Tag Archives: 原子力げんしりょく規制きせい委員いいん会かい

[…] 規制きせい委いは2022年ねん9月がつに27項目こうもくを確認かくにんすることを決きめた。23年ねん3月がつに公表こうひょうした途中とちゅう経過けいかで6つが不十分ふじゅうぶんと評価ひょうかしていた。17日にちの定例ていれい会合かいごうに、検査けんさの実務じつむを担になう原子力げんしりょく規制きせい庁ちょうが改善かいぜん状じょう況きょうについての報告ほうこく書しょを提出ていしゅつした。 規制きせい庁ちょうの報告ほうこく書しょによると、改善かいぜんが求もとめられていた6項目こうもくのうち4項目こうもくで不備ふびが改善かいぜんできていなかった。 例たとえばテロ対策たいさくとして警報けいほう装置そうちが誤作動ごさどうする頻度ひんどを22年度ねんど末まつまでに18年度ねんど比ひで10分ぶんの1にするとの目標もくひょうを達成たっせいできなかった。大雪おおゆきなどの悪天候あくてんこう時じには正常せいじょうな監視かんし業務ぎょうむを実施じっしできる体制たいせいが整ととのっていないとも指摘してきした。 柏崎かしわざき刈羽かりわ原発げんぱつは17年ねんに規制きせい委いの審査しんさに合格ごうかくしたが、IDカードの不正ふせい使用しようや侵入しんにゅう検知けんち装置そうちの不具合ふぐあいといった核かく防護ぼうご上じょうのトラブルが相次あいついで発覚はっかくした。規制きせい委いは21年ねんに是正ぜせい措置そち命令めいれいを出だしており、再さい稼働かどうができない状態じょうたいが続つづいている。 経済けいざい産業さんぎょう省しょうは16日にち、東電とうでんの標準ひょうじゅん的てきな家庭かていにおける電気でんき料金りょうきんの値上ねあげ率りつは14%になると提示ていじした。東電とうでんは10月がつに同どう原発げんぱつ7号機ごうきを再さい稼働かどうすることを織おり込こんで値上ねあげを申請しんせいしている。 追加ついか検査けんさが続つづけば再さい稼働かどうが遅おくれ、業績ぎょうせきに響ひびく可能かのう性せいがある。再さい稼働かどうに必要ひつようとなる地元じもとの新潟にいがた県けんの同意どういを得えるめども現時点げんじてんでは立たっていない。 全文ぜんぶん

　東京電力とうきょうでんりょく福島ふくしま第だい一いち原発げんぱつの処理しょり水すいの海洋かいよう放出ほうしゅつをめぐり、原子力げんしりょく規制きせい委員いいん会かいは10日とおか、放出ほうしゅつ前まえに濃度のうどを測はかる放射ほうしゃ性せい物質ぶっしつを64種しゅから30種しゅに変更へんこうする東電とうでんの計画けいかくを認可にんかした。処理しょり前まえの汚染おせん水すいの段階だんかいで濃度のうどが十分じゅうぶんに低ひくい放射ほうしゃ性せい物質ぶっしつを除外じょがいするなど、変更へんこうは妥当だとうだと判断はんだんした。 　同日どうじつの定例ていれい会合かいごうで決きめた。東電とうでんが規制きせい委いに申請しんせいした処理しょり水すいの放出ほうしゅつ設備せつびや運用うんようの審査しんさはこれで終おわった。東電とうでんは6月がつまでに設備せつび工事こうじを終おえる方針ほうしんで、7月がつにも放出ほうしゅつの準備じゅんびが整ととのう見込みこみ。 　規制きせい委いが昨年さくねん7月がつに認可にんかした当初とうしょの計画けいかくでは、放出ほうしゅつ前まえの測定そくてい対象たいしょうとして、汚染おせん水すいから大半たいはんの放射ほうしゃ性せい物質ぶっしつを除去じょきょする多た核種かくしゅ除去じょきょ設備せつび（ALPS〈アルプス〉）で取とり除のけないトリチウムなど64種しゅを選えらんでいたが、東電とうでんはこれらの物質ぶっしつが汚染おせん水すいにどれだけ含ふくまれるかを検証けんしょうしたうえで精査せいさするとしていた。 　東電とうでんは昨年さくねん11月がつと今年ことし2月がつ、測定そくてい対象たいしょうの変更へんこうを規制きせい委いに申請しんせい。過去かこの汚染おせん水すいの分析ぶんせきで濃度のうどが国くにの基準きじゅんの100分ぶんの1未満みまんと十分じゅうぶんに薄うすかったり、短期間たんきかんで自然しぜんに量りょうが減へる性質せいしつだったりする放射ほうしゃ性せい物質ぶっしつを除外じょがいしたという。 […] 原文げんぶん

原発げんぱつの60年ねん超ちょう運転うんてんを可能かのうにするための法ほう制度せいどの見直みなおしを巡めぐり、経済けいざい産業さんぎょう省しょう資源エネルギしげんえねるぎー庁ちょうが昨年さくねん8月がつ、原子力げんしりょく規制きせい委員いいん会かいが所管しょかんする運転うんてん期間きかんを規定きていした法律ほうりつの改正かいせい条文じょうぶん案あんを作成さくせいし、規制きせい委い事務じむ局きょくに提示ていじしていた問題もんだいで、NPO法人ほうじん・原子力げんしりょく資料しりょう情報じょうほう室しつの松久保まつくぼ肇はじめ事務じむ局長きょくちょうは14日にち、オンラインで記者きしゃ会見かいけんを開ひらき、「推進すいしんと規制きせいの癒着ゆちゃくが進すすんでいるのは明あきらかだ」と批判ひはんした。 松久保まつくぼ氏しは、東京電力とうきょうでんりょく福島ふくしま第だい一いち原発げんぱつ事故じこの反省はんせいから原子力げんしりょくの推進すいしんと規制きせいを分離ぶんりするために規制きせい委いが発足ほっそくした経緯けいいを踏ふまえ、「推進すいしん側がわが規制きせいに干渉かんしょうしており、非常ひじょうに大おおきな問題もんだい。福島ふくしま事故じこの反省はんせいを忘わすれている」と指摘してきした。 　国会こっかいで審議しんぎ中ちゅうの法ほう改正かいせい案あんは、運転うんてん期間きかんの規定きていを規制きせい委い所管しょかんの原子げんし炉ろ等とう規制きせい法ほうから経けい産さん省しょう所管しょかんの電気でんき事業じぎょう法ほうに移うつした。松久保まつくぼ氏しは「推進すいしん側がわにおもねった形かたちで今後こんごの規制きせいが行おこなわれるのではないか」と危惧きぐした。 […] （小野沢おのざわ健太けんた） 全文ぜんぶん

原子力げんしりょく規制きせい委員いいん会かいが、６０年ねんを超こえた原発げんぱつの運転うんてんを可能かのうにする新しん制度せいどを認みとめた。政府せいふの方針ほうしん転換てんかんに足並あしなみをそろえた性急せいきゅうな決定けっていで、独立どくりつ性せいが疑うたがわれかねない。原発げんぱつ事故じこの教訓きょうくんに学まなんで生うまれた規制きせい機関きかんとして、存在そんざい意義いぎの根幹こんかんが揺ゆらぐ事態じたいだ。 […] 　反対はんたいした石渡いしわた（いしわたり）明あきら委員いいんは「安全あんぜん側がわへの改変かいへんとは言いえない」などを理由りゆうにあげ、新しん制度せいどでは、事業じぎょう者しゃ側がわの不備ふびで審査しんさに時間じかんがかかっても、その分ぶん原発げんぱつを使つかう期間きかんが延のびる点てんにも異論いろんを述のべた。重要じゅうよう案件あんけんで５人にんの委員いいんの１人ひとりが反対はんたいした意味いみは重おもい。 　賛成さんせいした複数ふくすうの委員いいんも「外そとから定さだめられた締しめきりを守まもらねばならないという感かんじでせかされて議論ぎろんしてきた」「（６０年ねん超ちょうの審査しんさ手法しゅほうなど）重要じゅうような指摘してきが後回あとまわしになったのは違和感いわかんがある」と苦言くげんを呈ていしている。 　記者きしゃ会見かいけんで進すすめ方かたを問とわれた山中やまなか伸介しんすけ委員いいん長ちょうは、「法案ほうあん提出ていしゅつというデッドラインは、決きめられた締しめきりで、やむを得えない」と説明せつめいした。驚おどろくべき発言はつげんだ。原発げんぱつ復権ふっけんを急いそぐ経済けいざい産業さんぎょう省しょうが主導しゅどうする日程にっていを優先ゆうせんし、規制きせい委いの議論ぎろんを尽つくさないのであれば、「推進すいしんと規制きせいの分離ぶんり」は絵えに描えがいた餅もちに終おわる。 […] 運転うんてん期間きかん延長えんちょうをめぐっては、規制きせい委いの事務じむ局きょくの原子力げんしりょく規制きせい庁ちょうと経けい産さん省しょう資源エネルギしげんえねるぎー庁ちょうが、非ひ公表こうひょうの「面談めんだん」も重かさねていた。エネ庁ちょうは規制きせい委い所管しょかんの法律ほうりつ改正かいせいについて、具体ぐたい的てきな条文じょうぶん案あんまで提示ていじした。規制きせい庁ちょうは越権えっけんだとして取とり下さげさせたというが、面談めんだん時じの資料しりょうの公開こうかいや説明せつめいは不十分ふじゅうぶんで、独立どくりつ性せいが保たもたれたか不透明ふとうめいなままだ。 　原発げんぱつ事故じこを防ふせげなかった理由りゆうの一ひとつとして、規制きせい側がわが事業じぎょう者しゃ側がわに取とり込こまれる「規制きせいの虜とりこ（とりこ）」という現象げんしょうが挙あげられる。行政ぎょうせいの円滑えんかつな推進すいしんを名分めいぶんに、再ふたたび規制きせいが推進すいしん側がわにのみ込こまれていないか。規制きせい委いは発足ほっそく以来いらいの危機ききと受うけ止とめるべきだ。 　ＧＸ方針ほうしんは、規制きせい委いの了承りょうしょうに先行せんこうして先週せんしゅう、閣議かくぎ決定けっていした。経けい産さん省しょうは「方針ほうしんは安全あんぜん規制きせいと無関係むかんけいなので、問題もんだいない」と強弁きょうべんしたが、結論けつろんと日程にっていありきが明あきらかだ。 　ＧＸや規制きせい委いの方針ほうしんに対たいする国民こくみんからの意見いけん公募こうぼでは、反対はんたい意見いけんが多おおかったが、実質じっしつ的てきに反映はんえいされることはなく、回答かいとうも表面ひょうめん的てきだ。政府せいふの独走どくそうをこのまま許ゆるすのか。関連かんれん法案ほうあんを審議しんぎする国会こっかいの責任せきにんは極きわめて大おおきい。 […] 全文ぜんぶん

原子力げんしりょく規制きせい委員いいん会かいは13日にち、臨時りんじ会かいを開ひらき、原発げんぱつの60年ねん超ちょう運転うんてんに向むけた新あらたな規制きせい制度せいど案あんを決定けっていした。多数決たすうけつで委員いいん5人にんのうち4人にんが賛成さんせい、石渡いしわた明あきら委員いいんが反対はんたいを表明ひょうめいした。老朽ろうきゅう原発げんぱつの規制きせいの在あり方かたを大だい転換てんかんさせる重要じゅうよう案件あんけんが、委員いいんの意見いけんが一致いっちしないまま決きめられる異例いれいの事態じたいとなり、拙速せっそくな決定けっていには、賛成さんせいした委員いいんからも疑問ぎもんの声こえが上あがる。（小野沢おのざわ健太けんた） 【関連かんれん記事きじ】「規制きせい委いは役割やくわりを果はたせ」　原発げんぱつ運転うんてん60年ねん超ちょうの多数決たすうけつ容認ようにんで市民しみんら抗議こうぎ 　現行げんこうの原子げんし炉ろ等とう規制きせい法ほう（炉ろ規ぶんまわし法ほう）は原発げんぱつの運転うんてん期間きかんを「原則げんそく40年ねん、最長さいちょう60年ねん」と定さだめる。政府せいふは昨年さくねん12月がつ、再さい稼働かどうの審査しんさや司法しほう判断はんだんなどで停止ていしした期間きかんを運転うんてん年数ねんすうから除外じょがいし、実質じっしつ的てきに60年ねん超ちょう運転うんてんを可能かのうにする方針ほうしんを決きめ、改正かいせい法案ほうあんを今いま国会こっかいに提出ていしゅつする。運転うんてん期間きかんの規定きていは、経済けいざい産業さんぎょう省しょうが所管しょかんする電気でんき事業じぎょう法ほうで改あらためて定さだめる。 　規制きせい委いは、この方針ほうしんに対応たいおうする新あらたな規制きせい案あんについて議論ぎろんしてきた。前回ぜんかい、8日にちの会合かいごうでは4人にんの委員いいんが改正かいせい方針ほうしんに賛成さんせいしたが、地質ちしつの専門せんもん家かの石渡いしわた委員いいんが「原則げんそく40年ねん、最長さいちょう60年ねん」との規定きていが形式けいしき上じょうは維持いじされることを踏ふまえ、「われわれが自みずから進すすんで法ほう改正かいせいする必要ひつようはない」などとして反対はんたいした。臨時りんじ会かいを開ひらいて改あらためて議論ぎろんすることになった。 […] この日ひ、決定けっていした新あらたな規制きせい案あんは原発げんぱつの運転うんてん開始かいしから30年ねん後ごを起点きてんに10年ねん以内いないごとに劣化れっか状じょう況きょうを審査しんさ、規制きせい基準きじゅんに適合てきごうしていれば運転うんてん延長えんちょうを認可にんかする。 　臨時りんじ会かいで、石渡いしわた委員いいんは2020年ねんに規制きせい委いが示しめした「原発げんぱつの運転うんてん期間きかんは利用りよう政策せいさく側がわ（推進すいしん側がわ）が判断はんだんする事柄ことがらで、規制きせい委いは意見いけんを言いう立場たちばにない」とする見解けんかいについて、「当時とうじの委員いいん会かいで、しっかりと議論ぎろんされたとは言いえない」と指摘してき。当時とうじは、電力でんりょく業界ぎょうかい団体だんたいからの意見いけんに対たいして示しめした見解けんかいであり、今回こんかいのように、運転うんてん期間きかんを延長えんちょうする法ほう改正かいせいを前提ぜんていにつくられた見解けんかいではないと説明せつめいした。ほかの委員いいんらは見解けんかいの妥当だとう性せいを強調きょうちょう。議論ぎろんは平行へいこう線せんとなったため山中やまなか伸介しんすけ委員いいん長ちょうが、委員いいん一いち人にん一人ひとりに賛否さんぴを確認かくにんした。 ◆政府せいふと歩調ほちょう、使命しめいを放棄ほうきした規制きせい委い 　【解説かいせつ】　原子力げんしりょく規制きせい委員いいん会かいが原発げんぱつの60年ねん超ちょう運転うんてんに向むけた新しん規制きせい案あんを多数決たすうけつで決定けっていしたことは、反対はんたいの声こえに向むき合あわず性急せいきゅうに原発げんぱつ推進すいしんに踏ふみ込こむ政府せいふと歩調ほちょうを合あわせ、独立どくりつ性せいを掲かかげる規制きせい委いの使命しめいを放棄ほうきするものだ。 　規制きせい委いの運転うんてん期間きかん見直みなおしを巡めぐる新しん制度せいどの検討けんとうは、異例いれいずくめだった。山中やまなか伸介しんすけ委員いいん長ちょうは、委員いいん長ちょう就任しゅうにんからわずか2日にち後ごの9月がつ末まつ、経済けいざい産業さんぎょう省しょうの担当たんとう者しゃを呼よび出だして意見いけん聴取ちょうしゅするよう指示しじ。規制きせい当局とうきょく自みずからが推進すいしん側がわに近ちかづいた。 　事務じむ局きょくは、その指示しじがある2カ月かげつ以上いじょう前まえの7月がつから非公開ひこうかいで経けい産さん省しょう職員しょくいんと情報じょうほう交換こうかんを重かさねていた。経けい産さん省しょうが作成さくせいした資料しりょうについては「作成さくせい者しゃが公開こうかいの可否かひを判断はんだんするべきだ」として公開こうかいせず、規制きせい委いの内部ないぶ資料しりょうも「恥はずかしい内容ないよう」との理由りゆうで黒くろ塗ぬりにした。推進すいしん側がわとのやりとりを明あきらかにする姿勢しせいすら、まったく感かんじられない。 　再さい稼働かどうを目指めざす原発げんぱつの中なかで最もっとも古ふるいのは、関西電力かんさいでんりょく高だか浜はま1号機ごうき（福井ふくい県けん）の48年ねん。60年ねんを超こえるまでに10年ねん以上いじょうあり、急いそいで制度せいどを変更へんこうする必要ひつようはない。それでも結論けつろんを急いそぐのは、今こん国会こっかいでの制度せいど変更へんこうを目指めざす政府せいふのスケジュールに足並あしなみをそろえるためだ。東京電力とうきょうでんりょく福島ふくしま第だい一いち原発げんぱつ事故じこの教訓きょうくんで、推進すいしんと規制きせいを分離ぶんりするために発足ほっそくした規制きせい委いの理念りねんが消きえ去さろうとしている。（小野沢おのざわ健太けんた） 全文ぜんぶん

　汚染おせん水すいを浄化じょうか処理しょりした水みずの海洋かいよう放出ほうしゅつに対たいする抗議こうぎの声こえがうずまく中なか、原子力げんしりょく規制きせい委員いいん会かいは22日にち、東京電力とうきょうでんりょくの放出ほうしゅつ計画けいかくを認可にんかした。規制きせい委いは福島ふくしま第だい一いち原発げんぱつの事故じこ収束しゅうそく作業さぎょうで処理しょり水すいの保管ほかんタンクを減へらすことの重要じゅうよう性せいを強調きょうちょうするが、意見いけん公募こうぼでは放出ほうしゅつの効果こうかを疑問ぎもん視しする指摘してきが相次あいついだ。 […] 「福島ふくしまの声こえを聞きけ」「汚よごれた水みずを海うみに流ながすな」「福島ふくしまの子こどもたちに何なにと説明せつめいするんだ」。事務じむ局きょく職員しょくいんが制止せいししても反対はんたいの声こえはやまず、10分間ふんかんほどは騒然そうぜんとした状況じょうきょうのまま、委員いいんらは別べつの案件あんけんの審議しんぎを続つづけた。　規制きせい委いが入はいるビル前まえでは、市民しみん団体だんたい「再さい稼働かどう阻止そし全国ぜんこくネットワーク」のメンバーが「海洋かいよう放出ほうしゅつは許ゆるされない」と声こえを上あげた。　会合かいごう後ごの記者きしゃ会見かいけんで、更さら田でん氏しは「反対はんたいの声こえは理解りかいできる。しかし、福島ふくしま第だい一いち原発げんぱつの廃はい炉ろを前まえに進すすめるには、海洋かいよう放出ほうしゅつは避さけては通とおれない」。保管ほかんタンクを減へらし、東電とうでんが原子げんし炉ろから取とり出だす予定よていの事故じこで溶とけ落おちた核かく燃料ねんりょう（デブリ）など大量たいりょうの廃棄はいき物ぶつの保管ほかん場所ばしょを確保かくほする意義いぎを強調きょうちょうした。 　意見いけん公募こうぼでは、放出ほうしゅつ開始かいし後ごに処理しょり水すいの保管ほかん量りょうが減へるペースが最もっとも遅おそい想定そうていでは、年間ねんかんに6000トン（タンク約やく6基き分ぶん）しか減へらず、総量そうりょうの約やく130万まんトン（約やく1000基き分ぶん）に対たいして効果こうかが小ちいさいとの指摘してきがあった。更さら田でん氏しは「東電とうでんには汚染おせん水すいの増加ぞうかを抑おさえる努力どりょくと、放出ほうしゅつ前まえの分析ぶんせきを迅速じんそくに済すませる態勢たいせい整備せいびを求もとめる」と述のべた。　大型おおがたタンクでの長期ちょうき保管ほかんなど別べつの方策ほうさくを求もとめる意見いけんに、規制きせい委いは「（放出ほうしゅつを決きめた）政府せいふ方針ほうしんを踏ふまえた計画けいかくを審査しんさした」と取とり合あわなかった。審査しんさ結果けっかを分わかりやすく発信はっしんしてほしいという要望ようぼうもあり、事務じむ局きょくの担当たんとう者しゃは「説明せつめいに呼よばれれば当然とうぜん行いく」と話はなした。（小野沢おのざわ健太けんた） 全文ぜんぶん