出典 しゅってん : フリー百科 ひゃっか 事典 じてん 『ウィキペディア(Wikipedia)』
数学 すうがく 的 てき 概念 がいねん を記述 きじゅつ する記号 きごう を数学 すうがく 記号 きごう という。数学 すうがく 記号 きごう は、数学 すうがく 上 じょう に抽象 ちゅうしょう された概念 がいねん を簡潔 かんけつ に表 あらわ すためにしばしば用 もち いられる。
数学 すうがく 記号 きごう が示 しめ す対象 たいしょう やその定義 ていぎ は、基本 きほん 的 てき にそれを用 もち いる人 ひと に委 ゆだ ねられるため、同 おな じ記号 きごう に見 み えても内容 ないよう が異 こと なっているということがあれば、逆 ぎゃく に、異 こと なって見 み える記号 きごう が同 おな じ対象 たいしょう を示 しめ しているということもある[注 ちゅう 1] 。従 したが って本 ほん 項 こう に示 しめ す数学 すうがく 記号 きごう とそれに対応 たいおう する数学 すうがく 的 てき 対象 たいしょう は、数多 かずおお くある記号 きごう や概念 がいねん のうち、特 とく に慣用 かんよう されうるものに限 かぎ られる。
記号 きごう 論理 ろんり の記号 きごう [ 編集 へんしゅう ]
以下 いか の解説 かいせつ において、文字 もじ P , Q , R はそれぞれ何 なん らかの命題 めいだい を表 あらわ すものとする。
記号 きごう
意味 いみ
解説 かいせつ
∧
{\displaystyle \land }
論理 ろんり 積 せき 、連言 れんげん (AND)
「P ∧ Q 」は「命題 めいだい P と命題 めいだい Q がともに真 しん 」という命題 めいだい を表 あらわ す。
∨
{\displaystyle \lor }
論理 ろんり 和 わ 、選言 せんげん (OR)
「P ∨ Q 」は「命題 めいだい P と命題 めいだい Q の少 すく なくとも一方 いっぽう は真 しん 」という命題 めいだい を表 あらわ す。
¬
{\displaystyle \neg }
否定 ひてい (NOT)
「¬P 」は「命題 めいだい P が偽 にせ 」という命題 めいだい を表 あらわ す。
⇒
{\displaystyle \Rightarrow }
論理 ろんり 包含 ほうがん 、含意 がんい
「P ⇒ Q 」は、「命題 めいだい P が真 しん なら必 かなら ず命題 めいだい Q も真 しん 」という命題 めいだい を表 あらわ す。P が偽 にせ の場合 ばあい は P ⇒ Q は真 しん である。
→
{\displaystyle \rightarrow }
⇔
,
iff
,
≡
{\displaystyle \Leftrightarrow ,\ {\text{iff}},\ \equiv }
同値 どうち
「P ⇔Q 」、「P ≡Q 」は P と Q の真偽 しんぎ が必 かなら ず一致 いっち することを意味 いみ する。iff は if and only if の略 りゃく である。
⊨
{\displaystyle \vDash }
論理 ろんり 的 てき 帰結 きけつ 、伴 ばん 意 い
主 おも に意味 いみ 論 ろん 的 てき な帰結 きけつ 関係 かんけい に使 つか われる。
「Γ がんま ⊨ φ ふぁい 」と書 か いて「Γ がんま の全 すべ ての論理 ろんり 式 しき が真 しん であるなら、論理 ろんり 式 しき φ ふぁい が真 しん である」を意味 いみ する。
「M ⊨ Γ がんま 」と書 か いて「(事前 じぜん に定 さだ まっている理論 りろん の)モデルMにおいて、Γ がんま に属 ぞく する論理 ろんり 式 しき がすべて真 しん である」を意味 いみ する。
「⊨ φ ふぁい 」と書 か いて「(事前 じぜん に定 さだ まっている理論 りろん の)任意 にんい のモデルにおいて、論理 ろんり 式 しき φ ふぁい が真 しん である」を意味 いみ する。
⊢
{\displaystyle \vdash }
推論 すいろん
主 おも に形式 けいしき 的 てき な帰結 きけつ 関係 かんけい に使 つか われる。「Γ がんま ⊢ φ ふぁい 」と書 か いて、論理 ろんり 式 しき の集合 しゅうごう (または多重 たじゅう 集合 しゅうごう )Γ がんま から、形式 けいしき 的 てき に論理 ろんり 式 しき φ ふぁい が推論 すいろん できることを表 あらわ す。
∀
{\displaystyle \forall }
全 ぜん 称 しょう 限 げん 量 りょう 記号 きごう
しばしば ∀x ∈S (P (x )) のように書 か かれ、集合 しゅうごう S の任意 にんい の元 もと x に対 たい して命題 めいだい P (x ) が成立 せいりつ することを表 あらわ す。
∃
{\displaystyle \exists }
存在 そんざい 限 げん 量 りょう 記号 きごう
しばしば ∃x ∈S (P (x )) のように書 か かれ、集合 しゅうごう S の中 なか に条件 じょうけん P (x ) を成立 せいりつ させるような元 もと x が少 すく なくとも1つ存在 そんざい することを表 あらわ す。
∃
1
,
∃
1
,
∃
!
{\displaystyle \exists _{1},\ \exists 1,\ \exists \,!}
一意的 いちいてき に存在 そんざい
しばしば ∃1 x ∈S (P (x )) のように書 か かれ、集合 しゅうごう S の中 なか に条件 じょうけん P (x ) を成立 せいりつ させるような元 もと x が唯 ただ 一 ひと つ存在 そんざい することを表 あらわ す。他 た の記法 きほう も同様 どうよう である。
∴
{\displaystyle \therefore }
結論 けつろん
文頭 ぶんとう に記 しる され、その文 ぶん の主張 しゅちょう が前述 ぜんじゅつ の内容 ないよう を受 う けて述 の べられていることを示 しめ す。ゆえに。
∵
{\displaystyle \because }
理由 りゆう ・根拠 こんきょ
文頭 ぶんとう に記 しる され、その文 ぶん の内容 ないよう が前述 ぜんじゅつ の内容 ないよう の理由 りゆう 説明 せつめい であることを示 しめ す。”なぜならば”。
:=
,
:⇔
{\displaystyle :=,\ :\Leftrightarrow }
定義 ていぎ
「A ≔ X 」は、A という記号 きごう の意味 いみ するところを、X と定義 ていぎ することである。「A :⇔ X 」とも書 か く。また "
=
{\displaystyle =}
" の上 うえ に "
d
e
f
{\displaystyle \mathrm {def} }
" ないし "
△
{\displaystyle \bigtriangleup }
" を書 か くこと(
=
d
e
f
,
=
△
{\displaystyle {\stackrel {\mathrm {def} }{=}},{\stackrel {\bigtriangleup }{=}}}
)もある。
:⇔
{\displaystyle \ :\Leftrightarrow }
は命題 めいだい を定義 ていぎ するときに使 つか い、
:=
{\displaystyle :=}
は何 なん らかの数量 すうりょう や対象 たいしょう を定義 ていぎ するときに使 つか う。
集合 しゅうごう 論 ろん の記号 きごう [ 編集 へんしゅう ]
以下 いか の解説 かいせつ において、S , T は任意 にんい の集合 しゅうごう を、
∙
{\displaystyle \bullet }
は記号 きごう の作用素 さようそ を表 あらわ す。
記号 きごう
意味 いみ
解説 かいせつ
{
:
}
,
{
∣
}
,
{
;
}
{\displaystyle \{\ :\ \},\ \{\ \mid \ \},\ \{\ ;\ \}}
集合 しゅうごう の内包 ないほう 的 てき 記法 きほう (英語 えいご 版 ばん )
{ (代表 だいひょう 元 もと ) : (代表 だいひょう 元 もと の満 み たすべき条件 じょうけん )} のように用 もち いる。例 たと えば {x | x ∈ S , P (x )} は S の元 もと のうち、命題 めいだい P (x ) が真 しん であるものすべてを集 あつ めた集合 しゅうごう を意味 いみ し、これはまた {x ∈ S | P (x )} のようにもしばしば略記 りゃっき される(「x ∈ S 」のような条件 じょうけん が省略 しょうりゃく されている場合 ばあい 、無 む 制限 せいげん の内包 ないほう (英語 えいご 版 ばん ) であるか紛 まぎ れのおそれがないので省略 しょうりゃく した のかは文脈 ぶんみゃく を読 よ むべきである)。
∈
,
∋
,
∉
,
∌
{\displaystyle \in ,\ \ni ,\ \notin ,\ \not \ni }
集合 しゅうごう に対 たい する元 もと の帰属 きぞく 関係 かんけい
「x ∈S 」は、x が集合 しゅうごう S の元 もと であることを意味 いみ する。「x ∉S 」は、x ∈S の否定 ひてい 、すなわち x が S の元 もと でないことを意味 いみ する。
=
{\displaystyle =}
集合 しゅうごう の一致 いっち
「S = T 」は集合 しゅうごう S と集合 しゅうごう T が等 ひと しいことを示 しめ す。
≠
{\displaystyle \neq }
=
{\displaystyle =}
の否定 ひてい
「S ≠ T 」は集合 しゅうごう S と集合 しゅうごう T が等 ひと しくないことを示 しめ す。
⊆
,
⊇
,
⊂
,
⊃
,
{\displaystyle \subseteq ,\ \supseteq ,\ \subset ,\ \supset ,}
⊊
,
⊋
,
⊄
,
⊅
{\displaystyle \subsetneq ,\ \supsetneq ,\ \not \subset ,\ \not \supset }
集合 しゅうごう の包含 ほうがん 関係 かんけい
「S ⊆ T 」は S が T の部分 ぶぶん 集合 しゅうごう であることを意味 いみ する。必要 ひつよう に応 おう じて「T ⊇ S 」とも書 か く。他 た も同 おな じ。
⊆ は S と T が等 ひと しい場合 ばあい を含 ふく み、真 ま 部分 ぶぶん 集合 しゅうごう に対 たい しては ⊊ が用 もち いられる。⊂ は真 ま 部分 ぶぶん 集合 しゅうごう のみを指 さ す流儀 りゅうぎ と、一般 いっぱん の部分 ぶぶん 集合 しゅうごう を指 さ す流儀 りゅうぎ がある。⊂ が一般 いっぱん の部分 ぶぶん 集合 しゅうごう を表 あらわ す場合 ばあい には真 ま 部分 ぶぶん 集合 しゅうごう を ⊊ によって表 あら わし、⊂ が真 ま 部分 ぶぶん 集合 しゅうごう を表 あらわ す場合 ばあい には一般 いっぱん の部分 ぶぶん 集合 しゅうごう を ⊆ によって表 あら わす。
∈ と同様 どうよう 、⊄, ⊊ などの記号 きごう もある。
集合 しゅうごう 演算 えんざん
記号 きごう
意味 いみ
解説 かいせつ
∩
{\displaystyle \cap }
共通 きょうつう 部分 ぶぶん
「S ∩ T 」は集合 しゅうごう S と集合 しゅうごう T の共通 きょうつう 部分 ぶぶん を表 あらわ す。また
⋂
λ らむだ
∈
Λ らむだ
S
λ らむだ
{\displaystyle \textstyle \bigcap \limits _{\lambda \in \Lambda }S_{\lambda }}
は、集合 しゅうごう 族 ぞく (S λ らむだ )λ らむだ ∈Λ らむだ の共通 きょうつう 部分 ぶぶん を表 あらわ す。
S
:=
{
S
λ らむだ
|
λ らむだ
∈
Λ らむだ
}
{\displaystyle {\mathfrak {S}}:=\{S_{\lambda }\ |\ \lambda \in \Lambda \}}
のとき、上 うえ の集合 しゅうごう 族 ぞく を
⋂
S
{\displaystyle \textstyle \bigcap {\mathfrak {S}}}
と書 か くことがある。
∪
{\displaystyle \cup }
和 わ 集合 しゅうごう
「S ∪ T 」は集合 しゅうごう S と集合 しゅうごう T の和 わ 集合 しゅうごう を表 あらわ す。また、
⋃
λ らむだ
∈
Λ らむだ
S
λ らむだ
{\displaystyle \textstyle \bigcup \limits _{\lambda \in \Lambda }S_{\lambda }}
は、集合 しゅうごう 族 ぞく (S λ らむだ )λ らむだ ∈Λ らむだ の和 わ 集合 しゅうごう を表 あらわ す。
S
{\displaystyle {\mathfrak {S}}}
が上 うえ 欄 らん のものであるとき、上 うえ の集合 しゅうごう 族 ぞく を
⋃
S
{\displaystyle \textstyle \bigcup {\mathfrak {S}}}
と書 か くことがある。
+
,
{\displaystyle +,}
⊔
,
∐
{\displaystyle \sqcup ,\coprod }
非 ひ 交和集合 しゅうごう
「
S
⊔
T
{\displaystyle S\sqcup T}
」は「S ∪ T 」に同 おな じであるが、S ∩ T が空 そら 集合 しゅうごう であることを暗 あん に述 の べている。
この場合 ばあい 、集合 しゅうごう 族 ぞく の和 わ 集合 しゅうごう は
∐
λ らむだ
∈
Λ らむだ
S
λ らむだ
{\displaystyle \textstyle \coprod \limits _{\lambda \in \Lambda }S_{\lambda }}
のように記 しる す。
∖
,
−
{\displaystyle \setminus ,\ -}
差 さ 集合 しゅうごう
「S ∖ T 」は、集合 しゅうごう S から集合 しゅうごう T を除 のぞ いた差 さ 集合 しゅうごう を表 あらわ す。「S −T 」も同 おな じ。
∙
c
,
∁
∙
{\displaystyle \bullet ^{\mathrm {c} },\ \complement \bullet }
補 ほ 集合 しゅうごう
S c は集合 しゅうごう S の補 ほ 集合 しゅうごう を表 あらわ す。c は complement の略 りゃく である。「
∁
S
{\displaystyle \complement S}
」も同 おな じ。
2
∙
,
P
(
∙
)
,
P
(
∙
)
{\displaystyle 2^{\bullet },\ {\mathfrak {P}}(\bullet ),\ {\mathcal {P}}(\bullet )}
冪 べき 集合 しゅうごう
2S は、S の部分 ぶぶん 集合 しゅうごう をすべて集 あつ めた集合 しゅうごう を表 あらわ す。
P
(
S
)
{\displaystyle {\mathfrak {P}}(S)}
とも書 か く。
(
∙
,
∙
,
…
)
{\displaystyle (\bullet ,\bullet ,\dotsc )}
順序 じゅんじょ 対 たい
元 もと の順序付 じゅんじょづ けられた組 くみ
×
,
∏
{\displaystyle \times ,\ \textstyle \prod }
直積 ちょくせき 集合 しゅうごう
「S × T 」は S と T の直積 ちょくせき を表 あらわ す。一般 いっぱん に、集合 しゅうごう 族 ぞく (S λ らむだ )λ らむだ ∈Λ らむだ の直積 ちょくせき を
∏
λ らむだ
∈
Λ らむだ
S
λ らむだ
{\displaystyle \textstyle \prod \limits _{\lambda \in \Lambda }S_{\lambda }}
のように記 しる す。
∙
/
∙
{\displaystyle \bullet /\bullet }
商 しょう 集合 しゅうごう
「S /∼ 」は、集合 しゅうごう S の同値 どうち 関係 かんけい ∼ によって定 さだ まる S の商 しょう 集合 しゅうごう を表 あらわ す。
Map
(
∙
,
∙
)
,
∙
∙
,
F
(
∙
,
∙
)
{\displaystyle \operatorname {Map} (\bullet ,\bullet ),\ \bullet ^{\bullet },\ {\mathcal {F}}(\bullet ,\bullet )}
配置 はいち 集合 しゅうごう
Map(S , T ) や TS は S から T への写像 しゃぞう をすべて集 あつ めた集合 しゅうごう を表 あらわ す。
△
,
⊖
{\displaystyle \triangle ,\ \ominus }
対称 たいしょう 差 さ
対称 たいしょう 差 さ は、二 ふた つの集合 しゅうごう に対 たい し、一方 いっぽう には含 ふく まれるが他方 たほう には含 ふく まれない元 もと をすべて集 あつ めた集合 しゅうごう を表 あらわ す:
P
△
Q
:=
(
P
∪
Q
)
∖
(
P
∩
Q
)
=
(
P
∖
Q
)
∪
(
Q
∖
P
)
{\displaystyle P\,\triangle \,Q:=(P\cup Q)\setminus (P\cap Q)=(P\setminus Q)\cup (Q\setminus P)}
写像 しゃぞう
記号 きごう
意味 いみ
解説 かいせつ
f
:
∙
→
∙
{\displaystyle f\colon \bullet \to \bullet }
写像 しゃぞう
「f : S → T 」は、f が S から T への写像 しゃぞう であることを示 しめ す。
∙
↦
∙
{\displaystyle \bullet \mapsto \bullet }
元 もと の対応 たいおう
x
↦
f
y
{\displaystyle x\,{\stackrel {f}{\mapsto }}\,y}
は、x を写像 しゃぞう f によって写 うつ したものが y であることを意味 いみ する。文脈 ぶんみゃく 上 じょう 明 あき らかであれば f の記述 きじゅつ は省略 しょうりゃく される。
∘
{\displaystyle \circ }
合成 ごうせい 写像 しゃぞう
「
f
∘
g
{\displaystyle f\circ g}
」は写像 しゃぞう g と写像 しゃぞう f の合成 ごうせい を表 あらわ す。すなわち
(
f
∘
g
)
(
x
)
=
f
(
g
(
x
)
)
{\displaystyle (f\circ g)(x)=f(g(x))}
である。
Im
,
Image
,
∙
[
∙
]
{\displaystyle {\text{Im}},\ {\text{Image}},\ \bullet [\bullet ]}
像 ぞう
写像 しゃぞう φ ふぁい に対 たい して、Image φ ふぁい はその写像 しゃぞう の像 ぞう 全体 ぜんたい の集合 しゅうごう (値域 ちいき )を表 あらわ す。写像 しゃぞう
φ ふぁい
:
X
→
Y
{\displaystyle \varphi \colon X\to Y}
に対 たい して
φ ふぁい
[
X
]
{\displaystyle \varphi [X]}
とも書 か く。
二 に 項 こう 関係 かんけい 演算 えんざん
記号 きごう
意味 いみ
解説 かいせつ
=
{\displaystyle =}
相等 そうとう
x = y は x と y が等 ひと しいことを表 あらわ す。
≠
{\displaystyle \neq }
不一致 ふいっち
x ≠ y は x と y が等 ひと しくないことを表 あらわ す。
∼
,
≃
,
≈
,
≒
,
≓
{\displaystyle \sim ,\simeq ,\approx ,\fallingdotseq ,\risingdotseq }
(等号 とうごう #ほぼ等 ひと しい を参照 さんしょう )
ほぼ等 ひと しい
「x ≒ y 」または「x ≈ y 」は x と y がほぼ等 ひと しいことを表 あらわ す。記号 きごう ≒ は日本 にっぽん など少数 しょうすう の地域 ちいき でのみ通用 つうよう し、≈ の方 ほう が標準 ひょうじゅん 的 てき である。その他 た にも ∼, ≃, ≅ などを同様 どうよう の意味 いみ で用 もち いることもある。近似 きんじ においてどのくらい違 ちが いを容認 ようにん するかは文脈 ぶんみゃく による。多 おお くの場合 ばあい 、誤差 ごさ 解析 かいせき 的 てき な意味 いみ で用 もち いられ、ある誤差 ごさ の見積 みつ もりの下 した で両者 りょうしゃ が等 ひと しいことを示 しめ すが、そのほかにも漸近 ぜんきん 解析 かいせき においては漸近 ぜんきん 的 てき に等 ひと しいという意味 いみ で用 もち いられる。
順序 じゅんじょ 構造 こうぞう
記号 きごう
意味 いみ
解説 かいせつ
<
,
>
{\displaystyle <,>}
大小 だいしょう 関係 かんけい , 順序 じゅんじょ
「x < y 」は x と y の間 あいだ に何 なん らかの順序 じゅんじょ が定 さだ まっていて、x の方 ほう が「先 さき 」であることを示 しめ す。必要 ひつよう に応 おう じて「y > x 」とも書 か く。
≤
,
≥
,
≦
,
≧
{\displaystyle \leq ,\ \geq ,\ \leqq ,\ \geqq }
大小 だいしょう 関係 かんけい , 順序 じゅんじょ
「x ≦ y 」とは「x < y または x = y 」のことである。「x ≧ y 」も同様 どうよう に定義 ていぎ される。
(
⋅
,
⋅
)
,
]
⋅
,
⋅
[
{\displaystyle (\cdot ,\cdot ),\ ]\cdot ,\cdot [}
開 ひらき 区間 くかん
(a, b ) は {x : a < x < b } を表 あらわ す。
[
⋅
,
⋅
]
{\displaystyle [\cdot ,\cdot ]}
閉区間 あいだ
[a , b ] は {x : a ≦ x ≦ b } を表 あらわ す。
(
⋅
,
⋅
]
,
]
⋅
,
⋅
]
,
[
⋅
,
⋅
)
,
[
⋅
,
⋅
[
{\displaystyle (\cdot ,\cdot ],\ ]\cdot ,\cdot ],\ [\cdot ,\cdot ),\ [\cdot ,\cdot [}
半開 はんかい 区間 くかん
(a , b ] は {x : a < x ≦ b } を表 あらわ す
sup
{\displaystyle \sup }
上限 じょうげん
集合 しゅうごう S に対 たい し、sup S は S の上限 じょうげん を表 あらわ す。また、写像 しゃぞう f に対 たい し、f (S ) の上限 じょうげん を
sup
x
∈
S
f
(
x
)
{\displaystyle \sup _{x\in S}f(x)}
とも書 か く. これは
sup
{
f
(
x
)
;
x
∈
S
}
{\displaystyle \sup\{f(x);\ x\in S\}}
の略記 りゃっき である。
その他 た 、幾 いく つかの記法 きほう のバリエーションがある。
inf
{\displaystyle \inf }
下限 かげん
上限 じょうげん の対義語 たいぎご で、記法 きほう は上限 じょうげん と同様 どうよう 。
max
{\displaystyle \max }
最大 さいだい 値 ち
記法 きほう は上限 じょうげん と同様 どうよう
min
{\displaystyle \min }
最小 さいしょう 値 ち
記法 きほう は上限 じょうげん と同様 どうよう
特定 とくてい の集合 しゅうごう
記号 きごう
意味 いみ
∅
,
∅
{\displaystyle \varnothing ,\emptyset }
空 そら 集合 しゅうごう
P
,
P
{\displaystyle \mathbf {P} ,\ \mathbb {P} }
素数 そすう (Prime numbers) の全体 ぜんたい 、射影 しゃえい 空間 くうかん など
N
,
N
{\displaystyle \mathbf {N} ,\ \mathbb {N} }
自然 しぜん 数 すう (Natural numbers) の全体 ぜんたい
Z
,
Z
{\displaystyle \mathbf {Z} ,\ \mathbb {Z} }
整数 せいすう (独 どく : Zahlen) の全体 ぜんたい
Q
,
Q
{\displaystyle \mathbf {Q} ,\ \mathbb {Q} }
有理数 ゆうりすう (Rational numbers) の全体 ぜんたい
R
,
R
{\displaystyle \mathbf {R} ,\ \mathbb {R} }
実数 じっすう (Real numbers) の全体 ぜんたい
A
,
A
{\displaystyle \mathbf {A} ,\ \mathbb {A} }
代数 だいすう 的 てき 数 すう (Algebraic numbers) の全体 ぜんたい 、アフィン空間 くうかん 、アデールなど
C
,
C
{\displaystyle \mathbf {C} ,\ \mathbb {C} }
複素数 ふくそすう (Complex numbers) の全体 ぜんたい
H
,
H
{\displaystyle \mathbf {H} ,\ \mathbb {H} }
四 よん 元 げん 数 すう (Hamilton numbers) の全体 ぜんたい
O
,
O
{\displaystyle \mathbf {O} ,\ \mathbb {O} }
八 はち 元 げん 数 すう (Octonions) の全体 ぜんたい
S
,
S
{\displaystyle \mathbf {S} ,\ \mathbb {S} }
十 じゅう 六 ろく 元 げん 数 すう (Sedenions) の全体 ぜんたい
U
,
U
{\displaystyle \mathbf {U} ,\ \mathbb {U} }
グロタンディーク宇宙 うちゅう (Grothendieck universe) の全体 ぜんたい
F
q
,
GF
(
q
)
{\displaystyle \mathbb {F} _{q},\operatorname {GF} (q)}
位 い 数 すう q の有限 ゆうげん 体 たい
Δ でるた
X
{\displaystyle \Delta _{X}}
対角線 たいかくせん 集合 しゅうごう :
Δ でるた
X
:=
{
(
x
,
x
)
;
x
∈
X
}
{\displaystyle \Delta _{X}:=\{(x,x);\ x\in X\}}
。
濃度 のうど
記号 きごう
意味 いみ
解説 かいせつ
|•| , card, #
濃度 のうど
|S | は集合 しゅうごう S の濃度 のうど を表 あらわ す。card S や #S も同 おな じ。
ℵ
0
,
a
,
ℶ
0
{\displaystyle \aleph _{0},\ {\mathfrak {a}},\ \beth _{0}}
可算 かさん 濃度 のうど
自然 しぜん 数 すう 全体 ぜんたい の集合 しゅうごう の濃度 のうど 。これは極小 きょくしょう (選択 せんたく 公理 こうり を認 みと める場合 ばあい は最小 さいしょう )の無限 むげん 濃度 のうど である。
ℵ
,
c
,
ℶ
1
{\displaystyle \aleph ,\ {\mathfrak {c}},\ \beth _{1}}
連続 れんぞく 体 たい 濃度 のうど
実数 じっすう 全体 ぜんたい の集合 しゅうごう の濃度 のうど 。これが可算 かさん 濃度 のうど の次 つぎ の濃度 のうど であるというのが連続 れんぞく 体 たい 仮説 かせつ である。
位相 いそう 空間 くうかん 論 ろん の記号 きごう [ 編集 へんしゅう ]
以下 いか 、X, Y などは集合 しゅうごう を表 あらわ す。
記号 きごう
意味 いみ
解説 かいせつ
O
,
O
{\displaystyle {\mathcal {O}},\ {\mathfrak {O}}}
開 ひらけ 集合 しゅうごう 系 けい
X 上 うえ に定 さだ まる開 ひらき 集合 しゅうごう 系 けい を表 あらわ す。開 ひらき 集合 しゅうごう 系 けい によって位相 いそう を定 さだ める文脈 ぶんみゃく では X を
(
X
,
O
)
{\displaystyle (X,{\mathcal {O}})}
などとも書 か く。
C
,
C
{\displaystyle {\mathcal {C}},\ {\mathfrak {C}}}
閉集合 しゅうごう 系 けい
X 上 うえ に定 さだ まる閉集合 しゅうごう 系 けい を表 あらわ す。閉集合 しゅうごう 系 けい によって位相 いそう を定 さだ める文脈 ぶんみゃく では X を
(
X
,
C
)
{\displaystyle (X,{\mathcal {C}})}
などとも書 か く。
B
(
x
,
r
)
,
B
r
(
x
)
,
B
X
(
x
,
r
)
{\displaystyle B(x,r),\ B_{r}(x),\ B_{X}(x,r)}
開 ひらく 球体 きゅうたい
x
∈
X
{\displaystyle x\in X}
を中心 ちゅうしん とする半径 はんけい
r
>
0
{\displaystyle r>0}
の開 ひらき 球体 きゅうたい を表 あらわ す。どの集合 しゅうごう の位相 いそう で考 かんが えているかを明記 めいき するときは
B
X
(
x
,
r
)
{\displaystyle B_{X}(x,r)}
のように書 か く。
Int
X
,
X
∘
{\displaystyle {\text{Int}}\,X,\ X^{\circ }}
内部 ないぶ 、開 ひらき 核 かく
X の内部 ないぶ (interior) を表 あらわ す。
X
−
,
X
¯
,
Cl
X
{\displaystyle X^{-},\ {\overline {X}},\ {\text{Cl}}\,X}
閉包 へいほう
X の閉包 へいほう (closure) を表 あらわ す。
∂
X
{\displaystyle \partial X}
境界 きょうかい
X の境界 きょうかい (frontier, boundary) を表 あらわ す。
O
Y
{\displaystyle {\mathcal {O}}_{Y}}
相対 そうたい 位相 いそう
位相 いそう 空間 くうかん
(
X
,
O
)
{\displaystyle (X,{\mathcal {O}})}
と
Y
⊂
X
{\displaystyle Y\subset X}
に対 たい して、
O
Y
{\displaystyle {\mathcal {O}}_{Y}}
は相対 そうたい 位相 いそう を表 あらわ す。
ある数学 すうがく 定数 ていすう を表 あらわ すために広 ひろ く習慣 しゅうかん 的 てき に使 つか われる記号 きごう がいくつかある。
幾何 きか 学 がく の記号 きごう [ 編集 へんしゅう ]
初等 しょとう 幾何 きか
記号 きごう
意味 いみ
解説 かいせつ
≡
{\displaystyle \equiv }
合同 ごうどう
適当 てきとう な方法 ほうほう で一致 いっち させることができる図形 ずけい の間 あいだ の関係 かんけい 。
∽ ,
∼
{\displaystyle \sim }
相似 そうじ
△ABC ∽△DEF で△ABC と△DEF が相似 そうじ であることを表 あらわ す。
(
∙
,
∙
,
…
)
{\displaystyle (\bullet ,\bullet ,\dotsc )}
座標 ざひょう
(a , b ) = (1, 4) で平面 へいめん における座標 ざひょう a, b がそれぞれ1 と4 に位置 いち することを表 あらわ す。
∠
{\displaystyle \angle }
角 かく
∠ABC や∠B で点 てん B における角 かく を表 あらわ す。また、複素数 ふくそすう の複素 ふくそ 平面 へいめん 上 じょう におけるベクトルが実 じつ 軸 じく となす角度 かくど を表 あらわ す。
∟
直角 ちょっかく
∟ABC で点 てん B における角 かく が直角 ちょっかく であることを表 あらわ す。
⊥
{\displaystyle \bot }
垂直 すいちょく
AB ⊥CD で直線 ちょくせん AB と直線 ちょくせん CD が垂直 すいちょく であることを表 あらわ す。
/
/
,
∥
{\displaystyle /\!/,\ \parallel }
平行 へいこう
AB ∥CD で直線 ちょくせん AB と直線 ちょくせん CD が平行 へいこう であることを表 あらわ す。
⌢
{\displaystyle \frown }
弧 こ
⏜ AB で点 てん A と点 てん B を結 むす ぶ弧 こ を表 あらわ す。
距離 きょり 空間 くうかん
記号 きごう
意味 いみ
解説 かいせつ
d
(
∙
,
∙
)
{\displaystyle d(\bullet ,\bullet )}
距離 きょり 関数 かんすう
d (x, y ) で x と y との距離 きょり を表 あらわ す。
diam
(
∙
)
{\displaystyle \operatorname {diam} (\bullet )}
径 みち
diam(X ) は d (x, y ) (x, y ∈ X ) 全体 ぜんたい の集合 しゅうごう の上限 じょうげん 。
解析 かいせき 学 がく の記号 きごう [ 編集 へんしゅう ]
極限 きょくげん 操作 そうさ
記号 きごう
意味 いみ
解説 かいせつ
≪
{\displaystyle \ll }
非常 ひじょう に小 しょう , 漸近 ぜんきん 記法 きほう
「x ≪ y 」は x が y に比 くら べて非常 ひじょう に小 ちい さいことを表 あらわ す。「どれくらい」小 ちい さいかは文脈 ぶんみゃく による。
また、函数 かんすう の漸近 ぜんきん 挙動 きょどう を表 あらわ すこともある。D を
R
n
{\displaystyle \mathbb {R} ^{n}}
または
R
¯
{\displaystyle {\overline {\mathbb {R} }}}
の部分 ぶぶん 集合 しゅうごう とし、
a
∈
D
¯
{\displaystyle a\in {\overline {D}}}
とする。函数 かんすう g は、a の除外 じょがい 近傍 きんぼう U 0 と D の共通 きょうつう 部分 ぶぶん
U
0
∩
D
{\displaystyle U_{0}\cap D}
上 うえ で
g
(
x
)
≠
0
{\displaystyle g(x)\neq 0}
となる函数 かんすう とする。函数 かんすう f が
lim
x
→
a
f
(
x
)
g
(
x
)
=
0
{\displaystyle \lim _{x\to a}{\frac {f(x)}{g(x)}}=0}
をみたすとき、a の周辺 しゅうへん では f は g にくらべて無視 むし できる といい、
f
≪
g
{\displaystyle f\ll g}
と記 しる す。[1]
≫
{\displaystyle \gg }
非常 ひじょう に大 だい
「x ≫ y 」は x が y に比 くら べて非常 ひじょう に大 おお きいことを表 あらわ す。「どれくらい」大 おお きいかは文脈 ぶんみゃく による。
∧
,
∨
{\displaystyle \wedge ,\ \vee }
小 ちい さくない方 ほう , 大 おお きくない方 ほう
x
∧
y
{\displaystyle x\wedge y}
で x , y の小 ちい さくない方 ほう を、
x
∨
y
{\displaystyle x\vee y}
で x , y の大 おお きくない方 ほう を表 あらわ すことがある。
lim
{\displaystyle \lim }
極限 きょくげん
数列 すうれつ a n に対 たい し、
lim
n
→
∞
a
n
{\displaystyle \lim _{n\to \infty }a_{n}}
はその数列 すうれつ の極限 きょくげん 値 ち を表 あらわ す。
また、関数 かんすう f (x ) に対 たい し、
lim
x
→
c
f
(
x
)
{\displaystyle \lim _{x\to c}f(x)}
は f (x ) の c における極限 きょくげん 値 ち を表 あらわ す。
lim sup
,
lim
¯
{\displaystyle \limsup ,\varlimsup }
上 うえ 極限 きょくげん
lim sup
n
→
∞
a
n
=
inf
n
∈
N
sup
k
≥
n
a
k
{\displaystyle \limsup _{n\to \infty }a_{n}=\inf _{n\in \mathbb {N} }\sup _{k\geq n}a_{k}}
lim inf
,
lim
_
{\displaystyle \liminf ,\varliminf }
下 しも 極限 きょくげん
lim inf
n
→
∞
a
n
=
sup
n
∈
N
inf
k
≥
n
a
k
{\displaystyle \liminf _{n\to \infty }a_{n}=\sup _{n\in \mathbb {N} }\inf _{k\geq n}a_{k}}
o
(
∙
)
{\displaystyle o(\bullet )}
漸近 ぜんきん 記法 きほう
関数 かんすう の漸近 ぜんきん 挙動 きょどう を表 あらわ す。
O
(
∙
)
{\displaystyle O(\bullet )}
Θ しーた
(
∙
)
{\displaystyle \Theta (\bullet )}
Ω おめが
(
∙
)
{\displaystyle \Omega (\bullet )}
∙
∼
∙
{\displaystyle \bullet \sim \bullet }
∙
≈
∙
{\displaystyle \bullet \approx \bullet }
微分 びぶん 積分 せきぶん
記号 きごう
意味 いみ
解説 かいせつ
∙
′
{\displaystyle \bullet '}
導 しるべ 関数 かんすう , 微分 びぶん
関数 かんすう f に対 たい し、f' は f の導 しるべ 関数 かんすう を表 あらわ す(ラグランジュの記法 きほう )。' はダッシュともプライム とも読 よ まれる。
また、次 つぎ のようにも表記 ひょうき される。
d
d
x
f
(
x
)
,
d
f
d
x
(
x
)
{\displaystyle {\frac {d}{dx}}f(x),\ {\frac {df}{dx}}(x)}
d
d
x
∙
{\displaystyle {\frac {d}{dx}}\bullet }
∂
{\displaystyle \partial }
偏 へん 微分 びぶん
∂
f
(
x
,
y
)
∂
x
{\displaystyle {\frac {\partial f(x,y)}{\partial x}}}
:多 た 変数 へんすう 関数 かんすう f (x , y ) の x に関 かん する偏 へん 微分 びぶん を表 あらわ す。
∫
{\displaystyle \int }
積分 せきぶん
∫
a
b
f
(
x
)
d
x
{\displaystyle \int _{a}^{b}f(x)dx}
: 関数 かんすう f (x ) の区間 くかん [a , b ] における積分 せきぶん を表 あらわ す。
∫
D
f
(
x
)
d
x
{\displaystyle \int _{D}\,f(x)dx}
: f (x ) の領域 りょういき D における積分 せきぶん を表 あらわ す。
∫
f
(
x
)
d
x
{\displaystyle \int f(x)dx}
: f (x ) の不定 ふてい 積分 せきぶん 。または、積分 せきぶん 域 いき が明 あき らかな場合 ばあい の略記 りゃっき 。
∮
{\displaystyle \oint }
線 せん 積分 せきぶん
∮
D
f
(
x
)
d
x
{\displaystyle \oint _{D}\,f(x)dx}
: f (x ) の領域 りょういき D における線 せん 積分 せきぶん を表 あらわ す。
∬
{\displaystyle \iint }
面積 めんせき 分 ぶん
∬
D
f
(
x
)
d
x
{\displaystyle \iint _{D}\,f(x)dx}
: f (x ) の領域 りょういき D における面積 めんせき 分 ぶん を表 あらわ す。
∭
{\displaystyle \iiint }
体積 たいせき 積分 せきぶん
∭
D
f
(
x
)
d
x
{\displaystyle \iiint _{D}\,f(x)dx}
: f (x ) の領域 りょういき D における体積 たいせき 積分 せきぶん を表 あらわ す。
∇
∙
{\displaystyle \nabla \bullet }
ナブラ
各 かく 成分 せいぶん を微分 びぶん するベクトル微分 びぶん 作用素 さようそ を表 あらわ す。
△
∙
{\displaystyle \triangle \bullet }
ラプラシアン
2つの ∇ の内積 ないせき になるラプラスの微分 びぶん 作用素 さようそ を表 あらわ す。
Δ でるた
∙
{\displaystyle \Delta \bullet }
◻
∙
{\displaystyle \Box \bullet }
ダランベルシアン
物理 ぶつり 学 がく において、時空 じくう の空間 くうかん 成分 せいぶん のラプラシアンに時間 じかん 成分 せいぶん を加 くわ えたもの。
C
∙
{\displaystyle C^{\bullet }}
C
k
=
C
k
(
D
)
{\displaystyle C^{k}=C^{k}(D)}
は D 上 うえ で定義 ていぎ された k 回 かい 連続 れんぞく 微分 びぶん 可能 かのう な関数 かんすう からなる集合 しゅうごう を表 あらわ す。
div
∙
{\displaystyle \operatorname {div} \bullet }
発散 はっさん (湧 わ き出 だ し)
ベクトル場 じょう A (x ) に対 たい する ∇⋅A (x ) を与 あた える。
rot
∙
,
curl
∙
{\displaystyle \operatorname {rot} \bullet ,\operatorname {curl} \bullet }
回転 かいてん (渦 うず 度 ど )
ベクトル場 じょう A (x ) に対 たい する ∇×A (x ) を与 あた える。
grad
∙
{\displaystyle \operatorname {grad} \bullet }
勾配 こうばい
スカラー場 じょう f (x ) に対 たい する ∇f (x ) を与 あた える。
代数 だいすう 学 がく の記号 きごう [ 編集 へんしゅう ]
算術 さんじゅつ 記号 きごう
記号 きごう
意味 いみ
解説 かいせつ
+
{\displaystyle +}
正 せい 符号 ふごう
x の反 はん 数 かず (加法 かほう に関 かん する逆 ぎゃく 元 もと )を表 あらわ すために負 ふ 符号 ふごう を用 もち いて −x と記 しる す。反 はん 数 かず を与 あた える演算 えんざん を負 ふ 符号 ふごう で表 あらわ すことに対応 たいおう して、x 自身 じしん を与 あた える恒等 こうとう 変換 へんかん に正 せい 符号 ふごう を用 もち い、その結果 けっか を +x のように表 あらわ すことがある。
−
{\displaystyle -}
負 ふ 符号 ふごう
+
{\displaystyle +}
加法 かほう
x + y は x と y の和 わ を表 あらわ す
∑
{\displaystyle \textstyle \sum }
総和 そうわ
∑
k
=
1
n
a
k
:=
a
1
+
a
2
+
⋯
+
a
n
−
1
+
a
n
{\displaystyle \textstyle \sum \limits _{k=1}^{n}a_{k}:=a_{1}+a_{2}+\dotsb +a_{n-1}+a_{n}}
と定義 ていぎ され、その極限 きょくげん として定 さだ まる無限 むげん 和 わ を
∑
k
=
1
∞
a
k
≡
lim
n
→
∞
∑
k
=
1
n
a
k
{\displaystyle \textstyle \sum \limits _{k=1}^{\infty }a_{k}\equiv \lim \limits _{n\to \infty }\sum \limits _{k=1}^{n}a_{k}}
と書 か く。またある命題 めいだい P (x ) があるとき、P (x ) を満 み たすような各 かく k についての和 わ を取 と ることを
∑
P
(
k
)
a
k
{\displaystyle \textstyle \sum \limits _{P(k)}\,a_{k}}
と書 か く。
−
{\displaystyle -}
減法 げんぽう
x − y は x と y の差 さ を表 あらわ す。通常 つうじょう 、y の反 はん 数 かず −y を用 もち いて x + (−y ) と定義 ていぎ されている。
±
{\displaystyle \pm }
加法 かほう と減法 げんぽう
x ± y は x と y の和 わ と差 さ を表 あらわ す。
×
{\displaystyle \times }
乗法 じょうほう
x × y は x と y の積 せき を表 あらわ す。中黒 なかぐろ (bullet operatorまたはdot operator) を使 つか って x · y と書 か いたり、アスタリスクを使 つか って x * y とも書 か く。特 とく にアスタリスクは多 おお くのプログラミング言語 げんご において乗法 じょうほう の演算 えんざん 子 こ として用 もち いられる。
⋅
{\displaystyle \cdot }
∗
{\displaystyle *}
∙
−
1
{\displaystyle \bullet ^{-1}}
乗法 じょうほう 逆 ぎゃく 元 もと
x -1 はある数 かず x との積 せき が1 となる数 かず を表 あらわ す。1 / x と書 か かれることもある。
∏
{\displaystyle \textstyle \prod }
総 そう 乗 じょう
∑
{\displaystyle \textstyle \sum }
はたくさんの加法 かほう を一挙 いっきょ に表 あらわ すものであったが、
∏
{\displaystyle \textstyle \prod }
はたくさんの乗法 じょうほう を一挙 いっきょ に表 あらわ すものである。
∏
k
=
1
n
a
k
=
a
1
×
a
2
×
⋯
×
a
n
{\displaystyle \textstyle \prod \limits _{k=1}^{n}a_{k}=a_{1}\times a_{2}\times \dots \times a_{n}}
他 た の記法 きほう のバリエーションも
∑
{\displaystyle \textstyle \sum }
に同 おな じ。
÷
{\displaystyle \div }
除法 じょほう
x ÷ y は x を y で割 わ った商 しょう と剰余 じょうよ の組 くみ か、あるいは商 しょう を表 あらわ す。x ÷ y の商 しょう はしばしば分数 ぶんすう x / y で表 あらわ され、また斜線 しゃせん 自体 じたい を商 しょう を与 あた える演算 えんざん 子 こ と見 み なすことがある。多 おお くのプログラミング言語 げんご においては商 しょう を与 あた える演算 えんざん 子 こ として /
が定義 ていぎ されている。
/
{\displaystyle /}
!
,
{\displaystyle !,}
$
{\displaystyle \,\$}
(順 じゅん に)階 かい 乗 じょう , 超 ちょう 階 かい 乗 じょう
n ! は n の階 かい 乗 じょう を表 あらわ す。n $ は n の超 ちょう 階 かい 乗 じょう を表 あらわ す。
δ でるた
i
j
{\displaystyle \delta _{ij}}
クロネッカーのデルタ
i = j のとき 1 、i ≠ j のとき 0 。
⌊
∙
⌋
,
[
∙
]
{\displaystyle \lfloor \bullet \rfloor ,[\bullet ]}
床 ゆか 関数 かんすう
⌊
x
⌋
{\displaystyle \lfloor x\rfloor }
は x 以下 いか の最大 さいだい 整数 せいすう を表 あらわ す。
⌈
∙
⌉
{\displaystyle \lceil \bullet \rceil }
天井 てんじょう 関数 かんすう
⌈
x
⌉
{\displaystyle \lceil x\rceil }
は x 以上 いじょう の最小 さいしょう 整数 せいすう を表 あらわ す。
(
n
k
)
,
n
C
k
,
C
k
n
{\displaystyle {\binom {n}{k}},\,{}_{n}{\text{C}}_{k},\,C_{k}^{n}}
二 に 項 こう 係数 けいすう (組合 くみあわ せ )
通常 つうじょう は括弧 かっこ 書 が きで表 あらわ される。C を使 つか った記法 きほう は様々 さまざま なバリエーションがある。
記号 きごう
意味 いみ
解説 かいせつ
dim
∙
∙
{\displaystyle \dim _{\bullet }\bullet }
次元 じげん
ベクトル空間 くうかん V に対 たい し、「dim V 」は V の次元 じげん を表 あらわ す。
|
∙
|
{\displaystyle |\bullet |}
行列 ぎょうれつ 式 しき
|X | は正方 まさかた 行列 ぎょうれつ X の行列 ぎょうれつ 式 しき である。
det
(
∙
)
{\displaystyle \det(\bullet )}
tr
(
∙
)
{\displaystyle \operatorname {tr} (\bullet )}
跡 あと
tr(X ) は正方 せいほう 行列 ぎょうれつ X の跡 あと である。
t
∙
,
∙
t
{\displaystyle {}^{t}\bullet ,\bullet ^{t}}
転置 てんち
t X は行列 ぎょうれつ X の転置 てんち 行列 ぎょうれつ である。
rank
∙
{\displaystyle \operatorname {rank} \bullet }
階数 かいすう
線形 せんけい 写像 しゃぞう φ ふぁい に対 たい して、rank φ ふぁい は dim Im(φ ふぁい ) を表 あらわ す。また、行列 ぎょうれつ A に対 たい して、rank A は A の階数 かいすう を表 あらわ す。
Ker
∙
,
ker
∙
{\displaystyle \operatorname {Ker} \bullet ,\ \ker \bullet }
核 かく 、零 れい 空間 くうかん
群 ぐん や環 たまき の準 じゅん 同型 どうけい 、ベクトル空間 くうかん の間 あいだ の線形 せんけい 写像 しゃぞう φ ふぁい に対 たい して、Ker φ ふぁい はその準 じゅん 同型 どうけい の核 かく を表 あらわ す。
Im
∙
,
im
∙
{\displaystyle \operatorname {Im} \bullet ,\ \operatorname {im} \bullet }
像 ぞう
群 ぐん や環 たまき の準 じゅん 同型 どうけい 、ベクトル空間 くうかん の間 あいだ の線形 せんけい 写像 しゃぞう φ ふぁい に対 たい して、Im φ ふぁい はその準 じゅん 同型 どうけい の像 ぞう を表 あらわ す。
Hom
∙
(
∙
,
∙
)
{\displaystyle \operatorname {Hom} _{\bullet }(\bullet ,\bullet )}
準 じゅん 同型 どうけい の集合 しゅうごう
HomK (F , G ) は、作用 さよう 域 いき K のある代数 だいすう 系 けい F , G の間 あいだ の作用 さよう 準 じゅん 同型 どうけい (homomorphism ) 全体 ぜんたい からなる集合 しゅうごう を表 あらわ す。
Aut
(
∙
)
{\displaystyle \operatorname {Aut} (\bullet )}
自己 じこ 同型 どうけい 群 ぐん
Aut(G ) は、G のそれ自身 じしん に対 たい する同型 どうけい (automorphism ) 全体 ぜんたい からなる群 ぐん を表 あらわ す。
Inn
(
∙
)
{\displaystyle \operatorname {Inn} (\bullet )}
内部 ないぶ 自己 じこ 同型 どうけい 群 ぐん
Inn(G ) は、G の内部 ないぶ 自己 じこ 同型 どうけい (inner automorphism ) 全体 ぜんたい からなる群 ぐん を表 あらわ す。
End
(
∙
)
{\displaystyle \operatorname {End} (\bullet )}
自己 じこ 準 じゅん 同型 どうけい
End(G ) は、G のそれ自身 じしん に対 たい する準 じゅん 同型 どうけい (endomorphism) 全体 ぜんたい からなる集合 しゅうごう (モノイド )を表 あらわ す。
記号 きごう
意味 いみ
解説 かいせつ
⟨
∙
⟩
{\displaystyle \langle \bullet \rangle }
生成 せいせい
G を群 ぐん とすると、G の部分 ぶぶん 集合 しゅうごう S に対 たい し、⟨S ⟩ は S の生成 せいせい する部分 ぶぶん 群 ぐん を表 あらわ す。特 とく に、S が一元 いちげん 集合 しゅうごう S = {x } であるときには ⟨x ⟩ とも書 か く。これは x の生成 せいせい する巡回 じゅんかい 群 ぐん である。環 たまき やベクトル空間 くうかん などについても同様 どうよう の記法 きほう を使 つか う。
(
∙
)
{\displaystyle (\bullet )}
生成 せいせい するイデアル
(a , ...) は a , ... の生成 せいせい するイデアル
K
[
∙
]
{\displaystyle K[\bullet ]}
多項式 たこうしき 環 たまき 、生成 せいせい する環 たまき
K を可 か 換 かわ 環 たまき とするとき、K [x , ...] は K と {x , ... } を含 ふく む最小 さいしょう の環 たまき 。生成 せいせい 系 けい が不定 ふてい 元 もと のみからなれば多項式 たこうしき の環 たまき である。
K
(
∙
)
{\displaystyle K(\bullet )}
有理 ゆうり 関数 かんすう 環 たまき 、生成 せいせい する体 からだ
K を可 か 換 かわ 体 からだ とするとき、K (x , ...) は K と {x , ... } を含 ふく む最小 さいしょう の体 からだ 。生成 せいせい 系 けい が不定 ふてい 元 もと のみからなれば有理 ゆうり 式 しき の体 からだ である。
K
⟨
∙
⟩
{\displaystyle K\langle \bullet \rangle }
非 ひ 可 か 換 かわ 多項式 たこうしき 環 たまき 、生成 せいせい する環 たまき
K を非 ひ 可 か 換 かわ 環 たまき とするとき、K ⟨x , ...⟩ は K と {x , ... } を含 ふく む最小 さいしょう の環 たまき 。
統計 とうけい 学 がく の記号 きごう [ 編集 へんしゅう ]
統計 とうけい 学 がく
記号 きごう
意味 いみ
解説 かいせつ
r. v.
確 かく 率 りつ 変数 へんすう
random variable の略 りゃく
p. m. f. あるいは pmf
確 かく 率 りつ 質量 しつりょう 関数 かんすう
probability mass function の略 りゃく
p. d. f. あるいは pdf
確 かく 率 りつ 密度 みつど 関数 かんすう
probability density function の略 りゃく
∼
{\displaystyle \sim }
“確 かく 率 りつ 変数 へんすう ”が“確 かく 率 りつ 分布 ぶんぷ ”に従 したが う
X
∼
D
{\displaystyle \textstyle X\sim {\mathcal {D}}}
は確 かく 率 りつ 変数 へんすう X が確 かく 率 りつ 分布 ぶんぷ
D
{\displaystyle \textstyle {\mathcal {D}}}
に従 したが うことを表 あらわ す
i. i. d.
独立 どくりつ 同 どう 分布 ぶんぷ
independent and identically distributed の略 りゃく 。X 1 , ..., Xn i.i.d. は確 かく 率 りつ 変数 へんすう X 1 , ..., X n が同 おな じ確 かく 率 りつ 分布 ぶんぷ に独立 どくりつ に従 したが うことを表 あらわ す
P
(
∙
)
,
P
(
∙
)
{\displaystyle P(\bullet ),\mathbb {P} (\bullet )}
確 かく 率 りつ
P (E ) は事象 じしょう E の確 かく 率 りつ
E
(
∙
)
,
E
(
∙
)
{\displaystyle E(\bullet ),\mathbb {E} (\bullet )}
期待 きたい 値 ち
E (X ) は確 かく 率 りつ 変数 へんすう X の期待 きたい 値 ち 。
確 かく 率 りつ 分布 ぶんぷ に対 たい して定義 ていぎ する場合 ばあい は「平均 へいきん 」と呼 よ ばれる。
V
(
∙
)
{\displaystyle V(\bullet )}
分散 ぶんさん
V (X ) は確 かく 率 りつ 変数 へんすう X の分散 ぶんさん
Cov
(
∙
,
∙
)
{\displaystyle \operatorname {Cov} (\bullet ,\bullet )}
共 きょう 分散 ぶんさん
Cov(X , Y ) は確 かく 率 りつ 変数 へんすう X, Y の共 きょう 分散 ぶんさん
N
(
μ みゅー
,
σ しぐま
2
)
{\displaystyle N(\mu ,\sigma ^{2})}
正規 せいき 分布 ぶんぷ
平均 へいきん μ みゅー , 分散 ぶんさん σ しぐま 2 の正規 せいき 分布 ぶんぷ
ρ ろー
{\displaystyle \rho }
相関 そうかん 係数 けいすう
確 かく 率 りつ 変数 へんすう の相関 そうかん 係数 けいすう
d
s
v
{\displaystyle dsv}
代表 だいひょう 値 ち
dsvはdescriptive statistics valueから来 き ている。
m
e
d
i
a
n
{\displaystyle median}
中央 ちゅうおう 値 ち
メジアン、メディアン、メデアンとも呼 よ ぶ。
r
a
n
g
e
{\displaystyle range}
範囲 はんい
レンジとも呼 よ ぶ。
m
o
d
e
{\displaystyle mode}
最 さい 頻 しき 値 ね
モードとも呼 よ ぶ。
^ 数学 すうがく においては、各々 おのおの の記号 きごう はそれ単独 たんどく では「意味 いみ 」を持 も たないものと理解 りかい される。それらは常 つね に、数式 すうしき あるいは Well-formed formula として文脈 ぶんみゃく (時 とき には暗黙 あんもく のうちに掲 かか げられている、前提 ぜんてい や枠組 わくぐ み)に即 そく して評価 ひょうか をされて初 はじ めて、値 ね として意味 いみ を生 しょう じるのである。ゆえにここに掲 かか げられる意味 いみ は慣用 かんよう 的 てき な一 いち 例 れい に過 す ぎず絶対 ぜったい ではないことに事前 じぜん の了解 りょうかい が必要 ひつよう である。記号 きごう の「読 よ み」は記号 きごう の見 み た目 め やその文脈 ぶんみゃく における意味 いみ 、あるいは記号 きごう の由来 ゆらい (例 たと えばエポニム )など便宜 べんぎ 的 てき な都合 つごう (たとえば、特定 とくてい のグリフをインプットメソッド を通 つう じてコードポイントを指定 してい して利用 りよう するために何 なん らかの呼称 こしょう を与 あた えたりすること)などといったものに従 したが って生 しょう じるために、「記号 きごう 」と「読 よ み」との間 あいだ には相関 そうかん 性 せい を見 み いだすことなく分 わ けて考 かんが えるのが妥当 だとう である。
^ 言語 げんご によっては %
をエスケープ する必要 ひつよう があり、たとえばR言語 げんご では %%
が用 もちい られる。