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タマネギ (玉葱 たまねぎ 、葱 ねぎ 頭 あたま ; 学名 がくめい : Allium cepa )は、ヒガンバナ科 か [注釈 ちゅうしゃく 1] ネギ属 ぞく の多年草 たねんそう 。園芸 えんげい 上 うえ では一 いち 年 ねん 草 くさ もしくは二 に 年 ねん 草 くさ として扱 あつか われる。
ネギ属 ぞく の中 なか でも大 おお きく肥大 ひだい した鱗茎 りんけい を持 も つ種 しゅ で、玉 たま ねぎの品種 ひんしゅ によって色 いろ 、形状 けいじょう 、大 おお きさは様々 さまざま である。主 おも に鱗茎 りんけい が野菜 やさい として食用 しょくよう とされるほか、倒伏 とうふく 前 まえ に収穫 しゅうかく した葉 は (葉 は タマネギ)もネギ と同様 どうよう に調理 ちょうり できる[3] 。かつてクロンキスト体系 たいけい による分類 ぶんるい ではユリ科 か に属 ぞく していた。
リンネ の『植物 しょくぶつ の種 たね 』(1753年 ねん ) で記載 きさい された植物 しょくぶつ の一 ひと つである[4] 。
和名 わみょう であるタマネギ の由来 ゆらい は、文字通 もじどお り鱗茎 りんけい が玉 たま のように大 おお きくなる葱 ねぎ のなかまという意味 いみ からきている。
英名 えいめい はオニオン(onion )、仏 ふつ 名 めい がオニョン(oignon 、または ognon [6] )、伊 い 名 めい ではチポッラ(cipolla )という。英語 えいご 名 めい オニオンの由来 ゆらい は、古代 こだい ローマ時代 じだい にローマ人 じん がタマネギを bulbus あるいは unionem と呼 よ んでいたことにちなむ。
学名 がくめい のアリウム・ケーパ(Allium cepa )は、ラテン語 らてんご で「タマネギ」を意味 いみ し、スペイン語 ご のセボーリャ(cebolla)などは、その派生 はせい 語 ご である。
花 はな
タマネギ
越年 えつねん 生 せい の草本 そうほん 。鱗茎 りんけい は径 みち 10センチメートル (cm) 前後 ぜんこう の球形 きゅうけい 、または扁 ひらた 球形 きゅうけい をしており、特異 とくい な刺激 しげき 性 せい の臭気 しゅうき がある。茎 くき は円筒 えんとう 形 がた で直立 ちょくりつ し、高 たか さは50 cmくらいまで生長 せいちょう して、下部 かぶ に2 - 3の葉 は をつける。葉 は はネギよりも細 ほそ く、濃緑 こみどり 色 しょく で中空 ちゅうくう になっている。秋 あき には、茎 くき 頂 いただき 部 ぶ に花序 かじょ が大 おお きな球形 きゅうけい となってつき、白色 はくしょく の花 はな が密集 みっしゅう する。
葉 は が伸 の びて70 cmくらいに育 そだ つと、地中 ちちゅう の葉 は 鞘 さや が結球 けっきゅう し始 はじ めて肥大 ひだい 化 か する。結球 けっきゅう するには、一定 いってい の温度 おんど で適切 てきせつ な時間 じかん 日光 にっこう を浴 あ びることによって、葉 は で糖 とう が生成 せいせい されて、その養分 ようぶん が基部 きぶ に蓄 たくわ えられて鱗茎 りんけい が形成 けいせい される。鱗茎 りんけい は鱗片 りんぺん 葉 は が球状 きゅうじょう に重 かさ なったものでできており、多 おお くの層 そう を持 も っている。鱗茎 りんけい がある程度 ていど 肥大 ひだい すると、地上 ちじょう 部 ぶ の葉 は 鞘 さや が葉 は を支 ささ えきれなくなって倒 たお れ込 こ む倒伏 とうふく 性 せい がある。
染色 せんしょく 体 たい 数 かず は 2n =16 。生育 せいいく 適温 てきおん は 20 °C 前後 ぜんご で、寒 さむ さには強 つよ く氷点下 ひょうてんか でも凍害 とうがい はほとんど見 み られないが、 25 °C 以上 いじょう の高温 こうおん では生育 せいいく 障害 しょうがい が起 お こる。花芽 かが 分化 ぶんか に必要 ひつよう な条件 じょうけん は品種 ひんしゅ や系統 けいとう によって大 おお きく違 ちが うが、一定 いってい 以上 いじょう に成長 せいちょう した個体 こたい が 10 °C 前後 ぜんご またはそれ以下 いか の低温 ていおん 下 か に一定 いってい の期間 きかん 以上 いじょう さらされると花芽 かが が分化 ぶんか する。大 おお きな苗 なえ を植 う えると分 ぶん 球 だま や裂 きれ 球 だま や抽台しやすく、小 ちい さいまま低温 ていおん に遭 あ うと枯 か れやすい。タマネギは日長 ひなが 条件 じょうけん が大 おお きく関与 かんよ し、短 たん 日 にち 種 しゅ ・中日 ちゅうにち 種 しゅ ・長日 ちょうじつ 種 しゅ それぞれに品種 ひんしゅ 系統 けいとう で分化 ぶんか している。鱗茎 りんけい を形成 けいせい するためには、長日 ちょうじつ 種 しゅ は1日 にち に14時 じ 間 あいだ の日照 ひでり を必要 ひつよう とし、短 たん 日 にち 種 しゅ は1日 にち に12時 じ 間 あいだ から14時 じ 間 あいだ の日照 ひでり を必要 ひつよう としている。大 おお まかに、日本 にっぽん で栽培 さいばい されているものは、春 はる まきが14時間 じかん 以上 いじょう の長日 ちょうじつ 条件下 じょうけんか 、秋 あき まきの早生 わせ 種 しゅ で12時 じ 間 あいだ 程度 ていど の中日 ちゅうにち 条件下 じょうけんか で結球 けっきゅう する。長日 ちょうじつ 条件 じょうけん ・温度 おんど 上昇 じょうしょう で肥大 ひだい が促進 そくしん される。玉 たま が成熟 せいじゅく すると葉 は が倒伏 とうふく し、数 すう か月 げつ の休眠 きゅうみん に入 はい る。ヨーロッパ などで栽培 さいばい される品種 ひんしゅ の中 なか には16時間 じかん 以上 いじょう の長日 ちょうじつ でなければ結球 けっきゅう しない品種 ひんしゅ があり、それらは日本 にっぽん では収穫 しゅうかく できない。
ネギの花 はな は花弁 はなびら が開 ひら くが、タマネギとは花弁 はなびら が開 ひら かない点 てん で区別 くべつ できる。
日本 にっぽん の山口大学 やまぐちだいがく などによる研究 けんきゅう チームが、ゲノム解読 かいどく 完了 かんりょう を2021年 ねん に発表 はっぴょう した[13] 。
ヤグラネギ や野草 やそう のノビル と同 おな じように花 はな の咲 さ く所 ところ から芽 め が伸 の びる品種 ひんしゅ があり、ヤグラタマネギ と呼 よ ぶ。
タマネギは、現存 げんそん する最古 さいこ の栽培 さいばい 植物 しょくぶつ の一 ひと つとされる。狩猟 しゅりょう 採集 さいしゅう 社会 しゃかい から農耕 のうこう 社会 しゃかい へ移行 いこう するに伴 ともな い、人類 じんるい が野生 やせい のものを畑 はたけ で栽培 さいばい し、生長 せいちょう が早 はや く鱗茎 りんけい が大 おお きい苗 なえ を交配 こうはい するうちに、現在 げんざい 栽培 さいばい されている大 おお きくて甘 あま い鱗茎 りんけい を持 も つタマネギに近 ちか いものになっていったと考 かんが えられている。
原産 げんさん は中央 ちゅうおう アジア とされるが、野生 やせい 種 しゅ は発見 はっけん されていない。原産地 げんさんち はペルシア(イラン )やベルチスタン(バルーチスターン )あたりともいわれるが、はっきりしていない。中央 ちゅうおう アジアから商人 しょうにん によって中東 ちゅうとう に持 も ち込 こ まれ、そこから世界中 せかいじゅう に一気 いっき に広 ひろ まっていった。
1547年 ねん に描 えが かれた玉 たま ねぎの木版 もくはん 画 が 。
栽培 さいばい の歴史 れきし は古 ふる く、紀元前 きげんぜん 1600年 ねん ごろの古代 こだい メソポタミア ・バビロン第 だい 1王朝 おうちょう 時代 じだい に書 か かれたエール・バビロニアン・タブレットと呼 よ ばれる粘土 ねんど 板 ばん に楔形文字 くさびがたもじ で書 か かれた古代 こだい レシピ の中 なか に、タマネギが数多 かずおお く登場 とうじょう する。紀元前 きげんぜん の古代 こだい エジプト王朝 おうちょう 時代 じだい にもタマネギは食 しょく されており、紀元前 きげんぜん 5世紀 せいき ごろからパン やビール とともにタマネギを食 た べる労働 ろうどう 者 しゃ が描 えが かれている壁画 へきが や、紀元前 きげんぜん 3世紀 せいき ごろにはエジプトのピラミッド 建設 けんせつ に従事 じゅうじ した労働 ろうどう 者 しゃ に配給 はいきゅう されていたという記録 きろく が見 み つかっている。ヨーロッパの地中海 ちちゅうかい 沿岸 えんがん に伝 つた わったタマネギは、古代 こだい ギリシア人 ひと や古代 こだい ローマ人 ひと にもニンニク とともに愛好 あいこう されており、大 だい プリニウス は『博物 はくぶつ 誌 し 』のなかで様々 さまざま な種類 しゅるい のタマネギについて詳述 しょうじゅつ している。ローマ人 じん は、多 おお くの料理 りょうり の風味 ふうみ づけにタマネギを好 この んで使 つか い、旅先 たびさき にも持 も って行 い ったため、北 きた ヨーロッパ にも広 ひろ まっていった。古代 こだい 中国 ちゅうごく で編纂 へんさん された儒教 じゅきょう の経典 きょうてん 『礼 れい 記 き 』には、当時 とうじ の中国 ちゅうごく の配膳 はいぜん に欠 か かせない食材 しょくざい になっていたことを伺 うかが わせる記述 きじゅつ が残 のこ されている。しかし、4世紀 せいき の道教 どうきょう では「においの強 つよ い野菜 やさい 」の使用 しよう を禁 きん じ、タマネギもその中 なか の一種 いっしゅ に含 ふく まれていた。古代 こだい 中国 ちゅうごく においてタマネギは、肺 はい に極 きわ めて有害 ゆうがい で、攻撃 こうげき 性 せい や性 せい 衝動 しょうどう を増大 ぞうだい させるとも考 かんが えられていたため、漢 かん の時代 じだい にはニンニク とともに赤 あか い紐 ひも で軒先 のきさき に吊 つる して虫除 むしよ けとして使 つか われていた。
ロ ろ ーマ帝国 まていこく 滅亡 めつぼう 後 ご の西暦 せいれき 800年 ねん ごろ、領土 りょうど を拡大 かくだい していたフランク王国 おうこく のカール大帝 たいてい は、帝国 ていこく の庭園 ていえん で90種類 しゅるい の野菜 やさい や果樹 かじゅ を栽培 さいばい するよう勅 みことのり 令 れい を出 だ した。この中 なか にタマネギをはじめとするネギ属 ぞく 野菜 やさい が含 ふく まれており、修道院 しゅうどういん や寺院 じいん などの大 おお きな菜園 さいえん で栽培 さいばい され、中世 ちゅうせい 前期 ぜんき のこの時代 じだい にはヨーロッパに定着 ていちゃく していたとみられている。中世 ちゅうせい ヨーロッパ で最 もっと も馴染 なじ みのある野菜 やさい の一 ひと つだったタマネギは、栽培 さいばい が容易 ようい で冷蔵 れいぞう 技術 ぎじゅつ がない時代 じだい でも保存 ほぞん が効 き き、可 か 食 しょく 部 ぶ も多 おお くて、さらには霜 しも や低温 ていおん にかなり強 つよ く、南 みなみ ヨーロッパ はもとより北 きた ヨーロッパ やイギリス でも栽培 さいばい 可能 かのう であったために好都合 こうつごう で、庶民 しょみん のあいだでも大変 たいへん に愛好 あいこう されていた。しかし、中世 ちゅうせい ヨーロッパでは食材 しょくざい にも階級 かいきゅう 意識 いしき があり、安価 あんか で手 て に入 はい りやすい野菜 やさい としてあらゆる階級 かいきゅう の人々 ひとびと が利用 りよう したために、タマネギが卑 いや しい食 た べ物 もの とみなされることもあった。
新 しん 世界 せかい には、1492年 ねん にコロンブス が栽培 さいばい 品種 ひんしゅ のタマネギをカリブ海 かりぶかい のイスパニョーラ島 とう (現在 げんざい のハイチ とドミニカ共和国 どみにかきょうわこく )に持 も ち込 こ んだといわれている。16世紀 せいき には様々 さまざま な外国 がいこく 産 さん 品種 ひんしゅ のタマネギがヨーロッパ中 ちゅう で売買 ばいばい されていて、17世紀 せいき ごろのヨーロッパ人 じん 開拓 かいたく 者 しゃ が、南北 なんぼく アメリカ大陸 あめりかたいりく を植民 しょくみん 地 ち にして移住 いじゅう するときにも持 も ち込 こ まれた。
18世紀 せいき から19世紀 せいき にかけて、ヨーロッパではイギリスの農業 のうぎょう 革命 かくめい を起点 きてん に農業 のうぎょう が飛躍 ひやく 的 てき 発展 はってん を遂 と げた。品種 ひんしゅ 改良 かいりょう の新 あら たな科学 かがく 的 てき アプローチの結果 けっか 、タマネギも原種 げんしゅ より栽培 さいばい しやすく、成長 せいちょう が早 はや くて鱗茎 りんけい が大 おお きく、味 あじ もよく保存 ほぞん が効 き き、耐 たい 病 びょう 性 せい がある膨大 ぼうだい な数 かず の品種 ひんしゅ が開発 かいはつ された。東 ひがし ヨーロッパ (バルカン半島 ばるかんはんとう 諸国 しょこく やルーマニア )では辛味 からみ の強 つよ い辛 からし タマネギ群 ぐん が、南 みなみ ヨーロッパ(フランス の一部 いちぶ 地域 ちいき 、スペイン 、イタリア )では辛味 からみ の少 すく ない甘 あま タマネギ群 ぐん が作 つく られた。しかし、ヴィクトリア時代 じだい のイギリスやフランスでは、タマネギは貧 まず しい階級 かいきゅう や農民 のうみん の食 た べ物 もの であり続 つづ け、アイルランド大 だい 飢饉 ききん の際 さい には、貧困 ひんこん 者 しゃ 救済 きゅうさい のために供 きょう されたスープ やシチュー などのかさ上 あ げにタマネギが使 つか われた。アメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく でも南北戦争 なんぼくせんそう を前後 ぜんご する時代 じだい に、安価 あんか な玉 たま ねぎが普及 ふきゅう している。世界 せかい の相当 そうとう な部分 ぶぶん を自国 じこく の領土 りょうど として植民 しょくみん 地 ち を広 ひろ げていった大 だい 英 えい 帝国 ていこく は、自国 じこく の伝統 でんとう 料理 りょうり やカレー を持 も ち込 こ み、タマネギを世界 せかい 各地 かくち に広 ひろ めることにも一役 ひとやく 買 か った。
日本 にっぽん では江戸 えど 時代 じだい まで外国 がいこく との交流 こうりゅう を厳 きび しく制限 せいげん したことから、中央 ちゅうおう アジアとヨーロッパが品種 ひんしゅ のタマネギは、19世紀 せいき 後半 こうはん まで一般 いっぱん 的 てき な食材 しょくざい にはならなかった。江戸 えど 時代 じだい 末期 まっき に長崎 ながさき に伝 つた わったが、観賞 かんしょう 用 よう に留 とど まった。食用 しょくよう としては、1871年 ねん (明治 めいじ 4年 ねん )に北海道 ほっかいどう の札幌 さっぽろ で試験 しけん 栽培 さいばい されたのが最初 さいしょ とされ、1878年 ねん (明治 めいじ 11年 ねん )、札幌 さっぽろ 農 のう 学校 がっこう 教官 きょうかん のブルックス により本格 ほんかく 的 てき な栽培 さいばい が始 はじ まった。その後 ご の1880年 ねん (明治 めいじ 13年 ねん )に、札幌 さっぽろ の中村 なかむら 磯 いそ 吉 きち が農家 のうか として初 はじ めて栽培 さいばい を行 おこな った。1885年 ねん (明治 めいじ 18年 ねん )ごろから野菜 やさい として栽培 さいばい されるようになったと考 かんが えられている。明治 めいじ 時代 じだい 以降 いこう 、西洋 せいよう 料理 りょうり の人気 にんき の高 たか まりを追 お い風 かぜ に、日本 にっぽん の気候 きこう にも適 てき していたタマネギは人気 にんき が出 で て生産 せいさん 高 だか も増 ふ え、1900年代 ねんだい 初頭 しょとう までには昔 むかし から食 た べられていた里芋 さといも と同 おな じくらいの値段 ねだん に下 さ がった。
大別 たいべつ すると、東欧 とうおう 系 けい の辛味 からみ 品種 ひんしゅ と南欧 なんおう 系 けい の甘味 あまみ 品種 ひんしゅ があり、日本 にっぽん で栽培 さいばい されるものは、ほとんど辛味 からみ 品種 ひんしゅ である。甘味 あまみ 品種 ひんしゅ には、紫 むらさき タマネギの湘南 しょうなん レッドがある。一方 いっぽう で、辛味 からみ 品種 ひんしゅ には黄 き タマネギ、ペコロス などがある。
鱗茎 りんけい の外側 そとがわ の薄皮 うすかわ の色 いろ は銅 どう 黄色 おうしょく 、紅紫 こうし 色 しょく 、白色 はくしょく の3色 しょく があって、それぞれ黄 き タマネギ、赤 あか タマネギ 、白 しろ タマネギと分 わ けている。玉 たま の形 かたち は、偏 へん 球形 きゅうけい 、球形 きゅうけい 、紡錘形 ぼうすいけい などに分 わ けられる。出荷 しゅっか 時期 じき や栽培 さいばい 地 ち によって多 おお くの栽培 さいばい 品種 ひんしゅ があるが、辛味 からみ を抑 おさ えて品種 ひんしゅ 改良 かいりょう されたものなど、地方 ちほう に適 てき した系統 けいとう のものが栽培 さいばい されている。
日本 にっぽん で栽培 さいばい される品種 ひんしゅ の主流 しゅりゅう は「黄 き タマネギ」といわれる系統 けいとう で、アメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく から導入 どうにゅう された春 はる まき栽培 さいばい 用 よう の「イエロー・グローブ・ダンバース(Yellow globe danvers)」という品種 ひんしゅ が「札幌 さっぽろ 黄 き 」という品種 ひんしゅ に、秋 あき まき栽培 さいばい 用 よう は1885年 ねん (明治 めいじ 18年 ねん )に大阪 おおさか へ「イエロー・ダンバース(Yellow danvers)」という品種 ひんしゅ が導入 どうにゅう されて「泉州 せんしゅう 黄 き 」に、フランス系 けい の「ブラン・アチーフ・ド・パリ」が「愛知 あいち 白 しろ 」に名 な を変 か えて、それぞれ地域 ちいき に定着 ていちゃく 化 か した。さらに農家 のうか や農協 のうきょう 単位 たんい で自家 じか 採種 さいしゅ ・選抜 せんばつ を行 おこな い、農家 のうか や地域 ちいき ごとに特徴 とくちょう のある品種 ひんしゅ が作 つく られた。
新 しん タマネギ
いわゆる「新 しん タマネギ」と呼 よ ばれるものは、春 はる に出回 でまわ るもので、水分 すいぶん が多 おお く肉質 にくしつ が柔 やわ らかい。
黄 き タマネギ
最 もっと もポピュラーで薄皮 うすかわ が赤 あか 茶色 ちゃいろ の品種 ひんしゅ 。秋冬 あきふゆ に収穫 しゅうかく する秋冬 あきふゆ タマネギ と、春 はる に収穫 しゅうかく する新 しん タマネギ がある。秋冬 あきふゆ 玉 たま ねぎは、保存 ほぞん 性 せい を高 たか めるため収穫 しゅうかく 後 ご に風 ふう 干 ほ しして1か月 げつ ほど皮 かわ を乾燥 かんそう して出荷 しゅっか しているため、水分 すいぶん 量 りょう は少 すく なめで、肉 にく 厚 あつ で辛味 からみ がある。新 しん タマネギは、皮 かわ が白 しろ っぽい黄 き タマネギの早 はや 採 と りもので、水分 すいぶん 量 りょう が多 おお く軟 やわ らかい食 しょく 感 かん で辛味 からみ が少 すく なく、生食 なましょく にも向 む いている。また、干 ほ さずに出荷 しゅっか するため、保存 ほぞん 性 せい は悪 わる い。
サラダオニオン
辛 からし タマネギで、早生 わせ 種 しゅ 。一般 いっぱん に玉 たま は偏平 へんぺい で、水分 すいぶん 量 りょう が少 すく なく貯蔵 ちょぞう 性 せい は低 ひく い。柔 やわ らかくて辛味 からみ は少 すく ないため、生食 なましょく に向 む いている。
白 しろ タマネギ
辛味 からみ を抑 おさ えて品種 ひんしゅ 改良 かいりょう した早生 わせ 種 しゅ 。早春 そうしゅん から春 はる にかけて出回 でまわ り、日本 にっぽん の代表 だいひょう 品種 ひんしゅ に愛知 あいち 白 しろ がある。甘味 あまみ が強 つよ く水分 すいぶん 量 りょう が多 おお く、貯蔵 ちょぞう 性 せい は低 ひく い。サラダ や和 あ え物 もの に向 む く。
紫 むらさき タマネギ(赤 あか タマネギ 、レッドオニオン)
赤 あか タマネギの輪切 わぎ り薄皮 うすかわ や表層 ひょうそう が鮮 あざ やかな紅紫 こうし 色 しょく の品種 ひんしゅ で、輪切 わぎ りすると赤 あか い縞 しま の輪 わ が出 で る。複数 ふくすう の品種 ひんしゅ があり、日本 にっぽん では湘南 しょうなん レッドが代表 だいひょう 種 しゅ 。タマネギ特有 とくゆう の刺激 しげき 臭 しゅう は少 すく なく、辛味 からみ が少 すく ないのが特徴 とくちょう 。サラダなどの生食 なましょく に向 む いている。
エシャロット
フランスの香味 こうみ 野菜 やさい 。各国 かっこく で様々 さまざま な呼 よ び名 な がある[注釈 ちゅうしゃく 2] 。
ペコロス (小 しょう タマネギ、プティオニオン)
黄 き タマネギを密植 みっしょく して直径 ちょっけい 3 - 4 cmほどに小 ちい さく育 そだ てた、小 しょう タマネギのこと。辛味 からみ は少 すく なく煮 に 崩 くず れしにくいため、丸 まる ごとシチュー などの煮込 にこ み料理 りょうり や、ピクルス に利用 りよう する。色 いろ が赤 あか い種類 しゅるい もある。
パールオニオン
直径 ちょっけい 1 - 2 cmほどの小粒 こつぶ の小 しょう タマネギの一種 いっしゅ 。収穫 しゅうかく 時期 じき によって、小指 こゆび 大 だい からピンポン球 だま 大 だい まである。皮 かわ が白 しろ くて辛味 からみ が強 つよ く、ピクルスや肉 にく 料理 りょうり の付 つ け合 あ わせなどに使 つか われる。
ルビーオニオン
皮 かわ が光沢 こうたく があり鮮 あざ やかな赤色 あかいろ の小 しょう タマネギの一種 いっしゅ 。辛味 からみ は弱 よわ く、スライスしてサラダの彩 いろど りや、丸 まる のままピクルスに使 つか われる。
葉 は タマネギ
極 ごく 早生 わせ の白 しろ タマネギを土寄 つちよ せして栽培 さいばい して茎葉 けいよう を太 ふと くしたもので、葉 は が青 あお い春 はる のうちに、葉 は つきで収穫 しゅうかく する。葉 は や鱗茎 りんけい はともに軟 やわ らかく食用 しょくよう でき、葉 は はビタミンが豊富 ほうふ で、玉 たま ねぎの部分 ぶぶん も甘味 あまみ がある。葉 は の部分 ぶぶん は青 あお ネギの代用 だいよう にできる。
タマネギは、トウモロコシ に次 つ いで雑種 ざっしゅ 第 だい 一 いち 代 だい (F1品種 ひんしゅ )が開発 かいはつ された作物 さくもつ である。大 だい 部分 ぶぶん のタマネギの花 はな には、雄 ゆう の部分 ぶぶん と雌 めす の部分 ぶぶん があるが、1924年 ねん にアメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく カリフォルニア州 しゅう デイビス にある育種 いくしゅ 場 じょう で、雄 ゆう 性 せい 不 ふ 稔 みのる [注釈 ちゅうしゃく 3] のため自家 じか 受粉 じゅふん できないイタリアンレッドという品種 ひんしゅ の赤 あか タマネギが発見 はっけん された。
この品種 ひんしゅ は、様々 さまざま なF1品種 ひんしゅ の親 おや となり、別 べつ の雌 めす 株 かぶ と交配 こうはい して常 つね に予想 よそう 通 どお りの結果 けっか を生 う み出 だ すことから、良 よ い種子 しゅし が取 と れる株 かぶ が選抜 せんばつ されて、品種 ひんしゅ 改良 かいりょう が行 おこな われた。その結果 けっか 、べと病 やまい 、黒穂 くろほ 病 びょう 、紅色 こうしょく 根 ね 腐 ぐさ れ病 びょう 、病 やまい 害虫 がいちゅう に対 たい する耐 たい 性 せい などに優 すぐ れた商業 しょうぎょう 的 てき に価値 かち がある雄 お 株 かぶ も開発 かいはつ され、DDT などの農薬 のうやく の使用 しよう も減 へ らすことができた。
1950年代 ねんだい は、安全 あんぜん で耐 たい 病 びょう 性 せい があり、収穫 しゅうかく 量 りょう が多 おお いF1品種 ひんしゅ が初 はじ めて開発 かいはつ された時代 じだい であり、農業 のうぎょう の未来 みらい を明 あか るく照 て らすものと思 おも われていた。だが現代 げんだい においては、二 に 代目 だいめ ができないF1品種 ひんしゅ の使用 しよう は種 たね の遺伝 いでん 基礎 きそ を脅 おど かし、栽培 さいばい 品種 ひんしゅ が1部 ぶ だけの品種 ひんしゅ へと縮小 しゅくしょう して、単一 たんいつ 栽培 さいばい に進 すす んでいくことにつながるのではという懸念 けねん が、科学 かがく 者 しゃ の間 あいだ で広 ひろ がっている。
実際 じっさい に、商業 しょうぎょう 目的 もくてき で栽培 さいばい されているアメリカの品種 ひんしゅ は大 おお きく分 わ けて、大 おお きくて甘 あま い鱗茎 りんけい をつける品種 ひんしゅ と、乾燥 かんそう が早 はや くて色 いろ が白 しろ い加工 かこう 用 よう の品種 ひんしゅ 、および長期 ちょうき 保存 ほぞん ができる品種 ひんしゅ の3種類 しゅるい である。栽培 さいばい 品種 ひんしゅ が減少 げんしょう することによって、未知 みち の新 あたら しい病気 びょうき が発生 はっせい して、広 ひろ く栽培 さいばい されている品種 ひんしゅ に耐 たい 性 せい がなかったときに、世界 せかい のタマネギが壊滅 かいめつ しかねないことも懸念 けねん 材料 ざいりょう になっている。
タマネギ畑 はたけ (北海道 ほっかいどう 富良野 ふらの 市 し )
一般 いっぱん には9月から翌年 よくねん 6月 がつ が栽培 さいばい 適期 てっき で、秋 あき に種 たね をまき、苗 なえ を育 そだ てて晩秋 ばんしゅう に苗 なえ を定植 ていしょく する。定植 ていしょく 後 ご はあまり手間 てま がかからず、冬 ふゆ 越 ご しして晩春 ばんしゅん から初夏 しょか に収穫 しゅうかく する。栽培 さいばい 適温 てきおん は15 - 20℃ とされ、連作 れんさく も可能 かのう である。長日 ちょうじつ 種 しゅ は、多 おお くは北半球 きたはんきゅう で栽培 さいばい されて、夏 なつ の間 あいだ に生長 せいちょう して秋 あき に収穫 しゅうかく する。短 たん 日 にち 種 しゅ は、長日 ちょうじつ 種 しゅ よりも気温 きおん の高 たか い赤道 せきどう 地域 ちいき などで栽培 さいばい され、秋 あき に植 う えて冬 ふゆ を越 こ し、春 はる に収穫 しゅうかく する。収穫 しゅうかく 後 ご の鱗茎 りんけい は干 ほ して保存 ほぞん することで、一年中 いちねんじゅう 食 た べられる。収穫 しゅうかく まで栽培 さいばい 期間 きかん が長 なが いため、マルチング などで雑草 ざっそう 対策 たいさく をすると良 よ いといわれる。冬 ふゆ の間 あいだ に追肥 ついひ してよい苗 なえ を育 そだ てると、実 みの りある収穫 しゅうかく が期待 きたい できる。連作 れんさく 障害 しょうがい は出 で にくい。家庭 かてい 菜園 さいえん 向 む きのミニタマネギは、一般 いっぱん のタマネギよりも栽培 さいばい 期間 きかん が短 みじか く、植 う え替 が えせずに種子 しゅし や種 たね 球 だま から3 - 4か月 げつ ほどで収穫 しゅうかく できる。
大 おお きく分 わ けて春 はる 播 ま き栽培 さいばい と秋 あき 播 ま き栽培 さいばい がある。致命 ちめい 的 てき な病気 びょうき や害虫 がいちゅう は少 すく なく、栽培 さいばい の容易 ようい な野菜 やさい である。
品種 ひんしゅ は7月 がつ 以降 いこう に収穫 しゅうかく できる晩生 ばんせい 。2月 がつ 末 まつ から3月 がつ にビニールハウス 内 うち で播種 はしゅ し、育苗 いくびょう する。4月 がつ 下旬 げじゅん から5月 がつ にかけて苗 なえ を畑 はたけ に定植 ていしょく する。定植 ていしょく 後 ご 1か月 げつ ほどは苗 なえ の活着 かっちゃく に要 よう する。6月から7月 がつ 中旬 ちゅうじゅん にかけては葉 は の生育 せいいく が盛 さか んな時期 じき で、その後 ご 7月 がつ 下旬 げじゅん から鱗茎 りんけい の肥大 ひだい が始 はじ まる。鱗茎 りんけい の肥大 ひだい 期 き 以降 いこう はボトリティス菌 きん 、軟腐病菌 びょうきん 、ネギアザミウマ による被害 ひがい を受 う けやすいため、定期 ていき 的 てき に農薬 のうやく による防除 ぼうじょ を行 おこな う。7月から8月 がつ にかけ、地上 ちじょう 部 ぶ が倒伏 とうふく する。倒伏 とうふく が揃 そろ った後 のち 、収穫 しゅうかく の前 まえ には株 かぶ を土 ど から引 ひ き抜 ぬ くか、根 ね か根 ね を切 き り離 はな す「根 ね 切 ぎ り」と呼 よ ばれる作業 さぎょう をする。収穫 しゅうかく 直前 ちょくぜん に2週間 しゅうかん ほど茎葉 けいよう が枯死 こし するまで畑 はたけ でそのまま乾 かわ かしてから、収穫 しゅうかく を行 おこな う。収穫 しゅうかく 後 ご は茎葉 けいよう が枯死 こし した葉 は を切 き り落 お とし、容器 ようき に入 い れてそのまま乾燥 かんそう させる。
春 はる 播 ま き栽培 さいばい と秋 あき 播 ま き栽培 さいばい の中 なか 間 あいだ 的 てき な栽培 さいばい 方法 ほうほう 。品種 ひんしゅ は極 ごく 早生 わせ 。2月 がつ 末 まつ から3月 がつ にビニールハウス内 ない に播種 はしゅ しそのまま結球 けっきゅう させ、直径 ちょっけい が2cm 程度 ていど の小 しょう タマネギ(種 たね 球根 きゅうこん )を作 つく る。
新 しん タマネギ。例年 れいねん 日本 にっぽん では4月 がつ から5月 がつ 頃 ごろ に出回 でまわ る。
タマネギの乾燥 かんそう 小屋 こや (佐賀 さが 県 けん 白石 しらいし 町 まち )
9月に畑 はたけ に直 じき まきで播種 はしゅ し、葉 は が4 - 5枚 まい になるころまで、間 あいだ 引 び き と土 ど 増 ま しを行 おこな って育苗 いくびょう する。2か月 げつ ほど経 た った11月ころに苗 なえ を約 やく 20 cm間隔 かんかく で定植 ていしょく する。植 う え付 つ けする畑 はたけ は、2週間 しゅうかん 以上 いじょう 前 まえ に堆肥 たいひ などの元肥 もとごえ をすき込 こ んで、よく耕 たがや しておく。草丈 くさたけ 25 cmくらいに育 そだ った苗 なえ が、植 う え替 が えの目安 めやす となる。12月から追肥 ついひ を行 おこな い、その後 ご も生長 せいちょう を見 み て土 ど がやせている場合 ばあい は2月 がつ まで追肥 ついひ を行 おこな う。生育 せいいく 期 き の後半 こうはん に追肥 ついひ を行 おこな うと、首 くび の生育 せいいく が悪 わる くなるため追肥 ついひ は控 ひか える。極 ごく 早生 わせ から早生 わせ にかけては、マルチ栽培 さいばい やトンネル被覆 ひふく を行 おこな うところもある。マルチ栽培 さいばい をするところでは、畝 うね の外側 そとがわ に追肥 ついひ する。
4月 がつ になると葉 は が生長 せいちょう し太 ふと くなってくる。5 - 6月ころになって茎 くき が十分 じゅうぶん 太 ふと くなったり、葉 は が倒 たお れてきたら収穫 しゅうかく の適期 てっき で、約 やく 8割 わり 方 かた の葉 は が倒 たお れたら、天気 てんき のよい日 ひ に葉 は の付 つ け根 ね から引 ひ き抜 ぬ いて収穫 しゅうかく する。早生 わせ や極 きょく 早生 わせ では葉 は が倒伏 とうふく する前 まえ に収穫 しゅうかく し、葉 は タマネギとして葉 は 付 つ きで出荷 しゅっか することもある。中 ちゅう 生 せい や晩生 ばんせい では、軒下 のきした など雨 あめ があたらず、風通 かぜとお しのよい日陰 ひかげ で乾燥 かんそう させて貯蔵 ちょぞう する。数個 すうこ のタマネギを葉 は のところで紐 ひも で縛 しば り、吊 つ るして貯蔵 ちょぞう することもある。貯蔵 ちょぞう に向 む く品種 ひんしゅ であれば、そのまま2月 がつ まで保存 ほぞん できる。
固定 こてい 種 しゅ の採種 さいしゅ 栽培 さいばい [ 編集 へんしゅう ]
採種 さいしゅ (種 たね の収穫 しゅうかく )を目的 もくてき とした栽培 さいばい は食用 しょくよう 栽培 さいばい と大 おお きく異 こと なる。主 おも な工程 こうてい は母 はは 本 ほん 選抜 せんばつ と開花 かいか ・採種 さいしゅ である。採種 さいしゅ したい品種 ひんしゅ を食用 しょくよう 栽培 さいばい と同様 どうよう の方法 ほうほう で大量 たいりょう に栽培 さいばい し、収穫 しゅうかく と同時 どうじ に最 もっと も理想 りそう 的 てき で優 すぐ れた性質 せいしつ の個体 こたい を厳 きび しく選抜 せんばつ する。9月頃 ごろ に播種 はしゅ する。選抜 せんばつ した個体 こたい (母 はは 本 ほん と呼 よ ぶ)を9月 がつ 頃 ごろ に定植 ていしょく する。ここまでに約 やく 1年 ねん かかる。日本 にっぽん においては開花 かいか ・結実 けつじつ 時期 じき が梅雨 つゆ にあたるため、ビニールハウスなどの雨 あめ を避 さ けられる環境 かんきょう でなければ安定 あんてい した収穫 しゅうかく が得 え られないので、この事 こと を考慮 こうりょ して植 う え付 つ け場所 ばしょ を選定 せんてい する。秋 あき に定植 ていしょく した株 かぶ は翌年 よくねん の7月 がつ 頃 ごろ から開花 かいか ・結実 けつじつ を始 はじ める。熟 じゅく した実 み が弾 ひ けて種 たね が落 お ちてしまうので、見回 みまわ りを行 おこな って熟 じゅく したものから順 じゅん にネギ坊主 ぼうず の塊 かたまり ごと刈 か り取 と って乾燥 かんそう する。種播 たねま きから始 はじ まり母 はは 本 ほん の選抜 せんばつ などを経 へ て、採種 さいしゅ に至 いた るまでおよそ22か月 げつ かかる。
交配 こうはい 種 しゅ (F1品種 ひんしゅ )の採種 さいしゅ 栽培 さいばい [ 編集 へんしゅう ]
母 はは 本 ほん 選抜 せんばつ の方法 ほうほう や注意 ちゅうい 点 てん などは固定 こてい 種 しゅ と同様 どうよう である。タマネギの交配 こうはい 種 しゅ の採種 さいしゅ には、雄 ゆう 性 せい 不 ふ 稔 みのり という正常 せいじょう な花粉 かふん を作 つく れない突然変異 とつぜんへんい 系統 けいとう を用 もち いる。不 ふ 稔 みのり の性質 せいしつ は母 はは から子 こ へ伝 つた わるため、不 ふ 稔 みのり の個体 こたい に正常 せいじょう な個体 こたい の花粉 かふん を着 つ けてやれば不 ふ 稔 みのり 個体 こたい の繁殖 はんしょく が行 おこな える。Aという品種 ひんしゅ の花粉 かふん を不 ふ 稔 みのり 個体 こたい に交配 こうはい して採種 さいしゅ し、その子 こ 世代 せだい にAを再度 さいど 交配 こうはい する。そこから得 え た孫 まご 世代 せだい に再度 さいど Aを交配 こうはい する。同様 どうよう の交配 こうはい を繰 く り返 かえ すことで、Aにそっくりな不 ふ 稔 みのり 系統 けいとう 「a」を得 え られる。雄 ゆう 性 せい 不 ふ 稔 みのり になったaと、正常 せいじょう な花粉 かふん を作 つく れる品種 ひんしゅ B(花粉 かふん 親 おや )を並 なら べて開花 かいか させれば、ミツバチ によってBの花粉 かふん がaに交配 こうはい されて結実 けつじつ する。十分 じゅうぶん に交配 こうはい が済 す んだら、交配 こうはい 用 よう の品種 ひんしゅ Bは不要 ふよう なので刈取 かりと り、または抜 ぬ き取 と って処分 しょぶん させる。市販 しはん されている交配 こうはい 種 しゅ は不 ふ 稔 みのる であるが、正常 せいじょう な花粉 かふん を交配 こうはい してやれば交配 こうはい 種 しゅ からの自家 じか 採種 さいしゅ も可能 かのう である。しかし、交配 こうはい に用 もち いた花粉 かふん 親 おや に近 ちか いものとなる。また、その子 こ ・孫 まご 世代 せだい も不 ふ 稔 みのる であるため、採種 さいしゅ のたびに花粉 かふん 親 おや に近 ちか づいていく。
重要 じゅうよう 病虫害 びょうちゅうがい [ 編集 へんしゅう ]
乾 ひ 腐 くさ 病 やまい 病原菌 びょうげんきん :Fusarium oxysporum f. sp. cepae
軟腐病 びょう 病原菌 びょうげんきん :Erwinia carotovora subsp. carotovora
ボトリティス菌 きん による葉 は 枯 か れ(白斑 はくはん 葉 は 枯病):Botrytis squamosa 、B. cinerea 、ほか
ボトリティス貯蔵 ちょぞう 腐敗 ふはい :Botrytis allii 、B. byssoidea 、ほか
ネギアザミウマ Thrips tabaci
タマネギバエ Delia antiqua
タネバエ Delia platura
べと病 やまい [44]
タマネギの株間 かぶま にキク科 か ハーブのカモミール をコンパニオンプランツ として混 こん 植 うえ しておくと、土壌 どじょう 微生物 びせいぶつ 相 しょう が豊 ゆた かになり、タマネギの生育 せいいく を助 たす け、病害虫 びょうがいちゅう を減 へ らす効果 こうか が期待 きたい できる。
生産 せいさん と流通 りゅうつう [ 編集 へんしゅう ]
種 たね まきや収穫 しゅうかく の時期 じき 、産地 さんち などによって、一年中 いちねんじゅう 出荷 しゅっか されている。世界 せかい のタマネギ生産 せいさん 量 りょう (2018年 ねん )は、最大 さいだい の生産 せいさん 国 こく である中国 ちゅうごく が約 やく 2470万 まん トン 、2位 い のインド が2207万 まん トン、3位 い のアメリカ が328万 まん トンで、以下 いか エジプト 、イラン 、パキスタン と続 つづ く[45] 。
日本 にっぽん における生産 せいさん と流通 りゅうつう [ 編集 へんしゅう ]
日本 にっぽん での生産 せいさん 量 りょう (平成 へいせい 30年 ねん )は115万 まん 5000トン、作付 さくづけ 面積 めんせき は2万 まん 6200ヘクタール (ha) である。そのうち北海道 ほっかいどう が生産 せいさん 量 りょう 約 やく 67万 まん トン、作付 さくづけ 面積 めんせき 1万 まん 4700 haと、全国 ぜんこく 生産 せいさん 量 りょう で約 やく 6割 わり 強 きょう 、作付 さくづけ 面積 めんせき で6割 わり 弱 じゃく を占 し める[46] 。生産 せいさん 量 りょう では北海道 ほっかいどう に次 つ いで佐賀 さが 県 けん が1割 わり 強 きょう 、兵庫 ひょうご 県 けん (主 おも に淡路島 あわじしま )が8%強 きょう を占 し め、以下 いか 長崎 ながさき 県 けん 、愛知 あいち 県 けん 、静岡 しずおか 県 けん 、栃木 とちぎ 県 けん が1-2%となっている[46] 。北海道 ほっかいどう は春 はる 播 ま き栽培 さいばい 、他府県 たふけん では秋 あき 播 ま き栽培 さいばい が行 おこな われるため、季 き 節 ぶし ごとに産地 さんち の異 こと なるものが小売 こうり されている。
安価 あんか である外国 がいこく 産 さん (中国 ちゅうごく 、タイ 、アメリカ、オーストラリア 、ニュージーランド )の輸入 ゆにゅう 品 ひん も多 おお い(輸入 ゆにゅう 量 りょう 約 やく 29万 まん 4000トン/2018年 ねん )[47] 。国産 こくさん 品 ひん は価格 かかく 面 めん の対策 たいさく として生産 せいさん ・流通 りゅうつう コストの低減 ていげん 化 か 、端境期 はざかいき 対策 たいさく としてマルチング ・ビニールトンネル栽培 さいばい による極 ごく 早生 わせ の早期 そうき 化 か や、収穫 しゅうかく 後 ご の貯蔵 ちょぞう 技術 ぎじゅつ の向上 こうじょう 、極 ごく 早生 わせ 品種 ひんしゅ ・高 こう 貯蔵 ちょぞう 性 せい 品種 ひんしゅ の開発 かいはつ 、品質 ひんしつ 面 めん の対策 たいさく として、高機能 こうきのう 性 せい 品種 ひんしゅ の開発 かいはつ を行 おこな っている。
食材 しょくざい としてのタマネギ[ 編集 へんしゅう ]
オニオンリング
ハーリング の付 つ け合 あ わせとして添 そ えられたタマネギのみじん切 ぎ り
主 おも に鱗茎 りんけい を食用 しょくよう とするが、生 なま では強 つよ い辛味 からみ 、加熱 かねつ すると甘味 あまみ がある。一年中 いちねんじゅう 出回 でまわ っているが、食材 しょくざい としての旬 しゅん は10 - 12月で、新 しん タマネギは4 - 5月。鱗茎 りんけい の上部 じょうぶ が締 し まっていて、ひげ根 ね が延 の びておらず、切 き ったときに芽 め が上 うえ まで伸 の びていないものが良品 りょうひん とされる。
秋冬 あきふゆ たまねぎは、皮 かわ がよく乾燥 かんそう していてきれいなつやがあるものが良 よ い。一般 いっぱん 的 てき に食 た べられているタマネギは「イエローオニオン」(yellow onion)とも呼 よ ばれる。日本 にっぽん ではエシャロット の代用 だいよう [49] とされる場合 ばあい もある。
辛 から みの強 つよ さは、品種 ひんしゅ によって違 ちが いがある。一般 いっぱん に早生 わせ の方 ほう が辛 から みが少 すく なく、晩生 ばんせい になるにつれ辛 から みが強 つよ くなる。また保存 ほぞん 状態 じょうたい によっては辛味 からみ が強 つよ くなるため、晩生 ばんせい の貯蔵 ちょぞう 用 よう 品種 ひんしゅ であっても葉 は が青 あお いうちに収穫 しゅうかく してすぐに利用 りよう すれば比較的 ひかくてき 辛味 からみ が少 すく ない。
タマネギを切 き ると涙 なみだ が出 で るのは、鱗茎 りんけい に含 ふく まれるチオアルデヒド(別名 べつめい :チアール )という成分 せいぶん の作用 さよう によるもので、タマネギがスライスされた時 とき に細胞 さいぼう が壊 こわ れ、放出 ほうしゅつ された揮発 きはつ 性 せい 物質 ぶっしつ syn-プロパンチアール-S-オキシド が気化 きか し、目 め ・鼻 はな の中 なか の水分 すいぶん と結合 けつごう して硫酸 りゅうさん が生 しょう じて粘膜 ねんまく を刺激 しげき し、これを洗 あら い流 なが そうとして涙腺 るいせん に涙 なみだ が作 つく られるためである[50] 。涙 なみだ の出 で ないタマネギ も開発 かいはつ されてはいるが、遺伝子 いでんし 組 く み換 か え作物 さくもつ のため市場 いちば には出 で ていない。
加熱 かねつ すると甘味 あまみ が出 で るが、その理由 りゆう はn-プロピルメルカプタン という成分 せいぶん が出来 でき るからである。生 せい のタマネギの辛味 からみ 成分 せいぶん は、ジアリル・ジサルファイド などである。生 せい のタマネギの匂 にお いは、主 おも にジプロピルジスルフィド によるものである[52] 。
臭 にお いや辛味 からみ の元 もと になっている成分 せいぶん の硫化 りゅうか アリル は、タマネギを切 き るときに細胞 さいぼう が壊 こわ れて、アリシン という成分 せいぶん に変化 へんか する。アリシンはビタミンB1 の吸収 きゅうしゅう を助 たす ける働 はたら きがあり、ビタミンB1を含 ふく む他 ほか の食品 しょくひん と一緒 いっしょ に摂取 せっしゅ すると吸収 きゅうしゅう 率 りつ を高 たか める効果 こうか があり、水溶 すいよう 性 せい で加熱 かねつ に弱 よわ いという性質 せいしつ がある。
タマネギ外皮 がいひ には、抗 こう 酸化 さんか 物質 ぶっしつ であるケルセチン が含 ふく まれている[53] 。
ジャンルは問 と わず多様 たよう な料理 りょうり に幅広 はばひろ く使 つか われ、世界中 せかいじゅう で親 した しまれている。スライスしてサラダ やマリネ にするほか、煮込 にこ み料理 りょうり ではカレー 、シチュー 、肉 にく じゃが など、卵 たまご と共 とも に料理 りょうり するオムレツ や親子 おやこ 丼 どんぶり に用 もち いるほか、ソース などとしてデミグラスソース 、トマトソース 、タルタルソース 、サルサ などの素材 そざい としても欠 か かせない。刻 きざ んで炒 いた めたものをハンバーグ やコロッケ の具 ぐ 材 ざい に入 い れたり、炒 いた め物 ぶつ 、煮物 にもの 、揚 あ げ物 もの 、汁 しる の実 み など幅広 はばひろ く利用 りよう できる。日持 ひも ちがするため、大 だい 航海 こうかい 時代 じだい にはニンジン やジャガイモ と共 とも によく食 た べられていた。
イギリスでは伝統 でんとう 的 てき にレバー 料理 りょうり の臭 にお い消 け しに、タマネギを合 あ わせた料理 りょうり が食 た べられている。インド 風 ふう 料理 りょうり で今日 きょう カレーと呼 よ んでいる煮込 にこ み料理 りょうり は、通常 つうじょう タマネギを使 つか い、他 た の香辛料 こうしんりょう と一緒 いっしょ に炒 いた めてペースト状 じょう にしてから鍋 なべ に入 い れる。インド・デラバード地域 ちいき の郷土 きょうど 料理 りょうり ドピアザは「タマネギを二 に 度 ど (使 つか う)」という意味 いみ があり、タマネギを大量 たいりょう に使 つか う香辛料 こうしんりょう が利 き いた料理 りょうり で知 し られる。フランスの伝統 でんとう 料理 りょうり フレンチ・オニオンスープ は、欧米 おうべい 人 じん にとって最 もっと も有名 ゆうめい な料理 りょうり のひとつで、飴色 あめいろ に炒 いた めたタマネギをビーフブイヨン で煮込 にこ んで、かりっとトースト したパン と、溶 と けたチーズ を載 の せた料理 りょうり である。タマネギの酢 す 付 づ けは、発酵 はっこう が一般 いっぱん 的 てき な貯蔵 ちょぞう 方法 ほうほう だった東欧 とうおう 地域 ちいき でよく食 た べられる食品 しょくひん である。
新 しん タマネギと呼 よ ばれる極 きょく 早生 わせ のタマネギなどは、生 せい の薄切 うすぎ り(オニオンスライス)や、みじん切 ぎ り (ラーメン のトッピング 用 よう など)でも美味 おい しく食 た べられる[58] 。ペコロスのように小 ちい さなものは、切 き らずにそのまま煮物 にもの やグラッセにして、形 かたち も楽 たの しむといった使 つか い方 かた をする。
タマネギの種 たね は黒 くろ ごま に姿 すがた が似 に ており、インドやヨーロッパにおいてスパイス の一種 いっしゅ としてそのまま、あるいは他 た のスパイスと合 あ わせて料理 りょうり の香 かお り付 づ けなどに用 もち いられる。
秋冬 あきふゆ タマネギと春 はる に出回 でまわ る新 しん タマネギでは、同 おな じ調理 ちょうり 法 ほう を行 おこな っても旨 うま さを上手 じょうず に引 ひ き出 だ せないので、それぞれ特性 とくせい に合 あ わせて調理 ちょうり 法 ほう を変 か える。秋冬 あきふゆ タマネギでは、じっくり加熱 かねつ 調理 ちょうり することで甘味 あまみ と深 ふか い旨味 うまみ を引 ひ き出 だ せるので、大 おお きめに切 き って、煮込 にこ み料理 りょうり に使 つか う方 ほう が向 む いている。一方 いっぽう 、新 しん タマネギは水 みず っぽいため、煮込 にこ んでも旨 うま さが引 ひ き出 だ せない。このため、生食 なましょく するか、軽 かる く炒 いた めて食 しょく 感 かん を活 い かした食 た べ方 かた に向 む いている。
タマネギには、辛味 からみ と甘味 あまみ の両方 りょうほう の成分 せいぶん が含 ふく まれている。生 せい のときは、辛味 からみ 成分 せいぶん が強 つよ いため甘味 あまみ を感 かん じることが少 すく ない。炒 いた めるなどの加熱 かねつ 調理 ちょうり することによって、辛味 からみ 成分 せいぶん は分解 ぶんかい されて甘味 あまみ 成分 せいぶん だけが凝縮 ぎょうしゅく して残 のこ されるので、タマネギ特有 とくゆう の甘味 あまみ が出 で てくる。さらに、茶褐色 ちゃかっしょく になるまで炒 いた めると、甘味 あまみ に旨味 うまみ が加 くわ わり、カレーやシチューなどのベースになる濃厚 のうこう なコクが出 で てくる。
生食 なましょく の場合 ばあい 、切 き ってから水 みず にさらすと辛味 からみ が和 やわ らぐ。タマネギを切 き る前 まえ に、あらかじめ冷蔵 れいぞう して冷 ひ やしておいたり、切 き れのよい包丁 ほうちょう で手早 てばや く切 き ると、涙 なみだ が出 で てしまうことを抑 おさ えることができる。
タマネギの鱗茎 りんけい 部 ぶ には水分 すいぶん が約 やく 90%含 ふく まれていて、可 か 食 しょく 部 ぶ 100グラム (g) あたり、炭水化物 たんすいかぶつ 8.8 g、たんぱく質 しつ 1.0 g、灰分 かいぶん 0.4 g、脂質 ししつ 0.1 gが含 ふく まれている。炭水化物 たんすいかぶつ が多 おお めに含 ふく まれていて、野菜 やさい としては熱量 ねつりょう が37キロカロリー (kcal) と高 たか めで、微量 びりょう 栄養素 えいようそ のビタミン ・ミネラル ・食物 しょくもつ 繊維 せんい はそれほど多 おお くはない。それでも、ビタミンB1 ・B2 ・C や、カリウム 、カルシウム などのミネラル、食物 しょくもつ 繊維 せんい がバランスよく含 ふく まれている。タマネギの糖 とう 質 しつ にはブドウ糖 ぶどうとう (グルコース )、果糖 かとう (フルクトース )、蔗糖 しょとう (スクロース )などが含 ふく まれ、低 てい 分子 ぶんし の糖 とう として貯蔵 ちょぞう する。
調理 ちょうり 過程 かてい で水 みず にさらすと、栄養 えいよう 成分 せいぶん が流 なが れ出 で てしまうため、辛味 からみ 成分 せいぶん が少 すく ない新 しん タマネギは水 みず にさらさずにそのまま食 た べた方 ほう が栄養 えいよう を効率 こうりつ よく摂取 せっしゅ できる。タマネギを加熱 かねつ し、黄色 おうしょく 、あめ色 いろ 、茶色 ちゃいろ と褐変が進行 しんこう するに従 したが ってDPPH ラジカル消去 しょうきょ 能 のう が上昇 じょうしょう するとの報告 ほうこく がある[62] 。タマネギを炒 いた めることによってメイラード反応 はんのう が起 お こり、褐色 かっしょく 物質 ぶっしつ のメラノイジン が生成 せいせい する。メラノイジンは、in vitro では抗 こう 酸化 さんか 作用 さよう 、活性 かっせい 酸素 さんそ 消去 しょうきょ 活性 かっせい 、ヘテロ環 たまき アミノ化合 かごう 物 ぶつ (発癌 はつがん 物質 ぶっしつ )に対 たい する脱 だっ 変異 へんい 原 ばら 活性 かっせい などを有 ゆう する可能 かのう 性 せい があるとして研究 けんきゅう が続 つづ けられている[63] [信頼 しんらい 性 せい 要 よう 検証 けんしょう ] 。
タマネギは収穫 しゅうかく 後 ご 、表皮 ひょうひ を乾燥 かんそう させておけば長期 ちょうき 保存 ほぞん が可能 かのう であり、常温 じょうおん でも数 すう か月 げつ は保存 ほぞん が可能 かのう な食材 しょくざい である。生産 せいさん 者 しゃ は、極 ごく 早生 わせ や早生 わせ の種 たね は保存 ほぞん 性 せい がないため、機械 きかい 乾燥 かんそう してからすぐに出荷 しゅっか するが、貯蔵 ちょぞう 性 せい に優 すぐ れる晩生 ばんせい の種 たね は、秋 あき に収穫 しゅうかく して施設 しせつ で乾燥 かんそう させたあと、貯蔵庫 ちょぞうこ で翌年 よくねん 春 はる まで保存 ほぞん できる。CA(Controlled Atmosphere)冷蔵 れいぞう 法 ほう [注釈 ちゅうしゃく 4] の導入 どうにゅう により、薬剤 やくざい や放射線 ほうしゃせん 照射 しょうしゃ に頼 たよ らず、萌芽 ほうが を同時 どうじ に防 ふせ ぐ保存 ほぞん 法 ほう も確立 かくりつ されている。
家庭 かてい などでは、湿気 しっけ がこもらない、かつ乾燥 かんそう しすぎない風通 かぜとお しのよい場所 ばしょ で、ネットや紙袋 かみぶくろ などに入 い れて、室温 しつおん で保存 ほぞん できる。暑 あつ い季 き 節 ぶし は、冷気 れいき にあたらないようにする。調理 ちょうり で切 き って使 つか い切 き れなかった玉 たま ねぎは、切 き り口 くち を食品 しょくひん 用 よう ラップフィルム などで包 つつ んで、乾燥 かんそう しないようにポリ袋 ぶくろ などに入 い れて冷蔵 れいぞう 保存 ほぞん する。
漢方 かんぽう と民間 みんかん 療法 りょうほう [ 編集 へんしゅう ]
タマネギの薬用 やくよう の歴史 れきし は古 ふる く、紀元前 きげんぜん 15世紀 せいき 頃 ごろ に書 か かれたエジプトの医学 いがく 書 しょ とされる『エーベルス・パピルス』に名称 めいしょう が登場 とうじょう する。古代 こだい ギリシアの本草 ほんぞう 書 しょ 『ディオスコリデスの薬物 やくぶつ 誌 し 』の中 なか でも、タマネギの薬用 やくよう について詳細 しょうさい に記述 きじゅつ されている。伝統 でんとう 中国 ちゅうごく 医学 いがく では咳 せき 、風邪 かぜ 、喘息 ぜんそく 、気管支炎 きかんしえん にタマネギを推奨 すいしょう している。
民間 みんかん 療法 りょうほう では、風邪 かぜ の初期 しょき 症状 しょうじょう のとき就寝 しゅうしん 前 まえ に、タマネギの鱗茎 りんけい を細 こま かく刻 きざ んで湯飲 ゆの みに入 い れて、すりおろしたヒネショウガ を少量 しょうりょう 加 くわ えて味噌 みそ で調味 ちょうみ して、熱湯 ねっとう を注 そそ いでしばらく置 お いた後 のち によくかき混 ま ぜてから飲 の む方法 ほうほう が知 し られる。咳 せき 止 ど めには、細 こま かく刻 きざ んだタマネギをタオルのような布 ぬの の中央 ちゅうおう に入 い れてその部分 ぶぶん に熱湯 ねっとう をかけて軽 かる く絞 しぼ り、のどに当 あ てて温 ゆたか 湿布 しっぷ する方法 ほうほう が知 し られる。
医学 いがく 的 てき 知見 ちけん [ 編集 へんしゅう ]
タマネギには辛味 からみ 成分 せいぶん にもなっている多様 たよう な種類 しゅるい の硫化 りゅうか アリル類 るい が豊富 ほうふ に含 ふく まれている。その代表 だいひょう ともいえるアリシン には「血小板 けっしょうばん 凝集 ぎょうしゅう を抑制 よくせい する」「血圧 けつあつ が下 さ がる」「コレステロールを下 さ げて動脈 どうみゃく 硬化 こうか を予防 よぼう する」などの効果 こうか が期待 きたい できると言 い われているが、現時点 げんじてん では、人 ひと において信頼 しんらい できる十分 じゅうぶん な根拠 こんきょ は示 しめ されていない[65] [66] 。
動物 どうぶつ への影響 えいきょう [ 編集 へんしゅう ]
イヌ やネコ がタマネギを食 た べた場合 ばあい には、アリルプロピルジスルファイド により血液 けつえき 中 ちゅう の赤血球 せっけっきゅう が破壊 はかい され、血尿 けつにょう 、下痢 げり 、嘔吐 おうと 、発熱 はつねつ を引 ひ き起 お こす[67] 。タマネギの加工 かこう 食品 しょくひん やエキスも、イヌやネコなどの動物 どうぶつ に影響 えいきょう を与 あた えることがある[67] 。
宗教 しゅうきょう による考 かんが え方 かた の違 ちが い[ 編集 へんしゅう ]
インドのバラモン教 ばらもんきょう やヒンドゥー教 きょう の学問 がくもん や祭司 さいし を司 つかさど るバラモン は、情欲 じょうよく と怒 いか りを増大 ぞうだい させて瞑想 めいそう を妨 さまた げる野菜 やさい だとして、ニンニクとともにタマネギの摂取 せっしゅ を禁 きん じている。ヒンドゥー教 きょう の分派 ぶんぱ スワミナラヤンの信者 しんじゃ は、ニンニクもタマネギも食 た べない。カシミール に住 す む高位 こうい のヒンドゥー教徒 きょうと であるカシミール・パンディット の人々 ひとびと も同様 どうよう に食 た べない。ジャイナ教 きょう 徒 と は、タマネギを含 ふく むネギ属 ぞく の野菜 やさい は食 た べた人 ひと に悪影響 あくえいきょう を与 あた え、収穫 しゅうかく の際 さい に土中 どちゅう の小 ちい さな生 い き物 もの を傷 きず つけると考 かんが えられているため、摂取 せっしゅ を禁 きん じている。
フランス印象派 いんしょうは の画家 がか の多 おお くは、都会 とかい を避 さ けて田舎 いなか のプロヴァンス 地方 ちほう を仕事場 しごとば に選 えら び、質素 しっそ で基本 きほん に立 た ち返 かえ った生活 せいかつ を表現 ひょうげん する静物 せいぶつ 画 が を描 えが いた。その題材 だいざい にタマネギが描 えが かれた作品 さくひん が残 のこ されており、ポール・セザンヌ の『玉 たま ねぎのある静物 せいぶつ 』(1896年 ねん - 1898年 ねん )、ルノワール の『玉葱 たまねぎ のある静物 せいぶつ 』(1881年 ねん )のほかに、ファン・ゴッホ は『赤 あか キャベツと玉 たま ねぎのある静物 せいぶつ 』(1887年 ねん )から『生姜 しょうが の瓶 びん と玉 たま ねぎ』(1885年 ねん )まで、何 なん 度 ど もタマネギを描 えが いている。
タマネギの祝祭 しゅくさい が世界 せかい 各地 かくち で催 もよお されている。数 かず は減少 げんしょう したものの、古 ふる くはイギリスでは13世紀 せいき からオニオン・フェアが行 おこな われており、ハワイ のマウイ島 とう 、インドのムンバイ などでもオニオン・フェアが開催 かいさい されている。ドイツのエリスゲンでは、毎年 まいとし 8月 がつ にツヴィーベルフェスト(タマネギ祭 まつ り)が開催 かいさい される。毎年 まいとし 10月 がつ にはヴァイマル で行 おこな われるタマネギ祭 まつ りが有名 ゆうめい で、住民 じゅうみん はタマネギの花輪 はなわ で自宅 じたく を飾 かざ る。
タマネギをモチーフにしたキャラクター [ 編集 へんしゅう ]
^ 最新 さいしん の分類 ぶんるい 体系 たいけい であるAPG体系 たいけい ではヒガンバナ科 か に区分 くぶん されるが、古 ふる い分類 ぶんるい 体系 たいけい のクロンキスト体系 たいけい や新 しん エングラー体系 たいけい ではユリ科 か に分類 ぶんるい されている[1] 。
^ 日本 にっぽん では、生食 なましょく 用 よう に軟白栽培 さいばい されたラッキョウ が「エシャレ ット」や「エシャロット」の名 な で呼 よ ばれている。
^ 遺伝子 いでんし に欠損 けっそん があるため、花粉 かふん ができない状態 じょうたい 。
^ 庫 くら 内 ない の温度 おんど と空気 くうき 成分 せいぶん の調整 ちょうせい によって、青果物 せいかぶつ の呼吸 こきゅう を最小限 さいしょうげん に抑 おさ え、鮮度 せんど の低下 ていか を防止 ぼうし するシステム。
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種 たね 亜種 あしゅ ・変種 へんしゅ ・栽培 さいばい 品種 ひんしゅ
料理 りょうり
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