畜産ちくさん

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畜産ちくさん(ちくさん)は、動物どうぶつのうち家畜かちく家禽かきん繁殖はんしょく飼育しいくまたは肥育ひいくし、乳製品にゅうせいひんにくたまご皮革ひかくなど畜産ちくさんぶつ生活せいかつ役立やくだてる産業さんぎょうである。飼育しいくする動物どうぶつ水棲すいせい生物せいぶつである場合ばあいは、養殖ようしょくぶことが一般いっぱんてきである。畜産ちくさんいとな農家のうかは、とく畜産ちくさん農家のうかまたは畜産ちくさんばれる。

放牧ほうぼくにより畜産ちくさんをする場合ばあいには牧畜ぼくちくともう。ちちることを目的もくてきとする場合ばあいには酪農らくのうう。

畜産ちくさんぎょういとなむためには、「せいじょうとうかんする法律ほうりつ」にもとづく保健所ほけんじょ都道府県とどうふけん)の許可きょか必要ひつようになる。ぎょうとしない場合ばあいでも、どういち地域ちいき一定いっていすう以上いじょう家畜かちく飼育しいくするさいには該当がいとうする。

畜産ちくさん食糧しょくりょう確保かくほ手段しゅだんである一方いっぽうで、後述こうじゅつするように、環境かんきょう問題もんだい倫理りんり問題もんだいひとし指摘してきもある。

歴史れきし[編集へんしゅう]

畜産ちくさん誕生たんじょう[編集へんしゅう]

Fat-tailed sheep in Afghanistan
はんすう動物どうぶつ家畜かちくは、アフガニスタンのこれらのあぶらひつじのように、中東ちゅうとう中央ちゅうおうアジア遊牧民ゆうぼくみん信頼しんらいできる食料しょくりょうげん提供ていきょうした。

動物どうぶつ家畜かちくは、狩猟しゅりょう生産せいさんてきであったときに食料しょくりょうれる必要ひつようせいによって推進すいしんされた。家畜かちくのぞましい特徴とくちょうは、ぬしにとって有用ゆうようであり、健康けんこうそだことができ、自在じざい繁殖はんしょくさせることができ、容易ようい世話せわできるべきである[1]

動物どうぶつ家畜かちく単一たんいつ事象じしょうではなく、ことなる場所ばしょことなる時期じきかえされる過程かていきた事象じしょうである。ひつじ山羊やぎ中東ちゅうとう遊牧民ゆうぼくみん同行どうこうした動物どうぶつであり、うしぶたはより定住ていじゅうしたコミュニティと関連かんれんしていた[2]

家畜かちくされた最初さいしょ野生やせい動物どうぶついぬであった。おそらくわか個体こたいからはじまるはん野生やせいいぬは、がいじゅう腐肉ふにくしょく動物どうぶつ天敵てんてきとして許容きょようされていた可能かのうせいがある。いぬれでりをするパックハンダー英語えいごばんであり、人間にんげんれの一部いちぶとなってりにくわわる傾向けいこうがあった。しょく動物どうぶつであるヒツジヤギブタおよびウシは、農業のうぎょう歴史れきし初期しょき徐々じょじょ家畜かちくされた[2]

紀元前きげんぜん8500ねんから8000ねんにかけて、ぶた近東きんとう家畜かちくされ[3]紀元前きげんぜん8500ねんごろには肥沃ひよく三日月みかづき地帯ちたいなかまたはちかくのヒツジとヤギ[4]紀元前きげんぜん8500ねんごろには現在げんざいトルコパキスタン地域ちいき野生やせいのオーロックスのウシが家畜かちくされた[5]

うしむらひとにとっておおきな利点りてんであった。というのも、うしうし必要ひつようとする以上いじょうおおくのちち生産せいさんしていたからである。つよちからはたら動物どうぶつとして使つかうことができ、作物さくもつ生産せいさんやすためにすきいたり、作物さくもつはたけからいえかえるためにそりをいたり、のち荷車にぐるまいたりすることもできたからである。最初さいしょに輓獣が使つかわれたのは紀元前きげんぜんやく4000ねん中東ちゅうとうで、農業のうぎょう生産せいさんはかれないほど増加ぞうかした[2]みなみアジアでは、ぞう紀元前きげんぜん6000ねんまでに家畜かちくされた[6]

紀元前きげんぜん5040ねん化石かせきされたニワトリほね中国ちゅうごく北東ほくとう発見はっけんされている。かれらの野生やせい祖先そせん熱帯ねったいアジアのジャングルにんでいた場所ばしょからはとおはなれているが、考古こうこ学者がくしゃたちは家畜かちく本来ほんらい目的もくてき闘鶏とうけいのスポーツであったとかんがえている[7]

一方いっぽう南米なんべいでは、ラマアルパカは、おそらく紀元前きげんぜん3000ねん以前いぜんに、重荷おもにはこぶため、また羊毛ようもうのために家畜かちくされていた。どちらも、しん世界せかい農業のうぎょう発展はってん制限せいげんするすきくほどつよくはなかった[2]

うま中央ちゅうおうアジア草原そうげん自然しぜん生息せいそくしており、紀元前きげんぜん3000ねんごろに黒海こっかいカスピ海かすぴかい地方ちほう家畜かちくされたのは、もともとは食肉しょくにくようであり、また、荷物にもつはこししとして、ひとはこ乗馬じょうばよう使つかわれていた。おなじころ、野生やせいのロバがエジプトいならされていた。そのすぐにラクダがいならされ[8]モンゴルのフタコブラクダとアラブのラクダは荷物にもつはこびのための家畜かちくとなった。紀元前きげんぜん1000ねんまでに、アラブのラクダのキャラバンがインドをメソポタミアや地中海ちちゅうかいむすびつけていました[2]

古代こだい文明ぶんめい[編集へんしゅう]

古代エジプトの乳牛
古代こだいエジプトの乳牛にゅうぎゅう

古代こだいエジプトでは、ウシがもっと重要じゅうよう家畜かちくであり、ヒツジ、ヤギ、ブタもわれていた。アヒルガチョウハトなどの家禽かきんは、あみ捕獲ほかくされて農場のうじょう飼育しいくされ、そこで強制きょうせいてきねりあたえられてえさせたとされる[9]

ナイルがわさかな豊富ほうふ供給きょうきゅうげんであった。ミツバチすくなくともきゅう王国おうこくから家畜かちくされ、蜂蜜はちみつ蜜蝋みつろう供給きょうきゅうしていた[10]

古代こだいローマでは、古代こだいエジプトでられていたすべての家畜かちく利用りよう可能かのうであった。さらに、ウサギ紀元前きげんぜん1世紀せいきまでに食物しょくもつとして家畜かちくされていた。ウサギをあなからすために、ケナガイタチはフェレットとして家畜かちくされた。この方法ほうほうガイウス・プリニウス・セクンドゥスによって提唱ていしょうされたものである[11]

中世ちゅうせい畜産ちくさんぎょう[編集へんしゅう]

Painting of shepherd with sheep
ひつじいとしがらみわれるひつじ中世ちゅうせいフランス。15世紀せいきMS Douce 195。

ヨーロッパ北部ほくぶでは、マ帝国まていこく崩壊ほうかいしたとき、畜産ちくさんふく農業のうぎょう衰退すいたいした。しかし、動物どうぶつ放牧ほうぼくなどのいくつかの側面そくめんがこの期間きかんつづき、11世紀せいきまでに経済けいざい回復かいふくし、地方ちほうふたた生産せいさんてきもどした[12]

ヨーロッパ中世ちゅうせいにおける畜産ちくさん改良かいりょう発展はってん密接みっせつ関係かんけいしていた。プラウ(すき)の改良かいりょう土壌どじょうをよりふかたがやすことを可能かのうにした。うま牽引けんいんりょくおも供給きょうきゅうしゃとしてうしってわり、輪作りんさくかんするあたらしいかんがかた発達はったつし、ふゆ飼料しりょうよう作物さくもつ栽培さいばいさかんになった。[13]まめ(beans)、えんどうまめ(pea)やヘアリーベッチ(vetches)が一般いっぱんてきになった。これらは窒素ちっそ固定こていによって土壌どじょう肥沃ひよく増加ぞうかさせ、よりおおくの家畜かちく飼養しようすることを可能かのうにした[14]

コロンブス交換こうかん[編集へんしゅう]

南北なんぼくアメリカ大陸あめりかたいりく開拓かいたく植民しょくみん結果けっかトウモロコシジャガイモサツマイモキャッサバ(manioc)などの作物さくもつがヨーロッパに導入どうにゅうされ、一方いっぽうきゅう世界せかい主要しゅよう家畜かちくであるうしうまひつじ山羊やぎは、小麦こむぎ大麦おおむぎべいカブとともにはじめてしん世界せかい導入どうにゅうされた[15]

農業のうぎょう革命かくめい[編集へんしゅう]

Lincoln Longwool Sheep
リンカーンロングウールは、18世紀せいきにロバート・ベイクウェルによって品種ひんしゅ改良かいりょうされた。

人為じんい選択せんたく品種ひんしゅ改良かいりょうは、18世紀せいきイギリス農業のうぎょう革命かくめいあいだロバート・ベイクウェル英語えいごばんによって科学かがくてき実践じっせんとして確立かくりつされた。かれもっと重要じゅうよう繁殖はんしょく計画けいかくひとつはひつじ利用りようしたものであった。かれはネイティブストック(native stock )を使つかって、ながくて光沢こうたくのある羊毛ようもうつ、おおきくて骨格こっかくひつじ素早すばやえらぶことができた。リンカーンロングウールはベイクウェルによって改良かいりょうされ、つぎリンカーンロングウール英語えいごばんはニューレスター(New Leicester. またはディシュリーレスターDishley Leicester)とばれ、その品種ひんしゅ開発かいはつ使つかわれた。それらにはかく英語えいごばん四角しかくからだつきで、あたまぐなせんがあった[16]。これらのひつじひろ輸出ゆしゅつされ、おおくの近代きんだいてき品種ひんしゅ貢献こうけんしてきた。かれ影響えいきょうで、イギリスの農民のうみんおもにくよう家畜かちく繁殖はんしょくさせるようになった。ながかくのあるけいさんうしをウェストモーランドのうし交配こうはいして、デイシュリーロングホーン英語えいごばんつくった[17]

ヨーロッパの伝統でんとうてき農法のうほうによって形成けいせいされた肥料ひりょうかないはん天然てんねん牧草ぼくそうは、放牧ほうぼく草刈くさかりによって管理かんりされていた。この土地とち管理かんり戦略せんりゃく生態せいたいがくてき影響えいきょうは、やま火事かじのような自然しぜん攪乱かくらん影響えいきょう類似るいじしているので、この農業のうぎょうシステムは、生物せいぶつ多様たようせい促進そくしんふくおおくの有益ゆうえき特性とくせい自然しぜん生息せいそく共有きょうゆうしている。しかし、この戦略せんりゃくは、今日きょうのヨーロッパでは農業のうぎょう強化きょうかによって衰退すいたいしつつある。その結果けっか農業のうぎょう機械きかい化学かがくてき手法しゅほうなどの原因げんいんにより生物せいぶつ多様たようせい衰退すいたいさせている[18]

農業のうぎょう[編集へんしゅう]

システム[編集へんしゅう]

Herdwick sheep
イギリス、湖水こすい地方ちほう広大こうだい丘陵きゅうりょう農業のうぎょうシステムにおけるハードウィックシープ

伝統でんとうてき畜産ちくさん自給じきゅう農業のうぎょうしゃ生活せいかつ様式ようしき一部いちぶであって家族かぞく必要ひつようとする食物しょくもつだけでなく燃料ねんりょう肥料ひりょう衣服いふく輸送ゆそうおよび畜力ちくりょく生産せいさんしていた。食料しょくりょうのために動物どうぶつころすことはてき考慮こうりょ事項じこうであり、可能かのうかぎ羊毛ようもうたまごちちおよび血液けつえき(マサイぞく#生活せいかつ文化ぶんか習慣しゅうかん)のような生産せいさんぶつ動物どうぶつがまだきているあいだ収穫しゅうかくされた[19]伝統でんとうてきうつりまきでは、ひと家畜かちくぶしてき固定こていされたなつ牧草ぼくそうふゆ牧草ぼくそうあいだ移動いどうしていた。山岳さんがく地域ちいきではなつ牧草ぼくそうやまにあり、ふゆ牧草ぼくそうたににあった[20]

動物どうぶつ広範囲こうはんいまたは集中しゅうちゅうてき飼育しいくすることができる。広範こうはんなシステムでは、動物どうぶつ自由じゆうに、または牧者ぼくしゃ監督かんとくで、しばしば捕食ほしょくしゃから保護ほごするために移動いどうする。米国べいこく西部せいぶ放牧ほうぼくは、公共こうきょうおよび民間みんかん土地とちひろ放牧ほうぼくするだい規模きぼうしぐんふく[21]みなみアメリカオーストラリアなど、土地とちひろ降雨こううりょうすくない地域ちいきにも同様どうようキャトルステーション英語えいごばんばれる拠点きょてんがあり、牧羊ぼくようシステムはヒツジ、シカ、ダチョウ、エミューラマアルパカもちいられている[22]

イギリスの高地こうちでは、はるになるとえてくる豊富ほうふやまくさ手入ていれせずにひつじ放牧ほうぼくし、としわりにはひく高度こうどれてきて、ふゆには補助ほじょてきえさあたえる[23]農村のうそんでは、ぶた家禽かきんえさおさえながら、おおくの栄養えいようている、アフリカ地域ちいきでは、めすにわとりなんヶ月かげつえさあたえられずに生活せいかつし、しゅうに1、2たまごむことがある[19]

Pigs in a barn
米国べいこく中西部ちゅうせいぶぶた集約しゅうやく畜産ちくさん

もう一方いっぽう極端きょくたんれいとして、世界せかいのより発展はってんした地域ちいきでは、動物どうぶつおおくは集約しゅうやくてき管理かんりされ、乳牛にゅうぎゅうはすべての飼料しりょう牛舎ぎゅうしゃあた放牧ほうぼくしない状態じょうたい飼育しいくされ、また、肉牛にくぎゅう高密度こうみつど飼養しようじょう飼育しいくされる[24]ぶた気温きおん制御せいぎょされた建物たてもの飼育しいくされており、一切いっさい屋外おくがいないこともある[25]家禽かきん鶏舎けいしゃ飼育しいくされ、照明しょうめい制御せいぎょされた条件下じょうけんか産卵さんらんするとりとしてケージにれられていることがある。これらの両極端りょうきょくたんあいだには、はん集約しゅうやくてきでしばしば家族かぞく経営けいえい農場のうじょうがあり、そこでは家畜かちくいちねんだい部分ぶぶん外部がいぶ放牧ほうぼくされ、牧草ぼくそう成長せいちょうしなくなる時期じきをカバーするためにサイレージまたはくさつくられ、肥料ひりょう飼料しりょうその投入とうにゅうざい外部がいぶから農場のうじょうまれる[26]

給餌きゅうじ[編集へんしゅう]

Cattle around an outdoor feeder
屋外おくがい給餌きゅうじまわりのうし

家畜かちく利用りようされる動物どうぶつ草食そうしょくおおく、雑食ざっしょくであるぶた家禽かきん例外れいがいである。草食そうしょく動物どうぶつは、種子しゅし果実かじつ栄養えいようたか若葉わかば選択せんたくてきべる「濃厚のうこう飼料しりょう選択せんたく」、くさおもべる「草食そうしょく」、利用りよう可能かのう植物しょくぶつ材料ざいりょうぜん範囲はんいからえさえらぶ「ちゅう間食かんしょく」にけられる。ウシ、ヒツジ、ヤギ、シカ、レイヨウはんすう動物どうぶつであり、食物しょくもつを2段階だんかいけて消化しょうかする。最初さいしょ普通ふつう咀嚼そしゃく嚥下えんかおこない、そのはん消化しょうかされた反芻はんすうしょくかたまり逆流ぎゃくりゅうさせてふたた咀嚼そしゃくし、最大さいだい食物しょくもつ価値かち抽出ちゅうしゅつする[27]

これらの動物どうぶつ食事しょくじ必要ひつようせいだい部分ぶぶんくさべることによってたされる。くさ基部きぶから成長せいちょうし、大量たいりょうくさべたりったりしても成長せいちょうすることができる[28]

おおくの気候きこうでは、たとえば温帯おんたいなつ熱帯ねったい雨季うきなど、牧草ぼくそう成長せいちょうぶしてきなものであるため、作物さくもつ一部いちぶ地域ちいきって、保存ほぞんするためにくさまたはサイレージ(発酵はっこうさせたくさ)として確保かくほされている[29] 飼料しりょう作物さくもつ栽培さいばいされており、これらのおおくは、作物さくもつざん渣と同様どうように、せた時期じき家畜かちく栄養えいよう需要じゅようのギャップをめるために確保かくほすることができる[30]

牛飼料ペレット
圧搾あっさくされた亜麻仁あまにうし飼料しりょうペレット

広範囲こうはんい飼育しいくされた動物どうぶつ完全かんぜんにまぐさだけで生活せいかつしているかもしれないが、より集中しゅうちゅうてき飼育しいくされた家畜かちくはさらにエネルギーとタンパク質たんぱくしつ飼料しりょう必要ひつようとするであろう。エネルギーはおも穀物こくもつ穀物こくもつ副産物ふくさんぶつ油分ゆぶん糖分とうぶん食物しょくもつ由来ゆらいし、タンパク質たんぱくしつ魚粉ぎょふんにく骨粉こっぷん(BSE流行りゅうこう以降いこううしへの使用しよう禁止きんしされている)、ホエーなどの乳製品にゅうせいひん豆類まめるいおよびその植物しょくぶつせい食品しょくひんおおくは植物しょくぶつ抽出ちゅうしゅつ副産物ふくさんぶつ由来ゆらいする[31]ぶた家禽かきん反芻はんすう動物どうぶつであり、くさやその牧草ぼくそうセルロース消化しょうかすることができないため、完全かんぜん穀物こくもつやそのこうエネルギー食品しょくひんあたえられている。動物どうぶつ飼料しりょう原料げんりょう農場のうじょう栽培さいばいすることもできるし、ことなる種類しゅるい家畜かちく、それらの成長せいちょう段階だんかいおよび特定とくてい栄養えいよう所要しょようりょうのために特別とくべつ調合ちょうごうされたふくあい食品しょくひんをペレットじょうまたはキューブじょうのものを購入こうにゅうする。ビタミンとミネラルは食事しょくじのバランスをとるために添加てんかされる[32] Farmed fish are usually fed pelleted food.[32]

育種いくしゅ[編集へんしゅう]

家畜かちく繁殖はんしょく自然しぜん発生はっせいてきおこなわれることはほとんどないが、のぞましいとかんがえられる特性とくせいあたえる目的もくてき農業のうぎょうしゃによって管理かんりされている。これらには、丈夫じょうぶさ、繁殖はんしょくせい従順じゅうじゅんせい、マザーリング能力のうりょくはや成長せいちょう速度そくど成長せいちょう単位たんいたりのひく飼料しりょう消費しょうひりょう、よりからだ割合わりあい、よりたか収量しゅうりょうおよびより繊維せんい品質ひんしつふくまれる。また、健康けんこう欠陥けっかんおよび攻撃こうげきせいなどののぞましくない特性とくせい選別せんべつされる[33][34]

選択せんたくてき繁殖はんしょく生産せいさんせい大幅おおはば増加ぞうか原因げんいんとなってきた。たとえば、2007ねんには、8しゅうよわい典型てんけいてきブロイラー体重たいじゅうは、1957ねんにはどうよわいにわとりの4.8ばいであった[33]、また、2007ねんまでの30年間ねんかん米国べいこく乳牛にゅうぎゅう平均へいきんちちりょうはほぼ2ばいになった[33]

動物どうぶつ健康けんこう[編集へんしゅう]

Vaccination of a goat
ニジェールのヤギの予防よぼう接種せっしゅ

良好りょうこう畜産ちくさん適切てきせつ給餌きゅうじおよび衛生えいせい管理かんりは、農場のうじょうにおける動物どうぶつ健康けんこう寄与きよするおも要因よういんであり、最大さいだいされた生産せいさんつうじて経済けいざいてき利益りえきをもたらしている。これらの予防よぼう措置そちにもかかわらず、動物どうぶつ依然いぜんとして病気びょうきになった場合ばあいには、農業のうぎょうしゃおよび獣医じゅういによって動物どうぶつよう医薬品いやくひん治療ちりょうされる。欧州おうしゅう連合れんごうでは、農業のうぎょうしゃみずからの動物どうぶつ治療ちりょうする場合ばあいには、治療ちりょうのためのガイドラインにしたがい、あたえられた治療ちりょう記録きろくすることが要求ようきゅうされる[35]動物どうぶつは、その健康けんこう影響えいきょうおよぼす可能かのうせいのあるおおくの疾患しっかんおよび状態じょうたい影響えいきょうけやすい。ぶたコレラ[36]およびヒツジやヤギるい神経しんけいけいおかスクレイピー[37]のように、あるしゅ家畜かちく特異とくいてきなものもあれば、口蹄疫こうていえきのようにすべての偶蹄ぐうてい影響えいきょうおよぼすものもある[38]集約しゅうやくてき条件下じょうけんか飼育しいくされる動物どうぶつ体内たいないおよびそと寄生きせいしゃになりやすい、ウオジラミかず増加ぞうかスコットランド養殖ようしょくサケ影響えいきょうあたえている[39]家畜かちく寄生虫きせいちゅう負担ふたんらすことは生産せいさんせい収益しゅうえきせい向上こうじょうにつながる[40]

状況じょうきょう深刻しんこく場合ばあい政府せいふ輸出入ゆしゅつにゅう在庫ざいこ移動いどう検疫けんえき制限せいげんうたがわしい症例しょうれい報告ほうこく規制きせいしている。ワクチンは特定とくてい疾患しっかんたいして利用りよう可能かのうであり、抗生こうせい物質ぶっしつ適切てきせつ場合ばあいひろ使用しようされている。かつては、成長せいちょう促進そくしんするために特定とくていふくあい食品しょくひん抗生こうせい物質ぶっしつ日常にちじょうてき添加てんかされていたが、現在げんざいではおおくのくにで、家畜かちくやヒトの抗菌こうきんやくたいせいにつながるリスクがあるため、この慣行かんこう非難ひなんされている[41]

牛、馬、豚、鶏を飼育した農家の水彩画
身近みぢか家畜かちく:うしうまぶたにわとり飼育しいくした農家のうか水彩すいさい(1869ねん

政府せいふひとじゅう共通きょうつう感染かんせんしょう、すなわち人間にんげん動物どうぶつから感染かんせんする可能かのうせいのある病気びょうき関心かんしんっている。野生やせい動物どうぶつ集団しゅうだんは、家畜かちく影響えいきょうおよぼす可能かのうせいのある病気びょうき保有ほゆうしている可能かのうせいがあり、それは不十分ふじゅうぶん感染かんせん対策たいさく結果けっかとしてそれらに感染かんせんする可能かのうせいがある。1999ねんマレーシアにおけるニパウイルス集団しゅうだん感染かんせんは、ブタが果物くだものべるオオコオモリ便びんおよび尿にょう接触せっしょくしたのち病気びょうきになったことにさかのぼる。ブタはその感染かんせんをヒトにつたえた[42]とりインフルエンザH5N1野鳥やちょう集団しゅうだん存在そんざいし、わたどりによって長距離ちょうきょり移動いどうすることができる。このウイルスは、家禽かきんおよびその近傍きんぼうむヒトに容易ようい伝播でんぱする。野生やせい動物どうぶつ家畜かちくおよびヒトに影響えいきょうおよぼすその感染かんせんしょうには、狂犬病きょうけんびょうレプトスピラしょうブルセラしょう結核けっかくおよび旋毛せんもうむししょうがある[43]

たね範囲はんい[編集へんしゅう]

どのたね家畜かちくであるかについては、普遍ふへんてき合意ごういされた単一たんいつ定義ていぎ存在そんざいしない。ひろ合意ごういされている家畜かちく種類しゅるいには、牛肉ぎゅうにくおよびちちよううしひつじ山羊やぎぶたおよび家禽かきんふくまれる。様々さまざまたねうまなどの家畜かちくとみなされることもあるが[44]家禽かきん鳥類ちょうるい除外じょがいされることもある。世界せかい一部いちぶ地域ちいきでは、家畜かちくには水牛すいぎゅう南米なんべいのラクダ、アルパカおよびラマなどのたねふくまれる[45][46][47]一部いちぶ当局とうきょくは、人間にんげん消費しょうひのために飼育しいくされたミツバチからコオロギいた昆虫こんちゅうだけでなく、水産すいさん養殖ようしょくにおけるさかな、ウサギのようなマイクロ家畜かちく、モルモットのようなかじるいふくむなどよりひろ定義ていぎ使用しようしている[48]

飼育しいくされるおも動物どうぶつ[編集へんしゅう]

ウシ
ははうし飼育しいくし、交配こうはいさせてうしてそれを販売はんばいする農家のうか繁殖はんしょく農家のうかい、うし購入こうにゅうして飼養しようし、おも肉牛にくぎゅうとして販売はんばいする農家のうか肥育ひいく農家のうかう。乳牛にゅうぎゅう飼養しようし、ちちおも販売はんばいする農家のうかについては酪農らくのううが、乳牛にゅうぎゅうよわいとうによりちち生産せいさんりょう採算さいさん水準すいじゅん下回したまわると乳牛にゅうぎゅうはいうしにし、にくようとして販売はんばいすることがおおい。アメリカ大陸あめりかたいりくではだい需要じゅようである都市としからとおはなれた経費けいひひく地方ちほう繁殖はんしょくおこない、ある程度ていどそだったわかうしぐんにしてすうにん騎乗きじょう牧人ぼくじんすう週間しゅうかんをかけて都市としちか牧場ぼくじょう輸送ゆそうし、そこで肥育ひいくしてから屠畜場とちくじょうおくるというスタイルをとる場合ばあいおおい。
ブタ
養豚ようとん(ようとん)。飼育しいくされたぶたは、ほとんどが食肉しょくにく豚肉ぶたにくようとして出荷しゅっかされる。ペットよう品種ひんしゅであるミニブタ繁殖はんしょく販売はんばいについては、養豚ようとんあつかいする自治体じちたいとしない自治体じちたいがある。また、イノブタというブタとイノシシのハーフも存在そんざいし、発祥はっしょうである和歌山わかやまけんしゅ産地さんちになっている。
ニワトリ
養鶏ようけい(ようけい)。おも採卵さいらん鶏卵けいらん)を目的もくてきとする場合ばあいと、食肉しょくにく鶏肉とりにく)を目的もくてきとする場合ばあい。そしてそれらのたねにわとりたねにわとりじょうがある。採卵さいらん目的もくてきのニワトリが産卵さんらんりつ低下ていかによりはいにわとりとされると、通常つうじょう食肉しょくにくにされることはほとんどなく、おも加工かこう食品しょくひん利用りようされる。(ごくまれにだが)ペットようとして観光かんこう牧場ぼくじょうやニワトリスト(あいにわとり)にられることもある。また、チャボなどの愛玩あいがんにわとり繁殖はんしょく販売はんばいは、愛玩あいがんにわとりおおくが天然記念物てんねんきねんぶつ指定していされている品種ひんしゅおおく、「たね保存ほぞん意味合いみあい」で養鶏ようけいにあたる。
めんひつじ
羊毛ようもう食肉しょくにくひつじにく)・ちち目的もくてきとする。オーストラリアニュージーランドおおく、日本にっぽんではすくない。
ヤギ
もう食肉しょくにくちち目的もくてきとする。観光かんこう展示てんじようっているところもある。
ウマ
アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくとオーストラリアが中心ちゅうしん乗用じょうよう乗馬じょうば)や競馬けいばようけい種馬たねうまちゅうあいだしゅ繁殖はんしょく育成いくせいおおい。その観光かんこうようにくよう馬肉ばにく)など雑多ざった日本にっぽんでは、北海道ほっかいどう日高ひだか地方ちほう鹿児島かごしまけん大隅おおすみ地方ちほうけい種馬たねうま代表だいひょうてき産地さんちである。一方いっぽうにくよう青森あおもりけん南部なんぶ地方ちほうけん東部とうぶ)・山梨やまなしけん長野ながのけん熊本くまもとけんしゅ産地さんち
ラクダ
中東ちゅうとう諸国しょこく中心ちゅうしんにくちちもう採取さいしゅ以外いがいにも、乗用じょうようきおいとしての利用りようがある。
ダチョウ
にくかわたまご英語えいごばん観光かんこうよう
アヒル
にくたまご観光かんこうよう
ホロホロチョウ
にく観光かんこうよう和歌山わかやまけん名産めいさんひん
ミツバチ
養蜂ようほう(ようほう)。蜂蜜はちみつ蜜蝋みつろうなどを採取さいしゅするほか、園芸えんげい栽培さいばいにおいて受粉じゅふんをするために飼育しいくする農家のうか存在そんざいする。岐阜ぎふけん近代きんだい養蜂ようほう発祥はっしょう
カイコ
養蚕ようさん(ようさん)。絹糸けんしかいこすな採取さいしゅする。日本にっぽん行政ぎょうせいでは、養蚕ようさん畜産ちくさんあつかいされていない[注釈ちゅうしゃく 1]衰退すいたい気味ぎみであるが、近年きんねん[いつ?]人工じんこう血管けっかん手術しゅじゅつよういと縫合ほうごういと)などの医療いりょう用材ようざいりょうとしてさい注目ちゅうもくされはじめている。
カブトムシ
幼虫ようちゅうころから養殖ようしょくし、成虫せいちゅうになってまもなく全国ぜんこくデパートひとし出荷しゅっかする。
イヌ
番犬ばんけん盲導犬もうどうけん警察犬けいさつけんなど用途ようと多数たすう
ガチョウ
にくたまご羽毛うもう目的もくてきとする。また、ガチョウの脂肪しぼうきもした肝臓かんぞう世界せかいさんだい珍味ちんみひとつとしてられるフォアグラであるが、生産せいさん過程かてい強制きょうせい給餌きゅうじともなうことから、動物どうぶつ虐待ぎゃくたいたるとして生産せいさん販売はんばい禁止きんしするうごきがひろがっている。

製品せいひん[編集へんしゅう]

メリノ羊の毛刈り
羊毛ようもうのためにメリノひつじ様子ようす

動物どうぶつは、おもにく羊毛ようもうちちたまごなどの多種たしゅ多様たよう製品せいひんのために飼育しいくされているが、動物どうぶつせい脂肪しぼうアイシングラスレンネットふくまれる[49][50]動物どうぶつはまた、医療いりょうようワクチン[51]こう血清けっせい(抗体こうたいふくむ)を製造せいぞうするなど、より特殊とくしゅ目的もくてきのために飼育しいくされている[52]飼料しりょうやその作物さくもつ動物どうぶつとともに栽培さいばいされる場合ばあい厩肥うまやごえ肥料ひりょうとしての役割やくわりたし、はん閉鎖へいさてき有機ゆうきシステムでミネラルや有機物ゆうきぶつ土壌どじょうもどすことができる。[53]

流通りゅうつうぎょう進出しんしゅつ[編集へんしゅう]

畜産ちくさんは、もともと農業のうぎょう一部いちぶとしておこなわれていたが、近年きんねん[いつ?]流通りゅうつうぎょう食肉しょくにく加工かこう業者ぎょうしゃ幅広はばひろ契約けいやく農家のうか育成いくせいしてきたことから、単独たんどく畜産ちくさんぎょういとな場合ばあいえている。食肉しょくにく加工かこう業者ぎょうしゃは、将来しょうらい出荷しゅっかりょう見越みこして契約けいやく農家のうか飼料しりょう提供ていきょうし、飼育しいくさせている。契約けいやく農家のうかでは、みずからの投資とうしさえたうえ経営けいえい拡大かくだいすすめることができ、安定あんていした出荷しゅっかさき確保かくほすることができる。

契約けいやく農家のうか以外いがいでも、近年きんねん[いつ?]消費しょうひりょう拡大かくだいにより市場いちば発達はったつしたため、だい規模きぼ集約しゅうやくすすめることにより畜産ちくさんぎょう専業せんぎょう経営けいえいおこなえるようになった。なお、既存きそん田畑たはたは、飼料しりょう作物さくもつ生産せいさんてている場合ばあいおおい。

また畜産ちくさんぎょうでも分業ぶんぎょうすすんでおり、繁殖はんしょくようめす畜に良質りょうしつ畜をませて出荷しゅっかする畜産ちくさん農家のうか(→子取こと農家のうか)、前記ぜんき農家のうかから畜をれて食用しょくようとして肥育ひいくしてから出荷しゅっかする畜産ちくさん農家のうか繁殖はんしょくから肥育ひいくまでを一貫いっかんしておこなう畜産ちくさん農家のうかなどにかれて専業せんぎょうとしている場合ばあいもある。

養鶏ようけい養豚ようとんといった中小ちゅうしょう家畜かちくさんは、近年きんねん[いつ?]急速きゅうそく企業きぎょうすすみ、企業きぎょうした農業のうぎょう法人ほうじん事業じぎょうとしておこなうケースが急増きゅうぞうしている。

部門ぶもん[編集へんしゅう]

酪農らくのう[編集へんしゅう]

ロータリーミルキングパーラー
ドイツの近代きんだいてきなロータリーミルキングパーラー

すべての哺乳類ほにゅうるい子供こども栄養えいようあたえるためにちち生産せいさんするが、うしおも世界中せかいじゅう人間にんげん消費しょうひするためのちち乳製品にゅうせいひん生産せいさんするために使用しようされている。この目的もくてきのためにそれほど使用しようされていないその動物どうぶつには、ヒツジ、ヤギ、ラクダバッファロー、ヤク、トナカイうま、ロバなどがある[54]

これらのすべての動物どうぶつなに世紀せいきにもわたって家畜かちくされてきており、繁殖はんしょくりょく生産せいさんせい従順じゅうじゅんさ、一般いっぱんてき条件下じょうけんか繁栄はんえいする能力のうりょくなどののぞましい特性とくせいのために飼育しいくされてきた。以前いぜんうし複数ふくすう機能きのうっていたが、現代げんだい乳牛にゅうぎゅう繁殖はんしょくは、経済けいざいてき大量たいりょうちち生産せいさんする特殊とくしゅなホルスタイン・フリージャンしゅした。人工じんこう授精じゅせいは、農家のうかがその状況じょうきょうてきした特定とくてい特性とくせい選択せんたくできるようにするためにひろ利用りよう可能かのうである[55]

過去かこには、うし家族かぞく農場のうじょうちいさなれでわれ、牧草ぼくそう放牧ほうぼくされ、ふゆにはくさあたえられていたが、今日きょうでは、よりおおきなうしぐん、より集約しゅうやくてきなシステム、サイレージの給与きゅうよ、および年間ねんかんつうじてくさられてうしはこばれるシステムである「放牧ほうぼく」の傾向けいこうがある[56]

おおくの地域ちいき社会しゃかいでは、ちち生産せいさん動物どうぶつ飼育しいくする目的もくてき一部いちぶでしかない。動物どうぶつは、重荷おもに動物どうぶつとして、またはすきくために、または繊維せんいにくおよび皮革ひかく生産せいさんのために使用しようされ、は燃料ねんりょうまたは土壌どじょう肥沃ひよく向上こうじょうのために使用しようされる。ヒツジおよびヤギは、乳牛にゅうぎゅうてきさない気候きこうおよび条件下じょうけんかでのちち生産せいさん有利ゆうりである[54]

にく[編集へんしゅう]

ヘレフォード牛
ヘレフォードしゅ丈夫じょうぶにくよううしで、現在げんざい世界中せかいじゅうおおくのくに飼育しいくされている。

にくおも家畜かちくからのもので、世界中せかいじゅう食物しょくもつタンパク質たんぱくしつ主要しゅようみなもとであり、平均へいきんしてヒトのエネルギー摂取せっしゅやく8%である。実際じっさいべられる種類しゅるいは、地域ちいきこのみ、利用りよう可能かのうせい、コスト、その要因よういんによってことなり、うしひつじぶた山羊やぎ主要しゅようしゅである。うし一般いっぱんに1ねんに1とうむが、それは成熟せいじゅくするのに1ねん以上いじょうかかる。ヒツジとヤギはしばしば双子ふたごみ、これらは1ねん以内いない食肉しょくにくにされる。ぶたはより多産たさんで、毎年まいとしやく11とう[60]のぶたを1かい以上いじょう[57]ぶたとし1かい以上いじょう[58]うま、ロバ、シカ、バッファロー、ラマ、アルパカ、グアナコ、ビクーニャは様々さまざま地域ちいき食肉しょくにくよう飼育しいくされている。にくよう飼育しいくされた動物どうぶつのいくつかののぞましい特性とくせいには、多産たさんせい丈夫じょうぶさ、はや成長せいちょう速度そくど管理かんり容易たやすさおよびたか食品しょくひん変換へんかん効率こうりつふくまれる。世界せかいにくやく半分はんぶんは、放牧ほうぼくまたは閉鎖へいさされた牧草ぼくそう放牧ほうぼくされている動物どうぶつから生産せいさんされており、のこりの半分はんぶん様々さまざま工場こうじょう営農えいのうシステムで集中しゅうちゅうてき生産せいさんされている。これらはほとんどがうしぶたまたは家禽かきんであり、おおくは屋内おくないで、典型てんけいてきには高密度こうみつど飼育しいくされている[59]

家禽かきん[編集へんしゅう]

バタリーケージの鶏
ブラジル、バタリーケージにわとり

たまごにくのためにわれている家禽かきんるいには、ニワトリシチメンチョウガチョウアヒルふくまれる。産卵さんらん使つかわれる産卵さんらんとりだい多数たすうはニワトリである。産卵さんらん使つかわれる採卵さいらんようにわとり は、自由じゆうあるまわることができるが、夜間やかん保護ほごのために室内しつないわれる自由じゆう範囲はんいのシステムから、納屋なやわれ、まりじきわら、ある程度ていど移動いどう自由じゆうがあるはん集約しゅうやくてきなシステム、ケージでわれる集約しゅうやくてきなシステムまでの様々さまざま方法ほうほうがある。バタリーケージは、複数ふくすうそうながれつ配置はいちされ、外部がいぶ給餌きゅうじ飲水のみみず採卵さいらん設備せつびそなえている。これはもっと労力ろうりょく節約せつやくし、経済けいざいてき産卵さんらん方法ほうほうであるが、にわとり通常つうじょう行動こうどうをすることができないので動物どうぶつ福祉ふくし見地けんちから批判ひはんされている[60]

先進せんしんこくでは、にくよう飼育しいくされている家禽かきんだい部分ぶぶん屋内おくないおおきな小屋こやで、環境かんきょう制御せいぎょした自動じどうされた装置そうちもちいて飼育しいくされている。この方法ほうほう飼育しいくされるニワトリのおおくはブロイラーとしてられており、遺伝いでんてき改良かいりょうにより、孵化ふか6~7週間しゅうかん以内いない出荷しゅっか可能かのう体重たいじゅうまで成長せいちょうさせることができるようになっている。あらたに孵化ふかしたひなは、せま場所ばしょ飼育しいくされ、補助ほじょてき暖房だんぼうあたえられる。飼料しりょうみず自動的じどうてき供給きょうきゅうされ、照明しょうめい制御せいぎょされる。とりすうかいにわたって収穫しゅうかくされるか、小屋こや全体ぜんたいいち収穫しゅうかくされる[61]

同様どうよう飼育しいくシステムは通常つうじょう七面鳥しちめんちょうにももちいられるが、七面鳥しちめんちょうはニワトリよりも丈夫じょうぶではないが、成長せいちょう時間じかんがかかり、最終さいしゅうてきには別個べっこ肥育ひいくユニットに移動いどうされることがおお[62]。 アヒルはアジアとオーストラリアでとく人気にんきがあり、商業しょうぎょうてき条件下じょうけんかでは7週間しゅうかん食肉しょくにくにすることができる[63]

養殖ようしょく[編集へんしゅう]

淡水魚養殖場
フランスの淡水魚たんすいぎょ養殖ようしょく

養殖ようしょくは「さかな軟体動物なんたいどうぶつ甲殻こうかくるいおよび水生すいせい植物しょくぶつふく水生すいせい生物せいぶつ養殖ようしょくであり、定期ていきてき貯蔵ちょぞう給餌きゅうじ捕食ほしょくしゃからの保護ほごなど、生産せいさん強化きょうかするための育成いくせいプロセスへのなんらかのかたち介入かいにゅう意味いみする。養殖ようしょくはまた、養殖ようしょくされる資源しげん個人こじんまたは企業きぎょう所有しょゆう意味いみする」と定義ていぎされている[64]実際じっさいには、それはうみまたは淡水たんすいこり、広範囲こうはんいまたは集中しゅうちゅうてきである。わん全体ぜんたいみずうみまたはいけ養殖ようしょくてられるか、養殖ようしょく動物どうぶつ生簀いけす人工じんこう礁、たなまたはなわ(貝類かいるい)に保持ほじされる。さかなとエビは自然しぜん到着とうちゃくするかまたは導入どうにゅうされるかのいずれかで水田すいでん栽培さいばいすることができ、両方りょうほう作物さくもつ一緒いっしょ収穫しゅうかくすることができる[65]

魚類ぎょるい孵化ふかじょうでは、幼魚ようぎょ稚魚ちぎょ甲殻こうかくるい貝類かいるい養殖ようしょくシステムに利用りようされる。これらが十分じゅうぶんおおきさになった場合ばあい、それらは成長せいちょうタンクにうつされ収穫しゅうかくりょうたっすると養魚ようぎょじょう出荷しゅっかサイズまでそだてようされる。孵化ふかじょう一般いっぱんてき飼育しいくされているたねには、エビサケティラピアカキおよびホタテなどがある。同様どうよう施設しせつは、保護ほご必要ひつようがあるしゅ野生やせい放流ほうりゅうするための飼育しいくや、りのためのさかな養殖ようしょくするために利用りようされる。これらの初期しょき段階だんかいでの畜産ちくさん重要じゅうよう側面そくめんには、繁殖はんしょくかぶ選択せんたく水質すいしつおよび栄養えいよう管理かんりふくまれる。野生やせいでは、稚魚ちぎょ段階だんかいでの大量たいりょう死亡しぼうりつがあり、養殖ようしょく業者ぎょうしゃはこれを最小限さいしょうげんおさえると同時どうじ成長せいちょうりつ最大さいだいにするようにしている[66]

昆虫こんちゅう[編集へんしゅう]

コオロギ
養殖ようしょくされるコオロギタイ

ミツバチは、すくなくとも5000ねんまえのエジプトだいいち王朝おうちょう[67]以来いらいれられてきた。人間にんげんはそのずっとまえから野生やせいのハチミツを収穫しゅうかくしていた。固定こていされた巣箱すばこ世界せかいおおくの地域ちいき使用しようされており、地域ちいき入手にゅうしゅ可能かのうなあらゆる材料ざいりょうからつくられている[68]。より先進せんしんてき経済けいざいでは、ミツバチの系統けいとう従順じゅうじゅんさと生産せいさんせいのために選択せんたくされ、様々さまざまなデザインの使用しようされている。そこでは、ハチミツの加工かこう抽出ちゅうしゅつのためにわくのぞくことができる。ミツバチは、かれらが生産せいさんするハチミツと蜜蝋みつろう生産せいさんする以外いがいにも、作物さくもつ野生やせい植物しょくぶつ重要じゅうよう花粉かふん媒介ばいかいしゃとして重要じゅうようであり、おおくの地域ちいきで、受粉じゅふんたすけるために巣箱すばこ移動いどうさせる[69]

養蚕ようさんは、最初さいしょ中国人ちゅうごくじんとう時代じだい採用さいようしたもの[70]商業しょうぎょうてき栽培さいばいされている唯一ゆいいつたねは、家畜かちくされたカイコガ。カイコがまゆつむぐとき、それぞれの幼虫ようちゅう非常ひじょうながほそ絹糸けんしさんせいする。幼虫ようちゅうくわべる。また、ヨーロッパでは、くわ落葉樹らくようじゅなので、1ねんに1世代せだいしか飼育しいくされない。しかし、中国ちゅうごく韓国かんこく日本にっぽんでは2世代せだい普通ふつうで、熱帯ねったい地方ちほうでは複数ふくすう世代せだい可能かのうであるとかんがえられる。絹糸けんし生産せいさんのほとんどは極東きょくとうおこなわれ、日本にっぽんではかいこそだてるために合成ごうせい飼料しりょう使つかわれている[71]

昆虫こんちゅうおおくの文化ぶんかにおいて人間にんげん食事しょくじ一部いちぶ形成けいせいしている[72]。タイでは、コオロギはくに北部ほくぶでこの目的もくてきのために飼育しいくされており、ヤシオオオサゾウムシ幼虫ようちゅうくに南部なんぶ飼育しいくされている。コオロギはおりはこまたはしにれて飼育しいくされ、市販しはんのペレットじょう飼料しりょうあたえられている。ヤシゾウムシの幼虫ようちゅうキャベツソテツ生息せいそくしており、これらの成長せいちょうする地域ちいきかぎられている[73]。この地域ちいきのもうひとつの珍味ちんみタケムシ英語えいごばんであり、はん自然しぜん生息せいそくでの最良さいりょう飼育しいく収穫しゅうかく技術ぎじゅつ研究けんきゅうされている[73]

環境かんきょう負荷ふか[編集へんしゅう]

ウシ
家畜かちく生産せいさんにはひろ土地とち必要ひつよう

Worldwatch Institute英語えいごばんによると、「先進せんしんこく食肉しょくにく消費しょうひりょう大幅おおはば削減さくげんは、公衆こうしゅう衛生えいせい改善かいぜんし、健康けんこう管理かんり負担ふたん緩和かんわし、放牧ほうぼく穀倉こくそう地帯ちたい負担ふたんらし農業のうぎょう資源しげん再生さいせいうながす。また、土地とちみず資源しげんをより効率こうりつてき利用りようすると同時どうじに、世界せかいえた人々ひとびとやす価格かかく穀物こくもつ供給きょうきゅうできる」としている[74]畜産ちくさんにはつぎのような問題もんだいがあるとわれている。

資源しげん消費しょうひ[編集へんしゅう]

畜産ちくさん淡水たんすい使用しようの20%から33%を[75]肥沃ひよく土地とちの3ぶんの1を使用しよう[76]食用しょくよう作物さくもつ収穫しゅうかくりょうのうち36%が畜産ちくさん飼料しりょうにされたという報告ほうこくがある[77]

1970年代ねんだいフランシス・ムア・ラッペは、畜産ちくさんタンパク質たんぱくしつ目的もくてきとしては効率こうりつわるいとべた。植物しょくぶつから畜産ちくさんぶつへのタンパク質たんぱくしつ変換へんかん効率こうりつは、鶏肉とりにくが40%、豚肉ぶたにくが10%、牛肉ぎゅうにくが5%というデータがある。また、にく1kgの生産せいさん必要ひつよう穀物こくもつりょうは、牛肉ぎゅうにくが11kg、豚肉ぶたにくが7kg、鶏肉とりにくが4kg(鶏卵けいらんなら3kg)ともわれている[78]

穀物こくもつ牧草ぼくそう家畜かちく飼料しりょうにしてられる食肉しょくにくより、おな土地とち面積めんせき人間にんげん直接ちょくせつべる農作物のうさくもつ作付さくづけするほうがよりおおくのひと食料しょくりょう生産せいさんできる。食用しょくよう作物さくもつすべ人間にんげん直接ちょくせつべることで、人口じんこう扶養ふようりょく世界せかい平均へいきんヘクタール (ha) あたり6にんバイオ燃料ねんりょうひとしその消費しょうひ飼料しりょうの4ぶんの1ふくむ)から10.1人ひとり上昇じょうしょうするという試算しさんがある[77]飼料しりょう生産せいさんのために消費しょうひされる化石かせき燃料ねんりょう温室おんしつ効果こうかガス放出ほうしゅつ原因げんいんとなる)やみず資源しげん仮想かそうすい参照さんしょう)も節約せつやくできる。コーネル大学だいがくの David Pimentel 教授きょうじゅは、「豆腐とうふタンパク質たんぱくしつ1カロリー生産せいさんするのに化石かせき燃料ねんりょうは2カロリーしか必要ひつようとしないが、牛肉ぎゅうにくタンパク質たんぱくしつ1カロリーを生産せいさんするのには化石かせき燃料ねんりょうが40カロリー必要ひつようだ」としている。Water Education Foundation英語えいごばんは、「カリフォルニアしゅうでは1ポンド牛肉ぎゅうにく生産せいさんするのに2,464ガロンみず必要ひつよう」としているが、1ポンドの小麦こむぎ生産せいさんするために必要ひつようみずはわずか25ガロンである[79]

ただし、家畜かちく飼料しりょういね人間にんげん食用しょくようしゅとは品種ひんしゅことなるため、食用しょくよう農作物のうさくもつそだてることがむずかしい土地とちでも飼料しりょうよう農作物のうさくもつ作付さくづけすることができる場合ばあいもある[77]

地球ちきゅう温暖おんだん[編集へんしゅう]

畜産ちくさん世界せかいで2番目ばんめ温室おんしつ効果こうかガス発生はっせい産業さんぎょうとなっている[80]FAO(国際こくさい連合れんごう食糧しょくりょう農業のうぎょう機関きかん報告ほうこくによると、地球ちきゅう温暖おんだんガスの14.5%は、家畜かちく由来ゆらいする[81]世界せかい最大さいだい食肉しょくにく会社かいしゃであるJBSの炭素たんそ排出はいしゅつりょうは2021ねんまでの5年間ねんかんで50%以上いじょう増加ぞうかしており、排出はいしゅつりょうイギリスとほぼおなおおきさであるとの試算しさんもある[82]のう畜産ちくさんぎょうからの排出はいしゅつりょう温室おんしつ効果こうかガスの9~14%を[83]、そのうち、反芻はんすう家畜かちく消化しょうか管内かんない発酵はっこうが40%(CO2等価とうか)、家畜かちく糞尿ふんにょうが16%とのう畜産ちくさんぎょう全体ぜんたいの56%と畜産ちくさんからの排出はいしゅつおお[84]なかでもうしのメタン排出はいしゅつりょうもっとおお消化しょうか管内かんない発酵はっこうの65-77%をめている[83]

また、ウシやヒツジ、ヤギなどの反芻はんすう家畜かちくは、温室おんしつ効果こうかガスであるメタンガスの主要しゅよう発生はっせいげんひとつとされている。家畜かちくから排出はいしゅつされるメタンガス抑制よくせいほうについてはさまざまな研究けんきゅうおこなわれているが、決定的けっていてき解決かいけつほうはまだつかっていない[85]

森林しんりん破壊はかい[編集へんしゅう]

アマゾンでは伐採ばっさいされた森林しんりんの7わり畜産ちくさん放牧ほうぼくによるもので[85]牧草ぼくそうになった面積めんせきは45まんkm2という[86]牛肉ぎゅうにくおも輸出ゆしゅつひんとなっている中米ちゅうべいニカラグアでは、2011ねんから2016ねんの5年間ねんかんに540km2森林しんりん草地くさちわり、うし放牧ほうぼくひろられる[87]

水源すいげん汚染おせん糞尿ふんにょう問題もんだい[編集へんしゅう]

畜産ちくさんぎょう発達はったつ郊外こうがい都市としすすんだことにより、畜産ちくさん農家のうか排出はいしゅつする大量たいりょう糞尿ふんにょう臭気しゅうきおよびハエなどの害虫がいちゅう住宅じゅうたくがい影響えいきょうあたえる場合ばあいえている。その土地とち長年ながねん畜産ちくさんぎょういとなんできているにもかかわらず、からうつんだもの農家のうかたいして苦情くじょうもうている場合ばあいおおいが、糞尿ふんにょうけししゅう処理しょり対策たいさく限界げんかいがあり、後継こうけいしゃ不足ふそくともなって廃業はいぎょう余儀よぎなくされるなど根本こんぽんてき解決かいけつ手段しゅだんつかっていない。畜産ちくさん動物どうぶつ糞尿ふんにょう適正てきせい処理しょりで、クリプトスポリジウム硝酸しょうさんせい窒素ちっそひとしによる河川かせん地下水ちかすいとう汚染おせんされる[88]

問題もんだい[編集へんしゅう]

飢餓きが[編集へんしゅう]

栄養えいよう十分じゅうぶんれない飢餓きが人口じんこうは、2014ねん時点じてんやく8おくにんたっしている[89]。1997ねんから2003ねん世界せかい食用しょくよう作物さくもつ41品目ひんもく収穫しゅうかくぶつのうち、36%は家畜かちく飼料しりょうとされた[77]。ミリオンセラーとなり各国かっこく翻訳ほんやくされたフランシス・ムア・ラッペ著書ちょしょちいさな惑星わくせいみどり食卓しょくたく英語えいごばん』は、飢餓きが食糧しょくりょう不足ふそくではなく、効果こうかのない食糧しょくりょう政策せいさくによってこされると主張しゅちょうし、食肉しょくにく産業さんぎょう世界せかいてき食糧しょくりょう不足ふそく一因いちいんとなっていることを指摘してきした最初さいしょほんでもある[90]フランシス・ムア・ラッペは、彼女かのじょおおくの著書ちょしょとおして、世界せかい飢餓きが食糧しょくりょう不足ふそくによってこされるのではなく、えた人々ひとびと世界せかい存在そんざいする豊富ほうふ食糧しょくりょう食糧しょくりょう生産せいさん資源しげんにアクセスできないことによってこされる政治せいじてき問題もんだいだと指摘してきすると同時どうじに、菜食さいしょく主義しゅぎのライフスタイルを実践じっせんすることを主張しゅちょうしている。

動物どうぶつ福祉ふくし[編集へんしゅう]

乳牛にゅうぎゅうつなぎ日本にっぽん

ウィッテンバーグ大学だいがく英語えいごばん社会しゃかいがく教授きょうじゅであるデイビット・ニバート英語えいごばん は、動物どうぶつ知覚ちかく知性ちせいについての民俗みんぞく学者がくしゃ生物せいぶつ学者がくしゃによる現代げんだい研究けんきゅうもとづいて、「動物どうぶつ捕獲ほかく奴隷どれい使用しようころしの経験けいけんは、ほとんどの場合ばあいくるしみと暴力ぼうりょくひとつであったとかんがえられる」とかんがえている。これには直接的ちょくせつてき身体しんたいてき暴力ぼうりょくふくまれていたが、組織そしきてき抑圧よくあつ奴隷どれいのような構造こうぞうてき暴力ぼうりょくふくまれていた。その結果けっかかれらは基本きほんてきなニーズをたすことができなくなり、自己じこ決定けっていけんうしない、自然しぜん方法ほうほうきる機会きかいうしなったのである」とかれう。考古学こうこがくてき発掘はっくつあいだ発見はっけんされたなんせんねんまえ家畜かちく残骸ざんがいは、おおくのほね病変びょうへんあきらかにし、それは極度きょくどくるしみをあたえた証拠しょうこだとした。

紀元前きげんぜん8500ねん発掘はっくつされたものは、奴隷どれいにされたヤギやうしほね変形へんけいあきらかにし、「おそらくこれらの初期しょき家畜かちく飼養しようされていた条件じょうけん原因げんいんで、ある程度ていどのストレスの兆候ちょうこうがみられた」。青銅器せいどうき時代じだい初期しょきのヒツジやヤギのほねは、「栄養えいよう不足ふそく集中しゅうちゅうてき搾乳さくにゅうふくあい効果こうか結果けっかとして」カルシウム欠乏けつぼう反映はんえいして、ほねふとさがいちじるしく減少げんしょうしている[91]

つぎのような畜産ちくさん慣行かんこうは、動物どうぶつ福祉ふくし問題もんだい提起ていきされている。

おおくのひと畜産ちくさん動物どうぶつ虐待ぎゃくたい反対はんたいしているが[92]、その一方いっぽうでこういった一般いっぱんてき畜産ちくさん慣行かんこうられておらず、畜産ちくさん動物どうぶつ適切てきせつあつかわれているという認識にんしき主流しゅりゅうであることも課題かだいである[93][94]

動物どうぶつ権利けんり[編集へんしゅう]

現代げんだい倫理りんりがくでは工場こうじょう畜産ちくさん否定ひていされている[95]動物どうぶつ倫理りんりがく動物どうぶつ人間にんげん関係かんけいあつかうもので、動物どうぶつ解放かいほうろんはその主要しゅよう立場たちばであり[95]代表だいひょうてき論者ろんしゃとして功利こうり主義しゅぎP.シンガー権利けんりろんT.レーガンげられる[96]が、いずれも工場こうじょう畜産ちくさん否定ひていしている。T.レーガンは食物しょくもつ(および狩猟しゅりょう捕獲ほかく試験しけん教育きょういく研究けんきゅう)のために動物どうぶつ利用りようすることにたいして明確めいかく反対はんたいする立場たちばをとっている[97]法学ほうがくしゃ動物どうぶつ権利けんり主張しゅちょうするフランシオンは、一般いっぱん必要ひつよう動物どうぶつへの危害きがいけるべきだとされているが、肉食にくしょく必要ひつよう危害きがい禁止きんしはんし、やめるべきだと指摘してきする[98]。また、歴史れきし学者がくしゃのユヴァル・ノア・ハラリは畜産ちくさんぎょうを「史上しじょう最大さいだい犯罪はんざい」だと指摘してき[99]ChatGPT発表はっぴょうした人工じんこう知能ちのう開発かいはつOpen AIのCEOのサム・アルトマンは「いつか肉食にくしょく中止ちゅうしされ、わたしたちはそれを恐怖きょうふとともにかえることになるだろう。わたしたちには、よりいモラルへのみちつけ、そのためのスペースを確保かくほする継続けいぞくてき義務ぎむがある」と言及げんきゅうする[100]

差別さべつ偏見へんけん[編集へんしゅう]

食肉しょくにく処理しょり業務ぎょうむたいする差別さべつ偏見へんけんがあり、食肉しょくにく市場いちば誹謗ひぼう中傷ちゅうしょうする手紙てがみやハガキがおくられることがある[101]

外国がいこくじん労働ろうどうしゃ畜産ちくさんぎょう従事じゅうじじょうきょう[編集へんしゅう]

海外かいがい同様どうよう国内こくないでものう畜産ちくさんぎょう従事じゅうじしゃ減少げんしょうしている[102]。そういったなか日本にっぽん国内こくない外国がいこくじん畜産ちくさん労働ろうどうしゃすうは、およそ1まんにん前後ぜんこう推計すいけいされている。一方いっぽう国内こくない畜産ちくさん経営けいえい単一たんいつ経営けいえい)に雇用こようされている常雇じょうやとい労働ろうどうしゃすうは4まん3475にん(2015ねん)であり、外国がいこくじん畜産ちくさん労働ろうどうりょくはすでに常雇じょうやとい労働ろうどうりょくの2~3わり程度ていどめるにいたっているものとみられる[103]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ 農林水産省のうりんすいさんしょう生産せいさんきょくには農産のうさん畜産ちくさんがあり、農林水産省のうりんすいさんしょう組織そしきれいだい54じょうだい1ごうにより、蚕糸さんし生産せいさんとうかんすることは工芸こうげい農作物のうさくもついもるいおな農産のうさん地域ちいき作物さくもつ所掌しょしょう事務じむとされている。

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関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]