Monthly Archives: June 2018

　原発げんぱつの使用しよう済ずみ燃料ねんりょうから出でる高こうレベル放射ほうしゃ性せい廃棄はいき物ぶつ（核かくのごみ）を、どこでどう最終さいしゅう処分しょぶんするか。参加さんか者しゃの一部いちぶに金品きんぴんの提供ていきょうが持もちかけられていた問題もんだいで中断ちゅうだんしていた、経済けいざい産業さんぎょう省しょうと原子力げんしりょく発電はつでん環境かんきょう整備せいび機構きこう（ＮＵＭＯ）による説明せつめい会かいが再開さいかいされ、５月がつから各地かくちで開ひらかれている。 すでに大量たいりょうの廃棄はいき物ぶつがある以上いじょう、処分しょぶん場じょうが必要ひつようなのは論ろんをまたない。だが、候補こうほとなりうる地域ちいきを示しめした昨年さくねん夏なつのマップ公表こうひょう以来いらい、多おおくの知事ちじが処分しょぶん地ちを受うけ入いれる考かんがえはないことを、記者きしゃ会見かいけんなどで表明ひょうめいした。新あらたに拒否きょひ条例じょうれいを制定せいていした町村ちょうそんもある。国民こくみんの理解りかいが深ふかまっているとはいいがたく、最終さいしゅう処分しょぶんをめぐる議論ぎろんの進すすめ方かたを、根本こんぽんから見直みなおすべきだ。 言いうまでもなく、経けい産さん省しょうは原発げんぱつの再さい稼働かどうを推おし進すすめ、使用しよう済ずみ核かく燃料ねんりょうを再さい処理しょりする核かく燃料ねんりょうサイクルの旗はた振ふり役やくである。 各種かくしゅ世論せろん調査ちょうさでは原発げんぱつ再さい稼働かどうへの反対はんたいが多数たすうを占しめる。こうした原発げんぱつに懐疑かいぎ的てきな人ひとたちを含ふくめて国民こくみん的てきな合意ごういをつくっていくには、原発げんぱつ推進すいしん路線ろせんとは切きり離はなした中立ちゅうりつ性せいこそが、議論ぎろんの推進すいしん役やくには求もとめられる。 朝日新聞あさひしんぶんは社説しゃせつで「いまの原子力げんしりょく政策せいさくの継続けいぞくを前提ぜんていとする議論ぎろんしか認みとめないような姿勢しせいでは、不信ふしん感かんを強つよめるだけ」と指摘してきしてきた。ところが説明せつめい会かいは、事実じじつ上じょう破綻はたん（はたん）している核かく燃料ねんりょうサイクルを前提ぜんていとした内容ないようになっている。 日本にっぽん学術がくじゅつ会議かいぎは１５年ねんに出だした提言ていげんで「国民こくみんと原発げんぱつ関係かんけい者しゃの信頼しんらい関係かんけいが崩壊ほうかいした状態じょうたいで、高こうレベル放射ほうしゃ性せい廃棄はいき物ぶつの処分しょぶんの立地りっち選定せんていについて国民こくみんの理解りかいを得えることは困難こんなん」と指摘してき。国民こくみんの意見いけんを反映はんえいした政策せいさく形成けいせいのため、独立どくりつ性せいの高たかい第三者だいさんしゃ機関きかんを設置せっちすべきだと提案ていあんした。福島ふくしまの原発げんぱつ事故じこを教訓きょうくんに、原発げんぱつの規制きせい部門ぶもんを経けい産さん省しょうから切きり離はなし、原子力げんしりょく規制きせい委員いいん会かいをつくったことを考かんがえれば、検討けんとうに値あたいする。 最終さいしゅう処分しょぶんを定さだめた法律ほうりつには、その目的もくてきについて「原子力げんしりょくの適正てきせいな利用りように資しする」などとある。こうした原発げんぱつ推進すいしんに偏かたよった条文じょうぶんも改あらためなくてはならない。 最終さいしゅう処分しょぶんをめぐっては３年ねん前まえ、「国くにが前面ぜんめんに立たって取とり組くみ、調査ちょうさへの協力きょうりょくを自治体じちたいに申もうし入いれる」とする基本きほん方針ほうしんが閣議かくぎ決定けっていされ、今いまの流ながれがある。 […]       全文ぜんぶん

共産党きょうさんとうの志位しい和夫かずお委員いいん長ちょうは２４日にち、脱だつ原発げんぱつに向むけて小泉こいずみ純一郎じゅんいちろう元もと首相しゅしょうと連携れんけいする考かんがえを示しめした。前橋まえばし市しでの演説えんぜつ会かいで発言はつげんした。 志位しい委員いいん長ちょうは、原発げんぱつ推進すいしんから転換てんかんし、「原発げんぱつゼロ」を掲かかげる小泉こいずみ元もと首相しゅしょうを「筋すじが通かよっている」と評価ひょうかし、「協力きょうりょくしてやっていきたい」と述のべた。 […]         全文ぜんぶん

第だい１３、１４回かい公判こうはん報告ほうこく 歴史れきし地震じしんと津波つなみの専門せんもん家かである都と司つかさ嘉よしみ宣せん証人しょうにんは、推本の長期ちょうき評価ひょうかが当時とうじの様々さまざまな専門せんもん分野ぶんやの専門せんもん家かによる議論ぎろんの積つみ重かさねによってコンセンサスとしてまとめられたことを証言しょうげんされた。 海渡うと雄一ゆういち（刑事けいじ訴訟そしょう支援しえん団だん・被害ひがい者しゃ参加さんか代理人だいりにん） はじめに 都と司つかさ嘉よしみ宣せん証人しょうにんは歴史れきし地震じしんと津波つなみの専門せんもん家かである。三陸さんりく沖おきから房総ぼうそう沖おきまでの日本にっぽん海溝かいこうよりのどこでもＭ８クラスの津波つなみ地震じしんが起おきるという推本の長期ちょうき評価ひょうかがまとめられたときの、海溝かいこう型がた分科ぶんか会かいの委員いいんをしていた。 当時とうじの様々さまざまな専門せんもん分野ぶんやの専門せんもん家かによる議論ぎろんの積つみ重かさねによってコンセンサスとしてまとめられたこと、その際さいに残のこされている古文書こもんじょの内容ないようにさかのぼって、１６１１年ねんの慶長けいちょう三陸さんりく沖おき、１６７７年ねんの延のべ宝たから房総ぼうそう沖おきの二ふたつの地震じしんが、大おおきな津波つなみ被害ひがいをもたらしたにもかかわらず、地震じしん被害ひがいの報告ほうこくがないことを、分科ぶんか会かいで報告ほうこくし、様々さまざまな分野ぶんやの専門せんもん家かの意見いけんが次第しだいに一致いっちし、長期ちょうき評価ひょうかがまとめられていく過程かていをビビッドに証言しょうげんされた。       報告ほうこくを読よむ。