日本にっぽんのラムサール条約じょうやく登録とうろく地ち一覧いちらん

本ほん項こうでは、日本にっぽんのラムサール条約じょうやく登録とうろく地ちの一覧いちらんを示しめす。

日本にっぽんは、1980年ねん10月がつ17日にちにラムサール条約じょうやくに加入かにゅうした。2021年ねん12月がつ現在げんざい、日本にっぽんにおけるラムサール条約じょうやく登録とうろく地ちは53か所しょ、総そう面積めんせきは155,174 haである。

一覧いちらん

• 「no.」（サイトナンバー）はラムサール条約じょうやく事務じむ局きょく公式こうしきサイトにより設定せっていされた登録とうろく番号ばんごうである。
• 「登録とうろく名めい」のうち英語えいご名めいは、ラムサール条約じょうやく事務じむ局きょく公式こうしきサイトの解説かいせつページの名称めいしょうに基もとづく。

no.	登録とうろく名めい	所在地しょざいち	面積めんせき (ha)	登録とうろく年月日ねんがっぴ	湿地しっちタイプ	説明せつめい	他たの指定してい	画像がぞう
205	くしろしつげん釧路くしろ湿原しつげん Kushiro-shitsugen	01北海道ほっかいどう釧路くしろ市し、釧路くしろ町まち、標茶しべちゃ町まち、鶴居つるい村むら 北緯ほくい43度ど09分ふん 東経とうけい144度ど25分ふん	7863	1980年ねん6月がつ17日にち	低層ていそう湿原しつげん、淡水たんすい湖みずうみ、河川かせん	日本にっぽん最大さいだい級きゅうの泥炭でいたん湿原しつげんで、釧路くしろ川がわ、久著呂川くちょろかわ、雪裡川せつりがわなどが流ながれ、東部とうぶにはシラルトロ湖こ、塘路湖とうろこ、達古武たつこぶ湖この3つの淡水たんすい湖沼こしょうがある。大だい部分ぶぶんがヨシ、スゲの群落ぐんらくとハンノキからなる低層ていそう湿原しつげんで、残のこりの20%はヌマガヤ、ヤチヤナギの中間ちゅうかん湿原しつげんとミズゴケの群落ぐんらくを主おもとする高層こうそう湿原しつげんである。高層こうそう湿原しつげんにはトキソウ、サワラン、ホロムイソウなど、湖沼こしょうにはセキショウモ、タヌキモ、ネムロコウホネ、ミツガシワ、クシロハナシノブなどの植物しょくぶつが生息せいそくしている。タンチョウ、オジロワシ、オオワシ、キタサンショウウオの生息せいそく地ちであり、一部いちぶの爬虫類はちゅうるい、トンボ、イトトンボや植物しょくぶつの日本にっぽん国内こくないで唯一ゆいいつの生息せいそく地ちでもある。	国立こくりつ公園こうえん、国くに指定してい天然記念物てんねんきねんぶつ、国くに指定してい鳥獣ちょうじゅう保護ほご区く
318	いずぬまうちぬま伊豆沼いずぬま・内沼うちぬま Izu-numa and Uchi-numa	04宮城みやぎ県けん栗原くりはら市し、登米とよね市し 北緯ほくい38度ど43分ふん 東経とうけい141度ど06分ふん	559	1985年ねん9月がつ13日にち	淡水たんすい湖みずうみ	迫川はさまがわの沖積ちゅうせき平野へいやにある互たがいにつながっている2つの淡水たんすい湖みずうみ。ヨシ、マコモ、オギ、ハス、ヒシ、ガガブタ、アサザなどの水生すいせい植物しょくぶつ、コイ、フナ、ゼニタナゴ、ミナミメダカ、ジュズカケハゼなどの魚類ぎょるいとオオセスジイトトンボ、チョウトンボ、コフキトンボなどのトンボの生息せいそく地ちであり、冬ふゆはマガン、オオハクチョウ、コハクチョウの越冬えっとう地ちである。	国くに指定してい自然しぜん環境かんきょう保全ほぜん地域ちいき、国くに指定してい鳥獣ちょうじゅう特別とくべつ保護ほご地区ちく
439	くっちゃろこクッチャロ湖くっちゃろこ Kutcharo-ko	01北海道ほっかいどう浜頓別はまとんべつ町まち 北緯ほくい45度ど09分ふん 東経とうけい142度ど19分ふん	1607	1989年ねん7月がつ6日にち	汽水湖みずうみ、低層ていそう湿原しつげん	トドマツ、アカエゾマツなどの針葉樹しんようじゅ林りんに囲かこまれる日本にっぽん最さい北きたの湖みずうみで、互たがいにつながっている大沼おおぬまと小沼おぬまの2つの湖みずうみからなる。ヨシ、ヤハズカワツルモ、タテヤママリモなどの水生すいせい植物しょくぶつが生はえている。コハクチョウなどの渡わたり鳥どりの重要じゅうような中継ちゅうけい地ちと越冬えっとう地ちであり、オジロワシ、オオワシにとっても重要じゅうような生息せいそく地ちの1つである。湖みずうみにはスジエビ、シジミ、ワカサギの漁業ぎょぎょうが行おこなわれる。	自然しぜん公園こうえん、国くに指定してい鳥獣ちょうじゅう特別とくべつ保護ほご地区ちく
539	うとないこウトナイ湖こ Utonai-ko	01北海道ほっかいどう苫小牧とまこまい市し 北緯ほくい42度ど42分ふん 東経とうけい141度ど43分ふん	510	1991年ねん12月12日にち	淡水たんすい湖みずうみ、湖岸こがん河川かせん流域りゅういきの低湿ていしつ地ち	美々川びびがわの氾濫はんらん原ばらの勇払ゆうふつ原野げんやにある淡水たんすい湖みずうみで、かつては入いり江えであった。湖みずうみはヨシ、スゲ、マコモ、フトイ、コウホネ、ヒシの生はえる湿地しっちとハンノキ、ツルウメモドキ、エゾノコリンゴの生はえる林はやしに囲かこまれている。日本にっぽんでマガン、ヒシクイ、オオハクチョウ、コハクチョウの有数ゆうすうの中継ちゅうけい地ちと越冬えっとう地ちであり、湿地しっちはノゴマの繁殖はんしょく地ちで、周辺しゅうへんの森林しんりんはオジロワシ、オオワシの越冬えっとう地ちである。	国くに指定してい鳥獣ちょうじゅう特別とくべつ保護ほご地区ちく
613	きりたっぷしつげん霧多布きりたっぷ湿原しつげん Kiritappu-shitsugen	01北海道ほっかいどう浜中はまなか町まち 北緯ほくい43度ど04分ふん 東経とうけい145度ど04分ふん	2504	1993年ねん6月がつ10日とおか	塩性えんせい湿地しっち、汽水湖みずうみ、河川かせん、高層こうそう湿原しつげん、低層ていそう湿原しつげん	太平洋たいへいように面めんした琵琶瀬湾びわせわんと浜中湾はまなかわんの海岸かいがん線せんに沿そって広ひろがる湿原しつげん。中心ちゅうしん部ぶに泥炭でいたん地ち、北部ほくぶにミズゴケとスゲの湿原しつげん、南部なんぶにヨシの群落ぐんらくがそれぞれ分布ぶんぷする。中なかにはエゾツルキンバイやアッケシソウなどの塩生しょうぶ植物しょくぶつが生息せいそくする感かん潮しお河川かせんの琵琶瀬川びわせかわが流ながれ、西側にしがわに火散布沼ひちりっぷぬまと藻散布沼もちりっぷぬまがある。湿原しつげんにワタスゲ、ヒオウギアヤメ、クシロハナシノブ、ノハナショウブ、ハマナスなどの植物しょくぶつが生はえ、タンチョウやエゾシカなどが生息せいそくしている。	国くに指定してい鳥獣ちょうじゅう特別とくべつ保護ほご地区ちく、国定こくてい公園こうえん、天然記念物てんねんきねんぶつ
614	あっけしこべかんべうししつげん厚岸湖あっけしこ・別寒辺牛べかんべうし湿原しつげん Akkeshi-ko and Bekambeushi-shitsugen	01北海道ほっかいどう厚岸あっけし町まち 北緯ほくい43度ど03分ふん 東経とうけい144度ど54分ふん	5277	1993年ねん6月がつ10日とおか	汽水湖みずうみ、塩性えんせい湿地しっち、低層ていそう湿原しつげん、高層こうそう湿原しつげん、河川かせん	別寒辺牛川べかんべうしかわ流域りゅういきにある湿地しっちと河口かこうの汽水湖みずうみ。大だい部分ぶぶんはヨシ、スゲ、ハンノキからなる低層ていそう湿原しつげんであるが、約やく110 haの高層こうそう湿原しつげんもある。厚岸あっけし湖畔こはんの塩性えんせい湿地しっちにはアッケシソウなどの塩生しょうぶ植物しょくぶつの群落ぐんらくがあり、湖みずうみ中ちゅうではサンマ、サケ、マス、コンブの水揚みずあげとカキ、アサリの養殖ようしょくが行おこなわれる。一帯いったいはオオハクチョウ、オオワシ、オジロワシ、タンチョウの生息せいそく地ちでもある。	厚岸あっけし道どう立りつ自然しぜん公園こうえん特別とくべつ地区ちく、国くに指定してい鳥獣ちょうじゅう特別とくべつ保護ほご地区ちく、天然記念物てんねんきねんぶつ
615	やつひがた谷津たにつ干潟ひがた Yatsu-higata	12千葉ちば県けん習志野ならしの市し 北緯ほくい35度ど40分ふん 東経とうけい140度ど00分ふん	40	1993年ねん6月がつ10日とおか	干潟ひかた	東京とうきょう湾わんにつながる谷津やづ干潟ひがたは満潮まんちょう時じに水没すいぼつされ、プランクトン、エビ、カニ、貝かい、ゴカイ、魚さかなが生息せいそくしており、シギ類るい・チドリ類るいにとっては重要じゅうような中継ちゅうけい地ちである。周辺しゅうへんは住宅じゅうたく地ちと工業こうぎょう地帯ちたいである。	国くに指定してい鳥獣ちょうじゅう保護ほご区く
616	かたのかもいけ片野かたの鴨池かもいけ Katano-kamoike	17石川いしかわ県けん加賀かが市し 北緯ほくい36度ど19分ふん 東経とうけい136度ど17分ふん	10	1993年ねん6月がつ10日とおか	淡水たんすい湖みずうみ、水田すいでん	加賀かが市しの西部せいぶ、日本海にほんかいの海岸かいがんから約やく1km離はなれた内陸ないりくにある淡水たんすいの池いけと周辺しゅうへんの沼地ぬまちからなる。池いけにはヒシ、コウホネ、マコモ、ミズアオイなどが自生じせいしており、周囲しゅういにアカマツ、コナラ、タブノキ、スダジイの林はやしがある。マガモ、トモエガモ、マガン、ヒシクイ、オオタカ、クマタカ、オジロワシなどの越冬えっとう地ちであり、古ふるくから坂さか網もう（投網なげあみ）によるカモ猟りょうが行おこなわれる。	国くに指定してい鳥獣ちょうじゅう特別とくべつ保護ほご地区ちく、国定こくてい公園こうえん、国くに指定してい天然記念物てんねんきねんぶつ
617	びわこ琵琶湖びわこ Biwa-ko	25滋賀しが県けん大津おおつ市し、彦根ひこね市し、長浜ながはま市し、近江八幡おうみはちまん市し、草津くさつ市し、守山もりやま市し、野洲やす市し、高島たかしま市し、米原まいばら市し、東ひがし近江おうみ市し 北緯ほくい35度ど15分ふん 東経とうけい136度ど04分ふん	65984	1993年ねん6月がつ10日とおか	淡水たんすい湖みずうみ、低層ていそう湿原しつげん	日本にっぽん最大さいだいの淡水たんすい湖こ、世界せかいで3番目ばんめに古ふるい湖みずうみである。ヨシの群落ぐんらくがある内うち湖こ、西にしの湖こは2008年ねん10月がつに拡大かくだい登録とうろくされた。固有こゆう種しゅとしてはホンモロコ、ビワマス、ビワコオオナマズなどの17種しゅの魚類ぎょるい、セタシジミ、イケチョウガイなど約やく30種しゅの淡水たんすい貝類かいるいが生息せいそくしている。ガンカモ類るいの重要じゅうような越冬えっとう地ちでもある。コアユや鮒ふな寿司ずしの原料げんりょうとなるニゴロブナの漁業ぎょぎょうのほか、稚ややアユや淡水たんすい真珠しんじゅの養殖ようしょくも行おこなわれる。	国定こくてい公園こうえん、国くに指定してい鳥獣ちょうじゅう保護ほご区く
820	さかた佐潟さがた Sakata	15新潟にいがた県けん新潟にいがた市し 北緯ほくい37度ど49分ふん 東経とうけい138度ど52分ふん	76	1996年ねん3月がつ28日にち	淡水たんすい湖みずうみ	西にし区くの赤塚あかつかにある上うえ潟かたと下した潟かたの2つの潟かた湖こと周辺しゅうへんの湿地しっちからなる。過去かこは汽水湖みずうみであったが、現在げんざいは海うみから切きり離はなされ淡水たんすい湖ことなった。ヒシなどが湖みずうみを覆おおい、周囲しゅういに松原まつばらが生はえている。冬ふゆでは全面ぜんめん結氷けっぴょうしないため、コハクチョウ、マガン、ヒシクイの重要じゅうような越冬えっとう地ちである。古ふるくから灌漑かんがい用水ようすいとして利用りようされ、「潟かた普請ふしん」（水草みずくさの刈かり取とり、堆積たいせき土砂どしゃの除去じょきょなどの掃除そうじ）も定期ていき的てきに行おこなわれた。	国くに指定してい鳥獣ちょうじゅう保護ほご区く、国定こくてい公園こうえん、都市とし公園こうえん
996	まんこ漫湖 Manko	47沖縄おきなわ県けん那覇なは市し、豊見城とみぐすく市し 北緯ほくい26度ど11分ふん 東経とうけい127度ど41分ふん	58	1999年ねん5月がつ15日にち	河口かこう干潟ひかた、マングローブ林りん	沖縄おきなわ本島ほんとう南部なんぶの国場川こくばがわと饒波川のはがわの合流ごうりゅう点てんに形成けいせいされた河口かこう干潟ひがた。海うみから3 km離はなれた内陸ないりくに位置いちするが、潮汐ちょうせきの影響えいきょうを受うけており、干潮かんちょう時じには干潟ひがたが出現しゅつげんする。干潟ひがたには汽水域すいいき特有とくゆうの稚魚ちぎょやゴカイなどの底そこ生せい生物せいぶつが多おおく生息せいそくしているため、ムナグロ、ハマシギ、ダイシャクシギ、ホウロクシギ、クロツラヘラサギ、ズグロカモメなど、多おおくのシギチドリ類るいが飛来ひらいする。近年きんねんはメヒルギのマングローブが拡大かくだいし、水鳥みずとりの生息せいそく場所ばしょを圧迫あっぱくするため、一部いちぶの伐採ばっさいが行おこなわれる。	国くに指定してい鳥獣ちょうじゅう特別とくべつ保護ほご地区ちく
1200	ふじまえひがた藤前ふじまえ干潟ひがた Fujimae-Higata	23愛知あいち県けん名古屋なごや市し、飛島とびしま村むら 北緯ほくい35度ど04分ふん 東経とうけい136度ど49分ふん	323	2002年ねん11月18日にち	河口かこう干潟ひかた	伊勢湾いせわんの最奥さいおう部ぶに注そそぐ庄内川しょうないがわ、新川しんかわ、日光にっこう川がわの河口かこう部ぶにある干潟ひがた。植生しょくせいは見みられないが、絶滅ぜつめつ危惧きぐ種しゅのエドハゼが生息せいそくするほか、ゴカイや貝類かいるいなどの底そこ生せい動物どうぶつが豊富ほうふである。干潟ひがたは東ひがしアジア・オーストラリア地域ちいきフライウェイ沿ぞいの重要じゅうような中継ちゅうけい地ちであり、ハマシギ、ダイゼン、ダイシャクシギ、オオソリハシシギ、カラフトアオアシシギ、サンカノゴイ、ツクシガモ、コアジサシなどの鳥類ちょうるいが訪おとずれる。	国くに指定してい鳥獣ちょうじゅう特別とくべつ保護ほご地区ちく
1201	みやじまぬま宮島みやじま沼ぬま Miyajima-numa	01北海道ほっかいどう美唄びばい市し 北緯ほくい43度ど19分ふん 東経とうけい141度ど43分ふん	41	2002年ねん11月18日にち	淡水たんすい湖みずうみ	近ちかくを流ながれる石狩川いしかりがわが残のこした小ちいさな淡水たんすい湖みずうみで、周辺しゅうへんの水田すいでんのため池いけとして利用りようされている。岸辺きしべにヨシ、沼ぬまにマコモやヒシが生はえている。日本にっぽん国内こくないで越冬えっとうするカモ科かのガン、カモ、ハクチョウなどの最もっとも重要じゅうような中継ちゅうけい地ちの1つであり、春はるに5万まん羽わ以上いじょうのマガンが立たち寄よる。	国くに指定してい鳥獣ちょうじゅう特別とくべつ保護ほご地区ちく
1540	あかんこ阿寒湖あかんこ Akan-ko	01北海道ほっかいどう釧路くしろ市し 北緯ほくい43度ど27分ふん 東経とうけい144度ど06分ふん	1318	2005年ねん11月8日にち	淡水たんすい湖みずうみ（カルデラ湖みずうみ）	活火山かっかざんの雌阿寒岳めあかんだけと雄阿寒岳おあかんだけの間あいだにあるカルデラ湖みずうみで、昔むかしの古こ阿寒湖あかんこが火山かざん活動かつどうにより縮小しゅくしょうしたものである。湖みずうみ中ちゅうには特別とくべつ天然記念物てんねんきねんぶつのマリモが北部ほくぶに群生ぐんせいしており、ヒメフラスコモ、カタシャジクモ、シャジクモなどの希少きしょうな藻類そうるいも生息せいそくしている。湖みずうみは日本にっぽん最大さいだい級きゅうの淡水魚たんすいぎょであるイトウやベニザケ、ヒメマス、カワシンジュガイの重要じゅうような生息せいそく地ちであり、クマゲラ、ヒグマ、エゾシカなどの65種しゅの鳥類ちょうるいと24種しゅの哺乳類ほにゅうるいも湖みずうみの生態せいたい系けいに依存いぞんしている。湖みずうみの周囲しゅういの山々やまやまにはエゾマツ、トドマツ、ミズナラ、カツラの混交こんこう林りんとハイマツ、ガンコウランなどの高山たかやま植物しょくぶつが生はえている。	国立こくりつ公園こうえん
1541	あきよしだいちかすいけい秋吉台あきよしだい地下水ちかすい系けい Akiyoshidai Groundwater System	35山口やまぐち県けん美祢みね市し 北緯ほくい34度ど15分ふん 東経とうけい131度ど18分ふん	563	2005年ねん11月8日にち	地下ちか水系すいけい、カルスト	本州ほんしゅうの西部せいぶに位置いちする日本にっぽん最大さいだいのカルスト地形ちけい。嘉万かまポリエに位置いちする1.3万まんhaの緩ゆるやかなカルスト台地だいちの下したに秋芳しゅうほう洞ほら、大正たいしょう洞ほら、景けい清きよし洞ほらの3つの洞窟どうくつが形成けいせいされており、地下水ちかすい系けいが発達はったつし、厚東川こうとうがわ流域りゅういきの地下水ちかすい涵養かんよう地ちとして機能きのうしている。台地だいちの上うえには多数たすうの石灰岩せっかいがん柱ばしら（カレンフェルト）と数すう千せん個このドリーネがあり、「帰かえり水すい」というウバーレには降雨こううにより一時いちじ湖みずうみが現あらわれることもある。洞窟どうくつ内ないにはアキヨシシロアヤトビムシ、アキヨシメクラツチカニムシ、数すう種しゅの貝類かいるいやキクガシラコウモリ、ユビナガコウモリなどのコウモリが多おおく生息せいそくしている。	国定こくてい公園こうえん
1542	ふうれんこしゅんくにたい風蓮湖ふうれんこ・春はる国こく岱 Furen-ko and Shunkuni-tai	01北海道ほっかいどう根室ねむろ市し、別海べっかい町まち 北緯ほくい43度ど18分ふん 東経とうけい145度ど21分ふん	6139	2005年ねん11月8日にち	汽水湖みずうみ、藻も場じょう、干潟ひかた、砂州さす、低層ていそう湿原しつげん	風蓮湖ふうれんこは根室半島ねむろはんとうの付つけ根ねにある海うみ跡あと湖こで、13本ほんの川かわが流ながれ込こみ、特とくに風蓮川ふうれんかわの河口かこうには広大こうだいな塩性えんせい湿地しっちが発達はったつしている。南側みなみがわから延のびる春はる国こく岱は風蓮湖ふうれんことオホーツク海かいを隔へだてており、アカエゾマツ林はやしに覆おおわれる年代ねんだいの違ちがう3列れつの古代こだい砂丘さきゅうからなる。地域ちいきにはオオハクチョウ、ヒシクイ、ヒドリガモ、スズガモ、キアシシギなど多おおくの渡わたり鳥どりが飛来ひらいし、ヘラシギ、オジロワシ、オオワシ、クマゲラ、シマフクロウ、タンチョウなどの希少きしょう種しゅの鳥類ちょうるいが観察かんさつできる。風蓮湖ふうれんこにはホッキガイ、アサリ、コマイ、ワカサギなどの漁業ぎょぎょうが行おこなわれる。	国くに指定してい鳥獣ちょうじゅう保護ほご区く、野鳥やちょう保護ほご区く
1543	ほとけぬま仏ふつ沼ぬま Hotokenuma	02青森あおもり県けん三沢みさわ市し 北緯ほくい40度ど40分ふん 東経とうけい141度ど22分ふん	222	2005年ねん11月8日にち	低層ていそう湿原しつげん	下北半島しもきたはんとうの付つけ根ねの太平洋たいへいよう岸きしにあり、小川原湖おがはちこと東側ひがしがわの海岸かいがん砂丘さきゅうに挟はさまれる場所ばしょにある。元々もともとはラグーンで、干拓かんたく事業じぎょうを経へて農地のうち化かの計画けいかくがあったが、計画けいかくが一時いちじ停止ていしされた後のちは三沢みさわ市しが所有しょゆうする荒地あれちとなり、現在げんざいはヨシが優ゆう占うらない種しゅの低層ていそう湿原しつげんである。仏ふつ沼ぬまは全ぜん世界せかいに2500羽わほどしかいないオオセッカの繁殖はんしょく地ちとして注目ちゅうもくを集あつめており、オオヨシゴイ、チュウヒ、コジュリン、シマクイナ、コヨシキリなどの草原そうげん性せい鳥類ちょうるいの繁殖はんしょく地ちであるほか、オジロワシ、オオワシなどの鳥類ちょうるいとハッチョウトンボ、カラカネイトトンボ、ゴマシジミなどの昆虫こんちゅう類るいも見みられる。	国くに指定してい鳥獣ちょうじゅう保護ほご区く
1544	いむたいけ藺牟田池いむたいけ Imuta-ike	46鹿児島かごしま県けん薩摩さつま川内せんだい市し 北緯ほくい31度ど49分ふん 東経とうけい130度ど28分ふん	60	2005年ねん11月8日にち	淡水たんすい湖みずうみ（火口湖かこうこ）、低層ていそう湿原しつげん	小ちいさな火山かざん群ぐんに囲かこまれる藺牟田池いむたいけは飯盛山いいもりさんの火口湖かこうこ。湖水こすいは流ながれ出だした後のち、川内川かわうちがわに流ながれ込こむ。池いけの北西ほくせい部ぶには泥炭でいたんの浮島うきしまの植物しょくぶつ群落ぐんらくがあり、島しまにはツルヨシ、マコモ、ヒツジグサが生はえる。池いけにはベッコウトンボ、オオヤマトンボ、マイコアカネ、ベニトンボ、チョウトンボを含ふくむ多おおくの種類しゅるいのトンボの重要じゅうような生息せいそく地ちであり、カルガモ、カイツブリなどの水鳥みずとりとメダカ、オイカワなどの魚類ぎょるいの生息せいそく地ちでもある。	国くに指定してい生息せいそく地ち等とう保護ほご区く、国くに指定してい天然記念物てんねんきねんぶつ
1545	かぶくりぬましゅうへんすいでん蕪栗沼かぶくりぬま・周辺しゅうへん水田すいでん Kabukuri-numa and the surrounding rice paddies	04宮城みやぎ県けん栗原くりはら市し、登米とよね市し、大崎おおさき市し 北緯ほくい38度ど37分ふん 東経とうけい141度ど06分ふん	423	2005年ねん11月8日にち	堰せき止とめ湖みずうみ、低層ていそう湿原しつげん、水田すいでん	迫川はさまがわ流域りゅういきの仙北せんぼく平野へいやの氾濫はんらん原ばらにある堰せき止とめ湖みずうみの蕪栗沼かぶくりぬまと周辺しゅうへんの水田すいでん地帯ちたいからなる。かつては1,000 haを超こえる沼ぬまであったが、干拓かんたくにより一旦いったん水田すいでんに変かわった後のち、うち150 haが再ふたたび沼ぬまになっている。沼ぬまにはマコモ、ヨシ、ヤナギのような典型てんけい的てきな低地ていち性せいの植生しょくせいが生息せいそくしており、絶滅ぜつめつ危惧きぐ種しゅのトネハナヤスリ、マイヅルテンナンショウ、タコノアシ、ミズアオイが生はえている。マガン、オオヒシクイ、オオハクチョウ、シジュウカラガン、ハクガンの最大さいだい級きゅうの越冬えっとう地ちと中継ちゅうけい地ちの1つであり、トモエガモ、コガモ、オナガガモなどのカモ類るいや22種しゅのトンボと様々さまざまな淡水魚たんすいぎょも見みられる。ガンカモ類るいのねぐら確保かくほなどのために、冬期とうきに田たんぼに水みずが張はられる。	国くに指定してい鳥獣ちょうじゅう保護ほご区く
1546	けらましょとうかいいき慶けい良りょう間あいだ諸島しょとう海域かいいき Keramashoto Coral Reef	47沖縄おきなわ県けん渡嘉敷とかしき村むら、座間味ざまみ村むら 北緯ほくい26度ど12分ふん 東経とうけい127度ど21分ふん	8290	2005年ねん11月8日にち	サンゴ礁さんごしょう	2005年ねんに渡嘉敷島とかしきじまの西岸せいがんと座間味島ざまみじま・阿嘉島あかじま間あいだの海域かいいきの353 haの面積めんせきがラムサール条約じょうやく湿地しっちに指定していされたが、2015年ねんに慶けい良りょう間あいだ諸島しょとう国立こくりつ公園こうえん内ないの海域かいいき公園こうえんエリアの範囲はんいである8290 haに大幅おおはばに拡大かくだいされた。生物せいぶつ地理ちり学がく的てき地域ちいきである琉球りゅうきゅう諸島しょとうのサンゴ礁さんごしょう生態せいたい系けいの代表だいひょうとして、生物せいぶつ多様たよう性せいに富とんでいる。板いた状じょう、枝えだ状じょう、角かく状じょう、塊状かいじょうのミドリイシなどの造みやつこ礁サンゴが水中すいちゅうに密集みっしゅうし、14科か59属ぞくの248種しゅはここで見みつける。スズメダイ、カクレクマノミ、チョウチョウウオ、ベラなど約やく360種しゅの魚類ぎょるいの生息せいそくする場所ばしょであり、絶滅ぜつめつ危惧きぐ種しゅのタイマイ、アオウミガメ、アカウミガメなども生息せいそくしている。	国立こくりつ公園こうえん、海域かいいき公園こうえん
1547	くじゅうぼうがつるたでわらしつげんくじゅう坊ぼうガツル・タデ原げん湿原しつげん Kuju Bogatsuru and Tadewara-shitsugen	44大分おおいた県けん竹田たけだ市し、九重くじゅう町まち 北緯ほくい33度ど06分ふん 東経とうけい131度ど15分ふん	91	2005年ねん11月8日にち	中間ちゅうかん湿原しつげん	霧島きりしま火山かざん帯たいにある九重山くじゅうさんの山頂さんちょう付近ふきんと山麓さんろくにはミズゴケの泥炭でいたん地ちからなる日本にっぽん最大さいだい級きゅうの山岳さんがく地帯ちたいの中層ちゅうそう湿原しつげんがある。坊ぼうガツルは三俣山みつまたやま、平治岳へいじだけ、大船山おおふなやまに囲かこまれる山間さんかんの盆地ぼんちにあり、タデ原ばらは火山かざん地形ちけいの扇状地せんじょうちにある。湿原しつげんにはツクシフウロ、シムラニンジン、オオミズゴケなどの希少きしょう種しゅを含ふくむ74種しゅのシダ植物しょくぶつと493種しゅの種子しゅし植物しょくぶつが生はえる。湿原しつげんとその周辺しゅうへんにヨシ、ヌマガヤ、ススキ、ノリウツギ、クロマツ、ミヤマキリシマなどの植物しょくぶつが生はえ、動物どうぶつとしてはイヌワシ、クマタカ、ハヤブサが見みられる。地元じもとの人々ひとびとは植生しょくせいを維持いじするために、春はるに野焼のやきを行おこない、湿地しっちの森林しんりん化かを防ふせぐ。	国立こくりつ公園こうえん
1548	くしもとえんがんかいいき串本くしもと沿岸えんがん海域かいいき Kushimoto Coral Communities	30和歌山わかやま県けん串本くしもと町まち 北緯ほくい33度ど27分ふん 東経とうけい135度ど46分ふん	574	2005年ねん11月8日にち	非ひサンゴ礁さんごしょう域いきのサンゴ群集ぐんしゅう	錆さび浦うら、潮岬しおのみさき西岸せいがん、通夜島つやしまの3つの地区ちくからなる。紀伊きい半島はんとうの南端なんたんに位置いちするが、黒潮くろしおは流ながれるため、造みやつこ礁サンゴを中心ちゅうしんとした熱帯ねったい生物せいぶつの群集ぐんしゅうが形成けいせいしている。優ゆう占うらない種しゅのクシハダミドリイシは高たかい栄養えいよう生産せいさん性せいと地形ちけい形成けいせい力りょくを有ゆうし、外見がいけんも美うつくしい板いた状じょうであるため、観光かんこう資源しげんとしても重要じゅうようである。また、この地域ちいきはキクメイシ類るいも多おおく、通夜島つやしまは熱帯ねったい種しゅのオオナガレハナサンゴの日本にっぽん国内こくない最大さいだいの生息せいそく地ちと世界せかい最北端さいほくたんの分布ぶんぷ地ちでもある。	吉野よしの熊野くまの国立こくりつ公園こうえん
1549	みかたごこ三さん方ぽう五ご湖こ Mikata-goko	18福井ふくい県けん若狭わかさ町まち、美浜みはま町まち 北緯ほくい35度ど34分ふん 東経とうけい135度ど52分ふん	1110	2005年ねん11月8日にち	汽水湖みずうみ	若狭湾わかさわんに突出とっしゅつする常神つねかみ半島はんとうの付つけ根ねにあり、梅丈岳ばいじょうだけなどの緩ゆるやかな丘陵きゅうりょうに囲かこまれる5つの汽水湖みずうみと淡水たんすい湖みずうみの集あつまり、地元じもとでは「五色ごしきの湖みずうみ」と呼よばれる。湖みずうみは水路すいろでつながっているが、塩分えんぶん濃度のうど、面積めんせき、水深すいしんが異ことなるため、淡水魚たんすいぎょ、汽水魚ぎょ、回遊かいゆう魚ぎょなど多様たような魚類ぎょるいが生息せいそくしている。三方湖みかたこにハス、ナガブナ、コイ、フナ、モロコ、ワカサギ、ウナギなどの淡水魚たんすいぎょ、日向湖ひるがこにコノシロ、サッパ、ウルメイワシ、サヨリなどの海水かいすい魚ぎょがそれぞれ生息せいそくしており、うちハス、タモロコ、イチモンジタナゴ、ナガブナなどは日本にっぽんの固有こゆう種しゅである。生息せいそくする植物しょくぶつは主おもにヨシ、マコモ、ヒシ、ヒルムシロ、シログワイである。日向湖ひるがこを除のぞく4つの湖みずうみは水鳥みずとりとミサゴの越冬えっとう地ちである。	国定こくてい公園こうえん
1550	なぐらあんぱる名蔵なぐらアンパル Nagura Amparu	47沖縄おきなわ県けん石垣いしがき市し 北緯ほくい24度ど23分ふん 東経とうけい124度ど08分ふん	157	2005年ねん11月8日にち	河口かこう干潟ひかた、マングローブ林りん	石垣島いしがきじま西部せいぶの名蔵なぐら川がわ河口かこうに位置いちするマングローブのある干潟ひがたで、典型てんけい的てきな亜熱帯あねったい生態せいたい系けいである。マングローブの樹き種しゅはオヒルギ、ヒルギモドキ、ヤエヤマヒルギ、ヒルギダマシなどのヒルギ科かの植物しょくぶつで、干潟ひがたにはゴカイ、アナジャコなどの底そこ生せい生物せいぶつ、稚魚ちぎょ、甲殻こうかく類るいが生息せいそくしており、特とくにイシガキヌマエビ、コツノヌマエビ、ヤエヤマヤマガニ、マングローブヌマエビ、コメツキガニ、アシハラガニ、シオマネキなどのエビとカニが多おおい。また、この場所ばしょはセイタカシギ、アカアシシギ、クロツラヘラサギなどの中継ちゅうけい地ちまたは越冬えっとう地ちであり、カンムリワシの八重山諸島やえやましょとう固有こゆう亜種あしゅの生息せいそく地ちである。	国立こくりつ公園こうえん、国くに指定してい鳥獣ちょうじゅう特別とくべつ保護ほご地区ちく
1551	なかうみ中海なかうみ Nakaumi	32, 31島根しまね県けん松江まつえ市し、安来やすぎ市し 鳥取とっとり県けん米子よなご市し、境港さかいみなと市し 北緯ほくい35度ど28分ふん 東経とうけい133度ど13分ふん	8043	2005年ねん11月8日にち	汽水湖みずうみ	斐伊川ひいかわの河口かこうに位置いちする汽水湖みずうみであり、境水道さかいすいどうを通つうじて日本海にほんかいにつながる。湖みずうみには80種しゅの汽水魚ぎょと海水かいすい魚ぎょが生息せいそくしており、東ひがしアジアのコハクチョウ、ホシハジロ、キンクロハジロ、スズガモの個体こたい数すうの1％以上いじょうが越冬えっとうなどで訪おとずれる。湖みずうみはクロソイ、スズキ、ヨシエビなどの漁場ぎょじょうで、水産すいさん資源しげん保有ほゆう地ちとしての価値かちが高たかい。	国くに指定してい鳥獣ちょうじゅう保護ほご区く、米子よなご水鳥みずとり公園こうえん
1552	のつけはんとうのつけわん野付のつけ半島はんとう・野付湾のつけわん Notsuke-hanto and Notsuke-wan	01北海道ほっかいどう別海べっかい町まち、標津しべつ町まち 北緯ほくい43度ど34分ふん 東経とうけい145度ど16分ふん	6053	2005年ねん11月8日にち	浅海あさみ域いき、藻も場じょう、干潟ひかた、塩性えんせい湿地しっち、低層ていそう湿原しつげん、砂嘴さし	野付のつけ半島はんとうは根室海峡ねむろかいきょうに突つき出でた釣つり針ばり型がたの半島はんとうで、日本にっぽん最大さいだいの砂嘴さしである。野付湾のつけわんは砂嘴さしと本土ほんどの間あいだに形成けいせいされた内湾ないわんで、ほとんどが1 m未満みまんの浅あさ海域かいいきで、アマモの藻も場じょうが生おい茂しげっている。半島はんとうには「トドワラ」「ナラワラ」というトドマツ、ミズナラが多おおく生はえる独特どくとくな景観けいかんがある。汀線ていせん付近ふきんに干潟ひがたと塩性えんせい湿地しっちが広ひろがり、甲殻こうかく類るい、貝類かいるい、魚類ぎょるい、ゴカイなどが多おおく生息せいそくする。タンチョウやアカアシシギなどが中継ちゅうけい地ちまたは繁殖はんしょく地ちとしてこの地ちを訪おとずれ、うちキアシシギ、オオハクチョウ、コクガン、ヒドリガモ、スズガモ、ホオジロガモの個体こたい数すうは地域ちいき全体ぜんたいの1%以上いじょうである。塩性えんせい湿地しっちの主おもな植生しょくせいはテンキグサで、砂丘さきゅうはハマナスとシロツメクサに覆おおわれている。アマモ、ガラメ、アラメの藻も場じょうは魚介ぎょかい類るいとホッカイシマエビの重要じゅうような産卵さんらん場じょう、生育せいいく場じょうである。	国くに指定してい鳥獣ちょうじゅう保護ほご区く
1553	おくにっこうのしつげん奥日光おくにっこうの湿原しつげん Oku-Nikko-shitsugen	09栃木とちぎ県けん日光にっこう市し 北緯ほくい36度ど46分ふん 東経とうけい139度ど25分ふん	260	2005年ねん11月8日にち	高層こうそう湿原しつげん、中間ちゅうかん湿原しつげん、淡水たんすい湖みずうみ	男体山なんたいさんや白根山しらねさんなどの山々やまやまに囲かこまれる湯ノ湖ゆのこ、湯川ゆかわ、戦場ヶ原せんじょうがはら、小田代こただいヶ原ばらで構成こうせいされ、平均へいきん標高ひょうこうは1,400 mである。湯ノ湖ゆのこは手付てつかずの状態じょうたいにある淡水たんすい湖みずうみで、南側みなみがわの湯川ゆかわの流出りゅうしゅつ口こうには湯滝ゆだきとアズマシャクナゲの群落ぐんらくがある。その下流かりゅう部ぶの戦場ヶ原せんじょうがはらは本州ほんしゅう最大さいだい級きゅうの湿原しつげんの1つで、ワタスゲ、レンゲツツジ、ホザキシモツケなど100種しゅ以上いじょうの沼地ぬまち植物しょくぶつが生はえている。小田代こただいヶ原ばらにはアヤメ、ノハナショウブ、ウマノアシガタ、ニッコウアザミが生はえており、湿原しつげんと草地くさちの両方りょうほうの植生しょくせいの特徴とくちょうを示しめしている。この地域ちいきは夏なつ鳥とり、特とくにオオジシギとノビタキの重要じゅうような繁殖はんしょく地ちである。冬ふゆにもマガモ、ヒドリガモ、キンクロハジロ、ミコアイサなど、多おおくの渡わたり鳥どりが訪おとずれる。	国立こくりつ公園こうえん
1554	おぜ尾瀬おぜ Oze	07, 15, 10福島ふくしま県けん檜ひのき枝えだ岐村 新潟にいがた県けん魚沼うおぬま市し 群馬ぐんま県けん片品かたしな村むら 北緯ほくい36度ど55分ふん 東経とうけい139度ど13分ふん	8711	2005年ねん11月8日にち	高層こうそう湿原しつげん、淡水たんすい湖みずうみ	尾瀬ヶ原おぜがはら湿原しつげん、尾瀬沼おぜぬま、御池おいけ田代たしろ湿原しつげんとその周辺しゅうへんの燧ケ岳ひうちがたけ、至仏山しぶつさんなどの山さんや森林しんりんで構成こうせいされている。尾瀬ヶ原おぜがはらは本州ほんしゅう最大さいだいの高層こうそう湿原しつげんであり、新潟にいがた県けん、群馬ぐんま県けん、福島ふくしま県けんの県境けんきょうに広ひろがる760 haの平坦へいたんな盆地ぼんち（標高ひょうこう1,400 m）で保水ほすい力りょくが高たかい。この場所ばしょにはホロムイスゲ、ツルコケモモ、ミカヅキグサ、ワタスゲ、ニッコウキスゲ、ミズバショウなどの湿原しつげん植物しょくぶつと絶滅ぜつめつ危惧きぐ種しゅのカタシャジクモが生はえ、トンボや甲虫かぶとむし類るい、そして多おおくの渡わたり鳥どりが生息せいそくし、生物せいぶつ多様たよう性せいが豊ゆたかである。	日光にっこう国立こくりつ公園こうえん、尾瀬おぜ国立こくりつ公園こうえん
1555	さろべつげんやサロベツ原野げんや Sarobetsu-genya	01北海道ほっかいどう豊富とよとみ町まち、幌延ほろのべ町まち 北緯ほくい45度ど04分ふん 東経とうけい141度ど42分ふん	2560	2005年ねん11月8日にち	高層こうそう湿原しつげん、中間ちゅうかん湿原しつげん、低層ていそう湿原しつげん、淡水たんすい湖みずうみ	北海道ほっかいどうの北端ほくたんにある広大こうだいな泥炭でいたん湿原しつげんで、平地ひらちの湿原しつげんとして日本にっぽん最大さいだい級きゅうの高層こうそう湿原しつげんの1つである。湿原しつげんを流ながれるサロベツ川さろべつがわは水位すいいの変動へんどうが少すくなく、養分ようぶんが不足ふそくしているため、高層こうそう湿原しつげんの形成けいせいに理想りそう的てきな条件じょうけんとなっている。湿原しつげんの中央ちゅうおう部ぶにはホロムイイチゴとイボミズゴケ、ホロムイソウとミカヅキグサ、ナガバノモウセンゴケとウツクシミズゴケ、ヌマガヤとホロムイスゲの群落ぐんらくが同心円どうしんえん状じょうに発達はったつしており、南部なんぶにはペンケ沼ぺんけとう、パンケ沼ぱんけとうなどがある。区域くいき内ないはシマアオジなどの繁殖はんしょく地ちであり、東ひがしアジアのオオヒシクイとコハクチョウの個体こたい数すうの1％以上いじょうがここで生息せいそくしている。湿原しつげんにはツルコケモモ、ワタスゲ、ユリ、モウセンゴケ、ヒメシャクナゲ、エゾカンゾウ、タテヤマリンドウなど100種しゅ以上いじょうの植物しょくぶつが生はえており、季き節ぶしにより様々さまざまな花はなを見みることができる。	国立こくりつ公園こうえん、国くに指定してい鳥獣ちょうじゅう保護ほご区く、サロベツ原生花園げんせいかえん
1556	しんじこ宍道湖しんじこ Shinji-ko	32島根しまね県けん松江まつえ市し、出雲いずも市し 北緯ほくい35度ど25分ふん 東経とうけい132度ど58分ふん	7652	2005年ねん11月8日にち	汽水湖みずうみ	斐伊川ひいかわ水系すいけいの下流かりゅう部ぶにある日本にっぽんで7番目ばんめに大おおきい湖みずうみで、東部とうぶに嫁ヶ島よめがしまがある。汽水湖みずうみだが、塩分えんぶん濃度のうどは海うみの10%（下流かりゅう部ぶの中海なかうみは50%）であるため、淡水たんすい性せいと海水かいすい性せいの両方りょうほうの生物せいぶつが生息せいそくする。日本にっぽん固有こゆう種しゅのシンジコハゼやヤマトシジミなど、80種しゅの汽水域すいいきの魚介ぎょかい類るいの生息せいそく地ちである。年間ねんかんに2万まん羽わ以上いじょうのキンクロハジロ、5千せん羽わ以上いじょうのスズガモが訪おとずれ、マガン、コハクチョウなどのカモ科かの鳥類ちょうるいの最大さいだい級きゅうの越冬えっとう地ち・飛来ひらい地ちの1つである。宍道湖しんじこでのヤマトシジミの漁獲ぎょかく量りょうは日本にっぽんの総そう漁獲ぎょかく量りょうの40％以上いじょうを占しめており、スズキ、モロゲエビ、ウナギ、ワカサギ、シラウオなどと共ともに「宍道湖しんじこ七珍しっちん」の1つに数かぞえられる。	国くに指定してい鳥獣ちょうじゅう保護ほご区く
1557	とうふつこ濤沸湖とうふつこ Tofutsu-ko	01北海道ほっかいどう網走あばしり市し、小清水こしみず町まち 北緯ほくい43度ど55分ふん 東経とうけい144度ど24分ふん	900	2005年ねん11月8日にち	汽水湖みずうみ	北海道ほっかいどう東部とうぶのオホーツク海かい沿岸えんがんの低地ていちにある汽水湖こ（ラグーン）で、コアマモの藻も場じょうが形成けいせいされ、古ふるくからスジエビ、ヤマトシジミ、カキなどの漁業ぎょぎょうが行おこなわれる。オオシバナ、ホソバノシバナ、エゾツルキンバイなどが生はえる塩性えんせい湿原しつげんが発達はったつしており、特とくに秋あきに発達はったつする赤あかいアッケシソウの群落ぐんらくが有名ゆうめいである。一方いっぽう、淡水たんすい湿地しっち帯たいにはヨシ、ヤラメスゲ、ヌマガヤ、ヤチヤナギの群落ぐんらくやハンノキ林はやしが分布ぶんぷしている。また、年間ねんかんに6万まん羽わ以上いじょうのヒシクイ、オオハクチョウ、ヒドリガモ、ミコアイサ、ウミアイサなどのカモ科かの鳥類ちょうるいが訪おとずれる重要じゅうような中継ちゅうけい地ちの1つであり、タンチョウ、シマアオジの繁殖はんしょく地ちとオジロワシ、オオワシの越冬えっとう地ちでもある。湖みずうみとオホーツク海かいを隔へだてる砂丘さきゅう上じょうには湿原しつげん植生しょくせい群落ぐんらくの小清水こしみず原生花園げんせいかえんがあり、ハマナス、エゾスカシユリ、エゾキスゲなどが生はえており、春はるには野焼のやきが行おこなわれる。	国くに指定してい鳥獣ちょうじゅう保護ほご区く、国定こくてい公園こうえん
1558	うりゅうぬましつげん雨竜沼湿原うりゅうぬましつげん Uryunuma-shitsugen	01北海道ほっかいどう雨竜うりゅう町まち 北緯ほくい43度ど42分ふん 東経とうけい141度ど36分ふん	624	2005年ねん11月8日にち	高層こうそう湿原しつげん	尾瀬おぜに次つぐ日本にっぽんで2番目ばんめに大おおきな山岳さんがく地帯ちたいの高層こうそう湿原しつげんで、暑寒別岳しょかんべつだけの東側ひがしがわ斜面しゃめんに広ひろがる。中央ちゅうおう部ぶをペンケペタン川ぺんけぺたんがわが流ながれ、平均へいきん降雪こうせつ量りょうは3 m以上いじょうで、春はるの雪解ゆきどけにより大量たいりょうな淡水たんすいが補充ほじゅうされる。北日本きたにっぽんの湿地しっち帯たいの中なかで最もっとも多様たような植物しょくぶつ群落ぐんらくを有ゆうし、約やく150種しゅの植物しょくぶつが生はえる。湿原しつげんにはヌマガヤ、イボミズゴケ、ホロムイスゲ、ホロムイソウ、ミカヅキグサ、ウツクシミズゴケ、エゾカンゾウ、ヒオウギアヤメ、タチギボウシ、池塘ちとうにはホソバウキミクリ、カラフトカサスゲ、ミツガシワ、カキツバタなどの水生すいせい植物しょくぶつ、川かわ沿ぞいにはイワノガリヤス、コバイケイソウなどが生はえる。この湿原しつげんの最大さいだいの特徴とくちょうは、水草みずくさからなる浮島うきしまと沼地ぬまちのある100以上いじょうの池いけが点在てんざいしており、ベニヒカゲ、エゾヒメギフチョウなどの希少きしょうなチョウやエゾルリイトトンボなどの昆虫こんちゅうが生息せいそくし、夏なつにはユリなどの花はなが咲さく。	国定こくてい公園こうえん
1559	やくしまながたはま屋久島やくしま永田ながた浜はま Yakushima Nagata-hama	46鹿児島かごしま県けん屋久島やくしま町まち 北緯ほくい30度ど24分ふん 東経とうけい130度ど25分ふん	10	2005年ねん11月8日にち	砂浜すなはま海岸かいがん	屋久島やくしま北西ほくせい部ぶの砂浜すなはま「前浜まえはま」「いなか浜はま」「四よんツ瀬せら浜はま」からなる。永田川ながたがわの河口かこう付近ふきんの断崖だんがいに囲かこまれるこの砂浜すなはまはアカウミガメの産卵さんらん場じょうと中継ちゅうけい地ちであり、2005年ねんには合計ごうけい2799頭とうが記録きろくされ、うち1394頭とうがここで営巣えいそうした。1985年ねんにNGOの屋久島やくしまうみがめ館かんが設立せつりつされる。付近ふきんに樹齢じゅれい1000年ねん以上いじょうの屋久やく杉すぎが生はえる森林しんりんがあり、植生しょくせいの垂直すいちょく分布ぶんぷが見みられる。	世界せかい遺産いさん「屋久島やくしま」、国立こくりつ公園こうえん
1842	ひょうこ瓢湖ひょうこ Hyo-ko	15新潟にいがた県けん阿賀あが野市のいち 北緯ほくい37度ど49分ふん 東経とうけい139度ど13分ふん	24	2008年ねん10月がつ30日にち	貯水池ちょすいち、ため池いけ	江戸えど時代じだい初はじめの1639年ねんに作つくられた灌漑かんがい用ようため池いけで、阿賀野川あがのがわが蛇行だこうする新潟にいがた平野へいやの北東ほくとう部ぶの旧きゅう水原みずはら町まちに位置いちする。大通川おおとおりがわが水みずを供給きょうきゅうしている鳥獣ちょうじゅう保護ほご区くであり、1991年ねんに東新とうしん池ち、2000年ねんにさくら池ちとあやめ池いけが新あらたに造成ぞうせいされ、全体ぜんたいとして約やく30 haの瓢ひさご湖水こすいきん公園こうえんとなった。江戸えど時代じだいから殺生せっしょう禁制きんせいの池いけで、オオワシ、トモエガモ、オナガガモ、マガモ、コガモ、ホシハジロなどの鳥類ちょうるいが訪おとずれ、うちコハクチョウが年間ねんかん6千せん羽わを超こえる。この湿地しっちは100種しゅの鳥類ちょうるいの越冬えっとう地ちであるほか、オニビシ、ハス、ヨシ、マコモなどの水生すいせい植物しょくぶつと魚類ぎょるいの生息せいそく地ちとしての機能きのうも有ゆうする。	国くに指定してい天然記念物てんねんきねんぶつ、国くに指定してい鳥獣ちょうじゅう特別とくべつ保護ほご地区ちく
1843	けじょぬま化女沼けしょうぬま Kejo-numa	04宮城みやぎ県けん大崎おおさき市し 北緯ほくい38度ど37分ふん 東経とうけい140度ど57分ふん	34	2008年ねん10月がつ30日にち	ダム湖みずうみ、淡水たんすい湖みずうみ	江合川えあいがわ流域りゅういきの田尻たじり川がわ支流しりゅうの長者ちょうじゃ川がわに位置いちする洪水こうずい調整ちょうせいと灌漑かんがい用水ようすい用ようの治水ちすいダム湖みずうみ。元々もともとは自然しぜんの沼ぬまであったが、300年ねん以上いじょう前まえに農業のうぎょう用ようのため池いけに改造かいぞうされ、1995年ねんにダムが完成かんせいした。この湖みずうみにはハス、マコモ、ヒシなどの水生すいせい植物しょくぶつが繁茂はんもし、絶滅ぜつめつ危惧きぐ種しゅのオオワシ、トモエガモ、シジュウカラガンのほか、国くにの保護ほごリストにある13種しゅの鳥類ちょうるいと28種しゅの植物しょくぶつの生息せいそく地ちである。ハクチョウとガンカモ類るいの日本にっぽん有数ゆうすうの越冬えっとう地ちで、うちマガンとヒシクイの東ひがしアジアの個体こたい数すうが1％を超こえている。一方いっぽう、オオクチバスとブルーギルの放流ほうりゅうにより、在来ざいらい魚ぎょの個体こたい数すうが減少げんしょうしている。なお、指定してい区域くいき内ないには国くに指定していの史跡しせき・宮沢みやざわ遺跡いせきがある。	国くに指定してい鳥獣ちょうじゅう特別とくべつ保護ほご地区ちく、国くに指定してい生息せいそく地ち等とう管理かんり地区ちく
1844	おおやまかみいけしもいけ大山上おおやまかみ池ち・下池しもいけ Oyama Kami-ike and Shimo-ike	06山形やまがた県けん鶴岡つるおか市し 北緯ほくい38度ど43分ふん 東経とうけい139度ど45分ふん	39	2008年ねん10月がつ30日にち	淡水たんすい湖みずうみ、ため池いけ	400年ねん前まえに作つくられた灌漑かんがい用ようの淡水たんすいため池いけで、東側ひがしがわに庄内平野しょうないへいやが広ひろがり、西にしには八森山はちもりさん、高館山たかたてやまなどの海岸かいがん丘陵きゅうりょうがある。一帯いったいは天領てんりょうとして森林しんりんの伐採ばっさいが禁きんじられてきたため、ブナなどの広葉樹こうようじゅ林りんが残のこされ、様々さまざまな水生すいせい植物しょくぶつ、魚類ぎょるい、鳥類ちょうるい、トンボ、チョウなどの希少きしょう種しゅが生息せいそくする。この湖みずうみは、絶滅ぜつめつ危惧きぐ種しゅのオオワシ、トモエガモのほか、2万まん羽わ以上いじょうのマガン、ヒシクイ、マガモ、コガモ、ハクチョウなどのカモ科かの鳥類ちょうるいが生息せいそくしており、うちマガモとコハクチョウの個体こたい数すうが1％を超こえている。また、18種しゅの魚類ぎょるいの生息せいそく地ちでもある。上池かみいけはハスの栽培さいばいに使用しようされており、両りょう池いけ周辺しゅうへんにミズバショウ、カタクリ、紅葉こうようが見みられる。	国くに指定してい鳥獣ちょうじゅう特別とくべつ保護ほご地区ちく、国くに指定してい生息せいそく地ち等とう管理かんり地区ちく
1845	くめじまのけいりゅうしっち久米島くめじまの渓流けいりゅう・湿地しっち Streams in Kume-jima	47沖縄おきなわ県けん久米くめ島町しままち 北緯ほくい26度ど22分ふん 東経とうけい126度ど46分ふん	255	2008年ねん10月がつ30日にち	渓流けいりゅう、季き節ぶし的てき・一時いちじ的てきな小しょう河川かせん	主おもに久米島くめじまの大岳おおたけと宇江城うえぐすく岳だけから流ながれる浦うら地ち川かわ、白瀬しろせ川がわなどの小川おがわで構成こうせいされており、アマミヤマシギ、キクザトサワヘビ、リュウキュウヤマガメ、クメトカゲモドキ、クメジマボタル、クメジマミナミサワガニ、クメジマハイ、リュウキュウアカガエル、カラスバト、キバラヨシノボリ、クメジマオオサワガニ、クメジマカブトムシ、クメジマノコギリクワガタ、クメジママイマイ、リュウキュウヒダリマキマイマイ、オモロヤマタカマイマイなどの絶滅ぜつめつ危惧きぐ種しゅといくつかの固有こゆう種しゅの生息せいそく地ちである。植生しょくせいはボチョウジ、オキナワジイ、リュウキュウマツが優ゆう占うらない種しゅである。指定してい区域くいき内ないにある宇江城うえぐすく城跡じょうせきは国くに指定していの史跡しせきである。周辺しゅうへんのコミュニティは小川おがわの水みずを利用りようして酒さけを醸造じょうぞうする。	国くに指定してい生息せいそく地ち等とう保護ほご区く、国くに指定してい生息せいそく地ち等とう管理かんり地区ちく
2054	あらおひがた荒尾あらお干潟ひがた Arao-higata	43熊本くまもと県けん荒尾あらお市し 北緯ほくい32度ど58分ふん 東経とうけい130度ど25分ふん	754	2012年ねん7月がつ3日にち	干潟ひかた	有明海ありあけかい中央ちゅうおう部ぶの東側ひがしがわに位置いちする砂すな質しつの干潟ひがたで、中部ちゅうぶ黒潮くろしお生物せいぶつ地理ちり学がく的てき地域ちいき内ないで最大さいだいの干潟ひがた。この干潟ひがたはシロチドリ、キアシシギ、ダイゼン、トウネン、ソリハシシギ、メダイチドリ、ハマシギ、オオソリハシシギなどのシギチドリ類るいの重要じゅうような越冬えっとう地ちおよび中継ちゅうけい地ちであり、ゴカイ類るい、貝類かいるい、小型こがたの甲殻こうかく類るいなどの底そこ生せい生物せいぶつが生息せいそくする。絶滅ぜつめつ危惧きぐ種しゅのクロツラヘラサギ、ズグロカモメ、ツクシガモが飛来ひらいし、うちズグロカモメの全ぜん世界せかいの個体こたい数すうの1％以上いじょうがここで生息せいそくする。指定してい区域くいき内ないでは海苔のりの養殖ようしょくとアサリ採とりが行おこなわれ、夏なつには荒尾あらお市し主催しゅさいのマジャクの釣つり大会たいかいも開催かいさいされる。	国くに指定してい鳥獣ちょうじゅう保護ほご区く
2055	まるやまがわかりゅういきしゅうへんすいでん円山まるやま川下かわしも流域りゅういき・周辺しゅうへん水田すいでん Lower Maruyama River and the Surrounding Rice Paddies	28兵庫ひょうご県けん豊岡とよおか市し 北緯ほくい35度ど36分ふん 東経とうけい134度ど50分ふん	1094	2012年ねん7月がつ3日にち	砂すな・礫つぶて・中ちゅう礫つぶて海岸かいがん、河口かこう域いき、永久えいきゅう的てき河川かせん、湖沼こしょう、灌漑かんがい池いけ	指定してい区域くいきは円山川まるやまがわの河口かこう、豊岡とよおか大橋おおはしより下流かりゅう部ぶの16 kmの円山川まるやまがわ本流ほんりゅうと周辺しゅうへんの水田すいでん、そして自然しぜん再生さいせい事業じぎょうの一環いっかんとして設立せつりつされたハチゴロウの戸島としま湿地しっちと出石川いずしがわとの合流ごうりゅう点てん付近ふきんにある加陽かよう湿地しっちからなる。生物せいぶつ地理ちり学がく的てき地域ちいき内ないで絶滅ぜつめつした後のち、1955年ねんに絶滅ぜつめつ危惧きぐ種しゅのコウノトリの再さい導入どうにゅうに成功せいこうしたことで有名ゆうめいである。指定してい区域くいき内ないとその周辺しゅうへんでのコウノトリの個体こたい数すうは増加ぞうかしており、水田すいでんの冬期とうき湛たたえ水すいや中ちゅう干ひ時期じきの延期えんきなどにより周辺しゅうへん地域ちいきでの採と餌えさおよび営巣えいそうも観察かんさつできる。保護ほごを強化きょうかするために、指定してい区域くいきは2018年ねんに560 haから1094 haに拡張かくちょうされた。また、この湿地しっちは全国ぜんこく的てきに個体こたい数すうが少すくないニホンウナギ、キタノメダカ、アユカケを含ふくむ、様々さまざまな魚類ぎょるいの産卵さんらん場じょうと生育せいいく場じょうであり、コウノトリの餌えさであるトノサマガエルとドジョウの生息せいそく地ちでもある。	一級いっきゅう河川かせん、国立こくりつ公園こうえん、国くに指定してい鳥獣ちょうじゅう特別とくべつ保護ほご地区ちく
2056	みやじま宮島みやじま Miyajima	34広島ひろしま県けん廿日市はつかいち市し 北緯ほくい34度ど14分ふん 東経とうけい132度ど16分ふん	142	2012年ねん7月がつ3日にち	砂浜すなはま海岸かいがん、塩性えんせい湿地しっち、河川かせん	広島ひろしま湾わん北西ほくせい部ぶの瀬戸内海せとないかい国立こくりつ公園こうえん内うちの宮島みやじまに厳島いつくしま神社じんじゃがあり、その最高峰さいこうほうの弥山みせんの山頂さんちょう付近ふきんに原生げんせい林りんがあるほか、島しまの南西なんせい部ぶには砂浜すなはまと潮間しおま帯たいからなる自然しぜんの潮汐ちょうせき湿地しっちがある。護岸ごがん保護ほご工事こうじで失うしなわれた瀬戸内海せとないかい沿ぞいの他ほかの海岸かいがんと比くらべると保存ほぞん状態じょうたいは良好りょうこうであり、湿地しっちと周辺しゅうへんにはハマゴウ、ヒトモトススキ、コテリハキンバイが多おおく生はえる。弥山ややまからの湧わき水みずは海水かいすいに流入りゅうにゅうし混まざり合あい、日本にっぽんでこの地ちでしか見みられないIUCNレッドリスト登載とうさい種しゅのミヤジマトンボの生息せいそくに適てきする汽水域すいいきを形成けいせいしており、周辺しゅうへんにカキの養殖ようしょくが盛さかんである。	世界せかい遺産いさん「厳島いつくしま神社じんじゃ」、国立こくりつ公園こうえん、特別とくべつ史跡しせき、特別とくべつ名勝めいしょう
2057	なかいけみしっち中ちゅう池見いけみ湿地しっち Nakaikemi-shicchi	18福井ふくい県けん敦賀つるが市し 北緯ほくい35度ど39分ふん 東経とうけい136度ど05分ふん	87	2012年ねん7月がつ3日にち	低層ていそう湿原しつげん、水田すいでん	日本にっぽんの混交こんこう林りんの生物せいぶつ地理ちり学がく的てき地域ちいき内ないにおいて、このタイプの低湿ていしつ地ちはまれである。天筒てづつ山さん、中山なかやま、深山ふかやまの3つの山やまに囲かこまれる湿地しっち中央ちゅうおう部ぶの泥炭でいたんの堆積たいせき物ぶつの深ふかさは約やく40 mで、過去かこ5万まん年間ねんかんの気候きこうと植生しょくせいの変化へんかの貴重きちょうな記録きろくである。また、江戸えど時代じだいには稲作いなさく用ように開発かいはつされ、後のちに改良かいりょうされることなく、「深田ふかた」と呼よばれるぬかるみが深ふかい湿田しつでんとして使つかわれてきたが、現在げんざいは湿地しっち保全ほぜんのため、全体ぜんたいの耕作こうさくは中止ちゅうししている。この地域ちいきには2000種しゅ以上いじょうの動植物どうしょくぶつが生息せいそくし、生物せいぶつ多様たよう性せいのホットスポットでもある。ミズニラ、デンジソウ、サンショウモ、オオアカウキクサの水生すいせい植物しょくぶつやキイロサナエ、サラサヤンマなどのトンボ、ナカイケミヒメテントウというテントウムシのほか、IUCNによって脆弱ぜいじゃくに分類ぶんるいされるノジコもここで生息せいそくしている。	国定こくてい公園こうえん
2058	おおぬま大沼おおぬま Onuma	01北海道ほっかいどう七飯ななえ町まち 北緯ほくい42度ど00分ふん 東経とうけい140度ど40分ふん	1236	2012年ねん7月がつ3日にち	淡水たんすい湖みずうみ	渡島ととう半島はんとうの東部とうぶ、駒ケ岳こまがたけの南みなみ麓ふもとにあるこの地域ちいきには、大沼おおぬま、小沼おぬま、蓴菜沼じゅんさいぬまなどの淡水たんすい湖みずうみ。宿野辺川しゅくのべがわや軍川いくさがわなどが流入りゅうにゅうし、流出りゅうしゅつ河川かせんは折戸川おりとがわで、互たがいに「セバット」と呼よばれる水路すいろでつながっている。これらの湖みずうみ群ぐんは1640年ねんの北海道ほっかいどう駒ヶ岳こまがだけの大だい噴火ふんかにより形成けいせいした堰せき止とめ湖みずうみである。池いけの中なかには「流ながれ山やま」と呼よばれる120以上いじょうの島しまがあり、独特どくとくな景観けいかんを呈ていしている。周辺しゅうへんの森林しんりんは現在げんざい、日本にっぽん最さい北限ほくげんのブナが優ゆう占うらない種しゅであり、湖みずうみとその周辺しゅうへんにネムロコウホネ、ミクリ、タヌキモ、ジュンサイなどの植物しょくぶつ、バン、オオバン、クイナ、カモなどの水鳥みずとり、ワカサギなどの魚類ぎょるい、オオワシ、オオタカ、クマゲラ、ウズラ、アカショウビンなどの鳥類ちょうるい、カワエビなどの甲殻こうかく類るい、ダイコクコガネなどの昆虫こんちゅうが生息せいそく・飛来ひらいする。また、この湖みずうみは極北きょくほく圏けんと本州ほんしゅうの両方りょうほうに近ちかいため、貝類かいるいの多様たよう性せいにも富とんでいる。	国定こくてい公園こうえん
2059	たてやまみだがはらだいにちだいら立山たてやま弥陀ヶ原みだがはら・大だい日平ひびら Tateyama Midagahara and Dainichidaira	16富山とやま県けん立山たてやま町まち 北緯ほくい36度ど34分ふん 東経とうけい137度ど32分ふん	574	2012年ねん7月がつ3日にち	雪田ゆきた草原そうげん、渓谷けいこく、滝たき	立山たてやまの過去かこの火山かざん活動かつどうにより形成けいせいされた平坦へいたんな溶岩ようがん台地だいちに広ひろがる高山たかやま湿地しっち。これらの雪渓せっけいの草地くさちには雪解ゆきどけの水みずと雨水あまみずによって涵養かんようされた、「餓鬼がきの田た」と呼よばれる約やく1000の浅あさい池塘ちとうがある。指定してい区域くいき内ないには称名しょうみょう渓谷けいこくと日本一にっぽんいち高たかい滝たきの称名滝しょうみょうだきがあり、植生しょくせいはショウジョウスゲ、ミヤマイヌノハナヒゲ、ヌマガヤなどによる湿原しつげん植生しょくせいがあり、イワイチョウ、モウセンゴケ、ネバリノギラン、コイワカガミ、シロウマチドリ、ダケスゲなどが多おおく生はえている。池塘ちとうの中なかにはミヤマホタルイの群落ぐんらくが見みられ、高地こうちにはハッコウダゴヨウ、オオコメツツジなどの風ふう衝地の低木ていぼく林りんやオオシラビソ、ミネカエデ、チマキザサが生はえている。鳥類ちょうるいでは絶滅ぜつめつ危惧きぐ種しゅのライチョウやカッコウやホオジロの生息せいそく地ち・越冬えっとう地ちであり、数すう種しゅの高山たかやまチョウ類るい、カオジロトンボの越冬えっとう地ちとなっている。指定してい区域くいきは中部ちゅうぶ山岳さんがく国立こくりつ公園こうえんの特別とくべつ保護ほご地区ちくの範囲はんいと一致いっちしており、厳重げんじゅうに保護ほごされている。また、立山たてやまは山岳さんがく信仰しんこうの対象たいしょうであり、称名滝しょうみょうだきも滝たきの轟音ごうおんが称名しょうみょう念仏ねんぶつの声こえによく似にたことにちなんで名付なづけられたと言いわれ、宗教しゅうきょう的てきにも重要じゅうような場所ばしょである。	国立こくりつ公園こうえん、国くに指定してい名勝めいしょう、国くに指定してい天然記念物てんねんきねんぶつ、国くに指定してい鳥獣ちょうじゅう保護ほご区く
2060	とうかいきゅうりょうゆうすいしっちぐん東海とうかい丘陵きゅうりょう湧水わきみず湿地しっち群ぐん Tokai Hilly Land Spring-fed Mires	23愛知あいち県けん豊田とよだ市し 北緯ほくい35度ど05分ふん 東経とうけい137度ど12分ふん	23	2012年ねん7月がつ3日にち	湧水わきみず湿地しっち	豊田とよだ市しの市街地しがいちに程近ほどちかい3つの集しゅう水域すいいき（上うえ高だか、恩おん真ま寺てら、矢並やなみ）にあり、標高ひょうこう100〜300 mの6つの小ちいさな貧ひん栄養えいよう湧水わきみず湿地しっち群ぐんであるが、水みず文学ぶんがく的てきには地下水ちかすい脈みゃくを介かいして矢作川やはぎかわ流域りゅういきとつながっている。他た地域ちいきの湧水わきみず湿地しっちは土地とち開発かいはつにより消滅しょうめつしたが、この地域ちいきの湿地しっちは良好りょうこうな状態じょうたいで残のこっている。これらの湿地しっちには、東海とうかい地方ちほうの丘陵きゅうりょう地ちの貧ひん栄養えいよう状態じょうたいに適応てきおうするシラタマホシクサ、ミカワシオガマ、シデコブシ、ミカワバイケイソウなどの珍めずらしい固有こゆう種しゅとウンヌケなどの大陸たいりく系けいの隔離かくり分布ぶんぷ種たねの植物しょくぶつが数多かずおおく生はえており、日本にっぽん最小さいしょうのハッチョウトンボなどのトンボやヒメタイコウチ、ホトケドジョウなどの希少きしょうな動物どうぶつも生息せいそくしている。シラタマホシクサ、ミカワシオガマとトウカイコモウセンゴケはこれらの湿地しっちにしか分布ぶんぷしていないため、地元じもとでは「東海とうかい丘陵きゅうりょう要素ようそ植物しょくぶつ群ぐん」と呼よばれる。	国定こくてい公園こうえん
2061	わたらせゆうすいち渡わたり良りょう瀬せ遊水地ゆうすいち Watarase-yusuichi	08, 09, 10, 11茨城いばらき県けん古河ふるかわ市し 栃木とちぎ県けん栃木とちぎ市し、小山おやま市し、野木のぎ町まち 群馬ぐんま県けん板倉いたくら町まち 埼玉さいたま県けん加須かぞ市し 北緯ほくい36度ど14分ふん 東経とうけい139度ど41分ふん	2861	2012年ねん7月がつ3日にち	低層ていそう湿原しつげん、人工じんこう湿地しっち	東京とうきょうから北側きたがわ60 km離はなれた関東平野かんとうへいやのほぼ中央ちゅうおうにある渡良瀬川わたらせがわ、巴ともえ波川はかわ、思川おもいがわの合流ごうりゅう点てん付近ふきんにあり、主おもに治水ちすいのために作つくられた、堤防ていぼうに囲かこまれている人造湖じんぞうこ（遊水池ゆうすいち）。足尾あしお鉱毒こうどく事件じけんで廃はい村むらとなった谷中やなか村むらの跡地あとちにあり、日本にっぽんの常緑樹じょうりょくじゅ林りん生物せいぶつ地理ちり学がく的てき地域ちいきにおけるヨシが優ゆう占うらない種しゅである低湿ていしつ地ちの代表だいひょうである。広大こうだいなヨシ原はらはこの生物せいぶつ地理ちり学がく的てき地域ちいきで最大さいだい級きゅうの1つであり、トネハナヤスリ、タチスミレ、オオヨシキリ、セッカなどの動植物どうしょくぶつも生息せいそくしている。冬ふゆにはカモ科か、ホオジロ科か、そしてチュウヒなどの猛禽もうきん類るいの越冬えっとう地ちとなり、近年きんねんではコウノトリも見みられる。この池いけには重要じゅうような治水ちすい機能きのうがあり、上流じょうりゅうの河川かせんから流入りゅうにゅうする洪水こうずいを遅おくらせ、下流かりゅうの利根川とねがわにゆっくりと放流ほうりゅうする。	国くに指定してい鳥獣ちょうじゅう保護ほご区く
2062	よなはわん与那覇湾よなはわん Yonahawan	47沖縄おきなわ県けん宮古島みやこじま市し 北緯ほくい24度ど45分ふん 東経とうけい125度ど16分ふん	704	2012年ねん7月がつ3日にち	浅海あさみ域いき、潮しお下か帯域たいいき、干潟ひかた	宮古島みやこじまの南西なんせい部ぶに位置いちする湾わん。湾内わんないには同島どうとうで最もっとも大おおきい、琉球りゅうきゅう諸島しょとうでも最大さいだい級きゅうの干潟ひがたがある。沿岸えんがん域いきにメヒルギなどのマングローブ、陸りく域いきにアダン、オオハマボウの群落ぐんらくがあり、リュウキュウスガモ、ベニアマモ、シオニラ、ボウバアマモで形成けいせいされる広大こうだいな藻も場じょうを有ゆうしている。メダイチドリ、クロサギ、エリグロアジサシ、キンバト、サシバや絶滅ぜつめつ危惧きぐ種しゅのヘラシギ、タンチョウ、コウノトリ、クロツラヘラサギ、ツクシガモ、セイタカシギ、アカアシシギ、ハシブトアジサシなど、多数たすうの鳥類ちょうるいは採と餌えさや繁殖はんしょくのためにこの場所ばしょを訪おとずれる。また、絶滅ぜつめつ危惧きぐ種しゅのタイマイ、アカウミガメ、アオウミガメ、ミヤコカナヘビ、ミヤコヒメヘビ、ミヤコヒバァなどの多おおくの爬虫類はちゅうるいやヤシガニも湾わんの周辺しゅうへんに生息せいそくしている。湾内わんないに魚介ぎょかい類るいや海藻かいそう類るいの漁業ぎょぎょうと海うみブドウの養殖ようしょくが盛さかんである。西側にしがわのサニツ浜はまでは浜はま下くだり、宮古みやこ馬うまによる浜はま競馬けいばや相撲すもう系けいの宮古みやこ角力すもうなどの伝統でんとう行事ぎょうじも行おこなわれる。	国くに指定してい鳥獣ちょうじゅう特別とくべつ保護ほご地区ちく
2232	ひぬま涸沼ひぬま Hinuma	08茨城いばらき県けん鉾田ほこた市し、茨城いばらき町まち、大洗おおあらい町まち 北緯ほくい36度ど16分ふん 東経とうけい140度ど30分ふん	935	2015年ねん5月がつ28日にち	汽水湖みずうみ	大洗おおあらい海岸かいがんから5km離はなれた内陸ないりくにある関東かんとう地方ちほう最大さいだいの汽水湖みずうみ。約やく6000年ねん前まえの海面かいめん上昇じょうしょうにより出現しゅつげんした入いり江えであったが、土砂どしゃの堆積たいせきにより海うみ跡あと湖ことなった。海水かいすいは満潮まんちょうの時ときに那珂川なかがわと涸沼川ひぬまがわを通つうじて、河口かこうから10 km上流じょうりゅうにある涸沼ひぬまに流ながれ込こみ、淡水たんすいと混まじり合あう。ヨシ原はらやタコノアシ、オオクグ、ミズアオイなどの植物しょくぶつの群落ぐんらくがあり、絶滅ぜつめつ危惧きぐ種しゅのヒヌマイトトンボやオオワシなどが生息せいそくしている。涸沼ひぬまでは88種しゅ以上いじょうの鳥類ちょうるいが観察かんさつされており、冬ふゆにはマガモやスズガモなどのカモ類るいが採と餌えさや就塒のために飛来ひらいする。特とくに涸沼ひぬまで越冬えっとうするスズガモの個体こたい数すうは年とし平均へいきん約やく5000羽わと推定すいていされており、東ひがしアジアの個体こたい数すうの1％以上いじょうを占しめている。また、涸沼ひぬまにはヤマトシジミ、マハゼ、ワカサギなどの水産物すいさんぶつが生息せいそくしており、「たかっぽ」「笹ささ浸ひたし」などの伝統でんとう的てきな漁法ぎょほうと伝統でんとう的てきな釣つり竿ざお「涸沼ひぬま竿ざお」の伝承でんしょうがある。	国くに指定してい鳥獣ちょうじゅう特別とくべつ保護ほご地区ちく
2233	よしがだいらしっちぐん芳ヶ平よしがたいら湿地しっち群ぐん Yoshigadaira Wetlands	10群馬ぐんま県けん中之条なかのじょう町まち、草津くさつ町まち 北緯ほくい36度ど38分ふん 東経とうけい138度ど34分ふん	887	2015年ねん5月がつ28日にち	中間ちゅうかん湿原しつげん、火口湖かこうこ、池沼ちしょう、河川かせん	芳ヶ平よしがたいら湿地しっち群ぐんは本州ほんしゅうの中心ちゅうしん部ぶに位置いちする活火山かっかざんの草津くさつ白根山しらねさんの北東ほくとう側がわにある。この湿地しっちは火山かざん活動かつどうによって形成けいせいされた難なん透水とうすい層そう、窪地くぼち、クレーターの上うえで発達はったつした湿原しつげん、池いけ、湖みずうみ、小川おがわの複ふく合体がったいであり、特とくに火山かざん活動かつどうに由来ゆらいする高温こうおんや硫化りゅうか水素すいそなどの酸性さんせいの火山かざんガスの影響えいきょうにより、水域すいいきの温度おんどと酸性さんせい度どは他たの地域ちいきより高たかいという特徴とくちょうを有ゆうする。穴あな地獄じごくの水みずのpH値ちは 2.6〜2.8で、鉄分てつぶんと硫黄いおうの含有がんゆう量りょうも高たかいが、水生すいせい苔こけ類るいの1種しゅであるチャツボミゴケの東ひがしアジアで最大さいだい級きゅうの群落ぐんらくがある。草津くさつ白根山しらねさんの火口湖かこうこである湯釜ゆがまの水みずはさらに酸性さんせいが強つよく、pH値ちは 1.0〜1.2でしかないため、周辺しゅうへんに植生しょくせいはほとんどない。周辺しゅうへんの火山かざん地域ちいきとは異ことなり、芳ヶ平よしがたいら湿地しっちと大平おおひら湿地しっちにはヌマガヤ、ツルコケモモ、ヤチスゲ、シラビソ、ササ、ワタスゲ、ミズバショウなどの植生しょくせいがある。芳ヶ平よしがたいら湿地しっち周辺しゅうへんの地中ちちゅう熱ねつが豊富ほうふであるため、標高ひょうこう2,000 m以上いじょう、冬ふゆの気温きおんが-15℃以下いかにもかかわらず、野生やせい動物どうぶつは湿地しっちの暖あたたかい水みずにより生いき抜ぬくことができる。芳ヶ平よしがたいら湿地しっちのモリアオガエルの繁殖はんしょく地ちは、世界せかいで最もっとも標高ひょうこうが高たかい2,150 mの場所ばしょにある。湿地しっち群ぐんにはホソカワモズク、ヒメミズニラ、ミサゴ、クロサンショウウオなどの絶滅ぜつめつ危惧きぐ種しゅを含ふくむ動植物どうしょくぶつが生息せいそくし、樹林じゅりん帯たいにある平たいら兵衛ひょうえ池ち、大池おおいけ、水みず池ちにはフトヒルムシロ、ヒメミズニラなどの抽水植物しょくぶつが生はえる。	ユネスコ生物せいぶつ圏けん保護ほご区く、国立こくりつ公園こうえん
2234	ひがしよかひがた東ひがしよか干潟ひがた Higashiyoka-higata	41佐賀さが県けん佐賀さが市し 北緯ほくい33度ど10分ふん 東経とうけい130度ど15分ふん	218	2015年ねん5月がつ28日にち	干潟ひかた	東ひがしよか干潟ひがたは有明海ありあけかい最奥さいおう部ぶの北岸ほくがんにある本庄江ほんじょうえと八田江はったえの河口かこう部ぶの泥どろ干潟ひがた。干潟ひがたには赤あかいシチメンソウの群落ぐんらくがあり、渡わたり鳥どりの重要じゅうような中継ちゅうけい地ちと越冬えっとう地ちである。秋あきから春はるにかけて約やく7000羽わのシギチドリ類るいが訪おとずれ、うちダイゼンはフライウェイ全ぜん個体こたい数すうの1％以上いじょうが記録きろくされている。また、絶滅ぜつめつ危惧きぐ種しゅのヘラシギ、クロツラヘラサギおよび個体こたい数すうが減少げんしょうしているホウロクシギ、ズグロカモメなどの水鳥みずとりも生息せいそくしており、特とくにズグロカモメのフライウェイ全ぜん個体こたい数すうの1％以上いじょうがここで出現しゅつげんする。干潟ひがたにはムツゴロウ、ワラスボ、シオマネキ、トビハゼなどの底そこ生せい生物せいぶつが多おおく生息せいそくし、地域ちいき特有とくゆうのタカッポ、むつかけなどの伝統でんとう的てきな漁法ぎょほうが行おこなわれる。閉鎖へいさ性せいが高たかい有明海ありあけかい周辺しゅうへんの広大こうだいな干潟ひがたは埋うめ立たてと堤防ていぼうの建設けんせつにより面積めんせきが縮小しゅくしょうしつつあるが、現在げんざいも日本にっぽんの干潟ひがたの総そう面積めんせきの40%に相当そうとうするものが存在そんざいしている。	国くに指定してい鳥獣ちょうじゅう特別とくべつ保護ほご地区ちく
2235	ひぜんかしまひがた肥前ひぜん鹿島かしま干潟ひがた Hizen Kashima-higata	41佐賀さが県けん鹿島かしま市し 北緯ほくい33度ど06分ふん 東経とうけい130度ど07分ふん	57	2015年ねん5月がつ28日にち	干潟ひかた	肥前ひぜん鹿島かしま干潟ひがたは有明海ありあけかい西岸せいがんの塩田川しおたがわと鹿島川かしまがわの河口かこうに発達はったつした泥どろ干潟ひがた。中部ちゅうぶ黒潮くろしお生物せいぶつ地理ちり学がく的てき地域ちいきの一部いちぶであるが、有明海ありあけかいの湾口わんこうから約やく100 km離はなれている最奥さいおう部ぶに当あたるため、水みずは海水かいすいではなく汽水である。干潟ひがたは渡わたり鳥どりにとって重要じゅうようであり、ズグロカモメ、ホウロクシギ、チュウシャクシギ、ツクシガモや絶滅ぜつめつ危惧きぐ種しゅのクロツラヘラサギの重要じゅうような中継ちゅうけい地ちおよび越冬えっとう地ちであり、特とくにズグロカモメ、クロツラヘラサギとチュウシャクシギのフライウェイ全ぜん個体こたい数すうの1％以上いじょうがここで生息せいそくしている。干潟ひがたにはムツゴロウ、ワラスボ、ハゼクチ、シオマネキなどの底そこ生せい生物せいぶつが多おおく生息せいそくし、潟かたスキーを用もちいてむつかけ、スボカキ、タカッポなどの伝統でんとう的てきな漁法ぎょほうが行おこなわれる。	国くに指定してい鳥獣ちょうじゅう特別とくべつ保護ほご地区ちく
2357	かさいかいひんこうえん葛西かさい海浜かいひん公園こうえん Kasai Marine Park	13東京とうきょう都と江戸川えどがわ区く 北緯ほくい35度ど37分ふん 東経とうけい139度ど51分ふん	366.9	2018年ねん10月がつ18日にち	潮間しおま帯たいの泥どろ質しつ、砂すな質しつ、塩生しょうぶ干潟ひがた	東京とうきょう湾わんの荒川あらかわと旧江戸川きゅうえどがわの河口かこうにある汽水湿地しっち。昔むかしは広ひろい干潟ひがたが存在そんざいし、海苔のりの養殖ようしょくやアサリ、ハゼ等ひとしの沿岸えんがん漁業ぎょぎょうが盛さかんに行おこなわれたが、1989年ねんに残存ざんそん干潟ひがたの保護ほごとして「葛西かさい海浜かいひん公園こうえん」が開園かいえんした。西にしなぎさと東あずまなぎさと呼よばれる人工じんこうの砂浜すなはまが特徴とくちょうで、U字じ型がたの導しるべ流りゅう堤つつみを設置せっちすることにより付近ふきんに干潟ひがたが形成けいせいし、東あずまなぎさには天然てんねん干潟ひがたの三さん枚まい洲しゅうもつながっている。西にしなぎさはレジャー向むけの区域くいきに指定していされているが、東あずまなぎさは野生やせい生物せいぶつの生息せいそく地ちを提供ていきょうする鳥獣ちょうじゅう保護ほご区くである。干潟ひがたには二枚貝にまいがい、甲殻こうかく類るい、多毛たもう類るいなどの多おおくの生物せいぶつが生息せいそくし、魚類ぎょるいの産卵さんらん場じょうと稚魚ちぎょの生育せいいく場じょうでもある。一帯いったいは河口かこうに位置いちするため、マルタ、ニゴイなどの淡水魚たんすいぎょやスズキ、アユなどの回遊かいゆう魚ぎょも見みられる。なぎさにはテリハノイバラ、イソヤマテンツキ等ひとしの海岸かいがん植生しょくせいが見みられる。スズガモとカンムリカイツブリは越冬えっとうのために訪おとずれるほか、コアジサシやマガモ、ヒドリガモ、キンクロハジロなどのカモ科かの鳥類ちょうるいの生息せいそく地ちでもあり、合計ごうけい126種しゅの鳥類ちょうるいを観察かんさつすることができる。高度こうどに発達はったつした都市とし的てき地域ちいきにおける生物せいぶつ多様たよう性せいの保全ほぜんにおける重要じゅうような湿地しっちであり、自然しぜん環境かんきょうと都市としの環境かんきょうが共存きょうぞんする代表だいひょう例れいとなっている。	国くに指定してい鳥獣ちょうじゅう特別とくべつ保護ほご地区ちく
2358	しづがわわん志津川湾しづがわわん Shizugawa-wan	04宮城みやぎ県けん南みなみ三陸さんりく町まち 北緯ほくい38度ど40分ふん 東経とうけい141度ど31分ふん	5793	2018年ねん10月がつ18日にち	海洋かいようの潮しお下か帯域たいいき（水中すいちゅう植生しょくせい）	三陸海岸さんりくかいがんの南部なんぶに位置いちする志津川湾しづがわわんには荒島あらしま、椿島つばきしまなどの島しまが点在てんざいする。複雑ふくざつなリアス式海岸りあすしきかいがんは谷たにが水没すいぼつされたことにより形成けいせいされた地形ちけいであるため、多おおくの岬みさきと入いり江えを特徴とくちょうとしており、潮汐ちょうせきの影響えいきょうによりサンゴ礁さんごしょう、沈泥地ち、干潟ひかたなど、様々さまざまな生物せいぶつの生息せいそく地ちも形成けいせいされる。志津川湾しづがわわんは冷つめたい親潮おやしおと暖あたたかい黒潮くろしお、津軽つがるの3つの海流かいりゅうがぶつかる地点ちてんの付近ふきんにあるため、コンブ、アラメ、ガラモ、アマモ、スゲアマモ、タチアマモ、スガモなどの208種しゅの海藻かいそうや海草かいそうなど多様たような植生しょくせいが見みられ、温水おんすいと冷水れいすいのコンブが1か所しょに生はえることもある。このような珍めずらしい環境かんきょうは553種しゅの動物どうぶつに生息せいそく地ちまたは餌えさ場じょうを提供ていきょうしている。この湾わんは豊富ほうふな藻類そうるい、植物しょくぶつと動物どうぶつを有ゆうするため、いずれも天然記念物てんねんきねんぶつに指定していされているコクガン、オジロワシ、オオワシの越冬えっとう地ちになっており、コクガンが日本にっぽんで生息せいそくする最さい南限なんげんの越冬えっとう地ちでもある。志津川湾しづがわわんでは古ふるくからワカメ、カキ、ギンザケなどの養殖ようしょくが盛さかんに行おこなわれる。2011年ねんの地震じしんによる津波つなみは湾内わんないの藻も場じょうに大おおきな影響えいきょうを与あたえたが、着実ちゃくじつに回復かいふくしている。	国立こくりつ公園こうえん
2462	いずみつるのえっとうち出水しゅっすいツルの越冬えっとう地ち Izumi Wintering Habitat of Cranes	46鹿児島かごしま県けん出水いずみ市し 北緯ほくい32度ど06分ふん 東経とうけい130度ど16分ふん	478	2021年ねん11月18日にち	河口かこう域いき、季き節ぶし的てきに冠水かんすいする農地のうち	高尾野川たかおのがわ、野田川のだがわ、江内えうち川がわが流ながれる出水しゅっすい平野へいや（沖積ちゅうせき扇状地せんじょうち）の終端しゅうたんに位置いちする。主おもに干拓かんたく地ちの水田すいでんからなるが、河口かこうの開放かいほう水域すいいきや干潮かんちょう時じに現あらわれる砂州さすもツルの越冬えっとう地ちの一部いちぶである。日本にっぽん国内こくないの650種しゅの野鳥やちょうのうち、約やく300種しゅがこの地域ちいきで生息せいそくしている。世界せかいのナベヅルの個体こたい数すうの9割わり、マナヅルの個体こたい数すうの4割わりにとって重要じゅうような越冬えっとう地ちであり、クロヅル、ソデグロヅル、カナダヅル、タンチョウ、アネハヅルなどのツル類るいの渡来とらいも確認かくにんされており、ホシハジロの生息せいそく地ちでもある。	特別とくべつ天然記念物てんねんきねんぶつ、国くに指定してい鳥獣ちょうじゅう保護ほご区く、国くに指定してい鳥獣ちょうじゅう特別とくべつ保護ほご地区ちく

外部がいぶリンク

• 日本にっぽんの条約じょうやく湿地しっち - 環境省かんきょうしょう
• Japan - ラムサール条約じょうやく事務じむ局きょく