ウダロイ級 きゅう 駆逐 くちく 艦 かん のAK-100
砲塔 ほうとう (ほうとう、英 えい : Gun Turret )は、大砲 たいほう の操作 そうさ 員 いん や機構 きこう を保護 ほご すると同時 どうじ に、さまざまな方向 ほうこう に照準 しょうじゅん し発射 はっしゃ できるようにする装置 そうち である。火器 かき の口径 こうけい による銃 じゅう と砲 ほう の区別 くべつ に応 おう じて、小 ちい さいものは銃 じゅう 塔 とう ともいう。ここでは砲塔 ほうとう の前 ぜん 段階 だんかい 的 てき 装置 そうち である砲 ほう 郭 かく も併 あわ せて解説 かいせつ する。
砲塔 ほうとう は通常 つうじょう 、兵器 へいき を搭載 とうさい する回転 かいてん 式 しき のプラットフォームであり、対 たい 艦 かん 用 よう の陸上 りくじょう 砲台 ほうだい など要塞 ようさい 化 か された建造 けんぞう 物 ぶつ ・構造 こうぞう 物 ぶつ のほか、装甲 そうこう 戦闘 せんとう 車両 しゃりょう 、水上 みずかみ 艦艇 かんてい 、軍用 ぐんよう 機 き にも取 と り付 つ けることができる。
砲塔 ほうとう には、単数 たんすう または複数 ふくすう の機関 きかん 銃 じゅう 、機関 きかん 砲 ほう 、大 だい 口径 こうけい 砲 ほう 、ミサイル ・ランチャー を装備 そうび することができる。また、有人 ゆうじん 操作 そうさ のものも、遠隔 えんかく 制御 せいぎょ のものもあり、装甲 そうこう が施 ほどこ されていることが多 おお い。小型 こがた の砲塔 ほうとう や、大型 おおがた の砲塔 ほうとう に付属 ふぞく する副 ふく 砲塔 ほうとう はキューポラと呼 よ ばれる。ただしキューポラ という用語 ようご は、武器 ぶき を搭載 とうさい せず、戦車 せんしゃ 長 ちょう などが観測 かんそく のために用 もち いる回転 かいてん 塔 とう を意味 いみ する場合 ばあい もある。
砲塔 ほうとう による防護 ぼうご の目的 もくてき は、兵器 へいき とその操作 そうさ 員 いん を戦闘 せんとう による損害 そんがい 、天候 てんこう 、周囲 しゅうい の状況 じょうきょう 、自然 しぜん 環境 かんきょう などから守 まも ることである。
砲塔 ほうとう (ターレット )の語源 ごげん は、要塞 ようさい において建物 たてもの や城壁 じょうへき の上 うえ に建 た てられた防御 ぼうぎょ 用 よう 構造 こうぞう 物 ぶつ 、「小 しょう 塔 とう (ターレット、Turret)」に由来 ゆらい している。これに対 たい して地面 じめん に直接 ちょくせつ 建 た っている構造 こうぞう 物 ぶつ は塔 とう (タワー、tower)と呼 よ ばれる。近代 きんだい 以後 いご は回転 かいてん 機構 きこう にターレットの呼称 こしょう が付 ふ されることが多 おお く、砲塔 ほうとう の方 ほう が一般 いっぱん 化 か していることがうかがえる。
初期 しょき の砲塔 ほうとう は円形 えんけい に近 ちか かったが、砲 ほう の強大 きょうだい 化 か に加 くわ えて前面 ぜんめん に厚 あつ い装甲 そうこう (防 ぼう 盾 たて )を配 はい するようになり、重心 じゅうしん が前方 ぜんぽう に偏 かたよ って回転 かいてん を妨 さまた げないようにカウンターウェイト を兼 か ねて砲塔 ほうとう 後部 こうぶ にバスル と呼 よ ばれる張 は り出 だ しを設 もう けるようになった。バスルは本来 ほんらい は服飾 ふくしょく 上 じょう の用語 ようご だが近代 きんだい 以後 いご は廃 すた れたため、現代 げんだい では砲塔 ほうとう で言及 げんきゅう されることが多 おお い。
砲 ほう 郭 かく
車体 しゃたい 前部 ぜんぶ に砲 ほう 郭 かく 式 しき 主砲 しゅほう を持 も つM3中 ちゅう 戦車 せんしゃ 。イギリス軍 ぐん 仕様 しよう のM3グラント(手前 てまえ )とM3リー(奥 おく )
砲 ほう 郭 かく (ほうかく、英 えい :casemate ケースメイト)は、城塞 じょうさい や帆船 はんせん に採用 さいよう された砲塔 ほうとう の前 ぜん 段階 だんかい 的 てき な砲座 ほうざ 。城郭 じょうかく や船体 せんたい 、車体 しゃたい に直接 ちょくせつ 砲 ほう をマウントする形式 けいしき 。砲 ほう を左右 さゆう に向 む けることも可能 かのう だが砲塔 ほうとう に比 くら べると射 い 界 かい は限定 げんてい される。
19世紀 せいき 中頃 なかごろ に大 だい 口径 こうけい ・長 ちょう 射程 しゃてい の砲 ほう が開発 かいはつ されたが、古典 こてん 的 てき な設計 せっけい の戦列 せんれつ 艦 かん は両 りょう 舷側 げんそく 方向 ほうこう に砲 ほう を並 なら べており、砲 ほう は砲 ほう 郭内 かくない に収 おさ められることが多 おお かった。当然 とうぜん 、射 い 界 かい は狭 せま くなるが、帆船 はんせん ではマスト他 た 、帆走 はんそう 用 よう の索具 さくぐ 類 るい によって甲板 かんぱん 上 うえ に大型 おおがた の砲塔 ほうとう を載 の せる事 こと が事実 じじつ 上 じょう 不可能 ふかのう なため、船体 せんたい 内 ない に直接 ちょくせつ 、砲 ほう を装備 そうび せざるを得 え なかったのである[ 注 ちゅう 1] 。初期 しょき はただ単 たん に壁 かべ に孔 あな を穿 うが っただけで、隣 とな り合 あ った砲 ほう 郭 かく 同士 どうし も仕切 しき りが無 な い形式 けいしき が普通 ふつう で被弾 ひだん に対 たい して危険 きけん であったが[ 注 ちゅう 2] 、後 のち には装甲 そうこう や個別 こべつ に砲 ほう 室 しつ を持 も った砲 ほう 郭 くるわ も出現 しゅつげん した。
砲 ほう 郭 かく は砲塔 ほうとう に比較 ひかく して製造 せいぞう コストや重量 じゅうりょう 面 めん での利点 りてん 、基本 きほん 的 てき に人力 じんりき で操作 そうさ 可能 かのう なため(大型 おおがた 砲塔 ほうとう は水圧 すいあつ などの動力 どうりょく 源 げん を喪失 そうしつ すると操作 そうさ 不能 ふのう になる)、軍艦 ぐんかん の副 ふく 砲 ほう 用 よう として高角 こうかく 砲 ほう が出現 しゅつげん する以前 いぜん までは廃 すた れる事 こと はなかった。
最初 さいしょ の戦車 せんしゃ であるマーク I 戦車 せんしゃ やフランス のサン・シャモン突撃 とつげき 戦車 せんしゃ など、初期 しょき の戦車 せんしゃ にも砲 ほう 郭 かく が採用 さいよう されていた。後 のち に、多方向 たほうこう の敵 てき にすばやく対処 たいしょ できる旋回 せんかい 砲塔 ほうとう が一般 いっぱん 化 か したが、砲 ほう 郭 かく 式 しき には低 てい コスト、量産 りょうさん 性 せい や、軍艦 ぐんかん よりもはるかに小 ちい さい車両 しゃりょう においては砲塔 ほうとう に比 くら べ低 てい 重心 じゅうしん で装甲 そうこう 重量 じゅうりょう も小 ちい さく、同 どう 規模 きぼ の車体 しゃたい により大型 おおがた の砲 ほう を搭載 とうさい できる等 とう の性能 せいのう 上 じょう のメリットも大 おお きく、急激 きゅうげき な戦車 せんしゃ の性能 せいのう 競争 きょうそう の中 なか で戦術 せんじゅつ 上 じょう 十分 じゅうぶん な主砲 しゅほう を砲塔 ほうとう に搭載 とうさい することの難 むずか しさから、M3中 ちゅう 戦車 せんしゃ や突撃 とつげき 砲 ほう など砲 ほう 郭 かく 式 しき を選択 せんたく した車両 しゃりょう も多 おお い。
砲 ほう 郭 かく 同様 どうよう に機関 きかん 銃 じゅう を備 そな えたAFV の前方 ぜんぽう /側 がわ 方 かた 銃座 じゅうざ は、普通 ふつう 、単 たん に「銃座 じゅうざ 」もしくは「マシンガンポート」「ガンポート 」と呼称 こしょう される。
軍艦 ぐんかん
歴史 れきし
イギリス式 しき やフランス式 しき とも違 ちが う独自 どくじ の砲塔 ほうとう を乗 の せた装甲 そうこう 艦 かん モニター
フランスの1931年 ねん 型 がた 33cm四 よん 連装 れんそう 砲塔 ほうとう 。世界 せかい 初 はつ の実用 じつよう 機 き であった
砲 ほう 郭 かく は安定 あんてい 性 せい の問題 もんだい から、特 とく に重砲 じゅうほう 配置 はいち の砲 ほう 郭 かく は喫水線 きっすいせん 近 ちか くに置 お かれることが多 おお かったため浸水 しんすい に弱 よわ く、荒天 こうてん 時 じ はしばしば操作 そうさ に困難 こんなん を招じた。これに対 たい して甲板 かんぱん 上 じょう にある砲塔 ほうとう ならば荒天 こうてん 時 じ でも安全 あんぜん に操作 そうさ が可能 かのう な上 うえ 、より少数 しょうすう の砲 ほう で艦 かん の両 りょう 舷 ふなばた のどちらにも照準 しょうじゅん できるため、動力 どうりょく 革命 かくめい が起 お きて軍艦 ぐんかん が帆走 はんそう のくびきから解放 かいほう されると、各国 かっこく はこぞって砲塔 ほうとう を採用 さいよう して行 い く事 こと となる。
もっとも早 はや く砲塔 ほうとう を搭載 とうさい した軍艦 ぐんかん のひとつはアメリカ の装甲 そうこう 艦 かん 「モニター 」であり、全 ぜん 周 しゅう 回転 かいてん 式 しき の装甲 そうこう ドラム1基 き に先込 さきご め式 しき のダールグレン砲 ほう 2門 もん を搭載 とうさい していた。
また別 べつ の方式 ほうしき として、露 ろ 砲塔 ほうとう は、砲身 ほうしん の装填 そうてん ・回転 かいてん 機構 きこう 部 ぶ だけを装甲 そうこう を持 も つバーベット で防御 ぼうぎょ した。砲座 ほうざ はバーベットの中 なか で回転 かいてん するが、砲身 ほうしん はバーベットの縁 えん の上 うえ に突 つ き出 だ すことになる。後 ご の設計 せっけい では、砲 ほう およびバーベットに屋根 やね のように装甲 そうこう 板 ばん を被 かぶ せた「フード付 つ きバーベット」が開発 かいはつ された。
全面 ぜんめん 装甲 そうこう 式 しき の連装 れんそう 砲塔 ほうとう は、1895年 ねん に就役 しゅうえき したマジェスティック級 きゅう 戦艦 せんかん 、1897年 ねん に就役 しゅうえき した富士 ふじ 型 がた 戦艦 せんかん で採用 さいよう され、近代 きんだい 的 てき な戦艦 せんかん が登場 とうじょう した。
1908年 ねん に登場 とうじょう したアメリカのサウスカロライナ級 きゅう 戦艦 せんかん では、中心 ちゅうしん 線 せん 装備 そうび 砲 ほう の射 い 界 かい を広 ひろ げるために、前後 ぜんご とも2基 き の砲塔 ほうとう の高 たか さに差 さ をつける背負 せおい 式 しき 配置 はいち が採用 さいよう された。これは船体 せんたい 構造 こうぞう を強化 きょうか しようと全 ぜん 主砲 しゅほう 塔 とう を艦 かん の中心 ちゅうしん 線 せん へ移動 いどう させたために必要 ひつよう となった措置 そち である。この新 しん 配置 はいち は、同 どう 時代 じだい のイギリス の戦艦 せんかん 「ドレッドノート 」とは好 こう 対照 たいしょう である。ドレッドノートには多 おお くの革命 かくめい 的 てき な点 てん があったものの、依然 いぜん 2基 き の舷側 げんそく 砲塔 ほうとう を持 も っていた(つまり全 ぜん 砲塔 ほうとう が中心 ちゅうしん 線 せん 上 じょう にあったのではない)。「サウスカロライナ 」が進水 しんすい するまで、背負 せおい 式 しき 配置 はいち の価値 かち が実証 じっしょう されたことはなく、当初 とうしょ は前 まえ のキアサージ級 きゅう 戦艦 せんかん 、バージニア級 きゅう 戦艦 せんかん で採用 さいよう された主砲 しゅほう と副 ふく 砲 ほう を積 つ み重 かさ ねる2階 かい 建 だ て砲塔 ほうとう の弱点 じゃくてん が繰 く り返 かえ されるのではないかと危惧 きぐ されていた。
さらに大 おお きな進歩 しんぽ を遂 と げたのは、艦 かん 中央 ちゅうおう 部 ぶ の「Q」砲塔 ほうとう を廃 はい して、砲塔 ほうとう を減 へ らす代 か わりにさらに大型 おおがた の砲 ほう を搭載 とうさい した日本 にっぽん の金剛 こんごう 型 がた 巡 じゅん 洋 よう 戦艦 せんかん (1913年 ねん )と前後 ぜんご ともに主砲 しゅほう 塔 とう を背負 せお い式 しき 配置 はいち としたイギリスのクイーン・エリザベス級 きゅう 戦艦 せんかん (1915年 ねん )であった。
第 だい 一 いち 次 じ 世界 せかい 大戦 たいせん 期 き の艦艇 かんてい は一般 いっぱん に連装 れんそう 砲塔 ほうとう を採用 さいよう していたが、大戦 たいせん 間 あいだ から第 だい 二 に 次 じ 世界 せかい 大戦 たいせん 期 き の艦艇 かんてい では三 さん 連装 れんそう 砲塔 ほうとう やさらには四 よん 連装 れんそう 砲塔 ほうとう もよく見 み られるようになった。これは砲塔 ほうとう の総数 そうすう を減 へ らし、装甲 そうこう 防護 ぼうご を改善 かいぜん できる効果 こうか があったが、フランス 式 しき 四 よん 連装 れんそう 砲塔 ほうとう は信頼 しんらい 性 せい は高 たか いが内部 ないぶ 構造 こうぞう がきわめて複雑 ふくざつ になり、イギリス式 しき は簡略 かんりゃく だが信頼 しんらい 性 せい は低 ひく く、実用 じつよう 上 じょう は不便 ふべん であることがわかった。
軍艦 ぐんかん において史上 しじょう 最大 さいだい の砲塔 ほうとう は第 だい 二 に 次 じ 大戦 たいせん 中 ちゅう の戦艦 せんかん のもので、重 じゅう 装甲 そうこう の閉鎖 へいさ 戦闘 せんとう 室 しつ によって多数 たすう の砲 ほう 員 いん を保護 ほご していた。大型 おおがた 戦艦 せんかん の主砲 しゅほう の口径 こうけい は、通常 つうじょう 12インチ(30.5cm)から18インチ(46cm)であった。46cm砲 ほう を搭載 とうさい した戦艦 せんかん 「大和 やまと 」の砲塔 ほうとう は、1基 き で約 やく 2,500トンの重量 じゅうりょう があった。戦艦 せんかん の副 ふく 砲 ほう (または巡洋艦 じゅんようかん の主砲 しゅほう )では、通常 つうじょう 5-6インチ(127-152mm)であった。より小型 こがた の艦艇 かんてい には3インチ(76mm)か、もう少 すこ し大 おお きな砲 ほう を搭載 とうさい したが、これらはほとんどの場合 ばあい 、砲塔 ほうとう を必要 ひつよう としなかった。
砲塔 ほうとう のレイアウト
砲塔 ほうとう の動作 どうさ 原理 げんり を示 しめ した動画 どうが 。これはイギリスのBL 42口径 こうけい 15in砲 ほう のマーク I 砲塔 ほうとう をもとにしている。上 うえ のアメリカの砲塔 ほうとう のレイアウトと用語 ようご を比較 ひかく するとよい
海軍 かいぐん の用語 ようご としての「砲塔 ほうとう 」は伝統 でんとう 的 てき に、砲 ほう の全 ぜん 機構 きこう が回転 かいてん し、円柱 えんちゅう 形 がた の基部 きぶ (トランク)が甲板 かんぱん を貫 つらぬ いて艦内 かんない に伸 の びているものだけを意味 いみ する(訳注 やくちゅう :基部 きぶ が甲板 かんぱん を貫通 かんつう していないものを、本来 ほんらい の砲塔 ほうとう ではないという意味 いみ で日本 にっぽん では「砲塔 ほうとう 式 しき 」と呼 よ ぶことがある)。上 うえ 甲板 かんぱん より上 うえ に出 で ている回転 かいてん 部分 ぶぶん は砲 ほう 室 しつ (gunhouse)と呼 よ ばれ、砲 ほう の機構 きこう と操作 そうさ 員 いん を保護 ほご するとともに、ここで砲弾 ほうだん の装填 そうてん が行 おこ なわれる。砲 ほう 室 しつ は回転 かいてん するローラーの台座 だいざ に乗 の っており、物理 ぶつり 的 てき に艦 かん 体 たい に固定 こてい されてはいないため、もし艦 かん が転覆 てんぷく した場合 ばあい には艦 かん 体 たい から落 お ちてしまうはずである。砲 ほう 室 しつ の下 した からは円柱 えんちゅう 形 がた の基部 きぶ が伸 の びており、弾薬 だんやく の取 と り扱 あつか いを行 おこ なう作業 さぎょう 区画 くかく と、艦内 かんない の弾薬 だんやく 庫 こ ・火薬 かやく 庫 こ から砲弾 ほうだん と装 そう 薬 やく を上 あ げる昇降 しょうこう 機 き が入 はい っている。
昇降 しょうこう 機 き (揚 あげ 弾薬 だんやく 機 き )には、砲弾 ほうだん と装 そう 薬 やく をまとめて上 あ げるもの(上 うえ のイギリス 艦 かん 砲塔 ほうとう の動画 どうが を参照 さんしょう )、別々 べつべつ に上 あ げるもの(アメリカ 艦 かん 砲塔 ほうとう の断面 だんめん 図 ず を参照 さんしょう )がある。作業 さぎょう 区画 くかく と基部 きぶ は砲 ほう 室 しつ とともに回転 かいてん し、まとめて装甲 そうこう を施 ほどこ した防護 ぼうご バーベットの中 なか に収 おさ められている。バーベットの下端 かたん は主 しゅ 装甲 そうこう 甲板 かんぱん (動画 どうが の中 なか の赤 あか い線 せん )にまで及 およ ぶ。砲塔 ほうとう のいちばん下 か には揚 あげ 弾薬 だんやく 室 しつ があり、ここで弾 たま 庫 こ ・薬 くすり 庫 こ から出 だ した砲弾 ほうだん と装 そう 薬 やく が昇降 しょうこう 機 き に乗 の せられる。
揚 あげ 弾薬 だんやく 装置 そうち と昇降 しょうこう 機 き は、砲塔 ほうとう 基部 きぶ の弾 たま 庫 こ ・薬 くすり 庫 こ から砲弾 ほうだん と装 そう 薬 やく を運搬 うんぱん する複雑 ふくざつ な機械 きかい である。砲弾 ほうだん の重量 じゅうりょう が1トン前後 ぜんこう にもなることを考 かんが えれば、昇降 しょうこう 機 き は強力 きょうりょく かつ迅速 じんそく に砲弾 ほうだん を運搬 うんぱん できなければならない。動画 どうが に示 しめ した15インチ砲塔 ほうとう は、装填 そうてん と発砲 はっぽう のサイクルを1分間 ふんかん で完了 かんりょう できるようになっている[ 1] 。
装填 そうてん システムには一種 いっしゅ の連動 れんどう 機構 きこう が付 つ いており、砲 ほう 室 しつ から弾薬 だんやく 庫 こ までの経路 けいろ が絶対 ぜったい に一 いち 度 ど に開 ひら くことのないように、つまり爆 ばく 炎 えん が弾薬 だんやく 庫 こ まで届 とど かないように(理論 りろん 上 じょう は)なっている。砲塔 ほうとう 周辺 しゅうへん の区画 くかく を兵員 へいいん が移動 いどう するには、防 ぼう 炎 えん 扉 とびら と昇降 しょうこう 口 こう を開閉 かいへい して行 おこ なう。大 だい 口径 こうけい 砲 ほう では通常 つうじょう 、全 ぜん 動力 どうりょく 式 しき または半 はん 動力 どうりょく 式 しき の押 お し込 こ み機 き によって、砲 ほう 尾 お に重 おも い砲弾 ほうだん と装 そう 薬 やく を押 お し込 こ む。砲弾 ほうだん を押 お し込 こ むためには昇降 しょうこう 機 き と砲 ほう 尾 お が一 いち 列 れつ に並 なら ばなければならないため、通常 つうじょう 、砲弾 ほうだん を装填 そうてん できる仰角 ぎょうかく の範囲 はんい には制限 せいげん がある。つまり砲 ほう はいったん装填 そうてん 仰角 ぎょうかく に戻 もど り、装填 そうてん され、その後 ご 再 ふたた び照準 しょうじゅん 仰角 ぎょうかく に戻 もど るのである。動画 どうが に示 しめ した砲塔 ほうとう では、押 お し込 こ み機 き が砲 ほう を収 おさ める架台 かだい に固定 こてい されているため、より広 ひろ い範囲 はんい の仰角 ぎょうかく で装填 そうてん が可能 かのう になっている。
舷側 げんそく 砲塔 ほうとう
ドレッドノート
以前 いぜん の
アガメムノン 。9.2in
中間 なかま 砲 ほう が
舷側 げんそく 砲塔 ほうとう に
搭載 とうさい されていた
戦艦 せんかん 「ドレッドノート」。
両 りょう 舷 ふなばた にそれぞれ12in
主砲 しゅほう を
搭載 とうさい している
舷側 げんそく 砲塔 ほうとう (wing turret)は、艦 かん の中心 ちゅうしん 線 せん から外 はず れて舷側 げんそく やスポンソンに配置 はいち された砲塔 ほうとう である。
舷側 げんそく 砲塔 ほうとう では射 い 界 かい が制限 せいげん されるため、通常 つうじょう 、片 かた 舷 ふなばた の火力 かりょく だけにしか貢献 こうけん できない。しかし砲撃 ほうげき 戦 せん でもっとも多 おお いのは片 かた 舷 ふなばた 砲戦 ほうせん であるのだから、これは舷側 げんそく 砲塔 ほうとう の最大 さいだい の弱点 じゃくてん である(反対 はんたい 側 がわ の砲 ほう が無駄 むだ になる)。ただしイギリス の戦艦 せんかん 「ドレッドノート 」のような配置 はいち では、舷側 げんそく 砲塔 ほうとう が首尾 しゅび 方向 ほうこう にも砲撃 ほうげき できた。これは丁字 ていじ 戦法 せんぽう を取 と られた場合 ばあい の不利 ふり をいくぶん解消 かいしょう し、また、後方 こうほう の敵 てき に応戦 おうせん することもできた。
イギリスのインヴィンシブル級 きゅう 巡 じゅん 洋 よう 戦艦 せんかん 、ドイツ の巡 めぐ 洋 よう 戦艦 せんかん 「フォン・デア・タン 」のように、2基 き の舷側 げんそく 砲塔 ほうとう がいずれも両 りょう 舷 ふなばた 真横 まよこ に発砲 はっぽう できるよう斜 なな めにずらして配置 はいち する試 こころ みもあった。しかしこれは発砲 はっぽう 時 じ の爆風 ばくふう のため、自艦 じかん の甲板 かんぱん に大 おお きな被害 ひがい を引 ひ き起 お こす危険 きけん があった。
舷側 げんそく 砲塔 ほうとう は、1800年代 ねんだい 後半 こうはん から1910年代 ねんだい 初 はじ めまでの主力 しゅりょく 艦 かん や巡洋艦 じゅんようかん では標準 ひょうじゅん 的 てき であった。また、ドレッドノート以前 いぜん の戦艦 せんかん でも、主砲 しゅほう より小 しょう 口径 こうけい の副 ふく 砲 ほう には舷側 げんそく 砲塔 ほうとう が使 つか われていた。大型 おおがた の装甲 そうこう 巡洋艦 じゅんようかん では主砲 しゅほう にも舷側 げんそく 砲塔 ほうとう が使 つか われることがあったが、砲塔 ほうとう ではなく砲 ほう 郭 くるわ を用 もち いるほうが多 おお かった。当時 とうじ は砲 ほう の性能 せいのう と砲撃 ほうげき 管制 かんせい の問題 もんだい から交戦 こうせん 距離 きょり が短 みじか く、小 しょう 口径 こうけい 砲 ほう を多数 たすう 装備 そうび するほうが敵艦 てきかん の上部 じょうぶ 構造 こうぞう 物 ぶつ と副 ふく 砲 ほう を破壊 はかい しやすく、価値 かち が大 おお きいと考 かんが えられていた。
1900年代 ねんだい 前半 ぜんはん には、砲 ほう の性能 せいのう 、装甲 そうこう の質 しつ 、艦 かん の速力 そくりょく が全般 ぜんぱん に高 たか まり、交戦 こうせん 距離 きょり も延 の びていった。結果 けっか として、副 ふく 砲 ほう の有用 ゆうよう 性 せい は減少 げんしょう した。そこで初期 しょき のド級 きゅう 戦艦 せんかん は、11インチか12インチ口径 こうけい の「全 ぜん 大 だい 口径 こうけい 砲 ほう (all big gun)」装備 そうび を行 おこ なうようになり、その一部 いちぶ は舷側 げんそく 砲塔 ほうとう として配置 はいち された。しかしこの方式 ほうしき は十分 じゅうぶん とは言 い えなかった。舷側 げんそく 砲塔 ほうとう では舷側 げんそく 斉射 せいしゃ の射 い 界 かい が狭 せま くなるだけでなく、大型 おおがた 化 か する砲 ほう の重量 じゅうりょう による艦 かん 体 たい 構造 こうぞう への負担 ふたん が大 おお きくなり、適切 てきせつ な装甲 そうこう を施 ほどこ すことがますます難 むずか しくなったからである。また、後 ご のさらに大型 おおがた の砲 ほう 、たとえばアメリカ海軍 かいぐん 最大 さいだい の巨 きょ 砲 ほう 、マーク 7 50口径 こうけい 16インチ砲 ほう は艦 かん 体 たい に対 たい する負担 ふたん があまりに大 おお きく、舷側 げんそく 砲塔 ほうとう に入 い れることは不可能 ふかのう だった。
現代 げんだい の砲塔 ほうとう
現代 げんだい の水上 すいじょう 艦 かん でも砲 ほう を装備 そうび しているものは少 すく なくないが、口径 こうけい は通常 つうじょう 、3-5インチ(76-127mm)である。砲 ほう 室 しつ は砲 ほう 機構 きこう の単 たん なる耐 たい 候 こう カバーであることが多 おお く、強化 きょうか プラスチック などの軽 かる い非 ひ 装甲 そうこう の素材 そざい でできている。また、現代 げんだい の砲塔 ほうとう は自動 じどう 化 か されているものが多 おお く、砲塔 ほうとう 内 ない は無人 ぶにん で、給 きゅう 弾 だん システムに弾薬 だんやく を補給 ほきゅう する少 しょう 人数 にんずう のチームがいるだけに過 す ぎない。
武装 ぶそう の主力 しゅりょく が対 たい 艦 かん ミサイル に移 うつ ったこと、また技術 ぎじゅつ の進歩 しんぽ にともない砲 ほう の性能 せいのう が向上 こうじょう した事 こと により、少数 しょうすう の単 たん 装 そう 砲塔 ほうとう で役目 やくめ を果 は たせるようになり、甲板 かんぱん 上 じょう に何 なん 基 き もの多連装 たれんそう 砲塔 ほうとう を並 なら べた艦 かん は過去 かこ のものとなっている。
また、近年 きんねん では、ステルス艦 かん への搭載 とうさい を想定 そうてい して、ステルス性 せい を付与 ふよ した砲塔 ほうとう が開発 かいはつ されている。ボフォースMk.3 57mm砲 ほう のステルス型 がた や155mm AGSにおいては、非 ひ 発砲 はっぽう 時 じ には砲身 ほうしん をシールド内 ない に収容 しゅうよう することで、ステルス性 せい をさらに向上 こうじょう させている。
名称 めいしょう
戦艦 せんかん 史上 しじょう 、最多 さいた の7基 き の主砲 しゅほう 塔 とう を載 の せたイギリスの弩 いしゆみ 級 きゅう 戦艦 せんかん 「エジンコート」
軍艦 ぐんかん の砲塔 ほうとう にはそれぞれ識別 しきべつ 名 めい があった。イギリス海軍 かいぐん では文字 もじ で、前部 ぜんぶ の砲塔 ほうとう は前 まえ から順 じゅん に「A」「B」…、後部 こうぶ の砲塔 ほうとう は前 まえ から「X」「Y」、そして中部 ちゅうぶ の砲塔 ほうとう は前 まえ から「P」「Q」「R」と呼 よ んだ。一部 いちぶ に例外 れいがい があり、たとえば「C」と呼 よ ぶべき砲塔 ほうとう をダイドー級 きゅう 軽 けい 巡洋艦 じゅんようかん では「Q」、ネルソン級 きゅう 戦艦 せんかん では「X」と呼 よ んでいた(ネルソン級 きゅう の場合 ばあい 、この砲塔 ほうとう は主 しゅ 甲板 かんぱん レベルで艦橋 かんきょう 構造 こうぞう 物 ぶつ と「B」砲塔 ほうとう に挟 はさ まれており、前方 ぜんぽう と後方 こうほう への射撃 しゃげき は制限 せいげん を受 う けた)。
副 ふく 砲塔 ほうとう には「P」(左舷 さげん 、Port)と「S」(右舷 うげん 、Starboard)の文字 もじ を付 ふ し、艦 かん 首 くび から順 じゅん に番号 ばんごう を振 ふ った。たとえば「P1」は左舷 さげん のもっとも艦 かん 首 くび 寄 よ りの砲塔 ほうとう である。
しかし、例外 れいがい もある。イギリス の戦艦 せんかん 「エジンコート 」(Agincourt)には砲塔 ほうとう が7基 き もあったため、曜日 ようび の名前 なまえ で「マンデー(月曜日 げつようび )」「チューズデイ(火曜日 かようび )」…「サンデー(日曜日 にちようび )」と呼 よ ばれた。
ドイツ海軍 かいぐん では通常 つうじょう 、艦 かん 首 くび から順 じゅん に「A」「B」「C」…であった。この時 とき 、無線 むせん 用 よう の符号 ふごう (フォネティック・コード )を使 つか って砲塔 ほうとう を呼 よ んだ。例 たと えば戦艦 せんかん 「ビスマルク 」の4基 き の砲塔 ほうとう は「アントン(Anton)」「ブルーノ(Bruno)」(または「ベルタ(Berta)」「カエザル(Caesar)」「ドーラ(Dora)」となる。
なお日本 にっぽん とアメリカでは単純 たんじゅん に前 まえ から「1番 ばん 砲塔 ほうとう 」「2番 ばん 砲塔 ほうとう 」…と番号 ばんごう で呼 よ ぶ。
地上 ちじょう 要塞 ようさい
20世紀 せいき 半 なか ば頃 ごろ まで多 おお く建造 けんぞう ・運用 うんよう されていた要塞 ようさい が有 ゆう する砲台 ほうだい (要塞 ようさい 砲 ほう )は、砲撃 ほうげき に晒 さら されても簡単 かんたん には破壊 はかい されないように掩体 内 うち に収 おさ められる事 こと が多 おお いが、対応 たいおう できる方向 ほうこう を増 ふ やすために砲塔 ほうとう 化 か される事 こと もあった。はじめから要塞 ようさい 用 よう に設計 せっけい された砲塔 ほうとう はフランス のマジノ線 せん に設置 せっち された隠蔽 いんぺい 式 しき 砲塔 ほうとう やフィリピン のコレヒドール要塞 ようさい 近海 きんかい に設置 せっち されたフォート・ドラム などがある。これらの要塞 ようさい 用 よう 砲塔 ほうとう は固定 こてい 式 しき であるため重量 じゅうりょう 制限 せいげん をほぼ考 かんが えなくても構 かま わないことから強固 きょうこ な防御 ぼうぎょ 力 りょく をもたせることが出来 でき た。要塞 ようさい の戦略 せんりゃく 的 てき 価値 かち が下落 げらく すると要塞 ようさい 専用 せんよう 砲 ほう の開発 かいはつ は下火 したび となり、既存 きそん の戦車 せんしゃ や艦船 かんせん の砲 ほう ないし砲塔 ほうとう ごと流用 りゅうよう されることが多 おお くなった。
戦車 せんしゃ が進化 しんか を遂 と げ、要塞 ようさい が容易 ようい に迂回 うかい されてしまうようになった第 だい 二 に 次 じ 世界 せかい 大戦 たいせん 以降 いこう は大 だい 規模 きぼ な要塞 ようさい が作 つく られることが減 へ ったが、迂回 うかい しづらい隘路 あいろ を閉塞 へいそく する意図 いと などで要塞 ようさい が築 きず かれた。戦車 せんしゃ は車体 しゃたい 部分 ぶぶん を埋 う めて即席 そくせき トーチカ することができるが、はじめから戦車 せんしゃ の砲塔 ほうとう を要塞 ようさい に埋 う め込 こ んでしまうこともままあった。例 たと えばアルバニア 、スイス 、オーストリア などで、旧式 きゅうしき 戦車 せんしゃ の砲塔 ほうとう をコンクリートに埋 う めてトーチカとすることが行 おこな われていた。初 はつ の全 ぜん 周 しゅう 砲塔 ほうとう を備 そな える戦車 せんしゃ であるルノー FT-17 からして、後 ご の第 だい 二 に 次 じ 大戦 たいせん 前夜 ぜんや でマジノ戦 せん を強化 きょうか するための即席 そくせき トーチカとして多数 たすう が設置 せっち された。対 たい するドイツ軍 ぐん も旧式 きゅうしき 化 か した戦車 せんしゃ の砲塔 ほうとう を要塞 ようさい 建設 けんせつ に用 もち いたり[ 注 ちゅう 3] 、新規 しんき にパンター戦車 せんしゃ の砲塔 ほうとう を利用 りよう したトーチカを開発 かいはつ し、防衛 ぼうえい 戦 せん に使用 しよう していた。
現代 げんだい では対 たい 艦 かん ミサイル で代替 だいたい され姿 すがた を消 け していっているが、かつては重要 じゅうよう 港湾 こうわん や海峡 かいきょう 航路 こうろ の防備 ぼうび のための沿岸 えんがん 要塞 ようさい ないし沿岸 えんがん 砲 ほう が各地 かくち に築 きず かれていた。沿岸 えんがん 砲 ほう は海上 かいじょう 目標 もくひょう を狙 ねら うためのものであるから、海 うみ 側 がわ さえ向 む いていればよく、全 ぜん 周 しゅう 周回 しゅうかい する砲塔 ほうとう 式 しき の必要 ひつよう 性 せい はあまりなかったが、艦船 かんせん や戦車 せんしゃ の砲塔 ほうとう をターレット ごと流用 りゅうよう することがよくあった。前者 ぜんしゃ の例 れい では戦艦 せんかん との交戦 こうせん も想定 そうてい し、余剰 よじょう となった戦艦 せんかん の砲塔 ほうとう を利用 りよう した巨大 きょだい なものも多 おお く、戦艦 せんかん の艦 かん 砲 ほう 射撃 しゃげき にも対抗 たいこう 可能 かのう とされていた。後者 こうしゃ の例 れい では大戦 たいせん 中 ちゅう のドイツ軍 ぐん がフランス沿岸 えんがん 地帯 ちたい に築 きず いた大西洋 たいせいよう の壁 かべ に鹵獲 ろかく したフランス製 せい 戦車 せんしゃ の砲塔 ほうとう を[ 注 ちゅう 3] 設置 せっち したり、戦後 せんご のフィンランドがソ連 それん からT-55 の砲塔 ほうとう を購入 こうにゅう して沿岸 えんがん 要塞 ようさい に設置 せっち していたりした[ 2] 。
航空機 こうくうき
最初 さいしょ は、航空機 こうくうき の搭載 とうさい 機銃 きじゅう は決 き まった方向 ほうこう に固定 こてい されたか、単純 たんじゅん な回転 かいてん 機銃 きじゅう 架 か (スイベル)に取 と り付 つ けられていた。スイベルは後 のち に、機銃 きじゅう をどう向 む けても機銃 きじゅう 手 しゅ がその真後 まうし ろに位置 いち を保 たも てる回転 かいてん 機銃 きじゅう 架 か 、スカーフ・リング(Scarff ring )に発展 はってん した。航空機 こうくうき の性能 せいのう が上 あ がって高 こう 高度 こうど 、高速 こうそく で飛行 ひこう するようになると、天候 てんこう から保護 ほご する必要 ひつよう が生 しょう じ、機銃 きじゅう 座 ざ を囲 かこ い込 こ んだり、シールドを付 つ けるようになった。イギリス空軍 くうぐん で動力 どうりょく 式 しき 機銃 きじゅう 塔 とう (ターレット)を搭載 とうさい した最初 さいしょ の爆 ばく 撃 げき 機 き は、1933年 ねん に初 はつ 飛行 ひこう したボールトンポール オーヴァーストランド であった。オーヴァーストランドは機首 きしゅ の機銃 きじゅう 塔 とう に1挺 てい の機関 きかん 銃 じゅう を搭載 とうさい していた。やがて機銃 きじゅう 塔 とう の数 かず 、搭載 とうさい 機関 きかん 銃 じゅう の数 かず が増 ふ えていき、第 だい 二 に 次 じ 世界 せかい 大戦 たいせん のイギリス空軍 くうぐん の重 じゅう 爆撃 ばくげき 機 き は通常 つうじょう 3基 き の動力 どうりょく 式 しき 機銃 きじゅう 塔 とう を備 そな えていた。特 とく に機体 きたい 後部 こうぶ の機銃 きじゅう 塔 とう には、4挺 てい の7.7mm(0.303in)機銃 きじゅう を備 そな えていた。これは「テイル・ガンナー」または「テイル・エンド・チャーリー」ポジションと呼 よ ばれていた。
また、イギリス では「砲塔 ほうとう 戦闘 せんとう 機 き (turret fighter)」のアイデアも生 う まれた。ボールトンポール デファイアント が実例 じつれい であるが、翼 つばさ 内 ない に前方 ぜんぽう 固定 こてい 式 しき 機銃 きじゅう を持 も たず、操縦 そうじゅう 席 せき 背後 はいご の機銃 きじゅう 塔 とう (7.7mm 4連装 れんそう )だけを武装 ぶそう としたものである。このアイデアが生 う まれた当時 とうじ は、戦闘 せんとう 機 き の標準 ひょうじゅん 的 てき な武装 ぶそう は機関 きかん 銃 じゅう 2挺 てい だけであった。編隊 へんたい を組 く んで飛 と ぶ重 じゅう 武装 ぶそう の爆 ばく 撃 げき 機 き を迎撃 げいげき する場面 ばめん において、砲塔 ほうとう 戦闘 せんとう 機 き の一団 いちだん なら(後方 こうほう だけでなく)側面 そくめん 、背後 はいご 、下方 かほう からも攻撃 こうげき でき、柔軟 じゅうなん に火力 かりょく を集中 しゅうちゅう できると考 かんが えたのである。このアイデアは爆 ばく 撃 げき 機 き を攻撃 こうげき する際 さい には一理 いちり があったが、他 た の戦闘 せんとう 機 き と戦 たたか う際 さい に実用 じつよう 的 てき でないことがわかった。砲塔 ほうとう の重量 じゅうりょう と空気 くうき 抵抗 ていこう のため、固定 こてい 機銃 きじゅう を装備 そうび した単座 たんざ 戦闘 せんとう 機 き よりも鈍 どん 速 そく になる。にもかかわらず前方 ぜんぽう に対 たい して攻撃 こうげき が不可能 ふかのう なため、敵 てき 戦闘 せんとう 機 き を追 お い抜 ぬ くか並行 へいこう する事 こと が必要 ひつよう という矛盾 むじゅん を抱 かか えていた。
この当時 とうじ の航空機 こうくうき 用 よう 旋回 せんかい 機銃 きじゅう や機銃 きじゅう 塔 とう には乗員 じょういん が直接 ちょくせつ 操作 そうさ するものが多 おお かったが、一部 いちぶ には油圧 ゆあつ や電動 でんどう で遠隔 えんかく 操作 そうさ 可能 かのう なものもあった。特 とく にB-29 爆 ばく 撃 げき 機 き では油圧 ゆあつ 動力 どうりょく の旋回 せんかい 銃 じゅう 塔 とう を全 ぜん 方向 ほうこう に備 そな えており、これにより従来 じゅうらい の吹 ふ きさらしの銃 じゅう 塔 とう と異 こと なり、射撃 しゃげき 手 しゅ は気密 きみつ 室内 しつない に収 おさ まって遠隔 えんかく 操作 そうさ することができた。
ジェット機 じぇっとき 時代 じだい の到来 とうらい により、爆 ばく 撃 げき 機 き の自衛 じえい 用 よう 機銃 きじゅう 塔 とう はすたれていった。とはいえこの時代 じだい にも、ボーイング B-52 爆 ばく 撃 げき 機 き など機 き 尾 お に限定 げんてい 旋回 せんかい のできる機銃 きじゅう 座 ざ を備 そな えていた機体 きたい は少 すく なくなかった。しかしながらこれらの尾 お 部 ぶ 機 き 銃座 じゅうざ も、乗員 じょういん 数 すう の節約 せつやく 、ペイロードと速度 そくど の向上 こうじょう のため、まもなく廃止 はいし されていった。
航空機 こうくうき の機銃 きじゅう 塔 とう 搭載 とうさい 位置 いち はさまざまで、次 つぎ のように呼 よ ばれる。
ドーサル(dorsal)- 胴体 どうたい 上面 うわつら
ベントラル(ventral)- 胴体 どうたい 下面 かめん
リア(rear)または テイル(tail)- 機 き 尾 お
ノーズ(nose)- 機首 きしゅ 前方 ぜんぽう
チン(chin)- 機首 きしゅ 下面 かめん
装甲 そうこう 戦闘 せんとう 車両 しゃりょう
M3A3軽 けい 戦車 せんしゃ の37mm戦車 せんしゃ 砲 ほう M6 搭載 とうさい 砲塔 ほうとう 。乗員 じょういん 用 よう バスケットが付 つ いているハンヴィー に搭載 とうさい された装甲 そうこう 銃 じゅう 塔 とう (OGPK )
第 だい 一 いち 次 じ 世界 せかい 大戦 たいせん 当時 とうじ 、イギリス軍 ぐん の菱形 ひしがた 重 じゅう 戦車 せんしゃ では左右 さゆう スポンソン(張 は り出 だ し)のケースメート(砲 ほう 郭 かく )内 ない に火砲 かほう や機関 きかん 銃 じゅう を搭載 とうさい していた。その先祖 せんぞ である試作 しさく 車 しゃ リトル・ウィリー では上部 じょうぶ に砲塔 ほうとう を搭載 とうさい するための準備 じゅんび がしてあったのだが、車体 しゃたい 中心 ちゅうしん にエンジン が装備 そうび されており、そこに砲塔 ほうとう が設置 せっち できなかったためである。同 どう 時期 じき のフランス軍 ぐん 戦車 せんしゃ では、突撃 とつげき 砲 ほう のように車体 しゃたい 前方 ぜんぽう に火砲 かほう を装備 そうび していたが、その後 ご ルノー FT-17 軽 けい 戦車 せんしゃ で旋回 せんかい 砲塔 ほうとう が実用 じつよう 化 か され、現代 げんだい にまで至 いた る戦車 せんしゃ の基本形 きほんけい がここに出現 しゅつげん した。
大戦 たいせん 間 あいだ ではソ連 それん のT-35 やドイツのNbFz のような、陸上 りくじょう 軍艦 ぐんかん 的 てき な「如何 いか にも強 つよ そうに見 み える」多 た 砲塔 ほうとう 戦車 せんしゃ 形式 けいしき も流行 りゅうこう したが、砲塔 ほうとう が増 ふ えた分 ぶん 、防御 ぼうぎょ が脆弱 ぜいじゃく になり、多数 たすう の砲塔 ほうとう に対 たい する指揮 しき も難 むずか しくなる欠点 けってん を克服 こくふく 出来 でき ず、複雑 ふくざつ な構造 こうぞう からくる高 こう 価格 かかく と低 てい 生産 せいさん 性 せい にも問題 もんだい があったため、やがて主流 しゅりゅう は単 たん 砲塔 ほうとう 形式 けいしき へと戻 もど っていった。
現代 げんだい の戦車 せんしゃ では、砲塔 ほうとう は乗員 じょういん 保護 ほご のために装甲 そうこう 化 か され、一般 いっぱん 的 てき に105-125mm程度 ていど の大 だい 口径 こうけい 戦車 せんしゃ 砲 ほう 1門 もん を搭載 とうさい し、360度 ど 全 ちょん 周 あまね に回転 かいてん する。ほとんどの場合 ばあい 主砲 しゅほう 同軸 どうじく 機銃 きじゅう を砲塔 ほうとう 内 ない に装備 そうび しており、これは敵 てき 歩兵 ほへい の掃討 そうとう や近距離 きんきょり におけるスポッティングライフル 代 か わりとして用 もち いられる。戦車 せんしゃ 砲塔 ほうとう は通常 つうじょう 2人 にん 以上 いじょう の乗員 じょういん を収容 しゅうよう する(一般 いっぱん 的 てき に戦車 せんしゃ 長 ちょう と砲手 ほうしゅ 、さらに装填 そうてん 手 しゅ が加 くわ わることが多 おお い)。
その他 た の装甲 そうこう 戦闘 せんとう 車両 しゃりょう でも、用途 ようと に合 あ わせて砲塔 ほうとう を搭載 とうさい し、戦車 せんしゃ 砲 ほう 以外 いがい の武装 ぶそう を備 そな えている。歩兵 ほへい 戦闘 せんとう 車 しゃ は小 しょう 口径 こうけい 砲 ほう 、機関 きかん 砲 ほう 、対戦 たいせん 車 しゃ ミサイル ・ランチャー を、単独 たんどく か組 く み合 あ わせて搭載 とうさい していることが多 おお い。イタリア軍 ぐん のチェンタウロ戦闘 せんとう 偵察 ていさつ 車 しゃ 、フランス軍 ぐん のAMX-10RC のように、(より低 てい 反動 はんどう 化 か されているとはいえ)戦車 せんしゃ 砲 ほう と変 か わらない105mm砲 ほう を搭載 とうさい する装 そう 輪 わ 式 しき 装甲 そうこう 車両 しゃりょう も実用 じつよう 化 か されている。
現代 げんだい の自 じ 走 はし 砲 ほう は、戦車 せんしゃ よりも大 おお きな口径 こうけい の火砲 かほう を旋回 せんかい 式 しき の砲塔 ほうとう に搭載 とうさい していることが多 おお く、一見 いっけん して戦車 せんしゃ のような外観 がいかん になっているが、その装甲 そうこう は限定 げんてい 的 てき な弾 たま 片 へん 防御 ぼうぎょ が主 おも で、戦車 せんしゃ よりは薄 うす くなっている例 れい が殆 ほとん どである。
M1128 MGSのオーバーヘッド砲塔 ほうとう 。ハッチを閉 と じると乗員 じょういん は車体 しゃたい ルーフより下 した 側 がわ に収 おさ まる。
無人 むじん 砲塔 ほうとう 上 じょう に
機銃 きじゅう のRWSを
装備 そうび する
T-14 主力 しゅりょく 戦車 せんしゃ
砲塔 ほうとう は戦闘 せんとう 力 りょく の要 よう であり、かつ上面 うわつら に突出 とっしゅつ しているため被弾 ひだん 率 りつ が高 たか いことから、前面 ぜんめん 防 ぼう 盾 たて には一般 いっぱん に最 もっと も厚 あつ く装甲 そうこう が施 ほどこ される。しかし冷戦 れいせん 時代 じだい 、1950年代 ねんだい 以後 いご 頃 ごろ から対 たい 戦車 せんしゃ 弾 だん (成型 せいけい 炸薬 さくやく 弾 だん )の威力 いりょく 向上 こうじょう に対 たい し装甲 そうこう による防御 ぼうぎょ は不利 ふり と認識 にんしき されたことから、砲塔 ほうとう サイズの縮減 しゅくげん にさまざまな試 こころ みがなされた。ソ連 それん の主力 しゅりょく 戦車 せんしゃ はいち早 はや く自動 じどう 装填 そうてん 装置 そうち を採用 さいよう し弾薬 だんやく 庫 こ を車体 しゃたい 内 ない に置 お くことで砲塔 ほうとう を小型 こがた 化 か した。戦車 せんしゃ より装甲 そうこう が薄 うす い歩兵 ほへい 戦闘 せんとう 車 しゃ ではBMP-1 や近年 きんねん でもVBCI 等 ひとし 、あえて1人 ひとり 用 よう 砲塔 ほうとう としているものも少 すく なくない。他 ほか にも砲 ほう の俯仰 ふぎょう に必要 ひつよう な内部 ないぶ スペースの分 ぶん 小型 こがた 化 か できる揺 ゆら 動 どう 砲塔 ほうとう 、ここからさらに乗員 じょういん を車体 しゃたい 内側 うちがわ へ低 ひく めたオーバーヘッド砲塔 ほうとう なども試 こころ みられたが、防護 ぼうご 力 りょく や乗員 じょういん 視認 しにん 性 せい の問題 もんだい から採用 さいよう 事例 じれい は少 すく ない。しかし後 のち には外部 がいぶ 視認 しにん が高 こう 倍率 ばいりつ および赤外線 せきがいせん のカメラに比重 ひじゅう が移 うつ ったこともあり、2000年代 ねんだい にオーバーヘッド型 がた 砲塔 ほうとう のM1128 ストライカーMGS がアメリカ陸軍 りくぐん に採用 さいよう された。
また、軽 けい 装甲 そうこう 車両 しゃりょう や非 ひ 装甲 そうこう の戦闘 せんとう 車両 しゃりょう 、偵察 ていさつ 車両 しゃりょう などでも、機関 きかん 銃 じゅう を装備 そうび した1人 ひとり 用 よう 銃 じゅう 塔 とう を積 つ んでいることがある。第 だい 一 いち 次 じ 世界 せかい 大戦 たいせん で使用 しよう されたイギリスのロールス・ロイス装甲車 そうこうしゃ など、いくつかの装 そう 輪 わ 装甲車 そうこうしゃ には装甲 そうこう 化 か された回転 かいてん 式 しき 銃 じゅう 塔 とう が備 そな えられていた。第 だい 二 に 次 じ 世界 せかい 大戦 たいせん 時 じ においても、例 たと えばドイツ軍 ぐん のSd Kfz 221 やSd Kfz 222 、ソ連 それん 軍 ぐん のBA-64 のような小型 こがた 偵察 ていさつ 装甲車 そうこうしゃ には周囲 しゅうい を装甲 そうこう 板 ばん で覆 おお った銃 じゅう 塔 とう が備 そな えられる例 れい が多 おお かった。
またこの当時 とうじ 、ジープ や軍用 ぐんよう トラックのような非 ひ 装甲 そうこう 車両 しゃりょう にも機関 きかん 銃 じゅう を装着 そうちゃく する事 こと はあったが、これらの多 おお くは銃 じゅう 塔 とう への装備 そうび ではなく、剥 む き出 だ しの銃 じゅう 架 か への装着 そうちゃく が主 おも であった。その後 ご 、例 たと えばベトナム戦争 せんそう に投入 とうにゅう されたアメリカ軍 ぐん のM113装甲 そうこう 兵員 へいいん 輸送 ゆそう 車 しゃ の事例 じれい のように、もともとはキューポラ に機関 きかん 銃 じゅう だけを装着 そうちゃく していたが、射手 しゃしゅ の被害 ひがい を防 ふせ ぐ為 ため に周囲 しゅうい に装甲 そうこう 板 ばん が増設 ぞうせつ され、結果 けっか 的 てき に1人 ひとり 用 よう の銃 じゅう 塔 とう と化 か したようなケースもある。非 ひ 装甲 そうこう 車両 しゃりょう のハンヴィー においても似 に たような経緯 けいい があり、イラク戦争 せんそう 当時 とうじ 、ルーフ上 じょう の銃座 じゅうざ の射手 しゃしゅ の被害 ひがい を防 ふせ ぐ為 ため に現地 げんち 改修 かいしゅう で防 ぼう 盾 たて や防弾 ぼうだん 板 ばん が追加 ついか される例 れい が多数 たすう 発生 はっせい し、その後 ご OGPK やMCTAGS のような正式 せいしき 装備 そうび として、装甲 そうこう 化 か された1人 ひとり 用 よう 銃 じゅう 塔 とう が開発 かいはつ され運用 うんよう されている。
また、こういった射手 しゃしゅ の被害 ひがい を防 ふせ ぐための別 べつ のアプローチとして、遠隔 えんかく 操作 そうさ 式 しき の無人 むじん 銃 じゅう 塔 とう (RWS 、Remote Weapon Station)も開発 かいはつ されている。直接 ちょくせつ の先祖 せんぞ はドイツ軍 ぐん のIII号 ごう 突撃 とつげき 砲 ほう やヘッツァー の装甲 そうこう 上面 うわつら に配備 はいび された7.92mmリモコン機銃 きじゅう で、これは車内 しゃない から発砲 はっぽう は可能 かのう だが、銃弾 じゅうだん の再 さい 装填 そうてん は車外 しゃがい に出 で なければならなかった。最初 さいしょ に実用 じつよう 化 か されたのはイスラエル のラファエル により開発 かいはつ されたラファエル・オーバーヘッド・ウェポン・ステーション であるが、その後 ご 各国 かっこく で同様 どうよう のコンセプトの遠隔 えんかく 操作 そうさ 銃 じゅう 塔 とう が開発 かいはつ され、実戦 じっせん 配備 はいび されている。2010年代 ねんだい 以後 いご はRWSの大型 おおがた 化 か 、あるいはヒットフィストOWS やラインメタル LANCE のように有人 ゆうじん 砲塔 ほうとう にRWSモードを備 そな えた無人 むじん 砲塔 ほうとう も多 おお く開発 かいはつ されてきている。
1973年 ねん からソビエト連邦 れんぽう で生産 せいさん され始 はじ めたT-72 戦車 せんしゃ は、攻撃 こうげき 力 りょく ・機動 きどう 力 りょく ・防御 ぼうぎょ 力 りょく のバランスに優 すぐ れ、東側 ひがしがわ 諸国 しょこく においてベストセラーとなった。
しかし、回転 かいてん 式 しき 砲塔 ほうとう の内部 ないぶ に多数 たすう の弾薬 だんやく を搭載 とうさい する構造 こうぞう から、1991年 ねん の湾岸 わんがん 戦争 せんそう 、2003年 ねん のイラク戦争 せんそう を通 つう じ、被弾 ひだん すると内部 ないぶ の弾薬 だんやく が爆発 ばくはつ して砲塔 ほうとう が飛 と び上 あ がる事例 じれい が広 ひろ く知 し れ渡 わた り「びっくり箱 ばこ 」と揶揄 やゆ されるようになった。この砲塔 ほうとう 部分 ぶぶん の脆弱 ぜいじゃく さは西側 にしがわ 諸国 しょこく でも問題 もんだい 視 し されるようになり、後年 こうねん 、アメリカが製造 せいぞう したストライカー装甲車 そうこうしゃ では、砲塔 ほうとう 部分 ぶぶん に乗員 じょういん を配置 はいち せず、弾薬 だんやく の場所 ばしょ も隔離 かくり するレイアウトが採 と られている[ 3] 。ソビエト連邦 れんぽう からロシアに移行 いこう した後 のち 、T-72の後継 こうけい 機種 きしゅ に爆発 ばくはつ 反応 はんのう 装甲 そうこう を追加 ついか するなど、砲塔 ほうとう の脆弱 ぜいじゃく 性 せい に対 たい するフォローが行 おこな われたが抜本 ばっぽん 的 てき な解決 かいけつ 法 ほう にはならず、2022年 ねん ロシアのウクライナ侵攻 しんこう においても、戦車 せんしゃ の砲塔 ほうとう が吹 ふ き飛 と ぶ無残 むざん な映像 えいぞう が多数 たすう 配信 はいしん されることとなった[ 4] 。
脚注 きゃくちゅう
ウィキメディア・コモンズには、
砲塔 ほうとう に
関連 かんれん するカテゴリがあります。
注釈 ちゅうしゃく
^ 甲板 かんぱん 中央 ちゅうおう に大 だい 口径 こうけい 砲 ほう を載 の せるためには、ボムケッチ(臼砲 きゅうほう 艦 かん ) のように航行 こうこう 能力 のうりょく の低下 ていか を忍 しの んで邪魔 じゃま な前方 ぜんぽう 帆 ほ 装 そう を取 と り払 はら い、射 い 界 かい を確保 かくほ する必要 ひつよう があるが、この配置 はいち は沿岸 えんがん 砲撃 ほうげき 戦 せん 用 よう のボムケッチだから許容 きょよう されるだけであり、航 こう 洋 よう 型 がた の軍艦 ぐんかん では現実 げんじつ 的 てき ではない。
^ 例 れい として鴨 かも 緑 みどり 江 こう 海戦 かいせん の日本 にっぽん 艦隊 かんたい 旗艦 きかん 松島 まつしま は、鎮遠 の主砲 しゅほう 弾 だん による左舷 さげん 砲 ほう 郭 かく 被弾 ひだん により、集積 しゅうせき していた弾薬 だんやく が誘爆 ゆうばく 。砲 ほう 郭 かく 間 あいだ に隔壁 かくへき がなかったために砲 ほう 郭 かく 甲板 かんぱん にあった副 ふく 砲 ほう 群 ぐん が一気 いっき に壊滅 かいめつ してしまった。
^ a b ドイツ軍 ぐん は旧式 きゅうしき 化 か した戦車 せんしゃ から砲塔 ほうとう を取 と り外 はず し、車体 しゃたい を自 じ 走 はし 砲 ほう や牽引 けんいん 車 しゃ 、弾薬 だんやく 運搬 うんぱん 車 しゃ などに改造 かいぞう していた。残 のこ った砲塔 ほうとう が要塞 ようさい 建設 けんせつ 用 よう の資材 しざい として流用 りゅうよう された
出典 しゅってん
分類 ぶんるい
弾道 だんどう 形状 けいじょう 別 べつ 使用 しよう 目的 もくてき 別 べつ プラットフォーム別 べつ 構造 こうぞう 別 べつ
時代 じだい 別 べつ
その他 た
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