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オーム (せいおと)

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

オーム(ओम् om、または ॐ oṃオーン〉)は、バラモン教ばらもんきょうをはじめとするインドしょ宗教しゅうきょうにおいて神聖しんせいされる呪文じゅもん

オーム
オーム

かんやく仏典ぶってんでは、(おん、口偏くちへんに奄)とおとうつしされる。

なお、日本にっぽんでは「オーム」と表記ひょうきすることおおいが、oṃは「オーン」と[1]omは「オーム」である。

解釈かいしゃく

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バラモン教ばらもんきょう

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ヴェーダを誦読する前後ぜんご、またいのりの文句もんくまえとなえられる。 ウパニシャッドにおいては、このせいおと宇宙うちゅう根本こんぽん原理げんりであるブラフマン象徴しょうちょうするものとされ、とく瞑想めいそう手段しゅだんとしてもちいられた。

また、このせいおと は「a」、「u」、「m」の3おと分解ぶんかいして神秘しんぴてき解釈かいしゃくされる。これは、サンスクリットではauとなうと同化どうかしてちょう母音ぼいんoになるという音韻おんいん法則ほうそくがあるからである。

たとえば『ブリハッド・アーラニヤカ・ウパニシャッド』では「a」は『リグ・ヴェーダ』、「u」 は『サーマ・ヴェーダ』、「m」 は『ヤジュル・ヴェーダ』のさんヴェーダをあらわし、「aum全体ぜんたいでブラフマンをあらわすと解釈かいしゃくされた。

ヒンドゥーきょう

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さらに後世こうせいヒンドゥーきょうになると「a」は創造そうぞうしんブラフマー、「u」は維持いじしんヴィシュヌ、「m」は破壊はかいしんシヴァあらわし、全体ぜんたいとして三神みかみ一体いったい(トリムールティ)の真理しんりあらわすものとされ、民間みんかんにおいても浸透しんとうしておりどうきょうのシンボルてき意匠いしょうとなっている。

仏教ぶっきょう

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このせいおとのち仏教ぶっきょうにもれられ、密教みっきょうでは真言しんごん冒頭ぼうとうまり文句もんく(オン)として、末尾まつびスヴァーハー(ソワカ)ととも多用たようされた(たとえば「オン アビラウンケン ソワカ」で大日如来だいにちにょらい真言しんごん)。 また、仏教ぶっきょう経典きょうてん守護しゅご国界こっかいぬし陀羅尼だらにけい』では「a」はほう、「u」はむくい、「m」はおう三身みつみ象徴しょうちょうし、すべてのふつたちはこのせいおと観想かんそうすることによって成仏じょうぶつするとかれる。

字体じたい

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脚注きゃくちゅう

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  1. ^ 」は母音ぼいんはな母音ぼいんしたものであり、「オーン」[õ:]のように発音はつおんされる。参照さんしょう文法ぶんぽう概説がいせつ(よみがえれ『実習じっしゅう梵語ぼんごがく』) 1-1 おとろん

関連かんれん項目こうもく

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