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オートマチックトランスミッション - Wikipedia コンテンツにスキップ

オートマチックトランスミッション

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
トヨタ・AA80E英語えいごばん遊星ゆうせい歯車はぐるましきオートマチックトランスミッション(2007ねん - 現在げんざい)のカットモデル
オートマチックトランスミッションよう典型てんけいてきなギアセレクタ

オートマチックトランスミッションえい: automatic transmission略称りゃくしょう: AT)あるいは自動じどう変速へんそく(じどうへんそくき)は、自動車じどうしゃオートバイといった内燃ないねん機関きかん動力どうりょくげんとするモータービークルにおける変速へんそく(トランスミッション)の一種いっしゅで、車速しゃそくやエンジンの回転かいてん速度そくどおうじて変速へんそく自動的じどうてきえる機能きのうそなえたトランスミッションの総称そうしょうである。日本にっぽんでは「オートマチックトランスミッション」というかたなが煩雑はんざつであることから、文章ぶんしょう表記ひょうきではA/TAT略記りゃっきされることがおおい。口語こうごではオートマチックないしはオートマ通用つうようしている[1]ふるくはノークラ(ノークラッチペダル)[1]、ノンクラ[2]、トルコン[1]などとばれた。

狭義きょうぎには変速へんそく自体じたいすが、発達はったつ経緯けいい変速へんそく操作そうさ自動じどうのみならず、マニュアルトランスミッションくるま以下いか、MT)からクラッチペダルることでもあったため、必然ひつぜんてきクラッチ自動じどうともなっている。そのため、広義こうぎにATをしょうする場合ばあいは、各種かくしゅ自動じどうクラッチ機構きこうふくめることがおおい。また、トランスミッション、車軸しゃじくどう装置そうち(ディファレンシャル)が1つの統合とうごうされた組立くみたて部品ぶひんASSY)にふくまれる、つまり技術ぎじゅつてきにはトランスアクスルとなっていることがおお[3]

もっと一般いっぱんてき種類しゅるいのオートマチックトランスミッションはぞくステップAT[4]ばれる油圧ゆあつ制御せいぎょしきゆうだん自動じどう変速へんそくであり、遊星ゆうせい歯車はぐるま機構きこう油圧ゆあつ制御せいぎょ装置そうちトルクコンバータ使用しようする。その種類しゅるいにはだん変速へんそく(CVT)、オートメイテッドマニュアルトランスミッション(AMT)、デュアルクラッチトランスミッション(DCT)がある。トルクコンバータを使用しようした遊星ゆうせい歯車はぐるましきオートマチックトランスミッションはぞくに「トルコン」[1]または「トルコンAT[5]ばれる。

オートマチックトランスミッションのうち、変速へんそく選択せんたくはもっぱら運転うんてんしゃおこない、それ以外いがいのクラッチ操作そうさなどを自動じどうしたものをセミオートマチックトランスミッション(セミAT)と[6]。これと区別くべつするために、変速へんそく選択せんたくをふくめてすべ自動じどうしたものをフルオートマチックトランスミッション(フルAT)と場合ばあいがある[7]両者りょうしゃ自動じどう制御せいぎょ可能かのう範囲はんいちがいであり、クラッチ機構きこう変速へんそく機構きこうちがいではない。

日本にっぽん運転うんてん免許めんきょ制度せいどじょうではセミAT・フルATをわず、クラッチを操作そうさするペダルやレバーがなければオートマチック限定げんてい免許めんきょでの運転うんてん可能かのうである[8]

歴史れきし

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自動じどうクラッチと自動じどう変速へんそく機構きこうわせて自動車じどうしゃ変速へんそく操作そうさ完全かんぜん自動じどうする発想はっそうとしてもっとふるれいは、1904ねんスターティヴァントしゃ開発かいはつした「horseless carriage gearbox(うまなし馬車ばしゃギアボックス)」である[9][10]。これはたんいたクラッチ2くみ遠心えんしんりょく利用りようして制御せいぎょすることで自動じどう変速へんそくされるようにかんがえられていたが、量産りょうさんはされなかった[11]

1908ねん発売はつばいされたフォード・モデルTは、大量たいりょう生産せいさん技術ぎじゅつ駆使くしで1927ねんまでの19年間ねんかんに1,500まんだい生産せいさんされる世界せかいてきなベストセラーになり、自動車じどうしゃ歴史れきしおおきな足跡あしあとのこしたが、特徴とくちょうとして遊星ゆうせい歯車はぐるまいたクラッチによる前進ぜんしん2だん後進こうしん1そくはん自動じどう変速へんそく標準ひょうじゅん装備そうびしていた。この構造こうぞうは1910年代ねんだいまでの手動しゅどう変速へんそくしゃ比較ひかくして格段かくだん操作そうさ簡易かんいであった。ただし、自動車じどうしゃ高速こうそく強力きょうりょくするにともない、固定こてい変速へんそくの2そく変速へんそくではとく高速こうそくいきでの巡航じゅんこうにおける実用じつようせいられなくなり、市場いちば趨勢すうせいは3〜4そく手動しゅどう変速へんそくにとってわられた。

クラッチを自動じどうした4だん程度ていど遊星ゆうせい歯車はぐるましきはん自動じどう変速へんそくは1920年代ねんだい末期まっきから出現しゅつげんしたが(れい:プリセレクタ・トランスミッション)、採用さいようした事例じれいはイギリス、フランスなどの一部いちぶメーカーの製品せいひんとどまっており、またその作動さどう完全かんぜん自動じどうにまでは到達とうたつしていなかった。

ぜん自動じどう変速へんそく実用じつよう

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1939ねんゼネラルモーターズ(GM)がオールズモビル1940ねんかたオプション装備そうびとして発売はつばいした「ハイドラマチック英語えいごばん」は、4段式だんしき遊星ゆうせい歯車はぐるま変速へんそく流体りゅうたい継手つぎて(フルードカップリング)がわされ、これが実用じつよう水準すいじゅんたっしたATのはじまりとかんがえられている[11]。クラッチの役目やくめたすフルードカップリングにはトルク増幅ぞうふく作用さようまれていなかったものの、減速げんそく変速へんそくだん)は油圧ゆあつによって自動的じどうてきえがおこなわれ、キックダウン機構きこうをはじめとする、後年こうねんのATでも採用さいようされる基本きほん機能きのうゆうしていた。当時とうじのオールズモビルの新車しんしゃ広告こうこくには、クラッチペダルに×しるし大書たいしょしたイラストが掲載けいさいされ、そのイージードライブせいをアピールした[12]

以降いこう、GMにつづいてアメリカの主要しゅよう自動車じどうしゃメーカーは1940年代ねんだいから1950年代ねんだいにかけてATの開発かいはつ促進そくしんした。ハドソンカイザーなど、自力じりきでATの開発かいはつおこなえなかったビッグスリー以外いがい中堅ちゅうけんメーカーには、GMから社外しゃがい販売はんばいされるようになったハイドラマチックのユニットを購入こうにゅうして装着そうちゃくすることでATへの追随ついずい余儀よぎなくされた事例じれいられた。だい世界せかい大戦たいせん終結しゅうけつのアメリカではガソリン価格かかくがり、乗用車じょうようしゃ排気はいきりょう拡大かくだいハイオクタン仕様しようによるパワー増大ぞうだい競争きょうそう並行へいこうしてATが急速きゅうそく普及ふきゅう1945ねんに5 %未満みまんだった乗用車じょうようしゃのAT普及ふきゅうりつ1965ねんには90 %ちょうとなった[11]

トルクコンバータ導入どうにゅう

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フルードカップリングを発展はってんさせてトルク増幅ぞうふく作用さようそなえたトルクコンバータ以下いか、トルコン)が市販しはんしゃ採用さいようされたのはGMの「ダイナフロー」で、1948ねん発表はっぴょうビュイック搭載とうさいされた。変速へんそくは2そく手動しゅどう変速へんそくで、通常つうじょうは2そく固定こていされ、駆動くどうりょく必要ひつよう場合ばあい手動しゅどうで1そくえるというものであった[11]。1949ねんから翌年よくねんにかけ、おなじくGMけいのシボレーけに「パワーグライド」が、またパッカード自社じしゃ開発かいはつで「ウルトラマチック」が2そくATとして市販しはんされ、1953ねんにはクライスラーも「パワーグライド」を導入どうにゅうしている。この当時とうじのトルコンは、ロックアップ機構きこうまれず、スリップにともなってしょうじる伝達でんたつロスにより、スロットル操作そうさたいするレスポンス(ツキ)や燃費ねんぴわるかった。

1950年代ねんだい中期ちゅうきにトルコンとわされた3だん以上いじょうのATが登場とうじょうし、技術ぎじゅつ進歩しんぽとも変速へんそく段数だんすうやされたり、ロックアップ機構きこうくわえられたりといった改良かいりょうくわえられた。GMハイドラマチックも1950年代ねんだい後期こうきにはトルコンと3だん変速へんそくだい世代せだい移行いこうし、3そくATは1980年代ねんだいまで市場いちば大勢おおぜいめるようになった。

ATの量産りょうさん小型こがたはその進行しんこう、やがて低廉ていれん大衆たいしゅうしゃよこきエンジン前輪ぜんりん駆動くどう小型車こがたしゃにも搭載とうさいされるようになった。

ヨーロッパ

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アメリカでは1960年代ねんだいまでにはATが一般いっぱんてきになったが、ヨーロッパしゃ日本にっぽんしゃにおける普及ふきゅうはそれよりおくれた[13]。ヨーロッパでは1950年代ねんだい中期ちゅうきから、しゅとしてたいべい輸出ゆしゅつよう乗用車じょうようしゃにATの装備そうびはじまった。当初とうしょはアメリカのビッグスリー(変速へんそく社外しゃがい供給きょうきゅう一部いちぶおこなうようになった)やボルグワーナーなどの変速へんそくメーカーからATを購入こうにゅうして搭載とうさいするケースがおおかったが、ロールス・ロイスは1953ねん以降いこう、GMから製造せいぞうライセンスを取得しゅとくした4そくしきハイドラマチックを自製じせい搭載とうさいするようになり、ダイムラー・ベンツげんダイムラー)は1961ねんから自社じしゃせい流体りゅうたい継手つぎてしき4そくATを開発かいはつして搭載とうさい開始かいしした[14]

日本にっぽん

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日本にっぽんよんりんしゃ最初さいしょにATを搭載とうさいしたのは、産業さんぎょうようトルコンメーカーであった岡村おかむら製作所せいさくしょ自社じしゃ開発かいはつして1958ねん昭和しょうわ33ねん)に発売はつばいした、600 ccの前輪ぜんりん駆動くどうくるまミカサ」で[15]同社どうしゃのトルコンは東洋工業とうようこうぎょうけい乗用車じょうようしゃマツダ・R360クーペ」(1960ねん)にもオプションで搭載とうさいされた[16]

大手おおて自動車じどうしゃメーカーによる自動車じどうしゃは、1959ねん昭和しょうわ34ねん)にトヨタ自動車とよたじどうしゃ商用しょうようしゃトヨペット・マスターラインはじめてトルクコンバーターをわせた2そくセミオートマチックトランスミッションを搭載とうさい[注釈ちゅうしゃく 1]トヨグライドしょうした。競合きょうごう各社かくしゃもこれをうように1960年代ねんだい以降いこう上級じょうきゅうモデルを中心ちゅうしんとして日本にっぽん国外こくがいメーカーとのライセンス契約けいやくでの製造せいぞうはかり、あるいはボルグワーナーせい3そくAT「BW35」[注釈ちゅうしゃく 2]輸入ゆにゅう搭載とうさいするなどの対抗たいこうさくった。トヨタは1962ねん昭和しょうわ37ねん)に小形こがた低廉ていれん大衆たいしゅうしゃであるパブリカ(P20けい)にもトヨグライドを搭載とうさいした。つづいて1963ねん昭和しょうわ38ねん)にコロナ(T20けい)、1967ねん昭和しょうわ42ねん)にカローラ(E10けい)と、搭載とうさい車種しゃしゅ拡大かくだいし、日本にっぽん競合きょうごう他社たしゃもトヨタのうごきに追随ついずいした。

トルクコンバーターをわせた遊星ゆうせい歯車はぐるましきATにかんする基礎きそ技術ぎじゅつおおくはアメリカのメーカーが特許とっきょけんっていたため、日本にっぽん自動車じどうしゃメーカーは国外こくがいのメーカーと提携ていけいしてATメーカーを協同きょうどう設立せつりつすることで、特許とっきょ技術ぎじゅつ利用りようしたATを生産せいさんした。

一方いっぽう本田技研工業ほんだぎけんこうぎょう遊星ゆうせい歯車はぐるましき採用さいようせず、MTと同様どうよう歯車はぐるま機構きこうである平行へいこうじく歯車はぐるましきをトルコンとわせた、ホンダマチック採用さいようして既存きそん特許とっきょ回避かいひした。変速へんそく機構きこう常時じょうじしきMTでもちいられているいクラッチのわりに、自動じどう制御せいぎょされた湿式しっしきいたクラッチで変速へんそくした。

種類しゅるい

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オートマチックトランスミッションは、クラッチ機構きこう変速へんそく機構きこうちがいにより分類ぶんるいされる。乗用車じょうようしゃもっと普及ふきゅうしているのはクラッチ機構きこうにトルクコンバータをもちい、遊星ゆうせい歯車はぐるましき多段ただん変速へんそくわせたものである。

クラッチ機構きこうによる分類ぶんるい

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下記かき以外いがいにも、電磁でんじクラッチしき乾式かんしきたんいたクラッチしき乾式かんしきいたクラッチしき流体りゅうたい継手つぎて(フルードカップリング)しき遠心えんしんクラッチしきなどがある。またパラレルハイブリッドしゃ場合ばあいなど、エンジンと変速へんそく機構きこうあいだにクラッチ機構きこうたないものもある

トルクコンバータしき

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トルクコンバータのカットモデル

流体りゅうたい継手つぎて発展はってんさせたトルクコンバータを利用りようしてエンジンの出力しゅつりょくをトランスミッションに伝達でんたつする方式ほうしきである。伝達でんたつもちいられる液体えきたいATフルードえい: AT fluid)とばれ、動力どうりょく伝達でんたつほかに、変速へんそく機構きこう動作どうささせる油圧ゆあつ回路かいろ作動さどうとしての機能きのうや、変速へんそく機構きこうまれているクラッチやブレーキの摩擦まさつりょく安定あんていする機能きのう潤滑じゅんかつ機能きのうなどもあわつ。おおくの場合ばあい、トランスミッションケース下部かぶにATフルードをたくわえるオイルパンち、内蔵ないぞうするポンプでフルードをげて各部かくぶおくる。

ATフルードはATオイルえい: AT oil)とばれる場合ばあいもあり、JASOでは自動じどう変速へんそくあぶら記述きじゅつされる。日本にっぽんで「ATF」と表記ひょうきした場合ばあい出光興産いでみつこうさん登録とうろく商標しょうひょうである[17]あぶらりょうはディップスティックしきオイルレベルゲージで、オイルパンないえきめんたかさをはかるものがほとんどである。取扱とりあつかい説明せつめいしょにフルードの交換こうかんについて記載きさいされていない車種しゃしゅおおいが、一般いっぱんてき交換こうかん作業さぎょう専用せんよう機械きかいでフルードを循環じゅんかんさせながらおこなう。ATフルードのフィルターそなえた一部いちぶ車種しゃしゅではオイルパンをはず分解ぶんかい整備せいび必要ひつよう場合ばあいもある。

現在げんざいでは、多段ただんむずかしく利点りてん欠点けってんおおデュアルクラッチトランスミッション(DCT)わって、スポーツカーに最先端さいせんたん機能きのうそなえたトルコン多段ただんしきATを搭載とうさいするメーカーもえてきている。

湿式しっしきいたクラッチしき

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エンジンからトランスミッションへの動力どうりょく伝達でんたつ湿式しっしきいたクラッチをもちいる方式ほうしきである。ホンダは「ホンダマルチマチック」として油圧ゆあつ動作どうさする湿式しっしきいたクラッチをだん変速へんそくわせ、1995ねんしきシビックから順次じゅんじ搭載とうさいした[18][19]ダイムラー・ベンツは「AMGスピードシフトMCT」として湿式しっしきいたクラッチと遊星ゆうせい歯車はぐるましき変速へんそく機構きこう組合くみあわせ、メルセデス・ベンツ・SLクラス(R230けい)のSL63AMGをはじめとしておおくのAMGモデルに採用さいようされている[20]。ダイレクトかん素早すばや変速へんそくたか伝達でんたつ効率こうりつ訴求そきゅうりょくとしており、運転うんてんしゃがギアを選択せんたくできる「M」モードではダブルクラッチ制御せいぎょおこなって、よりダイナミックな走行そうこう可能かのうとしている[20]操作そうさ方法ほうほうシフトレバーによるものやステアリングうえのスイッチによるもの、パドルしきなどがある。

後述こうじゅつのAMT(Automated Manual Transmission)の一部いちぶにも採用さいようされている。

湿式しっしきいたクラッチしきデュアルクラッチトランスミッションでは、一般いっぱん内蔵ないぞう湿式しっしきいたクラッチを発進はっしんにも流用りゅうようする。

変速へんそく機構きこうによる分類ぶんるい

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おおきくけて減速げんそく段階だんかいてきえるゆうだん自動じどう変速へんそく段階だんかいえるだん変速へんそくとがある。ゆうだん自動じどう変速へんそく長年ながねん主流しゅりゅうであったが、だん変速へんそく登場とうじょうして普及ふきゅうすすんだことにより、これと区別くべつするために自動車じどうしゃメーカーや部品ぶひんメーカーではゆうだんATを「ステップAT」と場合ばあいがある[21]ゆうだんATはコンピュータ制御せいぎょ技術ぎじゅつ普及ふきゅうして高度こうどする以前いぜんから制御せいぎょ可能かのう機構きこうであったが、エンジンの出力しゅつりょく効率こうりつてき利用りようするため、あるいは環境かんきょう対策たいさくのためには変速へんそく段数だんすうやす必要ひつようがあり、それにともなって歯車はぐるま制御せいぎょ機構きこうえて体積たいせき重量じゅうりょう増加ぞうかする[22]だん変速へんそくでは変速へんそくはばおおきくすると当然とうぜん大型おおがたする。

だん変速へんそくなかには遊星ゆうせい歯車はぐるま機構きこうわせたものもある。

遊星ゆうせい歯車はぐるましき

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遊星ゆうせい歯車はぐるま機構きこう動力どうりょく伝達でんたつする方式ほうしきで、トランスミッション内部ないぶにリングギアやピニオンキャリア、サンギアの回転かいてん制御せいぎょするブレーキ機構きこうやクラッチ機構きこうそなえ、それらを油圧ゆあつなどで動作どうささせて段階だんかいてき減速げんそくえる方式ほうしきである。1くみ遊星ゆうせい歯車はぐるまにより前進ぜんしん2そく後進こうしん1そくえが可能かのうで、遊星ゆうせい歯車はぐるま制御せいぎょ機構きこうやすことで段数だんすうやすことができる。

クラッチ機構きこうには湿式しっしきいたクラッチ、ブレーキ機構きこうには湿式しっしきいたブレーキやバンドブレーキがもちいられ、いずれも油圧ゆあつによって作動さどうする。油圧ゆあつ回路かいろ多数たすうバルブえられるが、1980年代ねんだいまではガバナ機構きこうにより機械きかいてきにバルブのえと変速へんそく制御せいぎょおこなっていた。1980年代ねんだい後半こうはんソレノイドにより電気でんきてきにバルブを駆動くどうするものが登場とうじょうし、アクセルペダルのこめりょう車速しゃそくなどにもとづいてコンピュータ制御せいぎょし、変速へんそくタイミングをより効率こうりつてき制御せいぎょできるようになった。

最初さいしょ実用じつようATであるGMハイドラマチックは前進ぜんしん4そく/後進こうしん1そくであった。その変速へんそく技術ぎじゅつ試行錯誤しこうさくご過程かていで、前進ぜんしん2そく、3そく、4そく市場いちば一時いちじ並立へいりつし、1960年代ねんだい〜1970年代ねんだいには前進ぜんしん3そくATが主流しゅりゅうめたが、市場いちばのニーズや技術ぎじゅつ発展はってんともなって変速へんそく段数だんすうやしたものが搭載とうさいされるようになった。2010年代ねんだいでは小型こがた廉価れんか車種しゃしゅでは3そくや4そく大衆たいしゅうしゃでは5そくや6そく普及ふきゅうし、高級こうきゅうしゃでは7そく[注釈ちゅうしゃく 3]や8そく[注釈ちゅうしゃく 4]以上いじょう搭載とうさいされるれいがある。後進こうしんはほぼすべての車種しゃしゅで1そくであるが、2そくのものもある。

後述こうじゅつだん変速へんそくに、後退こうたいのためのぎゃく回転かいてんふく変速へんそくとしてもちいられることもある。電力でんりょく機械きかい併用へいようしき段階だんかい変速へんそくでもキーコンポーネンツとしてまれている。

平行へいこうじく歯車はぐるましき

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おおくのマニュアルトランスミッションられる、平行へいこうじく保持ほじされたことなる減速げんそく歯車はぐるま組合くみあわせを複数ふくすうち、これを油圧ゆあつ電動でんどう機構きこうなどで動作どうささせて自動的じどうてき切替きりかえ、ギア選択せんたくする自動じどう変速へんそくである。遊星ゆうせい歯車はぐるましきくらべると減速げんそく組合くみあわせに自由じゆうたかい。

トランスミッションない湿式しっしき摩擦まさつクラッチを使用しようし、トルクコンバータを採用さいようしたうえで、トルクコンバータないのステータはんちから検出けんしゅつする独自どくじ制御せいぎょ機構きこうわせたものは、本田技研工業ほんだぎけんこうぎょうが1960年代ねんだい後期こうきホンダマチックとして開発かいはつした方式ほうしきで、メルセデス・ベンツ・Aクラス初代しょだい)の5だんATでも採用さいようされていた。

また一般いっぱんてきなマニュアルトランスミッションと同様どうようの、常時じょうじいシンクロメッシュ平行へいこうじく歯車はぐるましき変速へんそくもとにして、これを電子でんし制御せいぎょ油圧ゆあつ電動でんどうアクチュエーターなどで自動じどう変速へんそくするようにし、とく電子でんし制御せいぎょ自動じどう乾式かんしき(あるいは湿式しっしき摩擦まさつクラッチを採用さいようしてトルクコンバータがかないいすゞ自動車ずじどうしゃNAVi5などの自動じどう変速へんそくは、オートメイテッドマニュアルトランスミッション(AMT)とばれる[23][8]。マニュアルトランスミッションで変速へんそく、アクセルワークでギア回転かいてんすうわせる必要ひつようがあるのと同様どうよう操作そうさ自動じどうおこな必要ひつようがあるため、一般いっぱんにスロットル操作そうさドライブ・バイ・ワイヤされる。

デュアルクラッチトランスミッション(DCT)
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ツインクラッチトランスミッションともばれる。摩擦まさつクラッチと変速へんそく機構きこうのセットをすうだんよう偶数ぐうすうだんようの2系統けいとうっており、つぎのギアをあらかじわせておいて、そのギヤの系統けいとうのクラッチをつな直前ちょくぜん系統けいとうのクラッチをることで変速へんそくおこなう。ぞうそく変速へんそく通常つうじょうの1系統けいとうものたいして駆動くどうりょく途切とぎれる時間じかん短縮たんしゅくすることができる。トルクコンバーターとわせたまれ場合ばあいのぞいて、度重たびかさなる発進はっしんでクラッチに無理むりがかかることがある。シフトアップにもわずかに自動的じどうてき一時いちじスロットルがしぼられ、とくにシフトダウン自動じどうスロットル操作そうさなどによるブリッピングが必要ひつようなため、一般いっぱんにスロットル操作そうさドライブ・バイ・ワイヤされる。

オートメイテッドマニュアルトランスミッション (AMT)

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「オートメイテッドマニュアルトランスミッション(AMT)」は、マニュアルトランスミッション機械きかい設計せっけいによく機構きこうもとづく自動車じどうしゃようトランスミッションシステムの一種いっしゅである。クラッチシステムとギアシフトのいずれかあるいは両方りょうほう同時どうじ自動じどうされており、運転うんてんしゅによる変速へんそく操作そうさ部分ぶぶんてきにしか、あるいはまった必要ひつようとしない[24][25][26][27][28]

オートスティック英語えいごばんといった、動作どうさセミオートマチックはん自動じどう)だった初期しょきのAMTは、クラッチシステムのみを自動的じどうてき制御せいぎょする。クラッチを自動じどうするための作動さどう形式けいしき大抵たいていアクチュエータまたはサーボかいする)は様々さまざまであるが、変速へんそくのためには手動しゅどうでのギアチェンジが必要ひつようであった。セレスピードイージートロニックといった現代げんだいてきなAMTの動作どうさはフルオートマチックであり、ギアチェンジやクラッチ操作そうさ運転うんてんしゅ入力にゅうりょく必要ひつようとせず、TCU英語えいごばんあるいはECUがクラッチシステムとギアシフトの両方りょうほう自動的じどうてき操作そうさする。

現代げんだいてきなオートメイテッドマニュアルトランスミッション(AMT)の起源きげんは、よりふるクラッチレスマニュアルトランスミッションにあり、これは油圧ゆあつしきオートマチックトランスミッションの導入どうにゅう以前いぜんの1930年代ねんだい初頭しょとうと1940年代ねんだい量産りょうさんしゃ登場とうじょうはじめた。クラッチレスマニュアルシステムは運転うんてんしゅ必要ひつようとされるクラッチあるいはシフトレバーの使用しようりょうらすために設計せっけいされた[29]当時とうじ一般いっぱんてき使つかわれていたノンシンクロマニュアルトランスミッション操作そうさは、とく停止ていし-発進はっしんむずかしく、これらの装置そうちはこれを低減ていげんすることが意図いとされていた。初期しょきのクラッチレスマニュアルのれいが1942ねんハドソン・コモドア英語えいごばん導入どうにゅうされた「Drive-Master」であった。この装置そうち初期しょきセミオートマチックトランスミッションであり、従来じゅうらいがたのマニュアルトランスミッションの構造こうぞうもとづいている。クラッチはサーボ制御せいぎょあつ作動さどうしき、ギアは3だんであり、マニュシフト・マニュアルクラッチモード(フルマニュアル)、マニュアルシフト・自動じどうクラッチモード(セミオートマチック)、自動じどうシフト・自動じどうクラッチ(フルオートマチック)の3つのモードをそなえていた[30][31][32]。1955ねんしきシトロエン・DSもこのトランスミッションシステム(4そくBVH[注釈ちゅうしゃく 5])を導入どうにゅうした初期しょきれいの1つであった。BVHは油圧ゆあつ使つかって作動さどう英語えいごばんさせる自動じどうクラッチを使つかっていた。ギア選択せんたく油圧ゆあつ使つかっていたが、ギア運転うんてんしゅ手動しゅどう選択せんたくする必要ひつようがあった。このシステムは米国べいこくでは「Citro-Matic」とばれた。

最初さいしょ現代げんだいてきなAMTは1997ねんBMW(SMGトランスミッション)とフェラーリ(F1トランスミッション)によって導入どうにゅうされた[33][34][35][36]。どちらのシステムも油圧ゆあつアクチュエータと電磁でんじべん、クラッチとシフトよう専用せんようTCUを使用しようしていた。運転うんてんしゅがステアリングホイールにけられたパドルシフターを使つかって、のぞとき手動しゅどうでギアをえられた。

欧州おうしゅうしゃ採用さいようされたセレスピードイージートロニックといった現代げんだいてきなフルオートマチックAMTは、現在げんざいデュアルクラッチトランスミッション次第しだいえられている。

だん変速へんそく(CVT)

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プーリーや駒形こまがたのローラーや油圧ゆあつ発電はつでん電動でんどう機構きこうとうもちいて段階だんかい減速げんそく変化へんかさせる方式ほうしき総称そうしょうである。連続れんぞくてきかつ段階だんかい減速げんそくえらべるためもっと効率こうりつのよいエンジン回転かいてん速度そくど利用りようして走行そうこうすることができる[37]一方いっぽうで、摩擦まさつしきだん変速へんそく摩擦まさつによって動力どうりょく伝達でんたつする方式ほうしきであるためすべりがしょうじ、油圧ゆあつ発電はつでん電動でんどうしきだん変速へんそく変換へんかんロスがあるため、歯車はぐるまによる伝達でんたつより伝達でんたつ損失そんしつおおきい。摩擦まさつしきだん変速へんそくはオートバイのオートマチックトランスミッションでは主流しゅりゅう方式ほうしきである。単体たんたいでは摩擦まさつしきだん変速へんそく変速へんそくレンジがかぎられる。乗用車じょうようしゃ小型こがた貨物かもつしゃもちいられる摩擦まさつしきだん変速へんそくは、エンジンの動力どうりょく電磁でんじ摩擦まさつクラッチで伝達でんたつされる場合ばあいと、トルクコンバーターで伝達でんたつされる場合ばあいがある。オートバイでは遠心えんしん摩擦まさつクラッチとわせる場合ばあいがほとんどである。油圧ゆあつ発電はつでん電動でんどうしきだん変速へんそくは、土木どぼく建設けんせつ鉱山こうざん農業のうぎょう無限むげん軌道きどう車両しゃりょう走行そうこう変速へんそくもちいられることおおい。トルクコンバータもだん変速へんそくであるが損失そんしつおおきい。

後退こうたいのためのぎゃく回転かいてんふく変速へんそくに、前述ぜんじゅつ遊星ゆうせい歯車はぐるまもちいられたものもある。

基本きほん操作そうさ

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三菱みつびしランサーのINVECS-IIIのセレクトレバー。Dレンジからよこにレバーをたおせば、手動しゅどうでのギア選択せんたく可能かのうになる。
アリソン・トランスミッションせいAT搭載とうさいしゃのセレクター。レバーにえてしボタンを採用さいようする。右側みぎがわ上下じょうげボタンは手動しゅどうでのギア選択せんたくではなく前進ぜんしん低速ていそくレンジを保持ほじするためにもちいられる。(三菱みつびしふそう・エアロスター

ATの操作そうさレバーは、セレクトレバーまたはセレクターとばれる[注釈ちゅうしゃく 6]。セレクトレバーには複数ふくすう操作そうさ位置いち(レンジ)があり、前進ぜんしん後退こうたいえるほか、運転うんてんしゃ任意にんい駐車ちゅうしゃ駆動くどうけい回転かいてんをロックする機能きのうや、変速へんそくだん制限せいげんする機能きのうったレンジにえられる。

セレクトレバーの配置はいち車体しゃたい中央ちゅうおうゆか配置はいちするフロアATと、ステアリングポストのよこけられたコラムAT、インストルメントパネルに配置はいちされたインパネATがある。大型おおがたしゃでは、セレクトレバーにわってしボタンを採用さいようするものもある。1950年代ねんだいにはアメリカせい大型おおがた乗用車じょうようしゃやそれをコピーしたきゅうソ連それんせい大型おおがた乗用車じょうようしゃで、プッシュボタン変速へんそく採用さいようした事例じれいもあったが、当時とうじのプッシュボタンしきセレクターはトラブルが多発たはつし、レバーしきのほうが操作そうさ確実かくじつで、乗用車じょうようしゃでは一般いっぱんしなかった。近年きんねんではトルコンATを搭載とうさいした大型おおがたバスやホンダの一部いちぶ車種しゃしゅ日産にっさん・セレナ(C28がた)でプッシュボタンしきセレクターが採用さいようされている。

後続こうぞくしゃからの視点してんでの発進はっしん特徴とくちょうとして、エンジン始動しどう「P」から「D」へセレクトレバーをうごかすさいかならず『制動せいどうとうく』[注釈ちゅうしゃく 7](=ブレーキをまないと「P」からチェンジができない)ことと、「R」をかいため後退こうたいとう一瞬いっしゅん点灯てんとう[注釈ちゅうしゃく 8]する挙動きょどうがある。この2つの挙動きょどうられた場合ばあいこのくるまはATしゃだと外部がいぶから瞬時しゅんじ判別はんべつできる。ぎゃくにMTしゃ場合ばあいこの2つの挙動きょどうがなく発進はっしんできる。

レンジの概要がいよう

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「P」 - パーキングレンジ[注釈ちゅうしゃく 9]
駐車ちゅうしゃちゅう使用しようする。変速へんそく内部ないぶ駆動くどうじく固定こていされて車両しゃりょううごかせなくなる。エンジンやハイブリッドシステムの始動しどう停止ていし可能かのうである。スタータースイッチからキーをくことができる。
駆動くどうけい固定こてい変速へんそく内部ないぶのみであるため、車体しゃたい外部がいぶより過度かどちからがかかると、変速へんそく機内きないのストッパーとなる部品ぶひん(パーキングロックポール)が破損はそんする場合ばあいがある。このため安全あんぜんさくとして、駐車ちゅうしゃにはパーキングブレーキもしくは併用へいようするのが一般いっぱんてきとなっている。ただし厳冬げんとうなど、パーキングブレーキが凍結とうけつして解除かいじょできなくなるおそれがある場合ばあいには、パーキングブレーキを使つかわず、パーキングレンジのみで駐車ちゅうしゃし、必要ひつようおうじて安定あんていしたとうおぎなうことが推奨すいしょうされている。大型おおがたトラックやバスようのATでは、上述じょうじゅつ駆動くどうけい固定こてい強度きょうど問題もんだいから、Pレンジをたないものがおおい。
「R」 - リバースレンジ[注釈ちゅうしゃく 10]
後退こうたい使用しようし、後退こうたいギアが使用しようされる。PレンジとNレンジのあいだ位置いちするものがおおい。Rレンジでは電子でんしおんでブザーやチャイムがり、運転うんてんしゃ警告けいこくする車種しゃしゅおお[注釈ちゅうしゃく 11]
「N」 - ニュートラルレンジ[注釈ちゅうしゃく 12]
変速へんそく内部ないぶがフリー状態じょうたいとなり、エンジンおよびタイヤからのトルクが駆動くどうけいつたわらないレンジである。「P」レンジとはちがって駆動くどうじく固定こていされないので、かる外力がいりょくくわわると車体しゃたいうごく。走行そうこうちゅうにエンジンが停止ていしした場合ばあいもPレンジ同様どうようにスターターモーターに通電つうでんし、再始動さいしどうおこなうことができる。故障こしょうにおいて救援きゅうえん車両しゃりょう牽引けんいんされるさい使用しようされる。
「D」 - ドライブレンジ[注釈ちゅうしゃく 13]
通常つうじょう走行そうこう使用しようする。トランスミッションの全段ぜんだん利用りようして、様々さまざま走行そうこう条件じょうけんわせて自動的じどうてき変速へんそくする。4そく以上いじょう変速へんそくだん車種しゃしゅでは「D」だけでなく、変速へんそくタイミングを山岳さんがくなどの走行そうこう条件じょうけんわせた設定せっていとしたドライブレンジをあわち、「S(スポーツ[注釈ちゅうしゃく 14])」や「D3」などと表記ひょうきする場合ばあいもある。メーカーによってことなり「4(フォース[注釈ちゅうしゃく 15])」(トヨタの5だんATしゃ)、「3(サード[注釈ちゅうしゃく 16])」(トヨタ・日産にっさん三菱みつびし・スバル・ダイハツ)、「D5」(いすゞのNAVi5搭載とうさいしゃ)、「D4」(ホンダ・ダイハツ・いすゞのNAVi5搭載とうさいしゃ)、「D3」(ホンダ・いすゞのNAVi5搭載とうさいしゃ)、「S」(マツダ)、「L」(トヨタ・日産にっさんのCVTしゃ・ホンダのCVTしゃ三菱みつびし・ダイハツ・スズキ)、「1」(日産にっさんCVT・ホンダのCVTなど)となっており、マニュアルモードつきについては「S」(トヨタ・ホンダ)、「M」(トヨタ・日産にっさん・ホンダ)となっている。また、AT搭載とうさいのバスなどではDレンジが「3」となっているものがある。同様どうように、CVTしゃでは「D」に低速ていそくがわのレンジめいがメーカーごとことなる。「Ds(スポーツドライブモード[注釈ちゅうしゃく 17][注釈ちゅうしゃく 18])」(三菱みつびし)もしくは「S」(ホンダ・ダイハツ)となっていたり、「L」の場合ばあいもある。また、とくつよいエンジンブレーキ・回生かいせいブレーキ作用さようさせる「B(ブレーキ[注釈ちゅうしゃく 19])」(トヨタ・ダイハツ・日産にっさん[注釈ちゅうしゃく 20])というレンジをつものもある。また、3そく以下いか変速へんそくだん車両しゃりょうなかにはセカンド発進はっしん、ロー発進はっしんのためのドライブレンジをったものもあり、前者ぜんしゃは「D2」(日産にっさんのボルグワーナーせい3そくAT搭載とうさいしゃ)、後者こうしゃは「D1」(日産にっさんのボルグワーナーせい3そくAT搭載とうさいしゃ)とばれることがある[38]
日産にっさん・GT-R(R35がた)はDレンジに相当そうとうするレンジが、Aレンジ(Auto、自動じどう変速へんそく)とMレンジ(Manual、手動しゅどう変速へんそく)にかれている。
段数だんすう固定こていレンジ
変速へんそく上限じょうげんを2そくや1そく制限せいげんし、くだざかなどエンジンブレーキ使用しようするさい使用しようする。一部いちぶ車種しゃしゅでは2そく発進はっしん使用しようする。基本きほんてきに3そく以上いじょう変速へんそくしないが、アクセルを過剰かじょうけてエンジン回転かいてん限界げんかいたっした場合ばあいは、エンジンや変速へんそく保護ほごのために変速へんそくする仕様しようになっているものがおおい。上限じょうげんを2そく(セカンドギア[注釈ちゅうしゃく 21])に制限せいげんするものは「2」、1そく(ローギア[注釈ちゅうしゃく 22])に制限せいげんする場合ばあいは「L」や「1」と表記ひょうきされる場合ばあいおお[39][40][41]。ホンダの軽自動車けいじどうしゃなど、Lまたは1レンジがない車種しゃしゅがある。また日産にっさん・ローレル(6代目だいめ、5そくATくるま)やホンダ・オデッセイ(2代目だいめ、V6)やホンダ・インスパイア(4代目だいめ)などでは、「2」レンジにれてから「1」ボタンをして1レンジにれる。マニュアルモードがそなわる場合ばあいは、「D」以外いがいの1(L)、2、3レンジがないこともある。

安全あんぜん装置そうち

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ATしゃおおくの車種しゃしゅでは、エンジン稼働かどうちゅうはブレーキペダルをまないかぎり「P」レンジからのレンジへの切替きりかえ操作そうさができない「シフトロック機構きこう」が装備そうびされている。これは、同乗どうじょうしゃどもが不用意ふよういれたさいあやま発進はっしんなどの危険きけん防止ぼうしするため、1980年代ねんだいごろより安全あんぜん装置そうちとして装備そうびされはじめた。

シフトロック機構きこう電気でんきてき機械きかいてき制御せいぎょされており、万一まんいち回路かいろ異常いじょうやバッテリーがり、事故じこによる損傷そんしょうなどでシフトロックが解除かいじょできない場合ばあいそなえて手動しゅどう解除かいじょ機構きこうもうけられている[注釈ちゅうしゃく 23][注釈ちゅうしゃく 24]不用意ふよういに「P」レンジからのレンジにセレクトレバーがうごかされたり、前進ぜんしん走行そうこうちゅう不用意ふよういに「R」レンジにセレクトレバーがうごかされたりしないように、ロック解除かいじょボタンが設置せっちされていたり、直線ちょくせんてき操作そうさできない矩形くけい操作そうさパターンを採用さいようしているものがおおい。

エンジン始動しどうは「P」レンジか「N」レンジでのみ可能かのうとなるよう制御せいぎょされており、それ以外いがいのレンジではセレクトレバーがスターター電気でんき回路かいろ遮断しゃだんし、通電つうでんしない構造こうぞうとなっている。

最初さいしょのATであるGMハイドラマチック(1939ねん)のシフトパターンは「N-D-L-R」で、「P」レンジがなく、しかもどのシフト位置いちでもエンジンが始動しどうできたため、「N」以外いがいでエンジンを始動しどうするとくるまうご問題もんだいてんがあった。運転うんてんしゃはシフト位置いちが「N」レンジにあるか、ブレーキペダルをしっかりんだ状態じょうたいでなければ安全あんぜんにエンジンを始動しどうできず、またエンジン停止ていしはマニュアルしゃでの慣例かんれい同様どうようにシフトを「R」にえておくことで、パーキングロックの代用だいようとしていた。「L」レンジと「R」レンジがとなっていたため、誤操作ごそうさにも注意ちゅうい必要ひつようであった(確実かくじつ操作そうさおこなわないと、ギア破損はそんにつながる)。

アメリカにおける初期しょきのATしゃシフトパターンはしばらくかくメーカーで統一とういつされず、またGM以外いがいでもパターン配列はいれつにおける安全あんぜん配慮はいりょ不十分ふじゅうぶんであった。この問題もんだいてん対策たいさくとして、1950年代ねんだい前期ぜんきにはシフトパターンの「R-N-D-L」への是正ぜせい、Pレンジの新設しんせつによる「P-R-N-D-L」すすめられ、1950年代ねんだい中期ちゅうきまでにはこのシフトパターンがアメリカ市場いちばのATしゃ標準ひょうじゅんされている。ヨーロッパや日本にっぽんでもこれにならってレンジパターンが定型ていけいした。

セレクトレバー以外いがい操作そうさ

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ステップATの場合ばあいはオーバードライブスイッチ(O/Dスイッチ)、CVTの場合ばあいはスポーツモードスイッチ(SまたはSPORT)[注釈ちゅうしゃく 25]そなえられた車種しゃしゅおおく、スイッチをっておくと一定いっていのギアからうえ変速へんそくしなくなる(おおくの車種しゃしゅでは直結ちょっけつだん[注釈ちゅうしゃく 26]上限じょうげんとなる)。普段ふだんはスイッチをれておき、速度そくどおうじてギアがさい上段じょうだんまでわり、高速度こうそくどでのエンジン回転かいてんすうおさえられしょう燃費ねんぴ運転うんてん可能かのうとなる。一方いっぽう山道さんどう市街地しがいち走行そうこうなどで頻繁ひんぱん変速へんそくするような場合ばあいは、スイッチをるとスムーズに走行そうこうできる。また渋滞じゅうたい混雑こんざつなどでも無用むようなシフトアップをけ、適度てきどなエンジンブレーキで惰性だせい走行そうこうおさえる効果こうかがある。ただし、さい高段こうだん以外いがいでロックアップがおこなわれない車種しゃしゅ存在そんざいするため、ラフなアクセル操作そうさによって燃費ねんぴ悪化あっかまね場合ばあいもある。エンジンをってもオフの状態じょうたい維持いじされるものがおおいが、一旦いったんエンジンをると、つぎ始動しどう自動的じどうてきにオンに復帰ふっきするものもある[注釈ちゅうしゃく 27][注釈ちゅうしゃく 28]一部いちぶ車種しゃしゅでは変速へんそくモードを選択せんたくするスイッチがついているものがあり、たとえば「POWER」「AUTO」「SNOW」や、「ECONO」「AUTO」「SNOW」などのような走行そうこうじょうきょうおうじてえられるものもある。このほかに、ホールドモードスイッチを採用さいようする車種しゃしゅもあり、スイッチをれるとDレンジでは2そくと3そくあいだ自動じどう変速へんそくとなり、Sレンジでは2そく、Lレンジでは1そくにそれぞれギアが固定こていされる。

脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ 通常つうじょう発進はっしんから最高さいこうそくまで2そくのみで走行そうこうし、とうざかなど必要ひつようおうじて手動しゅどうで1そくえる方式ほうしきで、1948ねんにGMが開発かいはつしたダイナフローと同様どうよう機能きのうつ。
  2. ^ ボルグワーナーが1950年代ねんだい末期まっきに、アメリカ市場いちばの3,000 ccきゅう乗用車じょうようしゃけに開発かいはつ1961ねん供給きょうきゅう開始かいしした、小型こがた中型ちゅうがたしゃ適合てきごうするトルコンしき3そくATである。世界せかい各国かっこくのメーカーがこれを購入こうにゅうして自社じしゃのモデルに搭載とうさいした。
  3. ^ ダイムラー・ベンツの7G-TRONICなど
  4. ^ レクサス・LS
  5. ^ フランス語ふらんすご油圧ゆあつギアボックスを意味いみするboîte de vitesses hydrauliqueりゃく
  6. ^ 変速へんそく変速へんそく自動じどうおこなうため、MTのシフトレバーとは機能きのうことなり、ことなる名称めいしょうばれる。
  7. ^ ロック解除かいじょボタンを使つかえば「制動せいどうとうけず」にチェンジ可能かのう
  8. ^ エンジンスイッチをOFF状態じょうたいでロック解除かいじょボタンを使つかって「N」にうごかしたのちエンジンスイッチをONにすれば「後退こうたいとうけず」にチェンジ可能かのう。またプッシュスタートしきのATしゃ場合ばあいブレーキをまなければエンジンがからないので「制動せいどうとうけず」に発進はっしん不可能ふかのうである。
  9. ^ えい: parking range
  10. ^ えい: reverse range
  11. ^ おとらない車種しゃしゅもある。日本にっぽんしゃおおくの車種しゃしゅでは「ピーピー」というブザーだが、ホンダしゃのほとんどの車種しゃしゅは「ピンポン、ピンポン」とる。またBMW、フォードやマツダの一部いちぶ車種しゃしゅなどに「ポーン、ポーン」とるものもある。
  12. ^ えい: neutral range
  13. ^ えい: drive range
  14. ^ えい: sports
  15. ^ えい: fourth
  16. ^ えい: third
  17. ^ えい: sports drive mode
  18. ^ ギア通常つうじょうよりおおきくなり、山道さんどう高速こうそく道路どうろでのしがらくになり、エンジンブレーキもDよりつよくかかる
  19. ^ えい: brake
  20. ^ 日産にっさんしゃで「B」レンジを車種しゃしゅはすべて電気でんき自動車じどうしゃとe-POWER(シリーズハイブリッド)しゃであり、厳密げんみつには多段ただんしきのATやCVTは装備そうびしていない。
  21. ^ えい: second gear
  22. ^ えい: low gear
  23. ^ トヨタのコラムATしゃ初代しょだいノアや2代目だいめイプサムなど)や、初代しょだいRVRはブレーキペダルからびたコントロールケーブルで機械きかいてき制御せいぎょしていた。
  24. ^ シフトロック解除かいじょ専用せんようのボタンをしたり、シフトレバー付近ふきんにキーをんだりしておこなう。メーカーによってはエンジンキーの位置いちがアクセサリー(ACC)の場合ばあいのみシフトロックがはたらかず、ブレーキペダルをまなくてもパーキングを解除かいじょできるものがある。また一部いちぶ輸入ゆにゅうしゃには、イグニッションスイッチをれると機械きかいてきにシフトロックを解除かいじょするものもある。
  25. ^ 日産にっさん・ジューク(1500 ccしゃ)では、ドライブモードセレクターの「SPORT」モードとの混同こんどうけるためCVTでありながら「オーバードライブスイッチ」の名称めいしょう使つかわれている。
  26. ^ 一般いっぱんてきに、4そくATの場合ばあいは3そく、5そくATの場合ばあいは4そく、6そくATの場合ばあいは4そくまたは5そく直結ちょっけつだん
  27. ^ 最近さいきんのホンダしゃではD3スイッチという名称めいしょうもちいている。O・Dスイッチとことなるてんは、オンとオフの関係かんけいぎゃくになる。また、エンジンをると自動的じどうてきにオフになる。
  28. ^ オーバードライブとなる変速へんそくだんがあり、かつオーバードライブスイッチのないATしゃでは、マニュアル変速へんそく可能かのうかもしくは「D3」(あるいは「3」)レンジが設定せっていされ、セレクトレバーによってオーバードライブスイッチと同等どうとう操作そうさ可能かのうにしている。

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参考さんこう文献ぶんけん

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関連かんれん項目こうもく

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