避妊 ひにん (ひにん、英語 えいご : birth control, fertility control, contraception, anticonception )は、望 のぞ まない妊娠 にんしん を防 ふせ ぐために何 なん らかの手法 しゅほう 、または器具 きぐ を使用 しよう することである[ 1] 。避妊 ひにん は古代 こだい から行 おこな われてきたが、効果 こうか 的 てき で安全 あんぜん な避妊 ひにん 手法 しゅほう は20世紀 せいき になってから利用 りよう できるようになった[ 2] 。避妊 ひにん の計画 けいかく や準備 じゅんび 、避妊 ひにん の利用 りよう を、家族 かぞく 計画 けいかく (英語 えいご 版 ばん ) (family planning)と呼 よ ぶ[ 3] [ 4] 。一部 いちぶ の人々 ひとびと は避妊 ひにん を倫理 りんり 的 てき 、宗教 しゅうきょう 的 てき 、または政治 せいじ 的 てき に望 のぞ ましくないことだと考 かんが え、避妊 ひにん 手段 しゅだん へのアクセスを制限 せいげん したり阻止 そし したりしている[ 2] 。
世界 せかい 保健 ほけん 機関 きかん (WHO)とアメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく 疾病 しっぺい 予防 よぼう センター (CDC)は、特定 とくてい の病状 びょうじょう を持 も つ女性 じょせい の避妊 ひにん 手法 しゅほう の安全 あんぜん 性 せい に関 かん するガイダンスを提供 ていきょう している[ 5] [ 6] 。もっとも効果 こうか 的 てき な避妊 ひにん 方法 ほうほう は、男性 だんせい の精 せい 管 かん 結紮 けっさつ 術 じゅつ および女性 じょせい の卵管 らんかん 結紮 けっさつ 術 じゅつ 、子宮 しきゅう 内 ない 避妊 ひにん 器具 きぐ (IUD)、避妊 ひにん インプラント(英語 えいご 版 ばん ) による不 ふ 妊 にん 手術 しゅじゅつ である[ 7] 。これに続 つづ いて効果 こうか 的 てき な方法 ほうほう は、経口 けいこう 避妊 ひにん 薬 やく 、避妊 ひにん パッチ(英語 えいご 版 ばん ) 、膣 ちつ リング(英語 えいご 版 ばん ) 、注射 ちゅうしゃ 可能 かのう な避妊 ひにん 薬 やく (英語 えいご 版 ばん ) など、ホルモン避妊 ひにん 薬 やく (英語 えいご 版 ばん ) がいくつかある[ 7] 。効果 こうか の低 ひく い避妊 ひにん 方法 ほうほう には、コンドーム 、ダイヤフラム (英語 えいご 版 ばん ) 、避妊 ひにん 用 よう スポンジ(英語 えいご 版 ばん ) などの物理 ぶつり 的 てき な障壁 しょうへき を導入 どうにゅう する方法 ほうほう や、生理 せいり 的 てき 変化 へんか を利用 りよう した方法 ほうほう (Fertility awareness (英語 えいご 版 ばん ) )がある[ 7] 。最 もっと も効果 こうか の低 ひく い避妊 ひにん 方法 ほうほう は、殺 ころせ 精子 せいし 剤 ざい と膣 ちつ 外 がい 射精 しゃせい である[ 7] 。男性 だんせい の精 せい 管 かん 切除 せつじょ は非常 ひじょう に効果 こうか 的 てき だが、通常 つうじょう は元 もと に戻 もど すことができない[ 7] 。他 た のすべての方法 ほうほう は、ほとんどは使用 しよう 停止 ていし の直後 ちょくご に元 もと に戻 もど すことができる[ 7] 。男性 だんせい 用 よう コンドームや女性 じょせい 用 よう コンドーム など使用 しよう したセーフセックス (英語 えいご 版 ばん ) は、性 せい 感染 かんせん 症 しょう の予防 よぼう にも役 やく に立 た つ[ 8] 。他 た の避妊 ひにん 方法 ほうほう は、性 せい 感染 かんせん 症 しょう は予防 よぼう できない[ 9] 。緊急 きんきゅう 避妊 ひにん 薬 やく を用 もち いると、避妊 ひにん せずに行 おこな われた性交 せいこう から72〜120時間 じかん 以内 いない に服用 ふくよう した場合 ばあい に、妊娠 にんしん を防 ふせ ぐことができる[ 10] [ 11] 。性的 せいてき な禁欲 きんよく (英語 えいご 版 ばん ) も避妊 ひにん の一 いち 形態 けいたい であると主張 しゅちょう する人 ひと もいるが、純血 じゅんけつ のみの性教育 せいきょういく (英語 えいご 版 ばん ) は、避妊 ひにん 教育 きょういく なしで実施 じっし された場合 ばあい 、10代の妊娠 にんしん を増加 ぞうか させる可能 かのう 性 せい がある[ 12] [ 13] 。
10代の若者 わかもの の場合 ばあい 、妊娠 にんしん は悪 わる い結果 けっか につながるリスクが高 たか くなる。包括 ほうかつ 的 てき な性教育 せいきょういく と避妊 ひにん へのアクセスにより、この年齢 ねんれい 層 そう の望 のぞ まない妊娠 にんしん (英語 えいご 版 ばん ) の割合 わりあい を減 へ らすことができることが分 わ かっている[ 14] [ 15] 。一般 いっぱん に若年 じゃくねん 層 そう はどのような避妊 ひにん 手法 しゅほう も利用 りよう できるが、インプラント、IUD、または膣 ちつ リングなどの長時間 ちょうじかん 作用 さよう 型 がた の可逆 かぎゃく 的 てき な避妊 ひにん 方法 ほうほう (英語 えいご 版 ばん ) は、10代の妊娠 にんしん 率 りつ を減 へ らせる可能 かのう 性 せい がより高 たか い[ 15] 。出産 しゅっさん 後 ご 、母乳 ぼにゅう だけで子供 こども を育 そだ てていない女性 じょせい は、わずか4〜6週間 しゅうかん で再 ふたた び妊娠 にんしん する可能 かのう 性 せい がある[ 16] 。避妊 ひにん の方法 ほうほう の中 なか には、出生 しゅっしょう 直後 ちょくご に開始 かいし できるものもあるが、開始 かいし を出産 しゅっさん 後 ご 最大 さいだい 6か月 げつ 遅 おく らせる必要 ひつよう があるものもある[ 16] 。母乳 ぼにゅう 育児 いくじ をしている女性 じょせい には、複 ふく 合 あい 経口 けいこう 避妊 ひにん 薬 やく をよりもプロゲスチンのみを使用 しよう する方法 ほうほう が好 この まれる[ 16] 。閉経 へいけい に達 たっ した女性 じょせい は、最後 さいご の月経 げっけい から1年間 ねんかん 避妊 ひにん を継続 けいぞく することが推奨 すいしょう されている[ 16] 。
開発途上国 かいはつとじょうこく では、避妊 ひにん を望 のぞ んでいる女性 じょせい の約 やく 2億 おく 2200万 まん 人 にん が現代 げんだい の避妊 ひにん 手法 しゅほう を利用 りよう できない[ 17] [ 18] 。開発途上国 かいはつとじょうこく での避妊 ひにん の使用 しよう により、妊娠 にんしん 中 ちゅう または妊娠 にんしん 前後 ぜんこう の死亡 しぼう (英語 えいご 版 ばん ) 数 かず は40%減少 げんしょう し(2008年 ねん には約 やく 270,000人 にん の死亡 しぼう が防 ふせ げた)、避妊 ひにん の完全 かんぜん な需要 じゅよう が満 み たされれば、死亡 しぼう 数 すう を70%防止 ぼうし できる[ 19] [ 20] 。避妊 ひにん を行 おこな って妊娠 にんしん 間 あいだ の期間 きかん を長 なが くすることで、成人 せいじん 女性 じょせい の出産 しゅっさん の結果 けっか と子供 こども の生存 せいぞん 率 りつ を改善 かいぜん することができる[ 19] 。開発途上国 かいはつとじょうこく では、女性 じょせい の収入 しゅうにゅう 、資産 しさん 、体重 たいじゅう 、子供 こども の学校 がっこう 教育 きょういく と健康 けんこう のすべては、避妊 ひにん へのアクセスが改善 かいぜん することで向上 こうじょう することがわかっている[ 21] 。避妊 ひにん により、扶養 ふよう される子供 こども が少 すく なくなり、労働 ろうどう に参加 さんか する女性 じょせい が多 おお くなり、希少 きしょう な資源 しげん の利用 りよう を減 へ らすことができるため、経済 けいざい 成長 せいちょう の促進 そくしん に貢献 こうけん できる[ 21] [ 22] 。
避妊 ひにん そのものは、世界 せかい 各地 かくち で古 ふる くから行 おこな われているが、第 だい 二 に 次 じ 世界 せかい 大戦 たいせん 以前 いぜん の日本 にっぽん においては避妊 ひにん の知識 ちしき は少 すく なく、確実 かくじつ 性 せい も低 ひく かった。ようやく戦後 せんご に普及 ふきゅう し始 はじ め、教育 きょういく 機関 きかん では性教育 せいきょういく の一環 いっかん として避妊 ひにん を教 おし える所 ところ もあるが、これには賛否 さんぴ 両論 りょうろん がある[要 よう 出典 しゅってん ] 。
アフリカ などでは、児童 じどう 就労 しゅうろう を目的 もくてき とした出産 しゅっさん や医療 いりょう の進歩 しんぽ 、戦争 せんそう や部族 ぶぞく 間 あいだ 抗 こう 争 そう の減少 げんしょう の一方 いっぽう で、避妊 ひにん 知識 ちしき や避妊 ひにん 具 ぐ の普及 ふきゅう が遅 おく れているため、人口 じんこう の急激 きゅうげき な増加 ぞうか の原因 げんいん の一 ひと つになっているとされる。また、元々 もともと アフリカでは貧困 ひんこん 家庭 かてい が多 おお く、避妊 ひにん 具 ぐ が高価 こうか であるが故 ゆえ に、その普及 ふきゅう を遅 おく らせている要因 よういん の一 ひと つになっている[要 よう 出典 しゅってん ] 。
パールインデックス(PI)
前述 ぜんじゅつ のとおり、完全 かんぜん な避妊 ひにん 法 ほう は存在 そんざい しないが、よく議論 ぎろん されるのが「避妊 ひにん の効果 こうか 」である。その避妊 ひにん の効果 こうか を示 しめ す一般 いっぱん 的 てき な指標 しひょう が、パールインデックス (PI 、パール指数 しすう )である。パールインデックスとは、ある避妊 ひにん 法 ほう を1年間 ねんかん 用 もち いた場合 ばあい に、避妊 ひにん に失敗 しっぱい する確 かく 率 りつ (厳密 げんみつ な定義 ていぎ ではないが、妊娠 にんしん する確 かく 率 りつ ともいえる)を示 しめ すものである。名称 めいしょう は、アメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく の生物 せいぶつ 学者 がくしゃ 、生物 せいぶつ 遺伝 いでん 学者 がくしゃ のレイモンド・パール(Raymond Pearl)の名前 なまえ にちなむ。
例 たと えば、ある避妊 ひにん 法 ほう のパールインデックスが3の場合 ばあい 、その避妊 ひにん 法 ほう のみを1年間 ねんかん 使 つか った女性 じょせい のうち3%の人数 にんずう が妊娠 にんしん するということになる。避妊 ひにん をしなかった場合 ばあい のパールインデックスは85程度 ていど といわれている。これは、避妊 ひにん をまったくしなかった(もしくは妊娠 にんしん を望 のぞ んでいる)カップルの女性 じょせい が1年 ねん 後 ご に妊娠 にんしん している率 りつ が85%程度 ていど であることを示 しめ す。
PIの計算 けいさん 法 ほう
PIは「100人 にん の女性 じょせい が1年間 ねんかん 避妊 ひにん 」または「10人 にん の女性 じょせい が10年間 ねんかん 避妊 ひにん 」した場合 ばあい の「100女性 じょせい 年 ねん 」を用 もち いて算出 さんしゅつ される。PIはあくまで避妊 ひにん 方法 ほうほう を数値 すうち 化 か し、各々 おのおの の避妊 ひにん 効果 こうか を比較 ひかく するための数値 すうち であり、避妊 ひにん 効果 こうか 自体 じたい を算出 さんしゅつ するものではない。
PIの算出 さんしゅつ には3つの数値 すうち が必要 ひつよう である。
何 なん ヶ月 かげつ 間 あいだ 避妊 ひにん 検証 けんしょう が行 おこな われたか、または避妊 ひにん 中 ちゅう の月経 げっけい 回数 かいすう 。
妊娠 にんしん 回数 かいすう 。
検証 けんしょう 完了 かんりょう 理由 りゆう (妊娠 にんしん が0、その他 た が1。下記 かき Bを参照 さんしょう )。
PIの算出 さんしゅつ には2つの方法 ほうほう がある。
妊娠 にんしん 回数 かいすう を避妊 ひにん 検証 けんしょう の合計 ごうけい 月 がつ で割 わ り、1200を掛 か ける。
妊娠 にんしん 回数 かいすう を月経 げっけい 回数 かいすう で割 わ り、1300を掛 か ける(1300を掛 か けるのは月経 げっけい の平均 へいきん 的 てき 期間 きかん が28日間 にちかん 、年間 ねんかん 13回 かい ほどだからである)。
一般 いっぱん 的 てき に検証 けんしょう 結果 けっか には2つのPIが表示 ひょうじ される。
(A)実 じつ 使用 しよう 例 れい :すべての妊娠 にんしん 回数 かいすう と検証 けんしょう 期間 きかん が含 ふく まれる。
(B)完璧 かんぺき 使用 しよう 例 れい :検証 けんしょう 中 ちゅう 避妊 ひにん 方法 ほうほう を誤 あやま り、妊娠 にんしん してしまった例 れい は除外 じょがい して計算 けいさん 。
PIの信憑 しんぴょう 性 せい
統計 とうけい 的 てき にPIは0 - 100の間 あいだ ではあるものの、科学 かがく 的 てき に「実験 じっけん 失敗 しっぱい 」の確 かく 率 りつ を含 ふく めるとPIはパーセントで表 あらわ せない数値 すうち であることがわかる。避妊 ひにん 方法 ほうほう の検証 けんしょう に参加 さんか した女性 じょせい 達 たち が皆 みな 1か月 げつ 目 め で妊娠 にんしん してしまったら、PIは1200 - 1300のパーフェクトな数値 すうち となってしまう。これはPIがパーセントで表 あらわ すPearl Rate(パール率 りつ )からそうでないPearl Index(パール指数 しすう )と呼 よ ばれるようになった由来 ゆらい でもある。
また避妊 ひにん 実験 じっけん を行 おこな う被験者 ひけんしゃ の国柄 くにがら 、人種 じんしゅ 、年齢 ねんれい 、学歴 がくれき などにより避妊 ひにん 失敗 しっぱい 率 りつ は激変 げきへん し、PIにも大 おお きく影響 えいきょう する。もちろん健康 けんこう 的 てき で妊娠 にんしん しやすいカップルから妊娠 にんしん し、不健康 ふけんこう で不 ふ 妊 にん 性 せい のカップルは避妊 ひにん しなくても妊娠 にんしん できないこと、避妊 ひにん 道具 どうぐ は使用 しよう 方法 ほうほう を練習 れんしゅう するほど効果 こうか が上 あ がることなどは数値 すうち 化 か されていない。さらには避妊 ひにん 方法 ほうほう への不満 ふまん 、妊娠 にんしん 願望 がんぼう 、避妊 ひにん 方法 ほうほう の副作用 ふくさよう 、後日 ごじつ 検証 けんしょう に現 あらわ れない被験者 ひけんしゃ などはPIに反映 はんえい することができない。
だからといってPIに信憑 しんぴょう 性 せい がなくなるわけではない。科学 かがく 的 てき 根拠 こんきょ にだけ基 もと づいた指数 しすう であることを踏 ふ まえた上 うえ で避妊 ひにん 検証 けんしょう 実験 じっけん の状況 じょうきょう を勘案 かんあん して、PIをどれだけ重視 じゅうし すべきかを検討 けんとう すべきである。
避妊 ひにん 方法 ほうほう
使用 しよう 開始 かいし 後 ご 1年間 ねんかん に妊娠 にんしん する確 かく 率 りつ [ 23] [ 24]
避妊 ひにん 方法 ほうほう
典型 てんけい 的 てき な使用 しよう の場合 ばあい
完璧 かんぺき に使用 しよう した場合 ばあい
避妊 ひにん をしない
85%
85%
複 ふく 合 あい 経口 けいこう 避妊 ひにん 薬 やく
9%
0.3%
プロゲスチンのみのピル
13%
1.1%
不 ふ 妊 にん 手術 しゅじゅつ (女性 じょせい )
0.5%
0.5%
不 ふ 妊 にん 手術 しゅじゅつ (男性 だんせい )
0.15%
0.1%
コンドーム(女性 じょせい )
21%
5%
コンドーム(男性 だんせい )
18%
2%
銅 どう の子宮 しきゅう 内 ない 避妊 ひにん 器具 きぐ (IUD)
0.8%
0.6%
ホルモンの子宮 しきゅう 内 ない 避妊 ひにん 器具 きぐ (IUD)
0.2%
0.2%
避妊 ひにん パッチ
9%
0.3%
膣 ちつ リング
9%
0.3%
MPA の注射 ちゅうしゃ
6%
0.2%
避妊 ひにん 用 よう インプラント
0.05%
0.05%
ダイヤフラムと殺 さつ 精子 せいし 剤 ざい
12%
6%
生理 せいり 的 てき 変化 へんか を利用 りよう した方法 ほうほう (Fertility awareness)
24%
0.4–5%
膣 ちつ 外 がい 射精 しゃせい
22%
4%
泌乳性 せい 無 む 月経 げっけい 法 ほう (6ヶ月 かげつ の失敗 しっぱい 率 りつ )
0–7.5%[ 25]
<2%[ 26]
避妊 ひにん 具 ぐ の使用 しよう
コンドーム
コンドームはラテックス やポリウレタン の薄膜 うすまく をサック状 じょう にした避妊 ひにん 具 ぐ で、膣 ちつ に挿入 そうにゅう する前 まえ に勃起 ぼっき した状態 じょうたい のペニス にかぶせて使用 しよう する。避妊 ひにん 具 ぐ の中 なか で最 もっと も一般 いっぱん 的 てき に使用 しよう される避妊 ひにん 具 ぐ である(PI:3% - 14%程度 ていど )。確実 かくじつ な避妊 ひにん のためには勃起 ぼっき 直後 ちょくご に装着 そうちゃく することがすすめられる。また、勃起 ぼっき したペニスの大 おお きさに適応 てきおう したコンドームを使用 しよう しないと、行為 こうい 中 ちゅう にコンドームが外 はず れる可能 かのう 性 せい があるため、自身 じしん (パートナー)の勃起 ぼっき したペニスの大 おお きさを測定 そくてい して、大 おお きさに応 おう じたコンドームを使用 しよう しなければならない。
勃起 ぼっき 時 じ のペニスの参考 さんこう サイズは、コンドーム を参照 さんしょう のこと。ペニスの太 ふと さにあわせて多様 たよう なサイズが用意 ようい されており、SSやLLは店頭 てんとう になくともECサイト で気軽 きがる に購入 こうにゅう できる。効果 こうか を確実 かくじつ にするために、適切 てきせつ なサイズのコンドームを選択 せんたく することが望 のぞ まれる。
単 たん に「コンドーム」と言 い うと男性 だんせい が装着 そうちゃく する避妊 ひにん 具 ぐ を指 さ すが、女性 じょせい 器 き に装着 そうちゃく する女性 じょせい 用 よう コンドームも市販 しはん されている。
ペッサリー
ペッサリーの装着 そうちゃく 位置 いち
避妊 ひにん 用 よう のペッサリー は、膣 ちつ より挿入 そうにゅう するゴム状 じょう の避妊 ひにん 具 ぐ で、本来 ほんらい は子宮 しきゅう の位置 いち を直 なお すための道具 どうぐ である。子宮 しきゅう 口 こう にかぶせるように指 ゆび で挿入 そうにゅう し、通常 つうじょう は殺 ころせ 精子 せいし 剤 ざい と併用 へいよう するが、現在 げんざい では殆 ほとん ど使 つか われていない。精子 せいし が膣 ちつ 内 ない に入 はい っても子宮 しきゅう に達 たっ せず避妊 ひにん することができる。装着 そうちゃく 状態 じょうたい が見 み えないため正 ただ しく装着 そうちゃく するのが難 むずか しい。
装着 そうちゃく 方法 ほうほう については指導 しどう が必要 ひつよう であり、避妊 ひにん の確 かく 率 りつ もあまり高 たか くなく(PI:6 - 20程度 ていど )最近 さいきん ではあまり使用 しよう されない。また、人 ひと によって適 てき したサイズ・形状 けいじょう などが異 こと なるため、薬局 やっきょく では販売 はんばい されておらず、入手 にゅうしゅ するためには産婦人科 さんふじんか 医 い の診察 しんさつ を受 う ける必要 ひつよう がある。ペッサリーは避妊 ひにん の目的 もくてき 以外 いがい にも、膀胱 ぼうこう 脱 だっ や子宮 しきゅう 下垂 かすい 、子宮 しきゅう 脱 だっ の矯正 きょうせい にも使用 しよう される。
子宮 しきゅう 内 ない 避妊 ひにん 用具 ようぐ (IUD)
銅 どう 付加 ふか IUD 「パラガード (英語 えいご 版 ばん ) 」T 380A
子宮 しきゅう 内 ない 避妊 ひにん 用具 ようぐ にはリング状 じょう ・ループ状 じょう ・コイル状 じょう など様々 さまざま な形 かたち がある。これを病院 びょういん において子宮 しきゅう 内 うち に挿入 そうにゅう しておくと体 からだ 機能 きのう としての異物 いぶつ 排除 はいじょ 機能 きのう が働 はたら き、受精卵 じゅせいらん の着 ちゃく 床 ゆか を妨 さまた げることで妊娠 にんしん を防 ふせ ぐ。避妊 ひにん の確 かく 率 りつ はあまり高 たか くなかったが近年 きんねん の改良 かいりょう により避妊 ひにん の確 かく 率 りつ は高 たか くなっているとされる。日本 にっぽん では単純 たんじゅん タイプに加 くわ え、銅 どう 付加 ふか タイプ(PI:0.6 - 0.8程度 ていど )が認 みと められている。Intra-uterine (Contraceptive) Deviceの頭文字 かしらもじ をとってIUD(あるいはIUCD)とも呼 よ ばれる。日本 にっぽん ではリング状 じょう のものが早 はや くから普及 ふきゅう したため「避妊 ひにん リング」と呼 よ ばれることも多 おお い。月経 げっけい が終了 しゅうりょう してから4、5日 にち の間 あいだ に装着 そうちゃく する。副作用 ふくさよう として月経 げっけい の出血 しゅっけつ 量 りょう 増加 ぞうか や期間 きかん 延長 えんちょう 、下腹 かふく 痛 つう 、不正 ふせい 性器 せいき 出血 しゅっけつ が起 お きる場合 ばあい がある。ある製品 せいひん では総 そう 症例 しょうれい 1,047例 れい 中 ちゅう 602例 れい (57.5%)に使用 しよう に関係 かんけい する副作用 ふくさよう が認 みと められ、主 おも な副作用 ふくさよう としては月経 げっけい 異常 いじょう 269件 けん )(25.7%)、過多 かた 月経 げっけい 136件 けん (13.0%)、月経 げっけい 中間 なかま 期 き 出血 しゅっけつ 120件 けん (11.5%)、腹痛 はらいた 116件 けん (11.1%)、疼痛 とうつう 111件 けん (10.6%)、白帯下 はくたいげ 108件 けん (10.3%)等 とう であった[ 27] 。また、IUDが子宮 しきゅう から飛 と び出 だ してくる滑脱 かつだつ 、子宮 しきゅう の壁 かべ を突 つ き破 やぶ る穿孔 せんこう 、骨盤 こつばん 内 ない 炎症 えんしょう 性 せい 疾患 しっかん (PID)、挿入 そうにゅう 後 ご の子宮 しきゅう や卵管 らんかん に感染 かんせん などの有害 ゆうがい 事象 じしょう がある。誰 だれ でも使用 しよう できるわけではなく、先天 せんてん 性 せい 心 こころ 疾患 しっかん 又 また は心臓 しんぞう 弁膜 べんまく 症 しょう の患者 かんじゃ には慎重 しんちょう な使用 しよう が求 もと められる。また使用 しよう ができないケースとしては通常 つうじょう 、出血 しゅっけつ 性 せい 素因 そいん のある女性 じょせい や診断 しんだん の確定 かくてい していない異常 いじょう 性器 せいき 出血 しゅっけつ のある人 ひと 、妊娠 にんしん のしたことのない人 ひと や子宮 しきゅう 外 がい 妊娠 にんしん をしたことがある人 ひと 、貧血 ひんけつ を伴 ともな う過多 かた 月経 げっけい のある人 ひと 、性 せい 感染 かんせん 症 しょう や性器 せいき 感染 かんせん 症 しょう のある人 ひと 、頸管炎 えん 又 また は腟 ちつ 炎 えん の患者 かんじゃ や産婦人科 さんふじんか 領域 りょういき 外 がい であっても重 じゅう 篤 あつし な疾患 しっかん のある患者 かんじゃ 、先天 せんてん 性 せい ・後天 こうてん 性 せい の子宮 しきゅう 形体 けいたい 異常 いじょう のある女性 じょせい などがある。また普通 ふつう の妊娠 にんしん は防 ふせ げても、子宮 しきゅう 外 がい 妊娠 にんしん は防 ふせ げない。また、定期 ていき 検診 けんしん と数 すう 年 ねん に一 いち 度 ど の取替 とりか えが必要 ひつよう である。
ミレーナ
子宮 しきゅう 内 ない 避妊 ひにん システム「ミレーナ」
挿入 そうにゅう 方法 ほうほう 、形状 けいじょう はIUDと同 おな じだが、中央 ちゅうおう の部分 ぶぶん から黄体 おうたい ホルモン (女性 じょせい ホルモン の一種 いっしゅ )が持続 じぞく 的 てき に子宮 しきゅう 内 ない に放出 ほうしゅつ されるのが特徴 とくちょう であることから、「レボノルゲストレル放出 ほうしゅつ 子宮 しきゅう 内 ない 避妊 ひにん システム」と呼 よ ばれることとなった。黄体 おうたい ホルモンは子宮 しきゅう 頸管 (子宮 しきゅう の入 い り口 くち )の粘膜 ねんまく を変化 へんか させ精子 せいし の侵入 しんにゅう を防 ふせ ぎ、また子宮 しきゅう 内 ない 膜 まく の増殖 ぞうしょく を抑制 よくせい し、受精卵 じゅせいらん の着 き 床 ゆか を防 ふせ ぐ作用 さよう がある。それに伴 ともな う倫理 りんり 的 てき 問題 もんだい は子宮 しきゅう 内 ない 避妊 ひにん 用具 ようぐ (IUD)と同 おな じである。ミレーナは1970年代 ねんだい に開発 かいはつ が始 はじ まり1990年 ねん にフィンランドで初 はじ めて承認 しょうにん ・発売 はつばい された。月経 げっけい が終了 しゅうりょう してから4、5日 にち の間 あいだ に装着 そうちゃく する。ただし使 つか い続 つづ けていると無 む 月経 げっけい になる可能 かのう 性 せい もあるが、除去 じょきょ すれば直 す ぐに月経 げっけい が戻 もど り妊娠 にんしん 可能 かのう となる。使 つか い始 はじ めてから数 すう ヶ月 かげつ の間 あいだ は子宮 しきゅう 内 ない 膜 まく への刺激 しげき などで月経 げっけい 時 じ 以外 いがい にも少量 しょうりょう の出血 しゅっけつ が続 つづ く場合 ばあい もあり、出産 しゅっさん 経験 けいけん の無 な い人 ひと は子宮 しきゅう 口 こう が開 ひら いていないため挿入 そうにゅう 時 じ に痛 いた むこともある。過多 かた 月経 げっけい の女性 じょせい には推奨 すいしょう できないIUDと異 こと なり、ミレーナでは月経 げっけい 時 じ の出血 しゅっけつ 量 りょう が軽減 けいげん される。また、IUDと同様 どうよう に子宮 しきゅう から飛 と び出 だ してくる滑脱 かつだつ 、子宮 しきゅう の壁 かべ を突 つ き破 やぶ る穿孔 せんこう のリスクがある。
他 た の副作用 ふくさよう としては、総 そう 症例 しょうれい 482例 れい 中 ちゅう 428例 れい (88.8%)に副作用 ふくさよう が認 みと められ、主 おも な副作用 ふくさよう は月経 げっけい 異常 いじょう (過 か 長月 ながつき 経 けい ,月経 げっけい 周期 しゅうき 異常 いじょう 等 とう )379例 れい (78.6%)、卵巣 らんそう 嚢胞 のうほう 61例 れい (12.7%)、除去 じょきょ 後 ご の消 しょう 退出 たいしゅつ 血 ち 57例 れい (11.8%)、月経 げっけい 中間 なかま 期 き 出血 しゅっけつ 48例 れい (10.0%)、腹痛 はらいた 38例 れい (7.9%) 等 とう [ 28] 。誰 だれ でも使用 しよう できるわけではなく、性器 せいき 癌 がん 及 およ びその疑 うたが いのある人 ひと 、黄体 おうたい ホルモン依存 いぞん 性 せい 腫瘍 しゅよう 及 およ びその疑 うたが いのある人 ひと 、診断 しんだん の確定 かくてい していない異常 いじょう 性器 せいき 出血 しゅっけつ のある人 ひと 、先天 せんてん 性 せい ・後天 こうてん 性 せい の子宮 しきゅう の形態 けいたい 異常 いじょう (子宮 しきゅう 腔の変形 へんけい を来 きた しているような子宮 しきゅう 筋腫 きんしゅ を含 ふく む)、性 せい 感染 かんせん 症 しょう になったことがある又 また は性器 せいき 感染 かんせん 症 しょう のある人 ひと 、頸管炎 えん 又 また は腟 ちつ 炎 えん の患者 かんじゃ 、再発 さいはつ 性 せい 又 また は現在 げんざい PIDの患者 かんじゃ 、子宮 しきゅう 外 がい 妊娠 にんしん や分娩 ぶんべん 後 ご 子宮 しきゅう 内 ない 膜 まく 炎 えん 又 また は感染 かんせん 性 せい 流産 りゅうざん になったことのある人 ひと 、重 じゅう 篤 あつし な肝 かん 障害 しょうがい 又 また は肝 きも 腫瘍 しゅよう の患者 かんじゃ 、妊婦 にんぷ 又 また は妊娠 にんしん している可能 かのう 性 せい のある女性 じょせい には使用 しよう できない。また、先天 せんてん 性 せい 心 こころ 疾患 しっかん 又 また は心臓 しんぞう 弁膜 べんまく 症 しょう の患者 かんじゃ 、糖尿 とうにょう 病 びょう 患者 かんじゃ 、肝 かん 障害 しょうがい のある患者 かんじゃ には副作用 ふくさよう があるため、慎重 しんちょう な使用 しよう が求 もと められる。使 つか い始 はじ めてから数 すう ヶ月 かげつ の間 あいだ は子宮 しきゅう 内 ない 膜 まく への刺激 しげき などで月経 げっけい 時 じ 以外 いがい にも少量 しょうりょう の出血 しゅっけつ が続 つづ く場合 ばあい もあり、出産 しゅっさん 経験 けいけん の無 な い人 ひと は子宮 しきゅう 口 こう が開 ひら いていないため挿入 そうにゅう 時 じ に痛 いた むこともある。IUDと同様 どうよう 、定期 ていき 的 てき な検診 けんしん と数 すう 年 ねん に一 いち 度 ど の取替 とりか えが必要 ひつよう である。
薬品 やくひん の使用 しよう
ピル(避妊 ひにん 用 よう ピル)
内服 ないふく 用 よう の避妊 ひにん 用 よう 女性 じょせい ホルモン剤 ざい のこと。経口 けいこう 避妊 ひにん 薬 やく (OC)とも呼 よ ばれる。
ピルを女性 じょせい が服用 ふくよう することにより、人工 じんこう 的 てき に排卵 はいらん 終了 しゅうりょう 後 ご の黄体 おうたい 期 き と同様 どうよう な内分泌 ないぶんぴつ 状態 じょうたい を持続 じぞく させることで排卵 はいらん を停止 ていし させる。正 まさ しく服用 ふくよう した場合 ばあい の避妊 ひにん の確 かく 率 りつ はそれなりにある(PI:0.1-5程度 ていど )。避妊 ひにん 以外 いがい にも生理 せいり 時期 じき の調整 ちょうせい や月経 げっけい 困難 こんなん 症 しょう (生理 せいり に伴 ともな う重 おも い症状 しょうじょう )の緩和 かんわ 、子宮 しきゅう 内 ない 膜 まく 症 しょう の治療 ちりょう などに使 つか われる。一方 いっぽう で人 ひと により血栓 けっせん 症 しょう 、肥満 ひまん などの副作用 ふくさよう が出 で る場合 ばあい もあるので入手 にゅうしゅ には医療 いりょう 機関 きかん の受診 じゅしん が必要 ひつよう である。
副作用 ふくさよう としては、体重 たいじゅう の増加 ぞうか (肥満 ひまん )、偏頭痛 へんずつう 、吐 は き気 け 、嘔吐 おうと 、イライラ、性欲 せいよく 減退 げんたい 、むくみ 、膣 ちつ 炎 えん 、肝 かん 機能 きのう 障害 しょうがい 、長期 ちょうき 服用 ふくよう による発癌 はつがん 性 せい などの可能 かのう 性 せい が指摘 してき されている。子宮 しきゅう 筋腫 きんしゅ 、糖尿 とうにょう 病 びょう を悪化 あっか させる可能 かのう 性 せい もある。ピルの主要 しゅよう な副作用 ふくさよう としては血栓 けっせん 症 しょう があげられる。
ピルは、血栓 けっせん が起 お こるリスクを3 - 5倍 ばい 引 ひ き上 あ げるとされ、イギリス では10年間 ねんかん に104人 にん が血栓 けっせん 症 しょう で死亡 しぼう した。日本 にっぽん でも、医薬品 いやくひん の安全 あんぜん を管理 かんり する独立 どくりつ 行政 ぎょうせい 法人 ほうじん 医薬品 いやくひん 医療 いりょう 機器 きき 総合 そうごう 機構 きこう の集計 しゅうけい によると、2008年 ねん - 2013年 ねん 上半期 かみはんき に、日本 にっぽん で使用 しよう されたピルに関 かん して、血 ち の固 かた まりが血管 けっかん をふさぐ血栓 けっせん の重 じゅう 症例 しょうれい 361件 けん が副作用 ふくさよう として報告 ほうこく されていた。その中 なか で死亡 しぼう 例 れい は11件 けん あり10代1人 にん 、20代 だい 2人 にん 、30代 だい 4人 にん 、40代 だい 1人 にん 、50代 だい 2人 にん 、不明 ふめい 1人 にん だった[ 29] 。
発癌 はつがん 性 せい に関 かん しては、国際 こくさい がん研究 けんきゅう 機関 きかん によるIARC発 はつ がん性 せい リスク一覧 いちらん で、「経口 けいこう 避妊 ひにん 薬 やく の常用 じょうよう 」に関 かん して「Group1 ヒトに対 たい する発癌 はつがん 性 せい が認 みと められる」と評価 ひょうか されている。また、喫煙 きつえん を伴 ともな うと心臓 しんぞう ・循環 じゅんかん 器 き 系 けい への副作用 ふくさよう が高 たか まるため、ピルを服用 ふくよう するなら喫煙 きつえん をしないことが望 のぞ ましい。
ピルを服用 ふくよう できない場合 ばあい としては、乳 にゅう がん ・子宮 しきゅう 体 たい がん ・子宮 しきゅう 頸がん ・子宮 しきゅう 筋腫 きんしゅ の患者 かんじゃ 及 およ び疑 うたが いのある人 ひと 、原因 げんいん 不明 ふめい の出血 しゅっけつ や血栓 けっせん 症 しょう を起 お こしたことがあるがある人 ひと 及 およ び肺 はい 塞 ふさが 栓 せん 症 しょう ・冠動脈 かんどうみゃく 疾患 しっかん ・血栓 けっせん 症 しょう 静脈 じょうみゃく 炎 えん ・脳 のう 血管 けっかん 障害 しょうがい の患者 かんじゃ やこれらの病気 びょうき にこれまでにかかったことがある、その疑 うたが いのある人 ひと 、片 かた 頭痛 ずつう の患者 かんじゃ 、糖尿 とうにょう 病 びょう 患者 かんじゃ 、高血圧 こうけつあつ の人 ひと 、35歳 さい 以上 いじょう で1日 にち 15本 ほん 以上 いじょう のタバコを吸 す う人 ひと 、コレステロール値 ち や中性 ちゅうせい 脂肪 しぼう の高 たか い人 ひと 、腎臓 じんぞう や肝臓 かんぞう に病気 びょうき のある人 ひと 、以前 いぜん 妊娠 にんしん した時 とき に持続 じぞく 的 てき なかゆみまたは黄疸 おうだん や妊娠 にんしん ヘルペス の症状 しょうじょう が出 で たことのある人 ひと 。
また肥満 ひまん や40歳 さい 以上 いじょう の人 ひと 、子宮 しきゅう 筋腫 きんしゅ のある人 ひと などには慎重 しんちょう な投与 とうよ が求 もと められる。かつては中 ちゅう 用量 ようりょう ピルが用 もち いられていたが、副作用 ふくさよう のリスクの低減 ていげん を目的 もくてき として低 てい 用量 ようりょう ピル、超 ちょう 低 てい 用量 ようりょう ピルが開発 かいはつ された。
日本 にっぽん でのピルの承認 しょうにん は、他 た 先進 せんしん 国 こく と比較 ひかく して酷 ひど く遅 おく れ、ピルの発見 はっけん から40年間 ねんかん の年月 としつき を必要 ひつよう とした(アメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく では1960年代 ねんだい に認可 にんか されている)。日本 にっぽん では、まず最初 さいしょ に治療 ちりょう 目的 もくてき の中 なか 用量 ようりょう ピルが最初 さいしょ に認可 にんか されたが、避妊 ひにん を目的 もくてき としたものではなく、副作用 ふくさよう も強 つよ かった。1998年 ねん やっと避妊 ひにん 目的 もくてき の低 てい 用量 ようりょう ピルが認可 にんか された。2010年 ねん に超 ちょう 低 てい 用量 ようりょう ピルが月経 げっけい 困難 こんなん 症 しょう の治療 ちりょう 薬 やく として認可 にんか されたが、避妊 ひにん 用 よう としては低 てい 用量 ようりょう ピルが主流 しゅりゅう になっている。
インプラント
プロゲステロン を含有 がんゆう した徐 じょ 放 ひ 性 せい のスティックを女性 じょせい の上腕 じょうわん の皮下 ひか に埋没 まいぼつ させ、長期間 ちょうきかん にわたって避妊 ひにん 効果 こうか を発揮 はっき させるもの[ 30] 。処置 しょち は局所 きょくしょ 麻酔 ますい で簡便 かんべん に実施 じっし できる。アメリカでは1回 かい の挿入 そうにゅう によって3年間 ねんかん の避妊 ひにん 効果 こうか が得 え られる。避妊 ひにん 効果 こうか もピルより高 たか い。3年 ねん 後 ご あるいは妊娠 にんしん を望 のぞ む時 とき は切開 せっかい してスティックを取 と り出 だ す必要 ひつよう があるのが欠点 けってん であり、挿入 そうにゅう 時 じ よりも手間 てま がかかる[ 30] 。日本 にっぽん では未 み 認可 にんか 。
皮膚 ひふ パッチ剤 ざい
エブラ (EVRA) 避妊 ひにん パッチなど。エストロゲン とプロゲステロンを含有 がんゆう したパッチ剤 ざい を女性 じょせい の皮膚 ひふ に貼 は ることによって避妊 ひにん 効果 こうか を発揮 はっき する[ 30] 。1枚 まい のパッチ剤 ざい で1週間 しゅうかん の避妊 ひにん が出来 でき る[ 30] 。日本 にっぽん では未 み 認可 にんか であるが、個人 こじん の責任 せきにん で自己 じこ 使用 しよう できる避妊 ひにん 薬 やく なので[ 31] 個人 こじん 輸入 ゆにゅう されている。
注射 ちゅうしゃ 剤 ざい
プロゲステロンを皮下 ひか ないし筋肉 きんにく 注射 ちゅうしゃ する避妊 ひにん 法 ほう [ 30] 。3か月 げつ 毎 ごと の注射 ちゅうしゃ が必要 ひつよう [ 30] 。注射 ちゅうしゃ の中止 ちゅうし によって、半分 はんぶん の女性 じょせい が半年 はんとし 以内 いない に生殖 せいしょく 能力 のうりょく を回復 かいふく するが、最長 さいちょう 1年 ねん かかる場合 ばあい もあるとされる[ 30] 。日本 にっぽん では未 み 認可 にんか 。
殺 ころせ 精子 せいし 剤 ざい
精子 せいし を殺 ころ す作用 さよう のある薬剤 やくざい を性交 せいこう の一定 いってい 時間 じかん 前 まえ に膣 ちつ 内 ない に挿入 そうにゅう し、避妊 ひにん を行 おこな う。ピルのような全身 ぜんしん の副作用 ふくさよう がなく、女性 じょせい 自身 じしん の手 て で避妊 ひにん できるという利点 りてん がある。欠点 けってん は錠剤 じょうざい やフィルム状 じょう の製品 せいひん は膣 ちつ 内奥 ないおう に留置 りゅうち するのにコツが必要 ひつよう であり、溶解 ようかい するのに時間 じかん が掛 か かるので、初心者 しょしんしゃ では失敗 しっぱい しやすく、避妊 ひにん の確 かく 率 りつ はあまり高 たか くない(PI:6-26程度 ていど )。そのため、他 た の避妊 ひにん 方法 ほうほう との併用 へいよう が好 この ましい。
また、性交 せいこう 後 ご に薬剤 やくざい が流 なが れ出 で て下着 したぎ やシーツが汚 よご れやすいという欠点 けってん や、薬剤 やくざい によるアレルギー で外 そと 陰部 いんぶ 炎 えん を起 お こすケースもある。スポンジ以外 いがい の製品 せいひん は、1回 かい の射精 しゃせい につき1つ使用 しよう する必要 ひつよう があり、2回 かい 目 め 以降 いこう の射精 しゃせい では追加 ついか 投与 とうよ が必要 ひつよう である。
日本 にっぽん では2015年 ねん に全 すべ て販売 はんばい 終了 しゅうりょう となっている。認可 にんか はされているので、世界 せかい からの個人 こじん 輸入 ゆにゅう で取 と り寄 よ せることは可能 かのう 。
以下 いか の5種類 しゅるい のタイプが存在 そんざい する。
錠剤 じょうざい
溶 と けるのに時間 じかん がかかり即効 そっこう 性 せい でなく、行為 こうい の後 のち に流 なが れ出 で た薬剤 やくざい で下着 したぎ やシーツを汚 よご しやすいのが欠点 けってん 。反面 はんめん 携帯 けいたい に便利 べんり という利点 りてん もある。薬剤 やくざい は膣 ちつ 液 えき で絶 た えず希釈 きしゃく され体外 たいがい に流出 りゅうしゅつ することもあるので射精 しゃせい のたびに追加 ついか 使用 しよう する必要 ひつよう がある。日本 にっぽん ではエーザイ からメンフェゴール を主成分 しゅせいぶん とする「ネオサンプーン ループ錠 じょう 」が製造 せいぞう 販売 はんばい されていたが、原料 げんりょう の入手 にゅうしゅ 難 なん により2011年 ねん 3月 がつ に製造 せいぞう 終了 しゅうりょう した。トローチ状 じょう のリング形状 けいじょう をした白色 はくしょく の錠剤 じょうざい であり、膣 ちつ の奥 おく に入 い れると膣 ちつ 液 えき で溶解 ようかい ・発泡 はっぽう して効果 こうか を発揮 はっき する仕組 しく みであった。アメリカでは半 はん 固形 こけい の坐薬 ざやく 状 じょう の形状 けいじょう のものが「Encare」(エンケア)の商品 しょうひん 名 めい で販売 はんばい されている(エンケアの主成分 しゅせいぶん はノノキシノール -9)。
ゼリー
海外 かいがい ではペッサリー に塗布 とふ して使用 しよう する薬剤 やくざい や、アプリケーターで膣 ちつ 内 ない に注入 ちゅうにゅう する製品 せいひん が販売 はんばい されている。使用 しよう 直後 ちょくご から効果 こうか 発揮 はっき するのが利点 りてん であるが、アプリケーターが必要 ひつよう であり、使用 しよう 後 ご に洗浄 せんじょう などの手間隙 てまひま が必要 ひつよう なのが欠点 けってん 。充填 じゅうてん 済 ず みの使 つか い捨 す てアプリケーター形式 けいしき の製品 せいひん も海外 かいがい では販売 はんばい されている。アプリケーターに充填 じゅうてん してから使用 しよう する商品 しょうひん では、アプリケーターは再 さい 使用 しよう するために使用 しよう 後 ご に洗浄 せんじょう が必要 ひつよう である。日本 にっぽん ではかつてFPゼリー:発売 はつばい /日本 にっぽん 家族 かぞく 計画 けいかく 協会 きょうかい (製造 せいぞう /第 だい 一 いち 薬品 やくひん 産業 さんぎょう 株式会社 かぶしきがいしゃ )が販売 はんばい されていた。FPゼリーの成分 せいぶん はポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル であったが、発売 はつばい 中止 ちゅうし されている。アメリカではOrtho(Ortho Options Vaginal Contraceptive Jelly)やOptions Conceptrolという製品 せいひん が販売 はんばい されている。
フィルム
3cm四方 しほう の半 はん 透明 とうめい のフィルム状 じょう の薬剤 やくざい を折 お りたたんで膣 ちつ の奥 おく に留置 りゅうち し、膣 ちつ 液 えき で溶解 ようかい して効果 こうか を発揮 はっき するもの。携帯 けいたい に便利 べんり であるが折 お りたたんだ薬剤 やくざい を膣 ちつ の奥 おく に留置 りゅうち するのが難 むずか しいという欠点 けってん がある。錠剤 じょうざい と同 おな じく即効 そっこう 性 せい ではない。日本 にっぽん ではマイルーラ という製品 せいひん が販売 はんばい されていたが、外 そと 陰部 いんぶ の刺激 しげき 症状 しょうじょう のトラブル報告 ほうこく などもあり、2001年 ねん 3月 がつ に販売 はんばい 中止 ちゅうし された。マイルーラの成分 せいぶん もFPゼリーと同 おな じく、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルである。アメリカでは同 おな じ成分 せいぶん の「VCF」という製品 せいひん が販売 はんばい されている(VCF Dissolving Vaginal Contraceptive Films)。
スポンジ
殺 ころせ 精子 せいし 剤 ざい を染 し み込 こ ませたポリウレタン製 せい のスポンジを膣 ちつ 円蓋 えんがい に留置 りゅうち して避妊 ひにん するもの。精子 せいし を物理 ぶつり 的 てき ・化学 かがく 的 てき に阻止 そし する。妊娠 にんしん 阻止 そし 率 りつ は89% - 91%でアメリカの「トゥデイ・スポンジ」(Today Sponge) が代表 だいひょう 的 てき 商品 しょうひん 。24時 じ 間 あいだ 効果 こうか が持続 じぞく するのが特徴 とくちょう で2回 かい 目 め 以降 いこう の射精 しゃせい に対 たい しても追加 ついか で使用 しよう する必要 ひつよう は無 な い。性 せい 交渉 こうしょう の後 のち 6時 じ 間 あいだ は膣 ちつ 内 ない にスポンジを留置 りゅうち する必要 ひつよう がある。最大 さいだい 留置 りゅうち 時間 じかん は30時 じ 間 あいだ とされている。スポンジは使用 しよう 前 まえ に水 みず を含 ふく ませてから膣 ちつ 内 ない に挿入 そうにゅう する。タンポン の使用 しよう 経験 けいけん が無 な い女性 じょせい には正 ただ しい位置 いち にスポンジを留置 りゅうち するのは難 むずか しいとされ、使用 しよう を避 さ けるべきと説明 せつめい 書 しょ には勧告 かんこく されている。スポンジには子宮 しきゅう 頚部 けいぶ にフィットするように凹部が設 もう けられており、また取 と り出 だ すときに指 ゆび を引 ひ っ掛 か けやすいようにバンドが取 と り付 つ けられている。スポンジの硬 かた さは膣 ちつ 組織 そしき と同 おな じ硬 かた さに設定 せってい されており、性交 せいこう 時 じ の男性 だんせい 側 がわ の違和感 いわかん を緩和 かんわ する工夫 くふう がなされている。1995年 ねん に製造元 せいぞうもと の設備 せつび 劣化 れっか のために販売 はんばい 中止 ちゅうし となり、在庫 ざいこ を巡 めぐ って騒 さわ ぎになった。映画 えいが 『となりのサインフェルド 』では、主人公 しゅじんこう がスポンジを愛用 あいよう していたが製造 せいぞう 中止 ちゅうし によって手持 ても ちが少 すく なくなり、使 つか う相手 あいて を厳選 げんせん するというエピソードが紹介 しょうかい されている[ 32] 。2005年 ねん に製造 せいぞう 権利 けんり を買 か い取 と った新興 しんこう 企業 きぎょう アレンデール・ファーマスーティカルズ社 しゃ から再 さい 発売 はつばい された[ 33] [ 34] 。
フォーム
殺 ころせ 精子 せいし 剤 ざい を泡 あわ 状 じょう にしたもの。スプレー缶 かん に充填 じゅうてん されており、使用 しよう 前 まえ にアプリケーターに泡 あわ 状 じょう の殺 ころせ 精子 せいし 剤 ざい を充填 じゅうてん し、アプリケーターを膣 ちつ 内 ない に挿入 そうにゅう して注入 ちゅうにゅう する。特徴 とくちょう はゼリーとほぼ同 おな じで即効 そっこう 性 せい 。アプリケーターは再 さい 使用 しよう するために使用 しよう 後 ご に洗浄 せんじょう が必要 ひつよう である。2000年代 ねんだい までアメリカで流通 りゅうつう していたが、その後 ご 発売 はつばい 中止 ちゅうし となっている。
生理 せいり 的 てき 変化 へんか を利用 りよう した避妊 ひにん
オギノ式 しき
女性 じょせい の月経 げっけい 周期 しゅうき に基 もとづ いて、妊娠 にんしん 可能 かのう な期間 きかん を計算 けいさん ・予測 よそく し、その期間 きかん の性行為 せいこうい においては避妊 ひにん をするが、その期間 きかん 以外 いがい では避妊 ひにん をおこなわず、膣 ちつ 内 ない 射精 しゃせい しても妊娠 にんしん しないとされる。周期 しゅうき 法 ほう とも呼 よ ぶ。簡便 かんべん な方法 ほうほう であるが、排卵 はいらん の乱 みだ れなどで予測 よそく を失敗 しっぱい して妊娠 にんしん してしまう可能 かのう 性 せい もある(PI:9程度 ていど )。不 ふ 妊 にん 治療 ちりょう のため日本人 にっぽんじん 産婦人科 さんふじんか 医 い ・荻野 おぎの 久作 きゅうさく が発見 はっけん した、月経 げっけい 周期 しゅうき に関 かん する「荻野 おぎの 学説 がくせつ 」が避妊 ひにん 法 ほう に応用 おうよう されたものである。
なお、荻野 おぎの 本人 ほんにん は自分 じぶん の学説 がくせつ が避妊 ひにん 法 ほう として利用 りよう されることについては、より確実 かくじつ な避妊 ひにん 法 ほう が存在 そんざい するゆえ、中絶 ちゅうぜつ の増加 ぞうか につながるとして大 おお いに反対 はんたい していた。「女 おんな の身体 しんたい には1日 にち たりとも『安全 あんぜん 日 び 』などありはしない」「迷惑 めいわく だ。むしろ不 ふ 妊 にん 治療 ちりょう に役立 やくだ つ学説 がくせつ だ」と主張 しゅちょう しつづけた。
カトリック教会 きょうかい の教学 きょうがく 上 じょう (人 ひと のいのちを育 はぐく む家庭 かてい のいしずえとして、夫婦 ふうふ の本来 ほんらい の性 せい のあり方 かた を守 まも るため)、排卵 はいらん 法 ほう (ビリングス・メソッド)と共 とも に認 みと められている、受胎 じゅたい 調節 ちょうせつ 法 ほう (自然 しぜん な家族 かぞく 計画 けいかく )のひとつである。
基礎 きそ 体温 たいおん 法 ほう
女性 じょせい の月経 げっけい の周期 しゅうき のうち、基礎 きそ 体温 たいおん を計測 けいそく して低温 ていおん 相 しょう から高温 こうおん 相 しょう に変 か わった日 ひ (排卵 はいらん 日 び )を知 し り、それから4日 にち 目 め 以降 いこう に性行為 せいこうい を行 おこな う方法 ほうほう (PI:3程度 ていど )。毎日 まいにち 規則正 きそくただ しい生活 せいかつ を続 つづ け、かつ定時 ていじ に基礎 きそ 体温 たいおん を測 はか りつづける必要 ひつよう がある。
長期 ちょうき 授乳 じゅにゅう
妊娠 にんしん 可能 かのう 年齢 ねんれい の女性 じょせい には、母体 ぼたい が必要 ひつよう なエネルギーを脂肪 しぼう として蓄 たくわ えないと妊娠 にんしん 可能 かのう とはならない生理 せいり 的 てき メカニズムがある[ 35] 。女性 じょせい の正常 せいじょう な妊娠 にんしん には平均 へいきん 的 てき に27,000カロリーのエネルギーを必要 ひつよう とし、出産 しゅっさん 後 ご に体重 たいじゅう に対 たい する脂肪 しぼう の割合 わりあい が20から25パーセント程度 ていど の水準 すいじゅん まで脂肪 しぼう を蓄 たくわ えないと排卵 はいらん が再開 さいかい されない。嬰児 えいじ への授乳 じゅにゅう は1日 にち に約 やく 1000カロリーを必要 ひつよう とするため、授乳 じゅにゅう によって子育 こそだ てを行 おこな う環境 かんきょう では排卵 はいらん の再開 さいかい が遅 おそ くなる。動物 どうぶつ 性 せい 蛋白質 たんぱくしつ を主 おも な栄養 えいよう 源 げん とし、日常 にちじょう 的 てき に移動 いどう する狩猟 しゅりょう 採集 さいしゅう 民 みん のサン族 ぞく の女性 じょせい は、授乳期 じゅにゅうき 間 あいだ を長 なが くすることで意図 いと 的 てき に妊娠 にんしん 間隔 かんかく を4年 ねん 以上 いじょう に伸 の ばすことを可能 かのう としている[ 35] 。
その他 た の方法 ほうほう
この他 ほか 、子宮 しきゅう 頚 けい 管 かん 粘液 ねんえき の状態 じょうたい で排卵 はいらん 日 び を確認 かくにん する頚 けい 管 かん 粘液 ねんえき 法 ほう もある(PI:2程度 ていど としているが、詳 くわ しく検証 けんしょう されているかなど不明 ふめい である)。
外科 げか 的 てき 手法 しゅほう
不 ふ 妊 にん 手術 しゅじゅつ
不 ふ 妊 にん 手術 しゅじゅつ (sterilization) とは卵管 らんかん 、または精 せい 管 かん を外科 げか 手術 しゅじゅつ によって縛 しば り(結紮 けっさつ )、卵子 らんし や精子 せいし の通過 つうか を止 と めることによって避妊 ひにん する方法 ほうほう である。卵管 らんかん の結紮 けっさつ には、経 けい 腹 はら または経 けい 膣 ちつ による腹腔 ふくこう 鏡 きょう 手術 しゅじゅつ が必要 ひつよう となるために、帝王切開 ていおうせっかい 術 じゅつ と同時 どうじ に行 おこな われることがある。精 せい 管 かん 結紮 けっさつ 術 じゅつ は、外来 がいらい で局所 きょくしょ 麻酔 ますい のみで簡単 かんたん に実施 じっし 出来 でき るが、結紮 けっさつ した精 せい 管 かん が再 さい 癒合 ゆごう しやすいために術後 じゅつご に精液 せいえき 中 ちゅう に精子 せいし が検出 けんしゅつ されなくなるか確認 かくにん が必要 ひつよう である。また既 すで に精 せい 嚢 に貯留 ちょりゅう している精子 せいし が無 な くなるまでは受精 じゅせい 能力 のうりょく を失 うしな っておらず、術後 じゅつご にただちに不 ふ 妊 にん になる訳 わけ ではない。一度 いちど これら手術 しゅじゅつ を行 おこな ってしまうと妊娠 にんしん のためには再度 さいど 手術 しゅじゅつ を行 おこな わねばならないが、再 さい 手術 しゅじゅつ の難易 なんい 度 ど は高 たか く人工 じんこう 授精 じゅせい が必要 ひつよう になる場合 ばあい もある。妊娠 にんしん を強 つよ く望 のぞ まない夫婦 ふうふ や、妊娠 にんしん することで女性 じょせい の母体 ぼたい や胎児 たいじ に対 たい して深刻 しんこく な問題 もんだい が起 お きる可能 かのう 性 せい がある場合 ばあい などに用 もち いられる(PI:男性 だんせい 0.10% - 0.15%程度 ていど 、女性 じょせい 0.5%程度 ていど )。子宮 しきゅう 全 ぜん 摘についても、子宮 しきゅう 筋腫 きんしゅ や子宮 しきゅう 内 ない 膜 まく 症 しょう などの合併症 がっぺいしょう の程度 ていど によっては、避妊 ひにん 目的 もくてき を含 ふく めて実施 じっし されることもある。
膣 ちつ 外 がい 射精 しゃせい
性交 せいこう 時 とき に射精 しゃせい の寸前 すんぜん に陰茎 いんけい を膣 ちつ から抜 ぬ いて膣 ちつ 外 がい に射精 しゃせい を行 おこな うこと。アダルトビデオ などで頻繁 ひんぱん に描写 びょうしゃ されるため、避妊 ひにん 法 ほう として認識 にんしき されている場合 ばあい も少 すく なくないが、抜 ぬ き取 と ることに必 かなら ず成功 せいこう するとは限 かぎ らない上 じょう 、精子 せいし は射精 しゃせい 時 じ の精液 せいえき だけでなく、前 ぜん 段階 だんかい で分泌 ぶんぴつ されるカウパー腺 せん 液 えき 中 ちゅう にも僅 わず かに存在 そんざい する場合 ばあい があるため確 かく 率 りつ の高 たか い避妊 ひにん 法 ほう とは言 い えず通常 つうじょう は避妊 ひにん 法 ほう としてカウントされない(PIは4-19程度 ていど )。性交 せいこう 後 ご にビデ など水 みず などを使用 しよう して洗 あら い流 なが すことも精子 せいし が子宮 しきゅう に入 はい って洗浄 せんじょう されなければ効果 こうか がないため、通常 つうじょう は避妊 ひにん 法 ほう としてカウントされない。
性行為 せいこうい の制限 せいげん
性交 せいこう を伴 ともな わない性行為 せいこうい で、ペッティング と呼 よ ばれている。以下 いか もペッティングの中 なか に含 ふく まれる。
オーラルセックス
男性 だんせい 器 き を女性 じょせい 器 き へ挿入 そうにゅう することなく、女性 じょせい が手 て や口 くち を使 つか い射精 しゃせい させる性行為 せいこうい 。
肛門 こうもん 性交 せいこう
男性 だんせい 器 き を膣 ちつ の代 か わりに肛門 こうもん へ挿入 そうにゅう し射精 しゃせい する性行為 せいこうい 。膣 ちつ へ挿入 そうにゅう していないので通常 つうじょう 妊娠 にんしん することはないが、膣 ちつ と肛門 こうもん が近 ちか いため肛門 こうもん への精液 せいえき が膣 ちつ に流 なが れ出 で ることによる妊娠 にんしん がありうる(その他 た の問題 もんだい については「アナルセックス 」の項 こう を参照 さんしょう )。
緊急 きんきゅう 避妊 ひにん
避妊 ひにん に失敗 しっぱい した可能 かのう 性 せい がある、強姦 ごうかん などによって望 のぞ まぬ妊娠 にんしん の可能 かのう 性 せい に直面 ちょくめん した場合 ばあい などは、性交 せいこう 後 ご に内服 ないふく して妊娠 にんしん を回避 かいひ する緊急 きんきゅう 避妊 ひにん 薬 やく が使用 しよう されている。アフターピル、モーニングアフターピル、エマージェンシーピル、EC(Emergency Contraception)など呼 よ ばれる。
1970年代 ねんだい よりYuzpe(ヤッペ)法 ほう と呼 よ ばれる緊急 きんきゅう 避妊 ひにん は欧米 おうべい で実施 じっし されており、日本 にっぽん でも「医師 いし の判断 はんだん と責任 せきにん 」によって緊急 きんきゅう 避妊 ひにん 法 ほう としてホルモン配合 はいごう 剤 ざい を転用 てんよう した避妊 ひにん が行 おこな われていた。これらは効果 こうか が低 ひく く副作用 ふくさよう の強 つよ い中 なか 容量 ようりょう ピルを使 つか ったものであった。1999年 ねん に副作用 ふくさよう が少 すく なく効果 こうか が高 たか いレボノルゲストレル 錠 じょう が "NorLevo" としてフランスで正式 せいしき に商品 しょうひん 化 か された。WHOもレボノルゲストレルの導入 どうにゅう を後押 あとお ししたが、ピルと同様 どうよう に日本 にっぽん では導入 どうにゅう が遅 おく れ2011年 ねん 2月 がつ 23日 にち に緊急 きんきゅう 避妊 ひにん 薬 やく ノルレボRとして承認 しょうにん された(アジアで認可 にんか していないのは日本 にっぽん と北朝鮮 きたちょうせん だけであった)。
性交 せいこう 後 ご 72時間 じかん 以内 いない に内服 ないふく する必要 ひつよう がある。レボノルゲストレルは、排卵 はいらん 抑制 よくせい 作用 さよう により避妊 ひにん 効果 こうか を示 しめ すことが示唆 しさ され,その他 た に受精 じゅせい 阻害 そがい 作用 さよう 及 およ び受精卵 じゅせいらん 着 ぎ 床 ゆか 阻害 そがい 作用 さよう も関与 かんよ する可能 かのう 性 せい が考 かんが えられており、そのことに倫理 りんり 的 てき な批判 ひはん も存在 そんざい する。日本 にっぽん 国内 こくない ではノルレボ錠 じょう として流通 りゅうつう している[ 36] 。医療 いりょう 機関 きかん によって処方 しょほう される。現在 げんざい では、直接 ちょくせつ 対面 たいめん ではなく、コロナ影響 えいきょう 化 か によりオンライン診療 しんりょう 及 およ びオンライン処方 しょほう で研修 けんしゅう を受 う けた医師 いし と薬剤師 やくざいし が処方 しょほう することが可能 かのう となっている。産婦人科 さんふじんか だけではなく総合 そうごう 病院 びょういん が脳神経 のうしんけい 外科 げか や眼科 がんか 医師 いし も処方 しょほう 可能 かのう リストに名 な を連 つら ねている[ 37] 。
産婦人科 さんふじんか 医 い の調査 ちょうさ では10代の妊娠 にんしん (分娩 ぶんべん 希望 きぼう )の場合 ばあい も妊娠 にんしん 中 ちゅう 自殺 じさつ 願望 がんぼう を持 も った患者 かんじゃ は全体 ぜんたい の15.6%であり、7.2%は自殺 じさつ を試 こころ みている。一般 いっぱん の性 せい 感染 かんせん 症 しょう 患者 かんじゃ 、緊急 きんきゅう 避妊 ひにん 薬 やく 処方 しょほう 患者 かんじゃ は、デートDV 被害 ひがい 者 しゃ や性 せい 虐待 ぎゃくたい 被害 ひがい 者 しゃ の場合 ばあい が多 おお く、自殺 じさつ 願望 がんぼう が認 みと められると報告 ほうこく されている。また中絶 ちゅうぜつ 後 ご の患者 かんじゃ が人工 じんこう 妊娠 にんしん 後遺症 こういしょう (PAS)に悩 なや んでいるケースは76.2%であり,48.3%が自殺 じさつ 願望 がんぼう を持 も ち12.2%が実際 じっさい 自殺 じさつ を試 こころ みている状況 じょうきょう にある。このことから、若年 じゃくねん 層 そう の妊娠 にんしん は分娩 ぶんべん 希望 きぼう の場合 ばあい でも精神 せいしん 不安 ふあん に陥 おちい りやすいこと、また年齢 ねんれい に関 かか わらず緊急 きんきゅう 避妊 ひにん 薬 やく を求 もと める女性 じょせい は性 せい 被害 ひがい 者 しゃ が多 おお く、中絶 ちゅうぜつ 処置 しょち をした患者 かんじゃ についてはその後 ご 思 おも い悩 なや み自殺 じさつ 企画 きかく が多 おお いことが読 よ み取 と れる[ 38] 。若 わか すぎる妊娠 にんしん や、望 のぞ まない妊娠 にんしん は自殺 じさつ のリスクを高 たか め、出産 しゅっさん 後 ご 0日 にち の嬰児 えいじ 殺害 さつがい にもつながっている。海外 かいがい では後述 こうじゅつ の緊急 きんきゅう 避妊 ひにん 薬 やく でその妊娠 にんしん の多 おお くが容易 ようい に回避 かいひ できる状況 じょうきょう にあるが、日本 にっぽん 国内 こくない では実現 じつげん しておらず結果 けっか として女性 じょせい が望 のぞ まない妊娠 にんしん ・出産 しゅっさん の負担 ふたん を負 お うことになり日本 にっぽん 国内 こくない の女性 じょせい に対 たい し憲法 けんぽう に定 さだ める法 ほう の下 した の平等 びょうどう や生存 せいぞん 権 けん が危 あや ぶまれるものとなっている。
ノルレボ 錠 じょう は国内 こくない の第 だい Ⅲ相 そう 臨床 りんしょう 試験 しけん において、性交 せいこう 後 ご 72時間 じかん 以内 いない にノルレボを1回 かい 経口 けいこう 投与 とうよ した結果 けっか 、解析 かいせき 対象 たいしょう 例 れい 63例 れい のうち、妊娠 にんしん 例 れい は1例 れい で、妊娠 にんしん 阻止 そし 率 りつ は81.0%であった[ 39] 。全 すべ ての妊娠 にんしん が防 ふせ げるわけではなく、性交 せいこう 後 ご 72時 じ 間 あいだ を超 こ えて本 ほん 剤 ざい を服用 ふくよう した場合 ばあい には63%であり、妊娠 にんしん 阻止 そし 率 りつ が減 げん 弱 じゃく する傾向 けいこう がみられた[ 40] 。なお、銅 どう 付加 ふか 子宮 しきゅう 内 ない 避妊 ひにん 器具 きぐ IUDは避妊 ひにん をしなかった性行為 せいこうい の後 のち 、5日 にち 以内 いない に子宮 しきゅう 内 ない に挿入 そうにゅう すると、緊急 きんきゅう 避妊 ひにん の方法 ほうほう としてほぼ100%の効果 こうか があり、希望 きぼう があれば長期 ちょうき 的 てき な避妊 ひにん 手段 しゅだん として入 い れたままにしておくことも可能 かのう である[ 41] 。
海外 かいがい では30年 ねん 以上 いじょう 前 まえ から使用 しよう され、安全 あんぜん な中絶 ちゅうぜつ ・流産 りゅうざん の方法 ほうほう としてWHOの必須 ひっす 医薬品 いやくひん にも指定 してい されている経口 けいこう 中絶 ちゅうぜつ 薬 やく (ミフェプリストン、ミソプロストール)は日本 にっぽん では中絶 ちゅうぜつ や流産 りゅうざん に対 たい しての適応 てきおう は許可 きょか されていない[ 42] 。『フランス・ジャポン・エコー』編集 へんしゅう 長 ちょう レジス・アルノーからは、経口 けいこう 妊娠 にんしん 中絶 ちゅうぜつ 薬 やく はすべての先進 せんしん 国 こく 、それに発展 はってん 途上 とじょう 国 こく の多 おお くでも認可 にんか され中国 ちゅうごく やウズベキスタンの女性 じょせい も手 て に入 い れているにも関 かか わらず厚生 こうせい 労働省 ろうどうしょう は、経口 けいこう 妊娠 にんしん 中絶 ちゅうぜつ 薬 やく についてFDAの古 ふる い危険 きけん という、誤 あやま った見解 けんかい の情報 じょうほう を発 はっ し続 つづ けてリンク切 き れを起 お こしている[ 43] [ 44] 、ことを指摘 してき しており、認可 にんか されていない状況 じょうきょう を憂 うれ いている[ 45] 。厚生 こうせい 労働省 ろうどうしょう は2018年 ねん 、インターネットでインド製 せい と表示 ひょうじ された経口 けいこう 妊娠 にんしん 中絶 ちゅうぜつ 薬 やく を個人 こじん 輸入 ゆにゅう し服用 ふくよう した20代 だい の女性 じょせい に、多量 たりょう の出血 しゅっけつ やけいれん、腹痛 はらいた などの健康 けんこう 被害 ひがい が起 お きていたと発表 はっぴょう し、個人 こじん 輸入 ゆにゅう 規制 きせい の強化 きょうか を図 はか った[ 46] 。
レボノルゲストレルを使用 しよう してはいけない場合 ばあい は、本 ほん 剤 ざい の成分 せいぶん に対 たい する過敏 かびん 症 しょう の既往 きおう がある場合 ばあい 、重 じゅう 篤 あつし な肝 かん 機能 きのう 障害 しょうがい のある場合 ばあい 、妊 にん 婦 ふ [ 36] 、その他 た 肝 かん 障害 しょうがい ・心 こころ 疾患 しっかん ・腎 じん 疾患 しっかん 又 また はその既往 きおう 歴 れき のある場合 ばあい にも慎重 しんちょう を要 よう する[ 36] 。また、重度 じゅうど の消化 しょうか 管 かん 障害 しょうがい あるいは消化 しょうか 管 かん の吸収 きゅうしゅう 不良 ふりょう 症候群 しょうこうぐん がある場合 ばあい ,本 ほん 剤 ざい の有効 ゆうこう 性 せい が期待 きたい できないおそれがある[ 36] 。副作用 ふくさよう としては、消 きえ 退 ずさ 出血 しゅっけつ (46.2%)、不正 ふせい 子宮 しきゅう 出血 しゅっけつ (13.8%)、頭痛 ずつう (12.3%)、悪心 あくしん (9.2%)、倦怠 けんたい 感 かん (7.7%)などがあり、その他 た にめまい、腹痛 はらいた 、嘔吐 おうと 、下痢 げり 、乳房 ちぶさ の痛 いた み、月経 げっけい 遅延 ちえん 、月経 げっけい 過多 かた 、疲労 ひろう などがある[ 36] 。妊娠 にんしん 回避 かいひ 効果 こうか は100%ではなく、排卵 はいらん 日 び 付近 ふきん の性 せい 交渉 こうしょう ではレボノルゲストレルを使 つか っても81% - 84%である[ 36] 。その他 た の方法 ほうほう として少量 しょうりょう のミフェプリストン (10mg程度 ていど )を使用 しよう する方法 ほうほう がある。ミフェプリストンが受精卵 じゅせいらん の着 ちゃく 床 ゆか を阻害 そがい するためと考 かんが えられていたが、その後 ご の研究 けんきゅう により卵巣 らんそう からの排卵 はいらん 抑制 よくせい 効果 こうか によるものと判明 はんめい している。
性交 せいこう 後 ご 72時 じ 間 あいだ を過 す ぎた場合 ばあい は、IUDやミレーナによって妊娠 にんしん を阻止 そし する。
日本 にっぽん においても、世界 せかい で承認 しょうにん されている、子宮 しきゅう 内 ない 避妊 ひにん システムの小 ちい さいものの利用 りよう 、腕 うで に入 い れるインプラント、皮膚 ひふ に貼 は るシールの利用 りよう を含 ふく め「産 う む・産 う まない」の選択 せんたく を女性 じょせい 自身 じしん が決 き める「リプロダクティブ・ヘルス・ライツ 」の権利 けんり が尊重 そんちょう される必要 ひつよう がある[ 47] 。
避妊 ひにん についての論争 ろんそう
避妊 ひにん を強 つよ く非難 ひなん する意見 いけん や逆 ぎゃく に積極 せっきょく 的 てき に広 ひろ めようとする意見 いけん があり、論争 ろんそう が続 つづ いている。
推進 すいしん 論 ろん
一方 いっぽう で避妊 ひにん とは女性 じょせい のみに妊娠 にんしん という母体 ぼたい に負担 ふたん を掛 か けることから解放 かいほう して自由 じゆう 度 ど を高 たか め、男女 だんじょ が平等 びょうどう に性 せい を謳歌 おうか することを可能 かのう とする手段 しゅだん とも言 い え、性的 せいてき 快楽 かいらく を是 ぜ としてあまり罪悪 ざいあく 視 し しない人々 ひとびと の間 あいだ には賛成 さんせい する声 こえ も多 おお い。[要 よう 出典 しゅってん ] また発展 はってん 途上 とじょう 国 こく での人口 じんこう 調節 ちょうせつ に置 お いて、避妊 ひにん の推奨 すいしょう は切実 せつじつ な問題 もんだい となっており、1994年 ねん の国際 こくさい 人口 じんこう 開発 かいはつ 会議 かいぎ (ICPD/カイロ会議 かいぎ )では、性 せい は出産 しゅっさん する時期 じき と子 こ どもの数 かず 、出産 しゅっさん 間隔 かんかく を自由 じゆう に決定 けってい でき、そのための情報 じょうほう と手段 しゅだん を得 え ることができるという、基本 きほん 的 てき 権利 けんり 「リプロダクティブ・ヘルス/ライツ」持 も っているという概念 がいねん が国際 こくさい 的 てき に提唱 ていしょう されている[ 48] 。国際 こくさい 家族 かぞく 計画 けいかく 連盟 れんめい (IPPF)事務 じむ 局長 きょくちょう ジル・グリアは第 だい 一 いち 子 し を出産 しゅっさん する年齢 ねんれい を女性 じょせい 自身 じしん で決 き められるということが特 とく に重要 じゅうよう であるとしている[ 48] 。
反対 はんたい 論 ろん
避妊 ひにん とは言 い うなれば生殖 せいしょく という生物 せいぶつ 学 がく 的 てき な由来 ゆらい を捨 す て去 さ り、完全 かんぜん に個人 こじん の快楽 かいらく (特 とく に男性 だんせい )のための性行為 せいこうい を可能 かのう にする手段 しゅだん であると言 い える。性 せい を建前 たてまえ 上 じょう 罪悪 ざいあく 視 し する人々 ひとびと にとってはこれは「性行為 せいこうい を認 みと めるべき唯一 ゆいいつ の理由 りゆう (生殖 せいしょく )」が欠 か けたということであり、彼 かれ らは避妊 ひにん を伴 ともな う性行為 せいこうい を否定 ひてい している。宗教 しゅうきょう の熱心 ねっしん な信者 しんじゃ にとって、避妊 ひにん は性 せい の本来 ほんらい のあり方 かた に反 はん するとされる。古来 こらい からカトリック教会 きょうかい では夫婦 ふうふ 愛 あい の姿 すがた として性 せい を捉 とら えており、避妊 ひにん は本来 ほんらい の全 ぜん 人的 じんてき な性 せい のあり方 かた に反 はん し、結局 けっきょく は夫婦 ふうふ 愛 あい に陰 かげ を落 お とし、損 そこ なうものとして、罪 つみ とされる。一方 いっぽう 、自然 しぜん な受胎 じゅたい 調節 ちょうせつ は認 みと められており、人工 じんこう 的 てき な器具 きぐ などを使 つか わない荻野 おぎの 久作 きゅうさく 博士 はかせ による研究 けんきゅう や、より最近 さいきん ではビリングス博士 はかせ 夫妻 ふさい による非常 ひじょう に有効 ゆうこう な排卵 はいらん 法 ほう (ビリングス・メソッド)は、カトリック教 かとりっくきょう 会 かい によって推奨 すいしょう されている。国民 こくみん の大 だい 多数 たすう がカトリック教徒 きょうと で、教会 きょうかい が影響 えいきょう 力 りょく を持 も つアイルランド では避妊 ひにん は中絶 ちゅうぜつ と共 とも に異端 いたん 視 し されている。離婚 りこん は1990年代 ねんだい に合法 ごうほう 化 か され、避妊 ひにん 具 ぐ も普通 ふつう の商店 しょうてん で売 う られるようになった[ 49] 。
宗教 しゅうきょう を理由 りゆう とする以外 いがい の批判 ひはん としては、緊急 きんきゅう 避妊 ひにん やIUD、ミレーナの使用 しよう によって、受精卵 じゅせいらん の着 ちゃく 床 ゆか を阻止 そし する作用 さよう があるため、これらは命 いのち (受精卵 じゅせいらん )を強制 きょうせい 的 てき に殺 ころ すこと、妊娠 にんしん 中絶 ちゅうぜつ (子 こ おろし)であるとして非難 ひなん する人々 ひとびと もいる。
フィクション作品 さくひん 上 じょう の避妊 ひにん 描写 びょうしゃ
ほとんどすべての小説 しょうせつ 、映画 えいが 、ビデオその他 た の中 なか の避妊 ひにん の措置 そち が当然 とうぜん なされるであろうと思 おも われるいわゆる和姦 わかん 描写 びょうしゃ において、その描写 びょうしゃ はリアリズムが標榜 ひょうぼう される場合 ばあい においてさえ、意図 いと 的 てき に回避 かいひ される。このことを問題 もんだい 視 し する作家 さっか に姫野 ひめの カオルコ などがいる[ 50] 。
脚注 きゃくちゅう
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