比翼ひよく入母屋いりもや造づくり

比翼ひよく入母屋いりもや造づくり（ひよくいりもやづくり）は、日本にっぽんにおける神社じんじゃ建築けんちく様式ようしきの一ひとつ。

概要がいよう

入母屋いりもや造づくりの2棟むねを1棟むねに結合けつごうした形態けいたいの建築けんちく様式ようしきのことで、平ひら入いれの2棟むねを結合けつごうした形態けいたいの吉備津きびつ神社じんじゃ（岡山おかやま県けん岡山おかやま市し北きた区く、国宝こくほう）の本殿ほんでんの場合ばあいは特とくに吉備津きびつ造づくり（きびつづくり）ともいい、この類似るいじ例れいとして法華経ほけきょう寺てら祖師そし堂どう（千葉ちば県けん市川いちかわ市し、重要じゅうよう文化財ぶんかざい）がある。また、由加ゆか神社じんじゃ本宮ほんぐう（岡山おかやま県けん倉敷くらしき市し、岡山おかやま県けん重要じゅうよう文化財ぶんかざい）の場合ばあいは妻つま入にゅう屋根やねが並ならぶ比翼ひよく入母屋いりもや造づくりとなっている。この他ほか、城郭じょうかく建築けんちくの姫路城ひめじじょうや和歌山わかやま城じょう、名古屋なごや城じょうなどにもみられる。

構造こうぞう

内部ないぶを仏殿ぶつでん形式けいしきとした本殿ほんでんと前まえ部ぶの拝殿はいでんから成なる。特とくに本殿ほんでんの屋根やねが比翼ひよく入母屋いりもやの形状けいじょうで、平行へいこうに並ならべた2棟むねの入母屋いりもや屋根やねと同おなじ高たかさの棟むねの屋根やねで連結れんけつし、一棟ひとむねとしている。そのため入母屋いりもや破風はふが2つずつ並ならぶ。