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ワイン

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
葡萄酒ぶどうしゅから転送てんそう
Vin, Wine, Vino, Wein
ワイン
種類しゅるい さけ
発祥はっしょう地域ちいき 紀元前きげんぜんみなみコーカサス
アルコール
度数どすう
5-16%
スタイル しろワイン
あかワイン
ロゼワイン
など
原料げんりょう ブドウ
派生はせいひん ブランデー
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ワインふつ: vinえい: wine: vinoどく: Wein)は、しゅとしてブドウ果汁かじゅう発酵はっこうさせたアルコール飲料いんりょうさけ)。葡萄酒ぶどうしゅ(ぶどうしゅ)とも。通常つうじょうたんに「ワイン」とばれる場合ばあいには、ブドウ以外いがいほか果実かじつ果汁かじゅうおも原料げんりょうとするさけふくまない。日本にっぽん酒税しゅぜいほうでは「果実かじつしゅ」に分類ぶんるいされている。また、日本語にほんごでの「さけ」とおなじく、欧州おうしゅうにおいてはアルコール飲料いんりょうとく果実かじつしゅ全体ぜんたい場合ばあいもある。

概要がいよう

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ワインは日常にちじょうてきまれるアルコール飲料いんりょうでありながら、ギリシャ神話しんわローマ神話しんわキリスト教きりすときょうにおいて重要じゅうよう役割やくわりたす神聖しんせい存在そんざいでもある。また、外観がいかんかおりやあじわいを鑑賞かんしょうする嗜好しこうひんとしてもたか地位ちい獲得かくとくしており、しょく文化ぶんか牽引けんいんする存在そんざいひとつとなっている。長期ちょうき熟成じゅくせいえうることから、近年きんねんではコレクション投資とうし対象たいしょうとしてもおおきな注目ちゅうもくあつめている。

ふるくは紀元前きげんぜんみなみコーカサスメソポタミアはしはっし、そのフランスイタリアをはじめとするヨーロッパ周辺しゅうへん地域ちいきひろ生産せいさんから消費しょうひまでおこなわれる時代じだいつづいたが、現在げんざいではさらに生産せいさん地域ちいきひろげ、そして世界中せかいじゅう愛飲あいいんされている。

種類しゅるい

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あかワイン(ひだり)、しろワイン(みぎ
スイートワイン[1]
100 gあたりの栄養えいよう
エネルギー 556 kJ (133 kcal)
13.4 g
0.1 g
ビタミン
ビタミンB6
(1%)
0.01 mg
ミネラル
ナトリウム
(0%)
5 mg
カリウム
(1%)
70 mg
カルシウム
(1%)
5 mg
マグネシウム
(1%)
5 mg
リン
(1%)
7 mg
鉄分てつぶん
(2%)
0.3 mg
成分せいぶん
水分すいぶん 75.2 g
アルコール 11.1 g

(100 g: 96.4 mL、100 mL: 103.7 g) アルコール: 14.5 容量ようりょう %
%はアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくにおける
成人せいじん栄養えいよう摂取せっしゅ目標もくひょう (RDI割合わりあい

ワインは世界せかいもっとおおくの地域ちいき飲用いんようされているアルコール飲料いんりょうひとつである。ワインはおも以下いかの3種類しゅるい分類ぶんるいされる。

しろワイン
おも無色むしょくちか色調しきちょうから(とき緑色みどりいろがかった)黄色おうしょくみをびたワインをしろワインとぶ。しろブドウなどおもいろうす果皮かひのブドウを原料げんりょうとし、発酵はっこうには果汁かじゅうのみを使用しようする。酸味さんみつよいものは、一般いっぱんてきさかな料理りょうりうとされる。しろワインは、料理りょうりわせる辛口からくちからデザートワインにするきょく甘口あまくちまであまさにはばがある。なお、フランス東部とうぶジュラ地方ちほうにはヴァン・ジョーヌふつ: Vin jauneワイン)という特殊とくしゅしろワインがある[2]
あかワイン
とおったあかむらさき、あるいは赤褐色せきかっしょくのワインをあかワインとぶ。一般いっぱんしろワインよりもしぶ成分せいぶんであるタンニンおおふくみ、長期ちょうき保存ほぞん可能かのうである。しゅとしてくろブドウやあかブドウを原料げんりょうとし、果実かじつまるごとアルコール発酵はっこうさせる。この発酵はっこう過程かていで、果皮かひふくまれる色素しきそやタンニンが抽出ちゅうしゅつされる。マロラクティック発酵はっこうによりげんさんおこなわれることもおおい。濃厚のうこう風味ふうみのものは一般いっぱんてきにく料理りょうりうとされる。またやすとかおりの成分せいぶん揮発きはつしにくくなったり苦味にがみしたりするため、やさないのが普通ふつうである。一般いっぱんてきあかワインには辛口からくちしかなく、コクとタンニンにより、ライトボディーからフルボディーといった分類ぶんるいがなされる。しろワインとちがい、ひと体質たいしつとワインの銘柄めいがらとの相性あいしょうにより激烈げきれつ頭痛ずつうこすことがある。その原因げんいんチラミンヒスタミンおおさにあるともわれているが、ヒスタミンの含有がんゆうりょうは、発酵はっこう食品しょくひん比較ひかくしておおくはない[3]。また、フラボノイドるいにより喘息ぜんそく重症じゅうしょうとは有意ゆういぎゃく相関そうかん関係かんけいしめされている[4]
ロゼワイン
ロゼ(rosé)とはフランス語ふらんすごで「ピンク色ぴんくいろ」を意味いみし、ときにピンク・ワインともばれるあかみをびたあわ色調しきちょうのワインをす。製法せいほうには、果皮かひいろうすいブドウをあかワインのように醸造じょうぞうする方法ほうほうや、あかワインとおなじブドウをしろワインのように醸造じょうぞうする方法ほうほうあかしろ双方そうほうのブドウによるこん醸、あかワインの醸造じょうぞう途上とじょういろである果皮かひのぞ方法ほうほうなどがあり、あじわいも様々さまざまである。なかにはあかワインとしろワインを混合こんごうしたものやしろワインに着色ちゃくしょくしただけの製品せいひんもある。

ほかに発泡はっぽうワインオレンジワインなどの特殊とくしゅ製法せいほうのものがある。ワインの風味ふうみ構成こうせいする味覚みかくは、しろワインでは酸味さんみ甘味あまみであり、あかではそれにしぶくわわる。くわえて、かおりが風味ふうみ重要じゅうよう要素ようそであり、これらのバランスがれているワインが一般いっぱんてきいものとされる。

ワインの主成分しゅせいぶんみずエタノール各種かくしゅ有機ゆうきさんとうグリセリンアミノ酸あみのさん核酸かくさん、タンニン、炭酸たんさんガスなどである。各種かくしゅ有機ゆうきさんなかでは酒石酸しゅせきさんリンゴさんクエン酸くえんさん乳酸にゅうさん酢酸さくさんコハクさんの6つがワインの風味ふうみかんしてもっと重要じゅうよう要素ようそかんがえられている。また、くさワインにはグルコンさんおおふくまれている。

魚介ぎょかいるいとの相性あいしょうかんしては、従来じゅうらいはタンニンが関与かんよしているとしんじられていたが、タンニンではなくフェノール化合かごうぶつカルボニルもと物質ぶっしつてつ関与かんよするとの報告ほうこくがある[5]とくに、鉄分てつぶん含有がんゆうりょう魚介ぎょかいるい料理りょうりとの相性あいしょうおおきく影響えいきょうおよぼし、鉄分てつぶん濃度のうど依存いぞん1-オクテン-3-オン、(E,Z)-2,4-ヘプタジエナールなどの物資ぶっしによりなま臭味しゅうみ増強ぞうきょうされてしまう[5]とされている。なお、てつ起源きげんは、土壌どじょう製造せいぞう工程こうていちゅうてつ製品せいひん、コラージ(おりき)に依存いぞんしている。

ワインはびんめられたのちでも熟成じゅくせいすすみ、風味ふうみ変化へんかつづける。熟成じゅくせい期間きかんボルドーワインなどの一部いちぶのワインでは50ねん以上いじょうもの熟成じゅくせいえるものもあるが、おおくは1ねんから10ねんほど、ながいものでも20ねんから30ねんである。安価あんかなワインでは熟成じゅくせいによって品質ひんしつ向上こうじょうすることはあまりなく、むしろはやまないと劣化れっかしてしまう。なが熟成じゅくせいえるものをちょうじゅくぎゃくはやむものははやみという。つくられてあいだもないワイン(「わかいワイン」と表現ひょうげんする)は、ブドウのせいあじつよく、しぶすぎたり、酸味さんみがきつすぎたりするということもあるが、熟成じゅくせいすすむとかくれてまろやかになる。また、年数ねんすうてば総数そうすうるため希少きしょう価値かちにより価格かかくたかくなる傾向けいこうにある。ただし、熟成じゅくせいしたワインがどれもおなじようにたかくなるというわけではなく、生産せいさんねん地域ちいきつくしゅ知名度ちめいどなどにより価格かかくおおきくことなる。

ワインがしょく文化ぶんか根付ねついているヨーロッパでは日常にちじょうてきまれることもおおいが、近年きんねんでは[いつ?]日本にっぽんにおける日本酒にほんしゅ同様どうように、1人ひとりあたりの需要じゅようりょう減少げんしょう傾向けいこうにある。イスラム教いすらむきょうにおいては飲酒いんしゅ教義きょうぎにより禁止きんしされているため(「ハラール」を参照さんしょう)、イスラム教いすらむきょう発祥はっしょうである現在げんざい中東ちゅうとう諸国しょこくでは、ワインの生産せいさんは、イスラエル世俗せぞく主義しゅぎ国家こっかであるトルコ比較的ひかくてきリベラルイスラム教徒きょうとキリスト教徒きりすときょうとレバノンヨルダンパレスチナエジプトなどにかぎられる。日本にっぽんふくむアジア諸国しょこくでは、1人ひとりあたりの需要じゅようりょう依然いぜんとしてすくなく、需要じゅようびはいちじるしい[注釈ちゅうしゃく 1]

日本にっぽんでは、やしてストレートでむものとうイメージがつよいが、ヨーロッパではホットワインはふゆ定番ていばんものである。ホットワインもそうだが、香料こうりょうやスパイスをれたフレーバーワイン(スパイスワイン)もなじみふかい。とく中世ちゅうせいヨーロッパではストレートでめるワインはさい高級こうきゅうひんであり、かすったり、香料こうりょうやスパイスをくわえたりしてみやすくするのが通常つうじょうであったため、歴史れきしふるい。

歴史れきし

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アンドレア・マンテーニャさく『ワインのだいたるのあるバッカスさい』(1475ねんごろ
ヨハン・ペーター・ハーゼンクレヴァーさく『ワインの試飲しいんかい』(1843ねん

ワインはきわめて歴史れきしふるさけひとつであり、しん石器せっき時代じだい醸造じょうぞうはじまったとされる[7]様々さまざま歴史れきしてき記念きねんぶつ文献ぶんけんなどからジョージアでは7000ねんから5000ねんまえ醸造じょうぞうされ、発祥はっしょうひとつとされる[8]近東きんとうのワインづくりの化学かがくてき痕跡こんせきとしては、イランザグロス山脈さんみゃくつかった紀元前きげんぜん5400 - どう5000ねんやく7000ねんまえ)のものが最古さいことされていたが、ジョージアで発掘はっくつされたやく8000ねんまえ陶器とうきつぼ科学かがく分析ぶんせきにより世界せかい最古さいこのワイン醸造じょうぞう痕跡こんせきであると2017ねん発表はっぴょうされた[9]。また、アルメニアではやく6000ねんまえのものとされる世界せかい最古さいこのワイン醸造じょうぞうしょあと発見はっけんされており、そのころにはすで高度こうど醸造じょうぞう技術ぎじゅつ確立かくりつされていた[10]以後いご醸造じょうぞうほう南方なんぽう伝播でんぱしたことから、中東ちゅうとうとくメソポタミア中心ちゅうしんとする地域ちいきひろ愛飲あいいんされるようになる。ただし、メソポタミアはブドウの栽培さいばいてきした土地とちでなかったため、イラン高原こうげんでは紀元前きげんぜん6000ねんころから生産せいさんはじまっていたものの、メソポタミア(とく南部なんぶシュメール)においては紀元前きげんぜん4000ねんころになってようやく醸造じょうぞうできるようになったとされている[11]古代こだいエジプトではビールおおまれていたが、紀元前きげんぜん4000年代ねんだい末期まっきにはワインが製造せいぞうされていた[12](シェデフ英語えいごばん)[13]ビザンツ帝国ていこく時代じだい地中海ちちゅうかい周辺しゅうへんではだい規模きぼワイナリー存在そんざいしており、商業しょうぎょうてき流通りゅうつうしていたとかんがえられている[14]

しかしながら、ワイン文化ぶんか西洋せいようひろまった要因よういんはやはり、現在げんざいのレバノンが位置いちする地中海ちちゅうかいきし沿いを拠点きょてんとしていたフェニキアじんであり、そしてその地域ちいきこそがワイン生産せいさん起源きげんともえる[15][16]。フェニキアじん生産せいさんするワインはその古代こだいギリシアマ帝国まていこく時代じだいにわたり上質じょうしつなワインをあらわす「ビブライン」(フェニキアのまちビブロスから)という形容詞けいようしとなり、その存在そんざいつづいた[17]。『ホセアの予言よげんしょ』(紀元前きげんぜん780ねん - 725ねん)のなかでは、「ブドウののようにさかえており、そのかおりはまるでレバノンのワインのようだ」と弟子でしたちにヤハウェのもとへいそいでつたえるようにとしるされている[18]

フェニキアじんは3つのてんにおいてワインの世界せかい重要じゅうよう意味いみをなしている。

  1. 輸出ゆしゅつ:ビブロス(レバノンのまち)のワインはエジプト王国おうこく紀元前きげんぜん2686ねん - 2134ねん時代じだいにエジプトへ、そして地中海ちちゅうかい沿岸えんがん各地かくちへも輸出ゆしゅつされている。最初さいしょのワイン商人しょうにんとして、フェニキアじん松脂まつやにのシールをオリーブ・オイルでコーティングし、ワインを酸化さんかからまもっていたとわれている。これがおそらくギリシャワイン一種いっしゅレツィーナの原点げんてんである[19][15]
  2. ワイン文化ぶんかとワイン生産せいさん普及ふきゅう実際じっさいにフェニキアじんはブドウのために最高さいこうめぐまれた気候きこう地形ちけいによってヴィンヤード(葡萄ぶどうえん)を形成けいせいすることさえも可能かのうであった。このことはマーゴによってのこされており、それは ローマ元老げんろういんからラテン語らてんごやくされ、その法令ほうれい発布はっぷされるほど重要じゅうようされていた[19][20]
  3. ヴィティス・ヴィニフェーラの原種げんしゅ普及ふきゅうカリフォルニア大学だいがくデーヴィスこうでの研究けんきゅうによると、フランスのムールヴェードル紀元前きげんぜん500ねんごろバルセロナへフェニキアじん紹介しょうかいしたことからひろまったとされている[21]

ワインについてかれた世界せかい最古さいこ文献ぶんけんは、紀元前きげんぜん2000ねん前後ぜんごつくられたシュメール粘土ねんどばんである[21]たとえば、『ギルガメシュ叙事詩じょじし』(アッカドはん)には、メソポタミアで英雄えいゆうされたおうギルガメシュ)がだい洪水こうずいそなえて箱船はこぶねつくらせたさい船大工ふなだいくたちにワインをったという場面ばめんがある。シュメールでは紀元前きげんぜん5000ねんころ世界せかいはつとなるビール醸造じょうぞう技術ぎじゅつ確立かくりつしており、紀元前きげんぜん3000年代ねんだい初期しょき双方そうほう古代こだいエジプトへとつたわったとされる[21]古代こだいエジプトでは大量たいりょう生産せいさんされるビール主流しゅりゅうであったが、ブドウ栽培さいばい醸造じょうぞうえがいた壁画へきがのこされている[22]。またシェデフ英語えいごばんばれるあかワインのような飲料いんりょう存在そんざいした。

その、フェニキアじんにより古代こだいギリシアへもつたわる。このころ水割みずわりにしてまれ、原酒げんしゅのまま行為こうい野蛮やばんとされた。これは当時とうじ上流じょうりゅう階級かいきゅうが、ギリシャ北方ほっぽうスラブけい祖先そせんであるスキタイ原酒げんしゅ飲酒いんしゅ習慣しゅうかんきらっていたからだとわれている。現代げんだいギリシャでワインをοίνος(「エノロジー(oenology、ワイン醸造じょうぞうがく)」の語源ごげん)ではなく普通ふつうκρασί(混合こんごう)とぶのはこの水割みずわりの習慣しゅうかん名残なごりである。ワインはそこから地中海ちちゅうかい沿岸えんがんつたえられ、古代こだいローマへとつたわり、マ帝国まていこく拡大かくだいとともにガリアなどの内陸ないりくにも水割みずわ文化ぶんかとともにつたわっていった。当時とうじのワインは、ブドウ果汁かじゅう濃縮のうしゅくされかなりの糖分とうぶんのこしている一方いっぽうアルコール度数どすうはそれほどたかくなかった。今日きょう蒸留酒じょうりゅうしゅむときにおこなうようなアルコール度数どすうおさえるための水割みずわりではなく、過剰かじょうあまさをおさえるための水割みずわりであった。さけというよりはソフトドリンク、長期ちょうき保存ほぞん可能かのうなブドウジュースといった感覚かんかくであった。ヨーロッパのみず硬水こうすいおお大変たいへんみにくいものであったため、それをみやすくするためにワインは必要ひつよう不可欠ふかけつなものであり、その意味いみではみずるというよりも、みず添加てんかしてみやすくするものであった。

ワイン製造せいぞう技術ぎじゅつ格段かくだん進歩しんぽげたのはローマ時代じだいにおいてとされ、この時代じだい現在げんざい[いつ?]製法せいほう基礎きそ確立かくりつした。それにより糖分とうぶんがかなりアルコールに転化てんかされ、ワインをストレートでむ「だい酒飲さけのみ」がえていった。

中世ちゅうせいヨーロッパでブドウ栽培さいばいとワイン醸造じょうぞう主導しゅどうしたのはキリスト教きりすときょう僧院そういんであった。イエス・キリストがワインをして自分じぶんしょうしたことから、ワインはキリスト教きりすときょう聖餐せいさんしきにおいて重要じゅうよう道具どうぐとなった。ただしこの時代じだい、ワインは儀礼ぎれいとしてむものとされ、むやみにんで酩酊めいていすることはつみとされていた。中世ちゅうせい後期こうきにはワインは日常にちじょうものとしてひろまるようになっており、12世紀せいきイタリアあらわされた医学いがくしょサレルノ養生ようじょうくん』では、いいワインのえらかたやワインと健康けんこうについての考察こうさつがなされている。また、ブルゴーニュワイン銘酒めいしゅとして有名ゆうめいとなったのはこのころからである[23]ルネサンス時代じだい以降いこう娯楽ごらくとしての飲酒いんしゅ発展はってんする。17世紀せいき後半こうはん醸造じょうぞう保存ほぞん技術ぎじゅつ、またびん製造せいぞう技術ぎじゅつ向上こうじょうし、ワインの生産せいさん流通りゅうつう飛躍ひやくてき拡大かくだいした。

また、これらのワインとはまったことなるが、古代こだい中国ちゅうごくにおいても独自どくじのワイン醸造じょうぞう技術ぎじゅつ存在そんざいしていたという。3000ねんまえいん王朝おうちょう末期まっきはかから封印ふういんされたワインの容器ようき出土しゅつどしており、かん王朝おうちょう時代じだいにはワインについての記録きろくのこっている[24]。ただし、この系統けいとう完全かんぜんすたれてしまい、現代げんだい中国ちゅうごく生産せいさんされるワインは西洋せいよう由来ゆらいのものである。

製法せいほう

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ロワール地方ちほうソミュールにあるシャトーとブドウえん

ひろ意味いみでのワインづくりはブドウの栽培さいばい醸造じょうぞうふんできる。ワイン産地さんちでは、ワインづくりといえば醸造じょうぞう英語えいごではwinemaking)をし、醸造じょうぞうがく英語えいごでエノロジー(oenology/enology)という。これにたいし、ブドウ栽培さいばい英語えいごでgrapegrowing)の技術ぎじゅつ学問がくもんはヴィティカルチャー(viticulture)とばれる。海外かいがい[どこ?]大学だいがくはブドウ栽培さいばい醸造じょうぞうがくりょうコースをつのが普通ふつうである[よう出典しゅってん]

ワインの生産せいさん主体しゅたいはフランスのボルドー地域ちいきにおいては「シャトー」、ブルゴーニュ地域ちいきにおいては「ドメーヌ」とばれることがおおい。フランス語ふらんすごの「シャトー」は、元々もともとしろかんあらわ言葉ことばで、ボルドー地域ちいきにおいてはてんじてブドウえん管理かんりじょう生産せいさんしゃのことをもす。おもなものではシャトー・ムートン・ロートシルトシャトー・ラフィット・ロートシルトシャトー・マルゴーシャトー・ラトゥールなどがある。イタリアにおける「カステッロ」、ドイツの「シュロス」、スペインの「カスティーリョ」も同様どうようである。「ドメーヌ」は、フランス語ふらんすごで「土地とち」をあらわかたりである。カリフォルニアワインなどで「エステート」というかたり使つかっているのもドメーヌと同義どうぎである。

ブドウづく

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やっとこによる収穫しゅうかく
自動じどう収穫しゅうかくによる作業さぎょう

どんなに醸造じょうぞう技術ぎじゅつ進歩しんぽしても、いワインをつくるためにはいブドウがなくてはならない。そのため、良質りょうしつなブドウを収穫しゅうかくするための栽培さいばい技術ぎじゅつ方法ほうほう醸造じょうぞう技術ぎじゅつ以上いじょう重要じゅうようである。さらに、現代げんだいのワイン醸造じょうぞうでは理想りそうあじわいをすために、醸造じょうぞうまえあるいは醸造じょうぞう複数ふくすう品種ひんしゅのブドウをわせる手法しゅほうおおもちいられている。したがって、ブドウ品種ひんしゅ選定せんていとブレンドあじ特徴とくちょう決定けっていするおおきな要因よういんである。しかし、一方いっぽう品種ひんしゅ特徴とくちょうかしたブレンドをおこなわない単一たんいつ品種ひんしゅワインも生産せいさんされる。また、生育せいいく環境かんきょう全体ぜんたい栽培さいばいされるはたけ日当ひあたりや局地きょくちてき気候きこうなどの要素ようそくわえ、それらをいちくくりにして「テロワール」とぶ。実際じっさいには、品種ひんしゅ土壌どじょう気候きこう条件じょうけんちがいを栽培さいばい技術ぎじゅつ収穫しゅうかく時期じき最適さいてきおぎなうことで、ひろ地域ちいき栽培さいばいおこなわれている。

そのとしのブドウの作柄さくがらのことをヴィンテージぶ。現在げんざいでは[いつ?]てんじてブドウを収穫しゅうかくしたとしのことをヴィンテージとび、そのとし出来でき不出来ふできによってワインの出来できわる。そのために各国かっこくのワイン関連かんれん組織そしきやワイン専門せんもんなどによってヴィンテージチャートが発表はっぴょうされる。ただし、現在げんざいでは[いつ?]とうさん適切てきせつ酵母こうぼ選択せんたくなどの醸造じょうぞう技術ぎじゅつ進歩しんぽにより、ちからのあるワイナリーであればわるとしでもそれなりのワインができるようになり、あじかんしてははげしいはない。そのわり、わる出来できのブドウではなが熟成じゅくせいえることがむずかしくなり、よりはやみになる。安価あんかなワインでは品質ひんしつ安定あんていさせるために複数ふくすうとしのワインをぜた「ノン・ヴィンテージ」であることがおおい。シャンパンはノン・ヴィンテージが一般いっぱんてきであり、産年さんねん表示ひょうじされた「ヴィンテージ・シャンパン」は、高級こうきゅうひんかぎられる。

品種ひんしゅ

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カベルネ・ソーヴィニョン

世界せかいてきにはワインに使つかわれるブドウのたねヨーロッパしゅ学名がくめいVitis vinifera)が主流しゅりゅうである。品種ひんしゅはサルタナ(トンプソン・シードレス)たねなどごく一部いちぶ生食なましょくよう品種ひんしゅ使用しようするものもあるが、ほとんどはワイン専用せんよう品種ひんしゅである。日本にっぽんでは、巨峰きょほうナイアガラなどの生食なましょくよう品種ひんしゅヤマブドウ使つかわれている。

一般いっぱんにワイン専用せんよう品種ひんしゅ生食なましょくよう品種ひんしゅよりも果実かじつつぶちいさく、かわあつく、あまみと酸味さんみがよりつよい。代表だいひょうてき品種ひんしゅとしてリースリングカベルネ・ソーヴィニヨンメルローなどがある。また、伝統でんとうてき品種ひんしゅだけでなく、品種ひんしゅ改良かいりょうによって耐寒たいかんせいたいびょうせい向上こうじょう[25]させたり、産地さんちとの差別さべつはかったりするための手法しゅほうおこなわれている。

土壌どじょう

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品種ひんしゅごとてきする土壌どじょうにはちがいがあるとされている。代表だいひょうてきこう土壌どじょうは、カリ白亜はくああかすなしつ粘土ねんど黄土おうど土壌どじょうこんすな粘土ねんどどろはいがん土壌どじょう石灰せっかいしつ土壌どじょうねば陶土とうどしつ土壌どじょうみずはけの土地とちおおえらばれている。しかし、穀物こくもつ栽培さいばいてきする腐植ふしょく壌の堆積たいせき平野へいや湿潤しつじゅん土地とち極度きょくど乾燥かんそうした砂漠さばく塩分えんぶんおお土壌どじょう良質りょうしつなブドウの収穫しゅうかくのぞめず不向ふむきである。

気候きこう

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ブドウは気候きこうたいする適応てきおう能力のうりょくたかいため、温帯おんたい中心ちゅうしん栽培さいばいされている。良質りょうしつなワインを醸造じょうぞうできる特性とくせいそなえた果実かじつ収穫しゅうかくできる地域ちいきおおくは、緯度いど20から40地域ちいき存在そんざいしているが、ヨーロッパでは北緯ほくい50地域ちいきにおいても栽培さいばいおこなわれている[26]湿潤しつじゅん気候きこう区分くぶんでは地中海ちちゅうかいせい気候きこうてきする。潅漑かんがい用水ようすいがあればより乾燥かんそうしたステップ気候きこう地域ちいきでも栽培さいばい可能かのうである。

高温こうおん多湿たしつ地域ちいきではべとやまいなどがひろがりやすいが、農薬のうやく進化しんかにより栽培さいばい可能かのうとなった[27]

2020ねんごろから地球ちきゅう温暖おんだん影響えいきょうにより、ブルゴーニュなど栽培さいばいてきしていた地域ちいきでの栽培さいばい影響えいきょうており[28]、2050年代ねんだいにはさい適地てきちがさらに高緯度こういどわるという予測よそくもある[29]

冷涼れいりょう地域ちいきはたけ)では収穫しゅうかくおくらせ糖度とうど上昇じょうしょうつ、あるいは温暖おんだんはたけ)な地域ちいきでは適度てきどさんうしなわれるまえ早期そうき収穫しゅうかくおこなうことで収穫しゅうかくされるブドウの品質ひんしつ向上こうじょうはかっている。また品種ひんしゅ改良かいりょう栽培さいばいほう工夫くふうおこなわれている[28]

天候てんこう

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そのとしあめおおく、日照ひでりりょうすくないとブドウの生育せいいくわるくなり、そこからできたワインは糖分とうぶん果実かじつあじとぼしく腐敗ふはいはて混入こんにゅうのおそれがえる。ぎゃく日照ひでりすぎて生育せいいくはやぎるとさんけて糖分とうぶんつよくなりぎ、酸味さんみとのバランスがわるくなる。

醸造じょうぞう

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たる熟成じゅくせいされているワイン

伝統でんとうてき方法ほうほうでは、しぼった果汁かじゅうたるれ、自然しぜん酵母こうぼ野良のら酵母こうぼ)によりアルコール発酵はっこうさせたあと、かす(おり)きをおこない、たるすうげつからすう年間ねんかん熟成じゅくせい瓶詰びんづめされる。ルイ・パスツールによってワインの醸造じょうぞう酵母こうぼによるものだと発見はっけんされて以来いらい微生物びせいぶつ混入こんにゅうさせないような製法せいほう開発かいはつされているが、基本きほんてき方法ほうほうはワイン発祥はっしょうころわっていない。近代きんだいてき醸造じょうぞう方法ほうほうでは培養ばいよう酵母こうぼ添加てんかし、ステンレスせいタンクない発酵はっこうさせる。熟成じゅくせい(マロラクティック発酵はっこう)のさいも、特別とくべつ培養ばいようした乳酸菌にゅうさんきん添加てんかする。

酸化さんか防止ぼうしざい添加てんか

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ワインは、そのほぼぜん工程こうていで、なるべく空気くうきとく酸素さんそとの接触せっしょく必要ひつようがある。これはおおくの場合ばあい空気くうきとともに酢酸さくさんきん[注釈ちゅうしゃく 2]侵入しんにゅうして酢酸さくさん醗酵はっこうおこなわれることで、酸味さんみつよぎるワインになったり、ワインが腐敗ふはい状態じょうたいとなったりするのをふせぐためである。このためワインの製造せいぞう工程こうていのいくつかの段階だんかいでは、酸化さんか防止ぼうしざいとしてもられる二酸化にさんか硫黄いおう亜硫酸ありゅうさんガス, SO2)またはそのしおの1しゅであるピロ亜硫酸ありゅうさんカリウム添加てんかされる。ただし、この二酸化にさんか硫黄いおうには、たしかに酸素さんそ除去じょきょという効果こうかもあるものの、その反応はんのうおそい。しかも、二酸化にさんか硫黄いおう人体じんたい有害ゆうがい物質ぶっしつとしてもられているため、これを添加てんかをしない製法せいほう存在そんざいする。このように酸化さんか防止ぼうしざい添加てんかしない場合ばあいは、醗酵はっこうさせるタンクない空気くうき窒素ちっそ置換ちかんすることで、酸素さんそとの接触せっしょくおよび雑菌ざっきん繁殖はんしょくによる腐敗ふはい抑制よくせいする手法しゅほうおおもちいられる。しかし、二酸化にさんか硫黄いおうには酸化さんか防止ぼうしざいとしてのはたらきと雑菌ざっきん抑制よくせいおよび殺菌さっきんのほかにも、ブドウの果皮かひふくまれる酸化さんか酵素こうそ阻害そがい果汁かじゅうちゅう色素しきそ安定あんてい、ワインで発生はっせいすることのある過酸化水素かさんかすいそ除去じょきょなどのはたらきもあり、二酸化にさんか硫黄いおう添加てんかおこなうことでワインの品質ひんしつをより簡単かんたん安定あんていさせられるという利点りてんがある。また、二酸化にさんか硫黄いおうふくまれていても、少量しょうりょうであれば人体じんたいにほとんど問題もんだいはないとされていることから、簡単かんたん品質ひんしつ安定あんていさせる手段しゅだんとして、現在げんざいでも[いつ?]二酸化にさんか硫黄いおう添加てんか主流しゅりゅうとなっている。そしてなかには、フランスのワインほうのように、二酸化にさんか硫黄いおう添加てんか義務ぎむづけている地域ちいき存在そんざいする。ただし、日本にっぽんやヨーロッパ諸国しょこくアメリカなどでは、製品せいひんちゅう二酸化にさんか硫黄いおう濃度のうどいち定値ていちえてはならないと規制きせいされているため、使用しようには限度げんど存在そんざいする地域ちいきもある。なお、ワインへのこのほか酸化さんか防止ぼうしざい使用しよう日本にっぽんではみとめられていないが、南米なんべいなどから気温きおんたか赤道あかみちえてふね輸送ゆそうされるものは、おおくの場合ばあい保存ほぞんりょうとしてみとめられているソルビンさん添加てんかされる。

収穫しゅうかくからしぼしる

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古典こてんてきしぼしる方法ほうほう
果実かじつ破砕はさいじょ梗、しぼしる同時どうじおこな機械きかい

醸造じょうぞうするには、まずブドウを収穫しゅうかくしなければならない。ブドウの収穫しゅうかく糖度とうどが14 - 26程度ていどになったところで、やっとこまたは機械きかいおこなう。収穫しゅうかく時期じきをいつにするかということもまたワインのあじめる重要じゅうよう要素ようそで、単純たんじゅん糖度とうどたかいだけではさんとのバランスがわる仕上しあがりになる。このさい病気びょうき腐敗ふはいはて生育せいいくわるいものは、必要ひつよう以上いじょうさんをもたらすためのぞく。この過程かていえらべはてという。

伝統でんとうてきなワインの製造せいぞう発酵はっこう方法ほうほうは、ブドウのしんはて梗)をのぞき(じょ梗:じょこう)、かわやぶる(破砕はさい)。産地さんちによっては、ワインによりつよしぶみをつけるためはて梗をぜる場合ばあいがある。スペイン、イタリアの農村のうそんでは収穫しゅうかくには伝統でんとうてき村人むらびと総出そうでで、素足すあし体重たいじゅうをかけてしぼしるする光景こうけいられる。最近さいきん[いつ?]ワイン工場こうじょうではステンレスせいじょ破砕はさい使用しようしぼしるする。おおくのワイン専用せんよう品種ひんしゅでは収穫しゅうかくした果実かじつ重量じゅうりょうの55 - 65%程度ていど果汁かじゅうられ、大粒おおつぶ生食なましょくよう品種ひんしゅ巨峰きょほうなどでは80 - 85%程度ていど果汁かじゅうる。

このつぎあかワインの場合ばあいは、果皮かひ果肉かにくざったままの状態じょうたい醗酵はっこうさせる。しろワインの場合ばあいは、圧搾あっさくにかけて果汁かじゅうしぼした(しぼしる果汁かじゅうのみを醗酵はっこうさせる。ただし、一部いちぶしろワインではスキンコンタクトほうという「破砕はさいした果実かじつ果汁かじゅうを1 - 24あいだ接触せっしょくさせたあとにしぼしるする」方法ほうほうられる。このように、しろワインは醗酵はっこうさせるまえ果皮かひ果肉かにくてられるのが一般いっぱんてきであるものの、種子しゅしについてはグレープシードオイル(葡萄ぶどう種油たねあぶら食用しょくよう)の原料げんりょうとして利用りようされる。ロゼワインの場合ばあいは、概要がいようふしべたように様々さまざま製法せいほうがあり、この工程こうていはそれぞれの製法せいほうによってことなっている。

なお、ワインのしぶみとなるタンニンははて梗や果皮かひあるいは種子しゅし由来ゆらいし、タンニンはエタノールによって溶出ようしゅつする。したがって、果汁かじゅうのみを醗酵はっこうさせるしろワインにはタンニンがすくない。

しゅ発酵はっこういち発酵はっこう

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発酵はっこうさせるにあたり、ブドウの果実かじつには自然しぜん酵母こうぼ野生やせい酵母こうぼ)がりついており、さらに、果汁かじゅうちゅうには酵母こうぼ利用りよう可能かのうブドウ糖ぶどうとうふくまれているため、果汁かじゅうそとることで自然しぜんアルコール発酵はっこうはじまる。伝統でんとうてき製法せいほうでは酵母こうぼにはくわえない自然しぜん発酵はっこう主流しゅりゅうであったが、現在げんざいでは[いつ?]安定あんていした発酵はっこうをさせるため、特別とくべつ培養ばいようした酵母こうぼ使用しようしたさけははとして添加てんかし、それ以外いがいきん作用さようさせない方法ほうほうがとられる。さらに、ブドウ産地さんち高温こうおんさんとぼしいブドウとなる場合ばあいは、さんおおしょうじる酵母こうぼもちいる。その場合ばあいによってはとう果糖かとうぶどうとうなど)が添加てんかされる。こののちあかならやく20 - 30しろなら15 - 18℃にたもち、数日すうじつからすうじゅうにちかけた「しゅ発酵はっこう」をて、圧搾あっさくによって液体えきたい成分せいぶんしぼす。目的もくてき発酵はっこう度合どあい(とうのこ具合ぐあい)になったところで、温度おんど発酵はっこう停止ていしさせることもある。発酵はっこうさい温度おんどが20℃をえると微香びこう成分せいぶんうしなわれるため、低温ていおん長期間ちょうきかん発酵はっこうおこな場合ばあいもある。一緒いっしょ仕込しこんだ果皮かひたねが、アルコール発酵はっこうちゅう発生はっせいする二酸化炭素にさんかたんそ炭酸たんさんガス)によりがり、こうてき微生物びせいぶつ作用さようけやすくなるため、ピジャージあるいは撹拌かくはん循環じゅんかんにより固形こけいぶんつね液体えきたいひたった状態じょうたい維持いじする。

酵母こうぼによる発酵はっこう成果せいかとして十分じゅうぶん発酵はっこうした場合ばあい糖度とうどけいによる計測けいそく糖度とうどやく2ぶんの1のエタノール二酸化炭素にさんかたんそ生成せいせいされる。目的もくてき発酵はっこう度合どあいになったところで、液体えきたい固形こけいぶん分離ぶんりする。このとき、圧力あつりょくをかけずに自然しぜんなが液体えきたいが「フリーランワイン」で、高級こうきゅうワインの原料げんりょうとして使用しようされる。一方いっぽうのこった固形こけいぶん圧縮あっしゅくしぼった液体えきたいが「プレスワイン」である。「フリーラン」「プレス」は別々べつべつ発酵はっこうから瓶詰びんづめをおこなうが、プレスワインはブレンドようのワイン原料げんりょうとして利用りようされるほか、一部いちぶではフリーランと混合こんごうされ、各々おのおの特徴とくちょうったワインに仕上しあがる。

なお、酵母こうぼによるアルコール発酵はっこうつくせるさけアルコール度数どすうには限界げんかい存在そんざいする。これは、エタノールがある一定いってい濃度のうど以上いじょうになってしまうと、酵母こうぼ自身じしん生産せいさんしたエタノールにより死滅しめつしてしまうためである。この上限じょうげん濃度のうど酵母こうぼ菌株きんしゅによってことなっており、だいたい16 - 20%である。したがって、シャンパンのようにびんない発酵はっこうおこないたい場合ばあいは、この濃度のうどたっしていない必要ひつようがある。なお、酒精しゅせい強化きょうかワイン場合ばあいは、ここでこう濃度のうどのエタノール(蒸留酒じょうりゅうしゅ)を添加てんかすることによって、酵母こうぼ死滅しめつするようにエタノールの濃度のうどげてしまうため、酵母こうぼによって消費しょうひされなかったブドウ糖ぶどうとうなどがおおのこるために、一般いっぱんてき甘口あまくち仕上しあがる。

発酵はっこうとマロラクティック発酵はっこう

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しぼされた液体えきたいはステンレスやコンクリートせいのタンク、木製もくせいおもにフレンチオーク一部いちぶではアメリカンオークも使用しようされる)のたる貯蔵ちょぞうされる。木製もくせいたる利用りようするとそのかおりなどがワインに影響えいきょうし、それが効果こうかあたえるとされている。一方いっぽう、ステンレスせいのタンクではワインへの影響えいきょうがないため品質ひんしつ管理かんりがやりやすくなるという利点りてんがあり、ステンレスせいタンクを利用りようする生産せいさんしゃえている。熟成じゅくせい期間きかんすうじゅうにちからすうねん様々さまざまである。そこにたまったかす(おり)は随時ずいじ回収かいしゅうする。アルコール発酵はっこうしょうじた二酸化炭素にさんかたんそ大気たいきちゅう発散はっさんさせず、えきちゅうふうめたものはスパークリングワインとなる。

酸味さんみつよいワインではたるでの貯蔵ちょぞうちゅう乳酸菌にゅうさんきん投入とうにゅうされてマロラクティック発酵はっこう(Malolactic Fermentation, MLF)がおこなわれる[30]。これを「熟成じゅくせい」ともぶ。マロラクティック発酵はっこう酸味さんみ主成分しゅせいぶんであるリンゴさん乳酸にゅうさん二酸化炭素にさんかたんそ分解ぶんかいする化学かがく反応はんのうで、製品せいひん酸度さんど減少げんしょう微量びりょう芳香ほうこう成分せいぶん付与ふよをする[31][32]。MLF発酵はっこうおこなわれる温度おんどは15 - 18℃で、12℃以下いかではこらない。おおくの場合ばあい、MLF発酵はっこうおこなわれるのは冬期とうき寒冷かんれいであることから、近代きんだいてき製法せいほうでは乳酸菌にゅうさんきんスターターの添加てんかゆたか管理かんりおこなわれる。さらに、ワインのpHは3.1 - 4.0の範囲はんいになければならない。pH4.0をえると失敗しっぱいしやすくなる。ただし、最適さいてきなpHは使用しようされる乳酸菌にゅうさんきんによってことなっている。また、マロラクティック発酵はっこうあかワインだけでなくしろワインでもおこなわれる。

乳酸菌にゅうさんきんとしては、 発酵はっこう初期しょきはホモがたLacobacillus paracasei , Lb. plantarum)、ヘテロがたLeuconostoc mesenteroides)、発酵はっこう後期こうきになると Oenococcus oeni [33][34]などが作用さようをもたらす[35]。この乳酸菌にゅうさんきん日本酒にほんしゅ作用さようするとくさづくとなる。

おりき(おりびき)

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発酵はっこうわったワインは、酵母こうぼさけせき酒石酸しゅせきさん水素すいそカリウム)などのおり沈降ちんこうするため、セラミックフィルター、遠心えんしん分離ぶんり濾過ろか静止せいしなどによりおり分離ぶんりする。また、熟成じゅくせい期間きかんちゅうのワインもおりしょうじるため適宜てきぎおりきをおこなう。発酵はっこう停止ていしさせる方法ほうほうは、静止せいしのほか、冷却れいきゃくして酵母こうぼ沈殿ちんでんさせたり、50℃程度ていどまでの加熱かねつおこな酵母こうぼ死滅しめつさせたりする方法ほうほうもちいられる。なお、ここでのぞかれる酵母こうぼは、加工かこうおこなったうえで健康けんこう食品しょくひんとして販売はんばいされることもある。また、蛋白質たんぱくしつ除去じょきょして透明とうめいさせるため、卵白らんぱくベントナイトという粘土ねんどなどを添加てんかする方法ほうほうはコラージ(collage)とばれ、高級こうきゅうあかワインではひろおこなわれている。

ブレンド

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ワインを購入こうにゅうしゃわせたり、カクテル材料ざいりょうにしたりする以外いがいに、製造せいぞう工程こうてい一環いっかんとしてブレンドがおこなわれることがある。フランスのシャンパーニュ地方ちほうにおけるシャンパンづくりでは「アッサンブラージュ」とばれる。購入こうにゅうしゃ希望きぼうわせてブレンドをけるサービスもある[36]

瓶詰びんづ

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貯蔵ちょぞうガラスびんなどの容器ようきめ、コルクなどでせんをして出荷しゅっかされる。コルクには天然てんねんのコルクと、合成ごうせい素材そざいのみ、もしくは天然てんねんコルクと合成ごうせい素材そざいわせた合成ごうせいコルクがある。合成ごうせいコルクはおも安価あんかなワインに使用しようされる。汚染おせんなどが問題もんだいになるコルクのかわりにスクリューキャップえい: Screw cap)ももちいられる。やすいワインはバッグ・イン・ボックスとばれるだんボールばこはいった特殊とくしゅうすふくろ容量ようりょうは2リットルから4リットル程度ていど)にめてられることもおおい。これは、輸送ゆそうコストがやすく、空気くうきはいりにくいためひらけせんワインが酸化さんかしにくいのが特長とくちょうである。また、ペットボトルやかみパック、かん容器ようきとして使用しようされることもある。

特殊とくしゅ醸造じょうぞう技術ぎじゅつ

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とうさん
ワインの醸造じょうぞう過程かていではとうおこなわれる場合ばあいがある。とう目的もくてきは、果汁かじゅう糖度とうど不足ふそくおぎなうことで発酵はっこうにより生産せいさんされるアルコール度数どすうたか腐敗ふはいふせぐとともに、あかワインでは溶出ようしゅつする色素しきそ増加ぞうかさせしょくくすることにある。また、果汁かじゅうさんすくなくても腐敗ふはいすることから、さん不足ふそくおぎなうためにおぎなえさんおこなわれる場合ばあいがあるが、過剰かじょうさんふく場合ばあいじょさんおこなわれる。おおくのくにでは、この2つの同時どうじ使用しようみとめられておらず、またどちらかが法律ほうりつ禁止きんしされている場合ばあいもある。たとえば、フランスのボルドーワインブルゴーニュワインでは同時どうじ使用しよう禁止きんしされ、カリフォルニアワインオーストラリアワインではとう禁止きんしされている。
炭酸たんさんガス浸漬しんせきほう
果実かじつあじんだあざやかないろとタンニンのすくないワインの醸造じょうぞうもちいられる。炭酸たんさんガス浸漬しんせきほうは、果実かじつぼうのままれた容器ようき密閉みっぺいし、炭酸たんさんガスを充満じゅうまんさせておこな特殊とくしゅ発酵はっこう方法ほうほうで、「マセラシオン・カルボニック」や「カーボニック・マセレーション」ともばれる。葡萄ぶどうはてつぶちゅう酵素こうそによりアルコール(1.5 - 2.5%)をしょうじ、数日すうじつしぼしるとうをして酵母こうぼによる発酵はっこうへとうつる。短期間たんきかんつくられ、毎年まいとし11がつだい3木曜日もくようび解禁かいきんとなる「ボジョレー・ヌーヴォー」もこの製法せいほうつくられる。かずじゅうねんといった長期ちょうき保存ほぞんにはかない。
果汁かじゅうさい添加てんか
ワインの生産せいさん過程かていで、とき果汁かじゅうさい添加てんか果汁かじゅうさい配合はいごう)がおこなわれることがある。これは発酵はっこうによりうしなわれたかおりや甘味あまみおぎなうためで、しゅとしてアルコール度数どすうひく日常にちじょう消費しょうひよう甘口あまくちワインにもちいられる。ドイツでおおられる技法ぎほうで、添加てんかされる果汁かじゅうおおくの場合ばあいしぼしるしたさい醸造じょうぞうようとはべつ保存ほぞんしていたものを混合こんごうする。「ジュースリザーヴ」あるいは「ズュースレゼルヴ」ともいう。

芳香ほうこう成分せいぶん

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かおりはワインの品質ひんしつ決定けっていづける重要じゅうよう要素ようそであり、原料げんりょうのブドウと醸造じょうぞう各々おのおの段階だんかいくわわり複雑ふくざつなアロマを形成けいせいする[37]

特殊とくしゅ製法せいほうのワイン

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発泡はっぽうワイン
発泡はっぽうワインないしはスパークリングワインは、びんない発酵はっこうなどの製法せいほうにより製造せいぞうされる発泡はっぽうせいのワインである。フランスのシャンパン、スペインのカバ、ドイツのゼクト、イタリアのランブルスコスプマンテなどがある。
酒精しゅせい強化きょうかワイン
酒精しゅせい強化きょうかワインは、発酵はっこう途中とちゅうないしは発酵はっこう完了かんりょうしてからブランデーなどブドウを原料げんりょうとしたアルコールを添加てんかしたものであり、通常つうじょうアルコール度数どすうは15%以上いじょうになる。発酵はっこう途中とちゅう酒精しゅせい強化きょうかおこなった場合ばあいはその時点じてん発酵はっこうまるため糖分とうぶんおおのこった甘口あまくちのワインができあがる。発酵はっこう完了かんりょうしてから酒精しゅせい強化きょうかおこなった場合ばあい辛口からくちとなる。スペインのシェリーポルトガルポートワインマデイラなどが代表だいひょうてき日本にっぽん酒税しゅぜいほうでは甘味あまみ果実かじつしゅにあたる。[38]
くさワイン
くさワインは、ボトリティス・シネレアBotrytis cinerea)というカビの一種いっしゅくさきんばれることもある)がついたブドウからつくったワインのことをす。くさきんにより果皮かひ無数むすうあなひらき、そこから余分よぶん水分すいぶん蒸発じょうはつして糖度とうどがり、非常ひじょうあまいワインとなる。またきんによる代謝たいしゃけるため組成そせい成分せいぶん変化へんかし、くさこうばれる独特どくとくかおりをつ。食後しょくごしゅやデザートワインとして珍重ちんちょうされる。フランスのソーテルヌハンガリートカイとく有名ゆうめいである。オーストリアの「ノイジードラーゼー」や、ドイツの「ベーレンアウスレーゼ」「トロッケンベーレンアウスレーゼ」もくさワインとなる。
アイスワイン
アイスワインは、じょうこおったブドウから生産せいさんされるワインである。水分すいぶんこおるがとうやその固体こたい成分せいぶんこおらないため果汁かじゅう濃縮のうしゅくされ、非常ひじょうあまいワインとなる。自然しぜん濃縮のうしゅくされた果汁かじゅう発酵はっこうさせるてんくさワインとおなじだが、アイスワインはボトリティスきん影響えいきょうけていないためとうとくさこうたない。
アイスワインの誕生たんじょうはドイツのフランケン地方ちほうであった。ブドウはたけ予想よそうしていない寒波かんぱおそわれ、ブドウがこおってしまった。あきらめきれなかった農民のうみんたちは、こおってしまったブドウでワインをつくったところ、とても糖度とうどたか美味おいしいワインとなっていた。この偶然ぐうぜんからアイスワインがつくられるようになった。当時とうじ非常ひじょう貴重きちょう高価こうかだったため貴族きぞくものであった。
アイスワインとしてもっと有名ゆうめいなものはドイツのアイスヴァイン(Eiswein)である。カナダオーストリアでもつくられている。世界せかい最大さいだいのアイスワイン生産せいさんこく安定あんていしたさむさがられるカナダであり、本家ほんけドイツを上回うわまわたか評価ひょうかけている。また、ナイアガラ地方ちほうにはアイスワインの生産せいさん世界せかい最大さいだいのワイナリーが存在そんざいする。日本にっぽんではアイスワインを定義ていぎする法律ほうりつがないためにフルーツワインをアイスワインとしょうして販売はんばいしても違法いほうではないが、カナダ、ドイツ、オーストリアにおいてはアイスワインと名乗なのるためには、原料げんりょう収穫しゅうかく方法ほうほう温度おんどなどの厳格げんかく基準きじゅんたす必要ひつようがある。ドイツでは、アイスヴァインようブドウでとれる果汁かじゅういちぼうからティースプーン1はいである。地球ちきゅう温暖おんだんともないブドウが凍結とうけつしにくくなり、2019ねんヴィンテージでは史上しじょうはじめて収穫しゅうかくできなかった[39]
氷結ひょうけつワイン
氷結ひょうけつワインは、冷蔵庫れいぞうこもちいて人工じんこうてきにブドウをこおらせ、アイスワインと同様どうよう水分すいぶんのぞいて濃縮のうしゅくされた果汁かじゅう醸造じょうぞうするワインである。非常ひじょうあま濃厚のうこうなワインとなる。
むぎわらワイン(しぶどうワイン)
むぎわらワインまたはしぶどうワインとは、収穫しゅうかくむぎわらやそれでんだむしろうえ乾燥かんそうさせて糖度とうどたかめた葡萄ぶどうからつくられるワインのことをす。くさワインやアイスワインと同様どうよう濃厚のうこう甘口あまくちワインとなるが、特徴とくちょうてきしぶどう、あるいはアンズ紅茶こうちゃおもわせる風味ふうみ[40]むぎわらワインは、フランスでは「ヴァン・ド・パイユ」、イタリアでは「パシート」、オーストリアでは「シュトローヴァイン」などとばれている。ドイツでは1971ねんのワインほう改正かいせいでシュトローヴァインの製造せいぞうきんじられたが[41][42]、ドイツのワイン醸造じょうぞう規制きせい緩和かんわもとめる訴訟そしょうこし[41]、2008ねんにシュトローヴァインの製造せいぞう許可きょかった[42]
にごりワイン
にごりワインとは、発酵はっこう途中とちゅうの、あまさがのこったもろみ濾過ろかをしない状態じょうたい瓶詰びんづめしたもの。びんちゅうのこ果実かじつ繊維せんい酵母こうぼ酒石酸しゅせきさんなどによりアルコールかん低減ていげんさせ、ワインが苦手にがてでも美味おいしくたのしめるあじわいが特徴とくちょうである。とくあき新酒しんしゅ時期じきたのしまれている。最近さいきんでは[いつ?]ブドウにかぎらずうめブルーベリーなどブドウ以外いがいのフルーツ原料げんりょう使つかうものもえている。
シュール・リー
しろワインでおりきをせずに熟成じゅくせいさせたもの。フランスのロワールがわ河口かこう地域ちいきふるくからつたわる方法ほうほう日本にっぽんでは、5かげつ以上いじょう接触せっしょく必要ひつようとし、かつ6がつ30にちまでに瓶詰びんづめされたものと規定きていしている[43]。6月30にちという期日きじつ夏期かき高温こうおんによる品質ひんしつ劣化れっかふせぐためにさだめられている。
フレーバードワイン
フレーバードワインは、普通ふつうのワインにブドウ以外いがい果実かじつ果汁かじゅうこうそう薬草やくそうなどをくわえ、かおりをつけたものである。カクテルマティーニ材料ざいりょうとしても使用しようされるベルモットや、サングリアなどがられる。
ビオ・ワイン
ビオ・ワインという場合ばあい有機ゆうき農法のうほうそだてられたブドウを原料げんりょうとし、酸化さんか防止ぼうしざい添加てんか、もしくは最小限さいしょうげん使用しようおさえたビオロジック・ワインをさす。またその一部いちぶバイオダイナミック農法のうほうそだてられたブドウを原料げんりょうとしたビオディナミ・ワインを場合ばあいもある。さらに野生やせい酵母こうぼもちい、とうさんおこなわない、濾過ろか清澄せいちょう着色ちゃくしょくなどの様々さまざま条件じょうけんたして少量しょうりょう生産せいさんされる。
需要じゅよう増加ぞうかにより、有機ゆうき農法のうほうによるブドウ栽培さいばい面積めんせき増加ぞうか傾向けいこうにあり、2022ねん時点じてん世界せかいの6.2%をめている[27]

産地さんち

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くにべつのワイン生産せいさんりょう(2005ねん[44]
順位じゅんい くに
(各国かっこくのワイン記事きじへ)
生産せいさんりょう
(トン)
1 フランスの旗 フランス 5,329,449
2 イタリアの旗 イタリア 5,056,648
3 スペインの旗 スペイン 3,934,140
4 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく 2,232,000
5 アルゼンチンの旗 アルゼンチン 1,564,000
6 中華人民共和国の旗 中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこく 1,300,000
7 オーストラリアの旗 オーストラリア 1,274,000
8 南アフリカ共和国の旗 みなみアフリカ共和きょうわこく 1,157,895
9 ドイツの旗 ドイツ 1,014,700
10 チリの旗 チリ 788,551
11 ポルトガルの旗 ポルトガル 576,500
12 ルーマニアの旗 ルーマニア 575,000

ヨーロッパ周辺しゅうへん地域ちいきにおいては歴史れきしじょうふるくからワインづくりがおこなわれている。代表だいひょうてき産地さんちはフランス、イタリア、スペインなどであり、だたる高級こうきゅうワインを生産せいさんしている。近代きんだい以降いこうになってワインづくりがはじまった地域ちいきは「ニューワールド」とばれる。安定あんていした気候きこう企業きぎょうてき経営けいえい背景はいけいに、一般いっぱん消費しょうひしゃでも手軽てがるもとめられるワインを生産せいさんしている。近年きんねんでは[いつ?]ニューワールドワインの品質ひんしつ向上こうじょう目覚めざましく、ヨーロッパのめい醸ワインをしのぐ品質ひんしつのワインもてきている。

2007ねんごろからは「ブランドにこだわらなければどこのくにのものもおなじ」とニューワールドぶつながれる傾向けいこうつよまり、ワインがれずに廃棄はいきされたり、フランスでは一部いちぶ零細れいさいワイナリーが廃業はいぎょうしたりする事態じたいになってきている[45]。またフランスでは温暖おんだんによりブドウが影響えいきょうけ、従来じゅうらいあじたもつのがむずかしい地域ちいきている[28]

各国かっこく1人ひとりあたり年間ねんかんワイン消費しょうひりょう

ヨーロッパ周辺しゅうへん地域ちいき

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フランスワイン
フランスでは、おおかれすくなかれほぼ全土ぜんど様々さまざまなワインが生産せいさんされている。その最上さいじょうのものはいまなお世界せかい規範きはんとされる。1935ねんにAOCほう制定せいていし、くにげて品質ひんしつ維持いじ向上こうじょうんでいる。
イタリアワイン
イタリアでは、めぐまれた気候きこうのもと国土こくど全域ぜんいき多彩たさいなワインが生産せいさんされ、生産せいさんりょう海外かいがい輸出ゆしゅつりょうでフランスと毎年まいとしいちあらそっている。ピエモンテヴェネトトスカーナなどきたイタリアしょしゅうめい醸地がとくられる。近年きんねんでは[いつ?]りょうからしつへの転換てんかんはかられている。
ドイツワイン
ドイツはその地理ちりてき要件ようけんから、ブドウの栽培さいばい南部なんぶ地方ちほうかぎられる。このはブドウの生育せいいくできる北限ほくげんとされ、おも西部せいぶラインがわモーゼルかわ支流しりゅう沿いでワインが生産せいさんされている。南部なんぶのバーデン・ヴュルテンブルクしゅうからバイエルンしゅうにかけて、さらにきゅうひがしドイツの南部なんぶにも産地さんちがある。ドイツワイン全体ぜんたいではしろワインが主流しゅりゅうながら、あかワインも生産せいさんされている。冬季とうきときクリスマスにはシナモンなどスパイスかせたホットワイングリューワイン」がまれる。
ルクセンブルクワイン
モーゼルかわ流域りゅういき古代こだいローマ時代じだいからワイン生産せいさんさかんな地域ちいきで、良質りょうしつ辛口からくちしろワインを産出さんしゅつすることでられているが、ルクセンブルクどうかわ流域りゅういき位置いちする他国たこく(ドイツやフランスなど)のワイン生産せいさんとはことなっている。国内こくない生産せいさんりょうとしに1まん5,000キロリットルと小規模しょうきぼであるため、輸出ゆしゅつされることはすくなく希少きしょうせいたかい(一般いっぱんてきモーゼルワインえばドイツさん有名ゆうめい)。ブドウの主要しゅよう品種ひんしゅリースリングゲヴュルツトラミネールピノ・グリなどがある。
イギリスワイン
イギリスウィスキービール生産せいさんりょうがはるかにおおいものの、ウェールズ地方ちほうでは少量しょうりょうのワインが生産せいさんされている。また温暖おんだん影響えいきょうにより、イングランド全土ぜんどでワインの生産せいさん可能かのうになり、とく発泡はっぽうワインUKワインとしてひろまりはじめている。
スペインワイン
スペインはフランス、イタリアにぐワイン生産せいさんこくである。北部ほくぶラ・リオハ地方ちほうおよびカタルーニャ地方ちほう中部ちゅうぶラ・マンチャ地方ちほう南部なんぶアンダルシア地方ちほう有名ゆうめい産地さんちである。
ポルトガルワイン
ポルトガルでは、北部ほくぶダン地方ちほうヴィニョ・ヴェルデ地方ちほうおよびアルト・ドウロ地方ちほう有名ゆうめい産地さんちである。ポルトガル北部ほくぶでは独特どくとく酒精しゅせい強化きょうかワインであるポートワイン生産せいさんされる。本土ほんどではないが、大西おおにしひろしうえのポルトガルりょうマデイラ諸島しょとうにおいても独自どくじ酒精しゅせい強化きょうかワイン(マデイラ・ワイン)が生産せいさんされ、しま主要しゅよう輸出ゆしゅつ品目ひんもくとなっている。
オーストリアワイン
オーストリアがドイツけんであることから、そのワインもドイツに甘味あまみのあるものが主体しゅたいかんがえられがちであるが、実際じっさいにはくさワインやアイスワインといったごく一部いちぶのぞき、ほとんどが辛口からくちである。ヴァッハオクレムスタールカンプタールようするニーダーエスタライヒやノイジードラーゼー周辺しゅうへんとその南部なんぶブルゲンラント、さらにみなみシュタイアーマルクといった地方ちほう比較的ひかくてき有名ゆうめいである。1985ねん発覚はっかくした「ジエチレングリコール混入こんにゅう事件じけん」をに、輸出ゆしゅつ市場いちば一度いちど壊滅かいめつてき打撃だげきけたが、以来いらい世界一せかいいちともひょうされる厳密げんみつ規制きせいもうけられたため、品質ひんしつ急激きゅうげき向上こうじょうした。日本にっぽんへの輸出ゆしゅつここすうねん[いつから?]おおきく拡大かくだいしている。栽培さいばい面積めんせきの3ぶんの1をめるグリューナー・フェルトリナーたね名高なだかいが、質的しつてきにはリースリングも重要じゅうよう。また、最近さいきんでは[いつ?]あかワインの醸造じょうぞう水準すいじゅん向上こうじょう目覚めざましい。
ハンガリーワイン
ハンガリーはブルゲンラントショプロンヴィッラーニなど有名ゆうめい産地さんちかかえて有名ゆうめいで、なかでもトカイトカイワイン著名ちょめいくさワインのひとつにかぞえられ、世界せかいてき有名ゆうめいである。
モルドバワイン
モルドバふるくからブドウが自生じせいしていた地域ちいきひとつで、4000ねんから5000ねんまえにはすでにブドウの収穫しゅうかくおよびワインの製造せいぞうおこなわれていた模様もようである。地理ちりてきかつ歴史れきしてき理由りゆうから、おもロシア帝国ていこくないしはソヴィエト連邦れんぽうにおいて消費しょうひをされており、ソヴィエト連邦れんぽう時代じだい市場いちば出回でまわっていたワインのおよそ7わりがモルドバさんだった。ソビエト連邦れんぽう崩壊ほうかいともな独立どくりつすこしずつ西側にしがわ市場いちばやヨーロッパがい国々くにぐに出回でまわはじめている。土壌どじょう趣向しゅこうちがいから独特どくとく風味ふうみっている。
きたアフリカ
古代こだいよりローマ文明ぶんめい影響えいきょうにあったエジプトでは、ビールとともにワインはふるくからつくられてきた。また、近代きんだいにおいてながくフランスの植民しょくみんであったモロッコアルジェリアチュニジアなどは飲酒いんしゅきんじるイスラムけんであるが、地中海ちちゅうかいせい気候きこう利用りようしてブドウを栽培さいばいし、ワインを生産せいさんしている。

ニューワールド

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ナパ・バレーのワイナリー
アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく
詳細しょうさいは「アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくのワイン参照さんしょう
アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく世界せかいだい4のワイン生産せいさんこくである。生産せいさんりょうの9わりカリフォルニアしゅうめる。サンフランシスコ中心ちゅうしんとする北部ほくぶ太平洋たいへいよう沿岸えんがん地域ちいきは、ヨーロッパのめい醸地と気温きおん知名度ちめいどたか産地さんちおおく、ナパ・バレー地域ちいき中心ちゅうしんとして、シャルドネカベルネ・ソーヴィニヨンピノ・ノワールなどの品種ひんしゅ栽培さいばいされ、高級こうきゅうワインを産出さんしゅつする。
カナダ
カナダではおもオンタリオしゅうナイアガラ地方ちほうブリティッシュコロンビアしゅうオカナガン地方ちほうビクトリア周辺しゅうへんでワインが生産せいさんされている。品質ひんしつ管理かんりのためにフランスやイタリアの原産地げんさんち呼称こしょう管理かんり制度せいどして、ワインおろし商品しょうひんしつ同盟どうめいVQA)が導入どうにゅうされている。アイスワイン最大さいだい生産せいさんこくである。
アルゼンチンワイン
南米なんべいアルゼンチンでは上質じょうしつなワインのほとんどが、メンドーサしゅう高地こうち生産せいさんされる。かつてはワインの国内こくない消費しょうひりょうにおいて世界せかい有数ゆうすうであったが、一方いっぽうしつはそれほどたかいものとはいえなかった。飲料いんりょうされて国内こくないでの消費しょうひ低調ていちょうとなり、それが生産せいさんしゃがわ品質ひんしつへの関心かんしんたかめることとなった。また、ヨーロッパのブドウはたけ飽和ほうわ状態じょうたいから、不足ふそくおぎなおうと外資がいし参入さんにゅうしたこともあって、国際こくさい競争きょうそうりょくえる優良ゆうりょうなワインが生産せいさんされるようになった。独特どくとくつよかおりをつものがおおく、固定こていファンもえている。
チリワイン
チリ南米なんべい代表だいひょうするワイン生産せいさんこくであり、19世紀せいきヨーロッパブドウのヴィニフェラしゅVitis vinifera)がまれたのがはじまりとわれている。首都しゅとサンティアゴみなみおもにブドウが栽培さいばいされており、1995ねん施行しこうされた生産せいさん法規ほうきせいによって、マイポ、ラペル、マウレの3つのおおきな地域ちいき区分くわけされた。コンチャ・イ・トロ、サンタ・リタ、サン・ペドロ、サンタ・カロリーナの4つのとくおおきな生産せいさんしゃられるほか、フランスのラフィットのロスチャイルドやスペインのミゲル・トーレスなどの海外かいがい資本しほんもこのはたけゆうして醸造じょうぞうしょかまえている。アルパカのラベルでられるサンタ・ヘレナやコノスルなど、安価あんかでコストパフォーマンスのすぐれたワインを製造せいぞうしている企業きぎょうもある。ボルドーで繁殖はんしょくしなかったカルメネールしゅがよくそだ環境かんきょうのため、これがチリワインのたのしみかたひとつとなっている。さらに日本にっぽんとチリはFTAむすんでいるため、安価あんか流通りゅうつうしている。
みなみアフリカ
みなみアフリカ共和きょうわこくでは、しん世界せかいとしては比較的ひかくてきふるく17世紀せいきなかばからワインの生産せいさんおこなわれてきた。ながつづいたアパルトヘイト影響えいきょうもあり、このくにのワインが国外こくがいることはすくなかったが、この差別さべつ制度せいど撤廃てっぱいされて以降いこう徐々じょじょにそのられつつある。気候きこう関係かんけいから、アフリカ大陸たいりく最南端さいなんたんちかもちほう周辺しゅうへんでブドウの栽培さいばいおこなわれている(くわしくは「みなみアフリカ共和きょうわこくのワイン参照さんしょう)。
オーストラリア
オーストラリアは世界せかいでも有数ゆうすうのワイン生産せいさんこくであり、そのおおくを海外かいがい輸出ゆしゅつしている。ブドウはたけおおくが比較的ひかくてき冷涼れいりょう大陸たいりく南部なんぶ沿岸えんがん位置いちし、降水こうすいりょうすくないことから灌漑かんがい普及ふきゅうしている。みなみオーストラリアしゅうでオーストラリア全体ぜんたい半分はんぶん生産せいさんされるほか、ビクトリアしゅうニュー・サウス・ウェールズしゅう西にしオーストラリアしゅうタスマニアしゅうもワインの重要じゅうよう産地さんち多数たすうゆうする。著名ちょめい産地さんちとしては、みなみオーストラリアしゅうにあるオーストラリア最大さいだい産地さんちリヴァーランド、ほかにバロッサ・ヴァレー、クナワ、ビクトリアしゅうのヤラ・バレーがげられる。もっと代表だいひょうてきなブドウの品種ひんしゅはシラーズである。
ニュージーランド
新興しんこうこくなか唯一ゆいいつ寒冷かんれい気候きこう昼夜ちゅうや気温きおんはげしく、あかワインよりもしろワインの生産せいさんりょうおおいのが特徴とくちょう一時いちじはワインにみずくわえたり砂糖さとうくわえたりした粗悪そあくひん生産せいさんしていたが、政府せいふ主導しゅどうでブドウ栽培さいばい規模きぼ縮小しゅくしょうすることで品質ひんしつたかめ、ソーヴィニヨン・ブランの成功せいこうでニュージーランドワインの評価ひょうか世界せかいてきたかまった。その、ピノ・ノワールの栽培さいばいにも成功せいこうし、ヴァラエタルワインを中心ちゅうしん全体ぜんたいのワイン品質ひんしつおおきな成長せいちょうげている。また、ニュージーランドではスクリューキャップの導入どうにゅうすすんでおり、今後こんご生産せいさんされるワインのほとんどがスクリューキャップを採用さいようするかんがえられる[独自どくじ研究けんきゅう?]
中国ちゅうごく
史記しき』によると、中国ちゅうごく葡萄ぶどう栽培さいばいとワインの製造せいぞうは、かん時代じだいからすではじまっていた。しかし、現代げんだい製造せいぞうされているものと、まったくルーツのちがうものである。中国ちゅうごくでは山東さんとうしょう雲南うんなんしょうべにかわハニぞくぞく自治じちしゅう弥勒みろくがワイン生産せいさん中心ちゅうしんである[46]。20世紀せいきはじめ、ここにはいったフランスじん宣教師せんきょうし故郷こきょうカルスト地形ちけいにブドウの栽培さいばいこころみ、成功せいこうさせた。ベトナム統治とうち時代じだいのフランス(フランスりょうインドシナ)が、鉄道てつどうによる中国ちゅうごくとの直結ちょっけつに、この温暖おんだん安定あんていした気候きこうをブドウ栽培さいばいとワイン醸造じょうぞうとし、フランス本国ほんごくよりだる技術ぎじゅつ指導しどうしゃ本格ほんかくてき生産せいさん開始かいしした。「ローズ・ハニー」というちんしゅはフランス本国ほんごくでは虫害ちゅうがい絶滅ぜつめつしてしまった品種ひんしゅで、くろ醸造じょうぞうからヒントをによる熟成じゅくせい特徴とくちょうとする。

しん緯度いどたいワイン・熱帯ねったいワイン

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ワインようブドウの栽培さいばい適地てきち緯度いどが30°から50°とされているが、それをえてひろがってきた[47]。ワイン産地さんち北半球きたはんきゅうにおける北進ほくしん南半球みなみはんきゅうでは南進なんしん)は地球ちきゅう温暖おんだんにおける気温きおん上昇じょうしょう影響えいきょうしているとみられる[28]リースリングワインは北欧ほくおうノルウェー製造せいぞうされるようになっているほか、北米ほくべい大陸たいりくではカナダ東部とうぶノバスコシアしゅうスパークリングワイン生産せいさんされている。従来じゅうらい産地さんちでもブドウがじゅくしやすくなり、シャンパンられるシャンパーニュ地方ちほう発泡はっぽうのスティルワインの品質ひんしつ向上こうじょうするといった変化へんかきている[48]

そののワイン生産せいさんこく

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ルーマニアきゅうユーゴスラビア諸国しょこくブルガリアロシアギリシアジョージアアゼルバイジャンアルメニアトルコウズベキスタンヨルダンイスラエルパレスチナ地域ちいきレバノンキプロスなどでワイン生産せいさんおこなわれている。また、ほんのわずかではあるが、アイルランド南部なんぶ一部いちぶにもワイナリーが存在そんざいするという。新大陸しんたいりくでは、生産せいさんりょうおおいチリ、アルゼンチンのほかに、ブラジル南部なんぶ (ブラジルワインこう参照さんしょう)、ボリビアウルグアイなどでも比較的ひかくてき規模きぼおおきいワイナリーが存在そんざいする。

日本にっぽんのワイン

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日本にっぽんにおけるワイン生産せいさんは、江戸えど時代じだい初期しょき豊前ぶぜん小倉こくらはん現在げんざい北九州きたきゅうしゅうなど)にはじまる[49]。その鎖国さこく政策せいさく一環いっかん途絶とだえたあと、ふたた明治めいじ時代じだいになって新潟にいがたけんがんはらなどでつくられるようになる。しかし国産こくさんワインの需要じゅようすくなく、各地かくち細々こまごまつくられていただけであった。1980年代ねんだいごろから本格ほんかくてきなワインにたいする消費しょうひしゃ関心かんしんたかまり、またじゅん国内こくない栽培さいばいによる優秀ゆうしゅうなワインも生産せいさんされるようになり、勝沼かつぬまワイン山梨やまなしけん)ほか国産こくさんワインの知名度ちめいど浸透しんとうするにつれて、国際こくさいてきにも評価ひょうかされるようになってきた。2002ねんからは山梨やまなしけん主導しゅどうして「国産こくさんのぶどうを100パーセント使用しようしてつくった日本にっぽんさんワイン」を対象たいしょうとするコンペティションもおこなわれるようになり、じゅん国産こくさんワインの品質ひんしつ向上こうじょうきそうようになってきている。

原産地げんさんち表示ひょうじ

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日本にっぽんのぞ先進せんしんこくをはじめ、ほとんどのワイン生産せいさんこくでは法律ほうりつアペラシオン・ドリジーヌ・コントロレもうけられ、原料げんりょうとなる葡萄ぶどう収穫しゅうかくした土地とちをワインの産地さんちとして表示ひょうじすることが義務ぎむづけられている。また、フランスやイタリアなどのくにでは、産地さんちによって使用しようできる葡萄ぶどう品種ひんしゅ収穫しゅうかくりょう製造せいぞう方法ほうほうまでがさだめられている場合ばあいがある。

かつて日本にっぽんでは、原料げんりょう産地さんちにかかわらず国内こくない醸造じょうぞうおこなうことで「日本にっぽんさん」の表示ひょうじ可能かのうであった。このため輸入ゆにゅう果汁かじゅうから生産せいさんされたワインが日本にっぽんさんワインとしてすくなからず流通りゅうつうしてきた。しかし、一部いちぶ自治体じちたい独自どくじ原産地げんさんち呼称こしょう管理かんり制度せいどはじまり、長野ながのけんの「長野ながのけん原産地げんさんち呼称こしょう管理かんり制度せいど」や、山梨やまなしけん甲州こうしゅう勝沼かつぬま地区ちく)の「ワイン原産地げんさんち認証にんしょう条例じょうれい」が実施じっしされた。

2018ねん10がつ30にち以降いこう、「日本にっぽんワイン」と表示ひょうじできるのは、国産こくさんブドウを使つかって国内こくない醸造じょうぞうされたワインにかぎられる。産地さんち地名ちめい表示ひょうじする場合ばあいは、その土地とちれたブドウを85%以上いじょう使つか必要ひつようがある[50]

ワインのかた

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保存ほぞん

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フランス・ヴァランセじょう英語えいごばん地下ちかにある歴史れきしてきなワインセラー

ワインは変化へんかけやすいさけであり、保存ほぞんさいにはひかり振動しんどう温度おんど湿度しつどなどに使つか必要ひつようがある。保存ほぞんには「くらく」「振動しんどうがなく」「つねに12 - 14℃くらいの温度おんどで」「適度てきど湿度しつどがある」環境かんきょうに「かせて」保存ほぞんするのがよいとされる。ひかり振動しんどうはともにワインの変化へんか促進そくしんさせる。温度おんどについては高温こうおんであると酸化さんかすすみ、ぎゃく低温ていおんであると熟成じゅくせいすすまない。湿度しつどすくないとコルクが収縮しゅうしゅくしてなか空気くうきはいってしまう。かせるのもコルクに適度てきど湿しめあたえるように、つまりスクリューキャップえい: Screw cap)であれば関係かんけいない。

これらの条件じょうけん一番いちばん容易よういたすのは地下ちかである。フランスなどでは一般いっぱん家庭かていでもワイン保存ほぞんよう地下ちかしつ存在そんざいすることがある。日本にっぽんではそのような地下ちかしつはまれであるが、専用せんようワインセラーがあれば問題もんだいはない。ワインセラーをたない場合ばあいには一般いっぱんてき押入おしい冷蔵庫れいぞうこ保存ほぞんされるが、押入おしいれは夏場なつば非常ひじょう高温こうおんになり、またにおいがうつってしまうためよくなく、また冷蔵庫れいぞうこは「乾燥かんそうし」「振動しんどうおおく」「えすぎ」「食品しょくひんにおいがうつる」のでよくないとされる。ただ熟成じゅくせいすすまないことをにしなければ「1、2ねんならセラー保存ほぞんとあまりわらない」ともえる。一般いっぱん家庭かていでは長期ちょうき保存ほぞんとくなつしての保存ほぞんかんがえないほうがよい。ただしこれらの保存ほぞんかんする要素ようそ長期ちょうき保存ほぞんする場合ばあいはなしであり、すぐにんでしまうならば直射ちょくしゃ日光にっこう高温こうおん(25℃以上いじょう)などに長時間ちょうじかんさらさないかぎりはあまりにする必要ひつようはない。

またひかり温度おんど以上いじょうにワインを変化へんかさせてしまうのは空気くうきである。そのため、いったんコルクをいてしまったワインは数日すうじつちゅうまないと劣化れっかしてしまう。どうしてもあまってしまった場合ばあいはハーフボトルにうつして食品しょくひんようラップフィルムなどで空気くうき遮断しゃだんしておいたり、真空しんくうポンプしきのワインストッパーを使用しようしたりすれば1週間しゅうかん程度ていど保管ほかんできる。またワインによっては、抜栓すぐではあじかおりが十分じゅうぶん発揮はっきされず、空気くうきれさせるために一定いってい時間じかんいておくことが推奨すいしょうされる場合ばあいもある。

ひらきせん

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AOCボルドーのついたワインにもスクリューキャップ(ねじせん)のものがてきており、ペットボトル、かみ容器ようきかんりなど、そのまますぐにめるワインもおおくなった。大半たいはん高級こうきゅうワインはいまでもコルクせん密封みっぷうされており、これをくための道具どうぐ必要ひつようである。コルクき(コルクスクリュー)には、ワインをうと粗品そしな景品けいひんとして提供ていきょうされるTがたのものから、1ほんすうまんえんのもの(純金じゅんきんせいの、100まんえんのソムリエナイフが発売はつばいされたこともある)まである。また方式ほうしきも、おもなものだけで10種類しゅるいほどあり、それぞれ長所ちょうしょ短所たんしょがある。家庭かていようには、ウィングしき(つばさがた)がおおもちいられている。プロのソムリエ使つかっているソムリエナイフは、素人しろうとでもコルクの中心ちゅうしんから垂直すいちょくむコツをおぼえれば、あまりりょくをかけずにくことができる。

デカンタージュ

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ふるいボルドーのあかワインやポートワインは直前ちょくぜんびんからいったんデカンタにうつえる場合ばあいもある。この作業さぎょうデカンタージュぶ。デカンタージュをおこな理由りゆうは、だいいちにワインのおり分離ぶんりすること、だいまえすこ空気くうきさらしたほう風味ふうみつとされることである。ブルゴーニュワインはおりすくないために普通ふつうはデカンタージュをしない。デカンタージュは必要ひつようないというかんがかたもあり、個人こじんこのみによるところがおおきい(デカンテーション参照さんしょう)。

テイスティング

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ソムリエによるテイスティング

まず鑑賞かんしょうするのは、ワインの外観がいかんである。清澄せいちょうにごたび色調しきちょうねばたび観察かんさつすることで、醸造じょうぞう方法ほうほう熟成じゅくせい度合どあい、またおおまかなあじわいを予想よそうすることができる。そのつぎかおりを鑑賞かんしょうする。ブドウのみからつくられるワインであるが、そこからまれる多彩たさい芳香ほうこう成分せいぶんは、ブドウ以外いがいのあらゆるかおりにたとえられる。グラスをえんえがくようにまわす「スワリング」は、ワインを空気くうきれさせることでかおりをてる役割やくわりたすほか、壁面へきめんにワインを付着ふちゃくさせることでグラスのなかかおりを充満じゅうまんさせるためにおこなわれる。最後さいごくちふくむことで、酸味さんみあましぶみ(タンニン)、にがみ、果実かじつあじかんじ、そしてみこんだのちくちからはなへとつたわるもどつづ余韻よいんあじわう。

なお、テーブルワインのような日常にちじょう消費しょうひようつくられたワインでは、以上いじょうのような内容ないようにすることなくさらりとまれることもおおく、これもまたワインのただしいかたである。

ワインアクセサリー

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ワインショップ

ワインのひらきせん保存ほぞん、またワインをよりたのしく、おいしくむための製品せいひんをワインアクセサリーとんでいる。ヨーロッパでは1000ねん以上いじょうのワイン文化ぶんかがあるだけに、様々さまざまなワインアクセサリーが製造せいぞう販売はんばいされており、なかには実用じつようよりも、たりあつめたりしてたのしむものもある。近年きんねん[いつ?]日本にっぽんでもこれをせんもんにするショップもてきている。

コルク

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螺旋らせんじょういた鋼鉄こうてつせい針金はりがねんでけることから、コルクスクリューぶこともある。ワインをうとおまけにくれるような、んでくだけのTがたのものから、家庭かていようのウィングがた、ダブルハンドルがた、スクリュープルがたびんとコルクのあいだにピンセットじょうみ、ねじりながらくもの、空気くうき注入ちゅうにゅうしきなどさまざまなタイプがある。しかし、現在げんざいでは[いつ?]素人しろうとでもソムリエナイフ使つかひとえてきた。

ワイングラス

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ワインをむための食器しょっきとしては、近年きんねんでは[いつ?]ガラスせい無色むしょく透明とうめいのいわゆるワイングラスがよく使用しようされる。ただし、その容量ようりょう形状けいじょう目的もくてきなどにわせて様々さまざまである。また、ガラス以外いがい素材そざいつくられたものも存在そんざいする。なお、過去かこにはなまりせいのものがひろ使用しようされた時期じきもあった。なまりせいのものはワインのなかふくまれる有機ゆうきさんとの反応はんのうなまりすが、酢酸さくさんなまり甘味あまみかんじられることもあり、なまりせいのものでむワインがこのまれたことがあったことでられている。ただし、このかたなまり中毒ちゅうどくこす。

ワインセラー

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ワインを恒温こうおん保存ほぞんしておくためにつくられたワイン専用せんよう冷蔵庫れいぞうこ家庭かていようすうほんよう小型こがたのものから、大型おおがたすうじゅうほんはいるものまである。温度おんど湿度しつど設定せってい可能かのう、1機種きしゅで2種類しゅるい温度おんど管理かんりができるものもある。英語えいごではワインクーラー(wine cooler)などとび、ワインセラーは通常つうじょうワイン貯蔵ちょぞうしつのことをす。

ワインラック

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ワインセラーとおなじように、ワインをかせて保存ほぞんしておくためのたなまたははこじょう家具かぐ温度おんど調節ちょうせつ機能きのうはなく、ただいておくだけのものである。欧米おうべいでは、地下ちか貯蔵ちょぞうしつように、すうひゃくほんから1000ほん以上いじょうならべられる大型おおがたのラックがられているが、日本にっぽんではまだあまり出回でまわっていない。

デキャンター

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デカンテーション上記じょうきデカンタージュ参照さんしょう)をするためのガラスせい容器ようきで、ワインのボトルとほぼおな容量ようりょうのものがおおい。とつレンズにくびいたようないかにもそれらしいかたちのものから紡錘ぼうすいかたちフラスコかたなど様々さまざまかたちのデキャンターがある。

ワインストッパー

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のこしたワインのボトルにかぶせておくせんひらきせんにコルクをってしまったときはもちろん、いたコルクをんでおくだけでは無粋ぶすいだというひともちいている。発泡はっぽうせいワインのけないようにつくられた通称つうしょうでシャンペンストッパーとばれるものもある。また、おも手動しゅどう空気くうきポンプと専用せんようせんもちいて、ビンない空気くうき空気くうきポンプで吸出すいだ減圧げんあつしてワインの酸化さんかおくらせたり、発泡はっぽうせいワインではぎゃく空気くうきをポンプで加圧かあつすることによってけをふせいだりするワインストッパーも普及ふきゅうしている。

ワイン文化ぶんか

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神話しんわ

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ギリシャ神話しんわにおけるディオニュソスローマ神話しんわにおけるバックス葡萄酒ぶどうしゅかみとされる。ディオニュソスは、近代きんだいにおいても、ニーチェの『悲劇ひげき誕生たんじょう』などにより、重要じゅうよう概念がいねんとなった。

宗教しゅうきょうじょう利用りよう

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ひじりはいにワインをそそチャプレン

キリスト教きりすときょうにおいては、キリストおも晩餐ばんさんばれる晩餐ばんさんにおいてワインを使つかったことから、正教会せいきょうかい聖体せいたい礼儀れいぎカトリックミサせい公会こうかいプロテスタント聖餐せいさんしきにおいてワインがもちいられる。正教会せいきょうかいではあかワインの使用しようさだめているが、西方せいほう教会きょうかいではあかワインとしろワインのいずれであるかをわない教派きょうはおお[51]

他方たほう教派きょうは教会きょうかいによっては、アルコール依存いぞんしょう治療ちりょうしている信者しんじゃ未成年みせいねん信者しんじゃへの配慮はいりょや、アルコールの摂取せっしゅ禁止きんしする戒律かいりつなどの理由りゆうから、ぶどうジュースや、煮沸しゃふつしてアルコールをばしたワインをもちいる場合ばあいもある。

古代こだいにおいては、ふゆごとにまれてはる芽吹めぶき、あきにはふたたをつけるブドウの復活ふっかつ象徴しょうちょうとみなされていた[52]

ソムリエ

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ワインが娯楽ごらく趣味しゅみ対象たいしょうとして王侯おうこう貴族きぞくにもこのまれるようになると、やがてワインの品質ひんしつ管理かんりかんしての専門せんもんてき知識ちしきをもつ人材じんざいもとめられるようになった。このような経緯けいいからまれた、ワインせんもん給仕きゅうじじんを「ソムリエ」とぶ。

ペアリング

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ワインはそれ単体たんたいたのしまれるだけでなく、料理りょうりとの相性あいしょう重要じゅうようされている。この「ワインと料理りょうりわせ」のことを「ペアリング」とぶ。また、ワインと料理りょうりわせからまれる相乗そうじょう効果こうかを「マリアージュ」と表現ひょうげんすることもある。

ワインツーリズム

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ワインツーリズムとは、欧米おうべいではさかんなたびのスタイルのひとつである。ワインの産地さんちまわりながら、ときにはつくしゅとの交流こうりゅうまじえ、ワインのつくられた郷土きょうど料理りょうりやワインをたのしむ。欧米おうべいでは日帰ひがえりや宿泊しゅくはくのプランが用意よういされており、くに現地げんち法人ほうじん積極せっきょくてきんでいる。日本にっぽんでも山梨やまなしけんおこなわれている[53]

脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ 中国ちゅうごくの2010ねんワイン消費しょうひりょう上昇じょうしょう予測よそく非常ひじょうたか数字すうじになっている[6]
  2. ^ ワインビネガーつく場合ばあいは、意図いとてき酢酸さくさんきんによって酢酸さくさん醗酵はっこうおこなわせ、ワインにふくまれるエタノール酢酸さくさんえさせている。

出典しゅってん

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参考さんこう文献ぶんけん

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関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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