棋力きりょく

棋力きりょく（きりょく）とは、囲碁いご・将棋しょうぎなどの強つよさのこと。具体ぐたい的てきには段だん級きゅう位い、レイティングなどで表あらわす。

段だん級きゅう位いとレイティング

段だん級きゅう位いとレイティングはともに、棋力きりょくをはかる指標しひょうとなるが、両者りょうしゃの性格せいかくは微妙びみょうに異ことなる。

段だん級きゅう位いは江戸えど時代じだいにはあった指標しひょうであり、囲碁いご・将棋しょうぎを統轄とうかつする団体だんたい（日本にっぽん国内こくないでは、囲碁いごでは日本棋院にほんきいんや関西棋院かんさいきいん、将棋しょうぎでは日本にっぽん将棋しょうぎ連盟れんめい）から正式せいしきな免状めんじょうや認定にんてい証しょうが与あたえられるなど、伝統でんとうと権威けんいを持もったものである。その反面はんめん、段だん級きゅう位いの認定にんていが実際じっさいの棋力きりょくを反映はんえいしていないといわれることが多おおい。

理由りゆうとしては、アマチュアの段だん級きゅう位いの取得しゅとく方法ほうほうの代表だいひょう的てきなものとして認定にんてい問題もんだいの解答かいとうによるものがあるが、認定にんてい問題もんだいでは特定とくていの局面きょくめんでの正解せいかい手しゅを選えらぶだけであり、1局きょくの対局たいきょく全体ぜんたいにおいての強つよさを測定そくていしているわけではないということがある。プロの場合ばあいは、一定いっていの対局たいきょく数すうや勝かち数すうを積つみ重かさねれば昇段しょうだんし、年齢ねんれいなどの理由りゆうで棋力きりょくが低下ていかしても降くだ段だんすることはないため、最高さいこう段位だんいである九きゅう段だんであっても成績せいせきが伴ともなわない棋士きしが存在そんざいしている。

これに対たいしてレイティングは、純粋じゅんすいに対局たいきょくの結果けっかのみで値ねが決定けっていし、対局たいきょくに勝かつと数値すうちが大おおきくなり負まけると小ちいさくなる。従したがってその時点じてんでの棋力きりょくをかなり正確せいかくに反映はんえいしたものといえるが、計算けいさん方法ほうほうが非常ひじょうに複雑ふくざつになるため、その多おおくはインターネットを利用りようした対局たいきょくサイトで行おこなわれている。

碁ご会所かいしょや将棋しょうぎ道場どうじょうなどでは、独自どくじに段だん級きゅう位いを定さだめ、道場どうじょうでの対局たいきょく結果けっかによって昇降しょうこう段だんを決定けっていしているところが多おおい。インターネット上じょうの対局たいきょくサイトでも、レイティングと段だん級きゅう位いを併用へいようしているところがある。

棋力きりょくとハンディキャップ

対局たいきょく相手あいてとの棋力きりょく差さが大おおきい場合ばあい、ハンディキャップをつけて対局たいきょくすることがある。

囲碁いごの場合ばあい、「置おき碁ご」と言いって弱よわいほうが黒くろ番ばんを持もち、2子し以上いじょうの石いしを置おいた状態じょうたいからゲームを開始かいしする。将棋しょうぎの場合ばあいは、「駒こま落おち」といって強つよいほうが何なん枚まいかの駒こまを除去じょきょ（ゲーム中ちゅうは使つかわない）した状態じょうたいからゲームを開始かいしする。ただし、駒こま落おち戦せんには駒こま落おち戦せん特有とくゆうの指さし方かたがあり、平手ひらて（駒こま落おちでないゲーム）の棋力きりょくとは違ちがう結果けっかになることもある。

段だん級きゅう位いとレイティング

棋力きりょくとハンディキャップ

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