Monthly Archives: November 2020

福井ふくい県けんにある敦賀つるが原子力げんしりょく発電はつでん所しょ2号機ごうきについて、日本原子力発電にほんげんしりょくはつでんが断層だんそうに関かんする資料しりょうのデータを一部いちぶ削除さくじょし、最新さいしんの結果けっかのみを記載きさいしたことは不適切ふてきせつだと、原子力げんしりょく規制きせい委員いいん会かいが指摘してきしている問題もんだいで、規制きせい委員いいん会かいは記録きろくを直接ちょくせつ確認かくにんする必要ひつようがあるとして、日本にっぽん原電げんでんの本店ほんてんなどにき取きとりを行おこなうことを明あきらかにしました。 日本にっぽん原電げんでんは再さい稼働かどうを目指めざす敦賀つるが原発げんぱつ2号機ごうきについて、ことし2月がつ、原子力げんしりょく規制きせい委員いいん会かいに提出ていしゅつした、原発げんぱつの真下ましたを通とおる断層だんそうに関かんする資料しりょうで、過去かこに示しめした観察かんさつ結果けっかの一部いちぶを削除さくじょし、最新さいしんの解析かいせき結果けっかのみを記載きさいしていました。 これについて規制きせい委員いいん会かいはデータを比較ひかくできず不適切ふてきせつだと問題もんだい視ししていて、今後こんご、都内とないにある日本にっぽん原電げんでんの本店ほんてんや、福井ふくい県けんにある敦賀つるが原発げんぱつで説明せつめいの根拠こんきょとなった資料しりょうを調しらべるほか、審査しんさに関係かんけいした社員しゃいんから話はなしを聞きくことを決きめました。 これに関かんして、日本にっぽん原電げんでんはこれまでデータの削除さくじょは意図いと的てきではなく、社内しゃないで取とり扱あつかうルールが明確めいかくではなかったことが原因げんいんだなどと説明せつめいしています。 続つづきは敦賀つるが原発げんぱつ 断層だんそうデータ削除さくじょ 原子力げんしりょく規制きせい委い 日本にっぽん原電げんでんにき取きとりへ

原発げんぱつの再さい稼働かどう反対はんたいや廃はい炉ろを訴うったえるデモ行動こうどう「脱だつ原発げんぱつ　市民しみんウオークｉｎいん滋賀しが」が二に十じゅう九きゅう日にち、大津おおつ市しのＪＲ膳所ぜぜ駅前えきまえなどであった。　 二に〇一いち一いち年ねんの東京電力とうきょうでんりょく福島ふくしま第だい一いち原発げんぱつ事故じこを受うけて、有志ゆうしらが同年どうねんの五月ごがつから毎月まいつき開催かいさいしていて、今回こんかいで九きゅう十じゅう回かい目めとなる。　 市民しみんら約やく九きゅう十じゅう人にんが集あつまり 続つづきは[要よう登録とうろく]原発げんぱつの再さい稼働かどう反対はんたい、９０回かい目めデモで訴うったえ　大津おおつで９０人にん行進こうしん

2011年ねん3月がつの東京電力とうきょうでんりょく福島ふくしま第だい1原発げんぱつ事故じこに遭あった弁護士べんごしの石森いしもり雄一郎ゆういちろうさん（41）が、広島ひろしま市しに移住いじゅうして7年ねんが過すぎた。事故じこから10年ねんを前まえに初はじめて体験たいけんを語かたり、年間ねんかん100ミリシーベルト以下いかの低てい線量せんりょう被ひばくについて「健康けんこうリスクは低ひくい」とする政府せいふ見解けんかいにも問題もんだい提起ていきした。「原爆げんばくを経験けいけんした日本にっぽんは低てい線量せんりょう被ひばくの影響えいきょうを知しっている。原発げんぱつの再さい稼働かどうが進すすむ今いまこそ、国民こくみんレベルで事故じこと向むき合あう必要ひつようがあるのではないか」――。【小山こやま美砂みさ】 （略りゃく） 「事故じこによる混乱こんらんが続つづけば、弁護士べんごしの仕事しごとは必要ひつようとされる」。泣なきじゃくる広島ひろしま出身しゅっしんの妻つまを説とき伏ふせて帰郷ききょうさせ、自身じしんは事故じこと向むき合あう覚悟かくごで福島ふくしまに残のこった。放射ほうしゃ性せい物質ぶっしつを恐おそれてマスクをつけ、地元じもと食材しょくざいへの不安ふあんから外食がいしょくを続つづけるとたちまち体重たいじゅうが5キロ増ふえた。放射線ほうしゃせんを測はかるガイガーカウンターを入手にゅうしゅした。実家じっかにほど近ちかい福島ふくしま県けん郡山こおりやま市しにある自宅じたくの雨あめどいに近ちかづけると、測定そくてい範囲はんいを超こえる毎時まいじ9・99マイクロシーベルトを指さした。部屋へやの隅すみでも高たかい数値すうちを測定そくていした。 　無意識むいしきに「安全あんぜん」を求もとめた。国際こくさい的てきな科学かがく的てき知見ちけんで年間ねんかん100ミリシーベルト以下いかの低てい線量せんりょう被ひばくによる健康けんこうリスクを証明しょうめいすることは難むずかしいとする政府せいふ見解けんかいなどを、心しんのよりどころとした。一方いっぽうで被ひばくを恐おそれて郷里きょうりからはくしの歯はが欠かけるように人じんがいなくなり、電話でんわで連絡れんらくを取とり合あった妻つまとはいいが増ふえた。眠ねむれぬ日々ひびが続つづいた。酒さけにのまれる悪癖あくへきはなかったが、出張しゅっちょうから帰かえる新幹線しんかんせんで飲のんだ1本ほんのチューハイで泥酔でいすいした。 低てい線量せんりょう被ひばく巡めぐる政府せいふ見解けんかいに問題もんだい提起ていき （略りゃく） 裁判さいばんで白黒しろくろをつける弁護士べんごしの習性しゅうせいが、自分じぶんを追おい詰つめたとも思おもう。政府せいふ見解けんかいの支ささえとなっている「国際こくさい的てきな科学かがく的てき知見ちけん」は現代げんだい科学かがくの粋いきを集あつめた暫定ざんてい的てきな知見ちけんとも言いえ、低てい線量せんりょう被ひばくと健康けんこうリスクの因果いんが関係かんけいは未み解明かいめいな部分ぶぶんも残のこっている。政府せいふに対たいしても「分わからないことを分わかったように言いうのではなく、『分わからない』と伝つたえるべきでなかったか」と注文ちゅうもんをつける。 　広島ひろしまでの7年間ねんかんで、原爆げんばく投下とうか後ごに爆ばく心地ごこち付近ふきんを歩あるいた入いり市し被爆ひばく者しゃにも健康けんこう被害ひがいが出でていると知しった。「日本にっぽんには被ひばくを避さけようとする意識いしきがあるはず。原発げんぱつを絶対ぜったい悪あくとは思おもわないが、国民こくみん全体ぜんたいで放射能ほうしゃのうとどう付つき合あうのか議論ぎろんする時ときが来きている」。広島ひろしま県内けんないの避難ひなん者しゃ33人にんが国くにと東電とうでんに損害そんがい賠償ばいしょうを求もとめた広島ひろしま地裁ちさい訴訟そしょうの原告げんこくに自身じしんも名なを連つらね、低てい線量せんりょう被ひばくについて警鐘けいしょうを鳴ならし続つづけるつもりだ。 全文ぜんぶんは福島ふくしま第だい1原発げんぱつ事故じこ後ご、広島ひろしまへ移住いじゅうの弁護士べんごしが初はじめて話はなしたこと　低てい線量せんりょう被ひばくに警鐘けいしょう

双葉ふたば町まちの東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさい・原子力げんしりょく災害さいがい伝承でんしょう館かんは二に十じゅう八はち日にち、震災しんさいと東京電力とうきょうでんりょく福島ふくしま第だい一いち原発げんぱつ事故じこの記憶きおくと教訓きょうくんを教育きょういくの観点かんてんから次世代じせだいにつなげる学校がっこう教員きょういん対象たいしょうの研修けんしゅう事業じぎょうを始はじめた。 （略りゃく） 　研修けんしゅう事業じぎょうは立命館大りつめいかんだい准じゅん教授きょうじゅで伝承でんしょう館かん上級じょうきゅう研究けんきゅう員いんの開ひらく沼ぬま博ひろし氏し（いわき市し出身しゅっしん）が発案はつあんした。年とし数すう回かい開催かいさいし、同館どうかんの研究けんきゅう員いんが講師こうしを務つとめる。館内かんないの見学けんがくや語かたり部べ講話こうわ、双葉ふたば郡ぐんの被災ひさい地ち視察しさつを通とおし、幅広はばひろく震災しんさいと原発げんぱつ事故じこの知識ちしきを伝つたえる。防災ぼうさいや復興ふっこう、放射線ほうしゃせんなどに関かんする授業じゅぎょうを実施じっしした経験けいけんのある教員きょういんとの交流こうりゅうの場ばも設もうける。 　第だい一いち回かい研修けんしゅうには県内けんない外がいの小学しょうがく、中学ちゅうがく、高校こうこうの教員きょういんら十じゅう二に人にんが参加さんかした。開会かいかい式しきが館内かんないで行おこなわれ、開ひらき沼ぬま氏しが「風評ふうひょうや風化ふうかを防ふせぐためには教育きょういくの視点してんが重要じゅうよう。伝承でんしょう館かんを拠点きょてんに教育きょういくプログラムを構築こうちくしてほしい」とあいさつした。 （略りゃく） 　最終さいしゅう日びの二に十じゅう九きゅう日にちは、富岡とみおか町まちの東電とうでん廃はい炉ろ資料しりょう館かん、Ｊヴィレッジ（楢葉ならは・広野こうの町まち）などを訪おとずれる。開ひらき沼ぬま氏しの「震災しんさい・原子力げんしりょく災害さいがいの現状げんじょうと今後こんご」と題だいした講義こうぎを聴きく。 全文ぜんぶんは震災しんさいと原発げんぱつ事故じこ教訓きょうくんに　双葉ふたばの「伝承でんしょう館かん」　教員きょういん研修けんしゅうスタート 当とうサイト既出きしゅつ関連かんれん記事きじ： 国くにや東電とうでんの批判ひはんNG?　伝承でんしょう館かん語かたり部べに要求ようきゅう、原稿げんこう添削てんさくもvia 朝日新聞あさひしんぶん 「撮影さつえい禁止きんし」の福島ふくしま県けん・原子力げんしりょく災害さいがい伝承でんしょう館かん　双葉ふたば町まちの展示てんじ要望ようぼうには応おうじず via東京とうきょう新聞しんぶん

＜14＞原発げんぱつについて「無知むち」を恥はじた理由りゆう via 毎日新聞まいにちしんぶん 女優じょゆうの木内きうちみどりさんを政治せいじ的てき、社会しゃかい的てき行動こうどうに駆かり立たてた最大さいだいのきっかけは、2011年ねんの東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさいと東京電力とうきょうでんりょく福島ふくしま第だい1原発げんぱつ事故じこだった。それにしても、「芸能げいのう界かいで仕事しごとを干ほされるかもしれないのに……」と疑問ぎもんに思おもう人ひともいるだろう。夫おっとの水野みずの誠一せいいちさん（74）が、背景はいけいにある「アナザーストリー」を教おしえてくれた。【企画きかく編集へんしゅう室しつ・沢田さわだ石せき洋史ひろし】 （略りゃく） 水野みずのさんは東京とうきょう生うまれだが、父ちちの成夫しげお（しげお）さんは同どう県けん浜岡はまおか町まち（現げん御前崎おまえざき市し）出身しゅっしんで、産経新聞さんけいしんぶんの社長しゃちょうを務つとめたり、フジテレビを設立せつりつしたりした財界ざいかい人じん。1960年代ねんだい、中部電力ちゅうぶでんりょく浜岡原発はまおかげんぱつの地元じもと誘致ゆうちに一役ひとやく買かった人物じんぶつでもある。水野みずのさんは01年ねん当時とうじをこう振ふり返かえる。 　「9人にんの市民しみんが訪おとずれ、知事ちじ選せんに出馬しゅつばして静岡しずおか空港くうこうの建設けんせつに反対はんたいしてほしいと依頼いらいされました。山やまの上うえを切きり開ひらいて空港くうこうを造つくること自体じたいが自然しぜん破壊はかいであり、建設けんせつ予定よてい地ちの上空じょうくうは『飛行機ひこうき銀座ぎんざ』と言いわれるぐらい航空こうくう路線ろせんが集中しゅうちゅうして危険きけんだし採算さいさんも合あわない、と。僕ぼくも空港くうこうは必要ひつようないと思おもっていました。だけど、僕ぼくの一番いちばんの関心事かんしんじは、東海とうかい地震じしんが起おきた時ときに、父ちちが誘致ゆうちに協力きょうりょくした浜岡原発はまおかげんぱつがもつのかどうかということでした」 （略りゃく） 水野みずのさんの父ちちはどんな経緯けいいで浜岡原発はまおかげんぱつ誘致ゆうちに協力きょうりょくしたのだろうか。 夫おっとは浜岡原発はまおかげんぱつの安全あんぜん性せい疑うたがい立候補りっこうほ 　「9電力でんりょく会社かいしゃ全すべてが原発げんぱつを一ひとつ造つくるというのが当時とうじの国策こくさくでしたが、中部電力ちゅうぶでんりょく管内かんないは、候補こうほ地ちで反対はんたい運動うんどうが起おきて実現じつげんしていない。そこで、ある財界ざいかい人じんに父ちちは『君きみの郷里きょうりである浜岡はまおかに造つくらせてもらえないだろうか。核かくの平和へいわ利用りようであり、浜岡はまおかに新あたらしい産業さんぎょうが誘致ゆうちされ、安全あんぜんも絶対ぜったい確保かくほされる』と頼たのまれ、手てを貸かしてしまった。そして父ちちは、原発げんぱつを誘致ゆうちした『地元じもとの恩人おんじん』として扱あつかわれてきたのです」 しかし、95年ねん1月がつの阪神はんしん大震災だいしんさいで「安全あんぜん神話しんわ」が崩くずれる。この年とし夏なつの参院さんいん選せんに新党しんとうさきがけ（当時とうじ）から比例ひれい代表だいひょうで立候補りっこうほし初はつ当選とうせんした水野みずのさんは、原発げんぱつの安全あんぜん性せいに疑問ぎもんを抱いだくようになった。例たとえば、00年ねん11月の参院さんいん経済けいざい・産業さんぎょう委員いいん会かいで、「安全あんぜん確保かくほ」などを名目めいもくに原発げんぱつ立地りっち自治体じちたいへの補助ほじょ金きんをかさ上あげする法案ほうあんが審議しんぎされると、水野みずのさんは国くに側がわにこんな質問しつもんをぶつけている。 　「安全あんぜん対策たいさくという点てんにおいて従来じゅうらいの施策しさくというものがやっぱり何なにか足たりなかった、不足ふそくだったというふうにお感かんじになっているのか。感想かんそうをうかがいたい」 　答弁とうべん内容ないようは、99年ねんに核かく燃料ねんりょう加工かこう会社かいしゃ「ジェー・シー・オー（JCO）」（茨城いばらき県けん東海とうかい村むら）で起おきた臨界りんかい事故じこを機きに、「地域ちいきごとの防災ぼうさい計画けいかくが今いま見直みなおされている」などというもので、質問しつもんとかみ合あっていない。 　水野みずのさんは「経済けいざい産業さんぎょう省しょうや中部電力ちゅうぶでんりょくの担当たんとう者しゃに説明せつめいを求もとめると、みんな口こうをそろえて『絶対ぜったい大丈夫だいじょうぶです。マグニチュード8の地震じしんでも耐たえうる強度きょうどがある』と言いう。でも、阪神はんしん大震災だいしんさいでは『絶対ぜったい安全あんぜん』と言いわれていた高速こうそく道路どうろが倒壊とうかいし、『絶対ぜったい』の根拠こんきょは全まったくなくなった。浜岡原発はまおかげんぱつで大おおきな事故じこが起おきると、新幹線しんかんせんが止とまり、日本にっぽんが分断ぶんだんされ首都しゅと圏けんも居住きょじゅうできなくなり、経済けいざいは成なりたなくなる」。そう考かんがえていたとき、知事ちじ選せんへの出馬しゅつば要請ようせいを受うけたのだという。 （略りゃく） 　水野みずのさんは5月29日にちに立候補りっこうほを正式せいしき表明ひょうめい。記者きしゃ会見かいけんで浜岡原発はまおかげんぱつについてこう述のべている。翌よく30日にちの毎日新聞まいにちしんぶん静岡しずおか県けん版ばんは要旨ようしを次つぎのように伝つたえる。 　＜心配しんぱいなのは東海とうかい地震じしんが起おきた時とき。断層だんそうなどの位置いちが正確せいかくに把握はあくされるようになり、浜岡はまおか町まちは非常ひじょうに危険きけんな場所ばしょであることは間違まちがいない。中部電力ちゅうぶでんりょくは浜岡原発はまおかげんぱつは絶対ぜったい安全あんぜんというが、災害さいがいには絶対ぜったいはなかなかありえない。知事ちじの立場たちばで安全あんぜん性せいを再さい確認かくにんしていきたい＞ 木内きうちさんは「原発げんぱつは選挙せんきょのプラスにならない」 　夫おっとの知事ちじ選せん出馬しゅつばに当初とうしょ反対はんたいしていた木内きうちさんが、応援おうえんすることに転てんじた理由りゆうについて、彼女かのじょは14年ねんにウェブサイト「マガジン9」編集へんしゅう部ぶのインタビューにこう答こたえている。 　＜水野みずのは、浜岡原発はまおかげんぱつを止とめる「いいチャンスだ」と、せっかくチャンスがあってお願ねがいされているのに、「僕ぼくは逃にげるわけにはいかない」と言いったんですよ。それはやっぱり、「人ひととしてかっこいいな」と思おもったので、わたしもひと夏なつ、ものすごく頑張がんばったんです＞ （略りゃく） 木内きうちさんは01年ねん当時とうじ、原発げんぱつの危険きけん性せいについて全まったく考かんがえていなかったという。知事ちじ選せんの投開票とうかいひょう日びは7月がつ29日にち。静岡しずおか空港くうこうの建設けんせつを推進すいしんし自民じみん、公明こうめいなどが推薦すいせんする現職げんしょくが102万まん4604票ひょうを得えて3選せんを果はたした。支持しじ基盤きばんのない無所属むしょぞくの水野みずのさんは、田中たなか康夫やすお長野ながの県知事けんちじ（当時とうじ）や堂本どうもと暁子あきこ千葉ちば県知事けんちじ（同どう）らの支援しえんを受うけたが、56万まん8008票ひょうで落選らくせんした。 「原発げんぱつはあってはならない発電はつでん手段しゅだん」 　その10年ねん後ご、福島ふくしま第だい1原発げんぱつが爆発ばくはつする。木内きうちさんは「あなたが言いっていたことは本当ほんとうだった。私わたしは無む関心かんしんで無む理解りかいだった」と話はなしたという。水野みずのさんは「3・11後ごの木内きうちみどり」についてこう解説かいせつする。 　「原発げんぱつはあってはならない発電はつでん手段しゅだんであると認識にんしきし、自身じしんの無む関心かんしんを恥はじて、彼女かのじょは自みずから勉強べんきょうし始はじめました。世界せかいから原発げんぱつをなくすために自分じぶんに何なにができるかを考かんがえ、行動こうどうするようになった。次第しだいに彼女かのじょは、原発げんぱつが造つくられる以前いぜんに日本にっぽんは被爆ひばく国こくであり、他たの国くににはない悲惨ひさんな経験けいけんがあったことに思おもいをはせるようになった。そこから原爆げんばくをなくすための行動こうどうを始はじめました」 　その一ひとつが、この連載れんさいで紹介しょうかいした原爆げんばく絵本えほん「おこりじぞう」の朗読ろうどく会かいである。水野みずのさんは続つづける。 　「原爆げんばくに関心かんしんを持もつと、その背後はいごにある戦争せんそうと平和へいわの問題もんだいや、憲法けんぽう9条じょうに興味きょうみを持もつようになった。戦争せんそう体験たいけんから生うまれた9条じょうがいかに重要じゅうようであるか、と。彼女かのじょは一ひとつ一ひとつのステップを自分じぶんで納得なっとくしながら慎重しんちょうに踏ふんで、関心かんしんを広ひろげていく。しかも、生半可なまはんかな理解りかいではありません。謙虚けんきょな姿勢しせいで学まなんでいた。戦争せんそう反対はんたいを訴うったえるようになりましたが、原発げんぱつ反対はんたいが全すべての出発しゅっぱつ点てんだったんです」 全文ぜんぶんは＜14＞原発げんぱつについて「無知むち」を恥はじた理由りゆう

　２０１１年ねんに起おきた東京電力とうきょうでんりょく福島ふくしま第だい１原発げんぱつ事故じこの避難ひなん者しゃを対象たいしょうに、生活せいかつ上じょうの課題かだいを探さぐったアンケートを実施じっしした関西学院大かんせいがくいんだい災害さいがい復興ふっこう制度せいど研究所けんきゅうじょ（兵庫ひょうご県けん西宮にしのみや市し）は２７日にち、結果けっかを公表こうひょうした。収入しゅうにゅうや雇用こよう状じょう況きょうの悪化あっかが鮮明せんめいになり、多おおくが元もとの居住きょじゅう地ちに住民じゅうみん票ひょうを残のこしたままだということも判明はんめい。同どう研究所けんきゅうじょは、避難ひなん先さきでも住所じゅうしょ地ちと等ひとしい市民しみんサービスを受うけられる新しん制度せいどなどを政策せいさく提言ていげんしていく。（金かね　旻みん革かわ） […] 居住きょじゅう地ちの内訳うちわけは帰還きかん困難こんなん区域くいき１４％（１００人にん）▽避難ひなん指示しじ解除かいじょ区域くいき２０％（１４０人にん）▽指定していなし６０％（４１７人にん）▽不明ふめい５％（３７人にん）。同どう研究所けんきゅうじょによると、自主じしゅ避難ひなん者しゃを含ふくむ全国ぜんこく規模きぼの避難ひなん者しゃ調査ちょうさは初はじめてという。 　総そう収入しゅうにゅうの変化へんかでは、震災しんさい前まえに全体ぜんたいの７割わり弱じゃくを占しめた「３００万まん円えん以上いじょう～２千せん万まん円えん以上いじょう」の人ひとの割合わりあいが、２０１９年ねんでは低下ていか＝表おもて参照さんしょう。逆ぎゃくに震災しんさい前まえに２割わり強きょうだった「３００万まん円えん未満みまん～収入しゅうにゅう無なし」が全体ぜんたいの４割わり弱じゃくに増ふえた。また、新型しんがたコロナウイルスの影響えいきょうが「大変たいへんある」「少すこしある」と答こたえた人ひとは５割わり超ちょう。職業しょくぎょうは非ひ正規せいき雇用こようや無職むしょく、専業せんぎょう主婦しゅふが、震災しんさい前まえの４割わり強きょうから現在げんざいは６割わり強きょうになっている。 　住民じゅうみん票ひょうの所在地しょざいちについては自主じしゅ避難ひなん者しゃの９割わり近ちかくが現在地げんざいちに移うつした一方いっぽう、強制きょうせい避難ひなんした避難ひなん指示しじ解除かいじょ区域くいきの７割わり弱じゃくの人々ひとびとが移うつしておらず、帰還きかん困難こんなん区域くいきの避難ひなん者しゃの９割わり弱じゃくもそのままだった。主任しゅにん研究けんきゅう員いんの斉藤さいとう容子ようこ准じゅん教授きょうじゅは「古里ふるさとへの思おもいや、避難ひなん者しゃでなくなれば税ぜいの減免げんめん・免除めんじょなどの経済けいざい支援しえんを失うしなう不安ふあんなどがある」と分析ぶんせきする。また、福島ふくしま県けんからの避難ひなん者しゃに将来しょうらい的てきな帰還きかんの意向いこうを尋たずねると「戻もどるつもりだ」は１３８人にん（２６％）、「戻もどるつもりはない」が３４１人にん（６５％）だった。 　同どう研究所けんきゅうじょは調査ちょうさ結果けっかを受うけた提言ていげんとして、避難ひなん者しゃが避難ひなん先さきで「準じゅん市民しみん」資格しかくを得える新しん制度せいど▽金銭きんせん的てきな困窮こんきゅう状態じょうたいに陥おちいらない「避難ひなん時じベーシックインカム（最低さいてい所得しょとく補償ほしょう）」導入どうにゅう▽避難ひなん者しゃの生活せいかつの安定あんていなどを図はかる「原発げんぱつ避難ひなん者しゃ援護えんご法ほう」制定せいていと「原発げんぱつ避難ひなん者しゃ援護えんご基金ききん」創設そうせつ－を国くにに働はたらきかける方針ほうしん。斉藤さいとう准じゅん教授きょうじゅは「復興ふっこうはまだ終おわっていない。誰だれもが当然とうぜんとして逃にげる権利けんりを保持ほじし、新あたらしい土地とちで生いきていける制度せいど設計せっけいが必要ひつようだ」と強調きょうちょうした。 全文ぜんぶん