (RDI割合わりあい
出典しゅってん: USDA栄養えいようデータベース英語えいご
ブドウ果実かじつ断面だんめん

両側りょうがわみのある15 - 20センチメートルほどのおおきさで、穂状すいじょうはなをつける。野生やせいしゅ雌雄しゆうかぶであるが、栽培さいばいブドウは1つのはなおしべめしべがあり、自家じか受粉じゅふんする自家じか結実けつじつせいであるため、がなくとも1ほんをつける。果実かじつはてがら(かへい)をつうじてぼうじょうになり[4]果皮かひ緑色みどりいろまたは濃紫こむらさきしょくで、内部ないぶ果肉かにく)はあわ緑色みどりいろである。果皮かひについているしろこなじょうのものはブルームとよばれるろう物質ぶっしつで、水分すいぶん蒸発じょうはつふせぐためにから自然しぜんてくる[1]

おもじゅくした果実かじつ食用しょくようとするが、果実かじつ子房しぼう肥大ひだいした、いわゆるはてである。そと果皮かひ果皮かひとなり、ちゅう果皮かひうち果皮かひ果肉かにくとなる。果実かじつのタイプとしては漿果しょうかぞくする。おおきさは2 - 8センチメートル程度ていどもの一般いっぱんてきである。ブドウの果実かじつえだちか部分ぶぶんからじゅくしていくため、ぼううえ部分ぶぶんほどあまみがつよくなり、ぼうしたくにしたが甘味あまみよわくなる。かわ紫色むらさきいろおもポリフェノールの1しゅであるアントシアニンによるものである[1]甘味あまみ成分せいぶんとしてはブドウ糖ぶどうとう果糖かとうがほぼ等量とうりょうふくまれている[1]。また、酸味さんみ成分せいぶんとして酒石酸しゅせきさんリンゴさんが、これもほぼ等量とうりょうふくまれる。

ブドウぞく植物しょくぶつすうじゅうしゅあり、きたアメリカひがしアジアおおく、インド中東ちゅうとうみなみアフリカにも自生じせいしゅがある。日本にっぽん山野さんや分布ぶんぷする、ヤマブドウエビヅルサンカクヅル英語えいごばん(ギョウジャノミズ)もブドウぞく植物しょくぶつである。

現在げんざいワインもちいしぶどうようまたは生食なましょくよう栽培さいばいされているブドウは、ペルシアカフカス原産げんさんヴィニフェラしゅ (V. vinifera) と、きたアメリカ原産げんさんラブルスカしゅ (V. labrusca)である。

栽培さいばいされるブドウには生食なましょくようブドウと加工かこうようブドウがあり、加工かこうよう品種ひんしゅ醸造じょうぞうしブドウ・ジュースなどに利用りようされる。生食なましょくようテーブルグレープ英語えいごばん酒造しゅぞうようはワイングレープ(wine grapes)とばれている。

栽培さいばいほう[編集へんしゅう]

ふつブルゴーニュ地域ちいきけん、クロ・ド・ヴジョーの葡萄ぶどうえん垣根かきねつくりの農園のうえんである

ブドウは温帯おんたい農作物のうさくもつで、平均へいきん気温きおんが10から20程度ていど地域ちいき栽培さいばい適地てきちである。北半球きたはんきゅうでは北緯ほくい30から50南半球みなみはんきゅうでは南緯なんい20から40あいだ主要しゅよう産地さんち存在そんざいする。最適さいてき降水こうすいりょう品種ひんしゅによってがあり、ヨーロッパブドウ一般いっぱん乾燥かんそうこのみ、アメリカブドウは湿潤しつじゅんにもつよいが、たね全体ぜんたいとしてみれば年間ねんかん降水こうすいりょうが500 mmから1,600 mmあたりまでに主要しゅよう産地さんち存在そんざいする。

ブドウはみずはけがよく日当ひあたりが土地とちこのむ。果樹かじゅ同様どうよう、ブドウも種子しゅしからそだてるとしつ果実かじつができにくく、またえだすと容易よういやすため、古来こらいからによってやされてきた。しかし、19世紀せいき後半こうはん寄生きせいするブドウネアブラムシ(フィロキセラ)によってだい打撃だげきけたため、以後いご病害虫びょうがいちゅう予防よぼうのために台木だいぎ使用しようすることが一般いっぱんてきとなった。

収穫しゅうかく品種ひんしゅによってがあるが、日本にっぽんにおいてはもっとはやデラウェアが7がつ下旬げじゅんから収穫しゅうかくはじめられ、もっとおそ品種ひんしゅは11月上旬じょうじゅんまで収穫しゅうかくされる。また、ハウス栽培さいばい場合ばあいはこれよりもはやくなる。

世界せかい仕立したかたは、4種類しゅるいある[5]括弧かっこ()ない地域ちいき

  1. 垣根かきね仕立したて。(ぜん世界せかい
  2. かぶ仕立したて。(フランス、スペイン)
  3. ぼう仕立したて。(ドイツ〔モーゼル〕)
  4. たな仕立したて。(日本にっぽん、イタリアおよ南米なんべい一部いちぶ

歴史れきし[編集へんしゅう]

世界せかいてき観点かんてんから[編集へんしゅう]

原産地げんさんち中近東ちゅうきんとうから、古代こだいヨーロッパや中国ちゅうごくつたわったとされる[1]世界せかいてき観点かんてんからは、ブドウは生食なましょくする果物くだものというより、葡萄酒ぶどうしゅ原料げんりょうであった。ブドウの栽培さいばい歴史れきしふるく、紀元前きげんぜん3000ねんころには原産地げんさんちであるコーカサス地方ちほうカスピ海かすぴかい沿岸えんがんですでにヨーロッパブドウの栽培さいばい開始かいしされていた。ワインの醸造じょうぞうはやくにはじまり、メソポタミア文明ぶんめい古代こだいエジプトにおいてもワインは珍重ちんちょうされていた。メソポタミアでは気候きこう土壌どじょうてきにブドウの栽培さいばい困難こんなんなため、消費しょうひされていたワインのおおくは輸入ゆにゅうされていた[6]ギリシャ神話しんわには、デュオニソス(バッカス)がゲ海げかい諸島しょとうにブドウのかた醸造じょうぞう方法ほうほうひろめた伝説でんせつがあり[7]有史ゆうし以前いぜんからワイン醸造じょうぞうのためのブドウ栽培さいばい大々的だいだいてきおこなわれていた。また、ギリシアじん植民しょくみんした地域ちいきでもブドウえん各地かくち開設かいせつされるようになった。ギリシアを支配しはいしたマ帝国まていこく時代じだいにはワインは帝国ていこくちゅうひろまり、そのためのブドウ栽培さいばい帝国ていこく各地かくちおこなわれるようになった。ローマじんとくガリアラインラントにブドウを導入どうにゅうし、現在げんざいでもこの地域ちいきはブドウの主要しゅよう生産せいさん地域ちいきとなっている。マ帝国まていこく崩壊ほうかい政治せいじ混乱こんらんによってブドウ栽培さいばい衰退すいたいしていったが、各地かくち修道院しゅうどういんなどによって少量しょうりょうながら生産せいさん維持いじされつづけ、やがて政情せいじょう安定あんていするとともにふたた栽培さいばいさかんとなっていった。11世紀せいきから13世紀せいきにかけては気候きこう温暖おんだんとなり、イングランドのような北方ほっぽう国家こっかにおいてもブドウの栽培さいばいさかんとなり、げんベルギールーヴァンなどでも輸出ゆしゅつようのワインをつくるためのブドウ栽培さいばいなどもおこなわれていた。しかし14世紀せいきごろから気候きこう寒冷かんれいしたうえ輸送ゆそう下落げらくして、ブドウの栽培さいばい地域ちいき次第しだい南方なんぽうへとかぎられるようになっていった[8]

一方いっぽう原産地げんさんちからひがしへと伝播でんぱしたものは、紀元前きげんぜん2世紀せいきには中国ちゅうごく到達とうたつした。ちょうだいあてより特産とくさんのワインとブドウをかえっている[2][3]

だい航海こうかい時代じだいはじまり、世界せかい各地かくちヨーロッパじん植民しょくみんするようになると、移民いみんたちは故郷こきょうあじもとめ、ワインを製造せいぞうするために入植にゅうしょくさきにブドウをえていった。みなみアフリカ共和きょうわこくケープしゅうチリなど、この時期じきまれたブドウ栽培さいばい成功せいこうしてワインの名産めいさんとなった地域ちいきおおい。きたアメリカ大陸あめりかたいりくにもヨーロッパブドウがまれたが、ここでの栽培さいばい当初とうしょあまり成功せいこうしなかった。これは、ブドウのもうひとつの主要しゅよう系統けいとうであるアメリカブドウにぞくする野生やせいしゅきたアメリカ大陸あめりかたいりく東部とうぶには多数たすうあり、ブドウネアブラムシ(後述こうじゅつ)などのアメリカブドウの病害びょうがい免疫めんえきのないヨーロッパブドウにだい被害ひがいあたえたためである。アメリカ先住民せんじゅうみんはアメリカブドウをさかんに利用りようしており、やがてヨーロッパけい植民しょくみんしゃたちも野生やせいしゅなかから有望ゆうぼうたね選抜せんばつして栽培さいばいしゅしていった。しかし、アメリカブドウには独特どくとくかおりがあり、ワインにするには不向ふむきであったため、アメリカブドウはおもジュースようとして発展はってんしていった。

アメリカでワインを生産せいさんするため、ヨーロッパブドウをアメリカでそだてるために様々さまざまこころみがおこなわれた。病害びょうがいつよいアメリカブドウとヨーロッパブドウをわせた雑種ざっしゅつくるやりかたさかんにおこなわれたが、ワインようとしては一部いちぶのぞいてヨーロッパブドウをえることができず、次第しだいすたれた。一方いっぽう生食なましょくよう品種ひんしゅでは巨峰きょほうピオーネなど有望ゆうぼう品種ひんしゅがいくつもまれている。それにわる方法ほうほうとして、病害びょうがいたいせいつアメリカブドウを台木だいぎとしてヨーロッパブドウをする方法ほうほうが19世紀せいき後半こうはん開発かいはつされ、これが主流しゅりゅうとなった。

北米ほくべい[編集へんしゅう]

きたアメリカ原産げんさんのブドウはブドウネアブラムシ(フィロキセラ)にたいするたいせいつが、1870ねんころきたアメリカの野生やせいブドウの苗木なえぎがヨーロッパにもたらされ、この寄生きせいしていたブドウネアブラムシによって、たいせいのないヨーロッパの固有こゆうしゅほとんどが19世紀せいき後半こうはん壊滅かいめつてき打撃だげきけた[9]以後いごブドウネアブラムシとうによるがい防止ぼうしするの理由りゆうで、ヨーロッパブドウについては、アメリカしゅおよびそれを起源きげんとする雑種ざっしゅ台木だいぎへのおこなわれている[10]

日本にっぽん[編集へんしゅう]

甲州こうしゅうしゅ勝沼かつぬままち

日本にっぽんには、原産地げんさんちから中国ちゅうごく奈良なら時代じだいわたったとされる[1]日本にっぽんふるくから栽培さいばいされている甲州こうしゅうしゅは、中国ちゅうごくから輸入ゆにゅうされたひがしアジアけいヨーロッパブドウ自生じせいしたものが、鎌倉かまくら時代ときよ初期しょき甲斐かいこく勝沼かつぬま現在げんざい山梨やまなしけん甲州こうしゅう)で栽培さいばいはじめられ、明治めいじ時代じだい以前いぜんもっぱ同地どうち近辺きんぺんのみの特産とくさんひんとしてあつかわれてきた[11]ヤマブドウふるくから日本にっぽん自生じせいしていたが別種べっしゅである)。文治ぶんじ2ねん1186ねん)に甲斐かいこく八代やしろぐん上岩崎かみいわさきむら雨宮あまみやかんかいよしによって発見はっけんされ、栽培さいばいはじまったとされる。甲州こうしゅう栽培さいばい徐々じょじょ拡大かくだいし、正和しょうわ5ねん1316ねん)には岩崎いわさきに15町歩ちょうぶ勝沼かつぬまに5町歩ちょうぶ農園のうえんができていた[12]江戸えど時代じだいはいると甲府盆地こうふぼんちとく勝沼かつぬままち中心ちゅうしんとなり、甲州こうしゅう名産めいさんひとつにかぞえられるようになった。松尾まつお芭蕉ばしょうが「勝沼かつぬま馬子まご葡萄ぶどうしょくひながら」とのんだのもこのころのことである。正徳まさのり6ねん1715ねん)の栽培さいばい面積めんせきやく20ヘクタールのぼった。その関西かんさい山形やまがたでも栽培さいばいされるようになり、江戸えど時代じだい末期まっきには全国ぜんこくやく300ヘクタールにまで栽培さいばい面積めんせき拡大かくだいしていた[13]日本にっぽんにあった在来ざいらい品種ひんしゅ甲州こうしゅうだけではなく、甲府盆地こうふぼんち栽培さいばいされた甲州こうしゅうさんしゃくや、京都きょうと周辺しゅうへん栽培さいばいされていた聚楽じゅらくといった品種ひんしゅ存在そんざいしていたが、聚楽じゅらくすで消滅しょうめつし、甲州こうしゅうさんしゃく栽培さいばいすくなくなってきている。

その明治めいじ時代じだいはいると欧米おうべいからしん品種ひんしゅ次々つぎつぎ導入どうにゅうされるようになった。当初とうしょはワイン製造せいぞう目的もくてきとしておもにヨーロッパブドウが導入どうにゅうされたが、乾燥かんそうこの品種ひんしゅおおいヨーロッパブドウのほとんどは日本にっぽんでの栽培さいばい失敗しっぱいした。たとえば、1880ねん明治めいじ13ねん)に兵庫ひょうごけん加古かこぐん印南いなみ新村しんむらげん稲美いなみまち)にて国営こくえい播州ばんしゅう葡萄ぶどうえん開園かいえんしたものの、わずか6ねん閉園へいえんまれた[14]一方いっぽう、アメリカブドウのおおくは日本にっぽん気候きこう定着ていちゃくしたものの、ワインようとしてはにおいがきつくこのまれなかったため、生食なましょくよう果実かじつ栽培さいばい主眼しゅがんかれるようになっていった。とく普及ふきゅうしたのはデラウェアとキャンベル・アーリーであり、戦前せんぜんはこの2品種ひんしゅ主要しゅよう品種ひんしゅとなっていた。昭和しょうわ10ねんには8,000ヘクタールちかくまで栽培さいばい面積めんせき拡大かくだいしたものの、だい世界せかい大戦たいせんによって一時いちじ急減きゅうげんした。昭和しょうわ21ねんには生産せいさんりょう戦前せんぜん半分はんぶんにまで減少げんしょうしたが、昭和しょうわ30ねんには戦前せんぜん水準すいじゅん回復かいふくした。

利用りよう[編集へんしゅう]

レーズン
グレープジュース

果実かじつは、そのまま生食なましょくされるほか、乾燥かんそうさせてレーズンに、また、ワインブランデーなどのアルコール飲料いんりょうジュースジャムゼリー缶詰かんづめ原料げんりょうとなる。世界せかいてきにはワイン原料げんりょうとしての利用りようのほうがおもである。ワインを原料げんりょうとしたワインビネガー)も製造せいぞうされる。

ワインを製造せいぞうする地域ちいきでは、のこった種子しゅし搾油さくゆ原料げんりょうとしてグレープシードオイル製造せいぞうされる。また、種子しゅしにはプロアントシアニジンという成分せいぶんふくまれ、健康けんこう食品しょくひんようなどに抽出ちゅうしゅつおこなわれている。また、ワイン醸造じょうぞうにできる発酵はっこうのブドウののこかすポマース)からはポマース・ブランデー蒸留じょうりゅうされる。

紫色むらさきいろをしたかわにはアントシアニンなどのポリフェノール豊富ほうふふくまれており、あかワインやグレープジュースにもおおい。しぼったのちかわなどのかすは、肥料ひりょうとして処理しょりすることがおおい。ブドウの表面ひょうめんあらわれるしろこなじょうのものはブルームはて)とよばれる脂肪酸しぼうさんなどでできた天然てんねん物質ぶっしつである[15]農薬のうやく勘違かんちがいをするひともいるが、水分すいぶんうばわれないようにまもはたらきがあり、ブルームがおおのこっているブドウ果実かじつは、収穫しゅうかく丁寧ていねいあつかわれて鮮度せんど品質ひんしついことをしめ判断はんだん材料ざいりょうにもなっている[15]

しょくであり、西にしアジア中心ちゅうしんとする地域ちいき料理りょうりドルマ材料ざいりょうもちいられる。

食用しょくようとされないはてがらについても、がん細胞さいぼう増殖ぞうしょく転移てんいおさえる物質ぶっしつ抽出ちゅうしゅつ信州大学しんしゅうだいがくなどにより研究けんきゅうされている[4]

特殊とくしゅ利用りようほうとして、ブドウのじつ大量たいりょうふくまれる酒石酸しゅせきさんから酒石酸しゅせきさんカリウムナトリウム(ロッシェルしお)を製造せいぞうすることができる。ロッシェルしおつよ誘電ゆうでんたいであり、あつでん素子そしとしてかつてはよく利用りようされた。日本にっぽんではだい世界せかい大戦たいせん末期まっきには通信つうしん機器ききよう軍需ぐんじゅ物資ぶっしとして注目ちゅうもくされ、ブドウえんから原料げんりょう大量たいりょうあつめられた[16]。しかし湿気しっけよわいという欠点けってんがあったため、現在げんざいではよりすぐれた特性とくせいほか物質ぶっしつによって代替だいたいされ、この目的もくてき使用しようされることはなくなった。

あたらしい研究けんきゅうによると、ブドウの摂取せっしゅ太陽たいよう紫外線しがいせんたいするはだ自然しぜん保護ほごを74.8%たかめることができ、食用しょくよう日焼ひやめとして機能きのうする可能かのうせいがある[17]

生産せいさん[編集へんしゅう]

ブドウの生産せいさんこくトップ20

世界せかい[編集へんしゅう]

2004ねんのブドウのそう生産せいさんりょうは6,657まんトンであり、バナナ(1おく394まんトン)、かんきつるい(1おく273まんトン)にいで生産せいさんりょうおお果物くだものである。1980年代ねんだい前半ぜんはんまでは世界せかいもっと生産せいさんりょうおお果物くだものであったが、生産せいさんりょうは20世紀せいき中盤ちゅうばんからほぼよこばいで、20世紀せいきはい生産せいさんりょう急増きゅうぞうしたバナナやかんきつるいかれ、さらにおなじく生産せいさんりょう急増きゅうぞうしつつある4リンゴ(6,192まんトン、2004ねん)にいつかれつつある。国際こくさい連合れんごう食糧しょくりょう農業のうぎょう機関きかん(FAO)によると、世界せかいのブドウえんそう面積めんせきは75,866平方へいほうキロメートルにのぼる。世界せかいのブドウ生産せいさんりょうのうち71%がワイン生産せいさんよう、27%が生食なましょくよう使用しようされ、のこりの2%はレーズン生産せいさんようである。世界せかい最大さいだいのブドウ生産せいさんこく中国ちゅうごくであり、ついでイタリア、アメリカ、スペイン、フランスとつづく。

ワインようブドウの栽培さいばい面積めんせき
くに 面積めんせき (km²)
スペインの旗 スペイン 11,750
フランスの旗 フランス 8,640
イタリアの旗 イタリア 8,270
トルコの旗 トルコ 8,120
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく 4,150
イランの旗 イラン 2,860
 ルーマニア 2,480
ポルトガルの旗 ポルトガル 2,160
アルゼンチンの旗 アルゼンチン 2,080
 チリ 1,840
オーストラリアの旗 オーストラリア 1,642
アルメニアの旗 アルメニア 1,459
レバノンの旗 レバノン 1,122
世界せかいのブドウ主要しゅよう生産せいさんこく[18]
順位じゅんい くに 年次ねんじ生産せいさんりょうトン
2021 2020 2019 2018 2017
1 中華人民共和国の旗 中国ちゅうごく 11,200,000 14,314,100 14,195,400 13,666,800 13,082,900
2 イタリアの旗 イタリア 8,149,400 8,222,360 7,900,120 8,513,640 7,169,745
3 スペインの旗 スペイン 6,086,920 6,817,770 5,745,450 6,983,260 5,387,403
4 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく 5,488,470 5,479,400 6,314,915 6,890,980 6,698,520
5 フランスの旗 フランス 5,073,580 5,884,230 5,489,650 6,267,790 5,011,054
6 トルコの旗 トルコ 3,670,000 4,208,908 4,100,000 3,933,000 4,200,000
7 インドの旗 インド 3,358,000 3,181,000 3,041,000 2,920,000 2,922,000
8  チリ 2,581,108 2,434,664 2,714,691 2,828,021 2,383,095
9 アルゼンチンの旗 アルゼンチン 2,241,420 2,055,746 2,519,886 2,573,311 1,965,206
10 南アフリカ共和国の旗 みなみアフリカ共和きょうわこく 2,000,297 2,008,242 1,883,869 1,901,736 2,032,582
世界せかいけい 58,521,410 58,292,101 58,500,118 67,067,128 78,034,332

日本にっぽん[編集へんしゅう]

2020年度ねんどにおける品種ひんしゅごとの作付さくづけ面積めんせき[19]
順位じゅんい 品種ひんしゅ 作付さくづけ面積めんせき (ha)
1 巨峰きょほう 3,189.2
2 シャインマスカット 2,280.7
3 ピオーネ 1,910.1
4 デラウェア 1,808.2
5 甲州こうしゅう 486.7
6 キャンベルアーリー 424.3
7 マスカットベリーA 362.7
8 ナイアガラ 287.2
9 スチューベン 285.4
10 ふじみのる 203.2

2021ねん日本にっぽんのブドウ生産せいさんりょうは16まん5,100トンであり[20]果物くだものではウンシュウミカン、リンゴ、ナシ(ニホンナシ)、カキいで5生産せいさんりょうである。昭和しょうわ時代じだい末期まっきには30まんトンを記録きろくしていたが、以後いご年々ねんねん微減びげんする傾向けいこうにある。栽培さいばい面積めんせき同様どうように、昭和しょうわ54ねん、55ねんの3まん300ヘクタールを頂点ちょうてんとして減少げんしょう傾向けいこうにある。けんべつでは山梨やまなしけん最大さいだい産地さんちで、2021ねんには40,600トンの生産せいさんがあり、国内こくない生産せいさんりょうの25%をめた[20]以下いか、2長野ながのけんが28,800トン(17%)、3岡山おかやまけんが15,100トン(9%)、4山形やまがたけんが14,600トン(9%)、5福岡ふくおかけんが6,910トン(4%)となっている[20]日本にっぽん南西諸島なんせいしょとうのぞくほぼ全域ぜんいきがブドウの適地てきちであるため、北海道ほっかいどうから九州きゅうしゅうまでのひろ範囲はんいにおいてブドウが生産せいさんされている。世界せかいではワイン生産せいさんようが7わり非常ひじょうおおいのにくらべ、日本にっぽんでは生食なましょくようが9わりちかくをめ、ワインやブドウジュース菓子かしなどの加工かこうようは1わりじゃくぎない[21]。また、輸出ゆしゅつまったくないが、年間ねんかん10,000tあまりが輸入ゆにゅうされている。

品種ひんしゅてきには、日本にっぽんもっと栽培さいばいされている品種ひんしゅ巨峰きょほうであり、2020年度ねんどには3,189ヘクタールで栽培さいばいされていた。ついでシャインマスカットピオーネデラウェア甲州こうしゅうつづ[19]昭和しょうわ45ねんごろにはデラウェアが栽培さいばいそう面積めんせきの36%をめ、いでキャンベル・アーリーが26%、甲州こうしゅう10%であったが、昭和しょうわ40年代ねんだい後半こうはんより巨峰きょほう栽培さいばい技術ぎじゅつ確立かくりつすると急速きゅうそく栽培さいばい面積めんせき拡大かくだいはじめ、1994ねんには巨峰きょほう栽培さいばい面積めんせきがデラウェアをいた。平成へいせいはいってからはピオーネも急速きゅうそく栽培さいばい拡大かくだいさせている。デラウェアは昭和しょうわ35ねん核化かくか技術ぎじゅつ開発かいはつによって栽培さいばい拡大かくだいしたものの、つぶちいさいため近年きんねんでは栽培さいばい減少げんしょう傾向けいこうにある。キャンベルアーリーや甲州こうしゅう戦前せんぜんからの主要しゅよう品種ひんしゅであったが、しん品種ひんしゅ開発かいはつによって栽培さいばい面積めんせき漸減ぜんげん傾向けいこうにある[22]

分類ぶんるい[編集へんしゅう]

ブドウぞく[編集へんしゅう]

ブドウぞく (Vitis) は、ブドウぞく (Euvitis) と なずらえブドウぞく (Muscadinia) にけられる。[23]

ブドウぞく[編集へんしゅう]

だい部分ぶぶん野生やせいしゅ栽培さいばいしゅのブドウがふくまれる。染色せんしょくたいすうは38 (2n=19)である。

西にしアジアしゅぐん[編集へんしゅう]

ヨーロッパブドウEuropean grape学名がくめい ヨーロッパブドウ V. vinifera
中近東ちゅうきんとう原産げんさんであるとされる。ヨーロッパに自生じせいする唯一ゆいいつたねである。乾燥かんそうした気候きこうアルカリ性あるかりせい土地とちによくそだち、フィロキセラたいせいい。あめにもさむさにもよわい。かわうす果汁かじゅうおおく、じつやわらかい。最古さいこ栽培さいばいブドウしゅであり、ワイン製造せいぞうてきしている。ぎゃくに、加熱かねつすると異臭いしゅうはっするためにジュース製造せいぞうにはかない。ヨーロッパブドウはワイン製造せいぞうとともに拡大かくだいしていったが、この過程かていでワイン製造せいぞう不向ふむきな在来ざいらいしゅ淘汰とうたされ、ヨーロッパや西にしアジアにはこのたねしかのこっていない。ぎゃくに、ブドウ酒ぶどうしゅ生産せいさんすることのほとんどなかった日本にっぽん東南とうなんアジアにおいてはヨーロッパブドウはたね淘汰とうたすることはなく、後述こうじゅつ野生やせい各種かくしゅ残存ざんそんすることとなった。
ヨーロッパブドウは1しゅしか存在そんざいしないが、伝播でんぱ方向ほうこうによって西洋せいようけい黒海こっかいけい東洋とうようけいおおきく3つの品種ひんしゅけられるようになった。西洋せいようけい品種ひんしゅにはカベルネ・ソーヴィニヨンピノ・ノワールといったワインよう主要しゅよう品種ひんしゅふくまれている。東洋とうようけい品種ひんしゅ西南せいなんアジアけいとカスピーカけいかれ、甲州こうしゅうはカスピーカけいぞくする。

北米ほくべいしゅぐん[編集へんしゅう]

アメリカブドウFox grape学名がくめい ヴィティス・ラブルスカ V. labrusca
きたアメリカを原産げんさんとするたねひとつ。湿しめった気候きこうでよくそだち、ヨーロッパしゅよりもさむさにつよく、たいびょうせいたかい。この系統けいとう品種ひんしゅ独特どくとくかおりをち、それに由来ゆらいするかおりのワインを、(とくにヨーロッパの)ワインの専門せんもんは「きつねくさい、フォクシー(Foxy)」と形容けいようきらう。ぎゃくに、ヨーロッパブドウとくらべてジュース製造せいぞうにはいている。もともとはきたアメリカ大陸あめりかたいりく東部とうぶ野生やせいしゅをヨーロッパじん植民しょくみんしゃ選抜せんばつして栽培さいばいしたもので、栽培さいばいしゅとしての歴史れきしは200ねんほどしかない。なお、1しゅしかないヨーロッパブドウとことなり、アメリカブドウはラブルスカしゅのほかにもやく30しゅ存在そんざいする[24]

ひがしアジアしゅぐん[編集へんしゅう]

マンシュウヤマブドウ(ヴィティス・アムレンシス) (V. amurensis)
アジア原産げんさんとするたねひとつで、朝鮮半島ちょうせんはんとう中国ちゅうごく東北とうほくロシア自生じせいする。さむさにつよい。和名わみょうはチョウセンヤマブドウまたはマンシュウヤマブドウ中国ちゅうごくめい山葡萄やまぶどうほんしゅ当初とうしょ北海道ほっかいどう自生じせいしているとかんがえられていたため、北海道ほっかいどう醸造じょうぞうされている「アムレンシス・ワイン」の原料げんりょう北海道ほっかいどうさんアムレンシスしゅだとされていた。しかし、その、アムレンシスしゅ北海道ほっかいどうでの自生じせい誤認ごにんだとわかり、アムレンシス・ワインの原料げんりょうはヤマブドウの1系統けいとうかタケシマヤマブドウ Vitis coignetiae var. glabrescens だとかんがえられている。
ヤマブドウ(ヴィティス・コワネティアエ) (V. coignetiae)
樺太からふと(ロシア)、みなみ千島ちしま日本にっぽん列島れっとう北海道ほっかいどう本州ほんしゅう四国しこく)、うつりょうとう大韓民国だいかんみんこく)に自生じせいする[25]日本にっぽんでは古来こらい「エビカズラ」とよばれ、冷涼れいりょう自生じせいし、北海道ほっかいどうでは平地ひらち普通ふつうられる。東北とうほく地方ちほうではてい山地さんち関東かんとう以西いせいではこう山地さんち自生じせいし、四国しこくにも分布ぶんぷするが、現在げんざいのところ九州きゅうしゅう地方ちほうでの自生じせい確認かくにんされていない[26]東北とうほく地方ちほう[27][28]信州しんしゅう長野ながのけん[29]岡山おかやまけん[30] などでは、ヤマブドウワインがつくられている。
シラガブドウ(ヴィティス・シラガイ) (V. shiragai)
岡山おかやまけんこう梁川りょうせん流域りゅういきかぎられた地域ちいき自生じせいする野生やせいブドウ。自生じせいでの個体こたいすう減少げんしょうしていて、絶滅ぜつめつ危惧きぐされている。アムレンシスと同種どうしゅとする見解けんかいもあるが、アムレンシスが寒冷かんれい自生じせいするのにたいしシラガブドウは温暖おんだん地域ちいき自生じせいすることから、自生じせい気候きこうてき要因よういんあまりにもことなるため、アムレンシスとシラガブドウがどう一種いっしゅだとするかんがかた否定ひていされることがおおい。和名わみょうおよび学名がくめい植物しょくぶつ分類ぶんるい学者がくしゃ牧野まきの富太郎とみたろうが、情報じょうほう提供ていきょうしてくれた白神しらかみ寿ひさしきちちなんで命名めいめいした。開花かいかはなシナモン(ニッキ)のかおりがする。

そのエビヅル、サンカクヅル(ギョウジャノミズ)、クマガワブドウ、アマヅル、リュウキュウガネブ、ヨコグラブドウ、ケナシエビヅルなど、日本にっぽんでは15種類しゅるい野生やせいブドウの自生じせい確認かくにんされている。また、アジア大陸たいりくには中国ちゅうごく中心ちゅうしんに、やく40しゅ野生やせいブドウが確認かくにんされ、日本にっぽん野生やせいブドウと同種どうしゅまたはきんえんしゅ確認かくにんされている。

ヨーロッパ・ブドウの台木だいぎ使つかわれるブドウの原種げんしゅ[編集へんしゅう]

すべ北米ほくべい原産げんさんで、ヨーロッパブドウとちがってどれもフィロキセラ(ブドウネアブラムシたいせいつ。

ルペストリスしゅ (V. rupestris)
台木だいぎ品種ひんしゅ一番いちばん基本きほんになるたね砂地すなじえるため比較的ひかくてき乾燥かんそうつよく、交雑こうざつ繁殖はんしょく容易よういである。
リパリアしゅ (V. riparia)
かわ土手どてえる("ripa" とはラテン語らてんごかわ土手どて)。そのため湿しめった土地とちそだつ。酸性さんせいこのむ。繁殖はんしょく容易ようい
ベルランディエリしゅ (V. berlandieri)
石灰岩せっかいがんおかえることから、アルカリ性あるかりせい土壌どじょうこのむとされる。繁殖はんしょくむずかしい。
シャンピニーしゅ (V. champini)
ルペストリスしゅとムスタゲネシスしゅV. mustagenesis)の天然てんねん雑種ざっしゅかんがえられている。つよネコブセンチュウたいせいゆうする。繁殖はんしょくむずかしい。

なずらえブドウぞく[編集へんしゅう]

染色せんしょくたいすう40(2n=20)である。

マスカダイン
マスカダインMuscadine学名がくめい ヴィティス・ロトゥンディフォリア V. rotundifolia
きたアメリカ原産げんさんとするたねのひとつで、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく南部なんぶ亜熱帯あねったいから熱帯ねったい地域ちいき栽培さいばいされる。温暖おんだん湿潤しつじゅん気候きこう酸性さんせい土壌どじょうこのむ。ヨーロッパブドウとことなりフィロキセラにたいするたいせいち、病害びょうがいたいしてもつよい。しかしヨーロッパブドウと交雑こうざつ困難こんなんなことから、ワインようブドウの栽培さいばいにはほとんど利用りようされない。栽培さいばい品種ひんしゅ育種いくしゅは、両全りょうぜんはなつぎのスカッパーノンの発見はっけんにより飛躍ひやくてき向上こうじょうした。つぶおおきいため、アメリカでは通常つうじょうぼうではなくつぶ単位たんいられる。マスカダインのかわは、普通ふつうのブドウよりもあつみがあり、芳醇ほうじゅんかおりであまい。果皮かひしょくむらさきみどりどうしょくの3種類しゅるいけられ、生食なましょく以外いがい加工かこう(ジュース、デザートワインゼリーひとし)にもちいられる。
スカッパーノンScuppernong
マスカダインの1品種ひんしゅで、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく南部なんぶ亜熱帯あねったいから熱帯ねったい地域ちいき栽培さいばいされる。いろは、みどり温暖おんだん湿潤しつじゅん気候きこう酸性さんせい土壌どじょうこのむ。普通ふつうのブドウよりもいちつぶいちつぶまるい。名前なまえ由来ゆらいは、ノースカロライナしゅうにあるスカッパーノンがわ英語えいごばんである。17世紀せいき開拓かいたくしゃたちがスカッパーノンかわ周辺しゅうへん発見はっけんし、その栽培さいばい促進そくしんされた。名前なまえ由来ゆらいをさらに辿たどってみるとアメリカ先住民せんじゅうみんアルゴンキンぞく言葉ことば「アスコポ」から由来ゆらいしており、意味いみは「ヒメタイサンボク英語えいごばんsweet bay tree)」である。

栽培さいばい品種ひんしゅ[編集へんしゅう]

おも栽培さいばい品種ひんしゅは、ヨーロッパしゅ(ヨーロッパブドウ)、アメリカしゅ(アメリカブドウ)とその交雑こうざつしゅがあり、とく日本にっぽん栽培さいばいされているブドウは生食なましょくよう交雑こうざつしゅ大半たいはんである[1]かわいろによって「甲斐かい」などのあかけい、「巨峰きょほう」「ピオーネ」などのくろけい、「シャインマスカット」などのみどりけいけることもできる[1]太字ふとじ日本にっぽん国内こくない生産せいさんされている品種ひんしゅ

ブドウ品種ひんしゅ一覧いちらん」も参照さんしょう。また、ワイン用品ようひんしゅについては「ワインよう葡萄ぶどう品種ひんしゅ一覧いちらん」も参照さんしょう

  • あづましずく
  • 安芸あきクイーン - のうけん機構きこうが「巨峰きょほう」どうしを交配こうはいさせて20ねんをかけて開発かいはつし、1993ねん品種ひんしゅ登録とうろくいろあざやかな紅色こうしょく特徴とくちょうで、「巨峰きょほうみの大粒おおつぶ糖度とうど酸味さんみつ。[31]
  • イタリア・オブ・マスカット - イタリアのローマでつくられた緑色みどりいろけい品種ひんしゅ。マスカットらしい大粒おおつぶで、かおりがつよい。[32]
  • ウインク - 「甲斐かい」と「ルーベルマスカット」を交配こうはいしたあかかわけい品種ひんしゅながめの大粒おおつぶで、甘味あまみつよいがさっぱりしたあじわいがある。[32]
  • オーロラブラック - 岡山おかやまけん農業のうぎょう試験場しけんじょうにより2003ねん品種ひんしゅ登録とうろくした岡山おかやまけんのオリジナル品種ひんしゅ。「巨峰きょほう」よりも大粒おおつぶ果皮かひ果肉かにくはなれにくいが、かわしぶみがなくかわごとべられる。[31]
  • オリエンタルスター - アメリカしゅとヨーロッパしゅのブドウを交配こうはいして日本にっぽんつくられたあかかわけい交雑こうざつしゅ糖度とうどは19以上いじょうあり、かおりはない。[32]
  • 甲斐かい(かいじ) - 山梨やまなしけん特産とくさんで「フレームトーケー」と「ネオ・マスカット」を交配こうはいしたあかかわけい品種ひんしゅ。「あかいマスカット」の異名いみょうがある。つぶはやや細長ほそながく、甘味あまみがありかおたかい。[32]
  • 甲州こうしゅう - 日本にっぽん最古さいこのヨーロッパけい品種ひんしゅで、平安へいあん時代じだい末期まっき栽培さいばい開始かいしされた。現在げんざいでも甲府盆地こうふぼんち中心ちゅうしん栽培さいばいされている。生食なましょくようのほか、日本にっぽんにおけるしろワインの主要しゅよう原料げんりょうともなっている。[31]
  • キャンベル・アーリー (Campbell Early) - 米国べいこくまれの品種ひんしゅで、1897ねん川上かわかみよし兵衛ひょうえによって導入どうにゅうされた戦前せんぜんからの主要しゅよう品種ひんしゅであるが、1970年代ねんだいから栽培さいばい面積めんせき激減げきげんした。えだわり品種ひんしゅに「石原いしはら早生わせ」があり、「巨峰きょほう」「ピオーネ」も起源きげんとなる品種ひんしゅ[33]
  • 巨峰きょほう(きょほう)
    巨峰きょほう
    - 1945ねんだい井上いのうえやすしによって開発かいはつされた日本にっぽんさんくろかわけい欧米おうべい雑種ざっしゅ品種ひんしゅめいは「石原いしはらセンテニアル」で1955ねん品種ひんしゅ登録とうろくされた[34]大粒おおつぶあじく、日本にっぽんもっと栽培さいばいされている品種ひんしゅである。果汁かじゅうおおさとあまさで人気にんきがあり、たねなしもある。[1]
  • クイーンニーナ - のうけん機構きこう果樹かじゅ研究所けんきゅうじょが2011ねん品種ひんしゅ登録とうろくあざやかな紅紫こうししょく大粒おおつぶで、あまみがつよく、たねなし栽培さいばいもできる。[35]
  • クイーンルージュ - 長野ながのけん果樹かじゅ試験場しけんじょうにより2019ねん品種ひんしゅ登録とうろくされた登録とうろく商標しょうひょうめい品種ひんしゅめいは「ちょうはてG11」。つぶ大粒おおつぶあか紅色こうしょく[31]
  • グリーン・シードレス - 米国べいこくカリフォルニアで生食なましょくようつくられたたねなし品種ひんしゅつぶ緑色みどりいろでややながく、かわごとべられる。[32]
  • クリムゾン・シードレス (Crimson Seedless)
  • ゴルビー - 日本にっぽん育成いくせいされた赤色あかいろかわけい大粒おおつぶ品種ひんしゅ果肉かにくまっていている。[32]
  • コールマン - コーカサス地方ちほう原産げんさんくろけいブドウで、正式せいしきめいは「グロー・コールマン」。日本にっぽんではふゆ(11月から1がつごろ)に収穫しゅうかくされる。
  • コンコード - おも加工かこうようとして使つかわれ、あかいグレープジュースの主要しゅよう原料げんりょうである。
  • サニールージュ - 「ピオーネ」に「レッドパール」を交配こうはいしてできたなえから選抜せんばつ育成いくせいされ、2000ねん品種ひんしゅ登録とうろくされたあかかわけい品種ひんしゅ早生わせしゅで、「デラウェア」を大粒おおつぶにしたような特徴とくちょう糖度とうどたかく、酸味さんみすくない。[32]
  • サルタナ (Sultana)
    サルタナ
    - レーズンで有名ゆうめい。「トンプソン・シードレス」とどう一種いっしゅとされる。
  • シャインマスカット - 岡山おかやまけんつくられたみどりかわけい品種ひんしゅたねなしのものはかわごとべられる。糖度とうどは20あまく、マスカットがある。[1][34]
  • シャスラ
  • スイートスカーレット - 米国べいこくカリフォルニア開発かいはつされたたねなしのあかかわけい品種ひんしゅかわがごくうすく、かわごとべられる。[32]
  • みどりほう
  • スチューベン (Stuben) - 1947ねん米国べいこくニューヨークしゅうつくられた、つぶが10グラム前後ぜんこう小粒こつぶむらさき黒色こくしょく品種ひんしゅ糖度とうどは20 - 22たかく、濃厚のうこう甘味あまみがある。[32][33]
  • 赤嶺あかみね(せきれい) - 「甲斐かい」からえだわりした品種ひんしゅで、山梨やまなし三沢みさわあきら発見はっけんした。あかブドウのなかでも着色ちゃくしょくがよく、完熟かんじゅくするとむらさき紅色こうしょくまる。[35]
  • 瀬戸せとジャイアンツ - 岡山おかやまけん花澤はなざわしげるが「ネオマスカット」と「グザルカラー」を交配こうはいりすぐった品種ひんしゅで、別名べつめい桃太郎ももたろうぶどう」。モモのようなかたちをした緑色みどりいろ大型おおがたつぶ特徴とくちょう甘味あまみつよく、かわにはほのかに酸味さんみがあり、たねなしでかわごとべられる。[32][35]
  • 多摩たまゆたか - 芦川あしかわこうさんろうによって作出さくしゅつされたみどりけいブドウ。
  • デラウェア
    デラウェア
    - 原産地げんさんち米国べいこくで、日本にっぽんで2番目ばんめおお栽培さいばいされている小粒こつぶ品種ひんしゅ果皮かひあかけい果汁かじゅうおお果肉かにくがやわらかくて甘味あまみつよく、戦前せんぜんからの主要しゅよう品種ひんしゅであった。ジベレリン溶液ようえきによるたね処理しょりはじまった品種ひんしゅである。[1][33]
  • トンプソン・シードレス (Thompson Seedless) - レーズンよう主要しゅよう品種ひんしゅである。
  • ナイアガラ - アメリカしゅ緑色みどりいろけいブドウで川上かわかみよし兵衛ひょうえ日本にっぽん導入どうにゅう風味ふうみくて果汁かじゅうおおく、ジュース、生食なましょくようしろワインにも利用りようされる。果皮かひあかい「レッドナイアガラ」もある。[32][36]
  • ナガノパープル - 長野ながの果樹かじゅ試験場しけんじょうたねなしの大粒おおつぶ品種ひんしゅ育成いくせい目指めざして、「巨峰きょほう」と欧州おうしゅう品種ひんしゅ「リザマート」を交配こうはいして2004ねん品種ひんしゅ登録とうろくされた品種ひんしゅ果汁かじゅうあまみとかわしぶみバランスがよい。[37]
  • ネオマスカット - 「マスカット・オブ・アレキサンドリア」に日本にっぽんの「甲州こうしゅうさんしゃく」を交配こうはいして、日本にっぽん気候きこううように育成いくせいされたみどりかわけい品種ひんしゅ糖度とうど20 - 23あり、甘味あまみつよい。[1]
  • ピオーネ - 1973ねん井川いかわ秀雄ひでおによって開発かいはつされた「巨峰きょほう」をはは、「カノンホールマスカット」をちち交配こうはいしてできたくろかわけい欧米おうべい雑種ざっしゅくろ紫色むらさきいろの15 - 20グラムの大粒おおつぶあじく、日本にっぽんでは3番目ばんめ栽培さいばいおお品種ひんしゅである。甘味あまみつよい。たねなしは「ニューピオーネ」の出荷しゅっかされる。[1][34]
  • ピッテロビアンコ - つぶ細長ほそながいことから、別名べつめい「レディフィンガー」ともよばれるイタリア原産げんさんみどりかわけい品種ひんしゅ。さわやかなあまさがあり、かわごとべられる。[32]
  • ふじみのる (ふじみのり) - 「ピオーネ」と「井川いかわ682」を交配こうはいしたむらさき黒色こくしょくけい品種ひんしゅつぶが22 - 30グラムにもなる大粒おおつぶで、果汁かじゅうおおい。[32]
  • ブラック・クイーン - 川上かわかみよし兵衛ひょうえ育成いくせいした品種ひんしゅおもにワインの原料げんりょう利用りようされ、濃厚のうこう色合いろあいと酸味さんみったあかワインになる。[36]
  • ブラック・コリンス - レーズンもちい主要しゅよう品種ひんしゅひとつ。
  • べに伊豆いず(べにいず) - かわ鮮紅せんこうしょく大粒おおつぶしゅかわうすくて、果汁かじゅうおおあまい。がやわらかいことから出荷しゅっかしにくく、流通りゅうつうりょうすくない。[32]
  • ベニバラード - 山梨やまなしけん米山よねやま農園のうえん開発かいはつし2005ねん品種ひんしゅ登録とうろく糖度とうどは23にもたっするが、さっぱりした食味しょくみで、たねなしでかわごとべられる。[31]
  • ポートランド
  • マスカット・オブ・アレキサンドリア (Muscat of Alexandria)
    マスカット・オブ・アレキサンドリア
    - 本来ほんらいの「マスカット」とよばれる紀元前きげんぜんからつたわるふる品種ひんしゅで、「ブドウの女王じょおう」の異名いみょう高級こうきゅう品種ひんしゅ特有とくゆうかおりがく、世界せかい各地かくち栽培さいばいされる。日本にっぽんでも岡山おかやまけん中心ちゅうしん温室おんしつにて栽培さいばいされる。生食なましょくようのほか、ワインやレーズンよう主要しゅよう品種ひんしゅともなっている。[1][31]
  • マスカットジパング - 岡山おかやまけんはやしぶどう研究所けんきゅうじょが10ねんかけて開発かいはつした品種ひんしゅで、2014ねん品種ひんしゅ登録とうろく緑色みどりいろ大粒おおつぶで、さわやかなかおりとあまさで果汁かじゅうおおく、かわごとべられる。[31]
  • マスカット・ベーリーA (Muscat Bailey A) - 日本にっぽんの「べーリー」と「マスカットハンブルグ」の交配こうはいしゅくろかわけい品種ひんしゅ。2013ねん日本にっぽんくろブドウとしてははじめて醸造じょうぞうようブドウとしてO.I.Vに品種ひんしゅ登録とうろくされた。あま濃厚のうこうあじわいで、あかワイン原料げんりょうにもなる。「ニューベリーA」はたねなしたね[32][31]
  • マニキュアフィンガー - 山梨やまなしけん植原うえはら葡萄ぶどう研究所けんきゅうじょ交配こうはい育成いくせいした品種ひんしゅで、とお指先ゆびさきのように細長ほそながく、黄色おうしょくから淡紅あわべにしょく先端せんたんむらさき紅色こうしょくへと変化へんかする。[37]
  • ヤマ・ソーヴィニヨン - 山梨大学やまなしだいがくがヤマブドウとカベルネ・ソービニヨンを交配こうはいし、1990ねん品種ひんしゅ登録とうろくおもあかワインの原料げんりょう利用りようされる。[36]
  • レッドグローブ (Red Globe)
  • リビエラ (Ribier)
  • ルビーロマン - 石川いしかわけん農業のうぎょう総合そうごう研究けんきゅうセンターが14ねんかけて完成かんせいさせ2007ねん品種ひんしゅ登録とうろくつぶは「巨峰きょほう」の2ばいほどもあり、「もっと高価こうかなブドウ」として話題わだいになる。[31]
  • ロザリオ・ビアンコ (Rosario Bianco) - 山梨やまなしけん甲府こうふつくられた「マスカット・オブ・アレキサンドリア」と「ロザキ」の交配こうはいしゅで、1987ねん品種ひんしゅ登録とうろく大粒おおつぶで、果皮かひ緑色みどりいろで、つぶながかわごとべられる。[32][37]
  • ロザリオロッソ (Rosario Rosso)

など。

たねしブドウ[編集へんしゅう]

食紅しょくべに着色ちゃくしょくされたジベレリン溶液ようえき(デラウェアにたいして)山梨やまなしけん甲府こうふ(2010ねん5がつ撮影さつえい

たねなしブドウは、開花かいかぼうをひとつずつジベレリン水溶液すいようえきひた処理しょりをしてつくられる[38]植物しょくぶつホルモン利用りようした方法ほうほうで、ホルモンの作用さようにより種子しゅしした肥大ひだいたんため結果けっか)させる方法ほうほうである。本来ほんらいジベレリンは、戦前せんぜんいね生長せいちょう研究けんきゅうから発見はっけんされた植物しょくぶつホルモンで、戦後せんごになってブドウの成長せいちょう促進そくしん役立やくだてられないかとする研究けんきゅうもちいられていたが、研究けんきゅう過程かてい偶然ぐうぜんたねなし」という想定そうていがい効果こうかつかり、実用じつようされるにいたった[38]

たねなし成長せいちょう促進そくしん効果こうか実現じつげんするジベレリン処理しょり技術ぎじゅつは、日本にっぽん農産物のうさんぶつ振興しんこうへのみによってまれ、1970ねんごろからデラウェアもちいられたたねなしは、わずかすうねん日本にっぽん全国ぜんこくへとひろまった[15]近年きんねんではサイトカイニン水溶液すいようえき添加てんかすることにより処理しょり時期じき拡大かくだいしている。

デラウェアなどの小粒こつぶしゅもちいられるのがおもであったが、技術ぎじゅつ向上こうじょうによりきょほうなどの大粒おおつぶしゅにもたねなしが可能かのうとなっている[15]。ジベレリン処理しょりおこなうとはてじく硬化こうかするため、たねありにくらだつつぶしやすい品種ひんしゅおおい。また、収穫しゅうかく時期じきたねありにくらべてはやまる。なお、ジベレリン水溶液すいようえき元々もともと無色むしょく透明とうめいであるが、ジベレリン処理しょりをした果実かじついろ判別はんべつするために水溶液すいようえき食紅しょくべになどを着色ちゃくしょくしている。

品種ひんしゅによって効果こうか差違さいしょうじ、シャインマスカット場合ばあいジベレリン処理しょり単体たんたいでの核化かくかりつは60 - 75%程度ていどになるが、開花かいか14にちまえストレプトマイシン処理しょりすると核化かくかりつは100%にちかくなる[39]

生産せいさんこく[編集へんしゅう]

日本にっぽん国内こくないおも産地さんち[編集へんしゅう]

食用しょくようブドウにおける産地さんち分布ぶんぷ自治体じちたいおよきゅう自治体じちたい作況さっきょう調査ちょうさ市町村しちょうそんべつデータ長期ちょうき累年るいねん一覧いちらんによる。なお、2006ねん最後さいご市町村しちょうそんべつ統計とうけい廃止はいしされているため、2020ねん明確めいかく産地さんち分布ぶんぷ不明ふめい

ブドウはたけ勝沼かつぬま)2019ねん9がつ7にち撮影さつえい

北海道ほっかいどう東北とうほく地方ちほう[編集へんしゅう]

関東かんとう地方ちほう[編集へんしゅう]

中部ちゅうぶ地方ちほう[編集へんしゅう]

近畿きんき地方ちほう[編集へんしゅう]

中国ちゅうごく四国しこく地方ちほう[編集へんしゅう]

九州きゅうしゅう地方ちほう[編集へんしゅう]

日本にっぽん国外こくがいおも産地さんち[編集へんしゅう]

  • アメリカ
  • チリ
  • イタリア
  • フランス

など。

動物どうぶつへの影響えいきょう[編集へんしゅう]

ブドウ(とくかわ)をイヌネコなどの動物どうぶつべた場合ばあいには腎不全じんふぜんこすことがある[46]

文化ぶんか[編集へんしゅう]

唐草からくさ模様もよう日本にっぽん古来こらい伝統でんとうてき模様もようであるが、そこにえがかれているのはブドウのつるとである[38]起源きげん古代こだいエジプトスイレンやブドウをデザインしたものであるが、オリエントシルクロードわたり、仏教ぶっきょう美術びじゅつれながらとう日本にっぽんつたわった[38]。7世紀せいきまつ建立こんりゅう法隆寺ほうりゅうじ、8世紀せいき建立こんりゅう薬師寺やくしじ金堂こんどう建築けんちく意匠いしょうにもれられ、その風呂敷ふろしきなどにられる簡略かんりゃくされた模様もようへと変化へんかしていった[38]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

出典しゅってん[編集へんしゅう]

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参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]