Monthly Archives: August 2013

（抜粋ばっすい） 国会こっかいが設もうけた福島ふくしま第だい１原発げんぱつ事故じこ調査ちょうさ委員いいん会かい（国会こっかい事故じこ調ちょう）で委員いいんを務つとめた野村のむら修也しゅうや氏し（５１）が、このほど講演こうえんのため来き県けん。事故じこの教訓きょうくんや原げん発問はつもん 題だいを考かんがえる上うえでのポイントを聞きいた。 地元じもととの信頼しんらい関係かんけい ―再さい稼働かどうに向むけた動うごきをどう受うけ止とめるか。 有事ゆうじの際さいの避難ひなんといったソフト面めんの対策たいさくはまだ、福島ふくしまの反省はんせいを踏ふまえて再さい構築こうちくされたとは言いえない。電力でんりょく会社かいしゃと地元じもとの信頼しんらい関係かんけいができておらず、これで再さい稼働かどう していいのかという問題もんだいはある。一方いっぽうで経営けいえい基盤きばんが弱よわい中小ちゅうしょう企業きぎょうのことを考かんがえると、廉価れんかで安定あんていしたエネルギー供給きょうきゅう体制たいせいを一刻いっこくも早はやく確立かくりつすべきだ。米国べいこくからの シェールガス輸入ゆにゅうの本格ほんかく化かなど、ほかの有望ゆうぼうな資源しげんの実用じつよう化かが求もとめられる。すぐにできないのなら、再さい稼働かどうを視野しやに入いれるしかない。 ―原発げんぱつ事故じこの教訓きょうくんは。 日本にっぽんの原子力げんしりょく行政ぎょうせいは力ちからが弱よわかった。旧きゅう原子力げんしりょく安全あんぜん・保安ほあん院いんのトップは必かならずしも専門せんもん家かが就ついていたわけではなく、電力でんりょく事業じぎょう者しゃとのパワーバランスが崩くずれてい た。非常ひじょうに低ひくい確かく率りつの巨大きょだい災害さいがいに備そなえ莫大ばくだい（ばくだい）な金かねを掛かけたくないとの心理しんりが事業じぎょう者しゃには働はたらくので、旧きゅう保安ほあん院いんはそれに屈こごめせず厳きびしく対策たいさくを指導しどうすべき だった。現行げんこうの原子力げんしりょく規制きせい庁ちょうは旧きゅう保安ほあん院いんが横よこ滑すべっただけの組織そしき。それでは駄目だめで、事業じぎょう者しゃと対等たいとうに議論ぎろんできる専門せんもん性せいの強化きょうかが不可欠ふかけつだ。 つまびらかな情報じょうほう （略りゃく） ―原発げんぱつ問題もんだいを考かんがえる上うえで大切たいせつなことは。 原発げんぱつは安全あんぜんではないという前提ぜんていで議論ぎろんをすること。各地かくちに残のこる“安全あんぜん神話しんわ”は砕くだいて、原発げんぱつの危あぶなさを真剣しんけんに考かんがえるべき。原発げんぱつ大国たいこくのフランスには「原発げんぱつは安あん 全あきらだから動うごかすのではなく、しっかり対策たいさくを講こうじながら動うごかすべきものだ」という意識いしきが市民しみんにも定着ていちゃくしている。そうした考かんがえ方かたに改あらためないとまた同おなじ過あやまちを繰く り返かえす可能かのう性せいがある。 全文ぜんぶんは原発げんぱつ危あぶなさ議論ぎろんを　元もと国会こっかい事故じこ調ちょう委員いいん講演こうえん

編集へんしゅう部ぶ 　[…]あのスピーチからまもなく２年ねんが経たとうとしていますが、その「怒いかり」はどう変化へんかしましたか。 武藤むとう 　基本きほん的てきには変かわっていない、と思おもいます。ちょうど先日せんじつ、原発げんぱつ事故じこ以前いぜんに撮とった写真しゃしんを見みながら友人ゆうじんと話はなしていたのですが、「このころとは（自分じぶんたちは）明あきらかに変かわったんだよね」と。本質ほんしつは変かわらないのかもしれないけれど、「鬼おにになって」しまった、そうならざるを得えない状況じょうきょうがあるんだよね、と言いっていたところです。 　ただ、２年ねんという時間じかんが経たって、怒いかりだけではなく冷静れいせいさが大事だいじだともより強つよく思おもうようになりました。怒いかりは原動力げんどうりょくにもなるけれど、それに身みを任まかせるだけではなくて、ここからどう進すすんでいけばいいのかを冷静れいせいに見みつめる時期じきでもあるのだと思おもいます。 […] 武藤むとう 　全国ぜんこく１０カ所かしょに事務じむ局きょくを設置せっちして、そこを拠点きょてんに各地かくちで１５０回かい以上いじょうの説明せつめい会かいを開ひらきました。私わたしも、全部ぜんぶで６０カ所かしょくらい回まわったでしょうか。集あつまってくださる方ほうは皆みなさんとても関心かんしんが高たかくて…ただ、中なかには「本当ほんとうに私わたしたちが“被害ひがい者しゃ”でいいのでしょうか。むしろ加害かがい者しゃなのでは」とおっしゃる方ほうもいらっしゃいました。 編集へんしゅう部ぶ 　原発げんぱつを立地りっち地域ちいきに押おしつけて、便利べんりな生活せいかつを享受きょうじゅしていた、ということですね。 武藤むとう 　それはとても大事だいじな視点してんだと思おもいますが、私わたしは「だからこそ責任せきにんを問とう立場たちばに立たってほしい」とお話はなししました。「原発げんぱつに反対はんたいしてこなかった」ことを加害かがい性せいと捉とらえるなら、それは福島ふくしま県民けんみんにだって、誰だれにだってある。でも、だからこそきちんと責任せきにんを問とい直なおして、新あたらしい価値かち観かんの社会しゃかいをつくるための一いち歩ほを踏ふみ出だしてほしい。そういう責任せきにんの取とり方かたもあるのではないか、と。もちろん、「やはり自分じぶんは被害ひがい者しゃとはいえないから、告訴こくそ人じんではなく告発こくはつ人じんになる」という方ほうもいらっしゃいました。それはご本人ほんにんの意思いしを尊重そんちょうしましたが。 […] 編集へんしゅう部ぶ 　一昨年いっさくねんの「さようなら原発げんぱつ５万まん人にん集会しゅうかい」でのスピーチには、「真実しんじつは隠かくされるのだ／国くには国民こくみんを守まもらないのだ／事故じこはいまだに終おわらないのだ…」といった、情報じょうほうを国民こくみんに公開こうかいせず、被曝ひばくや健康けんこう被害ひがいを防ふせぐための十分じゅうぶんな措置そちさえ取とらない政府せいふへの、強つよい怒いかりの言葉ことばもありました。それについては今いま、どのようにお考かんがえですか？ 武藤むとう 　先日せんじつ、改あらためて読よみ返かえしてみて、書かいたことがどんどん現実げんじつ化かしている、と愕然がくぜんとしました。 […] 今いま、「復興ふっこう」という言葉ことばがあちこちで叫さけばれて、「復興ふっこうムード」が漂ただよっているという現実げんじつも福島ふくしまにはあります。観光かんこう協会きょうかいが「風評ふうひょう被害ひがいを吹ふっ飛とばして、観光かんこう客きゃくを呼よび込こもう」と呼よびかけたり、林業りんぎょうの復興ふっこうのために森林しんりんの除染じょせんをやろうとしている方かたたちがいたり…。それは難むずかしいのでは、と思おもう一方いっぽう、もちろん住すんでいる人ひとたちの暮くらしを成なりたせることも大事だいじですし、状況じょうきょうはとても複雑ふくざつです。何なにより、周まわりの人ひとと立場たちばや意見いけんが違ちがうだけでなかなかものが言いえない雰囲気ふんいきがあること、事故じこから２年ねんが経たってそれがますます強つよくなっていることが、非常ひじょうに問題もんだいだと思おもっています。 […] 編集へんしゅう部ぶ 　[沖縄おきなわに]行いって、話はなしをしてみないとわからないことがたくさんある。それは、福島ふくしまにも共通きょうつうすることかもしれません。 武藤むとう 　そうなんだと思おもいます。ともすれば「沖縄おきなわの問題もんだい」「福島ふくしまの問題もんだい」として封ふうじ込こめられてしまいがちな点てんも同おなじだと思おもいますし、どちらも「国策こくさく」としてやられている、国くにを相手あいてに闘たたかわなくてはならない、という点てんも共通きょうつう項こうだと感かんじました。 […] だから、一挙いっきょに何なにかが変かわって、すぐに原発げんぱつがなくなるなんてことはないとしても、せめて私わたしたちがこれからどちらの方向ほうこうを向むいて生いきていくのかという道筋みちすじはつけたいと願ねがいます。そのために、私わたしたちは今いま、声こえをあげ続つづけなくてはならないのだと考かんがえています。 その１をもっと読よむ。 その２をもっと読よむ。

（抜粋ばっすい） アナウンサー : 小出こいでさん。この協定きょうていはどんな内容ないようでどんな 問題もんだい点てんがありますか？ 小出こいで氏し : 原子力げんしりょく協定きょうていだけを特別とくべつ、あの歴史れきしの流ながれから切きり離はなすというのは もちろん間違まちがいなのであって、日本にっぽんというこの国くにがサンフランシスコ講和こうわ条約じょうやくで 一応いちおう、米べい軍ぐんから解放かいほうされた時ときからの流ながれの中なかで理解りかいするべきだと思おもいます。 そして日本にっぽんには、日米にちべい安全あんぜん保障ほしょう条約じょうやくがあるわけですし 日米地位協定にちべいちいきょうていというものもあるわけですね。 そういうものの基本きほん的てきな枠組わくぐみは何なにかというと 日本にっぽんというものが米国べいこくの属国ぞっこくになっていく、そういうことなのですね。 原子力げんしりょく協定きょうていももちろんその一部いちぶをなしているわけで、米国べいこくの指導しどうの下もとというか 米国べいこくの思惑おもわくの枠組わくぐみの中なかで原子力げんしりょくをやってきた。 米国べいこくに付つき従したがっている限かぎりは一定いっていの自由じゆうを与あたえてやろう、そういう協定きょうていです。 アナウンサー :　例たとえば、核かく燃料ねんりょうサイクルですが、日本にっぽんはやめたいと思おもっても この協定きょうていがある限かぎりはやめれないでしょ? （略りゃく） 小出こいで氏し :　でも、日本にっぽんはなんとしても自力じりきで核兵器かくへいきをつくる力ちから、技術ぎじゅつ的てきな能力のうりょくを つけておきたいと思おもったわけで、その中心ちゅうしん技術ぎじゅつである再さい処理しょりということを やりたかったのです。 ところが米国べいこくとしては、やはり日本にっぽんにそれをやらせるのはまずいかもしれない と思おもってですね。日本にっぽんが再さい処理しょりに手てをつけるということに関かんしては ずいぶんと米国べいこくの中なかで随分ずいぶん反対はんたいがあったのです。 その反対はんたいを押おし切きって、1977年ねんに東海とうかいの再さい処理しょり工場こうじょうというのが 動うごき出だしたわけで、ようやく、日本にっぽんとしては、米国べいこくから了承りょうしょうを取とり付つけて 核かく燃料ねんりょうサイクルに踏ふみ込こむことが出来できたということなのです。 それをもちろん、簡単かんたんに日本にっぽんが手放てばなすことが出来できないわけですし 米国べいこくとしても日本にっぽんが指図さしずに従したがってるかぎりは、世界せかいで唯一ゆいいつなのですね 核保有かくほゆう国こく以外いがいに再さい処理しょり工場こうじょうを認みとめたというのは日本にっぽんだけなのであって 日本にっぽんが属国ぞっこくである限かぎり、認みとめておいてやろう、というそういう枠組わくぐみの中なかで 原子力げんしりょく協定きょうていがあるのです。 （略りゃく） アナウンサー : 例たとえば、アメリカの原子げんし炉ろを日本にっぽんが購入こうにゅうすることで … Continue reading →