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金無双(きんむそう)は、将棋の相振り飛車で用いられる囲いである。別名二枚金(にまいきん)とも呼ばれる[2]。
概要
先手でいえば、玉を3八に、左金を5八に、右金を4八に動かして作られる。金が横に2枚並んだ形が最大の特徴であり、金無双及び二枚金という名称の由来となっている。この特徴故に、飛車を5筋に振る中飛車は左金を動かす位置に飛車があるため、左金を囲いに参加させにくいと言う欠点がある。一般的には、上部からの攻め主体の相振り飛車での採用が多いことから、上部の守りを優先するために右銀を2八の位置に上がることが多い。但し、側面からの攻めに対しては「壁銀」となり玉の逃げ道がなくなってしまうため、右銀は2八に上がらない方が良い。
他の囲いとの比較
金無双は美濃囲いに比べて上部からの攻め(特に1・2筋)に強い。しかし側面からの攻めに対しては若干弱い。また4筋からの攻めにも弱く、4筋は「うさぎ耳」とも呼ばれている。
対居飛車の振り飛車の場合、側面からの攻めが主体となるので、美濃囲いで良い。それに対して相振り飛車では、上部からの攻めが主体となるので、金無双の方が良い。しかし最近では「壁銀」などが嫌われ、矢倉囲いにしたり、相振り飛車でも美濃囲いにする場合が多い。美濃囲いは1・2筋が特に弱いため、向かい飛車に対しては危険であるが、四間飛車・三間飛車には優秀なようである。
その他の違いとして、銀を上げない形の場合は美濃囲いより1手早く組めるため(相振り飛車では美濃囲いも玉を3九に留める場合が多い)、急戦を仕掛ける場合にも金無双が有効である。また、矢倉囲いに組み替える場合、金無双だと片矢倉に隙なく組み替えられるが、金矢倉まで組むと1手損をする。美濃囲いだと組み替える途中、どうしても隙が生じる。金無双だと1七銀と上がる手順もあり組み替えやすい、などの違いがある。
脚注
関連項目