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H5N1がた

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H5N1から転送てんそう
H5N1がた
分類ぶんるい
ぐん : だい5ぐん(1ほんくさりRNA -くさり
: Incertae sedis
: オルトミクソウイルス
Orthomyxoviridae
ぞく : Aがたインフルエンザウイルスぞく
Influenzavirus A
たね : Aがたインフルエンザウイルス
Influenza A virus
がた : H5N1がた
subtype H5N1
学名がくめい
Influenza A virus subtype H5N1

H5N1がた(エイチごエヌいちあがた、Influenza A virus subtype H5N1 )は、Aがたインフルエンザウイルスがたひとつであり、H5N1A(H5N1) とも表記ひょうきされる。H5N1がたないでもわずかな抗原こうげんせいちがいによってすこしずつ種類しゅるい(クレード)のちがうものであったりするが、一般いっぱんてきにH5N1がた形質けいしつたもっているものをまとめてH5N1とう。

H5N1はトリヒト、そのおおくの動物どうぶつにおいてインフルエンザこす[1]こう病原びょうげんせいトリインフルエンザ(HPAI)をこすかぶHPAI A(H5N1)総称そうしょうされ、とく東南とうなんアジアおおくのトリのあいだエピデミック局地きょくちてき流行りゅうこう)をこしている(「とりインフルエンザ」も参照さんしょう)。HPAI A(H5N1) の変異へんいかぶの1つがアジア出現しゅつげんしたのち現在げんざいでは世界中せかいじゅうひろがっている。また、ヒトのあいだ爆発ばくはつてき感染かんせんつながるおそれのある新型しんがたインフルエンザへの変異へんい懸念けねんされている。なお、2009ねん発生はっせいした新型しんがたインフルエンザはH1N1がたによるもので、これとはことなる。

動物どうぶつあいだ流行りゅうこうこった場合ばあい感染かんせんうたがいがあるおおくのトリやその動物どうぶつ淘汰とうたころせ処分しょぶん)して流行りゅうこうめる[2]。そのため、H5N1やトリインフルエンザはよくマスメディアげられる[3]

概要がいよう[編集へんしゅう]

H5N1はおも野鳥やちょうあいだ伝染でんせんする。H5N1をふくAがたインフルエンザウイルスのいくつかのがたH7N7など)はとりインフルエンザこす。トリインフルエンザは症状しょうじょう程度ていどにより、こう病原びょうげんせいトリインフルエンザ(HPAI)と、てい病原びょうげんせいトリインフルエンザ(LPAI)にけられる。宿主しゅくしゅである野生やせい水鳥みずとりがHPAIかぶ感染かんせんした場合ばあいでも発症はっしょうすることはないが、家禽かきん感染かんせんした場合ばあいは患畜のおおくが死亡しぼうする。LPAIかぶおも野鳥やちょうあいだ伝染でんせんするが、鳥類ちょうるい感染かんせんした場合ばあい症状しょうじょう比較的ひかくてきかるいか発症はっしょうしない。そのにも、ネコ動物どうぶつイヌブタなどに感染かんせんしたれいがある。

1980年代ねんだいになってから感染かんせんしょう予防よぼう接種せっしゅ抗生こうせいざい服用ふくようによって治療ちりょうすることができるという、一種いっしゅ危機ききかんうすれがあった。しかし、1997ねん香港ほんこん本来ほんらい人間にんげん感染かんせんすることはないとされていたH5N1がたのトリインフルエンザが人間にんげん感染かんせんした。このウイルスに18めい感染かんせんし、うち6めい死亡しぼうした。そのも、なん人間にんげんたいして感染かんせんこっており、現在げんざいHPAIをこすアジアかぶ感染かんせんした場合ばあいのヒトの死亡しぼうりつやく60%である。世界せかい保健ほけん機関きかん(WHO)によると、2021ねん11月時点じてん累計るいけい863にん感染かんせんし456にん死亡しぼうしている[4]感染かんせんしゃは、ほぼすべてのケースにおいてトリと物理ぶつりてき接触せっしょくをしたことが確認かくにんされている。ヒト同士どうしあいだ伝染でんせん、もしくはヒトに空気くうき感染かんせんすると証拠しょうこ発見はっけんされていない。

また、その研究けんきゅうにより過去かこスペインかぜ(H1N1)、香港ほんこんかぜ(H3N2)などのパンデミックはトリインフルエンザウイルスに由来ゆらいするものであった可能かのうせいたかいという証拠しょうこ発見はっけんされた。これはつぎのパンデミックもトリインフルエンザウイルスの変異へんいによってあらわれる可能かのうせいたかいということをあらわしている(ただしそれはつよどくのH5N1ではない。H5N1は人間にんげん同士どうし感染かんせんりょくよわいことがおおいので、パンデミックにはなりにくい)。

おおくのインフルエンザウイルスは増殖ぞうしょく過程かてい突然変異とつぜんへんいしやすいものであり、H5N1も例外れいがいではない。さらに、このウイルスはおなじトリインフルエンザウイルスであるH9N2とくらべても世界せかい規模きぼ広範こうはん家禽かきん流行りゅうこうしており、ウイルスの個体こたいすうからかんがえてもヒト感染かんせんがた変異へんいたい発生はっせい可能かのうせいはきわめてたかいとかんがえられる。

また、突然変異とつぜんへんいでなくとも人間にんげん感染かんせんしたウイルスが体内たいないでヒトインフルエンザウイルスと遺伝子いでんしさい集合しゅうごうをした場合ばあいこう病原びょうげんせい保持ほじしたまま人間にんげん同士どうしでの感染かんせんりょくたかいウイルスがまれる可能かのうせいがある。

2005ねん9がつ、トリインフルエンザのアウトブレイクにより500まんから1おく5000まん死者ししゃ可能かのうせいがあることが発表はっぴょうされた[5][6]。 トリインフルエンザウイルスは進化しんかつづけ、パンデミックをこすことが予想よそうされている。この進化しんかのスピードは当初とうしょ予想よそうよりずっとはやいものであった。

HPAI A(H5N1) はもともと致死ちしりつたかいことにくわえ、進化しんかによって毒性どくせいたかくなりつつある。そのため、世界せかいてきなパンデミックにそなえた対策たいさくられつつある[7]

流行りゅうこうさい致死ちしりつげることを目的もくてきとして、プレパンデミック・ワクチンが開発かいはつされた。しかし、プレパンデミック・ワクチンで感染かんせん確実かくじつおさえることが出来できるかどうかは不明ふめいであり、実際じっさい効果こうかがあるワクチン製造せいぞう出来できるまでにはパンデミックがこってからすうヵ月かげつ必要ひつようである。変異へんいかぶ出現しゅつげん3かげつ以内いない予防よぼうワクチンの本格ほんかくてき生産せいさん開始かいしのぞまれ、1ねん以内いないに10おくにんぶんのワクチンを用意よういすることが要求ようきゅうされている[8]

H5N1はトリのあいだ突然変異とつぜんへんいつづけることにより、人間にんげん集団しゅうだん免疫めんえき(Herd immunity)の限界げんかいえてふくすうかいのパンデミックをこす可能かのうせいがある[9]。その遺伝子いでんし子孫しそんによってこるインフルエンザ・パンデミックでは、H5N1以外いがいがたふくむこともかんがえられる[10]

H5N1の遺伝子いでんし解析かいせき結果けっか、H5N1の遺伝子いでんし子孫しそんによってパンデミックがこった場合ばあいスペインかぜより致死ちしりつたかくなると予想よそうされ、スペインかぜ以上いじょうだい規模きぼなパンデミックになる可能かのうせいがある[11]

遺伝いでんがくてき解析かいせき[編集へんしゅう]

ヘマグルチニン分子ぶんしモデル。H5N1のHはヘマグルチニンの種類しゅるいあらわす。

HPAI A(H5N1) の最初さいしょ発見はっけんされたかぶA/chicken/Scotland/59ばれ、1959ねんスコットランドで2つのニワトリれを病死びょうしさせた。しかし、このかぶ現在げんざい流行りゅうこうしているこう病原びょうげんせいかぶとのちがいは非常ひじょうおおきい。

2004ねんおも流行りゅうこうしたHPAI A(H5N1)は、1999ねんから2002ねんにかけてZ genotypeをつように進化しんかした[12]。これはアジアがたHPAI A(H5N1)(Asian lineage HPAI A(H5N1))とばれている。

アジアがたHPAI A(H5N1)は抗原こうげんせいによって2つのクレード(clade)にけられる。

クレード 1
ベトナムタイカンボジアでのヒトとトリからの分離ぶんりかぶ、およびラオスマレーシアでのトリからの分離ぶんりかぶ
クレード 2
最初さいしょ中国ちゅうごくインドネシア日本にっぽん韓国かんこくのトリから分離ぶんりされ、のち中東ちゅうとうヨーロッパアフリカひろがった。

WHO発表はっぴょうでは、2005ねん後半こうはんから2006ねんにかけてヒトへ感染かんせんしたH5N1はおもにクレード 2であった。

遺伝子いでんし解析かいせきにより、クレード 2はさらに6つのサブクレードにけられ、そのうち地理ちりてきことなった場所ばしょ分布ぶんぷしている3つがヒトに感染かんせんした。地図ちず

  • サブクレード 1 - インドネシア
  • サブクレード 2 - ヨーロッパ、中東ちゅうとう、アフリカ(英語えいご頭文字かしらもじをとってEMAばれる)
  • サブクレード 3 - 中国ちゅうごく[9][13][14]

2007ねん、EMAサブクレードの変異へんいかぶについての研究けんきゅうおこなわれた。36の変異へんいかぶぜんゲノム配列はいれつ解析かいせきされ、現在げんざい存在そんざいするH5N1の遺伝子いでんし解析かいせきすすんだ。この研究けんきゅうおこなわれるまえにも、2004-2006ねんのヨーロッパの5つのかぶぜんゲノム配列はいれつ解析かいせきおこなわれていたが、中東ちゅうとうきたアフリカかぶについてはぜんゲノムの解析かいせきおこなわれていなかった。

解析かいせき結果けっかすべてのヨーロッパ、中東ちゅうとう、アフリカのサンプルは現代げんだいアジアのクレードとはべつのクレードにけられ、共通きょうつう祖先そせんが1997ねん香港ほんこんかぶであることがわかった。1(リンクさき)はHA(ヘマグルチニン)によってけられた系統けいとう発生はっせいじゅであり、3つのかた(lineage)が存在そんざいすることがしめされている。クレードのうち2つはベトナムの分離ぶんりかぶのみであり、5つの分離ぶんりかぶふくまれているちいさいクレードはV1、9つの分離ぶんりかぶふくまれているおおきなクレードはV2名付なづけられた。のこりの22かぶはヨーロッパ、中東ちゅうとう、アフリカから分離ぶんりされたものであり、EMAクレード分類ぶんるいされる[15]

用語ようご[編集へんしゅう]

分離ぶんりされたH5N1の変異へんいかぶには一定いってい条件じょうけん名前なまえけられる。れいとして A/chicken/Nakorn-Patom/Thailand/CU-K2/04(H5N1)命名めいめいほう説明せつめいする。

  • A - インフルエンザウイルスかた(A、B、C)
  • chicken - 変異へんいかぶ発見はっけんされた動物どうぶつしゅ
  • Nakorn-Patom/Thailand - 変異へんいかぶ分離ぶんりされた場所ばしょ
  • CU-K2 - おな場所ばしょ分離ぶんりされたほかかぶとの区別くべつ
  • 04 - 発見はっけんされたとし(2004ねん
  • H5 - ヘマグルチニン種類しゅるい
  • N1 - ノイラミニダーゼ種類しゅるい

ほかにも、A/duck/Hong Kong/308/78(H5N3)、A/avian/NY/01(H5N2)、A/chicken/Mexico/31381-3/94(H5N2)、A/shoveler/Egypt/03(H5N2)というふう命名めいめいされる[16]

のトリインフルエンザ・ウイルスと同様どうように、H5N1もこう病原びょうげんせい(highly pathogenic:HP)とてい病原びょうげんせい(low-pathogenic:LP)にけられる。HPAIをこすウイルスの毒性どくせい非常ひじょうたかく、感染かんせんした個体こたいはほぼ100%死亡しぼうする。LPAIウイルスの毒性どくせいはそれほどたかくはないが、このウイルスはHPAIウイルスの祖先そせんである可能かのうせいがある。

世界中せかいじゅうでトリを死亡しぼうさせているH5N1はHPAIかぶである。そのかぶはLPAIかぶであり、病気びょうきこさないきたアメリカかぶもこれにふくまれる。現在げんざい確認かくにんされているHPAIかぶはH5がたかH7がたのものである。通常つうじょうHPAIウイルスはヒトと野鳥やちょうのどちらか片方かたがたにのみたか毒性どくせいっている。

遺伝子いでんし構造こうぞうがた[編集へんしゅう]

ノイラミニダーゼのリボンモデル。H5N1のNはノイラミニダーゼの種類しゅるいあらわす。

H5N1はオルトミクソウイルスAがたインフルエンザウイルスぞくがたひとつであり、RNAウイルスである。ゲノムは8つの領域りょういき(PB2、PB1、PA、HA、NP、NA、M、NS)があり、マイナス一本いっぽんくさりがたRNA構成こうせいされている。

HAは抗原こうげんせいとうタンパク質たんぱくしつであるヘマグルチニンをコードしている。ヘマグルチニンはウイルスの表面ひょうめん存在そんざいし、感染かんせんする対象たいしょう細胞さいぼうにウイルス結合けつごうさせるはたらきがある。NAはグリコシダーゼ一種いっしゅであるノイラミニダーゼをコードしている。ノイラミニダーゼは感染かんせん細胞さいぼうからのウイルスの放出ほうしゅつ関係かんけいしている[17]

ヘマグルチニン(HA)やノイラミニダーゼ(NA)はこうウイルスやく抗体こうたいのターゲットとなるため、医学いがくてき重要じゅうよう要素ようそである。H5N1はH(ヘマグルチニン)とN(ノイラミニダーゼ)の種類しゅるいあらわしている。

Aがたインフルエンザは度々たびたび多数たすう死者ししゃだい流行りゅうこうかえしてきた。これまでパンデミックおよび小規模しょうきぼ流行りゅうこうこした、もしくは死者ししゃしたおもがた死者ししゃおおじゅんならべると以下いかのようになる。

パンデミック
  • H1N1 - スペインかぜこした。「Aソ連それんがた」としてもられ、現在げんざいぶしせいインフルエンザをこす。
  • H2N2 - アジアかぜこした。
  • H3N2 - 香港ほんこんかぜこした。「A香港ほんこんがた」としてもられ、現在げんざいぶしせいインフルエンザをこす。
小規模しょうきぼ流行りゅうこう
  • H7N9 - 2021ねん11月時点じてん累計るいけい1568にん感染かんせんし616にん死亡しぼうしている[18]現在げんざい、パンデミックが懸念けねんされている(「H7N9ちょうインフルエンザの流行りゅうこう」も参照さんしょう)。
  • H5N1 - ほん項目こうもくあつかっている。2021ねん11月時点じてん累計るいけい863にん感染かんせんし456にん死亡しぼうしている[4]現在げんざい、パンデミックが懸念けねんされている。
  • H7N7 - 1人ひとり死亡しぼうした。
  • H1N2 - 現在げんざいヒトとブタでエピデミックをこしており、ぶしせいインフルエンザをこす。
  • H9N2 - 3にん感染かんせんした。
  • H7N2 - 2人ふたり感染かんせんした。
  • H7N3 - 2人ふたり感染かんせんした。
  • H10N7 - 2人ふたり感染かんせんした。

てい病原びょうげんせいH5N1[編集へんしゅう]

てい病原びょうげんせいトリインフルエンザH5N1(LPAI H5N1)はきたアメリカかぶばれ、野鳥やちょうあいだ伝染でんせんする。野鳥やちょう感染かんせんした場合ばあい症状しょうじょうかるいか、まったないことがおおいが、ヒトにおよぼす影響えいきょうかんしてはかっていない。このかぶ家禽かきんあいだ伝染でんせんするようになった場合ばあい伝染でんせんしていく途中とちゅう突然変異とつぜんへんいこす可能かのうせいかんがえられる。

以前いぜんしゅう大学だいがく野鳥やちょうにおいて調査ちょうさしたLPAI H5とH7のことを報告ほうこくする義務ぎむがなかったため、うえのリストではむかしのLPAIかぶのことがふくまれていない可能かのうせいがある。のち国際こくさい獣疫じゅうえき事務じむきょく(OIE)はLPAIかぶのことも報告ほうこくするように義務付ぎむづけた。2006ねん、OIEはLPAI H5とH7が突然変異とつぜんへんいこすおそれがあるとして、確認かくにんされたすべてのLPAI H5とH7を報告ほうこくするようにもとめた。そのため、USDAはあらゆる方面ほうめんでこれらのかぶのことを調査ちょうさしている[19]

H5N1の特性とくせい[編集へんしゅう]

伝染でんせんりょく[編集へんしゅう]

こう病原びょうげんせいH5N1の伝染でんせんじょうきょう
Highly pathogenic H5N1
Highly pathogenic H5N1
 →  H5N1によって家禽かきん野鳥やちょう死亡しぼうしたくに
 →  H5N1によってヒト、および家禽かきん野鳥やちょう死亡しぼうしたくに

H5N1は野鳥やちょう感染かんせんすることによって世界中せかいじゅうひろがる可能かのうせいがある。H5N1は突然変異とつぜんへんい遺伝子いでんしさい集合しゅうごうこすことにより、いままで感染かんせんしなかったヒトなどの動物どうぶつ感染かんせんするようになることもかんがえられる。

H5N1はトリの気道きどうにあるガラクトース受容じゅようたい一種いっしゅ結合けつごうする。このガラクトース受容じゅようたいはヒトには存在そんざいしないタイプのものであるが、ヒトでははい内外ないがいでのみ増殖ぞうしょくする。そのため、普通ふつう伝達でんたつルートであるせきくしゃみによっては放出ほうしゅつされにくい[20][21][22]

H5N1はおも家禽かきんによって伝染でんせんする。家禽かきん直接ちょくせつ移動いどうした場合ばあいとりにく製品せいひんとして流通りゅうつうした場合ばあいとりにく試料しりょう肥料ひりょうとして利用りようされた場合ばあいなどに感染かんせんひろがるとかんがえられている。

ヒトがH5N1に感染かんせんした場合ばあいは、トリから伝染でんせんしたケースがほとんどである。野生やせいのカモ、アヒル白鳥しらとり発症はっしょうすることなくH5N1をはこぶことがある[23][24]おおくの哺乳類ほにゅうるい鳥類ちょうるいはHPAI A(H5N1)に感染かんせんするが、水鳥みずとり宿主しゅくしゅとしてどのようなはたらきをしているかはわかっていない[25]WHOは、肥料ひりょう表面ひょうめん付着ふちゃくしたH5N1が世界中せかいじゅうひろがる可能かのうせいがあることを報告ほうこくした[26]

毒性どくせい[編集へんしゅう]

突然変異とつぜんへんいによって様々さまざま毒性どくせいつH5N1のかぶ誕生たんじょうした。ひとつの動物どうぶつしゅにしか病原びょうげんせいたないものや、様々さまざまたね病原びょうげんせいつものなどが存在そんざいする。抗原こうげんドリフトにより、おなじクレードのなかでも様々さまざま毒性どくせいをもつこう病原びょうげんせいかぶすうじゅう種類しゅるい誕生たんじょうしたが、現在げんざい存在そんざいするものはすべてgenotype Zにぞくする[27][28]

1997ねんと2001ねん香港ほんこん分離ぶんりされたH5N1は、トリのあいだ伝染でんせんせず病気びょうきこさないかぶであった。2002ねん香港ほんこんのトリからあたらしい変異へんいかぶ分離ぶんりされた。このかぶはカモにたいして神経しんけい障害しょうがいこして死亡しぼうさせた[29]。Genotype Zは、2002ねん既存きそんこう病原びょうげんせいH5N1かぶからの遺伝子いでんしさい集合しゅうごうによって誕生たんじょうした[3][30][27][28]。Genotype Zにはヒトに感染かんせんすることができるクレードが2つ存在そんざいし、東南とうなんアジアのトリのあいだエンデミックこしている。突然変異とつぜんへんいはこのgenotypeのなかこっている[31]

伝染でんせん宿主しゅくしゅ[編集へんしゅう]

Aがたインフルエンザウイルス透過とうかがた電子でんし顕微鏡けんびきょう写真しゃしん(出典しゅってん: Dr. Erskine Palmer, Centers for Disease Control and Prevention Public Health Image Library)

H5N1に感染かんせんしたトリは唾液だえきはな粘液ねんえきくそ血液けつえきなどによってウイルスを伝染でんせんさせる。動物どうぶつはこれらのものに直接ちょくせつ接触せっしょくすることによってH5N1に感染かんせんするとおもわれる。

H5N1は0℃で30にち、37℃で6にち常温じょうおんすう週間しゅうかん感染かんせんりょくたもつことが出来できる。北極ほっきょくのような環境かんきょうでも変化へんかすることはほとんどない。わたどりはH5N1の宿主しゅくしゅひとつであり、世界中せかいじゅうにウイルスを輸送ゆそうする。H5N1はこれまでられていたほかこう病原びょうげんせいトリインフルエンザ・ウイルスとちがい、家禽かきん以外いがい動物どうぶつによっても伝染でんせんする。

2004ねん10がつ、H5N1はそれまでの予想よそうよりずっと危険きけんなウイルスであることがわかった。水鳥みずとりこう病原びょうげんせいH5N1かぶをニワトリ、カラスハトなどに伝染でんせんさせていることが判明はんめいした。さらにウイルス自体じたい哺乳類ほにゅうるいたいする感染かんせんりょくつよめていった。パンデミックをおくらせることは出来できるが、完全かんぜんめることは不可能ふかのうであると予想よそうされている。

1997ねん以降いこう、H5N1の抗原こうげんせい遺伝子いでんし進化しんかつづけていることが判明はんめいした。それによって、以前いぜんより広範囲こうはんい鳥類ちょうるいネコ動物どうぶつにも感染かんせんするようになった。病原びょうげんせい強力きょうりょくになり、実験じっけんようマウスフェレット全身ぜんしん症状しょうじょうこした。さらに環境かんきょうたいする安定あんていせい増加ぞうかしている[32]

2007ねん8がつ22にちバリ島ばりとうでのトリインフルエンザによる2人ふたり犠牲ぎせいしゃとして、28さいのニワトリ業者ぎょうしゃのインドネシアじん入院にゅういんの4にち死亡しぼうした。インドネシアにおける犠牲ぎせいしゃは84にんとなった。地元じもと研究所けんきゅうじょ検査けんさにより、H5N1の陽性ようせい反応はんのう[33]

2007ねん9がつ29にち、H5N1はにん胎盤たいばん通過つうかして胎児たいじ感染かんせんする可能かのうせいがあることが判明はんめいした。さらに、ウイルスがはいだけでなく消化しょうかかんのう肝臓かんぞう血球けっきゅうなど全身ぜんしん影響えいきょうあたえることもわかった [34]

たか変異へんいりつ[編集へんしゅう]

インフルエンザウイルスRNAウイルスであるため、突然変異とつぜんへんいりつたかい。また、あらたな変種へんしゅまれる原因げんいんには、おな宿主しゅくしゅに2種類しゅるいのインフルエンザ・ウイルスが感染かんせんした場合ばあい、ウイルス・ゲノム分割ぶんかつされることによって遺伝子いでんしさい集合しゅうごうこり、遺伝子いでんしこることがある[27][28]。これにより、病原びょうげんせいのなかったかぶがヒトにたいして病原びょうげんせいつようになる可能かのうせいがある。

あるしゅ動物どうぶつにのみ感染かんせんするという選択せんたくせいは、おもにウイルスがっているヘマグルチニン種類しゅるいによってまる。ヘマグルチニンのアミノ酸あみのさん配列はいれつが1つでも変化へんかすると、標的ひょうてき細胞さいぼうへの感染かんせん能力のうりょくおおきな変化へんかこる。トリインフルエンザにこのような変化へんかこった場合ばあい、ヒトに容易ようい感染かんせんするようになることもかんがえられる[35]

H3N2(ぶたインフルエンザ)はベトナムのブタから発見はっけんされ、中国ちゅうごくのブタのあいだ感染かんせん流行りゅうこうこしている。このがたあらたな変異へんいしゅ発生はっせいするおそれがある。2006ねん2がつ流行りゅうこうしたH3N2はアマンタジンとリマンタジンにたいしてたいせいしめした。H5N1とH3N2が、遺伝子いでんしさい集合しゅうごうによって遺伝子いでんし交換こうかんおこなうことが懸念けねんされている。H5N1のなか遺伝子いでんしさい集合しゅうごうこった場合ばあいはH5N1がたのままであるか、がたがシフト(抗原こうげんシフト)することもかんがえられる。H3N2はH2N2から抗原こうげんシフトによって進化しんかした。

H2N2とH3N2のパンデミックをこしたかぶは、トリインフルエンザのRNA領域りょういきっている。1957ねん(H2N2)と1968ねん(H3N2)にパンデミックをおこしたかぶは、ヒト由来ゆらいウイルスとトリ由来ゆらいウイルスが遺伝子いでんしさい集合しゅうごうおこなって誕生たんじょうしたかぶであった。1918ねんスペインかぜこしたウイルスはトリ由来ゆらいのものであったことが判明はんめいしている[12]

ヒトへの影響えいきょう[編集へんしゅう]

H5N1が最初さいしょにヒトに感染かんせんしたのは、香港ほんこんのトリのあいだだい流行りゅうこうしたのとおな時期じきである。このとき香港ほんこん市内しないのトリをすべ処分しょぶんすることで流行りゅうこうめた。 感染かんせん経路けいろは、感染かんせんしたとりやその排泄はいせつぶつ死体したい臓器ぞうきなどに濃厚のうこう接触せっしょくすることによってまれに感染かんせんすることがある。日本にっぽんでは発症はっしょうしたひと確認かくにんされていない。[36]

症状しょうじょう[編集へんしゅう]

トリインフルエンザウイルスのヘマグルチニンαあるふぁ2-3シアルさんレセプターに結合けつごうするが、ヒトインフルエンザウイルスのヘマグルチニンはαあるふぁ2-6シアルさんレセプターに結合けつごうする。ヒトがたのH5N1は存在そんざいしないため、H5N1に感染かんせんしたヒトはとりがたのH5N1に感染かんせんしたことになる。

ヒトインフルエンザの一般いっぱんてき症状しょうじょうは、発熱はつねつせき咽喉いんこうやめ筋肉きんにくつう結膜炎けつまくえんなどで、さらに重症じゅうしょうした場合ばあい肺炎はいえんなどをこしいたることもある。症状しょうじょうおもさは感染かんせんしゃ免疫めんえきによって変化へんかし、以前いぜんどのタイプのウイルスに感染かんせんしたかによっておおきく変化へんかする。

こう病原びょうげんせいH5N1は従来じゅうらいがたのヒトインフルエンザとことなりウイルスの増殖ぞうしょく部位ぶい呼吸こきゅうけい限定げんていされず全身ぜんしん臓器ぞうきにおいて増殖ぞうしょくするちからがある。これは普通ふつうはHAもとがヒトでは呼吸こきゅうにしか存在そんざいしないタンパク質たんぱくしつ分解ぶんかい酵素こうそによってひらききれ(かいれつ)とばれる2つにかれる過程かてい必要ひつようとされるが、こう病原びょうげんせいH5N1ではヒトの全身ぜんしんにあるタンパク質たんぱくしつ分解ぶんかい酵素こうそひらけきれきるためである。このことが、ヒトがこう病原びょうげんせいH5N1に感染かんせんした場合ばあい死亡しぼうりつたかさとなるとかんがえられている[37]。WHOの報告ほうこくによると適切てきせつ治療ちりょうけない場合ばあい致死ちしりつは60%になるとされるが、トリインフルエンザに感染かんせんし、治療ちりょうおこなわない場合ばあいでも実際じっさい死亡しぼうりつがWHOの報告ほうこくよりひく可能かのうせいがある[38][39]。あるケースでは、H5N1に感染かんせんした男児だんじ風邪かぜのような症状しょうじょうしめさず、すみやかに下痢げりともな昏睡こんすい状態じょうたいおちいった[40]

H5N1がヒトのサイトカイン濃度のうど影響えいきょうあたえることが報告ほうこくされた。感染かんせん部位ぶい組織そしき破壊はかいのサイトカイン生産せいさん関係かんけいするタンパク質たんぱくしつ一種いっしゅTNF-αあるふぁ腫瘍しゅよう壊死えし因子いんしαあるふぁ)の濃度のうどがH5N1に感染かんせんすることによってたかくなる。インフルエンザ・ウイルスによってサイトカインの濃度のうどがることで、たか発熱はつねつ悪寒おかん嘔吐おうと頭痛ずつうなどがこり、組織そしき損傷そんしょうがひどい場合ばあいいたることもある[5]。このような免疫めんえきけいせいフィードバックによるサイトカインの過剰かじょう生産せいさんサイトカインストームばれ、H5N1に感染かんせんした場合ばあいのウイルスよりはげしくこるのが特徴とくちょうである[41]従来じゅうらいのインフルエンザは高齢こうれいしゃのみが致命ちめいてきなハイリスク・グループであるが、サイトカインストームによって、免疫めんえきりょくつよ若年じゃくねんそうでも多数たすう致命ちめいてき症状しょうじょういた可能かのうせい指摘してきされている[37]。しかし、スペインかぜではサイトカインストームはきていなかったと研究けんきゅうしゃもおり、若年じゃくねんそう死亡しぼうりつたか原因げんいんはまだ十分じゅうぶん解明かいめいされてはいない。

予防よぼう治療ちりょう[編集へんしゅう]

H5N1にたいする確実かくじつ治療ちりょうほう存在そんざいしないが、オセルタミビル(タミフル)を投与とうよすることによってウイルスの増殖ぞうしょく抑制よくせいすることができる。一部いちぶくに組織そしきは、オセルタミビルをH5N1にたいする予防よぼうやくとして使用しようするかどうかを検討けんとうした[42]

WHOの専門せんもんによれば、オセルタミビルの実際じっさい効果こうかはまだ調査ちょうさちゅうであり確実かくじつなことはわかっていない。ワクチンの製造せいぞうあたらしいウイルスの出現しゅつげんから6-9かげつはかかると予測よそくされている。過去かこ90ねん伝染でんせんびょうれいても、ワクチンによって流行りゅうこうめられるかどうかはうたがわしい[43]

H5N1のいくつかのかぶたいするワクチンがすでに存在そんざいする。しかしH5N1は継続けいぞくてき変化へんかつづけているため、ワクチンの使用しようかぎられている。

H5N1にたいするワクチンは由来ゆらいとタイミングによっておおきく2種類しゅるいがあり、いまあるトリインフルエンザ・ウイルスを弱毒じゃくどくするなどの手法しゅほうで、実際じっさいのヒトへの感染かんせん流行りゅうこうまえにあらかじめつくきしておく「プレパンデミックワクチン」と、ヒトへの感染かんせん流行りゅうこうはじまってからそのウイルスそのものからワクチンをつくる「パンデミックワクチン」である。「プレ」ではヒトへの感染かんせん流行りゅうこうたいして最小さいしょうおくれで提供ていきょうでき、事前じぜん安全あんぜん確認かくにん時間じかんれるなどの利点りてんがあるが、実際じっさい流行りゅうこうするウイルスかぶとはことなるためにワクチンとしての効果こうかおとるとかんがえられている[37]

H5N1が実際じっさいにパンデミックをこすまでワクチンをつくることは出来できないが、プレパンデミックワクチンが開発かいはつされた。さらにワクチンの製造せいぞう会社かいしゃにも、ワクチンを現状げんじょうより大量たいりょうはや製造せいぞうできるよう設備せつび拡大かくだいすることがもとめられている[44][45][46][47]

動物どうぶつ実験じっけんにより、ザナミビル(リレンザ)がH5N1に効果こうかてきであることがわかった。2000ねんにマウスを使つかった実験じっけんによって、ザナミビルがのトリインフルエンザウイルスであるH6N1、H9N2に感染かんせんした哺乳類ほにゅうるいにも効果こうかがあることが判明はんめいした[48]

ザナミビルがH5N1のパンデミックにたいして有効ゆうこうかどうかはさだかではないが、タミフルとともにザナミビルを備蓄びちくしておくことはパンデミックの対策たいさくになる可能かのうせいがある[49]

2006ねん9がつ、WHOはタミフルとアマンタジン抵抗ていこうったかぶ確認かくにんしたことを発表はっぴょうした[50]

近年きんねんロンドンの研究所けんきゅうじょおこなわれた実験じっけんでは、アイスランド会社かいしゃZymetechで開発かいはつされた酵素こうそ混合こんごうぶつ使用しようすることにより、H5N1の99%を無力むりょくすることに成功せいこうした。この混合こんごうぶつ正常せいじょう細胞さいぼう影響えいきょうあたえず、5ふん以内いないにウイルスを無力むりょくすることができる[51]

薬品やくひん備蓄びちく医療いりょう体制たいせい[編集へんしゅう]

2008ねん初頭しょとう現在げんざいアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくでは2,700まんにんぶんフランスサノフィパスツールしゃ開発かいはつしたプレパンデミック・ワクチン用意よういしているが、さらにアジュバントばれるグラクソ・スミスクラインしゃノバルティスしゃ開発かいはつした物質ぶっしつによって必要ひつよう抗原こうげんりょうを12ぶんの1程度ていどまでらせられる可能かのうせいがある。

2006ねん5がつにインドネシアでだい流行りゅうこう直前ちょくぜんまで事態じたい進展しんてんした時点じてんでは、スイスバーゼルにあるロシュしゃ本社ほんしゃ米国べいこくニュージャージーしゅうのWHO倉庫そうこにはWHOが保管ほかんするタミフルがそれぞれ150まんにんぶんけい300まんにんぶんぜん世界せかいけたぶんとして確保かくほされていた。これは、パンデミックの発生はっせい初期しょき短期間たんきかん集中しゅうちゅうてき大量たいりょう供給きょうきゅうすること感染かんせんいち地域ちいきめるため用意よういされているぶんである。

日本にっぽんでは2008ねん3がつ現在げんざい、2,000まんにんx2回分かいぶんのプレパンデミック・ワクチンが原液げんえき状態じょうたい準備じゅんびされている。2008ねんない感染かんせんしょう指定してい医療いりょう関係かんけいしゃなど5,561にんにこのワクチンが投与とうよされ、うち8にんなんらかの異常いじょうによって入院にゅういんした。2009年度ねんどからは安全あんぜんせい確認かくにんされればという条件じょうけんづけながら、パンデミック発生はっせい同時どうじ医療いりょう関係かんけいしゃ公務員こうむいん交通こうつう関係かんけいしゃなどのライフライン従事じゅうじしゃ中心ちゅうしんに1,000まんにん接種せっしゅされることが決定けっていされている。また、これ以降いこう将来しょうらいぜん国民こくみんたいする接種せっしゅ必要ひつようせい検討けんとうされている。この決定けってい以前いぜんは、国内こくないでのヒト-ヒト感染かんせん確認かくにんされてからはじめて接種せっしゅ準備じゅんびはじめることとなっていたので、原液げんえき製剤せいざい1人ひとり2かい接種せっしゅ免疫めんえき獲得かくとくまでの2.5かげつかんがえれば、国際こくさいてきにもかなりすすんだ対策たいさくとなっている。ただ、実際じっさいだい流行りゅうこう発生はっせいには、発熱はつねつしている患者かんじゃ診察しんさつ収容しゅうようする医療いりょう機関きかんがわ準備じゅんびじつ訓練くんれんではほとんどおこなわれておらず、医療いりょう関係かんけいしゃ感染かんせんふせ対策たいさく自分じぶん自身じしん確実かくじつ実感じっかん出来できなければ参集さんしゅうしないのではないかという懸念けねんがある。くに地方自治体ちほうじちたいのレベルでもパンデミックにたいする対応たいおう準備じゅんび徐々じょじょすすめられている。米国べいこくでの一般いっぱん住民じゅうみんんだだい規模きぼ予行よこう演習えんしゅうレベルと日本にっぽん現状げんじょうではまだがあり、くすり以外いがい準備じゅんびは「構想こうそう」だけかごく小規模しょうきぼおこなわれた「予行よこう演習えんしゅう」にとどまっている。

米国べいこくでは、すくなくともプレワクチン接種せっしゅひろ駐車ちゅうしゃじょう特設とくせつされたドライブスルーによって、接種せっしゅしゃ同士どうし医療いりょう関係かんけいしゃ感染かんせんリスクを最小さいしょうにしながら10ふん以内いないですべてえててゆけるまでに準備じゅんびおこなわれている。カリフォルニアしゅうでは学校がっこうたいする、感染かんせんひろがり、学校がっこう閉鎖へいさ決定けってい伝達でんたつ手順てじゅんや、生徒せいと退去たいきょ手順てじゅん再開さいかい手順てじゅんなどがふくまれる7あいだ研修けんしゅうコースがおこなわれており、WebとDVDでもガイドが提供ていきょうされている。CDC最大さいだい12週間しゅうかん生徒せいと学校がっこうあつめないように警告けいこくしている。また、本格ほんかくてきだい流行りゅうこうによって、救命きゅうめいすべき患者かんじゃ医療いりょう機関きかん能力のうりょくえたときのことを考慮こうりょして、2005ねん11月に公表こうひょうされたべい政府せいふの「高齢こうれいしゃ優先ゆうせん救命きゅうめい方針ほうしんたいして、全米ぜんべい一般いっぱん国民こくみんの、とく高齢こうれいしゃ中心ちゅうしんとする多数たすうからの「そうとおくない将来しょうらい自然しぜんいて我々われわれより、むしろ未来みらいのある幼年ようねんしゃ若年じゃくねんしゃけろ」という意見いけんによって2007ねん10がつ方針ほうしんが180変更へんこうされたれいなど、全米ぜんべい規模きぼでパンデミックにたいする理解りかい準備じゅんびすすんでいる。

日米にちべいとおそらくそのくにでも、人工じんこう呼吸こきゅう不足ふそくすること現時点げんじてんあきらかになっているが、 すうひゃくまんにんすうせんまんにん単位たんい発生はっせいする患者かんじゃぶんなんわりぶんかの台数だいすう人工じんこう呼吸こきゅう用意よういすることはかぎられた医療いりょう予算よさんではまかなえないために、新規しんき購入こうにゅうやす努力どりょくおこなわれていても、依然いぜんとして不足ふそくすることはいまからあきらかである。かりに、人数にんずうぶん製造せいぞう購入こうにゅうできても、それを操作そうさする医療いりょう従事じゅうじしゃがいないというべつ制約せいやくもある[37]

人間にんげん社会しゃかいへの影響えいきょう[編集へんしゅう]

H5N1によってヒトや動物どうぶつ死亡しぼうするケースがたため、人間にんげん社会しゃかいあたえた影響えいきょう非常ひじょうおおきい。

H5N1のパンデミックにたいする研究けんきゅうにはすうおくドル予算よさんついやされている。H5N1の被害ひがいによって10おくドル以上いじょう損失そんしつがあり、被害ひがいおさえるために2おく以上いじょうのトリがころせ処分しょぶんされた。

パンデミック対策たいさく個人こじん備蓄びちくおこなひとてきた。日本にっぽんにおいてもパンデミック対策たいさくとして、いえからすう週間しゅうかんなくても生活せいかつできるように個人こじん食料しょくりょうなどを備蓄びちくしておくことが推奨すいしょうされている。

しかし、H5N1のパンデミックをそれほど重大じゅうだいなことではないとかんがえる意見いけんもある。WHO公衆こうしゅう衛生えいせい当局とうきょくしゃロバート・ブラウンはつぎのようにかたっている。

これまでの統計とうけい比較ひかくして、ヒトにおけるトリインフルエンザの被害ひがいおおきな問題もんだいにはならない。HIV感染かんせんしゃ世界中せかいじゅうに4000まんにん存在そんざいする。トリインフルエンザの死者ししゃよりおおくのひとが、ベトナムでの交通こうつう事故じこ死亡しぼうしている。しかし、トリインフルエンザによる被害ひがい重要じゅうようてんである。トリインフルエンザのたか死亡しぼうりつ感染かんせんひろがるスピード、家禽かきん産業さんぎょうあたえる影響えいきょうきわめておおきく、まさに新興しんこう感染かんせんしょうである。

ブラウンは、H5N1についてはまだわかっていないことがおおくあるとかたっている。まだ完全かんぜん研究けんきゅう完了かんりょうしたわけではないため、さらなる研究けんきゅう国際こくさいてき連携れんけい必要ひつようである[52]

また、日本にっぽん北海道大学ほっかいどうだいがく喜田きたひろし教授きょうじゅもパンデミックの可能かのうせいには否定ひていてきである。

過去かこの3かいのパンデミックはすべてブタからヒトへ伝播でんぱしておりとりのウイルスがヒトにひろがることは、ごくかぎられたケースでしかこらない。問題もんだいとなっているとりインフルエンザはわかっているだけでも61ヶ国かこくひろがっており、4年間ねんかんに61ヶ国かこくうちのわずか380にん感染かんせんしゃしかていないのは、ごく特殊とくしゅ遺伝子いでんしったヒトのみが感染かんせんしているとしかかんがえられない。わずかなヒト-ヒト感染かんせんのケースでもすべて親子おやこ兄弟きょうだいあいだだけであり、遺伝子いでんしことなる夫婦ふうふあいだでの感染かんせん伝播でんぱこっていないのがそれをうらづけている。もしとりインフルエンザがヒトに流行りゅうこうしても、致死ちしりつは0.5%をえることはなく、全身ぜんしんでウイルス増殖ぞうしょくこるとするのは間違まちがいで、死亡しぼうした感染かんせん患者かんじゃ全身ぜんしんからウイルスが検出けんしゅつされるのは呼吸こきゅうからあふれたウイルスの破片はへんである[37]

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    This was reprinted in 2005:
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関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]