大だい駒こま・小しょう駒こま

大だい駒こま（おおごま）とは将棋しょうぎやチェスなどの用語ようごで、強力きょうりょくな駒こまを指さす。また、小しょう駒こま（こごま）とは大だい駒こまに対たいして性能せいのうの弱よわい駒こまを総称そうしょうする用語ようごである。

その他たのボードゲームでも、強力きょうりょくな駒こまについて大だい駒こまと呼よぶことがある。また以上いじょうの用語ようごとは別べつに（実際じっさいにゲームの駒こまは強つよいほど形状けいじょうが大おおきい傾向けいこうにあるが）、置物おきものなどのサイズの大おおきい駒こまを言いうこともある。

将棋しょうぎ[編集へんしゅう]

将棋しょうぎでは多おおくの利ききをもつ飛車ひしゃと角行かっこうが大だい駒こま、金将きんしょう・銀将ぎんしょう・桂馬けいま・香車きょうしゃ・歩兵ほへいが小しょう駒こまに相当そうとうする。

一般いっぱん的てきに大だい駒こまと小しょう駒こまとの交換こうかんは、大だい駒こまを得えたほうが駒こま得とくである。また、大だい駒こま1枚まいと小しょう駒こま2枚まいとの交換こうかん（二に枚まい替かえ）では、小しょう駒こま2枚まいの側がわのほうが駒こま得とくである。ただし多おおくの場合ばあい、小しょう駒こまの中なかに歩兵ほへいが含ふくまれるときは二に枚まい替かえと見みなさず、また桂馬けいま・香車きょうしゃのうち2枚まいと大だい駒こまとの交換こうかんでは大だい駒こまの側がわが駒こま得とくと考かんがえる。しかし、攻せめる場合ばあい、価値かちの低ひくい駒こまから攻せめるほうが駒こま損そんが少すくないため、持もち駒ごまに歩兵ほへいがあるほうがよいとされている。

持もち将棋しょうぎにおいては、盤上ばんじょうおよび持もち駒ごまとなっている大だい駒こまを5点てん、小しょう駒こまを1点てんとして計算けいさんし、合計ごうけいで24点てんに満みたないときは負まけになる（両者りょうしゃとも24点てんを満みたしているときは引ひき分わけ）という特別とくべつルールがある。また、入いれ玉だま宣言せんげん法ほうでは宣言せんげんした側がわが敵陣てきじん以外いがいの盤面ばんめん上じょうの駒こまを除のぞいて24点てんに満みたない場合ばあいは宣言せんげんした側がわの負まけになる。

チェス[編集へんしゅう]

チェスでは、1個いっことキングだけで相手あいてのキングをメイトできる駒こま、すなわちクイーンとルークを大だい駒こまと呼よぶ。英語えいごではmajor pieceまたはheavy pieceである。そして1個いっこではメイトできないビショップとナイトを小しょう駒こまと呼よぶ。英語えいごではminor pieceまたはlight pieceである。