歩ふ闡

歩ふ璣
呉ご→西にし晋すすむ 都みやこ督ただし西陵せいりょう諸しょ軍事ぐんじ・衛まもる将軍しょうぐん・儀ただし同どう三さん司し・侍さむらい中ちゅう・領りょう交州牧まき・宜むべ都みやこ公こう
出生しゅっしょう	生年せいねん不ふ詳しょう 徐じょ州しゅう臨淮郡ぐん淮陰県けん
死去しきょ	273年ねん 荊州宜むべ都みやこ郡ぐん西陵せいりょう県けん
拼音	bù chǎn
主君しゅくん	孫まご皓あきら→司馬しば炎えん

歩ふ 闡（ほ せん）は、中国ちゅうごくの三さん国こく時代じだいから西にし晋すすむ時代じだいにかけての武将ぶしょう。本ほん貫ぬきは徐じょ州しゅう臨淮郡ぐん淮陰県けん。『三国志さんごくし』呉ご書しょに伝つてのある歩ふ騭の庶子しょし。

生涯しょうがい

父ちちの歩ふ騭の代だいから呉ごに仕つかえた。兄あにの歩ふ協きょうが没ぼっすると西陵せいりょう督とくの職しょくを継つぎ、また昭武あきたけ将軍しょうぐん・西にし亭てい侯こうを加くわえられた。

甘露かんろ元年がんねん（265年ねん）9月がつ、歩ふ闡の上表じょうひょうに従したがって、武たけ昌あきらへの遷都せんとが行おこなわれた。

鳳凰ほうおう元年がんねん（272年ねん）8月がつ、中央ちゅうおうへの召還しょうかんとなる繞にょう帳ちょう督とく転任てんにんを命めいじられる。代々だいだい西陵せいりょうの地ちにあった歩ふ闡はこれを、自みずからの職しょくを奪うばうものと考かんがえ、同年どうねん9月がつ、呉ごに反旗はんきを翻ひるがえし、西陵せいりょう城じょうに籠城ろうじょうする。また甥おいの歩ふ璣・歩ふ璿を西にし晋すすむに降伏ごうぶくの使者ししゃとして送おくり、歩ふ闡は都みやこ督ただし西陵せいりょう諸しょ軍事ぐんじ・衛まもる将軍しょうぐん・儀ぎ同どう三さん司つかさ・侍さむらい中ちゅう・仮かり節ふし・領りょう交州牧まきに任にんじられ、宜むべ都と公こうに封ふうじられた。

西にし晋すすむでは車くるま騎き将軍しょうぐんの羊ひつじ祜、荊州刺史ししの楊肇らを救援きゅうえんに派遣はけんしたが、呉ごの陸りく抗こうの采配さいはいにより撃退げきたいされる。同年どうねん12月がつ（273年ねん年始ねんし）、陸りく抗こうの攻撃こうげきにより西陵せいりょう城じょうは陥落かんらくし、歩ふ闡らの一族いちぞくは族ぞく誅となった。西にし晋すすむに人質ひとじちとして残のこっていた歩ふ璿がただ一人ひとり生いき延のび、祖先そせんの祭祀さいしを継ついだ。

詳細しょうさいは「西陵せいりょうの戦たたかい」を参照さんしょう

出典しゅってん

• 陳ちん寿ひさし撰えらべ、裴松之の注ちゅう『三国志さんごくし』呉ご書しょ 歩ふ騭伝及および付づけ歩ふ闡伝　s:zh:三國志さんごくし/卷まき52#歩ふ騭