神社じんじゃとは、神様かみさまをお招まねきし、その場所ばしょにお鎮しずまりいただいた神様かみさまへのご奉仕ほうしをする場所ばしょであり、この神様かみさまへのご奉仕ほうしこそが「お祭まつり」なのです。「政せい」も「務つとむ」も「まつりごと」と読よみます。このことから広ひろく社会しゃかいに奉仕ほうしすることが、広ひろい意味いみでの「まつり」であることがわかります。
現在げんざい、神社じんじゃで行おこなわれているお祭まつりに、大おおきく分わけて次つぎの2種類しゅるいがあります。
神社じんじゃ自体じたいが行おこなう祭まつりには、その軽重けいちょうによって大祭たいさい、中ちゅう祭さい、小しょう祭さい、諸しょ祭まつりに分わけられます。大祭たいさいには例祭れいさいや祈年祭としごいのまつり、新嘗祭にいなめさいのほか神社じんじゃのご鎮座ちんざに関かかわるお祭まつりが、中ちゅう祭さいは歳旦さいたん祭さい、元始げんし祭さい、紀元きげん祭さい、昭和しょうわ祭さい、神かみ嘗奉祝祭しゅくさい、明治めいじ祭さい、天てん長ちょう祭さいなど皇室こうしつと関かかわりの深ふかいお祭まつりが区分くぶんされています。
氏子うじこ崇敬すうけい者しゃの依頼いらいに基もとづき行おこなわれる祭まつりは、入学にゅうがく・卒業そつぎょうや就職しゅうしょくや人生じんせいの節目ふしめに関かかわる報告ほうこく祭さい・祈願きがん祭さいなどが挙あげられ、神社じんじゃによっては諸しょ祭まつりとして行おこなわれます。また家内かない安全あんぜんや商売しょうばい繁盛はんじょう、安産あんざん、病気びょうき平癒へいゆ、厄除やくよけなどの諸しょ祈願きがん、さらにはお宮参みやまいりや七なな五ご三さん参まいりなどもこれにあたります。
いずれも神様かみさまに神饌しんせんを捧ささげることでしてご接待せったいを行おこない、神様かみさまに喜よろこんでいただき、祝詞のりとを奏上そうじょうすることで神様かみさまのご神徳しんとくをいただいて、皇室こうしつを始はじめ天下てんか、地域ちいきの安寧あんねいと発展はってん、さらには願ねがい事ごとをする氏子うじこ崇敬すうけい者しゃの繁栄はんえいをいのるものなのです。
(参照さんしょう『神道しんとうの基礎きそ知識ちしきと基礎きそ問題もんだい』184頁ぺーじ、『お宮みやと私わたしたち』126〜130頁ぺーじ参照さんしょう)