Daily Archives: 2013/10/29

「脱だつ原発げんぱつ」を訴うったえる小泉こいずみ純一郎じゅんいちろう元もと首相しゅしょうの動うごきが活発かっぱつになってきた。社民党しゃみんとうの吉田よしだ忠ただし智さとし党首とうしゅと２９日にちに会談かいだん、来月らいげつには記者きしゃ会見かいけんも開ひらく。脱だつ原発げんぱつを掲かかげる野党やとうは人気にんきにあやかろうと、小泉こいずみ氏しとの接点せってんを強調きょうちょうするが、原発げんぱつ維持いじの安倍あべ政権せいけんは心中しんちゅうの穏おだやかでない。 […] 吉田よしだ氏しによると、小泉こいずみ氏しは「自分じぶんは初はじめは原発げんぱつ推進すいしんで来きたが、原発げんぱつ事故じこが起おき、勉強べんきょうして考かんがえ直なおしてみると、原発げんぱつを続つづけることが無責任むせきにんだとの思おもいに至いたった」と話はなした。「使用しよう済ずみ核かく燃料ねんりょうの処理しょりなど、原発げんぱつに使つかっている無駄むだな金かねを新しんエネルギー開発かいはつに投入とうにゅうすることこそ国民こくみんが望のぞんでいる」とも述のべた。その上うえで「政府せいふが原発げんぱつゼロを政治せいじ決断けつだんすべきだ」と安倍あべ政権せいけんに注文ちゅうもんをつけたという。 […] こうした小泉こいずみ氏しの「脱だつ原発げんぱつ」発言はつげんは、国会こっかい審議しんぎなどで政権せいけんへの攻せめ手しゅを見みいだせない野党やとうにとって、格好かっこうの材料ざいりょうに浮上ふじょうした。脱だつ原発げんぱつを軸じくにした連携れんけいのみならず、新党しんとうへの期待きたい感かんまでもちらつき、「小泉こいずみ詣もうで」は引びきも切きらない。 　９月くがつ下旬げじゅんに小泉こいずみ氏しと約やく４時じ間あいだ語かたり合あった、みんなの党とうの渡辺わたなべ喜美きみ代表だいひょうは２８日にち、記者きしゃ団だんに「前回ぜんかいはおごってもらったので、次つぎは私わたしがおごる」と再会さいかいを熱望ねつぼうした。 　共産党きょうさんとうの志位しい和夫かずお委員いいん長ちょうは１７日にちの記者きしゃ会見かいけんで「私わたしたちとも接点せってんがある」。生活せいかつの党とうの小沢おざわ一郎いちろう代表だいひょうも２８日にち、「本気ほんきで政治せいじ的てき運動うんどうとして展開てんかいする気きなら、話はなしをすることがあるかもしれない」と語かたった。 全文ぜんぶん（無料むりょう会員かいいん登録とうろく必要ひつよう）はこちら。

社民党しゃみんとうの吉田よしだ忠ただし智さとし党首とうしゅが２９日にち、「脱だつ原発げんぱつ」発言はつげんを続つづける小泉こいずみ純一郎じゅんいちろう元もと首相しゅしょうと都内とないで会談かいだんすることが決きまった。小泉こいずみ氏しと脱だつ原発げんぱつで連携れんけいを模索もさくするため、吉田よしだ氏しが面会めんかいを申もうし入いれていた。 吉田よしだ氏しは朝日新聞あさひしんぶんの取材しゅざいに「小泉こいずみ氏しとの面会めんかいは難むずかしいと思おもっていたので意外いがいだった。対話たいわを通とおして超党派ちょうとうはで脱だつ原発げんぱつの流ながれをつくっていきたい」と語かたった。 続つづきは社民しゃみん・吉田よしだ党首とうしゅ、小泉こいずみ元もと首相しゅしょうと会談かいだんへ　脱だつ原発げんぱつで連携れんけい模索もさく

（抜粋ばっすい） すでに国民こくみんの記憶きおくから薄うすれていっている福島ふくしま第だい一いち原発げんぱつ事故じこだが、これを風化ふうかさせてはならじと、朝日あさひが一番いちばん心配しんぱいされる4号機ごうきについて巻頭かんとうで特集とくしゅうを組くんでいる。 現代げんだいも「東電とうでん破綻はたん」という巻頭かんとう特集とくしゅうを組くんでいるが、こちらは東電とうでんが破綻はたんしたときの経済けいざい的てきな観点かんてんからの記事きじなので、朝日あさひのほうを紹介しょうかいしたい。 これを読よんで震ふるえがくるのは、寒さむくなってきた季き節ぶしのせいばかりではない。じっくり読よんで欲ほしい記事きじである。 早はやければ11月8日にちにも始はじまる、福島ふくしま第だい一いち原発げんぱつ4号機ごうきの使用しよう済ずみ燃料ねんりょうプールの燃料ねんりょう棒ぼうの取とり出だし作業さぎょうだが、ひとつ間違まちがえば大変たいへんなことになるのだ。 「東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさい当時とうじ、停止ていししていた4号機ごうきでは、1～3号機ごうきと違ちがいメルトダウンは起おきていない。その代かわり、水素すいそ爆発ばくはつでグチャグチャに吹ふき飛とんだ建屋たきのやの上部じょうぶにある燃料ねんりょうプールに、1533体たいもの燃料ねんりょう棒ぼうが残のこされたままになっている」（朝日あさひ）のである。 事故じこ前まえに燃料ねんりょう棒ぼうの移動いどうに携たずさわっていた元もと大手おおて原発げんぱつメーカー社員しゃいんが語かたっている。 「作業さぎょうには熟練じゅくれんの技術ぎじゅつが必要ひつよう。まず水中すいちゅうで機器ききを操作そうさし燃料ねんりょう棒ぼうを数すう十じゅう体たいずつキャスクという金属きんぞく容器ようきに詰つめる。燃料ねんりょう棒ぼうをちょっとでも水みずから露出ろしゅつさせた ら、作業さぎょう員いんは深刻しんこくな被曝ひばくを強しいられる。水中すいちゅうで落下らっかさせて燃料ねんりょうを覆おおう金属きんぞくの管かんが破やぶれても汚染おせんは深刻しんこく。フロアの全員ぜんいん退避たいひは避さけられない」 廃はい炉ろ工程こうていを検証けんしょうしている「プラント技術ぎじゅつ者しゃの会かい」の川井かわい康郎やすお氏しもこう指摘してきする。 「キャスクが落下らっかして破損はそんし、中なかの燃料ねんりょうが露出ろしゅつしたら、大量たいりょうの放射ほうしゃ性せい物質ぶっしつが放出ほうしゅつされる。作業さぎょう員いんはもう近ちかづけません。燃料ねんりょう棒ぼうはまだ崩壊ほうかい熱ねつを帯おびており、 本来ほんらいは常つねに冷ひやし続つづけなければならない。長時間ちょうじかん放置ほうちすると燃料ねんりょうが溶融ようゆうする可能かのう性せいがあります。こうなると燃料ねんりょうの回収かいしゅうは困難こんなんになり、作業さぎょう全体ぜんたいが頓挫とんざしてしま う」 むき出だしになった燃料ねんりょうは、「人間にんげんが近ちかづけば即死そくし」（原子力げんしりょく工学こうがくの専門せんもん家か）という凄すさまじい放射線ほうしゃせん量りょうである。こうなると、1～3号機ごうきのメルトダウンに匹敵ひってきする深刻しんこくな危機ききに直面ちょくめんするという。 まだまだ危機ききなど去さっていないし、汚染おせん水すいすらコントロールされていないのだ。それなのに安倍あべ首相しゅしょうと東電とうでんは柏崎かしわざき刈羽かりわ原発げんぱつを再さい稼働かどうしようと企たくらんでいるのである。 再さい稼働かどうのキーマンである新潟にいがた県知事けんちじもインタビューで「東電とうでんまかせではまた事故じこは起おこる」と言いいきっている。 泉田いずみだ知事ちじが9月25日にちに東電とうでんの広瀬ひろせ社長しゃちょうと会談かいだんした翌日よくじつ、柏崎かしわざき刈羽かりわ原発げんぱつ6、7号機ごうきの再さい稼働かどうに向むけた安全あんぜん審査しんさを原子力げんしりょく規制きせい委いに申請しんせいすることを認みとめたた め、「知事ちじは心変こころがわりしたのではないか」と受うけ取とった人ひともいるという問といに、「心変こころがわりではなく、むしろ安全あんぜん性せいをいかに高たかめるかを考かんがえた上うえでの決断けつだんです」 と答こたえている。 さらに今いまの東電とうでんは、知事ちじの要求ようきゅうに応こたえることができるでしょうか、という問といに対たいしては、 「最大さいだいの問題もんだいは、東電とうでんがお金かねの問題もんだいで首くびが回まわらなくなって、きちんとした判断はんだんができなくなっていることです。事故じこ処理しょりのために9600億おく円えんの引当ひきあて金きんを 積つんでおきながら、1000億おく円えんがもったいないと言いって遮さえぎ水みず壁かべを造つくらなかった。事故じこ処理しょりの費用ひようを電気でんき料金りょうきんに上乗うわのせして返かえすという今いまの形かたちは、もう限界げんかいにきて います」 東電とうでんの破綻はたん処理しょりもあり得えるかという質問しつもんには、 「日本航空にほんこうくうだって破綻はたん処理しょりをして、経営けいえい陣じんが責任せきにんをとった上うえでOBの年金ねんきんもカットして、V字じ回復かいふくしたわけです。東電とうでんは負担ふたんをすべて電気でんき料金りょうきんにかぶせて いますが、株主かぶぬしや金融きんゆう機関きかんの責任せきにんはゼロでいいんでしょうか。破綻はたん処理しょりをしても電気でんき料金りょうきんという日銭ひぜにが入はいってくるんですから電気でんき供給きょうきゅうは止とまりませんし、債権さいけんの 見直みなおしをすればすぐに料金りょうきんを値上ねあげする必要ひつようはありません」 しかし、原子力げんしりょく規制きせい委いの田中たなか俊一しゅんいち委員いいん長ちょうに面会めんかいを申込もうしこんでいるのに、会あってくれないそうですねという問といには、 「規制きせい委いに国民こくみんの命いのちと安全あんぜんと財産ざいさんを本気ほんきで守まもるつもりがあるのか疑問ぎもんです。守まもっているのは、電力でんりょく会社かいしゃの財産ざいさんではないか。規制きせい委いには地方ちほう自治じちに明あかるい人ひと が一人ひとりもおらず、断層だんそうのチームと原発げんぱつ設備せつびのチームしかいない。新潟にいがた県けんは中越なかごえ沖おき地震じしんの時ときに原発げんぱつ事故じことの複ふく合あい災害さいがいを身みをもって体験たいけんしています」 そして最後さいごにこう言いっている。 「国民こくみんの皆みなさんは正ただしい情報じょうほうさえ与あたえられれば、的確てきかくな判断はんだんができるんです。情報じょうほうを与あたえないで誘導ゆうどうするのでは、また同おなじ過あやまちを繰くり返かえしてしまう。まさに今いま、日本にっぽんの民主みんしゅ主義しゅぎの熟じゅく度どが試ためされていると思おもいます」 そうなのだ！　今いまの安倍あべ自民党じみんとう政権せいけんが目指めざしているのは、国民こくみんに知しらせたくない情報じょうほうをすべて隠かくすことができる国くににしようということなのだ。 国民こくみんの多おおくが原発げんぱつ事故じこを忘わすれたわけではない。メディアが報ほうじないから記憶きおくが薄うすれてしまっているのだ。これだけの大だい事故じこが3年ねんも経たたずに風化ふうかしていくとしたら、メディアも日本にっぽんという国くにも最低さいていだと、私わたしは考かんがえる。 （文ぶん＝元木もとき昌彦まさひこ） このページは「人間にんげんが近ちかづけば即死そくし──」特定とくてい秘密ひみつ保護ほご法ほうが隠かくそうとする、福島ふくしま第だい一いち原発げんぱつ4号機ごうきの“不都合ふつごうな真実しんじつ”