太平御覽 : 人事部四十四 - Chinese Text Project

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《人事じんじ部ぶ四よん十じゅう四よん》

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《道德どうとく》

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1 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《禮れい記き·中庸ちゅうよう》曰：天命てんめい之の謂いい性せい，率りつ性せい之の謂いい道どう，修道しゅうどう之の謂いい教きょう。道也みちや者しゃ，不可ふか須臾しゅゆ離はなれ也；可か離はなれ，非ひ道也みちや。又また曰：大だい哉聖人じん之の道みち！洋洋ようよう乎發育はついく萬物ばんぶつ，峻たかし極ごく于天。優ゆう優ゆう大だい哉！禮儀れいぎ三さん百ひゃく，威儀いぎ三さん千せん，待まち其人然しか後ご行ぎょう。故こ曰：「茍不至德しとく，至いたり道どう不ふ凝しこり焉。」又また曰：天下てんか之これ達たち道どう五ご，所以ゆえん行ぎょう之これ者しゃ三さん。曰：君臣くんしん也，父子ふし也，夫婦ふうふ也，昆こん弟おとうと也，朋友ほうゆう之の交也，五者天下之達道也。知ち、仁ひとし、勇いさみ三さん者しゃ，天下てんか之これ達たち德也とくや。又また曰：君子くんし之の道みち四よん，丘おか未み能のう一いち焉：所ところ求もとむ乎子以事父ちち，未み能のう也；所しょ求もとめ乎臣以事君くん，未み能のう也；所しょ求もとめ乎弟以事兄けい，未み能のう也；所しょ求もとめ乎朋友ほうゆう先さき施ほどこせ之これ，未み能のう也。庸いさお德之のりゆき行ぎょう，庸いさお言げん之の謹，有ゆう所しょ不足ふそく，不ふ敢不勉つとむ。又また曰：君子くんし之の道みち，造みやつこ端はし于夫婦ふうふ，及其至いたり也，察乎天地てんち。子こ曰：「道みち不ふ遠とお人じん，人にん之の為ため道どう而遠人じん，不可ふか以為道どう。」
2 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	又また《學がく記き》曰：玉たま不ふ琢みがく，不ふ成なり器き。人ひと不學ふがく，不知ふち道どう。又また曰：大道おおみち不ふ器うつわ。謂いい聖人せいじん之の道みち，不ふ如器施ほどこせ於一物ぶつ也。
3 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	又また《樂らく記き》曰：君子くんし樂らく得とく其道，小人こども樂らく得とく其欲。以道制欲せいよく，則のり樂らく而不亂ふらん；以欲忘道，則のり惑而不ふ樂らく。道みち，謂いい仁じん義也よしや。欲よく，謂いい邪淫じゃいん也。
4 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《尚書しょうしょ·大だい禹謨》曰：罔違道どう以干百姓ひゃくしょう之の譽ほまれ。失しつ道どう求名ぐみょう，古人こじん賤之。
5 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	又また《洪ひろし范》曰：無む有作ゆうさく好こう，遵王之の道みち。言げん無む有ゆう亂らん為ため私わたし好惡こうお，動どう必循先王せんおう之の道みち。
6 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	又また《旅たび獒》曰：志こころざし以道寧やすし，言げん以道接せっ。在ざい心しん為ため志こころざし，發はつ氣き為ため言ごと，皆みな以道為本ためもと，故こ君子くんし勤つとむ道どう。
7 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《周しゅう易えき·系けい辭じ》曰：知ち周しゅう乎萬物ぶつ而道濟ずみ天下でんか。又また曰：一いち陰かげ一いち陽ひ之の謂いい道どう。
8 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《論語ろんご·學がく而》曰：敏さとし於事而慎於言，就有道どう而正焉。有道ありみち謂いい有ゆう道德どうとく者しゃ。正せい謂いい問とい事ごと是非ぜひ也。
9 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	又また《公おおやけ治長はるなが》曰：子こ謂いい子こ產さん有ゆう君子くんし之の道みち四よん焉：其行己おのれ也恭，其事上じょう也敬，其養民みん也惠，其使民みん也義。又また曰：子こ曰：「天下てんか有道ありみち則そく見み，無道むどう則そく隱かくれ。邦くに有道ありみち，貧ひん且賤焉，恥はじ也。邦くに無道むどう，富とみ且貴焉，恥はじ也。」
10 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	又また《衛まもる靈れい公こう》曰：子こ曰：「人ひと能のう弘道こうどう，非道ひどう弘人ひろと。」又また曰：君子くんし謀はかりごと道どう不ふ謀はかりごと食しょく。又また曰：天下てんか有道ありみち，則のり禮樂れいがく征伐せいばつ自じ天子てんし出で。又また曰：君子くんし學がく以致其道。
11 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	又また《子こ張ちょう》曰：子こ貢みつぎ曰：「文武ぶんぶ之の道みち，未み墜於地ち，在ざい人ひと。賢者けんじゃ識其大だい者しゃ，不ふ賢者けんじゃ識其小者こもの，莫不有ゆう文武ぶんぶ之の道みち焉。」
12 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	又また《顏かお淵ふち》曰：季き康子やすこ問とい於孔子こ曰：「如殺無道むどう，以就有道ありみち，何なに如？」孔子こうし對たい曰：「子こ為政いせい，焉用殺ころせ？子こ欲よく善よし，而民善ぜん矣。君子くんし之の德とく風ふう，小人こども之の德とく草そう。草くさ上じょう之の風ふう，必偃。」欲よく使し季き康子やすこ先さき自じ正也まさや。偃，仆也。草加そうか之の以風無む不ふ仆者，猶なお民みん之これ化か於下おした。
13 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《大だい戴禮》曰：篤あつし仁じん而好學がく，多聞たもん而順道どう。天子てんし疑うたぐ則のり問とえ，應おう而不窮きゅう者しゃ謂いい之の道みち。道者どうしゃ，導しるべ天下でんか之の道みち。
14 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《老子ろうし》曰：道みち可か道どう，非常ひじょう道どう。王おう弼曰：可か道みち，指事しじ造形ぞうけい，非ひ其常道どう可か道どう。
15 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《莊そう子こ》曰：魚さかな相しょう造づくり乎水，人相にんそう造づくり乎道。
16 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	子こ思おもえ子こ曰：天下てんか有道ありみち則行のりゆき有ゆう枝葉えだは，天下てんか無道むどう則そく言げん有ゆう枝葉えだは。又また曰：祝ほうり牧まき謂いい其妻曰：「天下てんか有道ありみち，我わが韨子佩；天下でんか無道むどう，我わが負まけ子こ戴。」又また曰：原はら憲けん處しょ魯，居きょ環たまき堵と之これ室しつ，上うえ漏も下しも濕しめ，匡ただし坐すわ而弦歌か。匡ただし，正也まさや。子こ貢みつげ乘の大だい馬うま，中ちゅう紺こん而表素もと，軒けん車しゃ不ふ容よう巷ちまた，往見原はら憲けん。原はら憲正のりまさ冠かんむり蹤履，杖つえ藜あかざ應おう門もん。子こ貢みつぎ曰：「嘻！先生せんせい何なん病びょう也？」原はら憲けん應おう之の曰：「憲けん聞無財ざい之の謂いい貧ひん，學がく道どう而不能行よしゆき之これ之の謂いい病びょう。今いま憲けん貧ひん也，非ひ病やまい也。」子こ貢みつぎ逡巡しゅんじゅん而有愧色。
17 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《文子ふみこ》曰：夫おっと道德どうとく者しゃ，匡ただし邪よこしま以為正ただし，治ち辭じ以為定じょう，上下じょうげ之の儀ぎ也。上うえ有ゆう道德どうとく即そく下か有ゆう仁義じんぎ。積せき道德どうとく者しゃ，天與てんよ之の，地ち助すけ之の，鬼おに輔之。
18 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《鬻子》曰：發はつ政せい施ほどこせ令れい為ため天下でんか福ぶく，謂いい之の道みち。
19 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《公孫こうそん尼子あまご》曰：道みち為ため知者ちしゃ設しつらえ，賢かしこ為ため聖者せいじゃ用よう。
20 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《淮南ワイナン子こ》曰：聖人せいじん之の道みち若わか中なか衢樽，過か者しゃ斟酌しんしゃく，雖多少しょう不同ふどう而各得とく其宜也。
21 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	楊子ようじ《法ほう言げん》曰：仲なか尼に之これ道どう猶なお四よん瀆，經營けいえい中國ちゅうごく，終おわり入にゅう大海たいかい。又また曰：君子くんし之の道みち有ゆう四よん：簡而易えき用よう也，要よう而易守也もりや，炳而易えき見み也，法ほう而易言げん也。又また曰：聖人せいじん重じゅう其道而輕其祿，眾人重じゅう其祿而輕其道。
22 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《鹽しお鐵てつ論ろん》曰：以道德どうとく為ため城じょう，文ぶん王おう是也これや。以道德どうとく為ため胄，湯ゆ武たけ是也これや。
23 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	桓譚《新しん論ろん》曰：三さん皇すめらぎ以道治ち，五ご帝みかど以德化か。王道おうどう純粹じゅんすい，其德如彼；霸道駁雜，其功如此。
24 Jump to dictionary	道德どうとく:	王おう逸いつ《正部しょうぶ》曰：仲なか尼に門人もんじん哺道醇あつし飲いん道どう宗むね。
25 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《昌あきら言げん》曰：道德どうとく仁義じんぎ，天性てんせい也。織お之これ以成其物，練ねり之の以致其情，瑩之以發其光。
26 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《任にん子こ》曰：道德どうとく之の懷ふところ民みん，猶なお春陽しゅんよう之の柔やわ物ぶつ也。履くつ深ふか冰而不ふ寒かん，結むすぶ本條ほんじょう而不折おり。
27 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《杜氏とうじ幽かそけ求もとめ子こ》曰：蓋ぶた道どう清きよし淡あわ以無為むい吻家，恬虛寂靜じゃくじょう，弘ひろし廣こう多た包つつみ，豈あに非ひ聖人せいじん所しょ宅たく乎！又また曰：有道ありみち之これ國こく，其鬼不ふ神かみ。
28 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	崔ちぇ玄げん始はじめ《正論せいろん》曰：國くに不信ふしん道どう，工こう不信ふしん度ど，亡ほろび可か待まち也。
29 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《傅でん子こ》曰：君子くんし審しん其宗而後學がく，明あきら其道而後行ぎょう。
30 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《中ちゅう論ろん》曰：道之みちゆき於人，甚簡且易，不ふ如采金きむ攻おさむ玉だま涉わたる艱難かんなん也。
31 Jump to dictionary	道德どうとく:	《苻子》曰：為ため道者どうしゃ日び損そん而月章あきら，為ため名めい者しゃ日び章あきら而月損そん。
32 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《釋しゃく名めい》曰：德とく，得とく也，得とく事ごと宜むべ也。
33 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《周しゅう禮あや·地ち官かん·師し氏し》曰：一いち曰至德しとく，二に曰敏德とく，三さん曰孝德とく。至德しとく，中和ちゅうわ之の德とく。敏德としのり，仁義じんぎ順じゅん時じ。孝德たかのり，尊みこと祖そ愛あい親おや。
34 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《禮れい記き·學がく記き》曰：禮樂れいがく皆みな得え，謂いい之の有德うとく。德とく者しゃ，得とく也。
35 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	又また《祭まつり義よし》曰：天子てんし有ゆう善ぜん，讓ゆずる德とく於天。
36 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	又また《中庸ちゅうよう》曰：雖有其位，茍無其德，不ふ敢作禮樂れいがく焉。雖有其德，茍無其位，亦また不ふ敢作禮樂れいがく焉。又また曰：小しょう德川とくがわ流りゅう，大德だいとく敦あつし化か，此天地ち之の所以ゆえん為ため大だい也。
37 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	又また《表記ひょうき》曰：以德報德ほうとく，則のり民有みんゆう所しょ勸すすむ。
38 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	又また《大學だいがく》曰：富とみ潤じゅん屋や，德とく潤じゅん身み。
39 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《左ひだり傳でん·桓公かんこう》曰：臧哀伯はく諫曰：「君きみ人にん者しゃ，將はた昭德あきのり塞ふさが違たがえ以臨照あきら百官ひゃっかん，猶なお懼或失しつ之の，故こ昭あきら令れい德とく以示子孫しそん。
40 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	又また僖公中ちゅう曰：庸いさお勛親親おや，昵近尊みこと賢けん，德之のりゆき大だい者しゃ也。又また曰：德とく以柔中國ちゅうごく，刑けい以威四よん夷えびす。又また曰：太ふとし上じょう以德撫なで民みん。
41 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	又また文ぶん公こう上じょう曰：孝こう敬けい忠信ちゅうしん吻吉德とく，盜賊とうぞく藏ぞう奸為凶きょう德とく。
42 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	又また宣せん公こう上じょう曰：楚すわえ子こ觀兵かんぺい于周疆，定てい王おう使し王おう孫まご滿まん勞ろう楚すわえ子こ。楚すわえ子こ問とい鼎かなえ之の大小だいしょう輕重けいちょう焉。對たい曰：「在ざい德とく不在ふざい鼎かなえ。」
43 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	又また成なり公こう上じょう曰：四よん王おう之の王おう也，禹、湯ゆ、文ぶん、武たけ。樹き德とく而濟同どう欲よく焉。
44 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	又また襄じょう公おおやけ二に十じゅう四よん年ねん曰：太ふとし上うえ有ゆう立德りっとく，其次有ゆう立りつ功こう。
45 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	又また昭あきら公おおやけ三さん曰：盛德せいとく必百ひゃく世せい。
46 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《毛もう詩し·蕩とろけ·烝民》：德とく輶如毛げ，民みん鮮克舉之。
47 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《尚書しょうしょ·舜しゅん典てん》曰：玄げん德とく升ます聞，乃命以位。玄げん謂いい幽かそけ潛せん，潛行せんこう道德どうとく，升しょう聞天朝あさ，遂とげ見み徵用ちょうよう。
48 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	又また《大だい禹謨》曰：皋陶邁種德とく，德とく乃降。黎はじむ民みん懷ふところ之の。邁，行ぎょう；種しゅ，布ぬの也。皋陶布ぬの行ぎょう其德，下しも治ち於民，民みん歸服きふく之の。又また曰：惟おもんみ德とく動どう天てん，無む遠とお不ふ屆とどけ。
49 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	又また《仲なか虺之浩ひろし》曰：德とく日新にっしん，萬邦ばんぽう惟おもんみ懷ふところ。志こころざし自じ滿まん，九族きゅうぞく乃離。
50 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	又また《伊い訓くん》曰：爾しか惟おもんみ德とく罔小，萬邦ばんぽう惟おもんみ慶けい。爾しか惟おもんみ不德ふとく罔大，墜厥宗むね。
51 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	又また《太ふとし甲かぶと》曰：德とく惟おもんみ治ち，否いや德とく亂らん。為政いせい以德，則のり治ち不ふ以德則そく亂らん。
52 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	又また《咸有一いち德とく》曰：非ひ天てん私わたし我わが有ゆう商しょう，惟おもんみ天佑てんゆう于一德とく。非ひ商しょう求もとめ于下民みん，惟おもんみ民みん歸き于一德とく。德とく惟おもんみ一いち，動どう罔不吉ふきつ；德とく二に三さん，動どう罔不凶きょう。
53 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	又また《泰たい誓ちかい》曰：同どう力ちから度ど德とく，同どう德とく度ど義ぎ。力ちから鈞ひとし則のり有德うとく者しゃ勝しょう，德とく鈞ひとし則のり秉義者しゃ勝しょう。又また曰：受有億おく兆ちょう夷えびす人じん，離はなれ心しん離はなれ德とく。予よ有ゆう亂臣らんしん十じゅう人にん，同心どうしん同どう德とく。又また曰：樹き德とく務つとむ滋しげる，除じょ惡あく務つとむ本ほん。立德りっとく務つとむ滋しげる長ちょう；去さ惡あく務つとむ除じょ本ほん。
54 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	又また《洪ひろし范》：五福ごふく，四よん曰攸好德よしのり。所ところ好よしみ者しゃ德とく，福ぶく之の道みち。
55 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	又また《旅たび獒》曰：玩人喪も德とく，玩物喪も志こころざし。以人為ため戲おどけ弄ろう則そく喪も其德。
56 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	又また《蔡仲之の命いのち》曰：皇すめらぎ天てん無む親おや，惟おもんみ德とく是ぜ輔。
57 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	又また《周しゅう官かん》曰：作さく德とく，心しん逸いっ日び休きゅう；作さく偽にせ，心勞しんろう日び拙つたな。為ため德とく直道なおみち而行，於心逸いっ豫よ而名日び美び。
58 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	又また《君きみ陳ひね》曰：黍きび稷きび非ひ馨かおる，明德めいとく惟おもんみ馨かおる。
59 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《周しゅう易えき·坤ひつじさる卦け》象ぞう曰：地勢ちせい坤ひつじさる，君子くんし以厚德とく載の物もの。
60 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	又また《系けい辭じ》曰：富有ふゆう之の謂いい大業おおわざ，日新にっしん之の謂いい盛德せいとく。
61 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《論語ろんご·為政いせい》曰：為政いせい以德，譬たとえ如北辰たつ，居きょ其所而眾星ぼし拱之。德とく者しゃ無為むい猶なお北きた辰之たつゆき不ふ移うつり而眾星ぼし拱之。
62 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	又また《里仁さとに》，子こ曰：德とく不孤ふこ，必有鄰。
63 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	又また《先進せんしん》曰：德行とっこう：顏かお回かい、閔子騫、冉伯牛うし、仲なか弓ゆみ。
64 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	又また《憲けん問とい》：子こ曰：有德うとく者しゃ必有言ごと，有ゆう言げん者しゃ不ふ必有德うとく。又また曰：驥不稱しょう其力，稱しょう其德也とくや。驥，古いにしえ之の善ぜん馬ば也。德とく謂いい在ざい五ご御ご之これ威儀いぎ。
65 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	又また《季き氏し》曰：遠とお人じん不服ふふく，則のり修おさむ文德ふみのり以來いらい之の。
66 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《尚書しょうしょ大傳だいでん》曰：有德うとく者しゃ，尊みこと其位而重其祿。
67 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《史記しき》曰：一いち年ねん種之たねゆき以穀，十じゅう年ねん樹じゅ之の以木，百ひゃく年來ねんらい之の以德。
68 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《東ひがし觀かん漢かん記き》曰：張ちょう諶字子こ孝こう，右みぎ扶風人じん。以篤行とっこう純じゅん淑よし，鄉里きょうり歸き德とく。雖居幽かそけ室しつ暗くら處しょ，自じ整頓せいとん三さん輔，以為儀表ぎひょう。又また曰：淳あつし于恭字じ孟はじめ孫まご，北海ほっかい淳じゅん于人。以謙儉推讓ゆずる為ため節ぶし。人ひと有ゆう刈かり恭きょう禾，見み之これ，念ねん其愧，因いん伏ふく草そう中ちゅう，至いたり去さ乃起。恭きょう家か井い在ざい門外もんがい，上うえ有ゆう盆ぼん，鄰里牧牛ぼくぎゅう兒じ爭そう飲いん牛うし。恭きょう惡あく其爭，多た置おけ器き其上，為ため預あずか汲水きゅうすい滿之まんし。小兒しょうに復ふく爭そう，恭きょう各かく語かたり其家父母ちちはは。父母ちちはは乃禁怒いか之これ。里さと落皆化か而不爭そう。
69 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《三さん輔決錄ろく》曰：馮豹字じ德とく文ぶん。母はは為ため父ちち所出しょしゅつ，后きさき母はは遇ぐう之の甚酷。豹ひょう事ごと之の愈いよいよ謹，時人じじん為之ためゆき語ご曰：「道德どうとく彬あきら彬あきら馮德文ぶん。」
70 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	王おう隱かくれ《晉すすむ書しょ》曰：庾袞字じ叔褒，潁川人じん。少しょう遭大疫，二に兄あに亡ほろび，次兄じけい毗又疫。其癘菩藿熾おき，袞父母ちちはは諸しょ弟おとうと皆みな出で，避家。袞獨不出ふしゅつ，諸しょ父ちち強きょう之の，不可ふか，曰：「袞性不ふ畏かしこ病びょう。」納おさめ漿粥扶持ふち，不ふ舍しゃ晝夜ちゅうや，省しょう柩ひつぎ哀あい臨，十じゅう有餘ゆうよ旬しゅん。病やまい既すんで歇，家いえ乃反，而袞亦また無む患害。宗そう黨とう嘆曰：「異い哉！此子能のう守人もりと之これ所しょ不能ふのう守もり，能行よしゆき人じん之これ所しょ不能ふのう行ぎょう。」
71 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《晉すすむ中興ちゅうこう書しょ》曰：衛まもる玠字叔寶。常つね以人有ゆう不ふ及，可か以情恕じょ；非ひ意い相しょう干ひ，可か以理遣や。故こ終身しゅうしん不ふ見み其喜慍。
72 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《齊ひとし書しょ》曰：張ちょう緒いとぐち字じ思おもえ曼，為ため吏部尚書しょうしょ。每朝まいあさ見み，太ふとし祖そ目送もくそう之の，謂いい王おう儉曰：「緒いとぐち以位尊とうと我わが，我わが以德貴き緒いとぐち。」又また曰：王おう秀之ひでゆき字じ伯はく奮，為ため南みなみ郡ぐん內史、州しゅう西にし曹。荀丕欲よく交秀之の，拒こばめ而不納ふのう。報ほう丕書曰：「仆以德とく為ため寶たから，足下あしもと以位為ため寶たから。各かく寶たから其寶，於此敬けい宜むべ也。」
73 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《老子ろうし》曰：上德かみとく不德ふとく，是ぜ以有德うとく；下か德とく不ふ失しつ德とく，是ぜ以為德とく。上うえ德之のりゆき人じん惟おもんみ道どう用よう其德故こ能のう有德うとく，下しも德とく而德之の必有失しつ焉。
74 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《文子ふみこ》曰：山高やまたか者しゃ其木修おさむ，地ち廣ひろ者しゃ其德厚あつ。又また曰：閑九竅，滅めつ志こころざし意い，棄聰明そうめい，反はん無む識，含陽吐陰，而與萬物ばんぶつ同どう德也とくや。
75 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《莊そう子こ》曰：至德しとく之の世よ，不ふ尚なお賢けん，不ふ使つかい能のう。
76 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《韓かん子こ》曰：善ぜん為ため吏者樹じゅ德とく，不能ふのう為ため吏者樹じゅ怨。
77 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《孟子もうし》曰：周しゅう于利者しゃ凶年きょうねん不能ふのう殺ころせ，周しゅう于德者しゃ邪よこしま世よ不能ふのう亂らん。
78 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《鹖冠子こ》曰：德とく及萬まん人にん者しゃ謂いい之の豪ごう，德とく過か百ひゃく人にん者しゃ謂いい之の英えい。
79 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《孔あな叢くさむら子こ》曰：胩子身長しんちょう不ふ過か六ろく尺しゃく，齊ひとし國こく莫不鬃繕；趙ちょう文子ふみこ身み如不勝しょう衣ころも，相そう晉すすむ國こく以寧：諸侯しょこう敬服けいふく其德故こ也。
80 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	揚子ようこ《法ほう言げん》曰：耕こう道どう而得道とくどう，獵りょう德とく而得德とく。
81 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《傅でん子こ》曰：上うえ德之のりゆき人じん，其濟萬物ばんぶつ也，猶なお天てん之の有ゆう春秋しゅんじゅう，時じ至いたり自生じせい，非ひ德之のりゆき力りょく。
82 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《太ふとし公金こうきん匱》曰：德行とっこう則そく福ぶく，德とく廢はい則そく覆くつがえ。
83 Jump to dictionary	道德どうとく:	《易えき參さん同どう契ちぎり》曰：道成みちなり德とく就，潛伏せんぷく俟時。
84 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《海うみ內先賢けん行狀ぎょうじょう》曰：王おう烈れつ字じ伯はく善ぜん。時とき有ゆう盜ぬすめ牛うし者しゃ，主しゅ得とく之の。盜ぬすめ者しゃ曰：「我わが邂逅かいこう迷惑めいわく，從したがえ今いま將はた改あらため。子こ既すんで赦宥，幸さいわい無む使つかい王おう烈れつ聞之。」又また曰：戴良字じ叔鸞。高こう才ざい磊硌，英えい聲ごえ遠どお播。少しょう者しゃ懷ふところ之の，長者ちょうじゃ慕之。鄉里きょうり縉紳しんしん，下しも至いたり黎はじむ庶，莫有忿爭之の家いえ。又また曰：徐じょ孺子じゅし徵ちょう聘未嘗出門もん，赴喪不ふ遠とお萬まん里さと。常つね事こと江夏えなつ黃き公こう薨，往會其葬。家いえ貧まずし無む以自供じきょう，赍磨鏡きょう具ぐ自じ隨したがえ，每まい至いたり所在しょざい，賃ちん磨みがけ取ど資し，然しか後こう得とく前まえ。既すんで至いたり，設しつらえ祭さい哭畢而返。陳ちん仲なか舉為豫よ章あきら太守たいしゅ，召之則そく到いた，饋之則そく受，但ただし不服ふふく事ごと，以成其節。又また曰：仇かたき覽らん字じ季知すえとも。學がく通どおり五經ごきょう，選せん為ため亭てい長ちょう。民有みんゆう孫まご玄げん，少しょう孤こ，與あずか母はは居い，詣まい覽らん告つげ玄げん不孝ふこう。覽らん謝しゃ遣や之これ，屬ぞく母はは歸き，勿言，方ぽう為ため教之のりゆき。后きさき覽らん赍禮詣まい玄げん，為ため陳ちん孝子たかこ供養くよう之の意い。玄げん遂とげ感激かんげき，卒そつ為ため孝子こうし。時どき令れい河かわ內王渙きよし，政せい尚なお清せい嚴いわお，聞覽得とく玄げん不治ふち，心こころ獨どく望もち之の，乃問覽らん「在ざい亭ちん不治ふち不孝ふこう，得とく無む失しつ鷹たか鹯之志こころざし乎？」對たい曰：「竊以鷹たか鹯不如鳳皇すめらぎ，故こ不為ふため也。」渙きよし感かん覽らん言ごと，用よう損そん威い刑けい。
85 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《會かい稽典錄ろく》曰：鄭てい弘ひろし字じ巨きょ君くん，為ため郡ぐん督とく郵上計けい史し。時計とけい掾じょう勾章任にん尚なお，居きょ素もと溫ゆたか富とみ，乘じょう鮮車，駕が肥こえ馬ば。弘ひろ恒つね在ざい后きさき，尚なお輒罵，弘ひろし無む慍容。弘ひろし、尚なお在京ざいきょう師し游ゆう學まなぶ還かえ郡ぐん，俱見府ふ君くん。府ふ君くん所しょ問とえ，弘ひろし無む不ふ對たい，而尚不知ふち出で。又また問とい弘ひろし：「掾じょう行道ぎょうどう數すう相そう折おり辱はずかしめ，何なに以不答こたえ？」弘ひろし謝しゃ曰：「過か奉たてまつ顯あらわ使し無む光國みつくに之の美よし，馬うま羸行遲おそ面めん，恐おそれ失しつ期き賀が，以相催促さいそく，自じ是ぜ其宜。愚ぐ聞兩虎とら俱斗，大だい者しゃ必傷，小者こもの必死ひっし，兩為りょうだめ無益むえき，故こ不ふ敢答。」府ふ君くん嘆曰：「此謂長者ちょうじゃ，太守たいしゅ所しょ不能ふのう也。」
86 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《汝なんじ南みなみ先賢せんけん傳でん》曰：黃き憲けん字じ叔度。不ふ矜名以詭時じ，不ふ抗こう行くだり以矯俗ぞく。窺其門もん者しゃ莫敢踐其庭にわ，睹其流者ながれもの不能ふのう測はか其腎攏時人じん論ろん曰：「顏かお淵ふち復ふく生せい乎！」
87 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《襄じょう陽ひ耆舊記きゅうき》曰：龐德公子こうし奐，字じ世よ文ぶん。晉すすむ太ふとし康やすし中ちゅう，為ため牂牁太守たいしゅ。去さ官かん歸鄉ききょう里さと，居きょ荊南白しろ沙すな鄉きょう。里人さとびと宗そう敬之たかゆき，相そう語ご曰：「我家わがや池ち中ちゅう龍りゅう種しゅ來らい里中さとなか化か其德，少壯しょうそう皆みな代だい老ろう者しゃ擔。」
88 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《陳ちん實みのる別傳べつでん》曰：實字じつじ仲なか躬，潁川人じん。自じ為ため兒童じどう不為ふため戲おどけ弄ろう等とう類るい所しょ歸き。實じつ在鄉ざいきょう閭，平ひら心しん率りつ物ぶつ，其有諍いさかい訟，輒求判ばん正ただし，曉あかつき譬たとえ曲直きょくちょく，返かえし無む怨者。至いたり乃嘆曰：「寧やすし為ため刑罰けいばつ所しょ加か，不為ふため陳ちん君くん所しょ斷だん。」時じ歲とし荒あら民みん儉，有ゆう盜ぬすめ夜よる入にゅう其室，止とめ於梁上じょう。實じつ陰かげ見み之これ，乃起自じ整せい拂はらえ，呼よび命いのち子孫しそん，正せい色いろ訓くん之の曰：「夫人ふじん不可ふか不ふ自じ勉つとむ，不善ふぜん之の人ひと未必みひつ本ほん惡あく，習與性せい成なり，遂とげ至いたり於此，如梁上じょう君子くんし矣。」盜ぬすめ大だい驚おどろき，自じ投とう於地，稽首歸き罪ざい。實じつ徐じょ譬たとえ之の曰：「視し君くん狀じょう貌，不ふ似に惡人あくにん，宜むべ深ふか克己こっき反はん善ぜん。然しか此當由よし困こま貧ひん。」令れい遺のこ絹きぬ二に匹ひき。自じ是ぜ，縣けん無む復ふく盜ぬすめ竊。
89 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《荀氏家傳かでん》曰：荀彧德行とくぎょう周しゅう備，名めい重じゅう天下でんか，海うみ內英俊えいしゅん咸嘉焉。又また曰：鍾繇以為：「顏かお子こ既すんで沒ぼつ，能のう備九德とく百ひゃく行ぎょう、不ふ二に其過者しゃ，惟おもんみ荀彧乎！」或ある問とい繇曰：「君きみ推荀君くん，比ひ之の顏かお子こ，自じ以不及，其可得とく聞乎？」繇曰：「夫おっと明君めいくん師し臣しん，其次友之ともの。以太祖そ之の聰明そうめい，每まい大事だいじ常つね先さき咨之荀彧，是則これのり古こ師友しゆう之の義也よしや。吾われ等とう受命じゅめい而行，猶なお或ある不盡ふじん，去さ固かた遠どお耶。」
90 Jump to dictionary	道德どうとく:	《潘はん勖別傳でん》曰：勖寬賢けん容よう眾，與あずか天下てんか人じん等とう休戚きゅうせき，同どう有無うむ，不ふ以家財ざい吻己有ゆう。
91 Jump to dictionary Show parallel passages	道德どうとく:	《任にん嘏別傳でん》曰：嘏字照あきら先さき，樂らく安やす人じん。幼よう以至性せい見み稱しょう。遇ぐう荒あら亂らん，家いえ貧ひん，賣うれ魚ぎょ。會かい官かん發はつ魚ぎょ，魚さかな貴き數すう倍ばい。嘏取直ちょく如常。會かい太ふとし祖そ創業そうぎょう，召海內至德しとく。嘏應其舉，為ため臨淄侯こう庶子しょし。

《陰德いんとく》

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1 Jump to dictionary Show parallel passages	陰德いんとく:	《左ひだり傳でん·宣せん公こう下か》曰：魏ぎ顆敗秦しん師し于輔氏し，獲え杜もり回かい，秦はた之の力ちから人じん也。初はつ，武子たけこ有ゆう嬖妾，無む子こ，武子たけこ疾やまし，命いのち顆曰：「必嫁是ぜ。」疾病しっぺい，則のり曰：「必為殉。」及卒，顆嫁之の。曰：「病やまい疾やまし則のり亂みだれ，吾われ從したがえ其治也。」及輔氏し之の役やく，顆見老人ろうじん結ゆい草くさ以亢杜もり回かい，亢，御ご也。杜もり回かい躓而顛，故こ獲え之これ。夜よる夢ゆめ之の曰：「余よ，而所嫁よめ婦人ふじん之の父ちち也。爾なんじ用よう先人せんじん之の治ち命いのち，余あまり是ぜ以報。」
2 Jump to dictionary Show parallel passages	陰德いんとく:	《漢書かんしょ》曰：于定國父こくふ于公為ため縣けん獄吏ごくり，郡ぐん決けつ曹獄平ひらた羅ら文法ぶんぽう者しゃ，于公所しょ決けつ皆みな不ふ恨。其閭門もん壞，父老ふろう方かた共ども治之はるゆき。于公謂いい曰：「少しょう高大こうだい閭門，令れい容よう駟し馬ば高蓋たかふた車しゃ。我わが治ち獄ごく多た陰德いんとく，未曾有みぞう所しょ冤，子孫しそん必有興きょう者しゃ。」至いたり定國さだくに為ため丞相じょうしょう。又また曰：邴吉字じ少しょう卿きょう，魯國人じん。為ため丞相じょうしょう，寬大かんだい好こう禮れい。初はつ，吉よし有ゆう陰德いんとく於孝宣せん帝みかど微ほろ時じ。帝みかど即位そくい，眾莫知之ともゆき，吉よし亦また不言ふげん。吉きち從したがえ大將軍だいしょうぐん長ちょう史し遷至御ご史し大夫たいふ，帝みかど聞將封ふう之の，會かい吉きち病びょう甚，將はた使つかい人じん加か綬而封ふう之の。及其生せい也。太子たいし太ふとし傅でん夏なつ侯こう勝かち曰：「此未死し也。臣しん聞有陰德いんとく者しゃ，必饗其樂，以及子孫しそん。今こん未み獲え其樂而病，非ひ其死病びょう也。」後ご果はて愈いよいよ。乃封博はく陽ひ侯こう，終おわり饗きょう其祿。
3 Jump to dictionary Show parallel passages	陰德いんとく:	《後こう漢書かんしょ》曰：何なに敞たかし六ろく代だい祖そ比ひ干ひ學がく《尚書しょうしょ》於晁錯，注ちゅう云うん：比ひ干ひ字じ少しょう卿きょう，經けい明あかり行ぎょう修おさむ，兼けん通どおり法律ほうりつ，為ため汝なんじ陰かげ縣けん獄吏ごくり決けつ曹掾，平ひら活かつ數すう千せん人にん。后きさき為ため丹陽たんよう都と尉じょう。征せい和わ三さん年ねん三さん月がつ辛からし亥い，天てん大だい陰かげ雨う，比ひ干ひ在家ありいえ，中日ちゅうにち夢ゆめ貴き客車きゃくしゃ騎き滿まん門もん。覺さとし以語妻つま，語ご未み已やめ而門有ゆう老ろう嫗おうな，年ねん可か八はち十じゅう餘あまり，頭とう白しろ，求もとめ寄よせ避雨，雨あめ甚而衣ころも履くつ不ふ沾雨漬づけ。止とめ，送おく至いたり門もん，乃謂比ひ干ひ曰：「公有こうゆう陰德いんとく，今日きょう賜たまもの公おおやけ策さく以廣公こう之の子孫しそん。」因いん出で懷中かいちゅう苻策，狀じょう如簡，長ちょう九きゅう寸すん，凡九百ひゃく九きゅう十じゅう枚まい，以授比ひ干ひ曰：「子孫しそん佩印綬いんじゅ者しゃ如此算さん。」又また曰：和かず熹鄧后きさき叔父おじ陔言：常つね聞活千せん人にん者しゃ子孫しそん有ゆう封ふう。兄あに訓くん為ため謁者，使つかい修おさむ石臼いしうす河かわ，歲さい活かつ數すう千せん人にん。大道だいどう可か信しんじ，家いえ必蒙福ぶく。初はつ，太ふとし傅でん禹嘆曰：「吾われ將しょう百ひゃく萬まん之これ眾，未み嘗妄殺ころせ一いち人にん，其後代だい必有興きょう者しゃ。」又また曰：永なが平中たいらなか，楚すわえ王おう英えい謀はかりごと為ため逆ぎゃく事こと，下郡しもごおり覆くつがえ考こう。明年みょうねん，三さん府ふ舉袁安やす，能のう理り劇げき，拜はい楚すわえ郡ぐん太守たいしゅ。是ぜ時じ，英えい辭じ所しょ連れん及系者しゃ數すう千せん人にん。顯宗けんそう怒いか甚，吏案之の急きゅう，迫さこ痛つう自じ誣，死者ししゃ甚眾。安やす到いた郡ぐん，不ふ入府にゅうふ，先さき往按獄ごく，理り其無明むみょう驗者げんじゃ，條じょう上出かみで之の。府ふ丞すすむ掾じょう吏皆叩頭こうとう爭そう，以為阿おもね附ふ反はん虜とりこ，去さ與あずか同罪どうざい，不可ふか。安やす曰：「如有不ふ合ごう，太守たいしゅ自じ當とう坐すわ之これ，不ふ以相及也。」遂とげ分別ふんべつ其奏。帝みかど感かん悟さとる，即そく報むくい許もと，得とく出で者しゃ四よん百ひゃく餘人よにん。又また曰：虞おそれ詡字升ます卿きょう。祖そ經けい為ため縣けん獄吏ごくり，決けつ獄ごく平たいら。嘗曰：「東海とうかい于公，高こう其里門もん，而其子こ定國さだくに卒そつ至いたり丞相じょうしょう。吾われ決けつ獄ごく六ろく十じゅう年ねん矣，雖不及于公こう，其庶幾しょき乎。吾われ子孫しそん何なん必不為ふため九きゅう卿きょう耶！」故こ字じ詡曰升ます卿きょう。
4 Jump to dictionary Show parallel passages	陰德いんとく:	謝しゃ承うけたまわ《後こう漢書かんしょ》曰：陳重のぶしげ字じ景けい公こう，豫よ章あきら宜むべ春はる人じん。舉孝廉れん，在ざい郎ろう署しょ。有ゆう郎ろう負ふ息いき錢ぜに數すう十じゅう萬まん，債さい主おも日び至いたり，剪求無む已やめ。重じゅう乃密以錢代だい還かえ。郎ろう後ご覺さとし知ち而厚辭じ謝しゃ之の。重じゅう曰：「非我ひが之の為ため。將はた有ゆう同どう姓名せいめい者しゃ。」終おわり不言ふげん惠めぐみ。
5 Jump to dictionary Show parallel passages	陰德いんとく:	《吳ご志こころざし》曰：鍾離牧まき字じ子こ翰，會かい稽山陰さんいん人じん。少しょう居きょ永興りょうご，自じ墾稻田た二に十じゅう餘あまり畝うね。臨熟而縣民けんみん識之。牧まき曰：「本ほん以田荒あら，故こ墾之耳みみ。」遂とげ以稻與あずか縣人けんじん。
6 Jump to dictionary Show parallel passages	陰德いんとく:	沈約《宋そう書しょ》曰：沈道虔けん，吳ご興きょう武たけ康人やすひと。少しょう仁愛じんあい，好このみ《老ろう》、《易えき》。郡こおり州しゅう府ふ凡十じゅう二に命いのち皆みな不ふ就。有人ゆうじん竊其園えん菜さい者しゃ，外そと還かえ見みる之の，乃自逃隱，候こう竊者取と足あし去さ后きさき，乃出。
7 Jump to dictionary	陰德いんとく:	《唐とう書しょ》曰：載の初はつ中なか，徐じょ有功ゆうこう為ため大だい理り丞すすむ。時とき酷吏こくり來らい俊しゅん臣しん等とう構陷無辜むこ，公卿くぎょう震ふるえ恐おそれ，有功ゆうこう獨どく存そん平ひら恕じょ。詔みことのり下大しもおお理り者しゃ，有功ゆうこう皆みな議ぎ出で之の，前ぜん后きさき濟ずみ活かつ數すう十じゅう百ひゃく家いえ。
8 Jump to dictionary Show parallel passages	陰德いんとく:	《呂りょ氏し春秋しゅんじゅう》曰：宋そう景けい公こう時じ，熒惑在ざい心しん。問とい子こ韋，子し韋對曰：「禍わざわい在ざい君きみ，可か移うつり宰相さいしょう。」公おおやけ曰：「宰相さいしょう所與しょよ治ち國家こっか。」曰：「移うつり於民。」公おおやけ曰：「民みん死し誰だれ與あずか為ため君くん？」曰：「移うつり於歲。」公おおやけ曰：「歲とし饑ひだる民みん必死ひっし。」子こ韋北面めん再拜さいはい曰：「君きみ有ゆう至德しとく之の言げん三さん，天てん必賞君くん。」熒惑果はて三さん徙舍。
9 Jump to dictionary Show parallel passages	陰德いんとく:	《賈誼書しょ》曰：楚すわえ惠めぐみ王おう食しょく寒かん菹得水すい蛭ひる。王おう不ふ欲よく以飲食傷しょくしょう人じん，乃吞之の。令れい尹いん避席再拜さいはい而賀曰：「臣しん聞天道どう無む親おや，惟おもんみ德とく是ぜ輔。」是ぜ夜よる，惠めぐみ王おう之これ後ご溷而蛭ひる出で，其久病びょう心こころ腸ちょう之の積せき皆みな愈いよいよ。又また曰：孫まご叔敖之の為ため兒じ也，出で游ゆう歸き，遂とげ憂ゆう而不食しょく。母はは問とい其故，泣而對たい曰：「今こん旦だん見みる兩頭りょうとう蛇へび，恐こわ死し。」其母曰：「今こん蛇へび安在あんざい？」曰：「敖聞見み兩頭りょうとう蛇へび者しゃ必死ひっし，吾われ恐おそれ人じん又また見み之これ，殺ころせ而埋之の。」母はは曰：「無む憂ゆう，汝なんじ不死ふし矣。吾われ聞有陰德いんとく者しゃ，天てん必報之の以福。」果はて不死ふし矣。
10 Jump to dictionary Show parallel passages	陰德いんとく:	《高士こうし傳でん》曰：初はつ，晉すすむ宣せん帝みかど布衣ふい時じ，與あずか胡えびす昭あきら有ゆう舊きゅう。昭あきら同どう郡ぐん周しゅう士し等とう謀はかりごと欲よく害がい帝みかど，昭あきら聞而涉わたる險けん邀士於齊おさい澠之間あいだ，止とめ士し。不ふ肯。昭あきら泣以示しめせ誠まこと，士し感かん義よし，乃止。昭あきら雖有陰德いんとく於帝，口くち終おわり不言ふげん。
11 Jump to dictionary Show parallel passages	陰德いんとく:	《續ぞく齊ひとし諧記》曰：楊寶年ねん九きゅう歲さい時じ，至いたり華はな陰かげ山北さんぽく，見み一黃雀為鴉鳧所搏，墜於樹下じゅか，為ため螻蟻所しょ困こま。寶たから取と之これ以歸，置おけ巾はば箱ばこ中ちゅう，惟おもんみ食しょく以黃花はな。百ひゃく餘よ日にち，毛もう羽成はなり，乃飛去さ。其夜，有ゆう黃き衣ころも童子どうじ向こう寶たから再拜さいはい曰：「我わが王おう母はは使者ししゃ，君きみ仁愛じんあい救すくい拯，實感じっかん成なり濟ずみ。」以白環たまき四枚與寶曰：「令れい君くん子孫しそん潔白けっぱく，位い登のぼり三公みつきみ，事こと當とう如此數すう矣。」
12 Jump to dictionary Show parallel passages	陰德いんとく:	《會かい稽典錄ろく》曰：鄭てい弘ひろし為ため靈れい文ぶん鄉きょう嗇夫。民有みんゆう弟おとうと用よう兄けい者しゃ，未み還かえ之これ。嫂あによめ詣まい弘ひろ訴之。弘ひろ賣うり中ちゅう單たん即今そっこん之の汗あせ衫也。為ため叔還錢ぜに。兄あに聞之慚愧ざんき，遣や其婢索さく錢ぜに還かえ弘ひろし，弘ひろし不ふ受。又また曰：夏なつ香かおり字じ曼卿，永興りょうご人じん。門もん側がわ有ゆう大井おおい，傍はた設しつらえ水甕みずがめ。里中さとなか兒童じどう各かく競きおい飲いん牛うし，爭そう水すい共ども斗と。香こう預あずか吻汲水すい，多た置おけ器き甕う，由ゆかり是ぜ無む爭そう，專せん以德化か。香こう至いたり四よん節せつ先さき慶けい酌しゃく二に親おや，退すさ赍酒肴さかな，勞ろう問とい里中さとなか父老ふろう，以此為ため常つね。
13 Jump to dictionary Show parallel passages	陰德いんとく:	《益えき部ぶ耆舊記きゅうき》曰：王おう忳常詣まい京師けいし，於空舍しゃ中ちゅう見み一いち書生しょせい疾やまし困こま，愍而視し之の。書生しょせい謂いい忳曰：「我わが當とう到いた洛らく而得病びょう，命いのち在ざい須臾しゅゆ。腰こし下か有金ありかね十じゅう斤きん，愿すなお以相贈おく，死後しご乞藏骸骨がいこつ。」未み及問姓名せいめい而絕。忳即鬻金一いち斤きん，營其殯葬，餘よ金きん悉置棺かん下か，人にん無知むち者しゃ。後こう歸き數すう年ねん，縣けん署しょ忳大度たいど亭てい長ちょう。初はつ到いた之これ日にち，有ゆう馬馳まばせ入いれ亭てい中ちゅう，其日，風ふう飄一繡被復墮忳前。即そく言げん於縣，馬うま遂とげ奔走ほんそう，牽忳入にゅう他た舍しゃ，主人しゅじん見み之これ，喜き曰：「今こん擒とりこ盜ぬすめ矣！」問とい忳得馬ば，忳說其狀并繡被ひ。主人しゅじん悵然ちょうぜん良久よしひさ，乃曰：「被ひ隨ずい飄風與あずか馬うま俱亡，卿きょう何なん陰德いんとく而致此二物ぶつ？」忳自念ねん有ゆう葬そう書生しょせい事ごと，因いん為ため說せつ之の。道みち書生しょせい形貌なりかたち及埋金きん之の處しょ。主人しゅじん驚おどろき曰：「是ぜ我子わがこ，姓せい金きん名めい彥，前ぜん往京師し不知ふち所在しょざい，何なに意い卿きょう乃葬之の。大だい恩おん久ひさし不服ふふく，天てん以此彰あきら卿きょう德とく耳みみ。」忳悉以被馬ば還かえ之これ，彥父不ふ取と，又また厚あつ遺のこ忳。忳辭讓ゆずる而去。時とき彥父為ため州しゅう從事じゅうじ，因いん告つげ新都しんと令れい，假かり忳休息きゅうそく，與あずか俱迎彥喪。餘よ金きん且存。由よし是ぜ顯あらわ名めい。
14 Jump to dictionary Show parallel passages	陰德いんとく:	《廣州こうしゅう先賢せんけん傳でん》曰：羅ら威たけし字じ德とく仁ひとし，南海なんかい番ばん禺人也。有ゆう鄰家牛うし數すう食しょく其田そのだ禾，既すんで不可ふか止とめ，遂とげ為ため斷だん芻多著ちょ牛うし家門かもん中ちゅう，不ふ令れい人知じんち。數かず如此，牛うし主ぬし驚おどろき怪かい，不知ふち為ため誰だれ。陰かげ察求之の，乃覺是ぜ威い。自じ后きさき更さら相しょう約やく率りつ收拾しゅうしゅう牛うし犢，不ふ敢復踐傷於威田でん。
15 Jump to dictionary Show parallel passages	陰德いんとく:	《豫よ章あきら耆舊志こころざし》曰：施ほどこせ陽ひ字じ季き儒，遷舒瘤こぶ攏及之の官かん，道みち經けい江夏えなつ，遇ぐう寇賊興起こうき，劫こう奪だつ陽ひ物ぶつ。賊ぞく去さ后きさき，車くるま上席じょうせき下か尚なお有ゆう五ご千せん錢せん，追つい以與賊ぞく。
16 Jump to dictionary Show parallel passages	陰德いんとく:	《荀氏家傳かでん》曰：荀遂字じ仲なか陽ひ。夫人ふじん有ゆう至いたり行ぎょう。時とき歲とし荒あら饑ひだる，有餘ゆうよ米まい糶せり之の，夫人ふじん恒つね⺘豕斛，糴者傾かたぶけ量りょう輒過本ほん。時人じじん號ごう曰⺘豕いのこ斛夫人じん。

URN: ctp:taiping-yulan/403