太平御覽 : 地部一 : 地上 - Chinese Text Project

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《地上ちじょう》

1 Jump to dictionary Show parallel passages	地上ちじょう:	《釋しゃく名めい》曰：地ち，底そこ也，言げん其底下か載の萬物ばんぶつ也。亦また言げん諦たい也，五ご土ど所生しょせい，莫不審しん諦たい也。亦また謂いい之の坤ひつじさる，坤ひつじさる，順じゅん乾いぬい也。
2 Jump to dictionary Show parallel passages	地上ちじょう:	《說せつ文ぶん》曰：元氣げんき初はつ分ぶん，重じゅう濁にご為ため地ち，萬物ばんぶつ所しょ陳列ちんれつ也。
3 Jump to dictionary Show parallel passages	地上ちじょう:	《易えき》曰：坤ひつじさる元もと亨とおる，利り牝馬ひんば之の貞さだ。馬うま在ざい下した而居者しゃ也，而必牝めす者しゃ，順じゅん之の至いたり也。至いたり順じゅん而後乃亨。又また曰：至いたり哉坤元もと，萬物ばんぶつ資始すけはる，乃順承うけたまわ天てん，坤ひつじさる厚あつ載の物もの，德合とくあい無む疆，含弘光こう大だい，品物しなもの咸亨。牝馬ひんば地ち類るい，行ぎょう地ち無む疆。《象ぞう》曰，地勢ちせい坤ひつじさる，地形ちけい不順ふじゅん，其勢順じゅん也。君子くんし以厚德とく載の物もの。《文言もんごん》曰，坤ひつじさる至いたり柔やわら而動也剛，至いたり靜せい而德方かた，後ご得え主しゅ而有常つね，含萬物ぶつ而化光こう。坤ひつじさる道どう其順乎？承うけたまわ天てん而時行ぎょう。又また云うん：「陰かげ雖有美び，含之以從王事おうじ，弗どる敢成也。地ち道也みちや，妻つま道也みちや，臣しん道也みちや，地道じみち無む成なり，而代有終ゆうしゅう也。」又また曰：夫おっと玄黃げんこう者しゃ，天地てんち之の雜色ざっしょく也，天てん玄げん而地黃き。又また曰：立地りっち之の道みち，曰柔與あずか剛つよし。又また曰：坤ひつじさる，地ち也，故こ稱しょう乎母。陸りく績注曰：取と含養也。又また曰：本ほん乎地者しゃ親おや下か。又また曰：在地ざいち成形せいけい。鄭てい玄げん注ちゅう云うん：形かたち謂いい草木くさき鳥獸ちょうじゅう。王おう廣ひろ注ちゅう：形かたち謂いい山川やまかわ等とう。
4 Jump to dictionary Show parallel passages	地上ちじょう:	《禮れい記き》曰：人道じんどう敏さとし政せい，地道じみち敏樹としき。鄭てい玄げん注ちゅう云うん：「樹き謂いい植うえ草木くさき。」又また曰：今こん夫おっと地ち，一いち撮つまみ土ど之の多た，及其廣こう厚あつし，載の華岳かがく而不重じゅう，振ふ河かわ海うみ而不泄，萬物ばんぶつ載の焉。此言地ち之の博厚ひろあつ，本もと由ゆかり撮つまみ土ど，山やま之の廣大こうだい，本もと由ゆかり拳こぶし石せき，水みず之の不測ふそく，皆みな由よし一いち勺しゃく。皆みな合あい少しょう成なり多た，自じ少しょう至大しだい，至誠しせい者しゃ亦また如此乎？又また曰：地ち載の物もの，天てん垂たれ象ぞう，取と財ざい於地，取と法ほう於天。是ぜ以尊天てん而親地ち。又また曰：博厚ひろあつ所しょ以載物ぶつ也，高明こうめい所しょ以覆物ぶつ也。博厚ひろあつ配はい地ち，高明こうめい配はい天てん。又また曰：成子なるこ高だか謂いい慶けい遺のこ曰：生なま無益むえき於人，死し不ふ害がい於人，我わが死し則そく擇よ不ふ食しょく之の地ち而葬我わが焉。又また曰：燔柴於泰壇だん，祭まつり天たかし也，瘞埋於泰折おり，祭まつり地ち也。又また曰：天地あまち不ふ合ごう，萬物ばんぶつ不ふ生せい。又また曰：子こ夏なつ曰：「三王之德參於天地，敢問何なん如斯可か謂いい參さん天地てんち矣？」孔子こうし曰：「奉たてまつ三さん無私むし以勞天下でんか。」子こ夏なつ曰：「敢問何なん謂いい三さん無私むし？」子こ曰：「天てん無私むし覆くつがえ，地ち無私むし載の，日月じつげつ無私むし照あきら。」又また曰：凡四海しかい之の內，斷だん長ちょう補ほ短たん，方ぽう三さん千里せんり，為田ためだ八はち十じゅう萬まん億おく一いち萬まん億おく畝うね。九州きゅうしゅう之の大計たいけい。方かた百ひゃく里さと者しゃ，為田ためだ九きゅう十じゅう億おく畝うね，山陵さんりょう林りん麓ふもと川がわ澤さわ溝みぞ瀆城郭じょうかく宮室きゅうしつ涂巷，三さん分ふん去さ一いち，其余六ろく十じゅう億おく畝うね。
5 Jump to dictionary Show parallel passages	地上ちじょう:	《周しゅう禮あや》曰：土ど訓くん掌てのひら道どう地圖ちず，以詔地ち事ごと。道みち，說せつ也。說せつ地圖ちず九州きゅうしゅう形勢けいせい，山川やまかわ所しょ宜むべ，告つげ王おう以施其事也。又また曰：以天產てんさん作さく陰德いんとく，以中禮れい防ぼう之の，以地產ちさん作さく陽ひ德とく，以和樂わらく防ぼう之の。以禮樂らく合あい天地てんち之これ化か，百ひゃく物ぶつ之これ產さん。又また曰：大だい司つかさ徒と掌てのひら天下でんか土地とち之の圖ず，周知しゅうち九州きゅうしゅう之の地域ちいき，廣こう輪わ之の數かず，東西とうざい為ため廣ひろ，南北なんぼく為ため輪わ。辯わきまえ五ご地ち之の生物せいぶつ。一いち曰山林りん，其動物どうぶつ宜むべ毛もう，其植物ぶつ宜むべ皂；二に曰川澤さわ，動物どうぶつ宜むべ鱗うろこ，植物しょくぶつ宜むべ膏あぶら；三さん曰丘陵りょう，動物どうぶつ宜むべ羽はね，植物しょくぶつ宜むべ核かく；四よん曰墳衍，動物どうぶつ宜よろし介かい，植物しょくぶつ宜むべ莢さいかち；五ご曰原隰，動物どうぶつ宜むべ蠃，植物しょくぶつ宜むべ叢くさむら。
6 Jump to dictionary Show parallel passages	地上ちじょう:	《爾しか雅みやび》曰：東あずま至いたる泰やすし遠とお，西にし至いたる邠國，南みなみ至いたる濮鉛，北きた至いたる祝しゅく栗ぐり，謂いい之の四よん極きょく。觚竹，北きた戶ど，西王母せいおうぼ，日下くさか，謂いい之の四よん荒あら。九きゅう夷えびす，八はち狄，七なな戎えびす，六ろく蠻，謂いい之の四海しかい。距齊州しゅう以南いなん戴日為ため丹に穴あな，北きた戴斗極ごく為ため空そら桐きり，東ひがし至いたり日び所出しょしゅつ為ため太平たいへい，西にし至いたる日にち所しょ入にゅう為ため太ふと蒙こうむ。郭かく璞注云うん：極ごく四方しほう極ごく遠國おんごく也。觚竹在ざい北きた，北きた戶ど在ざい南みなみ，西王母せいおうぼ在ざい西にし，日下くさか在ざい東ひがし，皆みな四方昏荒之地；次じ四よん極きょく者しゃ，九きゅう夷えびす在ざい東ひがし，八はち狄在北きた，七なな戎えびす在ざい西にし，六ろく蠻在南みなみ。次つぎ四よん荒あら者しゃ。距，去さ也。齊ひとし，中也ちゅうや。犍為舍人とねり注ちゅう曰：晦冥かいめい無む識不可ふか教誨きょうかい，故こ曰四海しかい。自じ中州なかす以南いなん，日光にっこう所しょ照あきら故こ曰丹穴あな。
7 Jump to dictionary Show parallel passages	地上ちじょう:	《尚書しょうしょ考こう靈異れいい》曰：地ち有ゆう四よん游ゆう：冬至とうじ地上ちじょう，北きた而西三さん萬まん里さと；夏至げし地下ちか，南みなみ而東復ふく三さん萬まん里さと；春秋しゅんじゅう分ぶん，則のり其中矣。地ち恒つね動どう不ふ止とめ，人にん不知ふち。譬たとえ如人在ざい大舟おおぶね中ちゅう，閉牖而坐，舟行しゅうこう不覺ふかく也。
8 Jump to dictionary	地上ちじょう:	《詩し含神霧きり》曰：天地てんち相去あいさり億おく里さと。
9 Jump to dictionary Show parallel passages	地上ちじょう:	《春秋しゅんじゅう感かん精せい符ふ》曰：冬至とうじ成なり天文てんもん，夏至げし成なり地理ちり。
10 Jump to dictionary Show parallel passages	地上ちじょう:	《春秋しゅんじゅう元もと命いのち苞つと》曰：神かみ農みのり世よ，怪かい義生よしお白しろ阜，怪かい義よし，白しろ阜之母はは名めい也。圖ず地形ちけい脈みゃく道どう。白しろ阜為神かみ農みのり圖畫ずが地形ちけい，通つう水道すいどう之の脈みゃく，使つかい不ふ壅塞也。又また曰：土ど無位むい而道在ざい，故こ太一たいち不興ふきょう化か，人にん主ぬし不ふ任にん部ぶ。地ち出で云うん起おこり雨う，以合從がっしょう天下でんか，勤勞きんろう出で於地，功名こうみょう歸き於主。土ど以謙自じ正せい，以卑自じ斂，終おわり不ふ自じ伐き生なま養やしなえ之これ苦く，乃興雲くも雨う不ふ以為功こう，一いち歸き于天中ちゅう。又また曰：地所じしょ以右轉てん者しゃ，氣き濁にご精しらげ少しょう，含陰而起遲おそ，故こ轉てん迎むかい天たかし，佐さ其道。地ち生せい於離，既すんで而不敢當陽動ようどう，退すさ居きょ少しょう陰かげ，則のり亦また宜むべ右みぎ行ぎょう而迎陽ひ者しゃ，受其施ほどこせ育そだて而成陽ひ，故こ曰佐おさ其道也みちや。又また曰：地ち不足ふそく東南とうなん，陰かげ右みぎ動どう終おわり而入靈れい門もん。地ち不足ふそく東南とうなん故こ言げん立子たつこ午うま以相明あかり之の。子こ午うま者しゃ，陰陽いんよう之の眾所見處みどころ也。故こ以二辰回轉所不同以為門也。右みぎ動どう，動どう而東也。靈れい門もん已やめ也，陰かげ藏ぞう於巳也。又また曰：地ち者しゃ，易えき也，言こと養やしなえ物ぶつ懷ふところ任にん交易こうえき變化へんか，含吐應おう節ぶし，故こ其立字じ土ど力りょく於一者しゃ為ため地ち。地ち加か土ど以力，又また加か一いち者しゃ，言げん奉天ほうてん一也かずや。
11 Jump to dictionary Show parallel passages	地上ちじょう:	《春秋しゅんじゅう說せつ題辭だいじ》曰：地ち之の為ため言げん婉也，承うけたまわ天てん行ぎょう其義也よしや，居きょ下か以山為ため位い，道之みちゆき經けい也。山陵さんりょう之の大だい，非ひ地ち不ふ制せい，含功以牧生せい。故こ其立字じ，土ど力りょく于一者しゃ為ため地ち。力ちから，勤つとむ也，即そく天てん也。
12 Jump to dictionary	地上ちじょう:	《春秋しゅんじゅう內事》曰：地ち有ゆう十じゅう三さん分ふん，王侯おうこう之これ所しょ居きょ也。
13 Jump to dictionary Show parallel passages	地上ちじょう:	《孝こう經けい援神契ちぎり》曰：地ち順じゅん受澤，謙虛けんきょ開張かいちょう。開張かいちょう九きゅう竅，受流灑潤，是ぜ其謙虛けんきょ也。又また曰：計けい校こう九州きゅうしゅう之これ別べつ，土壤どじょう山陵さんりょう之の大だい，川がわ澤さわ所しょ注ちゅう，萊沛所生しょせい，鳥獸ちょうじゅう所しょ聚，凡九百ひゃく一いち十じゅう萬まん八はち千せん二に十じゅう四よん頃ごろ，磽埆不ふ墾者千せん五ご百ひゃく萬まん二に千せん頃ごろ。
14 Jump to dictionary Show parallel passages	地上ちじょう:	《家いえ語ご》曰：子こ夏なつ曰：「商しょう聞《山やま書しょ》曰，地ち東西とうざい為ため緯ぬき，南北なんぼく為ため經けい，山やま為ため積せき德とく，川かわ為ため積せき刑けい，高こう者しゃ為ため生せい，下した者しゃ為ため死し，丘陵きゅうりょう為ため牡おす，川谷かわたに為ため牝めす，蚌蛤龜かめ珠たま，與あずか日ひ盈虛えいきょ。是ぜ故こ堅けん土ど之これ人にん剛つよし，弱じゃく土ど之の人ひと肥こえ，虛きょ土ど之の人ひと妙みょう，實じつ土ど之の人ひと細ほそ，息いき土ど之の人美ひとみ，磽土之の人ひと丑うし。」
15 Jump to dictionary Show parallel passages	地上ちじょう:	《史記しき》曰：顓頊養やしなえ材ざい以任地ち，載の時とき以象天てん。
16 Jump to dictionary Show parallel passages	地上ちじょう:	《漢書かんしょ》曰：天道てんとう貴信きしん，地道じみち貴き貞さだ，不信ふしん不貞ふて，萬物ばんぶつ不ふ生せい。又また曰：秦しん地ち於天官かん，東ひがし井い、輿こし鬼おに之の分野ぶんや，周しゅう地ち柳やなぎ、七星ななえ、張ちょう之の分野ぶんや，韓かん地角じかく、亢、氐之分野ぶんや，趙ちょう地ち昴すばる、畢之分野ぶんや，燕つばめ地ち尾お、箕み之の分野ぶんや，齊ひとし地ち虛きょ、危之分野ぶんや，魯地奎、婁之分野ぶんや，宋そう地ち房ぼう、心しん之の分野ぶんや，衛まもる地ち營室、東ひがし璧之分野ぶんや，楚すわえ地ち翼つばさ、軫之分野ぶんや，吳地くれじ斗と、牛うし之の分野ぶんや。
17 Jump to dictionary Show parallel passages	地上ちじょう:	《晉すすむ書しょ》曰：裴秀《禹貢九州きゅうしゅう地域ちいき圖ず論ろん》曰：「圖書としょ之の設しつらえ，由來ゆらい尚なお矣。自じ古こ垂たれ象ぞう立りつ制せい而賴其用，三さん代置だいち其官，國史こくし掌てのひら其職。暨漢祖そ屠ほふ咸陽，丞相じょうしょう蕭しょう何なに盡つき收おさむ秦はた之これ圖ず籍せき。今こん秘書ひしょ既すんで無む古いにしえ之の地圖ちず，又また無む蕭しょう何なん所得しょとく秦しん之これ圖ず籍せき。惟おもんみ有漢うかん氏し《輿地よち》及《括くく地ち》諸しょ雜ざつ圖ず，各かく不ふ設しつらえ分ぶん率りつ，又また不ふ考こう正ただし準じゅん望もち，亦また不ふ備載名山めいざん大川おおかわ。其所載しょさい列れつ，雖有粗あら形がた，皆みな不精ぶしょう審しん，不可ふか依據いきょ；或ある稱しょう外がい荒あら迂まが誕之言ごと，不ふ合ごう事實じじつ，於義無な取と。今いま制せい地圖ちず之の體からだ有ゆう六ろく：一いち曰分率りつ，所以ゆえん辯べん廣こう輪わ之これ度ど也；二に曰準望もち，所以ゆえん正せい彼此ひし之の體からだ也；三さん曰道里さと，所以ゆえん定てい所由しょゆう之の數也かずや；四よん曰高下か；五ご曰方斜はす；六ろく曰迂直じき，此三者しゃ，各かく因いん地ち而制，以校夷えびす險けん之の數也かずや。有ゆう圖ず象ぞう而無分ぶん率りつ，則のり無む以審遠近えんきん之の差さ；有ゆう分ぶん率りつ而無準じゅん望もち，雖得之の於一隅すみ，必失之の於他方かた；有ゆう準じゅん望もち而無道どう里さと，則のり施ほどこせ於山海さんかい絕ぜっ隔へだた之これ地ち，不能ふのう以相通どおり；有道ありみち里さと而無高下こうげ、方ほう斜はす、迂まが直之なおゆき校こう，則のり徑路けいろ之の數すう，必與遠近えんきん之の實じつ相違そうい，失しつ準じゅん望もち之の正せい矣。故こ必以此六者しゃ參さん而考之の，然しか後こう遠近えんきん之の實み，定てい于分率りつ，彼此ひし之の實み，定てい于道理どうり，度數どすう之の實み，定てい於高下か、方ほう斜はす、迂まが直之なおゆき筭。故こ雖有峻たかし山さん巨海こみ之の隔へだた，絕域ぜついき殊こと方かた之の迥，登降とうこう詭曲之の因いん，皆みな可か得とく舉而定じょう者しゃ，準じゅん望もち之の法ほう既すんで正ただし，則のり曲直きょくちょく遠近えんきん無む所しょ隱かくれ其形也。
18 Jump to dictionary Show parallel passages	地上ちじょう:	《抱だき樸しらき子こ》云うん：太極たいきょく初はつ構，清濁せいだく始はじめ分ぶん，故こ天てん先さき成なり而地後ご定じょう。
19 Jump to dictionary Show parallel passages	地上ちじょう:	《河かわ圖ず括くく地象ちしょう》曰：八はち極きょく之の廣こう，東西とうざい二に億おく三さん萬まん三さん千里せんり，南北なんぼく二に億おく三さん萬まん一いち千せん五ご百ひゃく里さと。夏なつ禹所治ち四海しかい內地，東西とうざい二に萬まん八はち千里せんり，南北なんぼく二に萬まん六ろく千里せんり。又また曰：天てん有ゆう五ご行ぎょう，地ち有ゆう五ご岳たけ；天てん有ゆう七なな星ほし，地ち有ゆう七なな表ひょう；天てん有ゆう四よん維，地ち有ゆう四よん瀆；天てん有ゆう八はち氣き，地ち有ゆう八はち風ふう；天てん有ゆう九きゅう道みち，地ち有ゆう九州きゅうしゅう。又また曰：昆こん侖山為ため柱ばしら，氣き上通かみとおり天てん。昆こん侖者，地ち之の中也ちゅうや。下した有ゆう八はち柱はしら，柱はしら廣こう十じゅう萬まん里り，有ゆう三さん千せん六ろく百ひゃく軸じく，互相牽制けんせい，名山めいざん大川おおかわ，孔あな穴あな相しょう通どおり。又また曰：地ち廣こう東西とうざい二に萬まん八はち千せん，南北なんぼく二に萬まん六ろく千せん，有ゆう君くん長ちょう之の州しゅう有ゆう九きゅう，阻中土ど之の文德ふみのり，及而不治ふち。
20 Jump to dictionary Show parallel passages	地上ちじょう:	《河かわ圖ず挺てい佐さ輔》曰：百ひゃく世せい之これ後ご，地ち高だか天下でんか，不ふ風ふう不ふ雨あめ，不ふ寒かん不ふ暑あつ，民みん復ふく食しょく土ど，皆みな知ち其母，不知ふち其父。如此千せん歲さい之これ後ご，而天可か倚杵，匈匈蒙こうむ蒙こうむ，莫知始終しじゅう。
21 Jump to dictionary Show parallel passages	地上ちじょう:	《河かわ圖ず》曰：元氣げんき無形むけい，匈匈隆隆りゅうりゅう，偃者為ため地ち，伏ふく者しゃ為ため天てん。
22 Jump to dictionary Show parallel passages	地上ちじょう:	《黃き帝みかど素もと問とい》曰：積せき陰かげ為ため地ち，故こ地ち者しゃ，濁にご陰かげ也。
23 Jump to dictionary	地上ちじょう:	《洪ひろし范五ご行ぎょう傳でん》曰：地ち者しゃ，成なり萬物ばんぶつ者しゃ也。
24 Jump to dictionary Show parallel passages	地上ちじょう:	《周しゅう髀筭經けい》曰：天てん不可ふか階かい而升也，地ち不可ふか尺寸しゃくすん而度。
25 Jump to dictionary Show parallel passages	地上ちじょう:	《楚すわえ辭じ》曰：地方ちほう九きゅう則のり，何なに以墳之の？王おう逸いつ注ちゅう曰：墳ふん，分ふん也。謂いい九州之地凡九品，禹貢何なん以能分別ふんべつ之の也。康かん回かい馮怒，地ち何なん以東いとう南みなみ傾かたぶけ？康かん回かい，共きょう工こう也。昔むかし共ども工こう與あずか顓頊爭そう為ため帝みかど，怒いか而觸不ふ周山しゅうざん，天てん柱ばしら折おり，地ち維絕，故こ傾かたぶけ也。見み《淮南ワイナン天道てんとう篇へん》也。
26 Jump to dictionary Show parallel passages	地上ちじょう:	《鹽しお鐵てつ論ろん》曰：古いにしえ者しゃ制せい地ち足あし以養民みん，民みん以承其上，千せん乘じょう之の國くに，百ひゃく里り之の地ち，公おおやけ侯こう伯はく子こ男おとこ，各かく欲よく其欲。秦はた兼けん萬まん國之くにゆき地ち，有ゆう四海しかい之の富とみ，而意不ふ贍者，嗜欲多た而下不堪ふかん其求也。
27 Jump to dictionary Show parallel passages	地上ちじょう:	《太ふとし玄げん經けい》曰：天てん以不見み為ため玄げん，地ち以不形がた為ため玄げん，人にん以心腹はら為ため玄げん。天てん奧西おくにし北きた，郁いく化か精しらげ也；地ち奧おく黃泉よみ，隱かくれ魄たま榮さかえ也；人じん奧おく思慮しりょ，含至精せい也。又また曰：九きゅう地ち：一いち為ため沙すな泥どろ，二澤にさわ浼，三さん征せい崖がけ，四よん下田げでん，五ご中田なかた，六ろく上田うえだ，七なな下山げざん，八はち中山なかやま，九きゅう上山うえやま。
28 Jump to dictionary Show parallel passages	地上ちじょう:	蔡邕《月つき令れい章句しょうく》曰：總そう丘陵きゅうりょう原げん隰阪險けん曰地。范子計けい然しか曰，夫おっと地ち有ゆう五ご土ど之の宜むべ，各かく有高ありだか下か。
29 Jump to dictionary	地上ちじょう:	鄭てい玄げん注ちゅう《孝こう經けい》曰：分別ふんべつ五ご土ど，視し其高下か，若わか高田たかだ宜むべ黍きび稷きび，下田しもだ宜むべ稻いね麥むぎ，丘陵きゅうりょう阪ばん險けん宜むべ種たね棗なつめ栗ぐり。
30 Jump to dictionary	地上ちじょう:	楊泉《物理ぶつり論ろん》曰：凡居地ち有ゆう大利おおとし而無小しょう害がい者しゃ，上地うえち也。
31 Jump to dictionary Show parallel passages	地上ちじょう:	《山海さんかい經けい》曰：帝みかど令れい豎亥步ふ，自じ東ひがし極ごく至いたり於西極きょく，五ご億おく十じゅう選せん，九きゅう千せん八はち百ひゃく八はち十じゅう步ほ。豎亥左手ひだりて抱だき算さん，右みぎ手指しゅし青あお丘おか北きた。又また曰：天地てんち之の東西とうざい二に萬まん八はち千里せんり，南北なんぼく二に萬まん六ろく千里せんり，出水しゅっすい者しゃ八はち千里せんり，受水者しゃ八はち千里せんり。
32 Jump to dictionary Show parallel passages	地上ちじょう:	《物理ぶつり論ろん》曰：地ち者しゃ，底そこ也，底そこ之の言げん著ちょ也，陰かげ體からだ下か著ちょ也。其神曰祗，祗，成なり也，育生いくせい萬物ばんぶつ備成也。其卦為ため坤ひつじさる，其德曰母。地形ちけい有高ありだか下か，氣き有ゆう剛つよし柔やわら，物もの有ゆう巨細きょさい，味あじ有ゆう甘苦かんく。鎮之以五岳だけ，積せき之の以丘陵りょう，播之以四瀆，流りゅう之の以四よん川がわ。蓋ぶた氣き，自然しぜん之の體からだ也。地ち發はつ黃泉よみ，周しゅう伏ふく回轉かいてん，以生萬物ばんぶつ。地ち，天てん之の根本こんぽん也，形かたち西北せいほく高だか而東南下なんか，東西とうざい長ちょう，南北なんぼく短たん，其盡四海しかい者しゃ也。又また曰：地ち者しゃ，其卦曰坤，其德曰母，其神曰祗，亦また曰媼。大だい而名之の曰黃地ち祗，小しょう而名之の曰神州しんしゅう，亦また名めい后きさき土ど。黃き地ち祗舉八はち極きょく之の內地，神州しんしゅう王おう畿千里內地神也。后きさき土ど，祗也，社しゃ地主じぬし也，所在しょざい皆みな得とく言ごと之の。
33 Jump to dictionary	地上ちじょう:	《詩し推度災わざわい》曰：上うえ清きよし下か濁にご，號ごう曰天地ち。
34 Jump to dictionary Show parallel passages	地上ちじょう:	《博物はくぶつ志こころざし》曰：地ち祗之位い，起おこり形がた於昆侖，從したがえ廣こう萬里ばんり，高こう萬まん一いち千里せんり，神かみ物ぶつ之の所生しょせい，聖人せいじん仙人せんにん之これ所しょ集しゅう。昆こん侖之東北とうほく，地ち轉てん下か三さん千せん六ろく百ひゃく里り，有ゆう八はち玄げん幽かそけ都と，方ぽう二に十じゅう余あまり萬まん里り，下しも有ゆう四よん柱はしら，柱はしら廣こう十じゅう萬まん里り，地ち有ゆう三さん千せん六ろく百ひゃく軸じく，互相牽制けんせい也。又また曰：地ち以名山めいざん為之ためゆき輔佐ほさ，石せき為之ためゆき骨こつ，川かわ為之ためゆき脈みゃく，草木くさき為ため其毛，土ど為ため其肉，三さん尺しゃく以上いじょう為ため糞くそ，三さん尺しゃく以下いか為ため地ち，重じゅう陰かげ之の性せい也。又また曰：中國ちゅうごく之の域いき，左ひだり濱はま海かい，右みぎ通どおり流りゅう沙すな，方ぽう而言之の，萬まん五ご千里せんり，面めん二に千せん五ご百ひゃく里り，東あずま至いたる蓬よもぎ萊山，西にし至いたる隴右，后きさき跨またが薊あざみ北きた，前ぜん及衡岳だけ，若わか計けい共とも四よん萬有ばんゆう三さん億おく之これ余あまり。降くだ朝鮮ちょうせん岷山，東あずま治おさむ可か西にし也，隴川以南いなん及北海うみ之の國くに，此是堯舜，土ど及萬まん里り，湯ゆ時じ七なな千里せんり，此后亦また無常むじょう，隨ずい德とく優劣ゆうれつ也。
35 Jump to dictionary Show parallel passages	地上ちじょう:	《論ろん衡》曰：地ち戶ど在ざい東南とうなん。又また曰：地ち之の最下さいか者しゃ，有ゆう揚あげ兗二に州しゅう，洪水こうずい之の時とき，此二土ど最さい被ひ水害すいがい。又また曰：山川やまかわ陵りょう谷たに，為之ためゆき地理ちり。又また曰：地ち性せい生せい草くさ，山やま性せい生水なまみず。
36 Jump to dictionary Show parallel passages	地上ちじょう:	《白虎びゃっこ通どおり》曰：地ち者しゃ，元氣げんき所生しょせい，萬物ばんぶつ之の祖そ也。地ち之の言げん施ほどこせ也，諦たい也，應おう施ほどこせ變化へんか，審しん諦たい不ふ誤あやま，敬たかし始はじめ重じゅう終おわり，故こ謂いい之の地ち也。
37 Jump to dictionary Show parallel passages	地上ちじょう:	《老子ろうし》曰：地ち得とく一いち以寧。地ち無む以寧，將はた恐おそれ發はつ。
38 Jump to dictionary Show parallel passages	地上ちじょう:	《莊そう子こ》曰：天地あまち非ひ不ふ廣こう且大也，人にん所しょ容よう足あし耳みみ。又また曰：海水かいすい三さん歲さい一周いっしゅう流りゅう，波なみ相しょう薄うす，故こ地ち動どう。
39 Jump to dictionary Show parallel passages	地上ちじょう:	《列れつ子こ》曰：共きょう工こう與あずか顓頊爭そう為ため帝みかど，怒いか而觸不ふ周しゅう之の山やま，天てん柱ばしら折おり，地ち維絕。地ち不滿ふまん東南とうなん，故こ百川ももがわ歸き焉。又また曰：地積ちせき塊かたまり耳みみ，充塞じゅうそく四よん虛きょ，無む處しょ無む塊かたまり。
40 Jump to dictionary Show parallel passages	地上ちじょう:	《文子ふみこ》曰：地ち承うけたまわ天てん故こ定てい寧やすし，地ち定てい寧やすし，萬物ばんぶつ形がた，地ち廣こう厚あつし，萬物ばんぶつ聚。定てい寧やすし無む不ふ載の，廣こう厚あつ無む不ふ容よう。又また曰：地方ちほう而無涯むがい，故こ莫能窺其門もん。
41 Jump to dictionary Show parallel passages	地上ちじょう:	《管かん子こ》曰：地ち或ある維之，地ち而之維，地ち亡ほろび必矣。又また曰：地ち者しゃ，政之まさゆき本ほん也，是ぜ地ち可か以正。地ち不ふ均ひとし平和へいわ調しらべ，則のり政せい不可ふか正也まさや。
42 Jump to dictionary Show parallel passages	地上ちじょう:	桓公かんこう問とい管かん子こ曰：地ち數すう可か得とく而聞乎？曰：東西とうざい二に萬まん八はち千里せんり，出水しゅっすい者しゃ八はち千里せんり，受水者しゃ八はち千里せんり，出で銅山どうざん四よん百ひゃく六ろく十じゅう七なな，出で鐵山てつざん三さん千せん六ろく百ひゃく九きゅう十じゅう處しょ，封ふう禪ぜん之の王おう七なな十じゅう二に家いえ。
43 Jump to dictionary Show parallel passages	地上ちじょう:	《墨ぼく子こ》曰：禽子問とい天與てんよ地ち孰仁？墨ぼく子こ曰：「翟以地ち為ため仁ひとし，民みん衣ころも焉，食しょく焉，死し焉，家いえ焉，地ち終おわり不ふ責せめ德とく焉，故こ翟以地ち為ため仁じん。」
44 Jump to dictionary Show parallel passages	地上ちじょう:	《淮南ワイナン子こ》曰：禹使大だい章あきら步ふ，自じ東ひがし極ごく至いたり於西極きょく，二に億おく三さん萬まん三さん千せん五ご百ひゃく七なな十じゅう里さと。使つかい豎亥步ふ，自じ北極ほっきょく至いたり於南極きょく，二に億おく三さん萬まん三さん千せん五ご百ひゃく七なな十じゅう里さと。又また曰：重じゅう濁にご者しゃ淹滯而為地ち。又また曰：天てん有ゆう九きゅう部ぶ八はち紀き，地ち有ゆう九州きゅうしゅう八はち柱はしら。九州之外有八埏，東方とうほう曰沙海うみ，東ひがし南方なんぽう曰沅澤さわ，南方みなかた曰浩澤さわ，西南せいなん方かた曰丹澤さわ，西方せいほう曰泉澤さわ，西にし北方ほっぽう曰海澤さわ，北方ほっぽう曰寒澤さわ，東北とうほく方かた曰無通どおり澤さわ。又また曰：扶桑ふそう之の上うえ，眾帝所しょ自じ上下じょうげ，日にち中ちゅう無む景けい，呼よび而無響ひびき，蓋ぶた天地てんち之の中也ちゅうや。弱じゃく水みず在ざい東ひがし，建けん木在きさら西にし，末まつ有ゆう十じゅう日にち，其華照あきら下地したじ。九州きゅうしゅう之の大だい。純じゅん純じゅん，緣えん，邊へん也。方ほう千里せんり。九州きゅうしゅう之の外そと，乃有八はち寅とら，一曰不溫曰寅澤。亦また方ほう千里せんり：自じ東北とうほく方かた曰大澤さわ，無む漸やや茄なす曰澤也。曰無通どおり；東方とうほう曰大渚なぎさ，曰少海うみ；東南とうなん曰具區く，曰元澤さわ；南方なんぽう曰大夢ゆめ，曰浩澤さわ；西南せいなん方かた曰注資し，日にち丹澤たんざわ；西方せいほう曰九甌，曰泉澤さわ；西にし北方ほっぽう曰大夏なつ；曰海澤さわ；北方ほっぽう曰大冥めい，曰寒澤さわ。凡八寅とら八はち澤之さわの雲くも，是ぜ雨う九州きゅうしゅう。八はち寅とら之の外そと，乃有八はち纮，纮，維纮也。亦また方ほう千里せんり：自じ東北東とうほくとう曰和丘おか，曰荒土ど；東方とうほう曰棘林りん，曰桑野くわの；東ひがし南方なんぽう曰大窮きゅう，曰眾女おんな；民みん少しょう男おとこ多た女おんな也。南方みなかた曰都廣ひろ，曰反戶ど；在日ざいにち之の南みなみ，為ため北向きたむき戶ど。西南せいなん方かた曰焦僥，曰炎土ど；焦こげ僥人長ちょう三さん尺しゃく，衣冠いかん帶劍たいけん。西方せいほう曰金丘おか，曰沃野よくや；金きむ丘たかし，金きむ所出しょしゅつ也。西にし北方ほっぽう曰一目いちもく，曰少所しょ；其人一目いちもく。北方ほっぽう日積ひづみ冰，曰委羽わ。積せき冰至寒かん也。委ゆだね羽わ，山名やまな，委ゆだね羽わ之の北きた蓋ぶた不ふ見日けんにち也。凡八纮之氣き，是ぜ出で寒かん暑あつ，以合八はち正せい，必以風雨ふうう。八はち纮之外がい，乃有八はち極きょく：自じ東北とうほく方かた曰方土ど之の山やま，曰蒼門もん；東方とうほう曰東極きょく之の山やま，曰開明かいめい之の門もん；東ひがし南方なんぽう曰波海うみ之の山やま，曰陽門もん；南方なんぽう曰南極きょく之の山やま，曰暑門もん；西南せいなん方かた曰南極なんきょく編へん駒之こまの山さん，曰白門もん；西方せいほう曰西極きょく之の山やま，曰閶闔之門もん；西にし北方ほっぽう曰不周しゅう之の山やま，曰幽都と之の門もん；北方ほっぽう曰北極きょく之の山やま，曰寒門もん。凡八はち極きょく之の雲くも，是ぜ雨う天下でんか；八はち門もん之の風ふう，是ぜ節ぶし寒かん暑あつ；八はち纮、八はち寅とら、八澤はつさわ之の雲くも，以雨九州きゅうしゅう，而和中土なかつち。東方とうほう之の美び者しゃ，有ゆう醫い無む閭之珣玕琪焉；醫い無む閭，東夷あずまえびす之の山やま也。珣玕琪，玉名たまな也。東ひがし南方なんぽう之の美び者しゃ，有ゆう會かい稽之竹ちく箭や焉；南方なんぽう之の美び者しゃ，有ゆう梁やな山さん之の犀さい象ぞう焉；西南せいなん方かた之の美び者しゃ，有ゆう華山げさん之の金石かねいし焉；西方せいほう之の美び者しゃ，有ゆう霍山之の珠玉しゅぎょく焉，西北せいほく方かた之の美び者しゃ，有ゆう昆こん侖虛之の璆琳、瑯玕焉；璆琳、瑯玕，珠たま名めい也。北方ほっぽう之の美び者しゃ，有ゆう幽かそけ都と之の筋すじ角かく焉；東北とうほく方かた之の美び者しゃ，有ゆう徒と格かく山やま之の文ぶん皮がわ焉。文ぶん皮がわ，虎とら豹ひょう文ぶん皮がわ也。

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