太平御覽 : 禮儀部三十六 : 冢墓一

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《冢墓一いち》

1 Jump to dictionary Show parallel passages	冢墓一いち:	《說せつ文ぶん》曰：冢，高こう墳ふん也。壟，丘おか也。墓はか，兆ちょう域いき也。
2 Jump to dictionary Show parallel passages	冢墓一いち:	《釋しゃく名めい》曰：冢，腫しゅ也。像ぞう山頂さんちょう之の高こう者しゃ腫しゅ起おこり也。墓はか，孝子こうし思慕しぼ之の處しょ也。丘陵きゅうりょう像ぞう其形也。
3 Jump to dictionary Show parallel passages	冢墓一いち:	《書しょ》曰：武たけ王おう克かつ商しょう，封ふう比ひ干ひ之これ墓ぼ。
4 Jump to dictionary Show parallel passages	冢墓一いち:	《周しゅう禮あや》曰：大だい司つかさ徒と以本俗ぞく六ろく安やす萬民ばんみん。一いち曰媺音おと美よし宮室きゅうしつ，二に曰族墳墓ふんぼ。又また曰：冢人掌てのひら公おおやけ墓ぼ之の地ち，辨べん其兆域而為之圖。先王せんおう之これ葬そう居中きょちゅう，以昭穆きよし為ため左右さゆう。公おおやけ，君きみ也。圖ず謂いい畫が其地形がた及丘壟所處しょ而藏之の。先王せんおう造づくり塋者，昭あきら居きょ左ひだり，穆きよし居きょ右みぎ，夾處東西とうざい。凡諸侯こう居きょ左右さゆう以前いぜん，卿きょう、大夫たいふ、士し居きょ後ご，各かく以其族ぞく。子孫しそん各かく就其所出しょしゅつ，王おう以尊卑處其前后きさき，而亦并昭穆きよし。凡死於兵者しゃ，不入ふにゅう兆ちょう域いき。戰敗せんぱい無む勇いさむ，投なげ諸しょ塋外以罰之の。凡有功ゆうこう者しゃ居前いまえ，居きょ王おう墓はか之の前まえ，處ところ昭あきら穆きよし之の中央ちゅうおう。以爵等とう為ため丘おか封ふう之これ度ど，與あずか其樹數すう。別べつ尊卑そんぴ也。王公おうこう曰丘，諸しょ臣しん曰封。《漢かん律りつ》曰：列侯れっこう墳ふん高だか四よん尺しゃく，關せき內侯以下いか至いたり庶人各かく有ゆう差さ。大喪たいそう既すんで有ゆう日び，請度甫はじめ竁，遂とげ為之ためゆき尸しかばね。竁，尸しかばね絹きぬ切きり，又また士し汭切。葬そう穿ほじ壙也。又また音おと毳むくげ。及竁，以度為ため丘おか遂とげ，共きょう喪も之の窆器。及葬，言げん鸞車象ぞう人じん。鸞車，巾はば車しゃ所しょ飾かざり遣や車くるま也。亦また設しつらえ鸞旗。象ぞう人じん謂いい以芻為ため人じん，言言げんげん問とい其不如法にょほう度ど者しゃ。及窆，執と斧おの以位。臨下棺かん也。遂とげ入藏いりくら凶器きょうき。正せい墓はか位い，蹕墓域ぼいき，守もり墓ぼ禁きん。位くらい謂いい丘おか封ふう所しょ居前いまえ后きさき也。禁きん，所為しょい榮さかえ限げん。凡祭墓ぼ為ため尸しかばね。凡諸侯こう及諸臣しん葬そう於墓者しゃ，授之兆ちょう，為之ためゆき蹕，均ひとし其禁。又また曰：墓はか大夫たいふ掌てのひら凡邦墓ぼ之の域いき，為之ためゆき圖ず。凡邦中ちゅう之の墓地ぼち，萬民ばんみん所しょ葬そう地ち。令れい國民こくみん族ぞく葬そう，而掌其禁令れい。族ぞく葬そう各かく從したがえ其親。凡爭墓地ぼち者しゃ，聽其獄ごく訟。帥そち其屬而巡墓ぼ厲，居きょ其中之なかの室しつ以守之の。厲，營限遮さえぎ列れつ處しょ。
5 Jump to dictionary Show parallel passages	冢墓一いち:	《禮れい》曰：適てき墓ぼ不ふ登とう壟，為ため甘あま不敬ふけい。壟，冢也。墓はか，塋域。助すけ葬そう必執紼。葬ほうむ，喪も之の大事だいじ。紼，引車索さく。又また曰：孔子こうし既得きとく合ごう葬そう於防，言げん既得きとく者しゃ，少しょう孤こ不知ふち其墓。曰：「吾われ聞之，古いにしえ者しゃ墓はか而不墳ふん。墓はか謂いい兆ちょう域いき。土ど之の高こう者しゃ曰墳也。今こん丘おか也，東ひがし西南せいなん北之きたの人じん，不可ふか以不識也。」於是封ふう之の，崇たかし四よん尺しゃく。四よん尺しゃく蓋ぶた周しゅう之これ制せい。孔子こうし先さき反はん，當とう修おさむ虞おそれ事ごと。門人もんじん後ご。雨あめ甚至，后きさき待まち封ふう也。孔子こうし問とい焉，曰：「爾來じらい何なに遲おそ也？」曰：「防ぼう墓ぼ崩くずし。」孔子こうし不ふ應おう，三さん。三さん言こと之の，以孔子こ弗どる聞。孔子こうし泫然流涕りゅうてい曰：「吾われ聞之也，古こ不ふ修おさむ墓はか。」修おさむ猶なお治ち也。又また曰：「易えき墓ぼ，非ひ古こ也。」易えき謂いい墓はか治ち草木くさき。不易ふえき者しゃ，丘陵きゅうりょう也。又また曰：曾子曰：「朋友ほうゆう之の墓はか有ゆう宿やど草くさ而不哭焉。」宿やど草くさ謂いい陳ひね根ね也。為ため師し心こころ喪も三さん年ねん，於朋友ほうゆう期き可か。又また曰：子こ路ろ去さ魯，謂いい顏がお淵ふち曰：「何なに以贈我が？」贈おく，送おく。曰：「吾われ聞之也，去さ國くに，則のり哭于墓ぼ而後行ぎょう。反はん其國不ふ哭，展墓てんぼ而入。」無む君くん事ごと主しゅ於孝。哭，哀あい去さ也。展てん，省しょう視し之の。謂いい子こ利り曰：「何なに以處我が？」處しょ猶なお安やす也。子こ路ろ曰：「吾われ聞之也，過か墓はか則そく式しき，過か祀まつ則のり下か。」居きょ者しゃ主しゅ于敬。又また曰：晉すすむ趙ちょう文子ふみこ曰：「與あずか叔譽觀かん于九原ばら。」叔譽，叔向也。文子ふみこ曰：「死者ししゃ如可作さく也，吾われ誰だれ與あずか歸き？」叔譽曰：「其陽處しょ父ちち乎？」文子ふみこ曰：「行くだり并植於晉國こく，不ふ沒ぼつ其身，其智不足ふそく稱しょう也。并猶專せん也。謂いい剛つよし而專也，已やめ為ため狐きつね射しゃ姑しゅうと所しょ殺ころせ。沒ぼつ，終おわり也。其舅犯はん乎？」文子ふみこ曰：「見み利り不ふ顧其君くん，仁じん不足ふそく稱しょう也。謂いい久ひさし與あずか文子ふみこ避難ひなん，至いたり將はた反はん國くに，無む安やす君くん之の心しん，及河授璧，要かなめ君くん以利也としや。我わが則のり隨ずい武子たけし乎？利とぎ其君，不ふ忘其身み；謀はかりごと其身，不ふ遺のこ其友。」武子たけこ，士し會かい也。晉すすむ人じん謂いい文子ふみこ知人ちじん。
6 Jump to dictionary Show parallel passages	冢墓一いち:	《傳つて》曰：蹇あしなえ叔曰：「晉すすむ人じん御ご師し必於殽。殽有二に陵りょう焉，其南陵りょう，夏なつ后きさき皋之墓ぼ也。」又また曰：鄭てい子こ展てん、子こ產さん帥そち車しゃ七なな百ひゃく乘じょう伐き陳ひね。陳ひね侯こう扶其太子たいし偃師奔墓。欲よく逃冢間あいだ也。又また曰：吳ご將すすむ伐き齊ひとし，越子えつこ率りつ其眾以朝。吳ご將すすむ皆みな喜き，惟おもんみ子こ胥懼，曰：「是ぜ豢吳也夫！」闔閭聞之，賜たまもの之の屬ぞく鏤ちりばめ以死。屬ぞく鏤ちりばめ，劍けん名めい。將しょう死し，曰：「樹き吾われ墓ぼ槚，槚可材ざい也，吳ご其亡乎！」
7 Jump to dictionary Show parallel passages	冢墓一いち:	《史記しき》曰：黃き帝みかど崩くずし，葬そう橋山はしやま。武たけ帝みかど巡じゅん朔ついたち方かた還かえ，祭まつり黃き帝みかど冢曰：「吾われ聞黃帝みかど不死ふし，今こん有ゆう冢何也？」左右さゆう曰：「黃き帝みかど已上いじょう天てん，群臣ぐんしん藏ぞう其衣冠いかん，故こ有ゆう冢。」帝みかど曰：「吾われ誠まこと得とく如黃帝みかど，視み去ざ妻子さいし如脫屣也。」又また曰：樗ぶな里子さとご卒そつ，葬そう渭南章あきら臺だい之の東ひがし。曰：「後ご百ひゃく歲さい，當とう有ゆう天子てんし之の宮みや夾我墓ぼ。」至いたり漢かん興きょう，長樂ながら宮みや在ざい其東，未央みお宮みや在ざい其西，武庫むこ正直しょうじき其墓。
8 Jump to dictionary Show parallel passages	冢墓一いち:	《漢書かんしょ》曰：朱しゅ買かい臣しん獨行どっこう歌道かどう中ちゅう，負ふ薪たきぎ墓ぼ間あいだ。故こ妻つま與あずか夫おっと家か俱上冢，見み買かい臣しん饑寒きかん，呼よび飯めし飲いん之の。又また曰：驃騎將軍しょうぐん霍去病びょう卒そつ，天子てんし悼之。發はつ屬國ぞっこく玄げん甲かぶと軍ぐん陳ひね，自じ長安ながやす至いたり茂しげ陵りょう，為ため冢像祁連山れんざん。又また曰：嚴いむ延のべ年ねん，東海とうかい下か邳人。為ため河南かなん太守たいしゅ，母はは來らい適てき見み報ほう囚しゅう，因いん大だい驚おどろき，謂いい延のべ年ねん曰：「天道てんとう神明しんめい，人にん不可ふか獨どく殺ころせ。我わが不意ふい當とう老ろう見み壯たけし子こ被ひ刑けい戮也。行くだり矣，為ため汝なんじ東ひがし歸き掃除そうじ墓地ぼち耳みみ。」遂とげ去ざ，歸き郡ぐん，見み昆こん弟おとうと宗人むねと，復ふく為ため言ごと之の。後こう歲とし餘あまり，果はて敗はい。東海とうかい莫不賢けん其母。又また曰：哀あい帝みかど令れい將はた作為さくい董ただし賢けん起おこり冢塋義ぎ陵りょう傍はた，內便房ぼう，剛つよし柏かしわ題だい湊みなと，外為がいため徼道，周しゅう垣かき數すう里り，門もん闕罘罳甚盛もり。罘音浮，罳音思おもえ。又また曰：莽奏貶傅太ふとし后きさき號ごう為ため定てい陶すえ王おう母はは丁ひのと姬ひめ。莽復言ごと，恭きょう王おう母はは、丁ちょう姬ひめ不ふ臣しん妾わらわ。至いたり葬そう渭陵，冢高與あずか元もと帝みかど山やま齊ひとし。諸しょ發はつ恭きょう王おう母はは及丁姬ひめ冢，取と其璽綬消滅しょうめつ，徙恭王おう母はは歸き定てい陶すえ，葬そう恭きょう王おう冢次，而葬丁ちょう姬ひめ復ふく其故。太ふとし后きさき以為既すんで已やめ之これ事ごと，不ふ須復發はつ。莽固爭そう之の，后きさき詔みことのり曰：「因いん改あらため故こ棺かん為ため致槨，作さく冢，祠ほこら以太牢ろう。謁者護まもる。」既すんで發はつ傅でん太ふとし后きさき冢，崩くずし壓殺あっさつ數すう百ひゃく人にん。開ひらき丁ひのと姬ひめ槨，火ひ出で四よん五ご丈たけ，吏卒以水沃滅，乃得入いれ。燒しょう燔槨中ちゅう器物きぶつ。開ひらく傅でん后きさき棺かん，臭におい聞數里さと。公卿くぎょう在位ざいい皆みな阿おもね莽旨，入にゅう錢ぜに帛，遣や子弟してい及諸生せい四夷凡十餘萬人操持作具，助じょ將しょう作さく掘ほ平たいら恭きょう王おう母はは、丁ちょう姬ひめ冢。二に旬間じゅんかん皆みな平たいら。莽又周しゅう棘とげ其處，以為世よ戒云。時とき有ゆう群ぐん燕つばめ數すう千せん，銜土投とう丁ひのと姬ひめ穿ほじ中なか。又また曰：張ちょう賀が為ため掖わき庭にわ令れい。及宣帝みかど即位そくい，賀が已やめ死し，子し又また早はや亡ほろび。上うえ追つい思おもえ賀が恩おん，報ほう其冢恩おん德とく侯こう，置おけ守もり冢二に百ひゃく家いえ。又また曰：夏なつ侯こう勝かち字じ公おおやけ長ちょう。遷太傅でん，卒そつ官かん。賜たまもの冢塋，葬そう平たいら陵りょう。太ふとし后きさき為ため素もと服ふく五ご日にち，報ほう師傅しふ之の恩おん。儒者じゅしゃ以為榮さかえ。又また曰：原はら涉わたる自じ以先人じん墳墓ふんぼ儉約けんやく，非ひ孝也たかや。乃大治ち冢舍，周しゅう門もん臺だい重じゅう門もん。初はつ，武たけ帝みかど時じ，京きょう兆曹氏葬茂陵，伐き其道，為ため京きょう兆ちょう阡。涉わたる慕之西にし，買かい地ち開ひらき道どう，立だて署しょ曰「南陽なんよう阡」。人ひと不ふ肯從，謂いい之の「原はら氏し阡」。
9 Jump to dictionary Show parallel passages	冢墓一いち:	《東ひがし觀かん漢かん記き》曰：帝みかど感かん李り通とおる首しゅ創はじめ大だい謀はかりごと，每まい幸さいわい南陽なんよう，常つね遣や使者ししゃ以太牢ろう祠ほこら通どおり父ちち冢。又また曰：建たて武たけし三さん年ねん，以皇祖こうそ皇考こうこう墓ぼ為ため昌あきら陵りょう，后きさき改あらため為ため章あきら陵りょう。因よし以舂陵りょう為ため章あきら陵りょう縣けん。二に十じゅう六ろく年ねん春はる正月しょうがつ，初はつ作さく壽ことぶき陵りょう。將しょう作さく大だい匠たくみ竇融上じょう言げん：「園えん陵りょう廣こう袤，無慮むりょ所用しょよう。」帝みかど曰：「古こ帝王ていおう之これ葬そう，皆みな陶すえ人じん瓦かわら器き，木き車しゃ茅ちがや馬ば，使つかい後世こうせい之これ人にん，不知ふち其處。太ふとし宗そう識終始しゅうし之これ義ぎ，景けい帝みかど能のう遵孝道どう。遭天下か反覆はんぷく，而獨完かん其福，豈あに不ふ美哉みや！今いま所しょ制せい地ち，不ふ過か二に三さん頃ごろ，無為むい陵りょう地ち，裁たっ令れい流水りゅうすい而已。」又また曰：祭まつり肜字次じ孫まご。早さ孤こ，以至孝しこう稱しょう。值天下か亂みだれ，野の無む煙火えんか。而祭肜獨在ざい冢側，每まい賊ぞく過か，見み其尚幼よう而有志ゆうし節ぶし，奇き而哀之の。
10 Jump to dictionary Show parallel passages	冢墓一いち:	《後こう漢書かんしょ》曰：楊震字じ伯はく起おこり。改葬かいそう華はな陰かげ，遠近えんきん畢至。先さき葬そう日び，有鳥あっとり高だか丈餘じょうよ，喪も前ぜん悲鳴ひめい。葬そう畢，乃去。於是立石たていし鳥とり象ぞう於其墓所はかしょ。又また曰：郭かく伋征太ふと中なか大夫たいふ，卒そつ時じ年ねん八はち十じゅう六ろく。帝みかど親臨しんりん，賜たまもの冢塋地ち。又また曰：種たね暠上うえ音おん沖おき，下した音おん果はて。為ため遼東りゃおとん郡ぐん，薨，并、涼りょう邊べ民みん，咸為發はつ哀あい。匈奴きょうど聞暠卒そつ，舉國傷きず惜。單たん于每入にゅう朝賀ちょうが，見み墳墓ふんぼ，輒哭祭さい。又また曰：帝みかど祠ほこら章あきら陵りょう，過か湖陽こよう，祠ほこら樊重墓ぼ。追つい爵謚為ため壽ことぶき張ちょう敬たかし侯こう，立たて廟びょう於湖陽ひ。車くるま駕が每ごと南みなみ巡じゅん，常幸つねゆき其墓，賞賜しょうし大會たいかい。又また曰：韓かん棱遷南陽なんよう太守たいしゅ，特とく聽得過か家いえ上じょう冢，鄉里きょうり以為榮さかえ。又また曰：蔡順母はは平生へいぜい畏かしこ雷かみなり。自じ亡ほろび後ご，每まい有ゆう雷かみなり震ふるえ，順じゅん輒圜冢泣曰：「順じゅん在ざい此。」后きさき太守たいしゅ鮑あわび眾舉孝こう廉れん，順じゅん不能ふのう遠とお離はなれ墳墓ふんぼ，遂とげ不ふ就。又また曰：溫ゆたか序じょ拜謁はいえつ者しゃ，遷護羌校尉じょう。序ついで行部ゆくべ至いたり襄じょう武たけ，為ため隗囂別べつ將はた茍字所しょ拘かかわ劫こう，伏ふく劍けん而死。序じょ主ぬし簿ぼ韓かん遵、從事じゅうじ王おう忠ただし，持もち尸しかばね歸き殮。光武みつたけ聞而憐之，命いのち忠ちゅう送おく喪も到いた洛陽らくよう，城しろ旁つくり為ため冢地，賜たまもの穀こく千せん斛，縑五百ひゃく匹ひき。除じょ三さん子し為ため郎ろう中ちゅう，長子ちょうし壽ことぶき服ふく竟為邸てい平たいら侯こう。相あい夢ゆめ序じょ告つげ之の曰：「久ひさ客きゃく思鄉しきょう里さと。」壽ことぶき即そく棄官，上書うわがき乞骸骨こつ，歸き葬そう。帝みかど許もと之の。乃反舊きゅう塋焉。
11 Jump to dictionary Show parallel passages	冢墓一いち:	《魏ぎ略りゃく》曰：曹操そうそう微ほろ時とき，人にん莫知之の，惟おもんみ橋きょう玄げん見み而異焉。謂いい曰：「今こん天下てんか將はた亂みだれ，安やす生せい民みん者しゃ，其在君くん乎！」操みさお感かん其知己ちき。及後經過けいか玄げん墓ぼ，輒凄愴致祭さい。
12 Jump to dictionary Show parallel passages	冢墓一いち:	《魏ぎ志こころざし》曰：管かん輅過毌丘儉墓下か，倚樹哀あい吟ぎん曰：「玄武げんぶ藏ぞう頭あたま，倉くら龍りゅう無む足あし；白虎びゃっこ銜尸，朱雀すざく悲哭。四よん危以備，法ほう當とう滅めつ族ぞく。」卒そつ如其言ごと。又また曰：幽かそけ州しゅう牧まき劉りゅう虞おそれ署しょ田た疇為從事じゅうじ。奉たてまつ使つかい未み至いたり，虞おそれ已やめ為ため公孫こうそん瓚所害がい。及至，謁祭虞おそれ墓ぼ，陳ちん章あきら表ひょう，哭泣而去。
13 Jump to dictionary Show parallel passages	冢墓一いち:	《吳くれ書しょ》曰：孫まご堅けん家か于富春はる，葬そう于城東ひがし。冢上數すう有光ありみつ怪かい雲氣うんき五ご色しょく。
14 Jump to dictionary Show parallel passages	冢墓一いち:	王おう隱かくれ《晉すすむ書しょ》曰：初はつ，太ふとし康かん元年がんねん，汲縣民けんみん盜ぬすめ發はつ魏ぎ安やす厘りん王おう冢，得とく竹ちく書しょ漆うるし字じ。又また曰：《交廣記き》：吳ご將すすむ呂りょ岱為廣州こうしゅう，遣や掘ほ尉じょう他た冢，費ひ損そん無む獲え。佗雖僣侈，然しか慎まき終おわり其身，乃令後ご不知ふち其處。鑒于牧まき，慳所殘ざん也。又また曰：愍帝建けん興きょう中ちゅう，曹嶷發はつ景けい公こう及管仲なか冢，尸しかばね并不朽くち，繒帛可か服ふく，珍寶ちんぽう巨萬きょまん。又また曰：金きむ鄉ごう縣けん北きた鑿石為ため冢，云うん得とく白蛇しろへび、白しろ兔うさぎ及得金きん，故こ曰「金かね人じん」。又また曰：王おう褒字偉えら元もと，少しょう立たて操みさお尚ひさし。父ちち為ため晉すすむ文ぶん王おう所しょ害がい，絕世ぜっせい不ふ仕つかまつ。立だて屋や墓はか側がわ，以教授為務つとむ。旦夕たんせき常つね至いたり墓前ぼぜん朝拜ちょうはい，輒悲號ごう斷絕だんぜつ。墓前ぼぜん一いち柏かしわ樹いつき，褒常所しょ攀よじ，涕所著ちょ，樹き色しょく與あずか凡樹不同ふどう。
15 Jump to dictionary Show parallel passages	冢墓一いち:	《晉すすむ書しょ》曰：滕修，南陽なんよう人じん也，為ため廣州こうしゅう牧まき。修おさむ在ざい海南かいなん積年せきねん，為ため邊べ夷えびす所しょ附ふ。卒そつ，請葬京師けいし。帝みかど嘉よしみ其意，賜たまもの墓ぼ田た一頃ひところ。又また曰：東海とうかい王越おうごし屯たむろ許もと，路みち經けい滎陽，過か嵇紹墓ぼ，哭之悲慟，刊かん石立いしたて文ぶん，表おもて贈官ぞうかん爵。帝みかど乃遣使し策さく贈おく侍さむらい中ちゅう、光ひかり祿ろく大夫たいふ，加か金きむ章あきら印綬いんじゅ，進しん爵為侯こう，賜たまもの墓ぼ田た一頃ひところ，客きゃく一いち戶こ，祠ほこら以少牢ろう。又また曰：盧の志こころざし言げん于成都と王おう穎曰：「黃き橋きょう戰せん，亡者もうじゃ有ゆう八はち千せん餘人よにん。既すんで經けい夏なつ暑あつ，露骨ろこつ中野なかの，可か為ため傷きず惻。昔むかし周しゅう王おう葬そう枯骨ここつ，況きょう此等致死ちし王事おうじ乎？」穎乃造づくり棺かん八はち千せん餘よ枚まい，以成都と國こく秩為衣服いふく殮，祭まつり葬そう於黃橋きょう北きた，樹き枳からたち籬ませ為之ためゆき塋城。又また立たて都と祭さい堂どう，刊かん石立いしたて碑ひ，紀きの其赴義之よしゆき功こう。使つかい亡者もうじゃ家か四よん時じ祭祀さいし有ゆう所しょ。
16 Jump to dictionary Show parallel passages	冢墓一いち:	《晉すすむ書しょ·載の記き》曰：西にし胡えびす梁はり國こく兒じ于平涼りょう作さく壽ことぶき冢，每まい將しょう妻妾さいしょう入にゅう冢飲宴えん。酒さけ酣たけなわ，升しょう靈れい床ゆか而歌。時人じじん或ある譏そし之これ，國くに兒じ不ふ以為意い。前ぜん后きさき征伐せいばつ，屢有功ゆうこう，姚興以為鎮北將軍しょうぐん。年とし八はち十じゅう餘あまり乃死。
17 Jump to dictionary Show parallel passages	冢墓一いち:	《宋そう書しょ》曰：宋そう文ぶん帝みかど元もと嘉よしみ二に十じゅう五ご年ねん，行幸ぎょうこう江こう寧やすし，經けい司し徒と劉りゅう穆きよし之の墓はか，遣や使つかい致祭焉。
18 Jump to dictionary Show parallel passages	冢墓一いち:	《後ご魏ぎ書しょ》曰：李り沖おき字じ思おもえ順じゅん，高祖こうそ時じ為ため尚書しょうしょ仆射。卒そつ葬そう覆くつがえ舟山ふなやま，近きん杜もり預あずか冢，高祖こうそ之の意い也。后きさき車しゃ駕が自じ鄴還洛らく，經けい沖おき墓ぼ，左右さゆう以聞。高祖こうそ臥が疾やまし，望もち墳ふん掩淚。又また曰：傅でん永ひさし字じ修おさむ。常つね登とう北きた邙，于平坦へいたん處しょ奮矛躍おど馬うま，盤ばん旋瞻望もち，有ゆう終焉しゅうえん之の志こころざし。遠とお慕杜預あずか，近きん好こう李り沖おき、王おう肅，欲よく附ふ葬そう于墓。遂とげ買かい左右さゆう地ち數すう畝うね，遺のこ敕子叔偉曰：「此吾之の永えい宅たく也。」
19 Jump to dictionary Show parallel passages	冢墓一いち:	《禮れい系けい》曰：天子てんし墳ふん高だか三さん雉，諸侯しょこう半はん之の，卿きょう大夫たいふ八はち尺しゃく，士し四よん尺しゃく。天子てんし樹じゅ松まつ，諸侯しょこう樹じゅ柏かしわ，卿きょう大夫たいふ樹じゅ楊，士し樹じゅ榆。尊卑そんぴ差さ也。
20 Jump to dictionary Show parallel passages	冢墓一いち:	《楚すわえ漢かん春秋しゅんじゅう》曰：惠めぐみ帝みかど崩くずれ，呂りょ太ふとし后きさき欲よく為ため高だか墳ふん，使つかい從したがえ未央みお宮みや坐すわ而見之の。諸侯しょこう諫，不ふ許もと。東陽とうよう侯こう垂たれ泣曰：「日にち夜見よみ惠めぐみ帝みかど冢，悲哀ひあい流涕りゅうてい，無む以死傷ししょう生せい也。臣しん竊哀之の。」於是太ふとし后きさき乃止。
21 Jump to dictionary Show parallel passages	冢墓一いち:	蕭しょう方かた等とう《三さん十じゅう國こく春秋しゅんじゅう》曰：晉すすむ義ぎ熙九きゅう年ねん，盜とう發はつ故こ驃騎將軍しょうぐん卞壸墓ぼ，剖棺掠かすめ之これ。壸尸面めん如生，兩手りょうて悉拳，爪つめ生せい達たち背せ。
22 Jump to dictionary Show parallel passages	冢墓一いち:	《戰國せんごく策さく》曰：齊ひとし宣せん王おう見み顏がお觸さわ，曰：「觸さわ前まえ。」觸さわ亦また曰：「王おう前まえ。」王おう作さく色しょく曰：「士し貴き乎？」觸さわ曰：「士し貴とうと。昔むかし秦はた攻おさむ齊ひとし，令れい曰：『有ゆう敢去柳下やぎした季き壟五十じゅう步ほ而樵采さい者しゃ，罪つみ死し不ふ赦。』令れい曰：『有能ゆうのう得え齊ひとし王おう頭あたま，封ふう萬まん戶こ。』由ゆかり是ぜ觀かん之の，生なま王おう之の頭あたま不ふ如死士し之の壟。」
23 Jump to dictionary Show parallel passages	冢墓一いち:	雀すずめ鴻おおとり《前ぜん趙ちょう錄ろく》曰：張ちょう暠，隴西人じん也。事こと母はは至孝しこう。母はは喪も，既すんで葬そう，於墓側がわ哀感あいかん幽かそけ顯あらわ，歲さい餘あまり而墓地ち自じ裂きれ，棺かん亦また自じ破やぶ，母はは還かえ蘇そ活かつ。
24 Jump to dictionary Show parallel passages	冢墓一いち:	《方言ほうげん》曰：冢，秦はた晉すすむ之の間あいだ謂いい之これ墳ふん，取と名めい于大防ぼう也。或ある謂いい之の培つちかえ，音部おとべ或ある謂いい之の愉，音おと臾或ある謂いい之の采さい，古いにしえ者しゃ卿きょう大夫たいふ有ゆう采さい地ち葬そう之の，因いん名めい之の也。或ある謂いい之の垠，或ある謂いい之の壟。有界ゆうかい王おう采さい以耕壟，因いん名めい之の也。自じ關せき以東いとう謂いい之の丘おか，小者こもの謂いい之の塿，培つちかえ塿亦土ど高だか之の即そく名めい之の也。大だい者しゃ謂いい之の丘おか。凡葬而無墳ふん謂いい之の墓はか。言げん所しょ不ふ封ふう也。墓はか猶なお墓はか之の。所以ゆえん安やす墓はか謂いい之の撫なで。撫なで謂いい規ぶんまわし度ど墓地ぼち。《漢書かんしょ》曰「初はつ陵りょう撫なで」是也これや。

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